JP3862495B2 - ラインサーマルヘッドの通電制御方法 - Google Patents

ラインサーマルヘッドの通電制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラインサーマルヘッドの通電制御方法に係り、特に、カラー印刷に好適なラインサーマルヘッドの通電制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、プラテンにインクリボンやインクシートなどのインクフィルムと用紙とを介して用紙の縦方向または横方向の印刷範囲に対向し得る長さを有するラインサーマルヘッドを当接させ、この当接状態で紙送りローラを回転駆動させ、インクフィルムと用紙とを搬送させながらラインサーマルヘッドの複数の発熱素子を、印刷情報に基づいて選択的に駆動して発熱させることにより、インクフィルムのインクを用紙に転写して印刷を行う熱転写ラインプリンタが知られている。
【0003】
このような熱転写ラインプリンタを用いてカラー印刷をする場合には、少なくとも、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の3原色の3色のインクを用紙の搬送方向に沿って繰り返し配置したマルチカラーインクフィルムと称されるカラーインクフィルムを用いてカラー印刷が行われる。つまり、最初にカラーインクフィルムのYのインクを用いて用紙に1ページ(1画面)分の印刷を行い、ついで、印刷動作によって搬送された用紙を逆送りさせて用紙の印刷位置の頭出しを行うとともに、カラーインクフィルムのMのインクの頭出しを行ってカラーインクフィルムのMのインクを用いて用紙に1ページ(1画面)分の印刷を行い、以下同様にCのインクによる用紙への印刷を行い、Y,M,Cの3色のインクを重ねて用紙にカラー印刷を行うようになっている。
【0004】
ところで、ラインサーマルヘッドにおいては、用紙の搬送方向に対して直交する方向に複数の発熱素子が整列配置されているとともに、その数が、例えば500個程度と多く、このため全ての発熱素子に対して同時に通電して駆動する通電制御方法を用いると、駆動回路が大型化するとともに、投入電流が大きくなり、バッテリー駆動ができないなどの各種の問題が生じる。
【0005】
そこで、各発熱素子に対する通電を数個おきに分割する分割駆動とすることで、同時に通電する発熱素子の数を少なくして投入電流を小さくし、小型化を図るとともに電源容量の小さなバッテリーにおいても駆動することのできる通電制御方法が用いられている。
【0006】
例えば、5分割駆動とした場合の印刷行1ラインの各発熱素子HDに対する通電による駆動は、図8に示すように、印刷行方向に沿って整列配置されている複数の各発熱素子HDの番号を左端を基準に右側に向かって図8に四角枠で囲った数値1,2,3,4,5,6…とすると、左端および左端から個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号1,6,11…)を1回目の通電(図8に通電順序番号1にて示す)により駆動し、左端の右隣に位置する2番目の発熱素子HDおよびこの2番目の発熱素子HDから個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号2,7,12…)を2回目の通電(図8に通電順序番号2にて示す)により駆動する。つぎに、左端から右側3番目に位置する発熱素子HDおよびこの3番目の発熱素子から個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号3,8,13…)を3回目の通電(図8に通電順序番号3にて示す)により駆動し、左端から右側4番目に位置する発熱素子HDおよびこの4番目の発熱素子HDから個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号4,9,14…)を4回目の通電(図8に通電順序番号4にて示す)により駆動する。最後に、左端から右側5番目に位置する発熱素子HDおよびこの5番目の発熱素子HDから個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号5,10,15…)を5回目の通電(図8に通電順序番号5にて示す)により駆動し、つぎの行の印刷を行う場合には、再度1回目の通電により駆動した発熱素子(発熱素子番号1,6,11…)から駆動するようになっている。
【0007】
また、5分割駆動とした場合の印刷は、図9に示すように、通電順序番号1,2,3,4,5のそれぞれの印刷ドットPDの先端位置が行方向に平行に位置し、かつ、通電順序番号毎に1つの印刷ドットPDの1/5ずつずれるように構成されている。
【0008】
さらに、発熱素子HDに対する通電順序がインクの色に関係なく設定されており、Y,M,Cが同じ位置、詳しくは、図9において通電順序番号が1,2,3,4,5のそれぞれの位置にY,M,Cの3色のインクの印刷ドットYPD,MPD,CPDが形成されるようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来の通電制御方法においては、発熱素子HDに対する通電順序がインクの色に関係なく設定、つまり、分割駆動に供する発熱素子HDの位置を印刷に供する色とは関係なく設定されており、Y,M,Cの各色の印刷ドットYPD,MPD,CPDを用紙の同一位置に印刷するためには、例えば300dpiのラインサーマルヘッドの場合、各色毎の印刷を行う際の用紙の位置のずれを5μm程度以下とするような印刷位置精度を必要とする。これは、例えば、C色のインクの印刷を行う際の用紙の位置ずれによる印刷ドットCPDの印刷位置が、Y色およびM色のインクの印刷を行う際の印刷ドットYPD,MPDの印刷位置から大きくずれると、通電順序番号が1,2,3,4,5のすべての位置においてC色の印刷ドットCPDの印刷位置がずれてしまい、全体の色相がC色に傾いて色むら、ジッターなどを生じるためである。
【0010】
したがって、従来の通電制御方法においては、用紙の搬送精度に起因する色むら、ジッターなどが目立たない高い印刷品質を得るためには、用紙の搬送を高精度に行う高度のメカニズム精度が必要であるという問題点があった。
【0011】
また、発熱素子に対する通電数を少なくすることで、同時に通電する発熱素子の数を少なくして投入電流を小さくし、ピーク電力の低減、小型化、電源容量の小さなバッテリー駆動およびバッテリーの長寿命化を図ることができるものの、同時に通電する発熱素子の数を少なくすると、印刷速度を維持するためには、各発熱素子への通電時間を短くする必要があるため得られる階調数が少なくなり、階調数を維持するためには、各発熱素子への通電時間を長くする必要があるため印刷速度が遅くなる、という問題点があった。
【0012】
そこで、発熱素子の数を少なくした場合に得られる低消費電力化、小型化、バッテリー駆動、バッテリー長寿命化と、発熱素子の数を多くした場合に得られる印刷速度の高速化、階調数の増加という相反する特性のバランスの最適化を図ることができるとともに、用紙の搬送精度に起因する色むら、ジッターなどを容易に低減することができる通電制御方法が望まれている。
【0013】
すなわち、同時に通電する発熱素子の数の増減にともなう相反する特性のバランスの最適化を図るとともに、高い印刷品質を得ることのできるラインサーマルヘッドの通電制御方法が求められている。
【0014】
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、同時に通電する発熱素子の数の増減にともなう相反する特性のバランスの最適化を図るとともに、高い印刷品質を得ることのできるラインサーマルヘッドの通電制御方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するため本発明に係るラインサーマルヘッドの通電制御方法の特徴は、少なくともイエロー、マゼンタ、シアンの3色のインクを備えたカラーインクフィルムと用紙とを搬送しつつラインサーマルヘッドの複数の発熱素子に対する通電を前記発熱素子の配列方向に沿って数個おきに同時に駆動する分割駆動とするとともに各発熱素子を選択的に発熱させることにより、前記カラーインクフィルムの3色のインクを用紙に転写してカラー印刷を行うラインサーマルヘッドの通電制御方法であって、前記発熱素子の配列方向に沿って10個おきに発熱素子を同時に駆動しつつ、各分割駆動毎に発熱素子の配列方向に2おいた発熱素子を通電する順序となるように駆動し、分割駆動を開始する同時に駆動する10個おきの発熱素子の位置を各色毎に異なるようにした点にある。
【0016】
そして、このような構成を採用したことにより、発熱素子の分割数を11として印刷に供することにより、同時に通電する発熱素子の数の最適化、詳しくは、発熱素子の数を少なくした場合に得られる低消費電力化、小型化、バッテリー駆動、バッテリー長寿命化と、発熱素子の数を多くした場合に得られる印刷速度の高速化、階調数の増加という相反する特性のバランスの最適化を容易かつ確実に図ることができるとともに、各色の印刷ドットの印刷位置がずれた位置に形成されるため、用紙の搬送位置がずれた場合の色むら、ジッターなどを目立たなくすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施形態により説明する。なお、前述した従来のものと同一ないし相当する構成については図面中に同一の符号を付す。
【0018】
図1は本発明に係るラインサーマルヘッドの通電制御方法を適用した熱転写ラインプリンタの要部の構成を示すブロック図である。
【0019】
図1に示すように、本実施形態の熱転写ラインプリンタPは、各部の動作を制御する制御手段11を有しており、この制御手段11には、図示しないカラーインクフィルムの走行手段の駆動源を兼ねた用紙搬送機構の駆動源たる用紙搬送モータ12、ラインサーマルヘッド13などが図示しない専用の駆動ドライバを介して電気的に接続されている。
【0020】
前記制御手段11は、少なくともCPU14と、適宜な容量のROM、RAMなどにより形成されたメモリ15を有している。そして、本実施形態のメモリ15には、少なくとも各発熱素子HDに対する通電を発熱素子HDの配列方向に沿って10個おきの分割駆動、すなわち、分割数を11とする11分割駆動するように制御するとともに、分割駆動に供する発熱素子HDの位置を印刷に供する色毎に異なるように制御するプログラムが記憶されるようになっている。また、本実施形態のメモリ15には、各部の動作および動作順序を制御するプログラムや、電源投入時のイニシャライズ動作を行うプログラムなどの各種のプログラムや、印刷を実行する際に必要なデータなどの各種のデータなども記憶されている。
【0021】
なお、熱転写ラインプリンタPを構成する各部の構成は、従来と同様に構成されているので、その詳しい説明は省略する。
【0022】
つぎに、前述した構成からなる本実施形態の作用について通電制御方法とともに説明する。
【0023】
本実施形態の熱転写ラインプリンタPにおけるラインサーマルヘッド13の各発熱素子HDに対する通電制御方法は、ラインサーマルヘッド13の各発熱素子HDに対する通電を10個おきの11分割駆動するように制御するとともに、ラインサーマルヘッド13の分割駆動に供する発熱素子HDを印刷に供する色毎に異なるように制御している。この時、各色の使用順序および各色毎の通電順序は、それぞれ任意に設定することができるが、ジャギー(ぎざぎざ感)が目立たないようにすることが、高品質の印刷品質を得るうえで好ましい。また、各色の使用順序および各色毎の通電順序の設定は、印刷試験などにより得た印刷結果(印刷画像)を、設計コンセプトなどにより設定した印刷画像の判断基準あるいは好みなどに基づいて良否を判別することで決定するとよい。本実施形態においては、以下の具体例に示すように、通電する順序を、発熱素子HDの配列方向に沿って10個おきに発熱素子HDを同時に駆動しつつ、各分割駆動毎に発熱素子HDの配列方向に2個おいた発熱素子HDを通電する順序となるように駆動し、分割駆動を開始する同時に駆動する10個おきの発熱素子HDの位置を各色毎に異なるように制御している。
【0024】
ここで、本実施形態のラインサーマルヘッドの通電制御方法について具体的に説明する。
【0025】
図2および図3は本実施形態のラインサーマルヘッドの通電制御方法の具体例を示すものであり、図2は発熱素子の駆動順序を説明する説明図、図3は各色の印刷ドットの印刷位置を説明する説明図である。
【0026】
本実施形態のラインサーマルヘッドの通電制御方法は、図2に示すように、印刷行方向に沿って整列配置されている複数の各発熱素子HDの番号を左端を基準に右側に向かって図2に四角枠で囲った数値1,2,3,4,5,6…とし、印刷に用いる図示しないカラーインクフィルムのインクをC,M,Yの3原色の3色とし、これらのインクをC色,M色,Y色の順に用いる場合の一例を示している。
【0027】
本実施形態のラインサーマルヘッドの通電制御方法において、最初の印刷に供する1次色としてのC色のインクを用いて印刷を行う場合には、最初の1回目の通電(図2に通電順序番号1にて示す)により、左端および左端から10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号1,12…)を駆動し、2回目の通電(図2に通電順序番号2にて示す)により、左端から4番目に位置する発熱素子HDおよびこの4番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号4,15…)を駆動する。
【0028】
ついで、3回目の通電(図2に通電順序番号3にて示す)により、左端から7番目に位置する発熱素子HDおよびこの7番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号7,18…)を駆動し、4回目の通電(図2に通電順序番号4にて示す)により、左端から10番目に位置する発熱素子HDおよびこの10番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号10,21…)を駆動する。
【0029】
ついで、5回目の通電(図2に通電順序番号5にて示す)により、左端の右隣に位置する左端から2番目に位置する発熱素子HDおよびこの2番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号2,13…)を駆動し、6回目の通電(図2に通電順序番号6にて示す)により、左端から5番目に位置する発熱素子HDおよびこの5番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号5,16…)を駆動する。
【0030】
ついで、7回目の通電(図2に通電順序番号7にて示す)により、左端から8番目に位置する発熱素子HDおよびこの8番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号8,19…)を駆動し、8回目の通電(図2に通電順序番号8にて示す)により、左端から11番目に位置する発熱素子HDおよびこの11番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号11,22…)を駆動する。
【0031】
ついで、9回目の通電(図2に通電順序番号9にて示す)により、左端から3番目に位置する発熱素子HDおよびこの3番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号3,14…)を駆動し、10回目の通電(図2に通電順序番号10にて示す)により、左端から6番目に位置する発熱素子HDおよびこの6番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号6,17…)を駆動する。
【0032】
最後に、11回目の通電(図2に通電順序番号11にて示す)により、左端から9番目に位置する発熱素子HDおよびこの9番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号9,20…)を駆動する。そして、つぎの行の印刷を行う場合には、再度1回目の通電により駆動した発熱素子HD(発熱素子番号1,12…)から駆動するようになっている。
【0033】
また、1次色の上に重ねるように印刷される2番目の印刷に供する2次色としてM色のインクを用いて印刷を行う場合には、最初の1回目の通電(図2に通電順序番号1にて示す)により、左端から5番目に位置する発熱素子HDおよびこの5番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号5,16…)を駆動し、2回目の通電(図2に通電順序番号2にて示す)により、左端から8番目に位置する発熱素子HDおよびこの8番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号8,19…)を駆動する。
【0034】
ついで、3回目の通電(図2に通電順序番号3にて示す)により、左端から11番目に位置する発熱素子HDおよびこの11番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号11,22…)を駆動し、4回目の通電(図2に通電順序番号4にて示す)により、左端から3番目に位置する発熱素子HDおよびこの3番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号3,14…)を駆動する。
【0035】
ついで、5回目の通電(図2に通電順序番号5にて示す)により、左端から6番目に位置する発熱素子HDおよびこの6番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号6,17…)を駆動し、6回目の通電(図2に通電順序番号6にて示す)により、左端から9番目に位置する発熱素子HDおよびこの9番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号9,20…)を駆動する。
【0036】
ついで、7回目の通電(図2に通電順序番号7にて示す)により、左端に位置する発熱素子HDおよびこの左端の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号1,12…)を駆動し、8回目の通電(図2に通電順序番号8にて示す)により、左端から4番目に位置する発熱素子HDおよびこの4番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号4,15…)を駆動する。
【0037】
ついで、9回目の通電(図2に通電順序番号9にて示す)により、左端から7番目に位置する発熱素子HDおよびこの7番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号7,18…)を駆動し、10回目の通電(図2に通電順序番号10にて示す)により、左端から10番目に位置する発熱素子HDおよびこの10番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号10,21…)を駆動する。
【0038】
最後に、11回目の通電(図2に通電順序番号11にて示す)により、左端の右隣に位置する左端から2番目に位置する発熱素子HDおよびこの2番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号2,13…)を駆動する。そして、つぎの行の印刷を行う場合には、再度1回目の通電により駆動した発熱素子HD(発熱素子番号5,16…)から駆動するようになっている。
【0039】
また、1次色あるいは2次色の上に重ねるように印刷される3番目の印刷に供する3次色としてY色のインクを用いて印刷を行う場合には、最初の1回目の通電(図2に通電順序番号1にて示す)により、左端から3番目に位置する発熱素子HDおよびこの3番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号3,14…)を駆動し、2回目の通電(図2に通電順序番号2にて示す)により、左端から6番目に位置する発熱素子HDおよびこの6番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号6,17…)を駆動する。
【0040】
ついで、3回目の通電(図2に通電順序番号3にて示す)により、左端から9番目に位置する発熱素子HDおよびこの9番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号9,20…)を駆動し、4回目の通電(図2に通電順序番号4にて示す)により、左端に位置する発熱素子HDおよびこの左端の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号1,12…)を駆動する。
【0041】
ついで、5回目の通電(図2に通電順序番号5にて示す)により、左端から4番目に位置する発熱素子HDおよびこの4番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号4,15…)を駆動し、6回目の通電(図2に通電順序番号6にて示す)により、左端から7番目に位置する発熱素子HDおよびこの7番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号7,18…)を駆動する。
【0042】
ついで、7回目の通電(図2に通電順序番号7にて示す)により、左端から10番目に位置する発熱素子HDおよびこの10番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号10,21…)を駆動し、8回目の通電(図2に通電順序番号8にて示す)により、左端の右隣に位置する左端から2番目に位置する発熱素子HDおよびこの2番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号2,13…)を駆動する。
【0043】
ついで、9回目の通電(図2に通電順序番号9にて示す)により、左端から5番目に位置する発熱素子HDおよびこの5番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号5,16…)を駆動し、10回目の通電(図2に通電順序番号10にて示す)により、左端から8番目に位置する発熱素子HDおよびこの8番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号8,19…)を駆動する。
【0044】
最後に、11回目の通電(図2に通電順序番号11にて示す)により、左端から11番目に位置する発熱素子HDおよびこの11番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号11,22…)を駆動する。そして、つぎの行の印刷を行う場合には、再度1回目の通電により駆動した発熱素子HD(発熱素子番号3,14…)から駆動するようになっている。
【0045】
すなわち、本実施形態のラインサーマルヘッドの通電制御方法においては、連続した11個の発熱素子HDに対して、11回の通電を発熱素子HDの配列方向に2個おいた発熱素子HDを通電する順序となるように駆動している。また、分割駆動を開始する同時に駆動する10個おきの発熱素子の位置を各色毎に異なるようにしている。
【0046】
このような通電制御による印刷は、図3に示すように、用紙の位置ずれがない場合において、通電順序番号1,2…,10,11のそれぞれの印刷ドットPDの先端位置が行方向に平行に位置し、通電順序番号毎に1つの印刷ドットPDの1/11ずつずれることになる。
【0047】
また、1次色(C色)と2次色(M色)との重なり(下となる色(C色)が上となる色(M色)に重なっている線の位置)は、上が6/11、下が5/11となり、2次色(M色)と3次色(Y色)との重なり(下となる色(M色)が上となる色(Y色)に重なっている線の位置)は、上が8/11、下が3/11となり、1次色(C色)と3次色(Y色)との重なり(下となる色(C色)が上となる色(Y色)に重なっている線の位置)は、上が3/11、下が8/11となる。したがって、各色の印刷ドットYPD,MPD,CPDの印刷位置は最大8/11ドットずれることになる。
【0048】
したがって、例えば300dpiのラインサーマルヘッド13を用いた場合、各色の印刷ドットYPD,MPD,CPDが用紙の搬送方向に30μm程度ずれた位置にあるため、仮に用紙の位置が5μm程度ずれたとしても、全体の色相が用紙の位置がずれた際の印刷に供する色に傾いて生じる色むら、ジッターなどを目立たなくすることができる。すなわち、用紙の位置ずれによる影響を従来より軽微なものとすることができる。
【0049】
図4および図5は本実施形態のラインサーマルヘッドの通電制御方法の他の具体例を示すものであり、図4は発熱素子の駆動順序を説明する説明図、図5は各色の印刷ドットの印刷位置を説明する説明図である。
【0050】
本実施形態のラインサーマルヘッドの通電制御方法は、図4に示すように、印刷行方向に沿って整列配置されている複数の各発熱素子HDの番号を、前述した具体例と同様に、左端を基準に右側に向かって図4に四角枠で囲った数値1,2,3,4,5,6…とし、印刷に用いる図示しないカラーインクフィルムのインクをC,M,Yの3原色の3色とし、これらのインクをC色,M色,Y色の順に用いる場合の他例を示している。
【0051】
本実施形態のラインサーマルヘッドの通電制御方法において、最初の印刷に供する1次色としてC色のインクを用いて印刷を行う場合の通電順序は、前述した具体例の通電順序(図2)と同一とされている。
【0052】
また、1次色の上に重ねるように印刷される2番目の印刷に供する2次色としてM色のインクを用いて印刷を行う場合には、最初の1回目の通電(図4に通電順序番号1にて示す)により、左端から3番目に位置する発熱素子HDおよびこの3番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号3,14…)を駆動し、2回目の通電(図4に通電順序番号2にて示す)により、左端から6番目に位置する発熱素子HDおよびこの6番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号6,17…)を駆動する。
【0053】
ついで、3回目の通電(図4に通電順序番号3にて示す)により、左端から9番目に位置する発熱素子HDおよびこの9番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号9,20…)を駆動し、4回目の通電(図4に通電順序番号4にて示す)により、左端に位置する発熱素子HDおよびこの左端の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号1,12…)を駆動する。
【0054】
ついで、5回目の通電(図4に通電順序番号5にて示す)により、左端から4番目に位置する発熱素子HDおよびこの4番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号4,15…)を駆動し、6回目の通電(図4に通電順序番号6にて示す)により、左端から7番目に位置する発熱素子HDおよびこの7番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号7,18…)を駆動する。
【0055】
ついで、7回目の通電(図4に通電順序番号7にて示す)により、左端から10番目に位置する発熱素子HDおよびこの10番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号10,21…)を駆動し、8回目の通電(図4に通電順序番号8にて示す)により、左端の右隣に位置する左端から2番目に位置する発熱素子HDおよびこの2番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号2,13…)を駆動する。
【0056】
ついで、9回目の通電(図4に通電順序番号9にて示す)により、左端から5番目に位置する発熱素子HDおよびこの5番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号5,16…)を駆動し、10回目の通電(図4に通電順序番号10にて示す)により、左端から8番目に位置する発熱素子HDおよびこの8番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号8,19…)を駆動する。
【0057】
最後に、11回目の通電(図4に通電順序番号11にて示す)により、左端から11番目に位置する発熱素子HDおよびこの11番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号11,22…)を駆動する。そして、つぎの行の印刷を行う場合には、再度1回目の通電により駆動した発熱素子HD(発熱素子番号3,14…)から駆動するようになっている。
【0058】
また、1次色あるいは2次色の上に重ねるように印刷される3番目の印刷に供する3次色としてY色のインクを用いて印刷を行う場合には、最初の1回目の通電(図4に通電順序番号1にて示す)により、左端から5番目に位置する発熱素子HDおよびこの5番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号5,16…)を駆動し、2回目の通電(図4に通電順序番号2にて示す)により、左端から8番目に位置する発熱素子HDおよびこの8番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号8,19…)を駆動する。
【0059】
ついで、3回目の通電(図4に通電順序番号3にて示す)により、左端から11番目に位置する発熱素子HDおよびこの11番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号11,22…)を駆動し、4回目の通電(図4に通電順序番号4にて示す)により、左端から3番目に位置する発熱素子HDおよびこの3番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号3,14…)を駆動する。
【0060】
ついで、5回目の通電(図4に通電順序番号5にて示す)により、左端から6番目に位置する発熱素子HDおよびこの6番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号6,17…)を駆動し、6回目の通電(図4に通電順序番号6にて示す)により、左端から9番目に位置する発熱素子HDおよびこの9番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号9,20…)を駆動する。
【0061】
ついで、7回目の通電(図4に通電順序番号7にて示す)により、左端に位置する発熱素子HDおよびこの左端の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号1,12…)を駆動し、8回目の通電(図4に通電順序番号8にて示す)により、左端から4番目に位置する発熱素子HDおよびこの4番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号4,15…)を駆動する。
【0062】
ついで、9回目の通電(図4に通電順序番号9にて示す)により、左端から7番目に位置する発熱素子HDおよびこの7番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号7,18…)を駆動し、10回目の通電(図4に通電順序番号10にて示す)により、左端から10番目に位置する発熱素子HDおよびこの10番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号10,21…)を駆動する。
【0063】
最後に、11回目の通電(図4に通電順序番号11にて示す)により、左端の右隣に位置する左端から2番目に位置する発熱素子HDおよびこの2番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号2,13…)を駆動する。そして、つぎの行の印刷を行う場合には、再度1回目の通電により駆動した発熱素子HD(発熱素子番号5,16…)から駆動するようになっている。
【0064】
このような通電制御による印刷は、図5に示すように、用紙の位置ずれがない場合において、通電順序番号1,2…,10,11のそれぞれの印刷ドットPDの先端位置が行方向に平行に位置し、通電順序番号毎に1つの印刷ドットPDの1/11ずつずれることになる。
【0065】
また、1次色(C色)と2次色(M色)との重なり(下となる色(C色)が上となる色(M色)に重なっている線の位置)は、上が3/11、下が8/11となり、2次色(M色)と3次色(Y色)との重なり(下となる色(M色)が上となる色(Y色)に重なっている線の位置)は、上が3/11、下が8/11となり、1次色(C色)と3次色(Y色)との重なり(下となる色(C色)が上となる色(Y色)に重なっている線の位置)は、上が6/11、下が5/11となる。したがって、各色の印刷ドットYPD,MPD,CPDの印刷位置が最大8/11ドットずれることになる。
【0066】
したがって、例えば300dpiのラインサーマルヘッド13を用いた場合、各色の印刷ドットYPD,MPD,CPDが用紙の搬送方向に30μm程度ずれた位置にあるため、仮に用紙の位置が5μm程度ずれたとしても、全体の色相が用紙の位置がずれた際の印刷に供する色に傾いて生じる色むら、ジッターなどを目立たなくすることができる。すなわち、用紙の位置ずれによる影響を従来より軽微なものとすることができる。
【0067】
図6および図7は本実施形態のラインサーマルヘッドの通電制御方法のさらに他の具体例を示すものであり、図6は発熱素子の駆動順序を説明する説明図、図7は各色の印刷ドットの印刷位置を説明する説明図である。
【0068】
本実施形態のラインサーマルヘッドの通電制御方法は、図6に示すように、印刷行方向に沿って整列配置されている複数の各発熱素子HDの番号を、前述した具体例と同様に、左端を基準に右側に向かって図6に四角枠で囲った数値1,2,3,4,5,6…とし、印刷に用いる図示しないカラーインクフィルムのインクをC,M,Yの3原色の3色とし、これらのインクをC色,M色,Y色の順に用いる場合のさらに他例を示している。
【0069】
本実施形態のラインサーマルヘッドの通電制御方法において、最初の印刷に供する1次色としてC色のインクを用いて印刷を行う場合の通電順序は、前述した具体例の通電順序(図2)と同一とされている。
【0070】
また、1次色の上に重ねるように印刷される2番目の印刷に供する2次色としてM色のインクを用いて印刷を行う場合には、最初の1回目の通電(図6に通電順序番号1にて示す)により、左端から7番目に位置する発熱素子HDおよびこの7番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号7,18…)を駆動し、2回目の通電(図6に通電順序番号2にて示す)により、左端から10番目に位置する発熱素子HDおよびこの10番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号10,21…)を駆動する。
【0071】
ついで、3回目の通電(図6に通電順序番号3にて示す)により、左端の右隣に位置する左端から2番目に位置する発熱素子HDおよびこの2番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号2,13…)を駆動し、4回目の通電(図6に通電順序番号4にて示す)により、左端から5番目に位置する発熱素子HDおよびこの5番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号5,16…)を駆動する。
【0072】
ついで、5回目の通電(図6に通電順序番号5にて示す)により、左端から8番目に位置する発熱素子HDおよびこの8番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号8,19…)を駆動し、6回目の通電(図2に通電順序番号6にて示す)により、左端から11番目に位置する発熱素子HDおよびこの11番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号11,22…)を駆動する。
【0073】
ついで、7回目の通電(図6に通電順序番号7にて示す)により、左端から3番目に位置する発熱素子HDおよびこの3番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号3,14…)を駆動し、8回目の通電(図6に通電順序番号8にて示す)により、左端から6番目に位置する発熱素子HDおよびこの6番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号6,17…)を駆動する。
【0074】
ついで、9回目の通電(図6に通電順序番号9にて示す)により、左端から9番目に位置する発熱素子HDおよびこの9番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号9,20…)を駆動し、10回目の通電(図6に通電順序番号10にて示す)により、左端に位置する発熱素子HDおよびこの左端の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号1,12…)を駆動する。
【0075】
最後に、11回目の通電(図6に通電順序番号11にて示す)により、左端から4番目に位置する発熱素子HDおよびこの4番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号4,15…)を駆動する。そして、つぎの行の印刷を行う場合には、再度1回目の通電により駆動した発熱素子HD(発熱素子番号7,18…)から駆動するようになっている。
【0076】
また、1次色あるいは2次色の上に重ねるように印刷される3番目の印刷に供する3次色としてY色のインクを用いて印刷を行う場合には、最初の1回目の通電(図6に通電順序番号1にて示す)により、左端の右隣に位置する左端から2番目に位置する発熱素子HDおよびこの2番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号2,13…)を駆動し、2回目の通電(図6に通電順序番号2にて示す)により、左端から5番目に位置する発熱素子HDおよびこの5番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号5,16…)を駆動する。
【0077】
ついで、3回目の通電(図6に通電順序番号3にて示す)により、左端から8番目に位置する発熱素子HDおよびこの8番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号8,19…)を駆動し、4回目の通電(図6に通電順序番号4にて示す)により、左端から11番目に位置する発熱素子HDおよびこの11番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号11,22…)を駆動する。
【0078】
ついで、5回目の通電(図6に通電順序番号5にて示す)により、左端から3番目に位置する発熱素子HDおよびこの3番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号3,14…)を駆動し、6回目の通電(図6に通電順序番号6にて示す)により、左端から6番目に位置する発熱素子HDおよびこの6番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号6,17…)を駆動する。
【0079】
ついで、7回目の通電(図6に通電順序番号7にて示す)により、左端から9番目に位置する発熱素子HDおよびこの9番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号9,20…)を駆動し、8回目の通電(図6に通電順序番号8にて示す)により、左端に位置する発熱素子HDおよびこの左端の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号1,12…)を駆動する。
【0080】
ついで、9回目の通電(図6に通電順序番号9にて示す)により、左端から4番目に位置する発熱素子HDおよびこの4番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号4,15…)を駆動し、10回目の通電(図6に通電順序番号10にて示す)により、左端から7番目に位置する発熱素子HDおよびこの7番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号7,18…)を駆動する。
【0081】
最後に、11回目の通電(図6に通電順序番号11にて示す)により、左端から10番目に位置する発熱素子HDおよびこの10番目の発熱素子HDから10個おきに配置された発熱素子HD(発熱素子番号10,21…)を駆動する。そして、つぎの行の印刷を行う場合には、再度1回目の通電により駆動した発熱素子HD(発熱素子番号2,13…)から駆動するようになっている。
【0082】
このような通電制御による印刷は、図7に示すように、用紙の位置ずれがない場合において、通電順序番号1,2…,10,11のそれぞれの印刷ドットPDの先端位置が行方向に平行に位置し、通電順序番号毎に1つの印刷ドットPDの1/11ずつずれることになる。
【0083】
また、1次色(C色)と2次色(M色)との重なり(下となる色(C色)が上となる色(M色)に重なっている線の位置)は、上が9/11、下が2/11となり、2次色(M色)と3次色(Y色)との重なり(下となる色(M色)が上となる色(Y色)に重なっている線の位置)は、上が9/11、下が2/11となり、1次色(C色)と3次色(Y色)との重なり(下となる色(C色)が上となる色(Y色)に重なっている線の位置)は、上が7/11、下が4/11となる。したがって、各色の印刷ドットYPD,MPD,CPDの印刷位置が最大9/11ドットずれることになる。
【0084】
したがって、例えば300dpiのラインサーマルヘッド13を用いた場合、各色の印刷ドットYPD,MPD,CPDが用紙の搬送方向に30μm程度ずれた位置にあるため、仮に用紙の位置が5μm程度ずれたとしても、全体の色相が用紙の位置がずれた際の印刷に供する色に傾いて生じる色むら、ジッターなどを目立たなくすることができる。すなわち、用紙の位置ずれによる影響を従来より軽微なものとすることができる。
【0085】
このように、本実施形態のラインサーマルヘッド13の通電制御方法を適用した熱転写ラインプリンタPによれば、各発熱素子HDは分割駆動の分割数を11として印刷に供されるとともに、各色の印刷ドットYPD,MPD,CPDの印刷位置がずれた位置に形成されるため、用紙の搬送位置がずれた場合の色むら、ジッターなどを目立たなくすることができる。したがって、用紙の搬送位置がずれた場合の影響を少なくして、用紙の搬送精度に起因する色むら、ジッターなどを容易かつに低減することができる。
【0086】
また、分割駆動の分割数を11として印刷に供することが、同時に通電する発熱素子HDの数の最適化、詳しくは、同時に通電する発熱素子HDの数を少なくした場合に得られる低消費電力化、小型化、バッテリー駆動、バッテリー長寿命化と、同時に通電する発熱素子HDの数を多くした場合に得られる印刷速度の高速化、階調数の増加という相反する特性の関係をバランスよく両立させるうえで最も好ましい。
【0087】
したがって、本実施形態のラインサーマルヘッド13の通電制御方法を適用した熱転写ラインプリンタPによれば、同時に通電する発熱素子HDの数の増減にともなう相反する特性のバランスの最適化を図ることができるとともに、高い印刷品質を容易に得ることができる。
【0088】
なお、本発明は、用紙の縦方向または横方向の印刷範囲に対向し得る長さ(記録幅)を有するインクジェットヘッドに用いることもできる。
【0089】
また、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することができる。
【0090】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のラインサーマルヘッドの通電制御方法によれば、同時に通電する発熱素子の数の増減にともなう相反する特性のバランスの最適化を図るとともに、高い印刷品質を得ることができるなどの極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るラインサーマルヘッドの通電制御方法を適用した熱転写ラインプリンタの要部の構成を示すブロック図
【図2】 本発明に係るラインサーマルヘッドの通電制御方法による発熱素子の駆動順序の具体的を説明する説明図
【図3】 図2に示す発熱素子の駆動順序による各色の印刷ドットの印刷位置を説明する説明図
【図4】 本発明に係るラインサーマルヘッドの通電制御方法による発熱素子の駆動順序の他の具体的を説明する図2と同様の図
【図5】 図4に示す発熱素子の駆動順序による各色の印刷ドットの印刷位置を説明する図3と同様の図
【図6】 本発明に係るラインサーマルヘッドの通電制御方法による発熱素子の駆動順序のさらに他の具体的を説明する図2と同様の図
【図7】 図6に示す発熱素子の駆動順序による各色の印刷ドットの印刷位置を説明する図3と同様の図
【図8】 従来のラインサーマルヘッドの通電制御方法による発熱素子の駆動順序を説明する説明図
【図9】 従来のラインサーマルヘッドの通電制御方法による各色の印刷ドットの印刷位置を説明する説明図
【符号の説明】
11 制御手段
12 用紙搬送モータ
13 ラインサーマルヘッド
14 CPU
15 メモリ
P 熱転写ラインプリンタ
HD 発熱素子
PD 印刷ドット
YPD (イエロー色の)印刷ドット
MPD (マゼンタ色の)印刷ドット
CPD (シアン色)の印刷ドット

Claims (1)

  1. 少なくともイエロー、マゼンタ、シアンの3色のインクを備えたカラーインクフィルムと用紙とを搬送しつつラインサーマルヘッドの複数の発熱素子に対する通電を前記発熱素子の配列方向に沿って数個おきに同時に駆動する分割駆動とするとともに各発熱素子を選択的に発熱させることにより、前記カラーインクフィルムの3色のインクを用紙に転写してカラー印刷を行うラインサーマルヘッドの通電制御方法であって、
    記発熱素子の配列方向に沿って10個おきに発熱素子を同時に駆動しつつ、各分割駆動毎に発熱素子の配列方向に2おいた発熱素子を通電する順序となるように駆動し、分割駆動を開始する同時に駆動する10個おきの発熱素子の位置を各色毎に異なるようにしたことを特徴とするラインサーマルヘッドの通電制御方法。
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