JP3869516B2 - ミシンの布押え装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はミシンの布押え装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、縫製中は小さなストロークで布押えを上下動させ、糸切りやフレーム移動などの必要に応じて、布押えを前記上下動範囲よりもさらに上方へ退避させる機構を備えたミシンの布押え装置が知られている。
【0003】
例えば、特開平7−231991号公報の図21に記載された装置では、偏心カムの回転によって揺動される駆動アームの先に複数のリンクを介して布押えを取り付け、主軸の回転と同期して布押えを上下動させている。そして、布押えを退避させるに当たっては、退避レバーを回動させて上述の駆動アームを偏心カムから引き離す方向に回動させる様にしている。なお、同図には示されていないが、駆動アームのカムフォロワ部を偏心カムに対して当接させておくためのバネを備えていることが文章で記載されている(公報第9欄第1〜2行目参照。)。
【0004】
また、特開平6−238078号公報に記載された装置では、布押えの上下動を行わせるためのカム溝を外周に備えた駆動カムにカムフォロワを嵌合させておき、縫製中は主軸と同期して駆動カムを回転させることによって所定のストロークで布押えを上下動させる様にしている。そして、布押えを上方へ退避させるための機構として、カム溝のカム面とは反対側の壁の一部に退避溝を設けておき、必要に応じて、カムフォロワを退避溝へ逃がすことによってリンクを介して布押えを退避位置へと上昇させる様にしている。このものでは、第2の圧縮コイルバネによってカム面にカムフォロワを当接させておくための付勢力が与えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これら従来技術では、布押えを上方へ退避させる際には、カムフォロワを、これをカム面に当接させているバネの付勢力に抗して移動させる必要がある。これらのバネは、カムフォロワに正しくカム面に追従した動作を実行させるため、比較的付勢力の大きいものが使用される。このため、従来の装置では、布押え退避機構には大きな負荷が加わるという問題があった。特に、刺繍ミシンでは多頭化が進んでいることから、この布押え退避機構に加わる負荷は、多頭ミシン全体では相当に大きな値となる。本発明は、かかる課題を解決し、布押え退避時の負荷を軽減することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のミシンの布押え装置は、布押え(2)を、縫針の動作と連動させて所定の上昇位置と下降位置の範囲で上下動させると共に、必要に応じて、該上下動させる範囲よりもさらに上方の退避位置まで退避させるようにしたミシンの布押え装置であって、
主軸の回転に従って所定の上昇位置と下降位置の範囲を上下動するようにしてある上下動部材(25)を備えさせると共に、一方、布押え(2)の上部には一体的な上下動を自在に上下方向に長い筒体(2a)を備えさせ、筒体(2a)の側方には、下面に上下動部材(25)を当接可能にする面を備える突起(53)を具備させると共に、上部が上記筒体(2a)に対して回動自在に枢着され、下部が揺動自在になっている揺動アーム(50)を備えさせ、その揺動アーム(50)における筒体(2a)の側で、しかも、上記の突起(53)よりも下側位置に、上記の上下動部材(25)を存置させうる間隔を隔てて上記の上下動部材(25)を受け止める為の面を有する爪部(51)を突設し、さらに上記揺動アーム(50)の下方には、揺動アーム(50)の下部に向けて上動させて揺動アーム(50)の下部を押すことにより上下動部材(25)から爪部(51)を外すと共に、さらに上動させることにより揺動アーム(50)を押し上げるようにしてある昇降部材(65)を備え、布押え(2)を、所定の上昇位置と下降位置の範囲で上下動させる場合には、上記の突起(53)と揺動アーム(50)に備えさせた爪部(51)との間に上記の上下動部材(25)を位置させて、上記主軸の回転に従って布押え(2)を、所定の上昇位置と下降位置の範囲で上下動させるようにし、布押え(2)を、所定の上昇位置と下降位置の範囲よりもさらに上方の退避位置まで退避させる場合には、上記昇降部材(65)を上昇させて、揺動アーム(50)の下部を動かすことにより上下動部材(25)から爪部(51)を外すと共に、さらに上動させることにより揺動アームを、布押え(2)と共に上方の退避位置まで退避させるようにしてある。
【0007】
この本発明のミシンの布押え装置によれば、縫製中は、突起と揺動アームに備えさせた爪部との間に上下動部材を位置させることによって布押えを上下動部材に係合一体化させておく。従って、布押えは、上下動部材の運動に従って所定範囲内で小さく上下動するだけである。一方、糸切りや刺繍フレームの移動などのために布押えをさらに上方へ退避させる必要が生じたときは、昇降部材を動作させて上記の係合状態を解き、さらに、昇降部材によって布押えを退避位置へと上昇させる。退避位置への布押えの移動がスムーズになる。
【0008】
また、本発明では、より具体的な装置として、針棒と平行に上下方向に伸びるガイド棒を備え、前記上下動部材は、前記ガイド棒から水平方向に所定距離離れた位置まで伸びる腕部材を備え、前記昇降部材は、前記揺動アームを回動させることによって前記腕部材との係合を解く部材を備えている
【0009】
この布押え装置によれば、爪部を腕部材に係合させることで布押えと上下動部材とを一体化する。この結果、カム機構の運動に従って上下動部材が上下動するのと全く同様に布押えも上下動する。一方、昇降部材を動作させて爪部との係合を解くと、布押えは上下方向に移動可能になる。そこで、昇降部材を動作させてやれば、布押えを上方の退避位置まで上昇させることができる。
【0010】
また、本発明のより具体的なミシンの布押さえ装置においては、上端を回動中心として下方に伸び、先端側に前記筒体に近づく方向に突設された爪部を有する揺動アームと、該揺動アームの回動中心と爪部との間の位置において前記筒体側から突設された突起とを備え、前記爪部の上面と前記突起の下面とで前記腕部材を挟む様に係合し、主軸の回転に伴う動きが、布押えに伝達されるようにしてある。
【0011】
このミシンの布押さえ装置によれば、揺動アームの爪部を腕部材の下面に引っ掛けると共に、筒体側の突起で腕部材の上面を押さえるようにして係合する。腕部材を上下から挟んでいるので、布押えが振動し難く、縫製中の布押えの上下運動は安定している。一方、解放に当たっては、昇降部材を上昇させるだけで、揺動アームの下面部が一種のカム面として機能し、揺動アームを外へと回動させる。この結果、揺動アームはその爪部を腕部材をかわす位置へと移動される。
【0012】
なお、前記昇降部材の上面部と前記揺動アームの下面部とを、該揺動アームが前記腕部材をかわす位置まで回動した後に当該揺動アームの回動動作が停止するような相対的形状を呈するように形成しておくとよい。
こうすることで、揺動アームを腕部材をかわす位置まで回動させた後も、さらに昇降部材を上昇させれば、この昇降部材で布押えを退避位置へと移動させることができる。
【0013】
また、退避位置から係合位置への戻りの為に、必要に応じて前記布押えを前記係合位置まで下降させることができる程度の弱い付勢力しか有しないバネを備えるようにしておくとよい。従来技術におけるようなカム面にカムフォロワを当接させるための付勢力を与えるバネと比べると十分に小さな付勢力しか有しないので、退避機構に加わる負荷は大したものとはならない。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。図1は、ミシン、例えば多頭刺繍ミシンにおける1頭のミシンの要部を示すものである。
このミシンにおいては、主軸の回転運動を伝えて、針棒1を上下動させるための針棒上下動機構10と、上記主軸の回転運動に同期する動きを伝えて、布押え2を上下動させるための布押え上下動機構20と、布押え2の上下動の範囲を設定する布押え上下動範囲設定機構30とが備えられている。
【0015】
針棒1は、図示省略した基枠に上下動自在に装着され、下端には縫製用の針1aを備えている。また、針棒1の上端には、後述する針棒駆動用昇降体11の駆動子11aと係合する被動子3が取り付けられている。駆動子11aは、被動子3の嵌合部3aの内部に臨む様に取り付けられる。
【0016】
上記針棒上下動機構10は、案内杆5に上下動可能に嵌合された針棒駆動用昇降体11と、多頭ミシン連動用の主軸7の回転運動を上下運動に変換するための周知の梃子クランク機構を構成するため、主軸7に取付けた偏心輪12と、その偏心輪12の回動により上下動するようにしたクランクロッド13と、一端を枢着部材14によって基枠に枢着され、中間部にクランクロッド13を枢着した昇降レバー15と、その昇降レバー15の自由端部と針棒駆動用昇降体11とを連結するリンク16とから構成されている。この梃子クランク機構により、主軸7が回動するとレバー15が上下に揺動し、針棒駆動用昇降体11が案内杆5に沿って上下動し、針棒1の上端に取り付けられた被動子3が駆動子11aに押し上げられ、あるいは押し下げられることにより、主軸7の回転に同期して他の並設ミシン針と一緒に針棒1が上下動するようになっている。
【0017】
上記主軸の回転運動に同期する動きを伝えて、布押え2を上下動させるための布押え上下動機構20は、案内杆5に上下動可能に嵌合された布押え駆動用昇降体21と、この布押え駆動用昇降体21を針棒駆動用昇降体11と連結するリンク22,23とを備えている。リンク23は、図には表れていないカムフォロワを介して、案内カム31のカム溝32に嵌合されている。
布押え駆動用昇降体21には主軸7の回転に同期して針棒駆動用昇降体11が上下動すると、リンク22,23を介して上下方向の力が加わる。そして、布押え駆動用昇降体21は、カム溝32の形状によって定まる所定範囲を上下動することになる。
更に図1に表れているように、布押え駆動用昇降体21に連なる上下動部材25を備える。一方、布押え2の上部には周知の布押え支持棒と同じように力を伝達する筒体2aが樹立状態で、一体的な上下動を自在に備えさせてある。従って、主軸の回転運動に同期して上下動する上下動部材25の動きは、筒体2aの側に設けられた突起53と、爪部51と、筒体2aを介して布押え2に伝達される。
【0018】
布押え上下動範囲設定機構30は、前述の案内カム31と、刺繍しようとする布の厚さ等に応じて上下動範囲を設定するための回転部材33と、この回転部材33の回転軸34に一端を固定されたレバー35と、このレバー35の自由端部に一端を枢着されると共に他端を案内カム31に枢着されたリンク36とを備えている。回転部材33を回転すると、これらレバー35及びリンク36を介して案内カム31がその下端の枢着部材37を中心に傾動され、布押え駆動用昇降体21の上下動の範囲が設定される。なお、回転部材33としては、例えばロータリーソレノイド或いはパルスモータ又は手動回転摘みを用いることができる。
【0019】
また、この布押え上下動範囲設定機構30には、予め設定されている厚布と薄布の中間的な厚さの布に対しても布押え2の上下動範囲を細かく設定できる様にするための微調整用の機構40が備えられている。この微調整用の機構40としては、目盛りが外周に記された回転摘み41と、この回転摘み41の回転軸42に固定された偏心カム43とが設けられている。なお、布押え上下動範囲設定機構30及びその微調整用機構40の詳細については、例えば、本出願人が先に出願した特願平8−175716号に詳しく説明されているので、そちらを参照されたい。
【0020】
次に、本実施の形態の特徴部分の内、まず、布押え2と布押え駆動用昇降体21との取り付け関係について説明する。本実施の形態では、布押え駆動用昇降体21の近くで針棒1と平行に上下に伸びる固設状態のガイド棒24と、このガイド棒24の正面側で水平方向に所定距離離れた位置に臨む様に布押え駆動用昇降体21に元部25aが固定された腕部材25(本願書面においては上下動部材とも言う)とを備えている。布押え2は、このガイド棒24に対して、筒体2aを介して上下方向移動可能に取り付けられる。ガイド棒24の上部は、支持部材24cを介して基枠に固着してある。
【0021】
筒体2aには、図2で示す様に、その上端を回動中心として下方に伸び、先端側に筒体2aに近づく方向に突設された爪部51を備えた揺動アーム50が取り付けられている。この揺動アーム50の下面は、筒体2aに向かって次第に上昇する円弧形状の下面部52とされている。また、筒体2aには、揺動アーム50の回動中心より少し下方となる位置に突起53が突設されている。これら突起53の下面及び揺動アーム50の爪部51の上面は、いずれも平坦面とされている。そして、両平坦面の間隔は、腕部材25を上下から挟むことができる様に、腕部材25の水平部分の高さとほぼ等しい間隔とされている。布押え2は、これら揺動アーム50と突起53とで腕部材25に係合され、布押え駆動用昇降体21が上下動すると一緒に上下動する。なお、上記腕部材25の下面25bは、ガイド棒24の側がやや上方に位置するように上り勾配(5゜前後)に形成し、爪部51の上面を対応上り勾配にすると、動作中において誤った外れは防止できる。
【0022】
なお、ガイド棒24の下端には筒体2aが抜け落ちない様にするためのストッパ24aが設けられている。また、ガイド棒24には、筒体2aを下方に付勢しておく圧縮コイルバネ24bが装着されている。この圧縮コイルバネ24bは、筒体2aをその突起53を腕部材25の水平部分の上面まで下降させておくことができる程度の弱い付勢力しか有しないものである。また、揺動アーム50の回動軸54には、当該揺動アーム50を図2でいうと時計方向に付勢しておくトーションバネ55が装着されている。このトーションバネ55も、圧縮コイルバネ24bと同様に、揺動アーム50を筒体2aに当接させておくことができる程度の弱い付勢力しか有しないものである。
【0023】
次に、布押え2と腕部材25との係合を解いて退避位置へ上昇させるために備えられている退避用駆動機構60について説明する。退避用駆動機構60は、図1に示す様に、モータ61と、このモータ61の駆動軸62に一端を固定された駆動レバー63と、揺動一端を基枠64に揺動可能に枢着され、自由端がちょうど揺動アーム50の直下に位置する様に伸ばされた押上レバー65(本願書面においては昇降部材ともいう)と、この押上レバー65と駆動レバー63との間に配置されるリンク66,67とを備えている。なお、モータ61としては、ステッピングモータ、パルスモータ又はロータリーソレノイドなどを用いることができる。押上レバー65の自由端部には、駆動レバー63の下部を押動する為に上方へ伸ばされた押上端68が形成されている。また、押上端68には、図2において右方向へ伸びるストッパ棒69が突設されている。そして、押上端68の上面は、図2において右下がりのテーパ面に形成されている。
【0024】
次に、本実施の形態における布押え2の上下動の様子及び退避位置への移動の様子について図2,図3で説明する。刺繍の実行中は、図2に示す様に、揺動アーム50と突起53で腕部材25を上下から挟む様にして布押え2の筒体2aを布押え駆動用昇降体21に係合させておく。主軸7の回転に伴って布押え駆動用昇降体21が昇降すると、布押え2もこれと一緒に昇降する。図2(A)は布押え、上下動部材等が下降位置にあるとき様子を、同図(B)は布押え、上下動部材等が上昇位置にあるとき様子をそれぞれ表している。
【0025】
一方、糸切りや刺繍フレームの交換などをするときは、モータ61を駆動して押上レバー65を上方へと回動させる。すると、図3(A)に示す様に、押上レバー65の押上端68が、揺動アーム50の下面52に当接し、テーパ面と円弧面との作用により、揺動レバー50は図示の如く筒体2aから離れる方向へと回動される。そして、揺動レバー50の下面が押上レバー65のストッパ棒69に当接すると、これ以上は回動しなくなる。このとき、揺動レバー50の爪部51は、腕部材25をかわすことができる位置まで回動されるように設計されている。その後は、押上レバー65の上昇と共に筒体2aが上昇され、布押え2が図3(B)の退避位置まで上昇されていく。また弱い力のばね24bは凹部24d内に入り込む。
【0026】
再び刺繍を開始するときは、モータ61を逆回転させ、押上レバー65を下降させることにより、図3(B)→同図(A)→図2(B)の状態をたどって再び揺動アーム50及び突起53が腕部材25に係合した状態となる。
【0027】
以上説明した様に、この実施の形態によれば、布押え2の上下動範囲を設定するためのカム機構の係合を解くのではなく、布押え2と布押え駆動用昇降体21との係合を解くだけなので、強い付勢力に抗して退避運動をさせる必要がなく、退避用駆動機構60には、それほど大きな負荷は加わらない。よって、布押え2をスムーズに退避位置へと移動させることができる。
【0028】
また、本実施の形態によれば、押上レバー65によって、布押え2と布押え駆動用昇降体21との係合を解くと同時に布押え2を上方へ押し上げる機能を実現しているので、部品点数も少なくて済むという効果がある。即ち、本発明を実施するに当たっては、布押え2の係合を解くための部材と、布押え2を退避位置へ上昇させるための部材とを別々の部材としてもよいのであるが、本実施の形態では一つの部材で両部材を兼務させることで、部品点数を少なくすることが可能となっているのである。
なお、上述の実施の形態は、本発明を実施する場合の一例であり、さらに種々なる態様で実施しても構わない。例えば、押上レバー65を断面円形の丸棒で構成してもよい。
【0029】
さらに、異なる例としては、揺動アーム50の先を、押上レバー65に引掛片を設けて引掛けて引上げ、布押えの係合を解いた後、押し上げるのではなく引っ張り上げることによって布押えを退避位置へ、1つの引き上げ動作で上昇させる構成としてもよい。
【0030】
【発明の効果】
以上のように本発明にあっては、
縫製中は、突起(53)と揺動アーム(50)に備えさせた爪部(51)との間に上下動部材(25)を位置させて、上記主軸の回転に従って布押え(2)を、所定の上昇位置と下降位置の範囲で上下動させるようにするものであるからその構成は簡易にできる特長がある。
【0030】
さらに、糸切りや刺繍フレームの移動などのために布押えをさらに上方へ退避させる必要が生じたときは、単純に昇降部材(65)を上昇させて、揺動アーム(50)の下部を押動することにより、上下動部材(25)から爪部(51)を外し、さらに昇降部材(65)を続いて上動させることができ、それにより揺動アーム(50)と、布押え(2)を共に上方の退避位置まで退避させることが出来きる特長がある。
このことは図3からも明らかなように、布押え(2)に係わる部材から上下動部材(25)を引き外すことに続いて、布押え(2)を退避位置へ押し上げるという、もう一つの動作も出来るという操作上の効果がある。
また、そのように簡易な操作で出来るようにする為の構成も簡易にできるという構成上の効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態のミシンの要部を示す斜視図。
【図2】実施の形態における刺繍実行中の布押えの上下動の様子を示す断面図。
【図3】実施の形態における退避動作時の布押えの上下動の様子を示す断面図。
【符号の説明】
1 針棒
2 布押え
2a 筒体
10 針棒上下動機構
11 針棒駆動用昇降体
20 布押え上下動機構
21 布押え駆動用昇降体
24 ガイド棒
25 腕部材:上下動部材
30 布押え上下動範囲設定機構
31 案内カム
50 揺動アーム
51 爪部
52 下面部
53 突起
60 退避用駆動機構
61 モータ
65 押上レバー : 昇降部材、
68 押上端
69 ストッパ棒
Claims (1)
- 布押え(2)を、縫針の動作と連動させて所定の上昇位置と下降位置の範囲で上下動させると共に、必要に応じて、該上下動させる範囲よりもさらに上方の退避位置まで退避させるようにしたミシンの布押え装置であって、
主軸の回転に従って所定の上昇位置と下降位置の範囲を上下動するようにしてある上下動部材(25)を備えさせると共に、
一方、布押え(2)の上部には一体的な上下動を自在に上下方向に長い筒体(2a)を備えさせ、
筒体(2a)の側方には、下面に上下動部材(25)を当接可能にする面を備える突起(53)を具備させると共に、
上部が上記筒体(2a)に対して回動自在に枢着され、下部が揺動自在になっている揺動アーム(50)を備えさせ、
その揺動アーム(50)における筒体(2a)の側で、しかも、上記の突起(53)よりも下側位置に、上記の上下動部材(25)を存置させうる間隔を隔てて上記の上下動部材(25)を受け止める為の面を有する爪部(51)を突設し、
さらに上記揺動アーム(50)の下方には、揺動アーム(50)の下部に向けて上動させて揺動アーム(50)の下部を押すことにより上下動部材(25)から爪部(51)を外すと共に、さらに上動させることにより揺動アーム(50)を押し上げるようにしてある昇降部材(65)を備え、
布押え(2)を、所定の上昇位置と下降位置の範囲で上下動させる場合には、上記の突起(53)と揺動アーム(50)に備えさせた爪部(51)との間に上記の上下動部材(25)を位置させて、上記主軸の回転に従って布押え(2)を、所定の上昇位置と下降位置の範囲で上下動させるようにし、
布押え(2)を、所定の上昇位置と下降位置の範囲よりもさらに上方の退避位置まで退避させる場合には、上記昇降部材(65)を上昇させて、揺動アーム(50)の下部を動かすことにより上下動部材(25)から爪部(51)を外すと共に、さらに上動させることにより揺動アーム(50)を、布押え(2)と共に上方の退避位置まで退避させるようにしてあることを特徴とするミシンの布押え装置。
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