JP3865119B2 - 移動相グラジエント装置及びそれを用いた高速液体クロマトグラフ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、組成を時間的に異ならせながら移動相を分析装置に供給していく移動相グラジエント装置と、そのような移動相グラジエント装置を備えた分析装置の一例としての高速液体クロマトグラフに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
これまでの高速液体クロマトグラフは、クロマトグラフの分離性能向上と分析時間短縮のためグラジエント分析が行われている。グラジエント分析とは、移動相の組成を分析開始時から終了時までの問に変化させる分析方法のことである。移動相組成を変更させるために、高圧グラジエント法では、2台の送液ポンプを用意し、例えば1台のポンプから水、もう1台のポンプからはメタノールを送液し、流量比を変えながら、かつ合計流量は常に一定になるように送液する。すなわち、水を100%の状態から0%まで送液を行なうと同時に、メタノールは0%から100%まで流量を変化させながら送液を行なう。低圧グラジエント法では、1台の送液ポンプを使用し、移動相を供給するバルブの切換えにより移動相組成を制御する。
【0003】
しかし、この2つの移動相が混合されにくい場合には、分析の再現性不良やピーク形状不良などの問題を引き起こす。そこで、その問題を回避するため、通常、グラジエント分析を行なう際には複数の移動相が混合される部位に混合器(ミキサー)を配置することにより移動相の混合性能を改善している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
通常、混合器は内部容量が10μL以上ある。一方、ミクロ分析のように流量が小さい場合、例えば5μL/分の場合には、混合器内部の液置換だけでも2分間以上かかり、全分析時間の遅延の主な原因となっている。
また、混合器に至る配管などの容量も全分析時間の遅延に影響をもたらす。
本発明の第1の目的は、混合器やその近くの配管も含めたグラジエント調製部での時間遅れをなくしてグラジエント分析に必要な移動相を供給できる移動相グラジエント装置を提供することである。
本発明の第2の目的は、そのようなグラジエント装置を備えた分析装置の1つの応用例としての液体クロマトグラフを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の移動相グラジエント装置は、複数種類の移動相をそれぞれ制御された流量で供給する移動相供給部と、その移動相供給部から供給された移動相を混合する混合器と、その混合器により混合された移動相を管内にその長さ方向に沿って供給された順に収容していく移動相配管(グラジエントチューブという)と、そのグラジエントチューブを前記移動相供給部と分析装置との間で切り替えて接続する流路切替えバルブとを備えている。
【0006】
本発明の高速液体クロマトグラフは、移動相供給部として上の移動相グラジエント装置を備え、グラジエントチューブに収容された移動相を1台の送液ポンプにより供給するようにしたものである。
その高速液体クロマトグラフでは、サンプル導入部直前のグラジエントチューブの中に組成勾配をもつ移動相を予め封入しておき、試料注入直後にそのグラジエントチューブ中の移動相を試料注入部を介して分析カラムに送り込む。このとき、グラジエントチューブに収容された移動相を1台の送液ポンプにより供給するので、従来の高圧グラジエント法の場合の2台の送液ポンプ間のばらつきや、低圧グラジエント法の場合のバルブの切換えに基づく分析ラインでの移動相の送液精度の低下を防ぐことができる。
【0007】
【作用】
本発明の高速液体クロマトグラフでは、分析開始時に、予め移動相の組成変化が達成されているため、分析開始後、遅れ時間なく移動相の組成変化が始まり、分析カラムでの分析が開始される。
【0008】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
図1は第1の実施例の移動相グラジエント装置を適用した高速液体クロマトグラフの一実施例を示したものである。
六方バルブ2にはグラジエントチューブ4が接続されている。グラジエントチューブ4はステンレス、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、キャピラリーチューブなど、クロマトグラフィーで使用可能な配管であり、少なくとも1回の分析で必要とされる移動相を収容できる容量を備えている。グラジエントチューブ4は組成が調製されて供給された移動相を、供給された順に収容する。グラジエントチューブ4内では、時間が異なって供給された移動相間で混合が起こりにくくするために、内径が細い方が好ましいが、流路抵抗との兼ね合いで適当な内径のものを選択する。
【0009】
バルブ2の1つのポートには混合器6を介して2台の移動相供給ポンプP1,P2が接続されている。ポンプP1とP2はそれぞれ異なる溶媒を移動相として供給するものである。バルブ2の他のポートには試料注入器8が接続され、試料注入器8の下流には試料成分を分離する分離カラム10が接続され、さらに、分離カラム10の下流には分離された試料成分を検出する検出器12が接続されている。試料注入器8は自動的に注入を行なうオートサンプラーとすることもできるし、手動で注入するインジェクタとすることもできる。分離カラム10及び検出器12は測定対象に応じて適当なものを選択することができる。バルブ2の更に他のポートには組成が一定の移動相を供給するポンプP3が接続され、バルブ2の更に1つのポートはドレインに接続されている。
【0010】
バルブ2は、実線の流路に設定すると、混合器6で混合された移動相をチューブ4を経てドレインへ流し、ポンプP3から供給される移動相を試料注入器8を経て分離カラム10につながる流路に接続する。一方、バルブ2を破線の流路に設定すると、ポンプP3から供給される移動相によってグラジエントチューブ6内に収容された移動相を押し出し、その移動相を試料注入器8を経てカラム10につながる流路に供給する。
【0011】
この実施例の動作の例として、通常のオートサンプラーでの応用例を示す。ポンプPlには水、ポンプP2にはメタノール、ポンプP3には水とメタノールを混合した液、例えば水:メタノール=70:30の混合液を用意しておく。ポンプP3はカラムの初期安定のため常に流速5μL/分程度で運転状態にしておく。
【0012】
バルブ2を実線の流路の状態に設定し、移動相組成勾配を持たせるグラジエントチューブ4にポンプP1,P2から移動相組成を変えながら移動相の送液を行なう。分離カラム10を通る分析流路の流速は、例えば上に示したような5μL/分というような小さな値であるが、混合器6を経てグラジエントチューブ4に移動相を充填する際の流速は分析流路の流速とは関係なく大きな値に設定することができる。そこで、グラジエントチューブ4に移動相を送り込む流量を例えば1mL/分としておけば、グラジ工ントチューブ4の内部容量が100μLであれば、移動相の充填は6秒で完了する。
【0013】
図2にグラジエントチューブ4に収容された移動相の組成の状態の一例を示す。この実施例ではチューブ4には、出口側(カラム側)から入口側に向かって体積で75%の範囲では水の組成が70%から30%に直線的に減少するように組成変化した移動相が充填されており、それより入口側には水の組成が30%で一定となった移動相が収容されている。
【0014】
グラジ工ントチューブ4への移動相の充填を完了した後、オートサンプラー8にて試料注入をおこない、分析を開始する。分析が開始されたらバルブ2を回転させて破線の流路に切り替え、グラジ工ントチューブ4中の移動相を分離カラム10ヘと送り込む。バルブ2の回転とともに、グラジエントチューブ4内で移動相の最初の部分、すなわち水70%の部分の移動相が、注入された試料を分離カラム10へと搬送する。分離カラム10の先端では試料の先端濃縮が行われるが、グラジエントチューブ4内の移動相が次々と移動相組成を変えながら、すなわち、水の混合比が小さくなりながら分離カラム10ヘと送り込まれ、分離カラム10では試料のグラジエント分析が行なわれていく。
【0015】
15分間が経過するとグラジエントチューブ4内の組成変化部分はすべて外に押し出され、続いてその後5分間水30%の状態の移動相が分離カラム10へと送り込まれる。これで一連の分析が終了し、再度バルブ2が回転させられて実線の流路の状態になり、初期状態へと戻る。
【0016】
図1の実施例の動作の例として、分析用の移動相は同じであるが、ポンプP3からは有機溶媒リッチの溶液(いわゆる移動相など)としておけば、分離カラム10の洗浄が可能になる。すなわち、目的成分の溶出が終了したら、バルブ2を切り換えて分離カラム10にポンプP3から有機溶媒リッチの溶液を流すことによって、分離カラム10内の不要な成分を押し出すことができる。ただし、この場合には、試料注入前にグラジエントチューブ4内の移動相を押し出し始めておく。
【0017】
(実施例2)
図3は第2の実施例の移動相グラジエント装置を備えた他の構成の高速液体クロマトグラフの実施例を示したものである。
六方バルブ2及びそれに接続されたグラジエントチューブ4は図1の実施例と同じである。この実施例ではポンプP1、P2から供給される移動相を混合する混合器として、微量流量の混合が可能なSTARユニット20とダイナミックミキサ22からなるSTARミキサーシステムを用いた。
【0018】
STARユニットとは、図4に示すように流路を複数に分岐させるコネクタ30、分岐した流路を合流させるコネクタ32、及び両コネクタ30,32間に並列に接続された分岐数だけの流路34−1〜34−3から構成されている。分岐流路34−1〜34−3の数はこの例のように3本には限られない。各分岐流路34−1〜34−3は抵抗により流速を制御する配管(例えば内径0.1mm)と容量によって遅れ時間を制御する配管(例えば内径0.8mm)とから構成され、各分岐流路34−1〜34−3ごとに両配管の比率が設定されている。
【0019】
ダイナミックミキサ22は流路内にスターラチップを収納したチャンバーを持ち、下部に設けられたスターラによりそのチャンバー内のスターラチップを回転させてチャンバー内の液を混合させるものである。
【0020】
図3の流路の説明に戻ると、この実施例の試料注入部は、試料中の目的成分を濃縮するために、トラップカラム24と六方バルブ26を備えている。六方バルブ26の1つのポートに希釈液を供給する送液ポンプP4が接続され、その希釈液流路に試料を注入するオートサンプラー28が設けられている。トラップカラム24はバルブ2とバルブ26の間に接続されている。
分離カラム10はバルブ26に接続され、分離カラム10の下流に検出器12が接続されている。バルブ26の他のポートに組成が一定の移動相を供給する送液ポンプP3が接続されている。
【0021】
トラップカラム24としては、目的成分を吸着する膜の上流側に、又は上流側と下流側の両方に目的成分を拡散する膜を配置したものが好ましい。目的成分を吸着する膜としてはスチレン樹脂、シリカゲル、イオン交換樹脂、又はこれらを化学修飾した物質を含む膜を用いることができる。また、目的成分を拡散する膜としては、焼結フィルター、セラミック、金属メッシュ又はセルロース繊維を用いることができる。このようなトラップカラムの詳細は特願平10−263763号に記載されており、この実施例でもその文献に記載されているものを用いることができる。
【0022】
いま、例えば、図3の流路で、送液ポンプPlによりSTARユニット20、ダイナミックミキサ22及びグラジエントチューブ4を水で満たしておく。その後、送液ポンプPlを停止させ、送液ポンプP2からメタノールを送液すると、STARユニット20内の各分岐流路34−1〜34−3の遅れ時間の差から合流側コネクタ32にはステップ状に組成の異なる移動相が時間を追って現れる。図4の例でいえばメタノール含有量が33%、67%、100%の順に移動相組成が変化する。合流側コネクタ32を通過した移動相はダイナミックミキサ22にて混合され、良好なグラジエントカーブを描きながらグラジエントチューブ4の中に入っていく。ミクロ液体クロマトグラフィのような微量での移動相混合を行なう場合、STARユニット20とダイナミックミキサ22の組合わせは特に有効である。
【0023】
図3の実施例では、バルブ2は実線の流路に設定すると、STARミキサーシステム20,22を経て混合された移動相をグラジエントチューブ4に充填していくことができる。バルブ2の破線の流路では、バルブ26を経て供給される移動相によりグラジエントチューブ4内に収容されていた移動相が押し出される。
【0024】
バルブ26は実線の流路に設定すると、ポンプP4から供給される希釈液により送られてきた試料中の目的成分がトラップカラム24で捕捉される。一方、バルブ26の破線の流路では、ポンプP3により供給される移動相がバルブ26からバルブ2の破線の流路を経てグラジエントチューブ4内に収容されていた移動相を押し出し、トラップカラム24に捕捉されていた試料中の目的成分を分離カラム10へ供給し、分離カラム10で分離された目的成分が検出器12で検出される。
【0025】
第2の実施例は、グラジエントチューブ4とトラップカラム24による濃縮注入を組み合わせたものである。グラジエントチューブ4内の移動相組成は第1の実施例の動作で示したものと同様であるとする。
動作においては、まず、バルブ2,26がともに実線の流路に設定され、グラジエントチューブ4内への移動相充填が第1の実施例と同様に行なわれる。その際、この実施例でもサンプルの注入が行なわれるが、注入されたサンプルはポンプP4から供給される希釈液により希釈されながらトラップカラム24に搬送されトラップカラム24に吸着しながら濃縮されていく。
サンプルの濃縮及びグラジエントチューブ24ヘの移動相充填が終了したら、バルブ2,26が回転して破線の流路に切り替えられ、グラジエントチューブ4内の移動相がトラップカラム24ヘ送られ分析が開始される。
【0026】
ミクロ流量の場合、特にトラップカラム24には上に示したような膜トラップを使うことにより配管容量を抑えることが可能となる。また、グラジエントチューブ4内の移動相充填の際の混合器として、上に示した配管抵抗比の違いを応用したSTARミキサーシステムを利用することにより、低流量域でも再現性のよい組成勾配を持たせることができる。
【0027】
図3の実施例において、分離カラム10としてCadenzaCD−C18(内径1mm、長さ75mm)(インタクト社の製品)を使用し、検出器12として吸光光度計(検出波長254nm)を用いた。移動相として、ポンプP1からH2O、ポンプP2からCH3CN−EtOH(50:50)(アセトニトリルとエタノールの50:50の混合溶液)を供給してそれらの混合比率を変えながら容量500μLのグラジエントチューブ4内に1mL/分の流速で移動相を充填した。ポンプP3からは移動相としてCH3CN−EtOH(50:50)を20μL/分の流速で供給し、ポンプP4からは希釈液としてH2Oを1mL/分の流速で供給した。試料として安息香酸エステル(約100ng)を測定した。
【0028】
その結果のクロマトグラムを図5に示す。横軸及び図中の数値は保持時間(分)であり、縦軸は検出強度である。▲1▼〜▲5▼は各安息香酸エステルのピークであり、▲1▼は安息香酸メチル、▲2▼は安息香酸エチル、▲3▼は安息香酸プロピル、▲4▼は安息香酸ブチル、▲5▼は安息香酸ヘキシルである。5種類の安息香酸エステルが明瞭に分離されており、従来のグラジエント分析法に比べて何ら遜色がない。なお、最初の大きなピークは不純物である。このクロマトグラムには現れていないが、グラジエント分析用移動相の調製時間が短縮されている。
(実施例3)
図6にグラジエントチューブを複数本備えた実施例を示す。
四方バルブ2a,2bの間に2本のグラジエントチューブ4−1,4−2が接続されている。バルブ2aの1つのポートには、図1の実施例と同様に混合器6を介して2台の移動相供給ポンプP1,P2が接続されている。バルブ2bの1つのポートには、図1の実施例と同様に試料注入器8が接続され、試料注入器8の下流には試料成分を分離する分離カラム10が接続され、さらに、分離カラム10の下流には分離された試料成分を検出する検出器12が接続されている。バルブ2aの1つのポートには図1の実施例と同様に組成が一定の移動相を供給するポンプP3が接続され、バルブ2bの1つのポートはドレインに接続されている。
【0029】
バルブ2a,2bは、実線の流路に設定すると、混合器6で混合された移動相をグラジエントチューブ4−2を経てドレインへ流し、ポンプP3から供給される移動相をグラジエントチューブ4−1を経て試料注入器8から分離カラム10につながる流路に接続する。一方、バルブ2を破線の流路に設定すると、混合器6で混合された移動相をグラジエントチューブ4−1を経てドレインへ流し、ポンプP3から供給される移動相をグラジエントチューブ4−2を経て試料注入器8から分離カラム10につながる流路に接続する。
【0030】
図1のシステムではグラジエントチューブヘの移動相の充填と分析は順を追って実行しなければいけないが、図6の実施例では移動相送液ポンプPl,P2によりグラジエントチューブ4−2に移動相を充填しながら、移動相送液ポンプP3によりグラジエントチューブ4−1に充填済みの移動相を分析カラム10ヘと押し出していく。また、グラジエントチューブ4−1を用いた分析の終了とグラジエントチューブ4−2への移動相充填の終了をまって、バルブ2a,2bを回転させることにより、グラジエントチューブ4−1を移動相の充填、グラジエントチューブ4−2を分析へと切り換えることが可能となる。すなわち、図6のシステムは、移動相充填に必要な時間を短縮させることにより、特に低流速での分析の場合に問題となる繰り返し分析における分析時間の短縮が可能となる。
【0031】
【発明の効果】
本発明の移動相グラジエント装置は、グラジエントチューブを備え、そのグラジエントチューブに予め移動相の組成を変化させた移動相をその長さ方向に沿って収容しているので、使用に際してはただその移動相を取り出していくだけで、移動相の組成を時間的に変化させていくことができる。
この移動相グラジエント装置を高速液体クロマトグラフに利用すると、分析開始時に、予め移動相の組成変化が達成されているため、分析開始後、遅れ時間なく移動相の組成変化が始まり、分析カラムでの分析を開始することができ、混合器での時間遅れをなくしてグラジエント分析を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の移動相グラジエント装置を適用した高速液体クロマトグラフの一実施例を示す流路図である。
【図2】グラジエントチューブに収容された移動相の組成の状態の一例を示す断面図である。
【図3】第2の実施例の移動相グラジエント装置を適用した高速液体クロマトグラフの他の実施例を示す流路図である。
【図4】図3の実施例におけるSTARユニットを概略的に示す流路図である。
【図5】図3の実施例を用いて測定したクロマトグラムの一例を示す波形図である。
【図6】第3の実施例の移動相グラジエント装置を適用した高速液体クロマトグラフの他の実施例を示す流路図である。
【符号の説明】
2,26 六方バルブ
4,4−1,4−2 グラジエントチューブ
6,20,22 混合器
8,28 試料注入器
10 分離カラム
12 検出器
24 トラップカラム
P1,P2,P3,P4 ポンプ
Claims (4)
- 組成を時間的に異ならせながら移動相を分析装置に供給していく移動相グラジエント装置において、
複数種類の移動相をそれぞれ制御された流量で供給する移動相供給部と、
前記移動相供給部から供給された移動相を混合する混合器と、
前記混合器により混合された移動相を管内にその長さ方向に沿って供給された順に収容していくグラジエントチューブと、
前記グラジエントチューブを前記移動相供給部と前記分析装置との間で切り替えて接続する流路切替えバルブとを備えた移動相グラジエント装置。 - 前記流路切替えバルブには前記グラジエントチューブが複数本接続されている請求項1に記載の移動相グラジエント装置。
- 試料成分を分離する分離カラムと、この分離カラムに移動相を供給する移動相供給部と、この移動相供給部から前記分離カラムに至る流路に試料を注入する試料注入部と、前記分離カラムにより分離された試料成分を検出する検出器とを備えた高速液体クロマトグラフにおいて、
前記移動相供給部として請求項1又は2に記載の移動相グラジエント装置を備え、前記グラジエントチューブに収容された移動相を1台の送液ポンプにより供給するようにしたことを特徴とする高速液体クロマトグラフ。 - 前記試料注入部には試料中の目的成分を濃縮するトラップカラムが設けられている請求項3に記載の高速液体クロマトグラフ。
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