JP3866371B2 - 温風乾燥機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、温風乾燥機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、公衆のトイレ、洗面所などの壁面や、水栓を設けたカウンター近傍に設置されて、手を洗った後に温風で手を乾燥させるハンドドライヤと呼ばれる温風乾燥機があった。
【0003】
この種の温風乾燥機の一形態として、例えば、特開平3−26222号公報に開示されたものがある。
【0004】
これは、手洗い器を設けたカウンターに設置されたものであって、カウンター上面側からカウンター奥側に向かって上向きに温風を吹き出すようにした温風吹出用のノズルと、同ノズルを覆い、かつ、後方へ回動して開放可能としたカバーと、使用者が温風乾燥器の前に立つとこれを検知する第1の検出手段と、前記ノズルに手が差し出されるとこれを検知する第2の検出手段と、第1、第2の検出手段と接続し、前記カバーの開閉動作や温風ファンユニットの駆動を制御する制御部とを備えている。
【0005】
かかる構成により、使用者が手洗い後、温風乾燥器の前に立つと、第1のセンサがこれを検知して検知信号を出力し、この検知信号に基づき、制御部は温風ファンユニットのファンのみを駆動させてノズルから送風し、この送風により前記カバーを後方へ回動させることができる。
【0006】
そして、ノズルの前に手が差し出されると、第2の検出手段がこれを検知して検知信号を出力し、制御部は温風ファンユニットのヒータに通電して温風をノズルから吹き出し、手を乾燥させることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の温風乾燥機は、せっかく設置しても設置されていることに気付かない者が多く、利用頻度が低くなっていた。
【0008】
例えば上記したように手洗い者を検知する手段を有するものであっても、その者が温風乾燥機の前に立ってはじめてファンが作動する構成となっているので、結局は温風乾燥機の存在に気付かずに立ち去る場合が多かった。
【0009】
ハンカチ等を忘れた場合で、かつ温風乾燥機に気付かない者は、カウンター前で手の水気を振り落としたりしやすく、いきおい、カウンター周りは水しぶきで濡れた状態のままになりがちであり、これでは見苦しく、また不衛生となる。
【0010】
そこで、本発明は、設置場所にかかわらず、温風乾燥機が存在していることを手洗い者に報知でき、手の乾燥を喚起することのできる温風乾燥機を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の本発明では、ケーシング内に、LAW 出力と HIGH 出力とで駆動可能なファンモータを備えたファンユニット及びヒータユニットからなる温風ファンユニットを収納配設し、水栓の近傍に設置した温風乾燥機において、前記水栓を使用する水栓使用者を検出する使用者検出手段と、前記ファンユニットで兼用され、前記使用者検出手段の検出信号に基づいて、前記ファンモータを LAW 出力で駆動した回転音により温風乾燥機の使用を水栓使用者に喚起する乾燥喚起手段と、同乾燥喚起手段と同時に駆動する殺菌手段と、を具備し、前記使用者検出手段が前記水栓使用者を検出すると、前記殺菌手段が作動開始すると同時に前記ファンモータが LAW 出力で駆動して乾燥喚起を行い、次いで前記ファンモータが HIGH 出力で駆動して乾燥動作することとした。
【0012】
また、請求項2記載の本発明では、前記殺菌手段を、オゾンを発生させるオゾン発生器とした。
【0013】
また、請求項3記載の本発明では、前記殺菌手段を、紫外線を照射する紫外線ランプとした。
【0014】
また、請求項4記載の本発明では、前記乾燥喚起手段は、前記使用者検出手段の検出信号に基づいて全点灯した後、時間の経過とともに順次消灯して乾燥時間の目安表示が可能な複数の発光手段を備えていることとした。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明に係る温風乾燥機は、ケーシング内に、LAW 出力と HIGH 出力とで駆動可能なファンモータを備えたファンユニット及びヒータユニットからなる温風ファンユニットを収納配設し、水栓の近傍に設置した温風乾燥機において、前記水栓を使用する水栓使用者を検出する使用者検出手段と、前記ファンユニットで兼用され、前記使用者検出手段の検出信号に基づいて、前記ファンモータを LAW 出力で駆動した回転音により温風乾燥機の使用を水栓使用者に喚起する乾燥喚起手段と、同乾燥喚起手段と同時に駆動する殺菌手段と、を具備し、前記使用者検出手段が前記水栓使用者を検出すると、前記殺菌手段が作動開始すると同時に前記ファンモータが LAW 出力で駆動して乾燥喚起を行い、次いで前記ファンモータが HIGH 出力で駆動して乾燥動作するものである。また、前記殺菌手段は、オゾンを発生させるオゾン発生器、または紫外線を照射する紫外線ランプとすることができる。さらに、前記乾燥喚起手段は、前記使用者検出手段の検出信号に基づいて全点灯した後、時間の経過とともに順次消灯して乾燥時間の目安表示が可能な複数の発光手段を備えているものとすることができる。
【0017】
通常、本温風乾燥機はトイレや洗面所等における手洗い用水栓の近傍の壁面に取付けており、水栓使用者を検出して検出信号を出力し、同信号に基づいて乾燥喚起手段を作動させて水栓使用者に温風乾燥機の存在を知らしめるとともにその使用を喚起するようにしている。
【0018】
そして、温風乾燥機の存在を認識した水栓使用者は、手洗い後に本温風乾燥機の下方に手を差し出せば、センサにより手を検出して検出信号を出力し、温風ファンユニットを駆動させて手を乾燥させることができるようにしている。
【0019】
このとき、温風ファンユニットのファンユニットによる回転音を乾燥喚起手段とすることができ、水栓使用者を検出するとファンが駆動してその音で温風乾燥機の存在を知らせるようにするとよい。また、ファンの回転音に代えて発光ランプ等を設け、光により表示させることもできる。さらに、音と光を組合せて同時に作動させてもよい。
【0020】
また、前記乾燥喚起手段の出力レベルを経時的に変化させることができる。すなわち、前記ファンユニットによる回転音を小回転から大回転へして音量を漸次大きくしたり、あるいは音声ICやブザー等の発音装置を設け、音声、ブザー音、メロディ音などを段階的、無段階的に音量を上げていくとよい。かかる構成とすることで穏やかに温風乾燥機利用を促すことができ、かつ、突然大音量を発して使用者を驚かせるおそれがない。しかも、乾燥喚起手段をファンユニットが兼用している場合は、ファンモータの回転による発熱が予熱となって、温風乾燥時の立ち上がり時に、速やかに所定温度の温風を発生させることができる効果を有する。
【0021】
また、乾燥喚起手段に発光ランプなどを用いた場合は、逆に、初期は強い光を発して、次第に光量を減じさせたり、点滅速度を高速から低速へ変化させたりするとよい。このようにすれば、温風乾燥機から離れた位置にいても、水栓使用者は最初の強い発光や点滅でその存在に気付き、近づくにつれて光量や点滅速度が緩くなるので使用者にいらだち感などを与えるおそれがない。
【0022】
また、前記使用者検出手段は、水栓使用者の存在を広範囲で検出可能としたセンサとすることができる。
【0023】
したがって、公衆のトイレ等のように広い場所であっても、トイレ内にいる者を広く検知して乾燥喚起手段を作動させることができるので、温風乾燥機の設置個所を限定することが必要がなくなり、温風乾燥機を後付けする場合に、設置個所を容易に定めることができる。
【0024】
また、前記使用者検出手段を、水栓が操作されたことを検出するセンサとすることもできる。
【0025】
すなわち、トイレや洗面所等を清掃するための者が出入りする度に前記ファンユニット等の乾燥喚起手段を駆動させると電力消費が大きくなるため、水栓の操作を検出するようにすれば、水栓を使用する者だけを確実に検出して乾燥喚起手段を作動させることができるので省電力となり、多数の者が使用するパブリックな場所への設置に有効となる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照しながら具体的に説明する。
【0027】
図1に本実施例に係る温風乾燥機Aの取付状態を、図2に使用状態を示している。
【0028】
図1及び図2に示すように、温風乾燥機Aは温風ファンユニットF等を内蔵したケーシング1と同ケーシング1に着脱自在に取付けた水受板2とから構成しており、トイレや洗面所等に設けたカウンターCの手洗い器Bの近傍、すなわち、本実施例では、前記カウンターCに隣接した壁面Wに取付けている。図1中、B1は手洗い器Bに設けた水栓である。
【0029】
温風乾燥機Aは、水栓使用者Mを検出可能とした使用者検出手段としての第1センサS1を具備しており、同第1センサS1により、水栓使用者Mを検出して検出信号を出力し、同信号に基づいて後述する乾燥喚起手段を作動させて水栓使用者Mに温風乾燥機Aの存在を知らしめ、その使用を喚起するように構成している。
【0030】
また、同温風乾燥機Aを設置する壁面Wの位置は、必ずしも水栓使用者Mと対峙する位置にあるとは限らない(図1参照)。そこで、本実施例に係る第1センサS1は、水栓使用者Mの存在を広範囲で検出可能なセンサとして、その設置個所を制限されることがないようにしている。なお、かかるセンサとしては後に詳述する。
【0031】
乾燥喚起手段の作動により、温風乾燥機Aの存在を知った水栓使用者Mは、手洗い後、温風乾燥機Aの下方に手Hを差し出せばよく(図2)、ケーシング1の下部に設けた第2センサS2が差し出された手Hを検出して温風ファンユニットFをタイマTにより所定時間駆動させ、ケーシング1の下面に形成した温風吐出口10より温風を吹き出して手Hを乾燥させることができる。なお、乾燥中に手Hから滴り落ちる水は、前記水受板2で受けることができるので床面やカウンターCの表面等を濡らすことがない。図2中、5は制御基板であり、第1、第2センサS1,S2 が取付けられるとともに、本温風乾燥機Aの制御回路を備えている。
【0032】
なお、本実施例では温風ファンユニットFの駆動時間はタイマーにより設定されているが、設定時間内に手が除かれた場合、第2センサS2は乾燥対象物がないことを検出して温風ファンユニットFを停止させるようにすることもできる。
【0033】
図3に本実施例に係る温風乾燥機Aの断面図を示しており、温風ファンユニットFは、ファンモータ13とシロッコファン14とからなるファンユニットF'と、X字状に構成した取付基板16a に板状のヒータ線16b を螺旋状に巻回したヒータユニット16とから構成している。
【0034】
また、本実施例に係る第1センサS1としては、図4に示すように、水栓使用者Mが同第1センサS1の直前に位置していなくても広範囲で検出できる焦電型赤外線センサを用いている。かかる省電型赤外線センサを用いることにより、構成が簡単となって部品点数が減り、コスト的に有利になる。
【0035】
次に、前記した乾燥喚起手段について説明すると、本実施例では、温風ファンユニットFのファンユニットF'(ファンモータ13、シロッコファン14)を乾燥喚起手段として利用している。
【0036】
すなわち、図5のタイミングチャートに示すように、第1センサS1が水栓使用者Mを検出すると(501) 、ファンモータ13が駆動し(502) 、シロッコファン14の風切音を乾燥喚起手段とするものである。
【0037】
このとき、ファンモータ13の回転数は、例えば500rpmの低い回転数として音量を抑えておくことが好ましい。すなわち、トイレ内等では音が共鳴して大きく響くものなので、いきなり大音量を発すると水栓使用者Mを驚かせてしまうおそれがあるからである。
【0038】
次に、水栓使用者Mが温風乾燥機Aの下方に手Hを差し出すと、第2センサS2がこれを検出し(503) 、その検出信号に基づいてヒータユニット16に通電するとともに(504) 、ファンモータ13の回転数を例えば5000rpm まで上げ(505) 、十分な風量で手Hを乾燥させる。
【0039】
そして、乾燥を終えて手Hが除かれたことを第2センサS2が検出すると(506) 、第1センサS1が水栓使用者Mを検出中であったとしても、その第2センサS2からの検出信号に基づいてヒータユニット16、ファンモータ13への通電が切られる(507),(508) 。
【0040】
図5中、(509) は乾燥を終えた水栓使用者Mがこの場から立ち去り、第1センサS1の検出外となったことを示す。
【0041】
このように、本実施例では、温風乾燥機Aに備えられているファンユニットF'を乾燥喚起手段として利用しているので、別途に装置を付加する必要がなく、コスト増となることもない。
【0042】
また、乾燥喚起手段の一形態として、図6に示すように、音声合成ICやブザーあるいはメロディ音等の発音装置をケーシング1内に配設することにより、ファンユニットF'による風切音に代えて音声で乾燥喚起することもできる。
【0043】
図7及び図8にこれら場合のタイミングチャートを示す。
【0044】
図7に示したものでは、乾燥喚起手段の出力レベルを経時的に変化させるようにしている。すなわち、突然大音量を発して使用者を驚かせたりしないように、例えば音量を小さな音から漸次大きくして穏やかに温風乾燥機利用を促すようにしている。さらに、音声による乾燥喚起に加え、同時に、LEDによる発光によっても喚起可能とした例としている。なお、必ずしもLEDを設けなければならないことはなく、音声のみであってもよいこと、また、LEDを設ける場合は、ケーシング1の目視しやすい位置に設けることは当然である。
【0045】
図示するように、第1センサS1が水栓使用者Mを検出すると(701) 、初期段階の所定時間は、40db程度の小音量で「乾燥機をお使い下さい」などの音声が流れ(702) 、次の段階の所定時間では、50db程度の音量にアップされた音声が第2センサS2による手Hの検出(703) まで流れる(704) 。
【0046】
また、第1センサS1が水栓使用者Mを検出すると(701) 、第2センサS2による手Hの検出(703) まで、音声と同時にLEDが点灯あるいは点滅し(705) 、音と光とにより乾燥機使用を促すものである。
【0047】
第2センサS2が手Hを検出すると、その手Hが除かれたことを検出するまでヒータユニット16及びファンモータ13が作動する(706),(707) 。
【0048】
なお、ここでは音量を2段階で変化させたものを示したが、それ以上の段階変化をさせたり、無段階で変化するようにしてもよい。
【0049】
また、LEDの点灯あるいは点滅についても、その初期は強い発光や早い点滅速度とし、漸次弱くしたり、遅くしたりするようにすることができる。
【0050】
図8に示したものは、ブザー音あるいはメロディ音で乾燥喚起するようにしたものである。
【0051】
図示するように、第1センサS1が水栓使用者Mを検出すると(801) 、第2センサS2による手Hの検出(802) まで、乾燥喚起手段としてのブザー音やメロディ音が流れ(803) 、同時に、ヒータユニット16が、例えば20ワット程度で予熱される(804) 。
【0052】
そして、第2センサS2により手Hが検出されると(802) 、ヒータユニット16が例えば最大の1200ワットの出力となるとともに(805) 、ファンモータ13が作動すし(806) 、次に第2センサS2が手Hが除かれたことを検出すると(807) 、ファンモータ13は停止するとともに(808) 、ヒータユニット16は再び予熱程度の出力にダウンする(809) 。なお、第2センサS2による手Hの検出時(802) からはタイマTが起動して計時を開始するが(810) 、予め定められた温風乾燥作動時間よりも早く手Hが除かれた場合、これを第2センサS2が検出する(807) と同時にリセットされる(811) 。
【0053】
ことのき、第1センサS1がなおも水栓使用者Mを検出している状態(812) であれば、次なる水栓使用者Mが存在するものとして、再び乾燥喚起手段が作動する(813) 。
【0054】
そして、第2センサS2が再度手Hを検出すると(814) 、ヒータユニット16が最大出力になるとともに(815) 、ファンモータ13、タイマTが作動することになる(816),(817) 。
【0055】
乾燥中、すなわち第2センサS2が検出状態(818) の間にタイムアップ(819) すると、ファンモータ13は停止し(820) 、ヒータユニット16は、第1センサS1による水栓使用者Mの検出を終えるまで(821) 予熱程度の出力を保つ(822) 。
【0056】
なお、上述した中で、ヒータユニット16を予熱するのに代えて、別途予熱専用ヒータを設けたり、あるいは、ファンモータ13に対して、ファンが回転するかしないかという程度の微電流を流し、ファンモータ13による発熱を予熱とすることもできる。このように、予熱するように構成することで、乾燥開始初期に冷風が吐出されて不快感を与えるおそれがない。また、予熱は第1センサS1が水栓使用者Mを検出している間だけ行うようにしているので、省電効果も有する。
【0057】
なお、この場合についても、ブザー音あるいはメロディ音を段階的に音量変化させることができる。
【0058】
さらに乾燥喚起手段の一形態として、図9に示すように、温風乾燥機Aに乾燥時間の目安表示用の複数のLEDもしくは小型電球を設け(ここでは第1〜第4のLEDとしている)、これを光による乾燥喚起と兼用させることもできる。
【0059】
すなわち、図10に示すように、第1センサS1が水栓使用者Mを検出すると
(101) 、第1〜第4LEDが全て点灯し(102),(103),(104),(105) 、水栓使用者Mへ乾燥喚起を行う(106) 。なお、このときに全てのLEDを点滅させると、より効果的に乾燥喚起を図ることができる。
【0060】
次いで、温風乾燥機Aを使用するために手Hをケーシング1の下方に差し出すと、第2センサS2がこれを検出し(107) 、ヒータユニット16及びファンモータ13が作動するとともに(108),(109) 、タイマTが計時を開始し(110) 、第1〜第4LEDが全て点灯したままの第1乾燥ステップ(111) の状態となる。
【0061】
そして、タイマTによる所定の時間の経過を示すカウント信号が出力されると、制御回路はかかる信号に基づいて第4のLEDを消灯し(112) 、第1〜第3LEDが点灯した第2乾燥ステップ(113) の状態とする。
【0062】
さらに所定の時間が経過すると、同様に第3のLEDを消灯し(114) 、第1及び第2LEDが点灯した第3乾燥ステップ(115) の状態とする。
【0063】
この時点で手Hが除かれると、第2センサS2がこれを検出し(116) 、予め設定された乾燥時間に達する前であっても、ヒータユニット16、ファンモータ13、タイマTがOFFとなり(117),(118),(119) 、かつ、第1、第2LEDも消灯する(120),(121) 。
【0064】
(122) は、第1センサS1の作動中に、再度第2センサS2が手Hを検出したことを示している。このときに、水栓使用者Mが予め設定された乾燥時間を全て使って手Hを乾燥させる場合について説明すると、第2センサS2が手Hを検出している状態(123) において、タイマTが所定時間毎にカウント信号を出力し、その信号に基づいて制御回路は前記したような第1乾燥ステップ(111) 〜第3乾燥ステップ(115) と乾燥目安を表示する。そして、第2LEDも消灯し、第1LEDのみが点灯した状態の最終乾燥ステップ(124) は、タイマTによるタイムアップ時(125) により終了し、このときにヒータユニット16、ファンモータ13が停止するとともに(126),(127) 、第1LEDも消灯し(128) 、水栓使用者Mは設定された乾燥時間全てを使い切ったことになる。図中、(129) は乾燥を終えた水栓使用者Mを含め、その他、第1センサS1の検出範囲から人がいなくなったことを示す。
【0065】
なお、光による乾燥喚起については、多数のLEDを、例えば、図11に示すように、「AIR」などの文字を形作るように配列し、かかる「AIR」の文字が点灯、点滅するような構成とすることもできる。
【0066】
また、LEDに代えて、図12(a)に示すように、ケーシング1の表面に表裏で色の異なる複数のフラップ1aを回転自在に設け、第1センサS1の検出信号により、各フラップ1aが反転して色が変化する(図12(b))ような構成としてもよい。1bはフラップ1aの回転軸である。
【0067】
ところで、図6、図9において、81は温風切替スイッチであり、温風の出力をOFF 、LOW 、HIGHと切替えるもので、手動により操作可能としたものである。なお、OFF とした場合、第2センサS2は作動したままで検出信号を制御回路に送るが、制御回路ではヒータユニット16、ファンモータ13への通電は遮断して作動を停止させるようにしている。そして、LOW とHIGHとでは、ファンモータ13の能力は例えば60Wで変わらず、ヒータ能力を例えば600 Wから1200Wと倍増するようにしている。なお、かかる温風切替スイッチ81は、ケーシング1の下面に設けている。
【0068】
ここで、図3及び、図13に示した底面図、図14に示した分解斜視図を参照しながら、温風乾燥機Aの具体的構成について説明する。
【0069】
温風乾燥機Aの外郭をなすケーシング1は、図3に示すように、合成樹脂製の前側カバー3と後側ケース4を突き合わせて形成しており、前側カバー3を温風ファンユニットF及び同ユニットFの制御基板5を十分収納できる深さに形成するとともに、ケーシング1を壁面Wに取付けた状態で下部面となる底面30に温風吐出口10を形成している。同前側カバー3の底面30は下方にやや膨出した湾曲状としており、前記温風吐出口10を同底面30の略全幅にわたって広口に形成するとともに(図13)、耐熱性の高いステンレスやアルミニウムなどの金属製のグリル31を取付けている。
【0070】
他方、後側ケース4は、図14に示すように、前側カバー3よりも浅く形成するとともに、壁面側となる背面40には壁面取付け用のベースプレート7を着脱するためのプレート取付孔41、及び、導線挿通孔42を形成するとともに、複数個所に設けた空気取入用スリット43を形成している。
【0071】
また、背面40の表側(前側ケース側)の面には、温風ファンユニットFを取付けるための複数のボス44を突設し、さらに、ケーシング1を壁面Wに取付けた状態で下部に位置する底面45に、多数のスリット11a からなる空気取入口11を形成している。かかる空気取入口11と前記空気取入用スリット43とは、温風ファンユニットFへ空気を取り入れるためのものである。図14中、Pはプラグ、P1は電源コードである。
【0072】
なお、本実施例では温風ファンユニットFには、大風量を得ることのできるシロッコファン14を用いているが、シロッコファン14に代えて例えば軸流ファンを使用してもよい。
【0073】
温風ファンユニットFは、図14に示すように、ユニット取付板12を介して、後側ケース4に設けたボス44にゴムやシリコンからなる防振リング48を介して取付けている。
【0074】
すなわちユニット取付板12に形成したファンモータ配設用穴12a にファンモータ13とシロッコファン14とからなるファンユニットF'を挿通状態に配設し、遮熱ケース15内に収容したヒータユニット16を前記ファンユニットF'の下方に位置させ、さらに、P字状に形成して送風路R1(図3)を伸延形成したファンケース17で包被し、同ファンケース17を前記ユニット取付板12を介してボス44にビス止めしている。15a,15a は、遮熱ケース15の先端に設けた風路絞り片であり、シロッコファン14からの送風を絞ることにより風速を早めている。
【0075】
また、かかる温風ファンユニットFをケーシング1内に配設することにより、同ケーシング1内を図3に示すように前側空間18と後側空間19とに区分し、後側空間19は、前記空気取入口11と連通して空気還流路R2を形成している。
【0076】
かかる空気還流路R2を設けたことにより、温風吐出口10から吐出された温風が空気取入口11に還流し、温かい空気のまま流路抵抗の少ない空気還流路R2を通って温風ファンユニットFに供給されることになるので加熱効率及び吸気効率が向上する。
【0077】
次に、温風ユニットファンFの制御基板5について説明すると、図14に示すように、一側端にシロッコファン14の空気流入部F1に対応する凹部51を形成した板状に形成しており、図3に示すように、温風乾燥機Aを壁面Wに取付けた状態で壁面W側の面に、100 V降圧用抵抗52、ファンモータ13用のスイッチング素子53、コンデンサ54、ターミナル55等の大きめの部品を取付けており、これらはその裏面5aにて端子を半田付けしている。
【0078】
また、図14に示すように、かかる裏面5aには、多数のチップ抵抗器56やタイマーIC57等が取付けられている。そして、前記ターミナル55には、プラグP、ファンモータ13、コイルヒータ16及び同ヒータ16用のトライアック13a からの各リード線Eを集中して接続している。
【0079】
かかる制御基板5は、ケーシング1前面側で、かつケーシング1の壁側取付面に対して略平行状態に配設されている。
【0080】
すなわち、図3に示すように、前記ケーシング1内に形成された前側空間18内に、後側ケース4の背面40から一定距離Lだけ離隔して略平行に配設するとともに、その配設姿勢として、半田付面となる裏面5aをケーシング1の前面側、すなわち前側カバー3に対向させた状態で同前側カバー3にビス止めし、少なくともファンケース17には接触しないようにしている。32は前側カバー3の内側面に突設した制御基板取付用ボスである。
【0081】
このように、制御基板5を、壁面Wに接する後側ケース4の背面40から一定距離Lだけ離れた遠い位置で、かつ、空気還流路R2との間に温風ファンユニットFを介在させて配設することにより、壁面Wからの影響、すなわち、制御基板5に密集状態に設けられた前記多数のチップ抵抗器56やタイマーIC57等のリードを固着する半田面(裏面5a)に、水や導電性を有する埃や塵等が付着することを可及的に防止することができ、これら水や埃や塵などに起因する電気的故障を未然に防止している。
【0082】
また、前記制御基板5を前側カバー3に取付けたことで、例えば後側ケース4の背面40にボスを突設してこれに取付けた場合に比べ、水がかかるボスを伝わることがないので水からの影響を確実に回避でき、また、例えば温風ファンユニットFのファンケース17等に取付けた場合に比べ、ファンモータ13による振動が直接伝わることもないので、制御回路の各部品のリード等が折損したり、半田が欠損したりするおそれもない。
【0083】
また、制御基板5に取付けた大きめの部品のうち、100 V降圧用抵抗52とスイッチング素子53は特に発熱性が高いものであるが、これらを前側カバー3に対して制御基板5の反対側に位置させているので、前側カバー3がこれらから直接加熱されることがなく、前側カバー3が異常に温度上昇して使用者が不安にかられたりするおそれもない。
【0084】
しかも、本実施例では、前記した発熱性の高い100 V降圧用抵抗52やスイッチング素子53は、前側の空気流入部F1寄りに配置されているので、空気の流れにより冷却することができ、その発熱による悪影響を可及的に防止している。
【0085】
さらに、前記した第2センサS2を、かかる制御基板5の先端部の壁面W側の面に設けている。第2センサS2は、図13に示すように、発光部S2a 、受光部S2b からなる赤外線反射式としており、同センサS2の直下方に手Hなどの被検出物が存在しなければ作動することがないので、本温風乾燥機Aの近傍に人体が位置しただけで誤作動するような不具合はない。
【0086】
また、前側カバー3には、赤外線を透過し、可視光線を遮断するスモーク状のセンサカバー8を、前記第2センサS2の直下方位置に設けている。そして、本実施例では、同センサカバー8の一端側に前述した温風切替スイッチ81を設けている。このように、切替スイッチ81をセンサカバー8に取付けたことにより、操作性が良好となり、かつ、本温風乾燥機Aの製造組立時の作業性も向上する。
【0087】
また、第2センサS2を制御基板5に取付けているために、専用のセンサ取付用部材を必要とせず、その他の関係部品の組立と同時に組付作業を行えるので作業効率が向上する。しかも、接続コードが不要となるので断線による故障などがない。
【0088】
一方、第1センサS1は、ケーシング1の前側略中央上部に設けており、図3及び図14に示すように、前側カバー3の略中央に設けた透孔に臨むように焦電型赤外線センサを取付けるとともに、前記透光には、前述したセンサカバー8と同様なスモーク状カバー33を嵌合して構成している。なお、同カバー33を集光型とすればセンサ感度をさらに向上させることができる。S1a は第1センサS1と制御基板5とを連絡するリード線である。
【0089】
次に、温風乾燥機Aに取付けた水受板2について説明する。
【0090】
水受板2は、前述したように、洗った手を温風により乾燥する際に、滴り落ちる水が床面などに落ちる前に中途で受けるもので(図2参照)、図14に示すように、軽量な合成樹脂製で適宜広さの皿状本体21と、同皿状本体21の後縁21a に連結した係止用吊下部材22とから構成している。そして、図3に示したベースプレート7を介して着脱自在に吊下状態に取付け可能としている。
【0091】
かかるベースプレート7は、図14に示すように、壁面Wにビス等で固着するためのビス孔70a を四隅に設けた略矩形形状のプレート本体70と、同本体70の上部から上方へ直伸した状態で連設され、先端を折曲して後側ケース4に係合可能としたケーシング側係止片71と、プレート本体70の下部に連設され、先端にフック部72a を形成した水受板側係止片72とからなる板状のプレートであり、本実施例では金属製としている。
【0092】
前記水受板側係止片72は、プレート本体70と面一状態で、前記ケーシング側係止片71よりも短めに下方へ伸延させており、先端に形成したフック部72a は壁面Wに近接するように小さな張出量としている。
【0093】
なお、73は指で簡単に回転着脱可能としたネジであり、このネジ73により、ベースプレート7は後側ケース4に着脱自在に係合状態で取付ることができる。
【0094】
また、プレート本体70には、前記ケーシング側係止片71の左右両側と、前記水受板側係止片72の上部側との3個所に、後側ケース4のプレート取付孔41に係脱自在とした爪片74,74,74を設けており、かかる爪片74,74,74でケーシング1を支持するとともに、前記ネジ73によりケーシング1をガタつくことなく保持可能としている。
【0095】
かかるベースプレート7に水受板2は着脱自在に取付けられるものであるが、同水受板2の皿状本体21は、図2に示すように、後縁21a を壁面Wに密着可能な直線状に形成しており、係止用吊下部材22の裏面上端に前記ベースプレート7のフック部72a に係合する凸条(図示せず)を形成するとともに、同凸条の上方に、ケーシング1とベースプレート7との間で挟持される舌片24を連設している。
【0096】
かかる構成としたことにより、水受板2はベースプレート7に確実、かつ簡単に着脱自在とすることができる。そして、前記舌片24がケーシング1とベースプレート7とに挟持されるために、子供等の悪戯などにより水受板2に特別な力が加えられてもずれたり脱落したりすることがない。
【0097】
しかも、ケーシング1もベースプレート7を介して壁面Wに取付けられているので、水受板2に加えられた力はケーシング1には直接作用することがなく、ケーシング1が壁面Wから脱落したりするおそれもない。
【0098】
なお、水受板2は、本実施例で示したように、ケーシング1に吊下する取付構造に限ることはなく、例えば水受板2をカウンターC上に載置可能に形成し、同水受板2の上部にケーシング1を連結する構成として、水受板2を介して温風乾燥機AをカウンターC上に載置可能とすることもできる。
【0099】
ところで、水受板2を取付けた場合、例えば皿状本体21上にトイレットペーパ等の物体Gが載置されていると、第2センサS2が手Hなどと誤検知するおそれがある。
【0100】
そこで、図15及び図16に示すように、物体検出手段Jを設け、同物体検出手段Jが皿状本体21上に物体Gの存在を検出した場合は、温風ファンユニットFのうち、少なくともヒータユニット16には通電不可の状態とすることができる。
【0101】
図15に示したものは、温風乾燥機Aを壁面Wに取付けた吊下式の水受板2を具備するものに適用した例であり、皿状本体21に、物体Gの重量を検知する機械式の物体検出手段Jを設けている。
【0102】
すなわち、皿状本体21の凹面上に、下面にスイッチ杆25を設けた水受皿20を、同スイッチ杆25が皿状本体21の内部に挿貫させた状態でバネ等の弾性体26を介して載置するとともに、皿状本体21の内部には、前記スイッチ杆25によりON・OFFするマイクロスイッチやリードスイッチからなるスイッチ部27を設け、さらに、同スイッチ部27をリード線28を介してケーシング1内の制御回路に接続している。
【0103】
かかる構成により、水受皿20に物体Gが載置されていると、弾性体26に抗して水受皿20が沈み、スイッチ杆25によりスイッチ部27を作動させて物体検出信号を出力させ、制御回路ではその信号に基づいて少なくともヒータユニット16への通電を遮断することができる。
【0104】
また、図16に示したものは、温風乾燥機AをカウンターC上に載置可能とした載置式の水受板2を具備するものに適用した例であり、しかも、物体検出手段Jを光学式で構成している。
【0105】
すなわち、皿状本体21' の奥側と手前側とに設けた発光部29a 、受光部29b とからなる光学センサ29を設け、物体Gにより光が遮断されると物体Gの存在を検出し、前述したように少なくともヒータユニット16への通電を遮断するようにしている。
【0106】
このように、物体検出手段Jを設けることにより、いたずらにヒータユニット16が作動してヒータ線16b が焼き切れたり、物体Gを異常過熱して火災等に至ったりするおそれを未然に防止することができる。
【0107】
以上、本発明の一実施例を、水栓使用者Mの存在を広範囲で検出可能とした第1センサS1を焦電型赤外線センサとしたものとして説明してきたが、他の実施例として、図17〜図20に示すセンサを用いることもできる。
【0108】
すなわち、図17に示したものは、ケーシング1の前側カバー3に断面視弧上の凸部35を設け、同凸部35に複数の焦電型赤外線センサを設けて単式よりもさらに広範囲に水栓使用者Mを検出可能としたものである。
【0109】
また、図18に示したものは、ケーシング1の前側カバー3に、可動体36を設け、同可動体36の先端に、例えば反射式の赤外線センサや超音波センサ、あるいは、焦電型赤外線センサを取付けたものである。36a は可動体36の枢軸である。
【0110】
なお、図示したものは、前側カバー3に凹部37を形成し、同凹部37内に可動体36を配設したが、特に凹部37を設けなくても構わない。
【0111】
さらに、図19に示したものは、第1センサS1を着脱式としたもので、センサの本体部38を任意の個所に配設可能としている。図示したものは、本体部38をカウンターCの奥側に配設した状態を示しているが、カウンターCのエプロン部分等に適宜設けたりすることができる。なお、本体部38を固定するためには、例えば吸盤などのように、ワンタッチで取付可能とした部材を設けるとよい。39は本体部38とケーシング1内の制御回路とを接続するリード線である。
【0112】
また、図20に示すように、前記使用者検出手段を、水栓使用者Mを直接検出する第1センサS1とせずに、水栓B1が操作されたことを検出するセンサを設けてもよい。
【0113】
これは、例えば水栓B1の内部に、例えば流量センサや圧力センサを取付けてこれを第1センサS1とし、水が流出したことを検出するようにしたもので、同第1センサS1と風乾燥機Aの制御回路とを接続している。
【0114】
かかる構成とすることにより、例えば公衆のトイレなどにおいて、不特定多数の者が出入りしても逐一喚起手段を駆動させずにすみ、水栓B1が使用されたときのみ温風乾燥機Aの使用を確実に喚起することができるので省電化を図ることができる。なお、第1センサS1を水栓B1の内部でなく操作バルブ等に取付け、バルブの開閉を検出するものであってもよく、機械式で構成してもよい。
【0115】
次に、殺菌手段について説明する。
【0116】
図21に示した温風乾燥機は、第1センサS1と第2センサS2とを備え、かつ、第1センサS1による水栓使用者Mの検出信号に基づいてファンモータ13を駆動して乾燥喚起のための音を発する構成に加え、殺菌手段としてオゾン発生器Kを設けたものであり、温風乾燥時に、温風とともにオゾンを温風吐出口10より吹出して手Hを殺菌するようにしている。
【0117】
この場合、第1センサS1の検出信号により、オゾン発生器Kからオゾンを直接ファンケース17内に送気したり、あるいは、図示するようにオゾンタンクK1を設けてオゾンを溜めておき、第2センサS2の検出信号によりファンユニットF'が作動した際に、エジェクタ効果によりオゾンタンクK1からオゾンが吸引されるように構成することができる。
【0118】
また、図22に示したものは、オゾン発生器Kに代えて、紫外線ランプUを設けたものである。
【0119】
紫外線ランプUは、紫外線の照射が安定状態となるまで時間を要するので、第1センサS1による水栓使用者Mの検出信号に基づいて点灯させるようにして、第2センサS2による手Hの検出信号に基づき温風ファンユニットFの駆動時には十分な殺菌効果を奏するようにしている。また、第1センサS1が検出信号を出力している限りは、第2センサS2が手Hが除かれたことを検出しても照射状態を維持するようにしておき、頻繁にON・OFFが繰り返されることによりランプ寿命に悪影響を与えないようにすることが好ましい。
【0120】
図23に、かかる殺菌手段を具備する温風乾燥機Aのタイムチャートを示している。
【0121】
図示するように、第1センサS1が水栓使用者Mを検出すると(231) 、殺菌手段が作動開始し(232) 、同時に、第2センサS2により手Hを検出する(233) まで、乾燥喚起手段を兼用するファンモータ13がLAW 出力で駆動する(234) 。
【0122】
そして、第2センサS2により手Hが検出されると(233) 、ヒータユニット16に通電されるとともに(235) 、ファンモータ16がHIGH出力となる(236) 。
【0123】
そして、第2センサS2が手Hが除かれたことを検出すると(237) 、ヒータユニット16及びファンモータ13は停止する(238),(239) 。
【0124】
第1センサS1が水栓使用者Mを検出している間に(240) 、再度第2センサS2が手Hを検出すると(241) 、ヒータユニット16及びファンモータ13は再度作動するが(242),(243) 、この間の時間、すなわち、第2センサS2がOFF出力して次にON出力するまでの時間が、予め定めた所定時間(例えば20秒)よりも短ければ(244) 、今温風乾燥しようとしている者は、先に温風乾燥した者と同一人物か、あるいは別人であっても、少なくとも先のファンモータ13のLAW 出力による乾燥機使用喚起の音を聞いて当然温風乾燥機Aの存在を認識していたものとして、ファンモータ13はLAW 出力ではなく、即座にHIGH出力となるようにしている。したがって、LAW 出力による無用の喚起音を頻繁に発して水栓使用者Mにうるさがられることがない。
【0125】
一方、ヒータユニット16及びファンモータ13が停止後、前記した所定時間が経過し(245) 、なおかつ第1センサS1が水栓使用者Mを検出している場合(240) 、今第1センサS1が検出している水栓使用者Mは先に乾燥を終えた者とは別人であることとし、先の(234) 同様にファンモータ13をLAW 出力で駆動して(246) 、乾燥機使用喚起を促しながら第2センサS2による手Hの検出に備える。
【0126】
また、殺菌装置に紫外線ランプUを使用している場合であれば、先に説明した理由により、第1センサS1が水栓使用者Mを検出している間(240) は、これをON・OFFすることなく、当初の作動状態を保つようにしている(247) 。
【0127】
他の実施例として、図24に示す温風乾燥器Aについて説明する。
【0128】
これは、温風乾燥機Aを設置した場合に、他の電気器具Nも本温風乾燥器Aを介して簡単に使用可能としたものである。
【0129】
すなわち、図24において、W1は一般の家庭等に設けられた二つのコンセントを備えた商用電源取出部であり、一方のコンセントには本温風乾燥機AのプラグPを接続し、他方には、例えば洗濯機等のその他の電気機器のプラグP2を接続している。なお、Dは化粧台である。
【0130】
したがって、例えばシェーバや毛髪ドライヤ等の他の電気器具Nを使用する場合には、前記プラグP,P2 のいずれかを抜いて他の電気器具NのプラグP3を接続しなければならない。
【0131】
勿論、多接点のタップを設ければよいが、わざわざかかるタップを設けることは面倒であり、しかも、商用電源取出部は、通常、壁面Wの下側部で、しかも、奥まった個所に設けられていることが多く、使用の度にプラグP3を抜き差しするのは面倒である。
【0132】
そこで、本実施例では、図24及び図25に示すように、ケーシング1の側部に、他の電気器具Nのためのプラグ接続部Vを設けている。なお、本実施例ではプラグ接続部Vを1個としたが複数個設けてもよい。
【0133】
図24中、34はケーシング1の前面に取付けた鏡であり、ケーシング1に鏡34を設けたことにより、他の電気器具Nがシェーバーのように手持ち式の場合に使い勝手が良好となる。
【0134】
そして、プラグ接続部Vは、かかる鏡34の下方端寄りに設けるとよく、前記した手持ち式の他の電気器具Nを使用する際に、そのコードが鏡34を横切ったりして邪魔になることがない。
【0135】
このように、プラグ接続部Vを設けたことにより、他の電気器具Nの接続が容易となる。特に、温風乾燥機Aの通常の取付位置からすると、プラグ接続部Vも使用者の上半身の高さに位置することになるので、他の電気器具Nを使用する際の使い勝手が向上する。
【0136】
また、プラグ接続部Vに他の電気器具NのプラグP3を接続した場合、例えば本温風乾燥機Aの消費電力が1300ワットとすると、これを使用しながら、他の者がやはり略同ワット数の毛髪ドライヤ等を同時に使用したりすることは非常に危険なので、本実施例では、他の電気器具Nが接続されると温風乾燥機A側への商用電源からの入力を0又はヒータユニット16等の駆動部への通電出力を低下させるようにしている。
【0137】
図25に本実施例に係る温風乾燥機Aの回路図を示しており、切替スイッチSa,Sa と接続感知スイッチSWとを設け、他の電気器具Nが接続されたことを接続感知スイッチSWが検出すると、その接続検出信号SS1 が制御回路に出力され、制御回路はスイッチ切替信号SS2 を出力して、一側接点Sa1 に接続されている切替スイッチSaを他側接点Sa2 に切替えて、温風乾燥機A側への商用電源からの入力を遮断するようにしている。
【0138】
図26に接続感知スイッチSWを示しており、接点部SW0 を具備するマイクロスイッチSW1 と、バネSW2 を介して進退自在とし、接点部SW0 を押す押杆SW3 とを備えたプラグ受けSW4 とから構成されている。なお、V2はプラグ接続部Vの端子である。
【0139】
かかる構成により、他の電気器具NのプラグP3が接続されると、、接続感知スイッチSWのマイクロスイッチSW1 がONとなり、接続検出信号SS1 が出力されることになる。
【0140】
ここでは、上述したように、他の電気器具Nが接続されると、温風乾燥機A側への商用電源からの入力を遮断するようにしたが、例えば、消費電力1200ワットのヒータユニット16の出力を500 ワット程度に落とすように制御してもよい。この場合、他の電気器具Nが出力500 ワット程度のものであれば、2台同時使用も可能となる。
【0141】
このように、本実施例によれば、他の電気器具Nを温風乾燥機Aに接続いて使用してもブレーカーが落ちることはなく、また異常発熱、ひいては発火などの事故を未然に防止することができる。
【0142】
また、図26において、V1はプラグ接続部Vの接点部をカバーするシャッターである。
【0143】
すなわち、プラグ接続部Vの開口部分にスライド式のシャッターV1を設け、他の電気器具Nの不使用時には閉じておくことでプラグ接続部V内に埃や水が付着したり、あるいは内部に異物を挿入するなどの悪戯を防止することができる。なお、シャッターV1はスライド式に限らず、回転式などの構成であってもよいことは勿論である。
【0144】
また、かかるシャッターV1を利用して、このシャッターV1に前記接続感知スイッチSWを設け、シャッターV1が開いたときにプラグ接続部Vの接点部が他側接点Sa2 に切り替わるようにしてもよい。
【0145】
以上、各実施例を通して本発明を説明したが、本発明に係る温風乾燥機Aは必ずしも上記してきたようにハンドドライヤとして使用するだけでなく、毛髪乾燥機等の他用途に供することができる。
【0146】
また、温風を吹き出す動作を第2センサS2の検出に基づき自動駆動する構成とせずに、例えば押しボタン式の手動によるスイッチ式としてもよい。
【0147】
【発明の効果】
本発明は、以上説明してきたような形態で実施され、以下のような効果を奏する。
【0148】
本発明では、ケーシング内に、LAW 出力と HIGH 出力とで駆動可能なファンモータを備えたファンユニット及びヒータユニットからなる温風ファンユニットを収納配設し、水栓の近傍に設置した温風乾燥機において、前記水栓を使用する水栓使用者を検出する使用者検出手段と、前記ファンユニットで兼用され、前記使用者検出手段の検出信号に基づいて、前記ファンモータを LAW 出力で駆動した回転音により温風乾燥機の使用を水栓使用者に喚起する乾燥喚起手段と、同乾燥喚起手段と同時に駆動する殺菌手段と、を具備し、前記使用者検出手段が前記水栓使用者を検出すると、前記殺菌手段が作動開始すると同時に前記ファンモータが LAW 出力で駆動して乾燥喚起を行い、次いで前記ファンモータが HIGH 出力で駆動して乾燥動作することとしたので、いきなり大きな音を発することのないファンモータの LAW 出力による回転音により水栓使用者は温風乾燥機の存在を予め知ることになり、乾燥機の使用を忘れることがなく、かつ、十分な殺菌効果を奏することができる。しかも、乾燥喚起手段をファンユニットが兼用しているために、ファンモータの回転による発熱が予熱となって、温風乾燥時の立ち上がり時に、速やかに所定温度の温風を発生させることができる。また、ファンユニットを乾燥喚起手段として利用しているので、別途に装置を付加する必要がなく、コスト増となることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る温風乾燥機の設置状態を示す説明図である。
【図2】同使用状態を示す説明図である。
【図3】同断面図である。
【図4】第1センサの説明図である。
【図5】乾燥喚起手段のタイミングチャートである。
【図6】乾燥喚起手段の他の実施形態を示す説明図である。
【図7】他の実施形態におけるタイミングチャートである。
【図8】他の実施形態におけるタイミングチャートである。
【図9】乾燥喚起手段の他の実施形態を示す説明図である。
【図10】同タイミングチャートである。
【図11】乾燥喚起手段の他の実施形態を示す説明図である。
【図12】乾燥喚起手段の他の実施形態を示す説明図である。
【図13】本実施例に係る温風乾燥機の底面図である。
【図14】同分解斜視図である。
【図15】物体検出手段の説明図である。
【図16】物体検出手段の一形態を示す説明図である。
【図17】第1センサの他の実施例を示す説明図である。
【図18】第1センサの他の実施例を示す説明図である。
【図19】第1センサの他の実施例を示す説明図である。
【図20】第1センサの他の実施例を示す説明図である。
【図21】他の実施例に係る温風乾燥機の説明図である。
【図22】他の実施例に係る温風乾燥機の説明図である。
【図23】他の実施例に係るタイミングチャートである。
【図24】他の実施例に係る温風乾燥機の説明図である。
【図25】同回路図である。
【図26】接続感知スイッチの説明図である。
【符号の説明】
A 温風乾燥機
B1 水栓
F 温風ファンユニット
F' ファンユニット
M 水栓使用者
S1 第1センサ
S2 第2センサ
1 ケーシング
5 制御基板
13 ファンモータ
16 ヒータユニット
Claims (4)
- ケーシング(1)内に、LAW 出力と HIGH 出力とで駆動可能なファンモータ (13) を備えたファンユニット(F')及びヒータユニット(16)からなる温風ファンユニット(F)を収納配設し、水栓(B1)の近傍に設置した温風乾燥機において、
前記水栓(B1)を使用する水栓使用者 (M)を検出する使用者検出手段と、
前記ファンユニット (F') で兼用され、前記使用者検出手段の検出信号に基づいて、前記ファンモータ (13) を LAW 出力で駆動した回転音により温風乾燥機の使用を水栓使用者(M)に喚起する乾燥喚起手段と、
同乾燥喚起手段と同時に駆動する殺菌手段と、
を具備し、
前記使用者検出手段が前記水栓使用者 (M) を検出すると、前記殺菌手段が作動開始すると同時に前記ファンモータ (13) が LAW 出力で駆動して乾燥喚起を行い、次いで前記ファンモータ (13) が HIGH 出力で駆動して乾燥動作することを特徴とする温風乾燥機。 - 前記殺菌手段を、オゾンを発生させるオゾン発生器(K)としたことを特徴とする請求項1記載の温風乾燥機。
- 前記殺菌手段を、紫外線を照射する紫外線ランプ(U)としたことを特徴とする請求項1記載の温風乾燥機。
- 前記乾燥喚起手段は、前記使用者検出手段の検出信号に基づいて全点灯した後、時間の経過とともに順次消灯して乾燥時間の目安表示が可能な複数の発光手段を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の温風乾燥機。
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