JP3861386B2 - ゴムロールのコーティング層の剥離方法、ゴムロールのコーティング層の剥離装置 - Google Patents
ゴムロールのコーティング層の剥離方法、ゴムロールのコーティング層の剥離装置 Download PDFInfo
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【発明の属する技術分野】
本発明は、表面に塗料がコーティングされたコーティング層が形成されている円筒状のゴムロールの表面の前記コーティング層にノズルからの噴射流体を吹きつけることにより、コーティング層を剥離させるゴムロールのコーティング層の剥離方法、剥離装置および前記ゴムロールの表面に残っている剥離したコーティング層を除去洗浄する洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の第1のゴムロールのコーティング層の剥離方法および剥離装置は、アルミナ、ドライアイスペレット、プラスチックビーズ等のブラスト材をゴムロールのコーティング層に衝突させ、その衝撃力によってコーティング層を除去するものであった。
【0003】
従来の第2のゴムロールのコーティング層の剥離方法および剥離装置は、エキシマレーザ、CO2 ガスレーザ、YAGレーザ等のレーザ光をゴムロールのコーティング層に照射して、コーティング層を除去するものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の第1のゴムロールのコーティング層の剥離方法および剥離装置は、前記ブラスト材をゴムロールのコーティング層に衝突させ、その衝撃力によってコーティング層を除去するものであるので、固体の衝突による衝撃力が大きく、下地が柔軟で傷つきやすいゴムローラであるために、ゴムの表面を傷つけしてまい、剥離条件の制御が難しいとともに、剥離により下地のゴム表面に付着した被剥離物を除去するために別途の洗浄工程が必要になるという問題があった。
【0005】
また上記従来の第2のゴムロールのコーティング層の剥離方法および剥離装置は、前記レーザ光をゴムロールのコーティング層に照射して、コーティング層を除去するものであるので、設備投資が大きいとともに、剥離により下地のゴム表面に付着した被剥離物を除去するために別途の洗浄工程が必要になるという問題があった。
【0006】
本発明者らは、表面に塗料がコーティングされたコーティング層が形成されている円筒状のゴムロールの表面の前記コーティング層にノズルからの噴射流体を吹きつけることにより、コーティング層を剥離させるという本発明の第1の技術的思想に着眼するとともに、前記ゴムロールの表面にノズルからの噴射流体を吹きつけることにより、残っている剥離したコーティング層を除去洗浄するという本発明の第2の技術的思想に着眼し、さらに研究開発を重ねた結果、ゴムローラの表面を傷つけることがないとともに、設備投資が小さく、別途の洗浄工程を不要にするという目的を達成する本発明に到達した。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明(請求項1に記載の第1発明)のゴムロールのコーティング層の剥離方法は、
表面に塗料がコーティングされコーティング層が形成されている円筒状のゴムロールの表面の前記コーティング層および前記ゴムロールの両軸端面と前記コーティング層との界面にノズルからのウォータージェットを吹きつけることにより、
コーティング層を剥離させる
ものである。
【0008】
本発明(請求項2に記載の第2発明)のゴムロールのコーティング層の剥離装置は、
表面に塗料がコーティングされコーティング層が形成されている円筒状のゴムロールを回転させる回転機構と、前記ゴムロールの表面の前記コーティング層に噴射流体を吹きつけるノズルと、該ノズルと前記ゴムロールとの該ゴムロールの軸方向における相対的位置関係を制御する移動機構とから成り、
前記ノズルが、前記ゴムロールの外周面に対向して配設され、ウォータージェットをゴムロールの外周面に吹きつけることにより、ゴムロールのコーティング層を剥離させる外周用ノズルと、
前記ゴムロールの両軸端面に対向して配設され、ウォータージェットをゴムロールの両軸端面と前記コーティング層との界面に吹きつけることにより、ゴムロールの両軸端面のコーティング層を剥離させる軸端用ノズルとから成り、前記ゴムロールの表面のコーティング層を剥離させる
ものである。
【0009】
本発明(請求項3に記載の第3発明)のゴムロールのコーティング層の剥離装置は、
前記第2発明において、
前記外周用ノズルが、軸心を中心にしてウォータージェットが円周方向に噴射方向を変える回転ノズルによって構成されている
ものである。
【0010】
本発明(請求項4に記載の第4発明)のゴムロールのコーティング層の剥離装置は、
前記第2発明において、
前記軸端用ノズルが、前記ゴムロールの軸端面を含む平面においてウォータージェットが扇形に広がる扇形ノズルによって構成されている
ものである。
【0011】
本発明(請求項5に記載の第5発明)のゴムロールのコーティング層の剥離装置は、
前記第2発明において、
ゴムロールの表面に吹きつけるウォータージェットの吐出圧を、ゴムロールを傷つけることなくコーティング層を剥離させる剥離用の吐出圧および、前記ゴムロールの表面に残っている剥離したコーティング層を除去洗浄するための洗浄用吐出圧に制御する圧力制御装置を備えている
ものである。
【0012】
【発明の作用および効果】
上記構成より成る第1発明のゴムロールのコーティング層の剥離方法は、表面に塗料がコーティングされコーティング層が形成されている円筒状のゴムロールの表面の前記コーティング層および前記ゴムロールの両軸端面と前記コーティング層との界面にノズルからのウォータージェットを吹きつけることにより、安価な噴射流体により円筒状のゴムロールの表面の前記コーティング層および前記ゴムロールの両軸端面と前記コーティング層の剥離を可能にするという効果を奏する。
【0013】
上記構成より成る第2発明のゴムロールのコーティング層の剥離装置は、前記回転機構によって回転されるとともに、前記移動機構によって該ノズルと前記ゴムロールとの該ゴムロールの軸方向における相対的位置関係を制御された前記ゴムロールの外周面に対向して配設された外周用ノズルにより、ウォータージェットをゴムロールの外周面に吹きつけることにより、ゴムロールのコーティング層
を剥離させるとともに、前記ゴムロールの両軸端面に対向して配設された軸端用ノズルにより、ウォータージェットをゴムロールの両軸端面と前記コーティ
ング層との界面に吹きつけることにより、ゴムロールの両軸端面のコーティング層を剥離させるものであり、設備投資の小さな簡単な装置によって、コーティング層の剥離を可能にするという効果を奏する。
【0014】
上記構成より成る第3発明のゴムロールのコーティング層の剥離装置は、前記第2発明において、前記外周用ノズルを構成する前記回転ノズルによる軸心を中心にして円周方向に噴射方向を変えるウォータージェットによって、ゴムロールの外周面に吹きつけることにより、ウォータージェットが一箇所に停止しないので、ゴムロールの外周面を傷付けることなく、ゴムロールの外周面のコーティング層を滑らかに剥離するという効果を奏する。
【0015】
上記構成より成る第4発明のゴムロールのコーティング層の剥離装置は、前記第2発明において、前記軸端用ノズルを構成する扇形ノズルが、前記ゴムロールの軸端面を含む平面において扇形に広がる刃物状のウォータージェットをゴムロールの両軸端面に吹きつけることにより、ゴムロールの両軸端面のコーティング層を容易に剥離させるという効果を奏する。
【0016】
上記構成より成る第5発明のゴムロールのコーティング層の剥離装置は、前記第2発明において、前記圧力制御装置が、ゴムロールの表面に吹きつけるウォータージェットの吐出圧を、ゴムロールを傷つけることなくコーティング層を剥離させる剥離用の吐出圧および、前記ゴムロールの表面に残っている剥離したコーティング層を除去洗浄するための洗浄用吐出圧に制御するので、ウォータージェットの圧力調整のみで前記コーティング層の剥離と洗浄を実現するため、別途の洗浄装置が不要であるという効果を奏する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態につき、図面を用いて説明する。
【0018】
(実施形態)
本実施形態のゴムロールのコーティング層の剥離装置および剥離方法は、図1ないし図6に示されるように剥離ブース100内において、表面に塗料がコーティングされコーティング層12が形成されている円筒状のゴムロール1を回転させる回転機構2と、前記ゴムロール1の表面の前記コーティング層12に噴射流体を吹きつけるノズル3と、該ノズル3と前記ゴムロール1との該ゴムロールの軸方向における相対的位置関係を制御する移動機構4とから成り、前記ゴムロール1の表面のコーティング層を剥離させるものである。
【0019】
円筒状のゴムロール1は、図2(A)および(B)に示されるように心金10の外表面を被覆するゴム層11と、該ゴム層11の外表面に塗料がコーティングされたコーティング層12とから成る。
【0020】
前記ゴム層11は、主材料はアクリル、エポキシ系やフッ素系樹脂であり、硬度が46度ないし59度(JIS−A)の柔軟なゴムによって構成され、膜厚が30ないし50μmであり、ゴム表面の粗さはRa=0.6ないし1.5μm以下の仕様になっている。
【0021】
前記ノズル3は、前記ゴムロールの外周面に対向して配設され、ウォータージェットをゴムロールの外周面に吹きつけることにより、ゴムロールのコーティング層を剥離させる外周用ノズル31と、前記ゴムロールの両軸端面に対向して配設され、ウォータージェットをゴムロールの両軸端面に吹きつけることにより、ゴムロールの両軸端面のコーティング層を剥離させる2個の軸端用ノズル32とから成るものである。
【0022】
前記外周用ノズル31は、図1に示されるように水が貯留された供給タンク30に連絡した噴射ポンプ33に連絡されており、図6(A)および(B)に示されるように前記ゴムロール1の軸を含む平面および軸に直交する平面において、ゴムロール1の軸に対して90度の範囲内で前記ゴムロール1の外周面に対向して配設され、軸心を中心にしてウォータージェットが円周方向に噴射方向を変える回転ノズルによって構成されている。
【0023】
前記回転ノズル31は、図3(A)および(B)に示されるように小径の貫通孔312が形成されたセラミックボール311がノズルハウジング310内に載置され、前記セラミックボール311内の前記貫通孔312を通過した水が、前記ノズルハウジング310の下端に形成されたノズルホール313を介して前記ゴムロール1の外周面に噴射され、図3(A)に示されるように前記噴射された噴流が360度旋回するように構成されている。
【0024】
前記ゴムロール1の表面に前記外周用ノズル31によって吹きつけるウォータージェットの吐出圧を、ゴムロールを傷つけることなくコーティング層を剥離させる剥離用の吐出圧および、前記ゴムロールの表面に残っている剥離したコーティング層を除去洗浄するための洗浄用吐出圧にそれぞれ制御する圧力制御装置としての前記供給タンク30と前記噴射ポンプ33との間に配設されたレギュレータ34を備えている。
【0025】
前記軸端用ノズル32が、図1に示されるように水が貯留された前記供給タンク30に連絡した前記噴射ポンプ33に連絡されており、前記ゴムロール1の軸端面を含む平面においてウォータージェットが扇形に広がる扇形ノズルによって構成されている。
【0026】
前記扇形ノズル32は、図4(A)ないし(D)に示されるようにノズルハウジング320の下端に形成されたノズルホール321の下部に直線状の溝322を穿設して、該直線状の溝322に沿って直線的に広がり平板状の扇形噴射パターンを図6(C)に示されるように前記ゴムロール1の軸端面の面取りが施された軸端面のコーティング層を剥がすように軸端面とコーティング層との界面に供給するように構成されている。
【0027】
前記回転機構2は、図5に示されるように剥離ブース100内において、表面に塗料がコーティングされコーティング層12が形成されている円筒状のゴムロール1の両端を支持するとともに、回転駆動させるモータおよび伝達機構より成る。
【0028】
前記移動機構4は、図5に示されるように前記円筒状のゴムロール1をガイド40に沿って軸方向に往復動させる送り機構によって構成され、前記ノズル3と前記ゴムロール1との該ゴムロールの軸方向における相対的位置関係を制御して、前記ゴムロール1の外周壁の軸方向全長に亘り噴流を噴射出来るように構成されている。
【0029】
また本実施形態におけるコーティング層12を剥離するための回転ノズルおよび扇形ノズルの吐出圧、回転数、吐出流量、ノズル送り速度の範囲を以下の表1に示す。
【表1】
【0030】
前記剥離ブース100内において、図1に示されるように前記ゴムロール1の表面のコーティング層12の剥離および洗浄に用いられた水は、一次フィルター5を介して排出されるように構成されている。
【0031】
上記構成より成る本実施形態のゴムロールのコーティング層の剥離装置の剥離方法は、表面に塗料がコーティングされた前記コーティング層12が形成されている円筒状の前記ゴムロール1の表面の前記コーティング層12に前記ノズル3からの噴射流体としての水を吹きつけることにより、前記コーティング層12を剥離させるものである。
【0032】
前記レギュレータ34によって調整した圧力の水を前記ノズル3を構成する外周用ノズル31と2個の軸端用ノズル32に供給することにより、前記ノズル3が剥離用の一定範囲の吐出圧で噴射して、前記ゴムロール1の表面の前記コーティング層12に吹きつけることにより、前記ゴムロール1を傷つけることなく前記コーティング層12を剥離させるものである。
【0033】
すなわち前記回転ノズル31が、図3(A)および(B)に示されるように前記ノズルハウジング310内に載置された前記セラミックボール311内の前記貫通孔312を通過した水が、前記ノズルハウジング310の下端に形成されたノズルホール313を介して、前記回転機構によって回転されるとともに、前記移動機構によって該ノズルと前記ゴムロールとの該ゴムロールの軸方向における相対的位置関係を制御された前記円筒状のゴムロール1の外周面の外表面の前記コーティング層に対して、前記ゴムロール1の外周面に噴射され、図3(A)に示されるように前記噴射された噴流が360度旋回して、前記ゴムロール1を傷つけることなく前記コーティング層12を剥離させるものである。
【0034】
また前記扇形ノズル32が、図4(A)ないし(D)に示されるようにノズルハウジング320の下端に形成されたノズルホール321の下部に穿設された前記直線状の溝322に沿って直線的に広がり平板状の扇形噴射パターンを図6(C)に示されるように前記ゴムロール1の軸端面とコーティング層との界面に供給して前記ゴムロール1の軸端面の面取りが施された軸端面のコーティング層を前記ゴムロール1を傷つけることなく剥がすものである。
【0035】
さらに、前記レギュレータ34によって調整した圧力の水を前記ノズル3を構成する外周用ノズル31と2個の軸端用ノズル32に供給することにより、ゴムロールの表面に吹きつけるウォータージェットを、洗浄用の一定範囲の吐出圧で噴射して、前記ゴムロールの表面に残っている剥離したコーティング層を除去洗浄するものである。
【0036】
上記作用を奏する本実施形態のゴムロールのコーティング層の剥離方法は、表面に塗料がコーティングされた前記コーティング層12が形成されている前記円筒状のゴムロール1の表面の前記コーティング層に前記ノズル3からの噴射流体を吹きつけることにより、前記コーティング層12の剥離を可能にするという効果を奏する。
【0037】
また本実施形態のゴムロールのコーティング層の剥離方法は、ウォータージェットを前記ゴムロール1の表面の前記コーティング層12に吹きつけることにより、前記コーティング層12を剥離させるので、安価な噴射流体により、コーティング層の剥離を可能にするという効果を奏する。
【0038】
さらに本実施形態のゴムロールのコーティング層の剥離方法は、前記ゴムロール1の表面に吹きつけるウォータージェットを、ゴムロール1の前記ゴム層11を傷つけることなくコーティング層を剥離させる一定範囲の吐出圧で噴射するので、前記ゴムロール1の前記ゴム層11の表面を傷つけることがないという効果を奏する。
【0039】
また本実施形態のゴムロールのコーティング層の剥離方法は、前記ゴムロール1の表面に吹きつけるウォータージェットを、前記ゴムロール1の表面に残っている剥離したコーティング層12を除去洗浄するために一定範囲の吐出圧で噴射するので、剥離したコーティング層12の洗浄を可能にするという効果を奏する。
【0040】
また上記作用を奏する本実施形態のゴムロールのコーティング層の剥離装置は、前記ノズル3によって、前記回転機構2によって回転されるとともに、前記移動機構4によって該ノズル3と前記ゴムロール1との該ゴムロール1の軸方向における相対的位置関係を制御された表面に塗料がコーティングされ前記コーティング層12が形成されている前記円筒状のゴムロール1の表面の前記コーティング層12に対して、噴射流体を吹きつけることにより、前記ゴムロール1の全体の前記コーティング層12を剥離させるものであり、設備投資の小さな簡単な装置によって、コーティング層の剥離を可能にするという効果を奏する。
【0041】
すなわち、前記ノズル3からの噴流が、前記ゴムロール1を前記回転機構2によって回転させているとともに、前記移動機構4によって該ノズル3と前記ゴムロール1との該ゴムロール1の軸方向における相対的位置関係が制御されるので、前記ゴムロール1の軸方向の外周全体の前記コーティング層12を一様に剥離させるという効果を奏する。
【0042】
また本実施形態のゴムロールのコーティング層の剥離装置は、前記ノズル3を構成する前記ゴムロールの外周面に対向して配設された前記外周用ノズル31が、ウォータージェットを前記ゴムロール1の外周面に吹きつけることにより、該ゴムロール1の前記コーティング層12を剥離させるとともに、前記ゴムロール1の両軸端面に対向して配設された前記軸端用ノズル32が、ウォータージェットをゴムロール1の両軸端面に吹きつけることにより、ゴムロール1の両軸端面のコーティング層を剥離させるものであり、外周面と両軸端面のコーティング層の剥離を可能にするという効果を奏する。
【0043】
さらに本実施形態のゴムロールのコーティング層の剥離装置は、前記外周用ノズル31を構成する前記回転ノズルによる軸心を中心にして円周方向に噴射方向を変えるウォータージェットによって、前記ゴムロール1の外周面に吹きつけることにより、ウォータージェットが前記ゴムロール1の外周面上を移動して前記コーティング層12を有効に剥離するとともに、ウォータージェットが一箇所に停止集中しないので、単位時間当たりに与えるエネルギー量が微量であり前記ゴムロール1の外周面を傷付けることなく、ゴムロールの外周面のコーティング層を滑らかに剥離するという効果を奏する。
【0044】
また本実施形態のゴムロールのコーティング層の剥離装置は、前記軸端用ノズル32を構成する扇形ノズルが、前記ゴムロール1の軸端面を含む平面において扇形に広がる刃物状のウォータージェットをゴムロールの両軸端面に吹きつけることにより、該ゴムロールの両軸端面のコーティング層12を容易に剥離させるという効果を奏する。
【0045】
さらに本実施形態のゴムロールのコーティング層の剥離装置は、前記圧力制御装置を構成する前記レギュレータ34が、前記ゴムロール1の表面に吹きつけるウォータージェットの吐出圧を、ゴムロールを傷つけることなくコーティング層12を剥離させる剥離用の吐出圧および、前記ゴムロール1の表面に残っている剥離したコーティング層12を除去洗浄するための洗浄用吐出圧に制御するので、ウォータージェットの圧力調整のみで前記コーティング層の剥離と洗浄を容易に実現するとともに、ゴム面への衝撃力の調整も容易にして、別途の洗浄装置を不要にするという効果を奏する。
【0046】
上述の実施形態は、説明のために例示したもので、本発明としてはそれらに限定されるものでは無く、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記載から当業者が認識することができる本発明の技術的思想に反しない限り、変更および付加が可能である。
【0047】
前記本実施形態においては、一例として貫通孔が形成されたセラミックボールを備えた絞られた噴流が回転する回転ノズルの外周ノズルと直線溝が形成され扇形の噴射パターンの軸端用ノズルを用いた例について説明したが、本発明としてはそれらに限定されるものでは無く、同様の絞られた噴流および噴射パターンを実現するその他のノズルを採用することが出来る。
【0048】
前記本実施形態においては、一例として回転機構および移動機構によってゴムロールを回転および軸方向移動させる例について説明したが、本発明としてはそれらに限定されるものでは無く、同様の相対的移動を可能にするノズルの回転機構および移動機構を採用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の剥離装置の全体を示す斜視図である。
【図2】 本実施形態におけるゴムロールを示す斜視図および側面図である。
【図3】 本実施形態における回転ノズルおよびセラミックボールを示す説明図である。
【図4】 本実施形態における扇形ノズルを示す斜視図、底面図、側面図および方向の異なる斜視図である。
【図5】 本実施形態のノズル31、回転機構および移動機構を示す部分正面図である。
【図6】 本実施形態のノズルとゴムロールとの関係を示す正面図および側面図、およびロール端面を示す部分拡大図である。
【符号の説明】
1 ゴムロール
2 回転機構
3 ノズル
4 移動機構
12 コーティング層
100 剥離ブース
Claims (5)
- 表面に塗料がコーティングされコーティング層が形成されている円筒状のゴムロールの表面の前記コーティング層および前記ゴムロールの両軸端面と前記コーティング層との界面にノズルからのウォータージェットを吹きつけることにより、
コーティング層を剥離させる
ことを特徴とするゴムロールのコーティング層の剥離方法。 - 表面に塗料がコーティングされコーティング層が形成されている円筒状のゴムロールを回転させる回転機構と、前記ゴムロールの表面の前記コーティング層に噴射流体を吹きつけるノズルと、該ノズルと前記ゴムロールとの該ゴムロールの軸方向における相対的位置関係を制御する移動機構とから成り、
前記ノズルが、前記ゴムロールの外周面に対向して配設され、ウォータージェットをゴムロールの外周面に吹きつけることにより、ゴムロールのコーティング層を剥離させる外周用ノズルと、
前記ゴムロールの両軸端面に対向して配設され、ウォータージェットをゴムロールの両軸端面と前記コーティング層との界面に吹きつけることにより、ゴムロールの両軸端面のコーティング層を剥離させる軸端用ノズルとから成り、前記ゴムロールの表面のコーティング層を剥離させる
ことを特徴とするゴムロールのコーティング層の剥離装置。 - 請求項2において、
前記外周用ノズルが、軸心を中心にしてウォータージェットが円周方向に噴射方向を変える回転ノズルによって構成されている
ことを特徴とするゴムロールのコーティング層の剥離装置。 - 請求項2において、
前記軸端用ノズルが、前記ゴムロールの軸端面を含む平面においてウォータージェットが扇形に広がる扇形ノズルによって構成されている
ことを特徴とするゴムロールのコーティング層の剥離装置。 - 請求項2において、
ゴムロールの表面に吹きつけるウォータージェットの吐出圧を、ゴムロールを傷つけることなくコーティング層を剥離させる剥離用の吐出圧および、前記ゴムロールの表面に残っている剥離したコーティング層を除去洗浄するための洗浄用吐出圧に制御する圧力制御装置を備えている
ことを特徴とするゴムロールのコーティング層の剥離装置。
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JPH11607A JPH11607A (ja) | 1999-01-06 |
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ID=15949485
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- 1997-06-12 JP JP17285197A patent/JP3861386B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH11607A (ja) | 1999-01-06 |
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