JP3863719B2 - 電気自動車の制御装置および制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気自動車の制御装置および制御方法に関し、詳しくは、少なくとも電動機からのトルクを用いて駆動可能な電気自動車の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電気自動車の制御装置としては、電動機からのトルクにより走行する電気自動車において、フィードフォワード制御に外乱トルクを考慮して車両の振動を抑制するものが提案されている(例えば、特開2000−217209号公報など)。この装置では、実プラントの伝達関数に近似する伝達関数をもつプラントモデルと、このプラントモデルの伝達関数の逆関数を用いて電動機トルクを設定して実プラント側とプラントモデルとに入力するフィードフォワード制御手段と、実プラントの出力値とプラントモデルの出力値との偏差に基づいて外乱トルクを推定すると共にこの推定した外乱トルクによりフィードフォワード制御手段から実プラント側に入力される電動機トルクを補正する補正手段とを備え、フィードフォワード制御では除去できない不可避的な外乱をプラントモデルを用いて除去するものとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした電気自動車の制御装置では、フィードフォワード制御に加えてフィードバック制御をも行なうものであるから、制御に必要な演算量が多く、演算速度の遅いCPUを用いることができない。
【0004】
また、電動機からのトルクにより走行する車両に限定されるから、振動を抑制する制御を内燃機関と電動機とからのトルクにより走行するハイブリッド電気自動車に適用した場合、内燃機関から出力されるトルクは外乱として処理されてしまい、内燃機関から出力されるトルクを走行に用いることができないものとなってしまう。
【0005】
本発明の電気自動車の制御装置および制御方法は、内燃機関の有無に拘わらず車両のトルク変動などに伴う振動を抑制することを目的の一つとする。また、本発明の電気自動車の制御装置および制御方法は、演算量の少ない制御により車両のトルク変動などに伴う振動を抑制することを目的の一つとする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明の電気自動車の制御装置および制御方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明の電気自動車の制御装置は、
少なくとも電動機からのトルクを用いて駆動可能な電気自動車の制御装置であって、
前記電動機の回転数を検出または推定する電動機回転数検出推定手段と、
駆動輪の回転数を検出または推定する駆動輪回転数検出推定手段と、
前記電動機回転数検出推定手段により検出または推定された前記電動機の回転数と前記駆動輪回転数検出推定手段により検出または推定された前記駆動輪の回転数とに基づいて車両の振動を抑制するよう前記電動機のトルク指令を補正するトルク指令補正手段と
を備えることを要旨とする。
【0008】
この本発明の電気自動車の制御装置では、検出または推定された電動機の回転数と駆動輪の回転数とに基づいて電動機のトルク指令を補正することにより、車両の振動を抑制する。電動機の回転数と駆動輪の回転数とを用いる演算による制御だから、フィードフォワード制御に加えてフィードバック制御を行なう制御に比して、制御に必要な演算量を少なくすることができる。この結果、演算速度の遅いCPUでも用いることができる。
【0009】
こうした本発明の電気自動車の制御装置において、前記トルク指令補正手段は、前記検出または推定された電動機の回転数の前記駆動輪に相当する相当回転数と前記検出または推定された駆動輪の回転数との回転数偏差に所定のゲインを乗じて得られる補正値を前記トルク指令から減じることにより該トルク指令を補正する手段であるものとすることもできる。この態様の本発明の電気自動車の制御装置において、前記所定のゲインは、前記電動機の回転数と前記駆動輪の回転数と駆動軸のねじり角度とを変数として記述される前記電気自動車の駆動系の運動方程式と、前記回転数偏差にゲインを乗じて前記トルク指令から減じて記述される前記電動機の入力トルクとを用いた制御系の状態方程式における特性方程式の極を実数となるよう定められるものとすることもできる。
【0010】
また、本発明の電気自動車の制御装置において、前記駆動輪回転数検出推定手段は、少なくとも前記電動機の回転数と制御系に入力される前記補正されたトルク指令とに基づいて前記駆動輪の回転数を推定する手段であるものとすることもできる。
【0011】
さらに、本発明の電気自動車の制御装置において、前記電動機回転数検出推定手段は、低い分解能で検出された前記電動機の回転数と制御系に入力される前記補正されたトルク指令とに基づいて前記電動機の回転数を推定する手段であるものとすることもできる。
【0012】
あるいは、本発明の電動機の制御装置において、前記トルク指令補正手段により補正されたトルク指令と前記検出または推定された電動機の回転数の前記駆動輪に相当する相当回転数と前記検出または推定された駆動輪の回転数とに基づいて外乱を推定する外乱推定手段を備え、前記トルク指令補正手段は、前記外乱推定手段により推定された外乱に基づいて前記トルク指令を補正する手段であるものとすることもできる。こうすれば、外乱による車両の振動をも効果的に抑制することができる。
【0013】
内燃機関からのトルクをも用いて駆動可能で駆動輪の回転数や電動機の回転数を推定する態様の本発明のハイブリッド電気自動車の制御装置において、前記内燃機関の出力トルクを推定する出力トルク推定手段を備え、前記駆動輪回転数検出推定手段は前記出力トルク推定手段により推定された出力トルクに基づいて前記駆動輪の回転数を推定する手段であるものとすることもできる。
【0014】
この推定された内燃機関の出力トルクに基づいて駆動輪の回転数を推定する態様の本発明の電気自動車の制御装置において、前記電動機回転数検出推定手段は、前記出力トルク推定手段により推定された出力トルクに基づいて前記電動機の回転数を推定する手段であるものとすることもできる。
【0015】
外乱推定手段を備えると共に推定された内燃機関の出力トルクに基づいて駆動輪の回転数を推定する態様の本発明の電気自動車の制御装置において、前記外乱推定手段は、前記出力トルク推定手段により推定された出力トルクに基づいて前記外乱を推定する手段であるものとすることもできる。
【0016】
本発明の電気自動車の制御方法は、
少なくとも電動機からのトルクを用いて駆動可能な電気自動車の制御方法であって、
(a)前記電動機の回転数と駆動輪の回転数を検出または推定し、
(b)該検出または推定された電動機の回転数と駆動輪の回転数とに基づいて車両の振動を抑制するよう前記電動機のトルク指令を補正する
ことを要旨とする。
【0017】
この本発明の電気自動車の制御方法によれば、検出または推定された電動機の回転数と駆動輪の回転数とに基づいて電動機のトルク指令を補正することにより、車両の振動を抑制することができる。しかも、電動機の回転数と駆動輪の回転数とを用いる演算による制御だから、フィードフォワード制御に加えてフィードバック制御を行なう制御に比して、制御に必要な演算量を少なくすることができる。この結果、演算速度の遅いCPUを用いて制御することもできる。
【0018】
こうした本発明の電気自動車の制御方法において、前記ステップ(b)は、前記検出または推定された電動機の回転数の前記駆動輪に相当する相当回転数と前記検出または推定された駆動輪の回転数との回転数偏差に所定のゲインを乗じて得られる補正値を前記トルク指令から減じることにより該トルク指令を補正するステップであるものとすることもできる。この態様の本発明の電気自動車の制御方法において、前記ステップ(b)は、前記電動機の回転数と前記駆動輪の回転数と駆動軸のねじり角度とを変数として記述される前記電気自動車の駆動系の運動方程式と、前記回転数偏差にゲインを乗じて前記トルク指令から減じて記述される前記電動機の入力トルクとを用いた制御系の状態方程式における特性方程式の極が実数となるよう定められた前記ゲインを前記所定のゲインとして用いるステップであるものとすることもできる。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例である電気自動車の制御装置50を搭載する電気自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例の電気自動車20は、図示するように、エンジン22と、複数のプラネタリピニオンギヤ30を連結してなるプラネタリキャリア32にエンジン22からの動力を入力するプラネタリギヤ24と、プラネタリギヤ24のサンギヤ26に接続された発電機34と、プラネタリギヤ24のリングギヤ28に接続された回転軸35を出力軸とする電動機36と、回転軸35の回転数を減速して駆動系シャフト39の回転数とする減速機38と、駆動系シャフト39にデファレンシャルギヤ40を介して接続された駆動輪42,44と、電動機36のトルク制御を行なう実施例の電気自動車の制御装置50とを備える。なお、実施例では、発電機34と電動機36に発電可能な発電電動機を用いている。
【0020】
実施例の電気自動車の制御装置50は、電動機36の回転数ωMを検出する電動機回転数センサ52と、駆動輪42,44の回転数を検出する駆動輪回転数センサ54と、回転数センサ54により検出された駆動輪42,44の平均回転数ωbに変換する駆動輪回転数変換部64と、電動機回転数センサ52により検出された電動機36の回転数ωMを減速機38の減速比idで割って電動機36の回転数ωMの駆動輪42,44に相当する相当回転数ωM’に変換する相当回転数変換部56と、相当回転数ωM’から駆動輪回転数センサ54により検出された駆動輪42,44の平均回転数ωbを減じて回転数偏差Δωを演算する第1減算部58と、回転数偏差Δωにゲインkを乗じて補正値τ’を演算する乗算部60と、トルク指令τM _refから補正値τ’を減じて電動機36に入力する入力トルクτMを演算する第2減算部62とを備える。電気自動車の制御装置50の構成のうち電動機回転数センサ52と駆動輪回転数センサ54を除く各部は制御ブロックとして記載されており、ハード構成としてはCPUを中心として構成されるマイクロプロセッサが相当する。
【0021】
乗算部60のゲインkは、振動を抑制するため、次式(1)により定められる値とする。実施例では、振動を抑制するゲインの中で応答が最速となる式(2)により定められる値をゲインkとして利用した。なお、式(1)および式(2)中、J1はプラネタリギヤ24に接続されたエンジン22や発電機34の慣性モーメントも考慮に含めた電動機の慣性モーメントであり、J2は車両の等価慣性モーメントとタイヤの慣性モーメントの和であり、Csは駆動系シャフト39とタイヤの粘性係数を合成した値であり、Ksは駆動系シャフト39とタイヤのばね定数を合成した値である。
【0022】
【数1】
【0023】
式(1)または式(2)により得られるゲインkにより車両の振動を抑制することができる理由は次のとおりである。まず、実施例の電気自動車20の制御系を設計するモデルとして、駆動系シャフト39とタイヤの剛性を考慮し、そのねじれ振動の1次成分に特化することで低次元化を施したもの、即ち図2に例示するモデルについて考える。このモデルの運動方程式は、次式(3)により記述できる。ここで、式(3)中、θは駆動系シャフト39のねじれ角度であり、τEはエンジン22のトルクであり、αはプラネタリギヤ24のプラネタリキャリア32からサンギヤ26への減速比である。
【0024】
【数2】
【0025】
図1の電気自動車の制御装置50に示すように、電動機36に入力する入力トルクτMは、次式(4)により表わされるから、式(3)と式(4)とにより制御系を構成した閉ループの状態方程式は式(5)となり、この状態方程式の特性方程式はラプラス演算子sを用いることで式(6)として表わされる。
【0026】
【数3】
【0027】
この特性方程式が値0となるときのsが閉ループの極であり、次式(7)により表わされる。
【0028】
【数4】
【0029】
式(7)の右辺第2項が共役複素極であることから、振動成分を含むことが解る。この極を非振動的にするには、式(7)の右辺第2項が実数になるようにゲインkを設定すればよい。図3に根軌跡を示す。ゲインkを値0から無限大まで変化させると、図3に示すように、閉ループの極は、図中の(a)の共役複素極から(b)の重根を経て(c)の無限遠と原点に移動することから、閉ループの極が実数となるゲインが存在することが解る。即ち、閉ループの極が(b)または(c)となるゲインkに設定すれば、振動を抑制することができる。非振動的な特性を示す(b)または(c)となるゲインkは、式(7)の右辺第2項の値が実数となるように定める。つまり、ゲインkは、次式(8)を満足する式(1)の値に定める。
【0030】
【数5】
【0031】
非振動的な特性を示す(b)または(c)のうち応答が最速となるのは(b)の重根のときであるから、応答性も考慮したゲインkは、式(7)の右辺第2項を値0とした次式(9)を解くことにより求めることができる。なお、式(9)の解は二つあるが、一方はk<0となってネガティブフィードバックとなるから除外し、k>0となる式(1)により得られる値をゲインkとして採用する。
【0032】
【数6】
【0033】
発進時には電動機36からのトルクだけで走行し、所定の条件を満たしたときにエンジン22を始動してエンジン22と電動機36からのトルクにより走行する駆動に対して実施例の電気自動車の制御装置50による制御を適用した場合と適用しなかった場合の電動機36の回転数の変化の一例を図4に示す。図示するように、実施例の電気自動車の制御装置50による制御を適用することにより、電動機36の回転数の振動、即ち車両の振動を良好に抑制することができるのが解る。
【0034】
以上説明した実施例の電気自動車の制御装置50によれば、車両の振動を良好に抑制することができる。しかも、電動機36の回転数と駆動輪42,44の平均回転数だけを用いてフィードバック制御するから、演算量を少なくすることができる。この結果、演算速度の遅いCPUでも用いることができる。
【0035】
実施例の電気自動車の制御装置50では、電動機回転数センサ52により検出される電動機36の回転数ωMと駆動輪回転数センサ54により検出される駆動輪42,44の平均回転数ωbとを用いて制御したが、駆動輪回転数センサ54の分解能が粗い場合には、図5の変形例の制御ブロックに示すように、次式(10)で表わされるオブザーバを用いて精度を高めた駆動輪42,44の平均回転数ωb*を推定し、フィードバック制御に用いるものとしてもよい。式(10)中、「*」は推定値を示し、Foxxはオブザーバのゲインである。「*」とFoxxについては以下の式についても同様である。こうしたオブザーバを用いる際、図6の変形例の制御ブロックに示すように、電動機36の回転数の推定値ωM’*を用いるものとしてもよい。
【0036】
【数7】
【0037】
また、駆動輪回転数センサ54を備えず、図7の変形例の制御ブロックに示すように、次式(11)で表わされるオブザーバを用いて駆動輪42,44の平均回転数ωb*を推定し、フィードバック制御に用いるものとしてもよい。この際、図8の変形例の制御ブロックに示すように、電動機36の回転数の推定値ωM’*を用いるものとしてもよい。
【0038】
【数8】
【0039】
これらのオブザーバを利用するものでは、式(3)で示す数式モデルをもとに推定するから、数式中のパラメータ値が実際のシステムの値と異なっている場合もあり、その場合には良好な制御が行なえない。また、低次元化したモデルを利用しているためモデルの構造自体にも誤差を含んでいる可能性もあり、この場合にも良好な制御を行なうことができない。そこで、これらのモデル化誤差を外乱として除去するために、図1および図5ないし図8に例示した変形例の制御ブロックに示されるオブザーバに代えて、図9ないし図13の変形例の制御ブロックに示すような外乱オブザーバを利用することができる。この際、次式(12)や式(13)を上述の式(10)や式(11)に代えて用いればよい。ここで、式(12)は図9ないし図11の変形例の制御ブロックに対応する駆動輪回転数センサ54を利用する場合の外乱オブザーバであり、式(13)は図11や図12の変形例の制御ブロックに対応する駆動輪42,44の平均回転数ωbを検出することができない場合の外乱オブザーバである。また、式(12)および式(13)中、τdis*は推定される外乱である。
【0040】
【数9】
【0041】
実施例の電気自動車20のようなハイブリッド電気自動車では、図14や図15の変形例の制御ブロックに示すように、オブザーバにエンジン22の推定トルクτE*を用いるものとすることもできる。この場合のオブザーバは次式(14)のように記述することができる。ここで、エンジントルク推定器としては、エンジン22の回転数ωEや電動機36の回転数ωM,発電機34の回転数ωG,電動機36のトルク,電動機36のトルクから運動方程式により推定トルクτE*を推定するものや、アクセル開度とエンジン22の回転数ωEとの関数により推定トルクτE*を推定するもの、エンジン22の筒内圧から推定トルクτE*を推定するもの、エンジン22の吸入空気量とエンジン22の回転数ωEとから推定するものなど種々のものを用いることができる。
【0042】
【数10】
【0043】
また、駆動輪42,44の平均回転数ωbを検出することができない場合には、図16や図17の変形例の制御ブロックに示すように、次式(15)で例示されるオブザーバを用いることもできる。
【0044】
【数11】
【0045】
さらに、図18ないし図22の変形例の制御ブロックに示すように、次式(16)や式(17)で表わされる外乱オブザーバを用いるものとしてもよい。なお、式(16)は図18ないし図20の変形例の制御ブロックに対応する駆動輪回転数センサ54を利用する場合の外乱オブザーバであり、式(17)は図21や図22の変形例の制御ブロックに対応する駆動輪42,44の平均回転数ωbを検出することができない場合の外乱オブザーバである。
【0046】
【数12】
【0047】
実施例の電気自動車の制御装置50は、エンジン22と電動機36とから駆動系シャフト39にトルクを出力可能な電気自動車20に搭載されるものとしたが、式(3)の運動方程式では、プラネタリギヤ24に接続されたエンジン22や発電機34の慣性モーメントも考慮に含めて電動機36の慣性モーメントJ1を考えているから、エンジン22や発電機34を備えない電気自動車にも実施例の制御装置50を搭載して振動を抑制する制御を行なうことができるのは明らかである。この場合、電動機36は、減速機38を介して駆動系シャフト39に接続される必要がなく、直接駆動系シャフト39に接続するものとしてもよい。
【0048】
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である電気自動車の制御装置50を搭載する電気自動車20の構成の概略を示す構成図である。
【図2】 電気自動車20の制御系を設計する際のモデルを例示する説明図である。
【図3】 特性方程式の根軌跡と振動状態を説明する説明図である。
【図4】 実施例の電気自動車の制御装置50による制御を適用した場合と適用しなかった場合の電動機36の回転数の変化の一例を示す説明図である。
【図5】 変形例の制御ブロックを例示するブロック図である。
【図6】 変形例の制御ブロックを例示するブロック図である。
【図7】 変形例の制御ブロックを例示するブロック図である。
【図8】 変形例の制御ブロックを例示するブロック図である。
【図9】 変形例の制御ブロックを例示するブロック図である。
【図10】 変形例の制御ブロックを例示するブロック図である。
【図11】 変形例の制御ブロックを例示するブロック図である。
【図12】 変形例の制御ブロックを例示するブロック図である。
【図13】 変形例の制御ブロックを例示するブロック図である。
【図14】 変形例の制御ブロックを例示するブロック図である。
【図15】 変形例の制御ブロックを例示するブロック図である。
【図16】 変形例の制御ブロックを例示するブロック図である。
【図17】 変形例の制御ブロックを例示するブロック図である。
【図18】 変形例の制御ブロックを例示するブロック図である。
【図19】 変形例の制御ブロックを例示するブロック図である。
【図20】 変形例の制御ブロックを例示するブロック図である。
【図21】 変形例の制御ブロックを例示するブロック図である。
【図22】 変形例の制御ブロックを例示するブロック図である。
【符号の説明】
20 電気自動車、22 エンジン、24 プラネタリギヤ、26 サンギヤ、28 リングギヤ、30 プラネタリピニオンギヤ、32 プラネタリキャリア、34 発電機、35 回転軸、36 電動機、38 減速機、39 駆動系シャフト、40 デファレンシャルギヤ、42,44 駆動輪、50 電気自動車の制御装置、52 電動機回転数センサ、54 駆動輪回転数センサ、56 相当回転数変換部、58 第1減算部、60 乗算部、62 第2減算部、64駆動輪回転数変換部。
Claims (8)
- 少なくとも電動機からのトルクを用いて駆動可能な電気自動車の制御装置であって、
前記電動機の回転数(ωM)を検出または推定する電動機回転数検出推定手段と、
駆動輪の回転数(ωb)を検出または推定する駆動輪回転数検出推定手段と、
前記電動機の回転数(ωM)に相当する駆動輪の回転数(ωM’)と、前記駆動輪の回転数(ωb)との偏差に所定のゲイン(k)を乗じて得られる補正値(τ’)を電動機のトルク指令(τM _ref )から減じることにより、車両の振動を抑制するよう補正して前記電動機のトルク指令(τM)を算出するトルク指令補正手段と、
を備え、
前記所定のゲイン(k)は、
前記電動機が含まれる動力装置の総慣性モーメント(J1)、車両およびタイヤの等価慣性モーメント ( J2)、前記電動機から前記駆動輪までの減速比(id)、駆動系シャフトとタイヤの合成された粘性係数(Cs)、駆動系シャフトとタイヤの合成されたバネ定数(Ks)に基づき、
k≧{a 11 − a21 +2√(a 23 −a 13 )}/b 1
ここで a 11 =−{Cs/(J1×id 2 )}
a 13 =−{Ks/(J1×id 2 )}
a 21 =Cs/J2
a 23 =Ks/J2
b 1 =1/(J1×id)
と定められる、
電気自動車の制御装置。 - 前記駆動輪回転数検出推定手段は、少なくとも前記電動機の回転数と制御系に入力される前記補正されたトルク指令とに基づいて前記駆動輪の回転数を推定する手段である請求項1に記載の電気自動車の制御装置。
- 前記電動機回転数検出推定手段は、低い分解能で検出された前記電動機の回転数と制御系に入力される前記補正されたトルク指令とに基づいて前記電動機の回転数を推定する手段である請求項2記載の電動機の制御装置。
- 請求項1ないし3いずれか記載の電気自動車の制御装置であって、
前記トルク指令補正手段により補正されたトルク指令と前記検出または推定された電動機の回転数の前記駆動輪に相当する相当回転数と前記検出または推定された駆動輪の回転数とに基づいて外乱を推定する外乱推定手段を備え、
前記トルク指令補正手段は、前記外乱推定手段により推定された外乱に基づいて前記トルク指令を補正する手段である
電気自動車の制御装置。 - 内燃機関からのトルクをも用いて駆動可能な請求項2ないし4いずれか記載のハイブリッド電気自動車の制御装置であって、
前記内燃機関の出力トルクを推定する出力トルク推定手段を備え、
前記駆動輪回転数検出推定手段は、前記出力トルク推定手段により推定された出力トルクに基づいて前記駆動輪の回転数を推定する手段である
電気自動車の制御装置。 - 前記電動機回転数検出推定手段は、前記出力トルク推定手段により推定された出力トルクに基づいて前記電動機の回転数を推定する手段である請求項3に係る請求項5記載の電気自動車の制御装置。
- 前記外乱推定手段は、前記出力トルク推定手段により推定された出力トルクに基づいて前記外乱を推定する手段である請求項4に係る請求項5、または請求項6記載の電気自動車の制御装置。
- 少なくとも電動機からのトルクを用いて駆動可能な電気自動車の制御方法であって、
(a)前記電動機の回転数(ωM)と駆動輪の回転数(ωb)を検出または推定し、
(b)該検出または推定された電動機の回転数(ωM)に相当する駆動輪の回転数(ωM’)と、駆動輪の回転数(ωb)との偏差に所定のゲイン(k)を乗じて得られる補正値(τ’)を電動機のトルク指令(τM _ref )から減じることにより、車両の振動を抑制するよう補正して前記電動機のトルク指令(τM)を算出する、
電気自動車の制御方法であって、
前記所定の制御ゲイン(k)は、
前記電動機が含まれる動力装置の総慣性モーメント(J1)、車両およびタイヤの等価慣性モーメント ( J2)、前記電動機から前記駆動輪までの減速比(id)、駆動系シャフトとタイヤの合成された粘性係数(Cs)、駆動系シャフトとタイヤの合成されたバネ定数(Ks)に基づき、
k≧{a 11 − a21 +2√(a 23 −a 13 )}/b 1
ここで a 11 =−{Cs/(J1×id 2 )}
a 13 =−{Ks/(J1×id 2 )}
a 21 =Cs/J2
a 23 =Ks/J2
b 1 =1/(J1×id)
と定められる、
電気自動車の制御方法。
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