JP3865944B2 - シリコン球の製造方法および装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体回路の基盤や、太陽電池として用いられる球状のシリコンの製造方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体回路は、一般的に平板状のシリコン上に形成される。しかし、球状のシリコン上に半導体回路を形成することができれば、表面積を大きくすることができて、シリコンを有効に使うことができる。
このような球状のシリコンを製造する方法として、溶解したシリコンを自由落下させ、表面張力を利用して球状に形成する方法が知られている。
この他に、シリコン基材に多数の突起を形成し、各突起の先端を、加熱ビームの照射により溶解させ、表面張力等の作用で球状に固化させる方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の溶解シリコンを自由落下させてシリコン球を得る方法では、高純度で真球度の高いシリコン球を製造することが容易でなく、製造設備も高価となる。
また、シリコン基材の突起を加熱して球状に固化させる方法は、固化した球状体の突起と分離される箇所を、他の部分に対して均一な結晶構造とすることが難しい。また、生産性も低い。
【0004】
この発明の目的は、高純度のシリコン球を、簡単に、生産性良く、安価に製造できるシリコン球の製造方法および装置を提供することである。
この発明の他の目的は、各球間の寸法ばらつきを小さくすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明のシリコン球の製造方法は、砥粒を有する上向きの定盤の上方に配置された治具のポケット内に複数のサイコロ状のシリコン素材を収容し、上記ポケットでシリコン素材の水平方向の位置を規制し、前記定盤の運動によってシリコン素材を定盤に対して強制押し付けすることなく自由に運動させることにより、前記ポケット内のシリコン素材を球形にバレル加工するものである。
このようにバレル加工すると、シリコン素材は、角部や突起部から加工されて最終的には球状に加工される。加工前のシリコン素材は、例えばシリコンウェハーを必要寸法に切断したもので良く、高純度のものが容易に得られる。また、治具のポケットには多数のシリコン素材を収容でき、多数のシリコン素材の加工が同時に行える。これらのため、高純度のシリコン球を、簡単に、生産性良く、安価に製造することができる。
【0006】
この発明方法において、前記定盤は回転定盤とする。このように回転定盤を用いると、簡単な装置でバレル加工が行える。
また、この発明方法において、前記シリコン素材は、シリコンウェハーからサイコロ状、つまり立方体状に切断されたシリコン単結晶材としても良い。
このようなサイコロ状のシリコン単結晶材は、一般に製造されるシリコンウェハーから切り出すことで、高純度のものが容易に得られる。シリコン素材がサイコロ状であっても、バレル加工により角部や突起部から加工され、最終的には球状に加工される。このため生産性が良い。
【0007】
この発明のシリコン球の製造装置は、砥粒を有する上向きの回転定盤と、この回転定盤の上方に配置されて複数のサイコロ状のシリコン素材を収容するポケットが形成された治具とを備え、前記ポケット内のシリコン素材を、回転定盤に対して強制押し付けすることなく、前記回転定盤でバレル加工するバレル加工機からなる。前記治具のポケットは前記回転定盤の回転中心から離れた箇所に配置されたものとする。
この構成の装置によれば、回転定盤を用いる簡単な構成でありながら、多数のサイコロ状のシリコン素材を簡単に生産性良く球状に加工することができる。また、ポケットが回転定盤の回転中心から離れて配置されているため、ポケット内の各シリコン素材に接する回転定盤部分の周速差が少なく、加工されたシリコン球の相互差が少なくなる。
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施形態を図1と共に説明する。図1(A),(B)は、この発明のシリコン球の製造装置を示す斜視図および縦断面図である。このシリコン球製造装置1は、ダイヤモンドの砥粒を有する回転定盤2と、シリコン素材Wを収容する複数のポケット4が形成された治具3とを備える。回転定盤2は円盤状のものであり、図示しないモータなどの駆動源により一方向に回転駆動される。治具3は回転定盤2より小径の円盤状のものであって、回転定盤2との間に所定の隙間Gを保って回転定盤2の上方に固定設置されている。この隙間Gは、シリコン素材Wが噛み込まれない間隔であり、例えば、製造するシリコン球の目標直径Dの1/2以下に設定することが望ましい。治具3の各ポケット4は、治具3を構成する円盤を軸方向に貫通する孔からなり、回転定盤2の回転中心から離れた位置で、円周方向の複数箇所に設けられている。これらポケット4は、シリコン素材Wを多数収容可能な大きさのものであり、例えば円形に形成されている。
【0010】
この装置によるシリコン球の製造方法を説明する。治具3のポケット4内に収容するシリコン素材Wには、シリコンウェハー、つまりシリコンの円板状体からサイコロ状に切り出されたシリコン単結晶材が用いられる。このサイコロ状のシリコン素材Wの寸法は、例えば2mm×2mm×2mm程度とされる。このシリコン素材Wを、治具3の各ポケット4内に複数個ずつ収容し、回転定盤2を一方向に回転させる。これにより、ポケット4内のシリコン素材Wは、角部から回転定盤2のダイヤ砥粒で研摩され、最終的に球形に加工される。また、回転定盤2の回転数や回転時間等を適宜設定することにより、シリコン素材Wを目標とする直径Dのシリコン球に加工することができる。
【0011】
このように、このシリコン球製造装置1によると、バレル加工によりシリコン素材Wを研摩して球状に加工するので、高純度のシリコン球を安価に、かつ生産性良く製造することができる。
【0012】
この製造装置1を使用して実際に製造したシリコン球の精度および加工量と、そのときの加工条件との関係を表1に示す。なお、この場合の各加工条件での加工時間はすべて15時間としている。
【0013】
【表1】
【0014】
表1において、加工条件▲1▼では、ダイヤ砥粒の粒度を#120、回転円盤2の回転数を460(r.p.m ) としている。加工条件▲2▼では、ダイヤ砥粒の粒度を#120、回転定盤2の回転数を230(r.p.m ) としている。加工条件▲3▼では、ダイヤ砥粒の粒度を#400、回転定盤2の回転数を460(r.p.m ) としている。
【0015】
この製造装置1によりシリコン球を製造した場合、表1から次の関係があることが判明した。
(1)加工量について。
加工条件▲1▼,▲2▼の比較から、ダイヤ砥粒の粒度が同じであれば、回転定盤2の回転数が大きいほど加工量が大きいことが分かった。また、加工条件▲1▼,▲3▼の比較から、回転定盤2の回転数が同じであれば、ダイヤ砥粒の粒度が粗いほど加工量が大きいことが分かった。この結果から、加工量を大きくしようとすれば、ダイヤ砥粒の粒度を粗くし、かつ回転定盤2の回転数を大きくすればよいことが分かる。
【0016】
(2)真球度、相互差、および表面粗さについて。
加工条件▲1▼,▲2▼,▲3▼の比較から、回転定盤2の回転数およびダイヤ砥粒の粒度を変えても、真球度と相互差に特に差異が認められなかった。また、ダイヤ砥粒の粒度が#400と細かいときには表面粗さが小さくなることが分かった。
【0023】
なお、前記実施形態では、シリコン素材Wとしてサイコロ状のものを使用したが、シリコン素材Wは、いびつな形状のものを用いても良い。
【0024】
【発明の効果】
この発明のシリコン球の製造方法は、砥粒を有する上向きの定盤の上方に配置された治具のポケット内に複数のサイコロ状のシリコン素材を収容し、上記ポケットでシリコン素材の水平方向の位置を規制し、前記定盤の運動によってシリコン素材を定盤に対して強制押し付けすることなく自由に運動させることにより、前記ポケット内のシリコン素材を球形にバレル加工するようにしたため、高純度のシリコン球を、簡単に、生産性良く、安価に製造することができる。
前記定盤は回転定盤としたため、簡単な構成の装置で製造できる。
また、シリコン素材を、サイコロ状に切断されたシリコン単結晶材とする場合は、一般に製造されるシリコンウェハーから切り出すことで、簡単に純度の良いシリコン素材を得ることができる。
この発明のシリコン球の製造装置は、砥粒を有する上向きの回転定盤と、この回転定盤の上方に配置されて複数のサイコロ状のシリコン素材を収容するポケットが形成された治具とを備え、前記治具のポケットは前記回転定盤の回転中心から離れた箇所に配置されたものであり、前記ポケット内のシリコン素材を、回転定盤に対して強制押し付けすることなく、前記回転定盤でバレル加工するものとしたため、簡単な構成の装置で、高純度のシリコン球を、安価に、生産性良く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)はこの発明の一実施形態にかかるシリコン球の製造装置の斜視図、(B)は同装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1…シリコン球製造装置
2…回転定盤
3…治具
4…ポケット
W…シリコン素材
Claims (3)
- 砥粒を有する上向きの定盤の上方に配置された治具のポケット内に複数のサイコロ状のシリコン素材を収容し、上記定盤が回転定盤であり、上記ポケットは前記回転定盤の回転中心から離れた箇所に配置されたものであり、上記ポケットでシリコン素材の水平方向の位置を規制し、前記定盤の運動によってシリコン素材を定盤に対して強制押し付けすることなく自由に運動させることにより、前記ポケット内のシリコン素材を球形にバレル加工するシリコン球の製造方法。
- 前記シリコン素材は、シリコンウェハーからサイコロ状に切断されたシリコン単結晶材である請求項1に記載のシリコン球の製造方法。
- 砥粒を有する上向きの回転定盤と、この回転定盤の上方に配置されて複数のサイコロ状のシリコン素材を収容するポケットが形成された治具とを備え、前記治具のポケットは前記回転定盤の回転中心から離れた箇所に配置されたものであり、前記ポケット内のシリコン素材を、回転定盤に対して強制押し付けすることなく、前記回転定盤でバレル加工するシリコン球の製造装置。
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