JP3863610B2 - アンモニアの除害方法及び装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アンモニアの除害方法及び装置に関し、詳しくは、高濃度にアンモニアを含有するガス中のアンモニアを、該アンモニアの一部から製造した硝酸で中和することによってアンモニアの除害を行う方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
アンモニアは、爆発の危険がある可燃性ガスであるとともに、許容濃度が25ppmの人体に有害な毒性ガスでもある。したがって、アンモニアを使用する装置から排出されるアンモニアを含む排ガスは、大気に放出する前にアンモニアを除去する必要がある。
【0003】
例えば、窒化ガリウム(GaN)のような窒素化合物半導体素子を化学気相成長法(CVD法)により製造する際には、窒素源としてアンモニアを用いているため、CVD装置からは、未反応のアンモニアを含む排ガスが排出される。この排ガス中には、通常、キャリアガスとして使用される窒素や水素と共に、数十%の高濃度のアンモニアが含まれている。その他、排ガス中には、Ga源として使用されるトリメチルガリウムやドーピング剤として使用されるシランのような水素化物等の未反応物も含まれるが、これらの濃度はいずれも1%以下である。
【0004】
上述のような排ガスの除害処理は、まず、フィルターで排ガス中の固形分を分離除去した後、少量の有機金属化合物等を熱分解や固体吸着剤による吸着処理により除去し、必要に応じて再度フィルターにより固形分を除去し、最後に、高濃度で存在するアンモニアを処理するようにしている。
【0005】
ガス中のアンモニアを除害する方法については、従来から種々の方法が提案されており、アンモニアの濃度が低い場合には、例えば硫化鉄等の固体除害剤を充填した充填筒にガスを流通させてアンモニアを固体除害剤に接触させ、吸収乃至分解させる方法が一般的に行われている。しかし、この方法は、アンモニアの濃度が高く、大量のアンモニアを処理するためには、大量の固体除害剤を必要とし、充填筒も大きくなるため、高濃度にアンモニアを含有するガスの処理方法としては実用的ではない。
【0006】
また、アンモニア自身が可燃性ガスであることから、水素ガスや都市ガスのバーナー火炎中にアンモニア含有ガスを流してアンモニアを燃焼させることも行われており、さらに、アンモニアが塩基性であることから、スクラバー等でアンモニア含有ガスを酸性水溶液に接触させて中和する方法も行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、火炎中でアンモニアを燃焼させる方法では、排ガス中のアンモニアの濃度が高いと、燃焼中にアンモニア分子中の窒素が窒素酸化物(NOx)となり易く、これが大気汚染源となるため、アンモニアの除害設備に加えて前記窒素酸化物を除害する設備が必要で、装置構成が複雑となり、コスト負担も大きくなる。
【0008】
このため、前記酸性水溶液に接触させて中和する方法が広く採用されており、酸性水溶液としては、通常、硫酸が用いられている。すなわち、排ガス中のアンモニアと当量の硫酸とを中和反応させて硫酸アンモニウムとし、これを回収するようにしている。しかし、この方法では、排ガス中のアンモニアの濃度が高い場合は、硫酸を多量に消費するため、処理コストが増大するという難点があった。
【0009】
そこで本発明は、高濃度にアンモニアを含有するガス中のアンモニアを除害処理するにあたり、低コストで確実に実施することができるアンモニアの除害方法及び装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のアンモニアの除害方法は、高濃度にアンモニアを含有するガス中のアンモニアを除害する方法であって、前記ガス中のアンモニアの一部から硝酸を製造し、得られた硝酸と残部のアンモニアとを中和させて硝酸アンモニウムとすることを特徴としている。
【0011】
また、本発明のアンモニアの除害装置は、高濃度にアンモニアを含有するガスが分岐して流れる第一経路と第二経路とを有し、前記第一経路には、ガス中のアンモニアを酸素の存在化で分解して一酸化窒素を生成する触媒酸化反応筒と、生成した一酸化窒素を冷却して更に酸化することにより二酸化窒素とする冷却酸化筒と、生成した二酸化窒素を水に接触させて硝酸とする硝酸製造槽とを有するとともに、該第一経路の硝酸製造槽で生成した硝酸と前記第二経路に分岐したアンモニアとを混合して中和させる中和槽を備えていることを特徴とし、さらに、前記硝酸製造槽に、槽上部のガスを槽下部の液相中に循環導入するガス循環導入経路を設けたことを特徴としている。
【0012】
なお、本発明における高濃度とは、通常は、ガス中のアンモニア濃度が、1〜90%,特に、20〜70%の範囲を表すが、該ガス中の他の成分によって多少異なることがある。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、図面を参照してさらに詳細に説明する。図1は、本発明のアンモニアの除害装置の一例を示すもので、この装置は、排ガス源から流出した高濃度アンモニア含有排ガスが流れる排ガス経路1と、該排ガス経路1から2系統に分岐した第一経路2及び第二経路3と、前記第一経路2に直列に設けられた触媒酸化反応筒4及び冷却酸化筒5と、該冷却酸化筒5の下流側に多段に設けられた硝酸製造槽6及び硝酸貯槽7と、前記第二経路に設けられたアンモニア吸収槽8と、両経路2,3のアンモニアと硝酸とを中和反応させる中和槽9とを備えている。
【0014】
また、前記触媒酸化反応筒4には、酸化反応に必要な酸素を供給するための酸素含有ガス供給経路10が設けられ、前記硝酸製造槽6及びアンモニア吸収槽8には、硝酸製造用、アンモニア吸収用としての水を供給する給水経路11,12がそれぞれ設けられている。さらに、前記触媒酸化反応筒4には適宜な加熱手段が設けられ、前記冷却酸化筒5には適宜な冷却手段が設けられている。
【0015】
前記触媒酸化反応筒4は、筒内に白金や酸化ニッケル等の酸化触媒を充填したものであって、触媒の存在化でアンモニアと酸素とを反応させることにより、下記の式(1)に示すように一酸化窒素を生成するものである。
4NH3 +5O2 → 4NO+6H2 O ・・・(1)
【0016】
このとき、上記一酸化窒素の生成反応と同時に、下記の式(2)〜(5)に示す副反応も進み、これが一酸化窒素の生成効率を低下させる。
2NH3 → N2 +3H2 ・・・(2)
2NO → N2 +O2 ・・・(3)
4NH3 +3O2 → N2 +3H2 O ・・・(4)
4NH3 +3NO → 5N2 +3H2 O ・・・(5)
【0017】
したがって、工業的な硝酸製造設備でアンモニアを酸化させて一酸化窒素を製造する工程では、これらの副反応を抑制して一酸化窒素の生成効率を高めるため、高価な白金系触媒を用いて700〜900℃の高い温度範囲で行っている。
【0018】
しかし、上記各副反応で生成する各物質は無害であり、本発明の目的とするアンモニアの除害には何等障害とはならないため、本発明では、前記触媒酸化反応筒4における一酸化窒素の生成効率を考慮する必要はない。このため、高価な白金系触媒に代えて、安価な酸化ニッケル系触媒(例えば、アルミナ担体に酸化ニッケルを担持させたもの:NiO/Al2 O3 触媒)を用い、前記温度範囲より低い600℃程度の温度でアンモニアを触媒酸化することができる。
【0019】
前記冷却酸化筒5は、前記触媒酸化反応筒4で生成した一酸化窒素を、160℃以下の温度で更に酸化することにより、下記の式(6)に示すように二酸化窒素を生成するものである。
2NO+O2 → 2NO2 ・・・(6)
【0020】
また、前記硝酸製造槽6は、下記の式(7)に示すように、前記冷却酸化筒5で生成した二酸化窒素と水とを反応させて硝酸を製造するものであるが、式(7)に示すように、3モルの二酸化窒素から2モルの硝酸が得られると同時に、1モルの一酸化窒素が発生する。
3NO2 +H2 O → 2HNO3 +NO ・・・(7)
【0021】
発生した一酸化窒素は、水とは反応(溶解)しないので、前記式(6)により酸素で再び酸化して二酸化窒素とし、再度上記式(7)により硝酸にする必要がある。したがって、硝酸製造槽6では、発生した一酸化窒素を酸化して二酸化窒素とし、この二酸化窒素と水とを反応させて硝酸を製造する工程を繰り返し行う必要がある。このため、本形態例に示す装置では、硝酸製造槽6として7個の槽61〜67を直列に設け、ガスは槽61から槽67に向けて流れるようにし、液は槽67から槽61に向けて流れるように形成している。
【0022】
前記硝酸貯槽7は、前記硝酸製造槽6で得られた硝酸を一時的に貯留しておくためのものであって、該硝酸貯槽7内の硝酸は、必要量が適宜前記中和槽9に供給される。また、前記アンモニア吸収槽8は、排ガス中のアンモニアを水に吸収させてアンモニア水溶液とするものであり、前記中和槽9は、硝酸貯槽7からの硝酸と、アンモニア吸収槽8からのアンモニア水溶液とを中和反応させて硝酸アンモニウムを生成するものである。
【0023】
上記構成の装置おいて、排ガス経路1から第一経路2に分岐した高濃度アンモニア含有排ガスは、約600℃に保持されている触媒酸化反応筒4に導入され、酸素含有ガス供給経路10から供給される酸素と、前記式(1)により反応して一酸化窒素が生成される。
【0024】
触媒酸化反応筒4を導出した一酸化窒素含有ガスは、冷却酸化筒5に導入されて160℃以下、例えば100〜140℃に冷却され、ガス中の一酸化窒素が、該ガス中に残る酸素と前記式(6)により反応して二酸化窒素となる。
【0025】
上記二酸化窒素を含むガスは、冷却酸化筒5から硝酸製造槽6の第一槽61に導入され、槽内の水と前記式(7)により反応して硝酸と一酸化窒素とが生成する。この第一槽61で生成した一酸化窒素を含むガスは、槽上部の経路61aに導出され、該ガス中の酸素と一酸化窒素とが前記式(6)により反応して二酸化窒素を生成しながら、次の第二槽62の水中に導入される。
【0026】
このように、各槽61〜66で硝酸を製造することにより生成した一酸化窒素を含むガスは、該一酸化窒素を酸化して二酸化窒素を生成しながら次の槽に送られ、二酸化窒素と水とから硝酸を製造する工程を順次行っていく。これにより、ガス中に残存する一酸化窒素の量が次第に減少していくので、該一酸化窒素の含有量が公知の処理剤で容易に処理できる量になったところ、本形態例では、最終段の第七槽67のところで硝酸の製造を終了し、経路67aに導出したガス中に残存する一酸化窒素を処理剤により処理する。この処理剤による処理は、例えば、Mn−Fe酸化物系触媒や、V−W−Ti酸化物系触媒を用い、ガス中にアンモニアを添加して一酸化窒素を窒素と水とに分解することにより行うことができる。
【0027】
また、硝酸の製造に必要な水は、前記給水経路11から第七槽67に供給され、該第七槽67内の硝酸を含む水は、経路67bから前段の第六槽66に供給される。以下、順次各槽内の硝酸を含む水を前段の槽に供給し、第一槽61内の硝酸を含む水は、経路61bから前記硝酸貯槽7に送られて貯留される。
【0028】
一方、排ガス経路1から第二経路3に分岐した高濃度アンモニア含有排ガスは、前記アンモニア吸収槽8内の水中に導入され、ガス中のアンモニアが水に吸収されてアンモニア水を生成し、他の成分は、経路8aから後処理工程に送られる。
【0029】
上述のようにして得られた硝酸貯槽7内の硝酸含有水とアンモニア吸収槽8内のアンモニア水とは、経路7a,8bからそれぞれ所定量が前記中和槽9に導入され、中和反応により無害な硝酸アンモニウムを生成する。この硝酸アンモニウムを含む水は、経路9aにより中和槽9から導出され、周知の濃縮処理、分離処理等を経て回収される。
【0030】
また、経路8cを設けて前記経路8aに導出されるガスを中和槽9に導入するようにしてもよく、さらに、前記アンモニア吸収槽8を設けずに経路3aを設け、第二経路3に分岐した高濃度アンモニア含有排ガスを、中和槽9に直接導入して中和させることもできる。また、図2に示すように、硝酸製造槽6にガス循環導入経路6aを設け、槽上部のガスを槽下部の液相中(水中)に循環導入することにより、該硝酸製造槽6における硝酸の製造効率を向上させることができ、硝酸製造槽6の設置数を少なくすることが可能となる。
【0031】
なお、前記酸素含有ガス供給経路10から供給する酸素は、触媒酸化反応筒4におけるアンモニアに対する化学量論量より過剰量を供給するが、この酸素含有ガス供給経路10からは、最終的に酸素を必要とする硝酸製造槽6で必要な酸素量も含めて供給するようにしてもよく、酸素含有ガス供給経路10に加えて、各経路の適当な位置に酸素供給部を設けるようにしてもよい。また、酸素ガス含有ガスとしては、通常、酸素ガスあるいは空気を用いることができる。
【0032】
さらに、最終段の硝酸製造槽6(第七槽)への水の供給は、該硝酸製造槽6内の硝酸濃度が所定濃度以上になったとき、あるいは、該硝酸製造槽6から排出されるガス中の一酸化窒素濃度が所定濃度以上になったときに所定量を供給するバッチ式で行ってもよく、連続的に行ってもよい。これは、アンモニア吸収槽8においても同様である。また、中和槽9における中和処理も、同様に、バッチ式で行っても、連続的に行ってもよい。
【0033】
【実施例】
実施例1
図1に示す構成の装置を使用してアンモニアの除害処理を行った。触媒酸化反応筒には、内径50cmのカラムを用い、ここに、NiO/Al2 O3 の球状触媒ペレットを200mmの高さに充填し、電気ヒーターにより温度を約600℃に保持した。冷却酸化筒には、水冷内管方式のものを使用し、触媒酸化反応筒からのガスを100〜140℃に冷却できるようにした。また、7個の硝酸製造槽には、それぞれ10リットルの水を張り、アンモニア吸収槽には、50リットルの水を張った。
【0034】
アンモニア50%、水素10%、窒素40%の組成のガスを高濃度アンモニア含有排ガスとして毎分10リットル供給し、第一経路と第二経路とに、それぞれ毎分5リットルずつ分岐させた。また、触媒酸化反応筒には毎分25リットルの流量で酸素を供給した。
【0035】
そして、最終段の硝酸製造槽及びアンモニア吸収槽への水の供給を行わずに、上記条件で60分間運転した。その結果、最終段の硝酸製造槽(第七槽)から排出されるガス中の一酸化窒素濃度は、60分後で100ppmであり、アンモニア吸収槽から排出されるガス中のアンモニア濃度も100ppmであった。また、最初の硝酸製造槽(第一槽)内の硝酸濃度は0.7%となり、アンモニア吸収槽内のアンモニア濃度は1.1%となった。最後に、硝酸製造槽(第一槽)内の硝酸含有水とアンモニア吸収槽内のアンモニア水とを適量取出して中和槽に導入して中和させることにより、無害な硝酸アンモニウムが得られた。
【0036】
実施例2
各硝酸製造槽に、図2に示すガス循環導入経路6aを設けて槽上部のガスを毎分50リットルで槽下部の水中に循環導入した以外は、実施例1と同様に運転を行った。その結果、最終段の硝酸製造槽(第七槽)から排出されるガス中の一酸化窒素濃度は35ppmとなり、最初の硝酸製造槽(第一槽)内の硝酸濃度は1.05%になった。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、排ガス中に高濃度で含まれている大量のアンモニアの除害処理を低コストで行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のアンモニアの除害装置の一例を示す系統図である。
【図2】 硝酸製造槽の他の形態例を示す系統図である。
【符号の説明】
1…排ガス経路、2…第一経路、3…第二経路、4…触媒酸化反応筒、5…冷却酸化筒、6…硝酸製造槽、7…硝酸貯槽、8…アンモニア吸収槽、9…中和槽、10…酸素含有ガス供給経路、11,12…給水経路
【発明の属する技術分野】
本発明は、アンモニアの除害方法及び装置に関し、詳しくは、高濃度にアンモニアを含有するガス中のアンモニアを、該アンモニアの一部から製造した硝酸で中和することによってアンモニアの除害を行う方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
アンモニアは、爆発の危険がある可燃性ガスであるとともに、許容濃度が25ppmの人体に有害な毒性ガスでもある。したがって、アンモニアを使用する装置から排出されるアンモニアを含む排ガスは、大気に放出する前にアンモニアを除去する必要がある。
【0003】
例えば、窒化ガリウム(GaN)のような窒素化合物半導体素子を化学気相成長法(CVD法)により製造する際には、窒素源としてアンモニアを用いているため、CVD装置からは、未反応のアンモニアを含む排ガスが排出される。この排ガス中には、通常、キャリアガスとして使用される窒素や水素と共に、数十%の高濃度のアンモニアが含まれている。その他、排ガス中には、Ga源として使用されるトリメチルガリウムやドーピング剤として使用されるシランのような水素化物等の未反応物も含まれるが、これらの濃度はいずれも1%以下である。
【0004】
上述のような排ガスの除害処理は、まず、フィルターで排ガス中の固形分を分離除去した後、少量の有機金属化合物等を熱分解や固体吸着剤による吸着処理により除去し、必要に応じて再度フィルターにより固形分を除去し、最後に、高濃度で存在するアンモニアを処理するようにしている。
【0005】
ガス中のアンモニアを除害する方法については、従来から種々の方法が提案されており、アンモニアの濃度が低い場合には、例えば硫化鉄等の固体除害剤を充填した充填筒にガスを流通させてアンモニアを固体除害剤に接触させ、吸収乃至分解させる方法が一般的に行われている。しかし、この方法は、アンモニアの濃度が高く、大量のアンモニアを処理するためには、大量の固体除害剤を必要とし、充填筒も大きくなるため、高濃度にアンモニアを含有するガスの処理方法としては実用的ではない。
【0006】
また、アンモニア自身が可燃性ガスであることから、水素ガスや都市ガスのバーナー火炎中にアンモニア含有ガスを流してアンモニアを燃焼させることも行われており、さらに、アンモニアが塩基性であることから、スクラバー等でアンモニア含有ガスを酸性水溶液に接触させて中和する方法も行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、火炎中でアンモニアを燃焼させる方法では、排ガス中のアンモニアの濃度が高いと、燃焼中にアンモニア分子中の窒素が窒素酸化物(NOx)となり易く、これが大気汚染源となるため、アンモニアの除害設備に加えて前記窒素酸化物を除害する設備が必要で、装置構成が複雑となり、コスト負担も大きくなる。
【0008】
このため、前記酸性水溶液に接触させて中和する方法が広く採用されており、酸性水溶液としては、通常、硫酸が用いられている。すなわち、排ガス中のアンモニアと当量の硫酸とを中和反応させて硫酸アンモニウムとし、これを回収するようにしている。しかし、この方法では、排ガス中のアンモニアの濃度が高い場合は、硫酸を多量に消費するため、処理コストが増大するという難点があった。
【0009】
そこで本発明は、高濃度にアンモニアを含有するガス中のアンモニアを除害処理するにあたり、低コストで確実に実施することができるアンモニアの除害方法及び装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のアンモニアの除害方法は、高濃度にアンモニアを含有するガス中のアンモニアを除害する方法であって、前記ガス中のアンモニアの一部から硝酸を製造し、得られた硝酸と残部のアンモニアとを中和させて硝酸アンモニウムとすることを特徴としている。
【0011】
また、本発明のアンモニアの除害装置は、高濃度にアンモニアを含有するガスが分岐して流れる第一経路と第二経路とを有し、前記第一経路には、ガス中のアンモニアを酸素の存在化で分解して一酸化窒素を生成する触媒酸化反応筒と、生成した一酸化窒素を冷却して更に酸化することにより二酸化窒素とする冷却酸化筒と、生成した二酸化窒素を水に接触させて硝酸とする硝酸製造槽とを有するとともに、該第一経路の硝酸製造槽で生成した硝酸と前記第二経路に分岐したアンモニアとを混合して中和させる中和槽を備えていることを特徴とし、さらに、前記硝酸製造槽に、槽上部のガスを槽下部の液相中に循環導入するガス循環導入経路を設けたことを特徴としている。
【0012】
なお、本発明における高濃度とは、通常は、ガス中のアンモニア濃度が、1〜90%,特に、20〜70%の範囲を表すが、該ガス中の他の成分によって多少異なることがある。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、図面を参照してさらに詳細に説明する。図1は、本発明のアンモニアの除害装置の一例を示すもので、この装置は、排ガス源から流出した高濃度アンモニア含有排ガスが流れる排ガス経路1と、該排ガス経路1から2系統に分岐した第一経路2及び第二経路3と、前記第一経路2に直列に設けられた触媒酸化反応筒4及び冷却酸化筒5と、該冷却酸化筒5の下流側に多段に設けられた硝酸製造槽6及び硝酸貯槽7と、前記第二経路に設けられたアンモニア吸収槽8と、両経路2,3のアンモニアと硝酸とを中和反応させる中和槽9とを備えている。
【0014】
また、前記触媒酸化反応筒4には、酸化反応に必要な酸素を供給するための酸素含有ガス供給経路10が設けられ、前記硝酸製造槽6及びアンモニア吸収槽8には、硝酸製造用、アンモニア吸収用としての水を供給する給水経路11,12がそれぞれ設けられている。さらに、前記触媒酸化反応筒4には適宜な加熱手段が設けられ、前記冷却酸化筒5には適宜な冷却手段が設けられている。
【0015】
前記触媒酸化反応筒4は、筒内に白金や酸化ニッケル等の酸化触媒を充填したものであって、触媒の存在化でアンモニアと酸素とを反応させることにより、下記の式(1)に示すように一酸化窒素を生成するものである。
4NH3 +5O2 → 4NO+6H2 O ・・・(1)
【0016】
このとき、上記一酸化窒素の生成反応と同時に、下記の式(2)〜(5)に示す副反応も進み、これが一酸化窒素の生成効率を低下させる。
2NH3 → N2 +3H2 ・・・(2)
2NO → N2 +O2 ・・・(3)
4NH3 +3O2 → N2 +3H2 O ・・・(4)
4NH3 +3NO → 5N2 +3H2 O ・・・(5)
【0017】
したがって、工業的な硝酸製造設備でアンモニアを酸化させて一酸化窒素を製造する工程では、これらの副反応を抑制して一酸化窒素の生成効率を高めるため、高価な白金系触媒を用いて700〜900℃の高い温度範囲で行っている。
【0018】
しかし、上記各副反応で生成する各物質は無害であり、本発明の目的とするアンモニアの除害には何等障害とはならないため、本発明では、前記触媒酸化反応筒4における一酸化窒素の生成効率を考慮する必要はない。このため、高価な白金系触媒に代えて、安価な酸化ニッケル系触媒(例えば、アルミナ担体に酸化ニッケルを担持させたもの:NiO/Al2 O3 触媒)を用い、前記温度範囲より低い600℃程度の温度でアンモニアを触媒酸化することができる。
【0019】
前記冷却酸化筒5は、前記触媒酸化反応筒4で生成した一酸化窒素を、160℃以下の温度で更に酸化することにより、下記の式(6)に示すように二酸化窒素を生成するものである。
2NO+O2 → 2NO2 ・・・(6)
【0020】
また、前記硝酸製造槽6は、下記の式(7)に示すように、前記冷却酸化筒5で生成した二酸化窒素と水とを反応させて硝酸を製造するものであるが、式(7)に示すように、3モルの二酸化窒素から2モルの硝酸が得られると同時に、1モルの一酸化窒素が発生する。
3NO2 +H2 O → 2HNO3 +NO ・・・(7)
【0021】
発生した一酸化窒素は、水とは反応(溶解)しないので、前記式(6)により酸素で再び酸化して二酸化窒素とし、再度上記式(7)により硝酸にする必要がある。したがって、硝酸製造槽6では、発生した一酸化窒素を酸化して二酸化窒素とし、この二酸化窒素と水とを反応させて硝酸を製造する工程を繰り返し行う必要がある。このため、本形態例に示す装置では、硝酸製造槽6として7個の槽61〜67を直列に設け、ガスは槽61から槽67に向けて流れるようにし、液は槽67から槽61に向けて流れるように形成している。
【0022】
前記硝酸貯槽7は、前記硝酸製造槽6で得られた硝酸を一時的に貯留しておくためのものであって、該硝酸貯槽7内の硝酸は、必要量が適宜前記中和槽9に供給される。また、前記アンモニア吸収槽8は、排ガス中のアンモニアを水に吸収させてアンモニア水溶液とするものであり、前記中和槽9は、硝酸貯槽7からの硝酸と、アンモニア吸収槽8からのアンモニア水溶液とを中和反応させて硝酸アンモニウムを生成するものである。
【0023】
上記構成の装置おいて、排ガス経路1から第一経路2に分岐した高濃度アンモニア含有排ガスは、約600℃に保持されている触媒酸化反応筒4に導入され、酸素含有ガス供給経路10から供給される酸素と、前記式(1)により反応して一酸化窒素が生成される。
【0024】
触媒酸化反応筒4を導出した一酸化窒素含有ガスは、冷却酸化筒5に導入されて160℃以下、例えば100〜140℃に冷却され、ガス中の一酸化窒素が、該ガス中に残る酸素と前記式(6)により反応して二酸化窒素となる。
【0025】
上記二酸化窒素を含むガスは、冷却酸化筒5から硝酸製造槽6の第一槽61に導入され、槽内の水と前記式(7)により反応して硝酸と一酸化窒素とが生成する。この第一槽61で生成した一酸化窒素を含むガスは、槽上部の経路61aに導出され、該ガス中の酸素と一酸化窒素とが前記式(6)により反応して二酸化窒素を生成しながら、次の第二槽62の水中に導入される。
【0026】
このように、各槽61〜66で硝酸を製造することにより生成した一酸化窒素を含むガスは、該一酸化窒素を酸化して二酸化窒素を生成しながら次の槽に送られ、二酸化窒素と水とから硝酸を製造する工程を順次行っていく。これにより、ガス中に残存する一酸化窒素の量が次第に減少していくので、該一酸化窒素の含有量が公知の処理剤で容易に処理できる量になったところ、本形態例では、最終段の第七槽67のところで硝酸の製造を終了し、経路67aに導出したガス中に残存する一酸化窒素を処理剤により処理する。この処理剤による処理は、例えば、Mn−Fe酸化物系触媒や、V−W−Ti酸化物系触媒を用い、ガス中にアンモニアを添加して一酸化窒素を窒素と水とに分解することにより行うことができる。
【0027】
また、硝酸の製造に必要な水は、前記給水経路11から第七槽67に供給され、該第七槽67内の硝酸を含む水は、経路67bから前段の第六槽66に供給される。以下、順次各槽内の硝酸を含む水を前段の槽に供給し、第一槽61内の硝酸を含む水は、経路61bから前記硝酸貯槽7に送られて貯留される。
【0028】
一方、排ガス経路1から第二経路3に分岐した高濃度アンモニア含有排ガスは、前記アンモニア吸収槽8内の水中に導入され、ガス中のアンモニアが水に吸収されてアンモニア水を生成し、他の成分は、経路8aから後処理工程に送られる。
【0029】
上述のようにして得られた硝酸貯槽7内の硝酸含有水とアンモニア吸収槽8内のアンモニア水とは、経路7a,8bからそれぞれ所定量が前記中和槽9に導入され、中和反応により無害な硝酸アンモニウムを生成する。この硝酸アンモニウムを含む水は、経路9aにより中和槽9から導出され、周知の濃縮処理、分離処理等を経て回収される。
【0030】
また、経路8cを設けて前記経路8aに導出されるガスを中和槽9に導入するようにしてもよく、さらに、前記アンモニア吸収槽8を設けずに経路3aを設け、第二経路3に分岐した高濃度アンモニア含有排ガスを、中和槽9に直接導入して中和させることもできる。また、図2に示すように、硝酸製造槽6にガス循環導入経路6aを設け、槽上部のガスを槽下部の液相中(水中)に循環導入することにより、該硝酸製造槽6における硝酸の製造効率を向上させることができ、硝酸製造槽6の設置数を少なくすることが可能となる。
【0031】
なお、前記酸素含有ガス供給経路10から供給する酸素は、触媒酸化反応筒4におけるアンモニアに対する化学量論量より過剰量を供給するが、この酸素含有ガス供給経路10からは、最終的に酸素を必要とする硝酸製造槽6で必要な酸素量も含めて供給するようにしてもよく、酸素含有ガス供給経路10に加えて、各経路の適当な位置に酸素供給部を設けるようにしてもよい。また、酸素ガス含有ガスとしては、通常、酸素ガスあるいは空気を用いることができる。
【0032】
さらに、最終段の硝酸製造槽6(第七槽)への水の供給は、該硝酸製造槽6内の硝酸濃度が所定濃度以上になったとき、あるいは、該硝酸製造槽6から排出されるガス中の一酸化窒素濃度が所定濃度以上になったときに所定量を供給するバッチ式で行ってもよく、連続的に行ってもよい。これは、アンモニア吸収槽8においても同様である。また、中和槽9における中和処理も、同様に、バッチ式で行っても、連続的に行ってもよい。
【0033】
【実施例】
実施例1
図1に示す構成の装置を使用してアンモニアの除害処理を行った。触媒酸化反応筒には、内径50cmのカラムを用い、ここに、NiO/Al2 O3 の球状触媒ペレットを200mmの高さに充填し、電気ヒーターにより温度を約600℃に保持した。冷却酸化筒には、水冷内管方式のものを使用し、触媒酸化反応筒からのガスを100〜140℃に冷却できるようにした。また、7個の硝酸製造槽には、それぞれ10リットルの水を張り、アンモニア吸収槽には、50リットルの水を張った。
【0034】
アンモニア50%、水素10%、窒素40%の組成のガスを高濃度アンモニア含有排ガスとして毎分10リットル供給し、第一経路と第二経路とに、それぞれ毎分5リットルずつ分岐させた。また、触媒酸化反応筒には毎分25リットルの流量で酸素を供給した。
【0035】
そして、最終段の硝酸製造槽及びアンモニア吸収槽への水の供給を行わずに、上記条件で60分間運転した。その結果、最終段の硝酸製造槽(第七槽)から排出されるガス中の一酸化窒素濃度は、60分後で100ppmであり、アンモニア吸収槽から排出されるガス中のアンモニア濃度も100ppmであった。また、最初の硝酸製造槽(第一槽)内の硝酸濃度は0.7%となり、アンモニア吸収槽内のアンモニア濃度は1.1%となった。最後に、硝酸製造槽(第一槽)内の硝酸含有水とアンモニア吸収槽内のアンモニア水とを適量取出して中和槽に導入して中和させることにより、無害な硝酸アンモニウムが得られた。
【0036】
実施例2
各硝酸製造槽に、図2に示すガス循環導入経路6aを設けて槽上部のガスを毎分50リットルで槽下部の水中に循環導入した以外は、実施例1と同様に運転を行った。その結果、最終段の硝酸製造槽(第七槽)から排出されるガス中の一酸化窒素濃度は35ppmとなり、最初の硝酸製造槽(第一槽)内の硝酸濃度は1.05%になった。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、排ガス中に高濃度で含まれている大量のアンモニアの除害処理を低コストで行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のアンモニアの除害装置の一例を示す系統図である。
【図2】 硝酸製造槽の他の形態例を示す系統図である。
【符号の説明】
1…排ガス経路、2…第一経路、3…第二経路、4…触媒酸化反応筒、5…冷却酸化筒、6…硝酸製造槽、7…硝酸貯槽、8…アンモニア吸収槽、9…中和槽、10…酸素含有ガス供給経路、11,12…給水経路
Claims (3)
- 高濃度にアンモニアを含有するガス中のアンモニアを除害する方法であって、前記ガス中のアンモニアの一部から硝酸を製造し、得られた硝酸と残部のアンモニアとを中和させて硝酸アンモニウムとすることを特徴とするアンモニアの除害方法。
- 高濃度にアンモニアを含有するガス中のアンモニアを除害する装置であって、前記ガスが分岐して流れる第一経路と第二経路とを有し、前記第一経路には、ガス中のアンモニアを酸素の存在化で分解して一酸化窒素を生成する触媒酸化反応筒と、生成した一酸化窒素を冷却して更に酸化することにより二酸化窒素とする冷却酸化筒と、生成した二酸化窒素を水に接触させて硝酸とする硝酸製造槽とを有するとともに、該第一経路の硝酸製造槽で生成した硝酸と前記第二経路に分岐したアンモニアとを混合して中和させる中和槽を備えていることを特徴とするアンモニアの除害装置。
- 前記硝酸製造槽は、槽上部のガスを槽下部の液相中に循環導入するガス循環導入経路を備えていることを特徴とする請求項2記載のアンモニアの除害装置。
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