JP3863677B2 - 導電率計 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、二つの電極間に交流電圧を印加して、流れる電流に基づいて液体の導電率(または比抵抗)を測定する導電率計に関し、特に、その電極構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば半導体の製造工程に用いられる純水の純度をモニターする装置として、その純水の導電率を測定する導電率計がある。従来の導電率計における電極は、白金や白金黒より構成されていた。しかしながら、白金や白金黒は硬度が余り高くなく、製造過程や測定中に他のものと接触して傷ついたり変形しやすいといった欠点があるとともに、高価であるといった問題がある。
【0003】
これに対して、実用新案登録第2528025号公報に示される導電率計がある。図4は、この公報における電極構造を概略的に示すもので、この図において、41は測定用のセルで、その内部に測定対象の液体(被検液)42が流れる流路43が形成されている。44,45はこの流路43内に適宜の間隔をおいて配置される電極で、ガラス状カーボンからなる棒状の電極本体44a,45aの外周面にポリプロピレン製の被覆層44b,45bを形成してなるものであり、それらの端部を被検液42に浸漬した状態で設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の導電率計においては、電極44,45の本体44a,45aがガラス状カーボンからなるので、堅牢であり、化学的に安定しているが、電極44,45を、液流路43において適宜の間隔をおいて並列的に設けているため、被検液42におけるノイズを拾いやすく、安定して測定が行いにくいといった欠点があるとともに、電極本体44a,45aが、白金ほどではないがかなり高価なガラス状カーボンからなるため、それだけコストアップになるといった欠点がある。
【0005】
この発明は、上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、安価かつ安定して所望の測定を行うことができる導電率計を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明は、二つの電極間に交流電圧を印加して、流れる電流に基づいて液体の導電率を測定する導電率計において、前記電極の一方を棒状とし、他方の電極を円筒状とし、この円筒状電極を前記棒状電極と同軸に配置するとともに、両電極のそれぞれ表面にガラス状カーボン層を形成してある。
【0007】
上記導電率計においては、所定周波数の交流電圧が印加される二つの電極を、同軸に配置しているので、被検液におけるノイズにほとんど影響されることがなく、安定して測定を行うことができ、高精度の測定を行うことができる。
【0008】
そして、前記各電極は、それらの表面がガラス状カーボンで被覆してあり、被検液と接する部分が滑らかとなり、被検液が染み込んだり、付着することがなく、また、被検液中の異物が付着することがないので、これらの影響を受けることもない。また、前記各電極は、それ全部をガラス状カーボンで構成するのではなく、表面だけをガラス状カーボンで被覆するのであるから、大幅なコストダウンが図れる。
さらに、前記棒状電極および円筒状電極は、グラファイトよりなる本体の表面に前記ガラス状カーボン層を形成してあることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1〜図3は、この発明の一つの実施の形態を示す。図1は、この発明の導電率計のセンサ部の一例を示すもので、この図において、1は適宜の絶縁物よりなるセンサボディで、その下端側には測定電極部2(その構成については、後で詳しく説明する)が形成されており、上端側にはキャップ3を挿通するようにしてケーブル4が導出されている。このケーブル4は、測定電極部2に対して供給される交流電力や測定電極部2における検出出力を搬送するもので、内部に電源部や演算制御部を備えるとともに表面に操作部や表示部を備えた装置本体(図示していない)と接続されている。また、5はセンサボディ1を被検液が流れるセル(図示していない)の液流路に臨むようにして着脱自在に取り付けるためのねじ部である。
【0010】
前記測定電極部2の構成を、図2および図3を参照しながら説明すると、この測定電極部2は、主として二つの電極6,7からなり、次のような特徴的構成を有する。まず、一方の電極(以下、内極という)6は、棒状で、センサボディ1の下端に取り付けられており、他方の電極(以下、外極という)7は、両端部が開放した円筒状で、内極6の外方にこれと同軸に配置されている。これらの内極6と外極7との間には、電気絶縁性および耐薬品性に富む素材(例えばフッ素樹脂など)よりなるスペーサ8が介装されている。
【0011】
そして、内極6は、その下端部が曲面加工されているとともに、外極7の下端部より突出しないようにしてある。また、外極7の適宜位置には、被検液を外極7内に導入または導出するための貫通孔9,10が開設されている。さらに、11は内極6とスペーサ8との間に介装されるシール部材である。なお、図示してないが、外極7とセンサボディ1との間にもシール部材が介装されている。
【0012】
そして、上述のように互いに同軸配置された内極6および外極7は、さらに、次のような特徴的構成を備えている。すなわち、これらの内極6および外極7は、いずれも、その本体6a,7aがグラファイトよりなり、それらの6a,7aの表面にガラス状カーボン6b,7bよりなる被覆層が形成されている。このガラス状カーボン層6b,7bは、所定の形状に加工された内極6および外極7の表面に、焼き付け法など適宜の手法により、例えば3〜5μm程度の厚みになるように形成される。
【0013】
上記構成よりなる導電率計のセンサは、例えば、半導体製造工程における半導体部品の洗浄に用いられる純水槽のオーバーフロー部分に形成された流通型の測定セルに、その測定電極部2を被検液としての純水に浸漬した状態で設けられる。そして、内極6と外極7との間に、周波数が例えば10kHz以下の交流電圧を印加し、そのときの電流値から純水の導電率(または比抵抗)を求めることができる。したがって、そのときの導電率(または比抵抗)の値により、純水槽に持ち込まれた洗浄液が純水によってリンスされたことを知ることができる。
【0014】
上述したこの発明の導電率計においては、所定周波数の交流電圧が印加される二つの電極を、棒状の内極6とこれと同軸配置される円筒状の外極7としているので、被検液におけるノイズにほとんど影響されることがなく、安定して測定を行うことができ、高精度の測定を行うことができる。
【0015】
そして、前記内極6および外極7は、それらの表面にガラス状カーボン層6b,7bが形成されているので、被検液と接する部分が滑らかとなり、被検液が染み込んだり、付着することがなく、また、被検液中の異物が付着することがないので、これらの影響を受けることもない。したがって、この発明の導電率計は、特に、半導体製造工程における純水のモニターとして好適に使用することができる。また、電極6,7表面に機械的強度に優れたガラス状カーボン層6b,7bが形成してあるので、変形したり傷つくこともない。
【0016】
また、前記内極6および外極7は、本体6a,7aがグラファイトで構成され、その表面にガラス状カーボン層6b,7bが形成してある。グラファイトは安価で入手しやすく、また、加工も容易であるので、内極6および外極7を全てガラス状カーボンで構成する場合に比べて、所望の形状の内極6や外極7を安価に製造することができる。
【0017】
上述の実施の形態においては、内極6および外極7の本体6a,7aをグラファイトで構成してあったが、これに代えて、機械的に丈夫なSiCなどのセラミックで構成し、それらの表面にガラス状カーボン層6b,7bを形成するようにしてもよい。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の導電率計においては、電極の一方を棒状とし、他方の電極を円筒状とし、この円筒状電極を前記棒状電極と同軸に配置するとともに、両電極のそれぞれ表面をガラス状カーボンで被覆してあるので、所望の測定を安定して行うことができ、工業用として最適な導電率計となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の導電率計のセンサ部の一例を示す図である。
【図2】 前記センサ部における測定電極部2の一例を示す部分縦断面図である。
【図3】 図2におけるX−X線断面図である。
【図4】 従来技術を説明するための図である。
【符号の説明】
6,7…電極、6b,7b…ガラス状カーボン層。
Claims (2)
- 二つの電極間に交流電圧を印加して、流れる電流に基づいて液体の導電率を測定する導電率計において、前記電極の一方を棒状とし、他方の電極を円筒状とし、この円筒状電極を前記棒状電極と同軸に配置するとともに、両電極のそれぞれ表面にガラス状カーボン層を形成してあることを特徴とする導電率計。
- 前記棒状電極および円筒状電極は、グラファイトよりなる本体の表面に前記ガラス状カーボン層を形成してある請求項1に記載の導電率計。
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