JP3863243B2 - 底壁に切取領域が区画されている容器蓋 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特にソースの如き比較的粘性の高い液体を収容した容器に適した、底壁に切取領域が区画されている容器蓋に関する。
【0002】
【従来の技術】
実開昭59−133458号公報には、ソース等の液体を収容した容器に適用される容器蓋が開示されている。この容器蓋は環状壁、この環状壁内に配設された底壁、底壁の周縁から上方に延びる注出案内壁、及び環状壁の下面から垂下する円筒状装着壁を具備している。底壁には、厚さが低減せしめられた所謂スコアから構成されている破断可能ラインによって切取領域が区画されている。この切取領域は、片端部から他端部まで直径方向に細長く延在した形態であり、片端部と他端部とは底壁の周縁に近接して位置せしめられている。底壁の切取領域には、その片端部に接続された下端から上方に延びる連結柱とこの連結柱に接続された把持片とが付設されている。更に、装着壁には旋回連結部を介して冠帽部が、底壁を覆う閉位置と底壁を露呈せしめる開位置との間を旋回自在に接続されている。通常、切取領域の上記片端部は周方向において旋回連結部に整合せしめて配置されている。
【0003】
容器内に収容されている液体を注出する際には、冠帽部を開位置に旋回せしめ、把持片を上方に引っ張って底壁の破断可能ラインを破断せしめ、かくして底壁の切取領域を切り取って注出開口を生成せしめる。しかる後に容器を所定方向に、更に詳しくは上記旋回連結部(従って、底壁の切取領域における片端部)が配設されている角度部位において環状壁が最も高くなる方向に傾斜せしめる。かくすると、注出開口の上記他端部側を通して液体が排出され、かかる液体が注出案内壁の内周面に案内されて注出される。上述したとおりの注出操作の後に容器を直立状態に戻すと、注出開口から排出されたが未だ注出案内壁を越えて注出されることはなかった液体は、底壁の残留領域即ち非切取領域上を流動して注出開口に戻され、注出開口を通して容器内に流下せしめられる。
【0004】
実開昭59−133458号公報には、更に、液体の注出後に容器を直立状態に戻した時に、液体がソースの如き比較的粘度が高いものであっても、液体が充分迅速に容器内に戻されるようになすために、底壁の、比較的狭い中心領域を除く部分を、半径方向外方に向かって上方に傾斜して延在する逆円錐台形状にせしめることも開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
而して、上記実開昭59−133458号公報に開示されている容器蓋においては、底壁の切取領域の周縁部は半径方向外方に向かって上方に傾斜して延在し、連結柱の下端は切取領域の傾斜延在部に接続されている。それ故に、把持片を引っ張って破断可能ラインの破断を連結柱の下端に隣接する部位から開始する際に、連結片を介して破断可能ラインの破断開始域(即ち連結片の下端の外側域)に加えられる力の相当な成分が破断可能ラインを効果的に破断する方向(破断可能ラインを広げる方向)に作用せず、これに起因して破断可能ラインの破断開始に相当な力を要し、場合によっては破断可能ラインを所要とおりに破断せしめることなく連結柱が引き千切れてしまうことがある。
【0006】
上記問題を解決するためには、底壁の、破断可能ラインの外側に位置する非切取領域は半径方向外方に向かって上方に傾斜して延在せしめるが、底壁の切取領域は実質上水平に延在せしめることが意図され得る。然るに、かように構成した場合、切取領域の上記片端部及び他端部は底壁の周縁に隣接して位置せしめられている故に、かかる片端部及び他端部と注出案内壁の下端との間に相当な段差が生成され、相当な高さに渡って実質上鉛直に或いは著しく大きな傾斜角度で延びる切り立った壁部が存在することになる(上記片端部を中央部に変位せしめると、通常はリング形状である把持片の寸法が過小になり、そしてまた上記他端部を中央部に変位せしめると、上記他端部と注出案内壁との間に半径方向間隔が大きくなり、注出開口の他端部側から注出案内壁の内面に沿って流動する液体の円滑な注出が毀損される傾向がある)。切取領域の片端部と注出案内壁の下端との間に生成される相当な段差は特に問題を発生せしめることはないが、切取領域の他端部と注出案内壁の下端との間に相当な段差が生成されると、次のとおりの別個の問題が発生する。即ち、容器を傾斜せしめて液体を注出する時には、切取領域を切り取ることによって生成される注出開口の上記他端部側から液体が排出され、注出案内壁に沿って流動することになるが、注出開口の上記他端部と注出案内壁の下端との間に相当な段差が存在すると、液体の円滑な注出が阻害される傾向がある。そしてまた、容器を直立状態に戻した時には、注出開口から排出されたが未だ注出案内壁を越えて注出されることはなかった液体は、注出案内壁の内面に沿って流下し、注出開口の上記他端部側から容器内に戻されることになるが、この際には注出案内壁の下端から更に相当な高さに渡って実質上鉛直に或いは著しく大きな傾斜角度で延びる上記切り立った壁部に沿って液体が流動することが必要になり、それ故に、特に液体がソースの如き粘性が比較的高いものである場合、容器内への流体の戻りに比較的長時間を要することになる。そして、これに起因して、底壁の非切取領域上、特に注出開口の上記他端部に隣接する部位上で液体が凝固され、液体の円滑な注出及び戻りがより一層阻害されてしまうことになる。
【0007】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、底壁には破断可能ラインによって区画された切取領域が規定されている形態の容器蓋を、液体の円滑な注出及び戻り流動を阻害する等の別個の問題を発生せしめることなく、把持片を引っ張ることによって底壁に形成されている破断可能ラインの破断を充分容易に開始することができるように改良することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記主たる技術的課題を解決するために、本発明においては、底壁の切取領域における、連結柱の下端が接続された上記片端部は実質上水平に延在し、底壁の切取領域における上記他端部は半径方向外方に向かって上方に傾斜して延在し、そして底壁における破断可能ラインの外側に位置する非切取領域は、切取領域の上記片端部に隣接する部位を除いて、破断可能ラインから半径方向外方に向かって上方に傾斜して延在するようにせしめる。
【0009】
即ち、本発明によれば、上記主たる技術的課題を解決する容器蓋として、環状壁と、該環状壁内に配設された底壁と、該底壁の外周縁から上方に延びる注出案内壁と、該環状壁の下面から垂下する円筒状装着壁とを具備し、該底壁には破断可能ラインによって切取領域が区画されており、該切取領域の片端部と該片端部に対して直径方向反対側に位置する他端部とは該底壁の周縁に近接して位置せしめられており、該切取領域には該片端部に接続された下端から上方に延びる連結柱と該連結柱に接続された把持片とが付設されている容器蓋において、
該底壁の該切取領域における、該連結柱の下端が接続された該片端部は実質上水平に延在し、該底壁の該切取領域における該他端部は半径方向外方に向かって上方に傾斜して延在し、そして該底壁における該破断可能ラインの外側に位置する非切取領域は、該切取領域の該片端部に隣接する部位を除いて、該破断可能ラインから半径方向外方に向かって上方に傾斜して延在している、ことを特徴とする容器蓋が提供される。
【0010】
該底壁の少なくとも周縁部は、該切取領域の該片端部及びこれに隣接する部位を除いて半径方向外方に向かって上方に傾斜して延在する逆円錐台筒形状であり、該破断可能ラインは該切取領域の該片端部を除いて、該逆円錐台筒形状の部分に形成されているのが好適である。また、該非切取領域の、該切取領域の該片端部に隣接する部位は、実質上鉛直に上方に延びて該逆円錐台筒形状の部分に連なるのが好都合である。好適実施形態においては、該底壁の該切取領域は実質上円形の中央部と、該中央部から半径方向外方に延出せしめられて該片端部を規定する片側突出部と、該片側突出部に対して直径方向反対側において該中央部から半径方向外方に延出せしめられて該他端部を規定する他側突出部とを有する。該底壁を覆う閉位置と該底壁を露呈せしめる開位置との間を旋回自在に旋回連結部を介して該装着壁に接続された冠帽部を具備し、該底壁の該切取領域における該片端部は周方向において該旋回連結部に整合せしめて配置されている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に従って構成された容器蓋の好適実施形態を図示している添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
【0012】
図1乃至図3、特に図2、を参照して説明すると、本発明に従って構成された全体を番号2で示す容器蓋は、ポリプロピレン又はポリエチレンの如き適宜の合成樹脂から一体に成形されている。かかる容器蓋2は実質上水平に延在する環状壁4を具備している。この環状壁4内には平面図(図1)において円形である底壁6が配設されており、底壁6の外周縁は環状壁4の内周縁に接続されている。環状壁4の下面には同心状に配置された2個の装着壁、即ち外側装着壁8及び内側装着壁10が配設されている。外側装着壁8は環状壁4の下面から実質上鉛直に垂下した円筒形状であり、内側装着壁10も環状壁4の下面から実質上鉛直に垂下した円筒形状である。外側装着壁8の内周面下部には半径方向内方に突出した環状係止突条12が形成されている。この環状係止突条12には、周方向に適宜の間隔をおいて上下方向に延びる複数個の通気溝(図示していない)が形成されている。底壁6の外周縁(従って環状壁4の内周縁)から上方に延びる注出案内壁14が配設されている。この注出案内壁14は円筒形状の下部16と、この下部16の図1及び図2において左半部から上方に延びる半円弧形状の上部18とを有する。半円弧形状の上部18の上端部は半径方向外方に延出せしめられている。上記環状壁4の上面には係止壁20が形成されている。この係止壁20は比較的低い円筒形状であり、上記注出案内壁14の外側に配置されている。係止壁20の外周面上部には半径方向外方に突出した環状係止突条22が形成されている。
【0013】
図示の容器蓋2は、更に、冠帽部24を具備している。この冠帽部24は円形天面壁26とこの天面壁26の外周縁から延びる円筒状スカート壁28とを有する。天面壁26の内面には円筒形状のシール壁30が配設されている。スカート壁28の延出端(図2に実線で示す状態において上端)の所定部位(図1及び図2において左端部)は、旋回連結部32を介して上記外側装着壁8の外周面上端に接続されている。旋回連結部32は周知の形態のものでよく、従って旋回連結部32自体の構成についての詳細な説明は、本明細書においては省略する。旋回連結部32に対して直径方向反対側において、スカート壁28の外周面延出端には、半径方向外方に突出する略円弧形状の突出片34が形成されている。スカート壁28の内周面延出端部には半径方向内方に突出した環状係止突条36が形成されている。かような冠帽部24は、旋回連結部32の中心軸線を旋回軸線として、図1及び図2に実線で示す開位置と図2に二点鎖線で示す閉位置との間を旋回自在である。冠帽部24が上記閉位置にせしめられると、冠帽部24のスカート壁28の内周面に形成されている係止突条36が上記係止壁20の外周面に形成されている係止突条22を弾性的に乗り越えてこれに係止せしめられる。冠帽部24の天面壁26の内面に配設されているシール壁30は、上記注出案内壁14内に進入してその内周面に密接せしめられる。冠帽部24を上記閉位置から上記開位置に旋回せしめる際には、上記突出片34に指を掛けることができる。上記外側装着壁8の外周面における、冠帽部24が二点鎖線で示す閉位置にある時に突出片34の直ぐ下方に位置する部位には、突出片34へ指を掛けるのを助成するための凹部35が形成されている。
【0014】
図1乃至図3を参照して説明を続けると、上記底壁6には破断可能ライン38が形成されており、かかる破断可能ライン38によって切取領域40が区画されている。破断可能ライン38は厚さを低減せしめることによって形成されるスコアから構成されている。図1を参照することによって明確に理解されるとおり、破断可能ライン38によって区画されている切取領域40は実質上円形の中央部42に加えて、中央部42から半径方向外方に延出せしめられて片端部を規定する片側突出部44と、この片側突出部44に対して直径方向反対側において中央部42から半径方向外方に延出せしめられ他端部を規定する他側突出部46とを含んでいる。片側突出部44は、周方向において、冠帽部24を外側装着壁8に接続している上記旋回連結部32に整合せしめて配置されている。片側突出部44の基部の幅(延出方向に対して直角な方向の寸法)は中央部42の直径の略1/3であり、先端部は漸次幅狭にせしめられている。片側突出部44は底壁6の周縁近傍まで延出せしめられており、従って片側突出部44によって規定される、切取領域40の片端部は底壁6の周縁に近接して位置せしめられている。同様に、他側突出部46の基部の幅(延出方向に対して直角な方向の寸法)も中央部42の直径の略1/3であり、先端部は漸次幅狭にせしめられている。他側突出部46も底壁6の周縁近傍まで延出せしめられており、従って他側突出部46によって規定される、切取領域40の他端部も底壁6の周縁に近接して位置せしめられている。
【0015】
図2及び図3を参照することによって明確に理解される如く、図示の容器蓋2における底壁6は、比較的小径の円形中央部48においては実質状水平に延在せしめられているが、かかる中央部48の外側においては、切取領域40の上記片側突出部即ち片端部44及びこれに隣接する部位を除いて、半径方向外方に向かって上方に傾斜して延在する逆円錐台筒形状である。底壁6の、逆円錐台筒形状である部分50の傾斜角度αは40乃至50度程度でよい。切取領域40の片端部44は上記中央部48に続いて実質上水平に延在せしめられている。そして、かかる片端部44に隣接する部位52は、実質上鉛直に上方に延びて上記逆円錐台筒形状の部分50に連なる。破断可能ライン38の、切取領域40の片端部44を規定する部分は、底壁6の実質上水平に延在する部分を延びているが、破断ライン38のその他の部分は、逆円錐台筒形状である上記部分50を延びている。従って、切取領域40の上記他側突出部即ち他端部46は半径方向外方に向かって上方に傾斜して延在している。破断可能ライン38の外側に位置する非切取領域は、切取領域40の片端部44に隣接する上記部位52を除いて、破断可能ライン38から半径方向外方に向かって上方に傾斜して延在している。
【0016】
図1及び図2から明確に理解されるとおり、切取領域40には、上記片端部44に接続された下端から実質上鉛直に上方に延びる連結柱54とこの連結柱54の上端に接続された把持片56とが付設されている。把持片56はリング形状であるのが好都合である。
【0017】
容器蓋2は、ソースの如き液体を収容した容器の口頸部58(図2に二点鎖線で図示している)に装着される。図2に図示するとおり、外側装着壁8と内側装着壁10との間に容器の口頸部58の上端部が受入れられ、口頸部58の外周面上端部に形成されている環状係止あご部60に外側装着壁8の内周面に形成されている環状係止突条12が係止せしめられる。
【0018】
容器内に収容されている液体を注出する時には、冠帽部24を図1及び図2に実線で示す開位置に旋回せしめ、次いで把持片56に指を掛けて図2において上方乃至左方に引っ張って、破断可能ライン38を破断して切取領域40を切取り、かくして図4に図示する如く底壁6に注出開口62を生成せしめる。本発明に従って構成された容器蓋2においては、把持片56を切取領域40に接続している連結柱54は、切取領域40における実質上水平に延在する片端部44から上方に延びており、破断可能ライン38の破断は実質上水平に延在する片端部44に存在する部位から開始される。それ故に、把持片56から連結柱54を介して破断可能ライン38の破断開始部位を広げる方向に効果的に力が伝えられ、破断可能ライン38の破断が充分容易に開始され得る。
【0019】
次いで、容器を所定方向、即ち図4において容器蓋2の環状壁4が右側が高く左側が低くなる方向に傾斜せしめる。かくすると、容器内に収容されている液体が注出開口62を通して、更に詳しくは注出開口62の他端部側(図4において左側)を通して排出され、注出案内壁14の内周面に沿って流動して注出される。図4を参照することによって明確に理解される如く、本発明に従って構成された容器蓋2においては、切取領域40の他端部46は半径方向外方に向かって上方に傾斜して延び、従って切取領域40を切取って生成される注出開口62の他端部も半径方向外方(図4において左方)に向かって上方に傾斜して延在し、注出開口62の他端(図4において左端)は、注出案内壁14の下端に近接する。それ故に、注出開口62から排出される液体は充分円滑に、注出案内壁14の図4において左側に位置する部分の内周面に流動し、かかる内周面に案内されて注出される。所要量の液体を注出した後に容器を直立状態に戻すと、排出開口62から排出されたが注出案内壁14を越えて注出されることはなかった液体は、注出案内壁14の内周面に沿って流下し、次いで底壁6の非切取領域、特に図4において左側に位置する部分上を流下して、注出開口62から容器内に戻る。排出開口62の他端部は半径方向外方(図4において左方)に向かって上方に傾斜して延在し、注出開口62の他端(図4において左端)は注出案内壁14の下端に近接している故に、注出案内壁14の図4において左側に位置する部分の内周面に沿って流下した液体は、充分迅速に注出開口62に到達して容器内に戻る。注出開口62の片端部(図4において右端部)に隣接する部位(かかる部位は容器が傾斜せしめられた時に最も上方に位置し、かかる部位を通して液体が排出されることは実質上ない)を除いて、底壁6の非切取領域は破断可能ライン38から、従って注出開口62の周縁から半径方向外方に向かって上方に傾斜して延在せしめられており、それ故に底壁6の非切取領域上に液体が滞留してしまうことはない。容器を直立状態に戻した後に、冠帽部24を図2に二点鎖線で示す閉位置に旋回せしめる。かくすると、冠帽部24のシール壁30が注出案内壁14内に進入してその内周面に密接せしめられる。
【0020】
図示の実施形態においては、破断可能ライン38の、切取領域40の中央部42を規定している部分を、底壁6における半径方向外方に向かって上方に傾斜して延在する逆円錐台筒形状の部分50に配置しているが、所望ならば、例えば底壁6における実質上水平に延在する中央部48の直径を大きくせしめる等によって、破断可能ライン38の、切取領域40の中央部42を規定している部分を、底壁6における実質上水平に延在する中央部48と半径方向外方に向かって上方に傾斜して延在する逆円錐台筒形状の部分50との境界に位置せしめることもできる。しかしながら、かようにした場合には、破断可能ライン38の破断によって生成される所謂破断バリが若干ではあるが略水平に残留し、これに起因して注出開口62への液体の戻りが若干阻害される虞がある。
【0021】
【発明の効果】
本発明の容器蓋においては、把持片を引っ張ることによって充分容易に破断可能ラインの破断を開始することができ、そしてまた破断可能ラインを破断して底壁に注出開口を生成した後においては、容器を所要方向に傾斜すると液体が充分円滑に注出され、容器を直立状態に戻すと注出開口から排出されたが注出案内壁を越えて注出されることはなかった液体が充分円滑に容器内に戻される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成された容器蓋を、その冠帽部を開位置にせしめた状態で示す平面図。
【図2】図1の線A−Aにおける断面図。
【図3】図1の線B−Bにおける断面図。
【図4】図1の容器蓋を、破断可能ラインを破断して底壁に注出開口を生成せしめた状態を示す、図2と同様の断面図。
【符号の説明】
2:容器蓋
4:環状壁
6:底壁
8:外側装着壁
10:内側装着壁
14:注出案内壁
24:冠帽部
32:旋回連結部
38:破断可能ライン
40:切取領域
42:切取領域の中央部
44:切取領域の片側突出部(片端部)
46:切取領域の他側突出部(他端部)
50:底壁の逆円錐台筒形状の部分
54:連結柱
56:把持片
58:容器の口頸部
62:注出開口
Claims (6)
- 環状壁と、該環状壁内に配設された底壁と、該底壁の外周縁から上方に延びる注出案内壁と、該環状壁の下面から垂下する円筒状装着壁とを具備し、該底壁には破断可能ラインによって切取領域が区画されており、該切取領域の片端部と該片端部に対して直径方向反対側に位置する他端部とは該底壁の周縁に近接して位置せしめられており、該切取領域には該片端部に接続された下端から上方に延びる連結柱と該連結柱に接続された把持片とが付設されている容器蓋において、
該底壁の該切取領域における、該連結柱の下端が接続された該片端部は実質上水平に延在し、該底壁の該切取領域における該他端部は半径方向外方に向かって上方に傾斜して延在し、そして該底壁における該破断可能ラインの外側に位置する非切取領域は、該切取領域の該片端部に隣接する部位を除いて、該破断可能ラインから半径方向外方に向かって上方に傾斜して延在している、ことを特徴とする容器蓋。 - 該底壁の少なくとも周縁部は、該切取領域の該片端部及びこれに隣接する部位を除いて半径方向外方に向かって上方に傾斜して延在する逆円錐台筒形状である、請求項1記載の容器蓋。
- 該破断可能ラインは該切取領域の該片端部を除いて、該逆円錐台筒形状の部分に形成されている、請求項2記載の容器蓋。
- 該非切取領域の、該切取領域の該片端部に隣接する部位は、実質上鉛直に上方に延びて該逆円錐台筒形状の部分に連なる、請求項2又は3記載の容器蓋。
- 該底壁の該切取領域は実質上円形の中央部と、該中央部から半径方向外方に延出せしめられて該片端部を規定する片側突出部と、該片側突出部に対して直径方向反対側において該中央部から半径方向外方に延出せしめられて該他端部を規定する他側突出部とを有する、請求項1から4までのいずれかに記載の容器蓋。
- 該底壁を覆う閉位置と該底壁を露呈せしめる開位置との間を旋回自在に旋回連結部を介して該装着壁に接続された冠帽部を具備し、該底壁の該切取領域における該片端部は周方向において該旋回連結部に整合せしめて配置されている、請求項1から5までのいずれかに記載の容器蓋。
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