JP3864757B2 - スリットリボン用染色織物および製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アセテートリボンに近似した、光沢、発色性および風合いに優れたスリットリボン用染色織物に関する。さらに詳しくは脂肪族ポリエステルマルチフィラメント糸を用いウォータージェットルームで安価に安定して工業的に織物を供給することで、生分解性を有しつつ飾り包装用、印字ネーム用、さらには衣料副資材用やスリットリボンなどに幅広く活用できる染色織物およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来リボン用素材としては、光沢、発色性および風合いに優れるアセテート繊維が用いられてきた。アセテート繊維は糸製造価格が高いとともに、水による強度低下が起こるため織物生産の製織工程では現在最も生産コストの安価な織機であるウォータージェットルームは使用できず、生産コストの高いエアージェットルームで生産され、結果的にアセテート使用のリボンの価格が高くなっている。しかし、包装リボン等は使い捨て分野であることなどからできるだけコストを下げるという意味で、安価なポリエチレンテレフタレートをはじめとする芳香族ポリエステルからなる合成繊維使いのリボンが求められ、市場で認知されつつある。しかしながら、ポリエステル繊維使いのリボンは風合いが剛直で、包装リボンに用いると結び目がほどけやすいというのが実状である。また、光沢、発色性および風合いもアセテートに劣るため依然としてリボンとしての性能はアセテートを使用されているのが現状である。
【0003】
一方、地球環境といった側面からは安価ではあるもののテレフタル酸を主たるカルボン酸成分とする芳香族ポリエステルは自然環境中における耐久性が極めて高く、自然環境中で容易に分解しないため廃棄に際しては焼却処理を行わない限り、半永久的に残存してしまうという欠点がある。
【0004】
そこで、近年生分解性を有する脂肪族ポリエステル糸に関する提案が多数されつつあるが、ポリマーの特性上、従来の芳香族ポリエステルに使用されてきた製織準備工程における糊付方法では工程通過性の問題および得られた織物品位に問題があるものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、従来得られなかった高光沢、高発色性であり、かつ自然環境中で容易に分解する、特にスリットリボン用として好適な染色織物とその織物を安価に品位問題なく得るための製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の課題を解決するために次の構成を有する。すなわち、
[1]タテ糸およびヨコ糸のいずれもが融点が130℃以上の脂肪族ポリエステルマルチフィラメント糸であり、少なくとも上記タテ糸の脂肪族ポリエステルマルチフィラメント糸にヨリ係数(α)に換算して100〜5000の範囲の実撚が入っているとともに、かつタテ糸の浮き数と沈み数との比が2:1以上である組織を有した織物であって、ヨコ糸の織物カバーファクター(CF)が500〜1000であることを特徴とするスリットリボン用染色織物。
【0007】
カバーファクター(CF)=n×D1/2
ただし、n:織物密度(本/inch)
D:繊度(dtex)
ヨリ係数α=T×D 1/2
ただし、T:ヨリ数(T/m)
D:繊度(dtex)
【0009】
]融点が130℃以上の脂肪族ポリエステルマルチフィラメント糸をタテ糸およびヨコ糸として用いるとともに、少なくとも上記タテ糸の脂肪族ポリエステルマルチフィラメントにヨリ係数(α)に換算して100〜5000の範囲の実撚が入っているものを用いて製織するに際して糊付温度および乾燥温度を90℃以下で実施し、かつタテ糸の浮き数と沈み数との比が2:1以上となる組織であって、ヨコ糸の織物カバーファクター(CF)が500〜1000となるように製織することを特徴とする前記[1]に記載のスリットリボン用染色織物の製造方法。
【0010】
]製織に際し、ウォータージェットルームで製織することを特徴とする前記[]に記載のスリットリボン用染色織物の製造方法。
【0011】
]染色に際し、拡布染色機を使用することを特徴とする前記[2]または[3]に記載のスリットリボン用染色織物の製造方法。である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0013】
まず、本発明で用いられる脂肪族ポリエステルは、融点が130℃以上であるものを対象とする。融点が130℃よりも低い場合には、単糸間の融着発生による延伸性不良や、織物の染色加工時や熱セット時および摩擦加熱時に溶融欠点が生じるなど、製品の品位が著しく低いものとなるため用いることができない。本発明で用いられる脂肪族ポリエステルの融点は好ましくは150℃以上であり、さらに好ましくは160℃以上である。ここで融点とは、DSC測定によって得られた溶融ピークのピーク温度を意味する。
【0014】
本発明で用いられる脂肪族ポリエステルは、DSC測定で得られる溶融ピークのピーク温度が130℃以上であれば特段の制約はないが、生物分解性あるいは加水分解性が高く、自然環境中で容易に分解されるという利点を考慮すると、具体的には、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ−3−ヒドロキシプロピオネート、ポリ−3−ヒドロキシブチレート、ポリ−3−ヒドロキシブチレートバリレート、およびこれらのブレンド物、変性物等を用いることができる。さらに好ましくは取扱い性および染色織物とした際の色目の美しさといった点からポリ乳酸が望ましい。また同じく、染色織物の色目の美しさや審美性、光沢感といった点では三角断面糸などの異型断面糸も好ましく採用できる。
【0015】
本発明におけるスリットリボン用染色織物は、タテ糸およびヨコ糸のいずれもが前記の脂肪族ポリエステル糸であり、かつタテ糸の浮き数と沈み数との比が2:1以上である織物組織を有したものである。
【0016】
なお、ここで述べる浮き数と沈み数との比の算出方法は一完全組織において、組織図をヨコ糸方向あるいはタテ糸方向のいずれかに辿った時の浮いたタテ糸の数:沈んだタテ糸の数で表されるものであり、本発明においては浮き数と沈み数の比で2:1以上、好ましくは3:1以上、さらに好ましくは4:1以上である織物組織が良く、かかる組織としては斜文織、朱子織やこれらを組み合わせた組織を挙げることができる。
【0017】
これは本発明の目的のひとつである高光沢、高発色性を得るためであり、脂肪族ポリエステル、特にポリ乳酸繊維等が有する色目の美しさや審美性、光沢感をリボンとした時に充分表現するためには使用面にタテ糸が浮いていることが望ましいためである。
【0018】
またスリットリボンは、装飾のために捻ったり、ひねったり、また結んだりして使用されることが多く、見た目の美しさから結び目が大きくないことが望ましい。そのためには織物のヨコ密度が比較的甘いことが望ましく、ヨコ糸のカバーファクターCFとして、500以上1000以下であることが重要である。1000以下が必要となるのは前述の通りであるが、一方、500を下回ると密度が甘すぎるため織物としての取り扱いが困難となり、わずかな物理的作用、たとえば生地の巻き返しなどによってもヨレやヒケといった品位問題が発生する。ここで、
カバーファクター(CF)=n×D1/2
ただし、n:織物密度(本/inch)
D:繊度(dtex)
である。
【0019】
本発明のスリットリボン用織物の少なくともタテ糸に含まれる脂肪族マルチフィラメントにはヨリ係数αに換算して100から5000の実撚が入っているものである。5000以下であるのは主に織物の光沢感のためであり、5000を越えると織物組織をタテ浮き組織としても撚糸構造のために光が乱反射され、結果としてリボン用織物に好ましい光沢感が出せなくなり、一方100を下回ると糸の取り扱い性が不良となり、織物製織工程における毛羽の発生や単糸巻付き等が起こるため好ましくない。
【0020】
ここで、
ヨリ係数 α=T×D1/2
ただし、T:ヨリ数(T/m)
D:繊度(dtex)
である。
【0021】
先に述べたように、本発明のスリットリボン用染色織物は自然環境中で容易に分解することを狙いのひとつとしているので、生物分解性あるいは加水分解性が高く、自然環境中で容易に分解される成分が多いほど好ましく、このために本発明の織物を構成するタテ糸およびヨコ糸のいずれにも融点が130℃以上の脂肪族マルチフィラメントを採用するものである
【0022】
次に本発明の織物の製造方法について説明する。
【0023】
本発明の織物は前述の通り、タテ糸およびヨコ糸のいずれにも融点が130℃以上の脂肪族ポリエステルを用いるものであるが、この脂肪族ポリエステルをタテ糸に用いて製織する際に、製織時の毛羽発生や毛羽の増加、また単糸タルミの発生等を抑え、タテ糸の開口性や製織性を向上させるために採用される糊付工程において、糊付温度および乾燥温度を90℃以下で実施することが最も重要である。これは脂肪族ポリエステルの持つポリマー特性に起因するものであり、従来から広く使用されてきたナイロン糸や芳香族ポリエステル糸に比較し、脂肪族ポリエステル糸は加熱時に軟化し易いため、高温で糊付けおよび乾燥を実施すると、加熱により繊維自体がずるずると流動し始め、糊付時の糸走行張力が得られないたけでなく、大きく張力変動を発生し、部分的な細繊度化や収縮バラツキの拡大による織物品位の低下を招くためである。図1に代表的なL−乳酸を主成分とする脂肪族ポリエステル糸の加熱条件下での強伸度曲線データを示す。この図より加熱時のポリマーの軟化および易延伸性が理解できる。
【0024】
ここで、使用する脂肪族ポリエステルの種類にも左右されるが、糊付温度および乾燥温度を90℃以下さらに好ましくは70℃以下で実施することにより糊付工程通過性を改善し、品位問題および製織以降の高次加工通過性に問題のない脂肪族ポリエステル織物を提供できるのである。また温度の下限については糊付温度と乾燥温度で異なるが糊付温度は30℃を下回ると糊材の糸への浸透性が低下し、抱合力が悪化するため30℃以上とすることが好ましく、また乾燥温度は低温であるほど加熱時のポリマー軟化が起こらないため糊付時の糸走行張力が得られ易いが、低温になりすぎると糊材乾燥の処理時間を長くする必要があり、生産性を低下させるため50℃以上が好ましい。
【0025】
糊付工程においては、前述の温度範囲であれば設備を限定する必要はなく、通常ポリエチレンテレフタレートに代表される芳香族ポリエステルマルチフィラメントの工程で使用されるビームツウビームワーピングサイザー、クリールツウワーピングサイザーであったり、レーヨン等の化学繊維やスパン織物に使用されるスラッシャーサイザー、スラッシャービームツウビームサイザーであっても良い。
【0026】
また、使用する糊材は、通常、芳香族ポリエステルに用いられている澱粉等の天然糊材、CMC等の半合性糊材、アクリル系糊材・PVA等の合成糊材に油剤・助剤等を適正に調合した糊液であっても良いが、乾燥温度が低いと、長い乾燥時間が必要となり、必然的に生産性が著しく低下するため、抱合性が良く、かつ低温で乾燥しやいアクリル系糊材とワックス成分で構成された糊材を採用することが好ましい。
【0027】
織組織に関しては、得られる染色織物をリボンとして使用するときの使用面にタテ糸が浮いていると必要な光沢感が得られるため浮き数と沈み数との比が2:1以上であるいわゆる綾組織や朱子組織が採用され、特にサテンが良い。
【0028】
また、使用する織機については織物生産の製織工程で現在最も生産コストの安価なウォータージェットルームが好ましく採用される。
【0029】
得られた生機を染色する際には拡布染色機の採用が好ましい。これは図1を使用して先に説明した脂肪族ポリエステルの加熱時の軟化、易熱伸び特性に起因する染色シワを改善するためである。染色の際の加熱時に生地が折れ曲がっていると降温、冷却後にもその形状が強く残ってしまうため、乾燥−セット後も形状が回復できず、結果的にシワとして織物品位を著しく低下させてしまうことになり、現在芳香族ポリエステル織物の染色で多く採用されている液流染色機では染色時に生地が染色釜の中でロープ状で移動されるため、強いシワが残るので好ましくない。
【0030】
ここで拡布染色機としてはジッガー染色機やビーム染色機が好ましく採用できる。
【0031】
本発明におけるスリットリボンとしては、製品のリボン巾に最初から織った細巾織物、あるいは1〜数m巾で製織−染色加工した後、リボン巾に溶断カット(ヒートカット)するものなどが挙げられる。
【0032】
【実施例】
次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。なお、本文中および実施例中の各特性値は次の方法で求めたものである。
【0033】
(1) 融点
パーキンエルマー社製の示差走査熱量計(DSC−7)を用いて、昇温速度15℃/分の条件で測定し、得られた溶融ピークのピーク温度を融点とした。
【0034】
(2) 糊付け走行張力
タテ糸を糊付けする工程において糊付着−乾燥ゾーンで中浅測器(株)社製張力測定器を使用して走行張力を測定し、繊度あたりの張力(cN/dtex)に換算する。
【0035】
(実施例1)
融点が172℃で、屈折率が1.45であるポリL−乳酸のチップを、60℃に設定した真空乾燥器で48hr乾燥し、乾燥したチップを紡糸温度240℃、紡糸速度3000m/minで引き取って120dtex−36Fの高配向未延伸糸を得た。得られた高配向未延伸糸を延伸温度80℃、熱セット温度115℃、延伸倍率1.45倍で延伸し、84dtex−36Fの延伸糸とした。
【0036】
得られた延伸糸にダウンツイスターを使用して200T/mの実撚を施し、その実撚糸を枠立て1065本のクリールに仕掛け、フィラメント用荒巻整経機を用い、整経速度250m/min、捲取張力9.8cN/本にて整経ビームに捲き取った。続けて前記整経ビームをビームツウビームワーピングサイザーに仕掛け、速乾性糊材を用い乾燥温度65℃、捲き取り速度120m/minで糊付を行った。糊付時のチャンバー出口糸張力は0.17cN/dtexであり、糊付工程での糸走行状態に問題はなかった。これら糊付ビームをフィラメント用ビーマーで所要糸本数になるよう糊付ビームを集めて捲き返し、織機ビームを作成した。
【0037】
以上のように作成された織機ビームをウォータージェットルームに仕掛け、ヨコ糸にタテ糸と同様の工程で得た168dtex−72FのポリL−乳酸糸を使用し、タテ糸密度196本/inch、ヨコ糸密度48本/inch(ヨコ糸CF=622)、織機回転数500rpmにてサテン(5枚朱子織物、タテ糸の浮き数と沈み数との比は4:1)を製織した。製織時にタテ糸の毛羽発生等のトラブルは見られなかった。
【0038】
製織したサテン生機を拡布状態で糊抜き/リラックス精練した後、ジッガー染色機を使用して98℃で染色し、硬仕上げするためのでんぷん系樹脂を少量含浸後テンターを用いて140℃でセットした。得られた織物は従来の芳香族ポリエステル糸使い織物にない光沢感に優れるものであった。
【0039】
得られた染色織物を2cm幅にヒートカットしてリボンとし、捩り、ひねり、結びを加えてブーケを作成したところ形状保持もよく、また結び目も小さく綺麗なものであった。またこのブーケを家庭用コンポストの中に2ヶ月間埋没しておいたところ、織物としての実用的な強度がなくなるレベルに分解変化していた。
【0040】
(比較例1)
実施例1で使用した84dtex−36FのポリL−乳酸延伸糸を使用し、枠立て1065本のクリールに仕掛け、フィラメント用荒巻整経機を用い、整経速度250m/min、捲取張力9.8cN/本にて整経ビームに捲き取った。続けて前記整経ビームをビームツウビームワーピングサイザーに仕掛け、PVA糊材とアクリル系糊材をブレンドした糊材を用い、乾燥温度120℃、捲き取り速度100m/minで糊付を行った。糊付時には糸にタルミが見られたため、保有設備上の上限であった8%のストレッチをかけつつ実施した。チャンバー出口糸張力は0.07cN/dtexであり、糊付工程は不安定で部分的なタルミのあるものであった。
【0041】
これら糊付ビームをフィラメント用ビーマーで所要糸本数になるよう糊付ビームを集めて捲き返し、織機ビームを作成した。
【0042】
以上のように作成された織機ビームをウォータージェットルームに仕掛け、ヨコ糸に実施例1で使用した168dtex−72FのポリL−乳酸糸を使用し、タテ糸密度196本/inch、ヨコ糸密度82本/inch(ヨコ糸CF=1063)、織機回転数500rpmにてサテン織物(実施例1と同じ5枚朱子)を製織したが製織時にタテ糸の毛羽発生および糸切れが多発したため製織を中断せざるを得なかった。
【0043】
得られた少量のサテン生機を拡布状態で糊抜き/リラックス精練した後、ジッガー染色機を使用して98℃で染色し、硬仕上げするためのでんぷん系樹脂を少量含浸後テンターを用いて140℃でセットした。得られた織物は光沢感に優れるものであったが、2cm幅にヒートカットしてリボンとし、結びを加えたところ、結び目が大きく見栄えの悪いものであった。
【0044】
【発明の効果】
本発明は、従来得られなかった高光沢、高発色性であり、かつ自然環境中で容易に分解する、特にスリットリボン用として好適な染色織物とその織物を安価に品位問題なく得るための製造方法を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】L−乳酸を主成分とする脂肪族ポリエステル糸の加熱条件下での強伸度曲線を示す。

Claims (4)

  1. タテ糸およびヨコ糸のいずれもが融点が130℃以上の脂肪族ポリエステルマルチフィラメント糸であり、少なくとも上記タテ糸の脂肪族ポリエステルマルチフィラメント糸にヨリ係数(α)に換算して100〜5000の範囲の実撚が入っているとともに、かつタテ糸の浮き数と沈み数との比が2:1以上である組織を有した織物であって、ヨコ糸の織物カバーファクター(CF)が500〜1000であることを特徴とするスリットリボン用染色織物。
    カバーファクター(CF)=n×D1/2
    ただし、n:織物密度(本/inch)
    D:繊度(dtex)
    ヨリ係数α=T×D 1/2
    ただし、T:ヨリ数(T/m)
    D:繊度(dtex)
  2. 融点が130℃以上の脂肪族ポリエステルマルチフィラメント糸をタテ糸およびヨコ糸として用いるとともに、少なくとも上記タテ糸の脂肪族ポリエステルマルチフィラメントにヨリ係数(α)に換算して100〜5000の範囲の実撚が入っているものを用いて製織するに際して糊付温度および乾燥温度を90℃以下で実施し、かつタテ糸の浮き数と沈み数との比が2:1以上となる組織であって、ヨコ糸の織物カバーファクター(CF)が500〜1000となるように製織することを特徴とする請求項1に記載のスリットリボン用染色織物の製造方法。
  3. 製織に際し、ウォータージェットルームで製織することを特徴とする請求項に記載のスリットリボン用染色織物の製造方法。
  4. 染色に際し、拡布染色機を使用することを特徴とする請求項またはに記載のスリットリボン用染色織物の製造方法。
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