JP3864071B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファクシミリ、プリンタ、複写機等の画像形成装置に係り、詳しくは、像担持体と移動体との対向位置で像担持体上の可視像を移動体側に転写する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、感光体ドラム等の像担持体と、転写ベルト等の移動体とを互いに接触させて転写ニップを形成し、ここでそれぞれの表面を互いに順方向に移動させながら、トナー像の可視像を像担持体表面から移動体側に転写せしめる画像形成装置が知られている。移動体としては、中間転写ベルトや記録体搬送ベルトなどが用いられる。前者の移動体が用いられる場合には、可視像が転写ニップで像担持体から移動体に中間転写された後、2次転写位置まで搬送されてここで移動体から転写紙等の記録体に2次転写される。また、後者の移動体が用いられる場合には、可視像が中間転写されることなく、像担持体から移動体上の記録体に直接転写される。何れの移動体が用いられる場合でも、可視像が転写ニップで像担持体側から移動体側へと転写されることに変わりはない。
【0003】
かかる移動体を用いる画像形成装置では、可視像が移動体又はこれに搬送される記録体の正規位置にきちんと転写されずに、転写位置ズレを生ずる場合がある。更に、像担持体上に形成した各色の可視像を順次重ね合わせて転写するフルカラー画像形成装置では、各色の可視像に微妙な転写位置ズレが生ずる結果、色ズレとなって転写像の色調を大きく乱してしまうこともある。
【0004】
そこで、像担持体に形成した基準可視像を移動体たるベルト上に転写した後、そのベルト上における位置をフォトセンサ等によって検知し、検知結果に基づいて像担持体に対する静電潜像の形成位置や姿勢を調整するなどして、可視像の転写位置を補正する画像形成装置が知られている。
【0005】
しかしながら、このようにして転写位置を補正しても、移動体たるベルトの厚みの不均一化や、ベルト張架ローラの偏心などに起因してベルト移動速度が不安定であると、転写位置ズレが生じたり、転写像が乱れたりしてしまう。そして、フルカラー画像形成装置では、色ズレが生じてしまうことになる。
【0006】
そこで、特開平9−175687号公報において、移動体たるベルトに対してその移動方向にずらして配設された2つの光学センサを備え、ベルトに付されたマーク(目印)についてのこれら光学センサによる検知時間差に基づいてベルトの移動速度を制御する画像形成装置が提案されている。この画像形成装置によれば、検知時間差に基づいてベルトの移動速度を正確に算出し、算出結果に基づいてその後ベルトの移動速度を予め定められた目標値に近づけるように制御することで、ベルト移動速度を安定化させることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、かかる画像形成装置では、発光手段と受光手段とを有する目印検知手段たる光学センサを、移動体の速度安定化のために少なくとも2つ設ける必要があるため、コスト高になるという問題があった。
【0008】
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、移動体の速度安定化を図り、しかも、光学センサ等の目印検知手段の低コスト化を期待することができる画像形成装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、可視像を担持する像担持体と、該像担持体との対向位置を通過するように移動する移動体と、該対向位置で上記像担持体上の可視像を上記移動体側に転写せしめる転写手段と、上記移動体に駆動力を付与する駆動手段と、上記移動体の表面に形成された目印を検知する目印検知手段と、該目印検知手段による検知結果に基づいて上記駆動手段による上記移動体の駆動速度を制御する駆動速度制御手段とを備える画像形成装置において、上記目印検知手段として、上記移動体の表面に向けて発光する発光手段と、該発光手段からの光を互いに上記移動体の移動方向にずれた位置で受光するようにそれぞれ半導体基板製造プロセスによって同一の半導体基板上に形成された複数の受光素子とを有する透過型フォトセンサ又は反射型フォトセンサを用い、且つ、上記駆動速度制御手段として、同一の上記目印が上記移動体の移動に伴って上記発光手段からの光路を通過してそれぞれの受光素子の受光量を変化させるタイミングの時間差に基づいて上記駆動速度を制御するものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の画像形成装置において、上記駆動速度制御手段として、上記時間差に基づいて上記移動体の表面移動速度を算出し、算出結果に基づいてその後の移動体の表面移動速度を予め定められた目標値に近づけるように上記駆動速度を制御するものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の画像形成装置において、上記駆動速度制御手段として、上記駆動速度をPID制御するものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の画像形成装置において、上記駆動速度制御手段として、デジタル・シグナル・プロセッサーを有するものを用いたことを特徴とするものである。
【0010】
これらの画像形成装置においては、それぞれの受光手段の受光量を変化させるタイミングの時間差に基づいて移動体の移動速度変化を把握させ該移動体を駆動する駆動手段を該移動速度変化に基づいて制御させることで、該移動体の速度安定化を図ることができる。しかも、複数の受光手段に1つの発光手段を共用させることで、発光手段と受光手段とを有する目印検知手段を少なくとも2つ設けていた従来の画像形成装置よりも、目印検知手段の低コスト化を期待することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した画像形成装置の一実施形態として、タンデム方式のカラーレーザプリンタ(以下「レーザプリンタ」という)について説明する。
まず、本レーザプリンタの基本的な構成について説明する。
[全体構成]
図1は、本実施形態に係るレーザプリンタの概略構成図である。このレーザプリンタは、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像を形成するための4組のトナー像形成部1Y、1M、1C、1K(以下、各符号の添字Y、M、C、Kは、それぞれイエロー、マゼンダ、シアン、黒用の部材であることを示す)が、図示しない転写紙の移動方向における上流側から順に配置されている。トナー像形成部1Y、1M、1C、1Kは、像担持体としての感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kなどを備えている。
【0012】
また、本レーザプリンタは、上記トナー像形成部1Y、1M、1C、1Kの他、光書込ユニット2、給紙カセット3、4、レジストローラ対5、転写ユニット6、ベルト定着方式の定着ユニット7、排紙トレイ8や、図示しない手差しトレイ、トナー補給容器、廃トナーボトル、両面・反転ユニット、電源ユニットなども備えている。
【0013】
[光書込ユニット]
上記光書込ユニット2は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を備え、画像データに基づいて各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの表面にレーザ光を走査しながら照射する。
【0014】
[感光体ドラム等]
図2は、上記トナー像形成部1Y、1M、1C、1Kのうち、イエローのトナー像形成部1Yの概略構成を示す拡大図である。なお、他のトナー像形成部1M、1C、1Kについてもそれぞれ同じ構成となっているので、これらの説明については省略する。図2において、トナー像形成部1Yは、上述のように感光体ユニット10Yと現像装置20Yとを備えている。感光体ユニット10Yは、感光体ドラム11Yの他、ドラム表面に対し、潤滑剤を塗布するブラシローラ12Y、クリーニングを施す揺動可能なカウンタブレード13Y、除電処理を施す除電ランプ14Y、一様帯電処理を施す非接触型の帯電ローラ15Y等を備えている。感光体ドラム11Yとしては、その表面に有機感光体(OPC)層を有するものが用いられている。
【0015】
上記感光体ユニット10Yにおいて、交流電圧が印加された帯電ローラ15Yによって一様帯電せしめられた感光体ドラム11Yの表面に、上記光書込ユニット2で変調及び偏向されたレーザ光が走査されながら照射されると、ドラム表面に静電潜像が形成される。形成された静電潜像は現像装置20Yによって現像されてYトナー像となる。
【0016】
[現像装置]
上記現像装置20Yは、現像ケース21Yの開口から一部露出させるように配設された現像ローラ22Y、第1搬送スクリュウ23Y、第2搬送スクリュウ24Y、現像ドクタ25Y、トナー濃度センサ(Tセンサ)26Y、粉体ポンプ27Y等を備えている。
【0017】
上記現像ケース21Yには、磁性キャリアとマイナス帯電性のYトナーとを含む現像剤が内包されている。この現像剤は上記第1搬送スクリュウ23Y、第2搬送スクリュウ24Yによって撹拌搬送されながら摩擦帯電せしめられた後、現像剤担持体としての現像ローラ22Yの表面に担持される。そして、上記現像ドクタ25Yによってその層厚が規制されてから感光体ドラム11Yと対向する現像領域に搬送され、ここで感光体ドラム11Y上の上記静電潜像にYトナーを付着させる。この付着により、感光体ドラム11Y上にYトナー像が形成される。現像によってYトナーを消費した現像剤は、現像ローラ22Yの回転に伴って現像ケース21Y内に戻される。
【0018】
第1搬送スクリュウ23Yと、第2搬送スクリュウ24Yとの間には仕切り壁28Yが設けられており、これにより、現像ローラ22Y、第1搬送スクリュウ23Y等を収容する第1供給部29Yと、第2搬送スクリュウ24Yを収容する第2供給部30Yとが上記現像ケース21Y内で分かれている。第1搬送スクリュウ23Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられ、第1供給部29Y内の現像剤を現像ローラ22Yの表面に沿って図中手前側から奥側へと搬送しながら現像ローラ22Yに供給する。第1搬送スクリュウ23Yによって第1供給部29Yの端部付近まで搬送された現像剤は、仕切り壁28Yに設けられた図示しない開口部を通って第2供給部30Y内に進入する。第2供給部30Y内において、第2搬送スクリュウ24Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられ、第1供給部29Yから進入してきた現像剤を第1搬送スクリュウ23Yとは逆方向に搬送する。第2搬送スクリュウ24Yによって第2供給部30Yの端部付近まで搬送された現像剤は、仕切り壁28Yに設けられたもう一方の開口部(図示せず)を通って第1供給部29Y内に戻る。
【0019】
透磁率センサからなるTセンサ26Yは、第2供給部30Yの中央付近の底壁に設けられ、その上を通過する現像剤の透磁率に応じた値の電圧を出力する。現像剤の透磁率は、現像剤のトナー濃度とある程度の相関を示すため、Tセンサ26YはYトナー濃度に応じた値の電圧を出力することになる。この出力電圧の値は、図示しない制御部に送られる。この制御部は、RAMを備えており、この中にTセンサ26Yからの出力電圧の目標値であるY用Vtrefや、他の現像装置に搭載されたTセンサ26M、26C、26Kからの出力電圧の目標値であるM用Vtref、C用Vtref、K用Vtrefのデータを格納している。現像装置20Yについては、Tセンサ26Yからの出力電圧の値とY用Vtrefを比較し、図示しないYトナーカートリッジに連結する上記粉体ポンプ27Yを比較結果に応じた時間だけ駆動させて、Yトナーカートリッジ内のYトナーを第2供給部30Y内に補給させる。このように粉体ポンプ27Yの駆動が制御(トナー補給制御)されることで、現像によってYトナーを消費してYトナー濃度を低下させた現像剤に第2供給部30Y内で適量のYトナーが補給され、第1供給部29Yに供給される現像剤のYトナー濃度が所定の範囲内に維持される。他の現像装置20M、20C、20Kについても、同様のトナー補給制御が実施される。
【0020】
[転写ユニット]
現像装置20Yによって現像されたYトナー像は、転写ユニットによって転写紙上に転写される。図3は転写ユニット6の概略構成を示す拡大図である。図示のように、転写転写ユニット6は、感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kのそれぞれに接触して4つの転写ニップを形成しながら無端移動する移動ベルトとしての転写搬送ベルト(後述する)を有している。この転写搬送ベルト60は、体積抵抗率が109〜1011[Ωcm]である高抵抗の無端状単層ベルトであり、その材質にはPVDF(ポリフッ化ビニリデン)が用いられている。かかる転写搬送ベルト60は、各トナー像形成部1Y、1M、1C、1Kの感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kに接触対向する各転写位置を通過するように、接地された4つの支持ローラ61に掛け回されている。
【0021】
これらの支持ローラ61のうち、図中最も右側のものには、電源62aから所定電圧が印加された静電吸着ローラ62が対向するように配置されており、上記レジストローラ対5によって両ローラ間に送り込まれた転写紙100は転写搬送ベルト60上に静電吸着される。図中最も左側の支持ローラ61は、図示しない駆動手段によって回転して転写搬送ベルト60を摩擦駆動する駆動ローラとなっている。一方、図中下側の2つの支持ローラ61間に位置する転写搬送ベルト60部分の外周面には、電源63aから所定のクリーニングバイアスが印加されたバイアスローラ63が接触するように配置されている。各転写ニップの下方には、転写搬送ベルト60の裏面に接触する転写バイアス印加部材65Y、65M、65C、65Kが設けられている。これら転写バイアス印加部材65Y、65M、65C、65Kは、マイラ製の固定ブラシによって構成されており、各転写バイアス電源9Y、9M、9C、9Kから転写バイアスが印加される。この転写バイアス印加部材によって印加された転写バイアスにより、転写搬送ベルト60に転写電荷が付与され、各転写位置において転写搬送ベルト60と感光体ドラム表面との間に所定強度の転写電界が形成される。
【0022】
先に示した図1における一点鎖線は、転写紙の搬送経路を示している。給紙カセット3、4から給送された図示しない転写紙は、図示しない搬送ガイドにガイドされながら搬送ローラで搬送され、レジストローラ対5が設けられている一時停止位置に送られる。このレジストローラ対5によって所定のタイミングで送出された転写紙は、上記転写搬送ベルト60に担持され、トナー像形成部1Y、1M、1C、1Kに接触し得る各転写ニップを通過する。各トナー像形成部1Y、1M、1C、1Kの感光体ドラム11Y、11M、11C、11K上で現像された各トナー像は、それぞれ各転写ニップで転写紙に重ね合わされ、上記転写電界やニップ圧の作用を受けて転写紙上に転写される。この重ね合わせの転写により、転写紙上にはフルカラートナー像が形成される。
【0023】
[除電]
先に示した図2において、トナー像が転写された後の感光体ドラム11Yの表面は、ブラシローラ12Yで所定量の潤滑剤が塗布された後、カウンタブレード13Yでクリーニングされる。そして、除電ランプ14Yから照射された光によって除電され、次の静電潜像の形成に備えられる。
【0024】
[定着ユニット]
先に示した図1において、フルカラートナー像が形成された転写紙100は、加熱ローラを備える上記定着ユニット7内でこのフルカラートナー像が定着された後、排紙トレイ8上に排出される。なお、この定着ユニット7は、加熱ローラの温度を検知する図示しない温度センサを備えている。
【0025】
図4は転写搬送ベルト60を3つの透過型フォトセンサ69、70、71とともに示す斜視図である。図5において、転写搬送ベルト60の手前側の端部には、目印としての複数のベルトマーク60aがベルト一周にわたって所定のピッチで印刷されている。3つの透過型フォトセンサ69、70、71は、何れもその縦断面が日本語カタカナ「コ」の字状になるような形状となっている。これらのうち、2つの透過型フォトセンサ69、70は後述の基準トナー像を検知するためのものであるのに対し、残りの1つの透過型フォトセンサ71は、ベルトマーク60aを検知するためのものである。透過型フォトセンサ69は転写搬送ベルト60の図中奥側の端部を「コ」の字の内部に位置させるように配設されている。また、透過型フォトセンサ70、71は転写搬送ベルト60の図中手前側端部を「コ」の字の内部に位置させるように配設されている。更に、透過型フォトセンサ69、70は、それぞれベルト幅方向において一直線上に位置するように配設されている。
【0026】
図5は、透過型フォトセンサ69を転写搬送ベルト60の一部とともに示す拡大斜視図である。透過型フォトセンサ69は、「コ」の字の上辺部分に該当する箇所に設けられた発光素子69aと、「コ」の字の下辺部分に該当する箇所に設けられた受光素子69bとを有しており、発光素子69aから転写搬送ベルト60のおもて面(ループの外周面)に向けて光を発するようになっている。PVDF(ポリフッ化ビニリデン)からなる転写搬送ベルト60は乳白色を呈しており、光透過性を発揮する。このため、発光素子69aから発せられた光は、転写搬送ベルト60を透過した後、受光素子69bによって検知される。受光素子69bは、その受光量に応じた出力信号を上記制御部に向けて送信する。なお、透過型フォトセンサ70も、透過型フォトセンサ69と同様の構造になっている。また、透過型フォトセンサ71の構造については後述する。
【0027】
[制御部]
図6は本レーザプリンタの電気回路の一部を示すブロック図である。図において制御部150は、それぞれ電気的に接続されたトナー像形成部1Y、1M、1C、1K、光書込ユニット2、給紙カセット3、4、レジストローラ対5、転写ユニット6、透過型フォトセンサ69、70、71などに接続されている。また、この制御部150は、演算処理を実施するCPU150aと、データを記憶するRAM150bと、DSP(Digital Signal Processor)150cとを備えている。
【0028】
図示しない主電源が投入された直後に60[℃]以下の加熱ローラ温度を検知したときや、所定枚数以上のプリントアウトが実施されると、制御部150は位置ズレ補正制御を実施するように構成されている。具体的には、まず、感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kを回転させながら一様帯電せしめ、上記レーザ光の走査によってこれらに基準トナー像用の静電潜像をそれぞれ4つずつ形成せしめる。そして、これら静電潜像を現像装置20Y、20M、20C、20Kによって現像させる。現像によって感光体ドラム11Y、11M、11C、11K上にそれぞれ4つずつ形成されたトナー像は、転写搬送ベルト60上に互いに重ね合わされないように転写される。この転写により、転写搬送ベルト60の両端付近には、図7に示すように8つの基準トナー像からなるパターン像Pがそれぞれ1つずつ形成される。
【0029】
図8は、一方のパターン像Pを示す模式図である。パターン像Pは、図示のようにそれぞれベルト幅方向に真っ直ぐに延びる4つの基準トナー像d101K、d101C、d101M、d101Yと、ベルト幅方向から45[°]傾いた4つの基準トナー像s101K、s101C、s101M、s101Yとを備えている。基準トナー像d101K、d101C、d101M、d101Y、s101K、s101C、s101M、s101Yはそれぞれ距離dのピッチで形成され、パターン像全体の長さはL3となっている。これら8つの基準トナー像のうち、K、C、M、Yの符号を付したものはそれぞれ感光体ドラム11K、C、M、Yから転写されたもので、Kトナー像、Cトナー像、Mトナー像、Yトナー像である。基準トナー像d101K、d101C、d101M、d101Yは、長さA、幅Wの大きさで形成される。また、残りの基準トナー像s101K、s101C、s101M、s101Yは、長さA√2、幅Wの大きさで形成される。更に、転写搬送ベルト60の反対側端部付近に形成されるもう一方のパターン像Pも同様の構成となっており、2つのパターン像Pは、それぞれ8つの基準トナー像をベルト幅方向で相対向させるように形成される。
【0030】
先に図7に示したように、転写搬送ベルト60の手前側端部にはパターン像Pの他、ベルト周方向に所定のピッチで印刷された目印たる複数のベルトマーク60aも存在するが、パターン像Pはこれらベルトマーク60aよりもベルト幅方向の内側に形成され、ベルトマーク60aは透過型フォトセンサ70の光路を通過しないようになっている。よって、ベルトマーク60aが透過型フォトセンサ70の検知結果に影響を与えるようなことはない。
【0031】
先に示した図1において、上記光書込ユニット2は、Y、M、C、K用の光源から発せられたレーザ光を反射させて感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kに導くための反射ミラーをそれぞれ個別に備えている。また、感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kと平行になるように配設される反射ミラーを、それぞれ個別に傾けるための図示しないミラー傾斜手段も備えている。
【0032】
転写搬送ベルト60の両端付近に形成された2つのパターン像P内における各基準トナー像が、ベルトの移動に伴ってそれぞれ透過型フォトセンサ69、70の光路を通過すると、それぞれ透過型フォトセンサ69、70の受光素子(69b、70b)の受光量を大幅に低減する。この低減に基づく受光素子(69b、70b)の出力変化が上記制御部150に検知されることで、透過型フォトセンサ69、70による各基準トナー像の検知が制御部150に把握される。
【0033】
ここで、次に説明するような事態が発生していないと仮定する。即ち、感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kに組み付け誤差による傾きや副走査方向への位置ズレが生じていたり、上記光書込ユニット2内におけるY、M、C、K用の反射ミラーにその長手方向の傾きが生じていたり、Y、M、C、K用のレーザ光の主走査方向における倍率等の光学特性が違っていたりなどといった事態である。すると、先に図7に示したように、ベルト両端付近の2つのパターン像Pは、互いに対となる基準トナー像をベルト幅方向にまっすぐに対向させるように形成される。よって、互いに対となる基準トナー像は、それぞれ透過型フォトセンサ69、70の光路をほぼ同時に通過する。また、図9に示すように、一方のパターン像Pの基準トナー像d101K、d101C、d101M、d101Yにおける透過型フォトセンサ69の光路進入間隔(時間間隔)t1b、t2b、t3bと、もう一方のパターン像Pにおける同様の光路進入間隔であるt1a、t2a、t3aとが等しくなる。これら光路進入間隔t1a(t1b)、t2a(t2b)、t3a(t3b)とは、それぞれ基準トナー像d101Kの光路進入から基準トナー像d101Cの光路進入まで、基準トナー像d101Cの光路進入から基準トナー像d101Mの光路進入まで、基準トナー像d101Mの光路進入から基準トナー像d101Yの光路進入までである。
【0034】
しかしながら、感光体ドラム11Cに組み付け誤差による傾きが生じていたり、上記光書込ユニット2内におけるC用の反射ミラーにその長手方向の傾きが生じていたりすると、例えば図10に示すように、互いに対向する2つの基準トナー像d101Cにスキューによる位置ずれが生ずる。このようにスキューによる位置ずれが生ずると、一方の基準トナー像d101Cの光路進入タイミングと、もう一方の基準トナー像d101Cの光路進入タイミングとにタイムラグΔtが生ずる。スキュー角θについては、このタイムラグΔtと、転写搬送ベルト60の移動速度とに基づいて求めることができる。また、基準トナー像d101Cではなく、他の基準トナー像d101K、d101M、d101Yにスキューが生じた場合にも、同様にしてスキュー角θを求めることができる。
【0035】
そこで、上記制御部150は、2つのパターン像Pについて、それぞれ基準トナー像d101K、d101C、d101M、d101Yの光路進入タイミングをRAM150aに順次格納していき、光路進入間隔t1a、t2a、t3a、t1b、t2b、t3bをそれぞれ求める。そして、上記タイムラグΔtを生じた基準トナー像についてはそのスキュー角θを演算し、演算結果に基づいて、対応する上記反射ミラーを上記ミラー傾斜手段によって傾けてスキューを抑える。
【0036】
一方、例えば、感光体ドラム11K、C、M、Yの副走査方向への相対的な位置ズレが生ずるなどすると、図11に示すように、基準トナー像d101Cに副走査方向へのレジストによる位置ずれが生ずる。このように位置ずれが生ずると、光路進入間隔t1a、t2a、t3aがそれぞれ異なった値になるとともに、光路進入間隔t1b、t2b、t3bがそれぞれ光路進入間隔t1a、t2a、t3aと同じ値になる。但し、先に図10に示したように、スキューによる位置ずれが生じた場合にも、上記光路進入間隔t1a、t2a、t3aががそれぞれ異なった値になる。そこで、制御部150は、スキューにより発生したタイムラグΔtに基づいて、光路進入間隔t1a、t2a、t3a、t1b、t2b、t3bを補正してスキューによる影響を取り除いた後、光路進入間隔t1a、t2a、t3aのそれぞれのずれに基づいて副走査方向へのレジストによる位置ずれ量を求める。そして、この位置ずれ量に基づいて、K、C、M、Y用の駆動タイミングなどを補正して、副走査方向へのレジストを抑える。
【0037】
このようにして、スキュー及び副走査方向へのレジストによる位置ずれが補正されると、次に、2つのパターン像Pにおけるそれぞれの基準トナー像s101K、s101C、s101M、s101Yに基づいて主走査方向へのレジストによる位置ずれが補正される。具体的には、主走査方向へのレジストずれが生じていなければ、基準トナー像s101K、s101C、s101M、s101Yについての光路進入間隔はベルト両端付近において等しくなる。ところが、例えば、図12に示すように、図中上側の基準トナー像s101Cに主走査方向へのレジストずれが生ずると、光路進入間隔t1b(s101K〜s101C)、t2b(s101C〜s101M)、t3b(s101M〜s101Y)がそれぞれ異なった値になる。このとき、主走査方向における基準トナー像s101Cの大きさが正規の大きさであれば(主走査方向における倍率が1倍)、図示のように、パターン像pP1内(図中下側)の基準トナー像s101Cも同様にレジストして光路進入間隔t1a、t2a、t3aもそれぞれ異なった値になり、且つそれぞれ光路進入間隔t1b、t2b、t3bに同期する。一方、主走査方向における基準トナー像s101Cの大きさが正規の大きさよりも大きくなると(主走査方向における倍率が1倍を超える)、例えば、図中上側の基準トナー像s101Cがレジスト(主走査方向)するにもかかわらず、図13に示すようにもう一方の基準トナー像s101Cはレジストしなかったり、レジスト量が少なくなったりする。
【0038】
そこで、上記制御部150は、光路進入間隔t1a、t2a、t3a、t1b、t2b、t3bや、転写搬送ベルト60の移動速度に基づいて、2つのパターン像P内における基準トナー像s101K、s101C、s101M、s101Yのレジストずれ(主走査方向)量や倍率(主走査方向)をそれぞれ演算する。そして、演算結果に基づいて、各色についてのレーザ光の照射タイミングを補正したり、画素クロック周波数を補正したりして、かかるレジストずれや倍率ずれを抑える。
以上のように、各色についてスキュー、副走査方向へのレジスト及び主走査方向へのレジストを抑えることで、プリントプロセス時に形成する上記フルカラートナー像の色ズレを抑えることができる。
【0039】
ところが、以上のようにして色ズレを抑えても、転写搬送ベルト60に周方向における厚みムラがあったり、張架ローラ61の軸位置が偏心していたりして、転写搬送ベルト60の移動速度が不安定であると、各色の転写像が乱れて色ズレとなってしまう。
【0040】
次に、本レーザプリンタの特徴的な構成について説明する。
本レーザプリンタは、先に図4に示したように、透過型フォトセンサ69、70の他に、3つ目の透過型フォトセンサ71を備えている。この透過型フォトセンサ71は、その光路が基準トナー像ではなく、ベルトマーク60aに横断されるように配設され、しかも他の2つの透過型フォトセンサと構造が少し異なっている。具体的には、図14に示すように、発光手段たる1つの発光素子71aと、これから発せられて転写搬送ベルト60を透過した透過光を受光する受光手段たる2つの受光素子71b、71cを有している。これら受光素子71b、71cは、具体的にはフォトトランジスタ素子であり、転写搬送ベルト60の移動方向だけズレた位置で、図15に示すように同一の半導体基板71d上にそのズレ量が距離Lによるように形成されている。半導体基板71dはシリコン材料からなっており、受光素子71b、71cについては、周知の半導体基板製造プロセスによって距離Lの誤差を数μmと非常に高精度なものにとどめることができる。ベルトマーク60aは、転写搬送ベルト60の移動に伴って受光素子71bの受光用光路を横断してから、受光素子71cの受光用光路を横断する。受光素子71b、71cからの出力信号OUT1、OUT2は、それぞれ制御部150に検知される。
【0041】
図16はベルトマーク60aの光路横断に伴うOUT1、OUT2の出力変化を示すタイミングチャートである。図示のように、同一のベルトマーク(60a)が受光素子71b、71cの光路を通過するタイミングにはΔtだけのタイムラグが生ずる。このΔtは転写搬送ベルト60の速度Vによって変化する。ベルトマーク(60a)は、ベルト全周にわたって所定のピッチで複数印刷されており、速度Vが一定であれば各Δtはそれぞれ一定となる。よって、単純に転写搬送ベルト60の速度Vを一定にするのであれば、各Δtを変化させないように上記駆動ローラに駆動力を伝達する図示しない駆動モータを制御すればよい。しかし、かかる制御では、転写搬送ベルト60の速度Vの安定化を図ることができるものの、その速度Vを所望の目標値である目標速度で安定化させることはできない。そこで、駆動速度制御手段としての制御部150は、次の数1で示される数式に基づいて速度Vを算出し、算出結果を目標速度V0に近づけるように上記駆動ローラの駆動モータを制御して転写搬送ベルト60の速度安定化を図るように構成されている。具体的には、この駆動モータをPID(Proportinal Integral Differential)制御するように構成されている。
【数1】
速度V=距離L/タイムラグΔt
【0042】
このPID制御とは、次に説明するような制御である。即ち、上記駆動モータの回転速度を単純に変化させる場合、どうしても速度Vを目標速度V0よりも上回らせたり、下回らせたりといったことを繰り返してしまうため、速度Vの正確に安定化が不可能である。そこで、まず、制御部150は上記駆動モータの制御量を、算出した速度Vと目標速度V0との差に所定の係数を乗じて比例倍数とする比例処理を行う。そうすると、速度Vが目標速度V0に近づいた時点で微妙な制御を加えることが出来るので、細かく目標速度V0に近づけることが可能となる。このような制御を比例制御という。
【0043】
しかし、制御変化量には下限がある。このため、比例制御では実際の速度Vが目標速度V0に極めて近づくと、制御量をそれ以上変化させることができず、速度Vを目標速度V0にピッタリと合わせることができない。このときの両者のわずかな偏差は「残留偏差」と呼ばれる。そこで、制御部150は、残留偏差を殆ど無くすべく、残留偏差を積分処理して累積し、ある大きさになった時点で制御量を変化させて偏差を無くすようにする。このように、比例処理に積分処理を加えた制御をPI制御という。
【0044】
かかるPI制御によって速度Vを目標速度V0に到達させるような制御を行うことができる。しかしながら、制御部150から制御信号が発信されてから、上記駆動モータの駆動速度がこの制御信号に応じた速度に変化するまでには若干の応答時間が必要である。この応答時間が比較的大きいと、速度Vを外乱に対しすばやく反応させることができず、元の目標速度V0に戻すまでにある程度の時間を要してしまう。そこで、制御部150は、先の残留偏差と後の残留偏差との差微分処理し、その結果が所定値超える場合には本来よりも制御変化量を大きくする微分処理を行う。これにより、急激に起きる外乱に対して速度Vを柔軟に対応させることができる。以上のような一連の比例処理、積分処理、微分処理の実施を伴う制御をPID制御という。
【0045】
図17は上記制御部の制御ブロックを示すブロック図である。この図では、時間領域からラプラス変換された後の状態が示されている。まず、制御部(150)のCPU(図示せず)によって速度V(S)と目標速度V0(S)との偏差E(S)が算出され、算出結果はDSP150cによって操作量F(S)に変換される。本実施形態では、上記駆動ローラを駆動する駆動モータ72としてステッピングモータが用いられているため、この操作量F(S)は駆動周波数である。駆動モータ72に対する操作量F(S)が求められた駆動周波数に変調されると、駆動モータ72のモータ軸の回転角速度が変化して、速度Vがこれに応じて変化する。制御応答速度に着目すると、DSP150cの制御対象は、駆動モータ72だけでなく、転写ユニット6全体が含まれることになり、その伝達関数はGp(S)となる。
【0046】
上述のようなPID制御が行われる場合には、次の数2、数3で示される関係式が成立する。
【数2】
DPSによる制御信号の伝達関数Gc(S)=操作量F(S)/偏差E(S)
【数3】
操作量F(S)
=Kp×E(S)+Ki×E(S)/S+Kd×S×E(S)
但し、Kp、Ki、Kdは、それぞれ比例項、積分項、微分項
【0047】
これら数2及び数3から、次の数4に示される関係式が求まる。
【数4】
Gc(S)=Kp+Ki/S+Kd×S
【0048】
上述のように、ベルトマーク60aはベルト全周にわたって所定のピッチで配設されており、ベルト一周あたりに上記Δtが定期的に何度も取得されるので、受光素子71、71cからの出力のサンプリングデータは、連続データではなく離散データとなる。そこで、上記数4の関係式を双一次変換すると、次の数5で示される関係式が得られる。
【数5】
Gc(Z)=b0+b1×Z−1+b2×Z−2/1−a1×Z−1−a2×Z−2
但し、a1=0
a2=1
b0=Kp+T×Ki/2+2×Kd/T
b1=T×Ki−4×Kd/T
b2=−Kp+T×Ki/2+2×Kd/T
【0049】
この関係式をブロック図として表すと、図18のようになる。ここで、e(n)、F(n)(それぞれnは自然数)は、偏差E(S)、操作量F(s)をそれぞれ離散データとして扱うことを示している。図9において、中間ノードとしてそれぞれu(n)、u(n−1)、u(n−2)を定めると、差分方程式は次の数6、数7のようになる。
【数6】
u(n)=a1×u(n−1)+a2(n−2)+e(n)
【数7】
f(n)=b0×u(n)+b1×u(n−1)+b2×u(n−2)
【0050】
これら差分方程式から解るように、離散データにおけるPID制御演算は積和演算となる。そこで、本実施形態においては、離散データの積和演算に非常に優れたDSP150cによって駆動モータ72を制御させるようにしている。かかる構成では、次のベルトマーク(60a)に受光素子71b、71cの双方の光路を通過させる前に、先のベルトマークの光路通過についての演算を行ってこれに基づく駆動モータ72の制御変化終了させることができる。なお、DSP(デジタル・シグナル・プロセッサー)150cは、図示しない乗算器を備え、積和演算を1ステートにて実行することができる。これに対し、CPU150aは、積和演算に数〜数十ステートを要してしまう。
【0051】
以上、タンデム方式のレーザプリンタについて説明したが、1つの像担持体の周りに各色用の複数の現像装置を備え、その像担持体上で個別に現像した各色トナー像を順次重ね合わせて転写してフルカラー画像を形成する方式の画像形成装置についても本発明の適用が可能であることは言うまでもない。また、重ね合わせ転写を行わない単色の画像形成装置でもよい。また、目印検知手段や、トナー像を検知する手段として、それぞれ透過型フォトセンサを設けた例について説明したが、反射型フォトセンサでもよい。また、PID制御を行う例について説明したが、比例制御(P制御)や、PI制御によって駆動モータ72を制御させるようにしてもよい。また、駆動モータ72としてステッピングモータではなく、一般のDCモータやACモータを用いてもよい。
【0052】
以上の構成の本レーザプリンタにおいては、目印検知手段たる透過型フォトセンサ71の受光素子71bの受光量を変化させるタイミングと(ベルトマークによる光路進入)、受光素子71cの受光量を変化させるタイミングとの時間差△tに基づいて、移動体たる転写搬送ベルト60の移動速度変化を把握する。そして、その結果に基づいて駆動手段たる駆動モータ72を制御することで、転写搬送ベルト60の速度安定化を図ることができる。しかも、速度安定化のために先に図5に示したような発光素子と受光素子とを有する透過型フォトセンサや、同様の反射型フォトセンサを少なくとも2つ備えていた従来の画像形成装置とは異なり、図14に示したような1つの発光素子71aを2つの受光素子71b、71cで共用する透過型フォトセンサ71を1つだけした備えていない。かかる構成では、1つの発光素子71aを共用させることで目印検知手段たる透過型フォトセンサ(あるいは反射型フォトセンサでもよい)の低コスト化を期待することができる。
また、透過型フォトセンサ71として、単一の半導体基板71d上に2つの受光素子71a、71bを周知の半導体基板製造プロセスによって形成しものを用いている。かかる構成では、両受光素子間の距離Lの誤差を数μm程度にとどめるので、別体に構成した2つの受光素子をそれぞれプリンタ本体に組み付けるときにおける組付誤差に起因して距離Lの誤差を数mといった非常に高いオーダーにしてしまう場合比べ、その誤差に起因する速度Vの算出誤差を大幅に低減することができる。
また、駆動手段たる駆動モータ72として、一般のACモータやDCモータに比べて回転速度を正確に制御し得るステッピングモータを用いているので、これらACモータやDCモータを用いる場合に比べてより確実に転写搬送ベルト60の速度安定化を図ることができる。
また、単に各△tを同じ値にするように駆動モータ72を制御するのではく、△tに基づいて転写搬送ベルト60の速度Vを算出し、算出結果を目標値たる目標速度V0に近づけるように駆動モータ72を制御する。よって、速度Vを単に安定化させるだけでなく、目標速度V0に近い値で安定化させることができる。また、駆動モータ72をPID制御するので、P制御やPI制御を行う場合に比べて、より確実に速度Vを目標速度V0に近い値で安定化させることができる。
更に、積和演算に優れたDSP150cを用いて駆動モータ72を制御するので、CPU150a単独の演算によって制御する場合に比べ、より高速な制御が可能になる。
【0053】
【発明の効果】
請求項1、2、3、4、5又は6の発明によれば、移動体の速度安定化を図り、しかも、光学センサ等の目印検知手段の低コスト化を期待することができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るレーザプリンタの概略構成図。
【図2】同レーザプリンタのトナー像形成部1Yの概略構成を示す拡大図。
【図3】同トナー像形成部1Yの現像装置20Yを示す縦断面図。
【図4】同レーザプリンタの転写搬送ベルトを3つの透過型フォトセンサとともに示す斜視図。
【図5】これら透過型フォトセンサのうちの1つを、同転写搬送ベルト一部とともに示す拡大斜視図。
【図6】同レーザプリンタの電気回路の一部を示すブロック図。
【図7】同転写搬送ベルト上に転写される2つのパターン像を2つの透過型フォトセンサととに示す模式図。
【図8】これらパターン像の一方を示す模式図。
【図9】スキューやレジストずれを起こしていない2つのパターン像のそれぞれ一部を示す模式図。
【図10】一方のパターン像内の基準トナー像にスキューによる位置ズレが生じた状態を示す模式図。
【図11】両方のパターン像内の基準トナー像にそれぞれ副走査方向へのレジストずれが生じた状態を示す模式図。
【図12】両方のパターン像内の基準トナー像にそれぞれ主走査方向へのレジストずれが生じた状態を示す模式図。
【図13】一方のパターン像内だけに基準トナー像の主走査方向へのレジストずれが生じた状態を示す模式図。
【図14】目印検知手段としての反射型フォトセンサを示す斜視図。
【図15】同反射型フォトセンサの内部構成を示す斜視図。
【図16】ベルトマークの光路横断に伴う同反射型フォトセンサの出力変化を示すタイミングチャート。
【図17】同レーザプリンタの制御部の制御ブロックを示すブロック図。
【図18】同制御部のDPSによる制御信号の伝達関数を説明するためのブロック図。
【符号の説明】
1 トナー像形成部
2 光書込ユニット
3、4 給紙カセット
5 レジストローラ対
6 転写ユニット
7 定着ユニット
8 排紙トレイ
11 感光体ドラム(像担持体)
20 現像装置
22 現像ローラ
27 粉体ポンプ
29 第1供給部
30 第2供給部
60 転写搬送ベルト(移動体)
69、70 透過型フォトセンサ
71 透過型フォトセンサ
71a 発光素子(発光手段)
71b、71b 受光素子(受光手段)
71d 半導体基板
101 基準トナー像
150 制御部(駆動速度制御手段)
Claims (5)
- 可視像を担持する像担持体と、該像担持体との対向位置を通過するように移動する移動体と、該対向位置で上記像担持体上の可視像を上記移動体側に転写せしめる転写手段と、上記移動体に駆動力を付与する駆動手段と、上記移動体の表面に形成された目印を検知する目印検知手段と、該目印検知手段による検知結果に基づいて上記駆動手段による上記移動体の駆動速度を制御する駆動速度制御手段とを備える画像形成装置において、
上記目印検知手段として、上記移動体の表面に向けて発光する発光手段と、該発光手段からの光を互いに上記移動体の移動方向にずれた位置で受光するようにそれぞれ半導体基板製造プロセスによって同一の半導体基板上に形成された複数の受光素子とを有する透過型フォトセンサ又は反射型フォトセンサを用い、
且つ、上記駆動速度制御手段として、同一の上記目印が上記移動体の移動に伴って上記発光手段からの光路を通過してそれぞれの受光素子の受光量を変化させるタイミングの時間差に基づいて上記駆動速度を制御するものを用いたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1の画像形成装置において、
上記駆動手段として、ステッピングモータを用いたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2の画像形成装置において、
上記駆動速度制御手段として、上記時間差に基づいて上記移動体の表面移動速度を算出し、算出結果に基づいてその後の移動体の表面移動速度を予め定められた目標値に近づけるように上記駆動速度を制御するものを用いたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項3の画像形成装置において、
上記駆動速度制御手段として、上記駆動速度をPID制御するものを用いたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項4の画像形成装置において、
上記駆動速度制御手段として、デジタル・シグナル・プロセッサーを有するものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
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