JP3866834B2 - 歯科補綴物の製造装置 - Google Patents

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  • Dental Prosthetics (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯科補綴物用模型の3次元形状を測定し、この測定データに基づき歯科補綴物用材料を加工するようにされた歯科補綴物の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
歯科技工用のCAD・CAM装置にて歯科補綴物を製造する場合、所望の歯科補綴物の3次元形状を予め測定しておく必要がある。その方法としては、従来より、支台歯の石膏模型上にワックスまたは合成樹脂、あるいはそれらの合成物にて歯科補綴物用のパターン(模型)を形成し、この歯科補綴物用模型の3次元形状データを光学式変位センサ等を有する、例えば特開平7−181022号に開示されているような3次元形状測定装置にて測定し、さらにこの3次元形状データに基づいて、例えば特開平5−329173号に開示されているような製造方法にて歯科補綴物を加工するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開平5−329173号に開示されているような5方向に設定可能な保持具を使用して3軸NC加工にて歯科補綴物を製造する方法では、一面を加工する毎に被加工物の保持具を取り外し、方向を変えて再度これを取り付け、さらに加工を行うという操作を、加工する面数だけ繰り返す必要があり、操作が面倒であった。また、加工工具はエンドミルを使用しているため加工時間が長いという問題もあった。さらに、歯科補綴物の加工データは、加工機械とは別に、例えば特開平7−181022号に開示されているような3次元形状測定装置にて測定したデータをもとに作成する必要があり、これら2つのシステム全体としては高価なものになっていた。
【0004】
本発明は上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、歯科補綴物用模型の3次元形状の測定、及びこの3次元形状データに基づく歯科補綴物用材料の加工を単体の装置にて行わせるとともに、加工途中における被加工物の保持動作や切削工具の把持動作に作業者が介在することのない歯科補綴物の製造装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、歯科補綴物用模型の3次元形状を測定し、この測定データに基づき歯科補綴物用材料を加工するようにされた歯科補綴物の製造装置において、本体基盤と、本体基盤に載置されるとともに、本体基盤の設置面に対して平行に移動可能にされたXテーブルと、Xテーブルに載置されるとともに、本体基盤の設置面に対して平行かつXテーブルの可動方向と直交して移動可能にされたYテーブルと、Yテーブルに載置されるとともに、XテーブルまたはYテーブルのいずれか一方の可動方向と平行な揺動軸を有する揺動テーブルと、揺動テーブルの揺動軸と直交関係にある回転軸を有し、この回転軸は、揺動テーブルの揺動軸の揺動動作により、少なくとも、XテーブルまたはYテーブルのいずれか一方の可動方向と平行な状態及び垂直な状態の2つの位置をとることが可能とされるとともに、歯科補綴物用模型及び歯科補綴物用材料の取付手段が設けられた回転テーブルと、本体基盤の設置面に対して垂直に移動可能にされた垂直テーブルと、垂直テーブルに設けられるとともに、先端に工具把持部材を有するスピンドル装置と、工具把持部材に把持された切削工具と、Yテーブルに載置されるとともに、複数の交換用の切削工具が所定位置に保持されるようにされ、かつ、工具把持部材との間で切削工具を交換可能にされたツールスタンドと、垂直テーブルに設けられるとともに、投光軸が垂直テーブルの可動方向と平行になるように設置された光学式変位センサと、光学式変位センサから取り込まれた歯科補綴物用模型の3次元形状データに基づき歯科補綴物用材料の加工データを作成し、この加工データに基づきXテーブル、Yテーブル、揺動テーブル、回転テーブル、垂直テーブル、及びスピンドル装置の動作指令を作成するようにした制御装置と、前記回転テーブルの回転部の一部に設けられた検出子と、を有し、前記回転テーブルの原点位置の設定の際、前記光学式変位センサにより前記検出子が原点位置に到達したことを検知するようにしたことを特徴とする歯科補綴物の製造装置を提供した。
【0006】
上記の構成としたことにより、歯科補綴物用模型及び歯科補綴物用材料の双方が取り付け可能な取付手段を有する回転テーブルは、本体基盤の設置面に対して平行に移動可能にされたXテーブルとYテーブル、及びXテーブルまたはYテーブルのいずれか一方の可動方向と平行な状態及び垂直な状態の2つの位置をとることが可能な揺動軸を有する揺動テーブルに載置されることとなるので、測定途中や加工途中において歯科補綴物用模型や歯科補綴物用材料を取付手段より取り外し再設置することなく、測定や加工が行われることとなる。また、本体基盤の設置面に対して垂直に移動可能にされた垂直テーブルは、歯科補綴物用模型を測定するための光学式変位センサと、歯科補綴物用材料を加工するためのスピンドル装置の双方を有しているので、1つの装置にて測定工程と加工工程を行わせることが可能となる。
【0007】
さらに、スピンドル装置の工具把持部材との間で切削工具を交換可能にされたツールスタンドはYテーブル上に載置されているため、加工材料としての歯科補綴物用材料との相対位置が変化しないので、加工途中における効率的な工具交換が可能となる。さらにまた、歯科補綴物用模型の測定工程と歯科補綴物用材料の加工工程は共通の制御装置により制御されるので、測定工程における歯科補綴物用模型の測定データから加工工程における歯科補綴物用材料の加工データへの変換が効率的に行われる。さらに、回転テーブルの回転部の一部に設けられた検出子を有し、回転テーブルの原点位置の設定の際、前記光学式変位センサにより検出子が原点位置に到達したことを検知するようにしたので、光学式変位センサの投射光が所定位置となるよう各駆動軸を位置決めし、回転テーブルを回転させ、光学式変位センサにより検出される回転テーブルの回転部の位置が急激に変化した位置を、検出子を検出した位置とすれば、検出子の検知用に新たにスイッチを設けることなく、回転テーブルの原点位置を設定できる。
【0008】
請求項2にかかる発明では、請求項1にかかる発明において、垂直テーブルに載置された基準ブロックと、測定基準点の設定の際、基準ブロックに当接されることにより接触信号を発するようにされた接触式センサと、を有するようにした。これにより、基準ブロックが接触式センサに当接したときの垂直テーブルの位置を検出し、これを測定基準点とすれば、この測定基準点の設定を定期的に、極端に言えば、測定時に毎回行うようにすることにより、機械の熱変位の影響を補正した測定を行うことができる。
【0009】
請求項3にかかる発明では、請求項1にかかる発明において、垂直テーブルに載置された基準ブロックと、測定基準点の設定の際、基準ブロックに当接されることにより接触信号を発するようにされるとともに、加工基準点の設定の際、工具把持部材に把持された工具の先端に当接されることにより接触信号を発するようにされた接触式センサと、を有するようにした。これにより、基準ブロックが接触式センサに当接したときの垂直テーブルの位置を検出し、これを測定基準点とし、また、工具把持部材に把持された切削工具の先端が接触式センサに当接したときの垂直テーブルの位置を検出し、これを加工基準点とすれば、測定基準点についても加工基準点についても、同一の接触式センサにより基準点が設定されるので、測定と加工のそれぞれの基準点の相違による誤差がなくなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1に示すように、本体基盤1上にはこの設置面1aに対して平行に移動可能にされたXテーブル(X軸)2が載置され、さらにこのXテーブル2上に本体基盤1の設置面1aと平行かつXテーブル2の可動方向と直交して移動可能にされたYテーブル(Y軸)3が載置されている。また、Yテーブル3上にXテーブル2の可動方向と平行な揺動軸5を有する揺動テーブル(A軸)4が載置されており、さらにこの揺動テーブル4にはこの揺動軸5と直交関係にある回転軸11を有する回転テーブル(C軸)10が接続されている。この回転テーブル10の回転軸11は、揺動テーブル4の揺動軸5の揺動動作により、少なくとも、図1に示すように本体基盤1の設置面1aに対して垂直な状態と、図2に示すように本体基盤1の設置面1aに対して平行な状態の、2つの位置をとることが可能にされている。回転テーブル10の一端には被測定物としての歯科補綴物用模型20及び加工材料としての歯科補綴物用材料19の双方が取り付け可能な取付部材が設けられており、この取付部材が回転軸11回りに回転することにより、歯科補綴物用模型20や歯科補綴物用材料19が回転軸11回りに回転することになる。
【0012】
本体基盤1上にはこの設置面1aに対して垂直にコラム31が設置されており、コラム31には設置面1aに対して垂直方向に移動可能にされた垂直テーブル(Z軸)12が設置されている。この垂直テーブル12上にはスピンドル装置13が取り付けられており、このスピンドル装置13はその一端に設けられたコレットチャック等の工具把持部材18により把持された切削工具を回転可能にされている。また、垂直テーブル12上には被測定物としての歯科補綴物用模型20の3次元形状を測定するための光学式変位センサ14も設置されており、この光学式変位センサ14の投光軸16は垂直テーブル12の可動方向と平行になるようにされている。さらに、垂直テーブル12上には光学式変位センサ14の近傍にあって測定基準を設定する際に使用する基準ブロック15が設けられている。Yテーブル3上には交換用の切削工具を格納するツールスタンド8が設けられており、スピンドル装置13の工具把持部材18との間で工具を交換可能にされている。
【0013】
上記の各駆動軸を駆動するアクチエータは、A軸以外、すなわちX、Y、Z、Cの各軸については、高精度な位置決め制御が要求されるので、サーボモータを使用することが望ましいが、A軸については、前述のように回転軸11が2つの位置をとれればよいので、油空圧を利用したアクチエータであってもよい。これらの各駆動軸のアクチエータ、スピンドル装置13、工具把持部材18、及び光学式変位センサ14の動作は、制御装置17により制御される。制御装置17は、サーボモータをアクチエータとする各駆動軸やスピンドル装置13を制御する数値制御(NC)装置、工具把持部材18や光学式変位センサ14などを制御するプログラマブル・コントローラ(PC)、その他制御回路から構成されている。
【0014】
次に、上記装置における被測定物としての歯科補綴物用模型20に対する測定動作について説明する。図3に示すように、光学式変位センサ14の投射光16が回転テーブル10に取り付けられた歯科補綴物用模型20に当たるように各駆動軸を位置決めする。しかる後、回転テーブル10を回転軸11回りに回転させることにより、歯科補綴物用模型20の輪切り状の測定データを得る。さらに、Yテーブル3を所定ピッチ移動させた後、同様の測定を行い、これを所定回繰り返すことにより、歯科補綴物用模型20の3次元形状データが得られる。得られた歯科補綴物用模型20の測定データは、制御装置17における所定の処理により、歯科補綴物を加工する際の加工データに変換され、記憶される。
【0015】
次に、上記装置における加工材料としての歯科補綴物用材料19に対する加工動作について説明する。回転テーブル10より歯科補綴物用模型20を取り外し、図4に示すように、歯科補綴物用材料19を取り付ける。歯科補綴物用材料19への加工については、粗加工はディスク型切削工具6、仕上げ加工はポイント型切削工具7にてそれぞれ行い、必要に応じて工具把持部材18とツールスタンド8との間でこれら切削工具7、8を自動交換しながら、制御装置17に記憶された加工データに従い、歯科補綴物用材料19が所望の歯科補綴物の形状となるように加工する。
【0016】
さらに詳述すると、粗加工については、工具把持部材18にディスク型切削工具6を把持させた後、図1に示すように、回転軸11が本体基盤1の設置面1aに対して垂直となるように揺動テーブル4を動作させ、制御装置17に記憶された加工データに基づき、Xテーブル2、Yテーブル3、及び回転テーブル10を位置決めして歯科補綴物用材料19に対して円周状の加工を行い、さらに垂直テーブル12を所定ピッチ移動させて同様の加工を行い、これを繰り返すことにより、3次元形状の粗加工を行う。また、仕上げ加工については、Xテーブル2、Yテーブル3、及び垂直テーブル12を動作させて、工具把持部材18に把持されているディスク型切削工具6をツールスタンド8に格納されているポイント型切削工具7に交換した後、図2に示すように、回転軸11が本体基盤1の設置面に対して水平となるように揺動テーブル4の揺動軸5を動作させ、制御装置17に記憶された加工データに基づき、Xテーブル2、垂直テーブル12、及び回転テーブル10を位置決めして歯科補綴物用材料19に対して円周状の加工を行い、さらにYテーブル3を所定ピッチ移動させて同様の加工を行い、これを繰り返すことにより、3次元形状の仕上げ加工を行う。
【0017】
ところで、本実施形態の装置によれば、次のような動作、処理を付加することにより、機械の熱変位の影響を補正して、測定精度を上げることができる。すなわち、X、Y、Zの各駆動軸を動作させることにより、図5に示すように、光学式変位センサ14の近傍に設けられた基準ブロック15を、Yテーブル3上に設けられた接触式センサ9に当接させ、このとき接触式センサ9が発する接触信号を制御装置17が受信し、これにより垂直テーブルの位置を検出し、これを測定基準点とする。この測定基準点の設定を定期的に、極端に言えば、測定時に毎回行うようにすれば、コラム31を主体とする機械の熱変位の影響を補正した測定を行うことができる。
【0018】
また、図6に示すように、接触式センサ9と切削工具7の先端との接触点を加工基準点とすることにより、加工においても同様の補正ができる。すなわち、工具把持部材18に切削工具7を把持させ、これを接触式センサ9に接触させ、そのときの垂直テーブルの位置を検出し、これを加工基準点とする。この加工基準点の設定を定期的に、極端に言えば、加工時に毎回行うようにすれば、コラム31を主体とする機械の熱変位の影響を補正した加工を行うことができる。さらにこの場合、測定と加工の基準が同一の接触式センサ9にて行われるため、例えば、測定あるいは加工の一方だけに、補正を行った場合、あるいは、異なる場所に設置した別のセンサでそれぞれ補正を行った場合と比較すると、測定基準点と加工基準点の間の機械的誤差をなくすことができるので、本実施形態のように同一の装置を使用して測定後に加工を行う際の、最終的な加工誤差を小さくすることができる。
【0019】
本実施形態の装置における各駆動軸の原点位置は、基本的には、各駆動軸の原点位置にそれぞれ設けられたスイッチがオンまたはオフする位置により決定する。例えば、回転テーブル10の原点位置については、図7に示すように、回転テーブル10を回転させ、回転テーブル10の回転部の一部に設けた検出子21により近接スイッチ22がオンした位置をもって原点位置とするようにすればよい。この回転テーブル10に設けた検出子21の形状は、近接スイッチ22が検出子21の接近を検出できるものであれば、図7に示すような凸部形状のものに限定されず、任意の形状であってよい。しかし、この回転テーブル10の原点位置については、図8に示すように、検出子21を光学式変位センサ14を用いて検出するようにしてもよい。すなわち、光学式変位センサ14の投射光16が所定位置となるよう各駆動軸を位置決めし、回転テーブル10を回転させ、光学式変位センサ14により検出される回転テーブル10の回転部の位置が急激に変化した位置を、検出子21を検出した位置とすればよい。これにより、近接スイッチを新たに設けることなく、回転テーブル10の原点位置が設定できる。
【0020】
以上、本発明の歯科補綴物の製造装置にかかる一実施形態について説明した。なお、本実施形態では、揺動テーブルの揺動軸はXテーブルの可動方向と平行となるようにされているが、これをYテーブルの可動方向と平行となるようにしても差し支えない。また、本発明では、歯科補綴物用模型を被測定物とし、歯科補綴物用材料を被加工物としたが、この代わりに、支台歯用模型を被測定物とし、支台歯用材料を被加工物とすることも、本発明に開示されている技術において容易に可能である。
【0021】
【発明の効果】
本発明にかかる歯科補綴物の製造装置は以下の効果を奏する。
請求項1にかかる発明によれば、歯科補綴物用模型及び歯科補綴物用材料の双方が取り付け可能な取付手段を有する回転テーブルは、本体基盤の設置面に対して平行に移動可能にされたXテーブルとYテーブル、及びXテーブルまたはYテーブルのいずれか一方の可動方向と平行な状態及び垂直な状態の2つの位置をとることが可能な揺動軸を有する揺動テーブルに載置されることとなったので、測定途中や加工途中において歯科補綴物用模型や歯科補綴物用材料を取付手段より取り外し再設置することなく、測定や加工が行われることとなった。
【0022】
また、請求項1にかかる発明によれば、本体基盤の設置面に対して垂直に移動可能にされた垂直テーブルは、歯科補綴物用模型を測定するための光学式変位センサと、歯科補綴物用材料を加工するためのスピンドル装置の双方を有しているので、1つの装置にて測定工程と加工工程を行わせることが可能となった。
【0023】
さらに、請求項1にかかる発明によれば、スピンドル装置の工具把持部材との間で切削工具を交換可能にされたツールスタンドはYテーブル上に載置されているため、加工材料としての歯科補綴物用材料との相対位置が変化しないので、加工途中における効率的な工具交換が可能となった。
【0024】
さらにまた、請求項1にかかる発明によれば、歯科補綴物用模型の測定工程と歯科補綴物用材料の加工工程は共通の制御装置により制御されるので、測定工程における歯科補綴物用模型の測定データから加工工程における歯科補綴物用材料の加工データへの変換が効率的に行われるものとなった。さらに、請求項1にかかる発明によれば、光学式変位センサの投射光が所定位置となるよう各駆動軸を位置決めし、回転テーブルを回転させ、光学式変位センサにより検出される回転テーブルの回転部の位置が急激に変化した位置を、検出子を検出した位置とするようにしたので、原点位置設定用に新たにスイッチを設けることなく、歯科補綴物用模型の測定の際に使用する光学式変位センサを流用することにより、回転テーブルの原点位置を設定できるという効果を奏するものとなった。
【0025】
請求項2にかかる発明によれば、基準ブロックが接触式センサに当接したときの垂直テーブルの位置を検出し、これを測定基準点とすれば、この測定基準点の設定を定期的に、極端に言えば、測定時に毎回行うようにすることにより、上記請求項1にかかる発明の効果に加えて、機械の熱変位の影響を補正した測定を行うことができるという効果を奏するものとなった。
【0026】
請求項3にかかる発明によれば、基準ブロックが接触式センサに当接したときの垂直テーブルの位置を検出し、これを測定基準点とし、また、工具把持部材に把持された切削工具の先端が接触式センサに当接したときの垂直テーブルの位置を検出し、これを加工基準点とすれば、測定基準点についても加工基準点についても、同一の接触式センサにより基準点が設定されるので、上記請求項1にかかる発明の効果に加えて、測定と加工のそれぞれの基準点の相違による誤差がなくなるという効果を奏するものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる歯科補綴物の製造装置の全体構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる回転テーブル10について、その回転軸11が本体基盤1の設置面1aに対して平行となった状態を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる光学式変位センサ14について、その投射光と回転テーブル10に取り付けられた歯科補綴物用模型20との関係を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかる回転テーブル10に歯科補綴物用材料19を取り付けた状態を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態において、基準ブロック15をYテーブル3上に設けられた接触式センサ9に接触させた状態を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態において、切削工具7を接触式センサ9に接触させた状態を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態にかかる回転テーブル10の原点位置の設定に関する一実施例について、回転テーブル10に設けられた検出子21と近接スイッチ22との関係を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態にかかる回転テーブル10の原点位置の設定に関する他の実施例について、回転テーブル10に設けられた検出子21と光学式変位センサ14との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 本体基盤
1a 本体基盤1の設置面
2 Xテーブル(X軸)
3 Yテーブル(Y軸)
4 揺動テーブル(A軸)
5 揺動テーブル4の揺動軸
6 ディスク型切削工具
7 ポイント型切削工具
8 ツールスタンド
9 接触式センサ
10 回転テーブル(C軸)
11 回転テーブル10の回転軸
12 垂直テーブル(Z軸)
13 スピンドル装置
14 光学式変位センサ
15 基準ブロック
16 光学式変位センサ14の投光軸(投射光)
17 制御装置
18 工具把持部材
19 歯科補綴物用材料(加工材料)
20 歯科補綴物用模型(被測定物)
21 検出子
22 近接スイッチ
31 コラム

Claims (3)

  1. 歯科補綴物用模型の3次元形状を測定し、該測定データに基づき歯科補綴物用材料を加工するようにされた歯科補綴物の製造装置において、
    本体基盤と、
    該本体基盤に載置されるとともに、本体基盤の設置面に対して平行に移動可能にされたXテーブルと、
    該Xテーブルに載置されるとともに、前記設置面に対して平行かつXテーブルの可動方向と直交して移動可能にされたYテーブルと、
    該Yテーブルに載置されるとともに、前記XテーブルまたはYテーブルのいずれか一方の可動方向と平行な揺動軸を有する揺動テーブルと、
    該揺動テーブルの揺動軸と直交関係にある回転軸を有し、該回転軸は、前記揺動テーブルの揺動軸の揺動動作により、少なくとも、前記XテーブルまたはYテーブルのいずれか一方の可動方向と平行な状態及び垂直な状態の2つの位置をとることが可能とされるとともに、歯科補綴物用模型及び歯科補綴物用材料の取付手段が設けられた回転テーブルと、
    前記本体基盤の設置面に対して垂直に移動可能にされた垂直テーブルと、
    該垂直テーブルに設けられるとともに、先端に工具把持部材を有するスピンドル装置と、該工具把持部材に把持された切削工具と、
    前記Yテーブルに載置されるとともに、複数の交換用の切削工具が所定位置に保持されるようにされ、かつ、前記工具把持部材との間で切削工具を交換可能にされたツールスタンドと、
    前記垂直テーブルに設けられるとともに、投光軸が垂直テーブルの可動方向と平行になるように設置された光学式変位センサと、
    該光学式変位センサから取り込まれた歯科補綴物用模型の3次元形状データに基づき歯科補綴物用材料の加工データを作成し、該加工データに基づき前記Xテーブル、Yテーブル、揺動テーブル、回転テーブル、垂直テーブル、及びスピンドル装置の動作指令を作成するようにした制御装置と
    前記回転テーブルの回転部の一部に設けられた検出子と、
    を有し、
    前記回転テーブルの原点位置の設定の際、前記光学式変位センサにより前記検出子が原点位置に到達したことを検知するようにしたことを特徴とする歯科補綴物の製造装置。
  2. 前記垂直テーブルに載置された基準ブロックと、
    測定基準点の設定の際、前記基準ブロックに当接されることにより接触信号を発するようにされた接触式センサと、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の歯科補綴物の製造装置。
  3. 前記垂直テーブルに載置された基準ブロックと、
    測定基準点の設定の際、前記基準ブロックに当接されることにより接触信号を発するようにされるとともに、加工基準点の設定の際、工具把持部材に把持された切削工具の先端に当接されることにより接触信号を発するようにされた接触式センサと、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の歯科補綴物の製造装置。
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