JP3859430B2 - 脱気方法及び脱気装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、気液分離空間内で原水を気水分離する脱気方法、及び原水を導入する導入管路と脱気水を供給する供給管路との間に配置され、気液分離空間を形成可能な脱気槽内に、前記導入管路からの原水を導入して気水分離する脱気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の脱気装置においては、例えば図10に示すように、原水Wc を導入する導入管路3と脱気水Wd を供給する供給管路10との間に、気液分離空間19を形成可能な脱気槽9を配置してあり、前記脱気槽9内に、前記導入管路3からの溶存酸素等の溶存ガスを含有する原水Wc を導入して、窒素ガス等の溶存酸素抽出ガスGe を前記原水Wc 中に供給し、バブリングさせることにより前記原水Wc 中の溶存酸素を前記溶存酸素抽出ガスGe の気泡中に移動させ、その気泡が水面に達したところで気水分離するように構成してある。この脱気装置4は、例えばボイラからの蒸気で駆動される蒸気タービンを備える動力設備において、前記ボイラへの給水を処理するのに用いられる(例えば図1参照)。この処理は、給水中の溶存酸素濃度を低減して、蒸気中の溶存酸素により配管や機器が腐食を蒙ることを防止することを目的としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の脱気装置においては、上記のようなバブリング方式と、膜分離方式との二つの方法が採用されている。上述の脱気装置、即ち前者は、単純に原水Wc 中に供給される溶存酸素抽出ガスGe の気泡内と前記原水Wc 内との間の前記溶存ガスの溶解平衡関係に頼っており、前記気泡内の溶存酸素抽出ガスGe と前記原水Wc との界面の総面積と、前記気泡の前記原水Wc 中での滞留時間と、前記溶存酸素の飽和濃度と溶存酸素濃度との比と、前記溶存酸素の前記原水Wc 内における易動度とが脱気効率を決定する。また、後者は、分離膜として選択透過膜を用いて液室内の原水から気室に溶存酸素を抽出ガスとして気室に抽出するものであり、前者の気泡に代えて前記気室を設けたことに相当し、前者の界面に前記選択透過膜を配置したものである。従って、ここでも原水中の溶存酸素濃度とその飽和濃度と気室内の抽出ガスの分圧とで律せられる溶解平衡関係が脱気効率を決定する。
【0004】
殊に後者の場合は、脱気効率を高めるためには、分離膜の面積を大きくしなければならず、設備の複雑化と、コスト上昇を招くという問題を有している。また、現状の分離膜は耐用温度が低く、例えば、蒸気タービンからの復水をそのままでは温度が高すぎて処理できない。また、耐薬品が低く、ボイラ用水に添加される緩衝剤に制約が生ずる。しかも、寿命が短く、定期的な交換が必要であり、逆圧洗浄も必要であり、装置の複雑化をもたらすと同時に、メンテナンスコストの増大を招く等の問題を有している。その上、原水の供給圧力の変動に対する膜の耐圧性が乏しく、受水タンクを設けて、一旦貯留した後、供給ポンプで圧力を安定させて供給する必要があり、さらに装置の複雑化とコスト上昇を招くという問題も有している。こうして、原水の圧力を高めること及び原水の温度を高めることが困難であり、膜分離装置が高価であり、原水中の不純物による目詰まりを除去するために、定期的に逆圧洗浄を行う必要がある等、ランニングコストも嵩むことから、簡便な設備においては主として前者が用いられる。
【0005】
ところで、前者の場合にも問題がないわけではない。つまり、例えばボイラ給水の場合には、その溶存酸素濃度が高まると、ボイラ及びその周辺設備の腐食を招くという問題があり、少なくとも、ボイラ給水の溶存酸素濃度は、脱気装置により1ppm以下に維持する必要がある。詳しくは、小型ボイラのように防食対策を施していない場合で、且つ、薬剤添加を行わない場合には、0.5ppm以下に維持することが必要となる。しかし、前記溶存酸素抽出ガスGe の気泡により攪拌されるために、原水Wc 中の溶存酸素濃度が均一化され、脱気槽9内で低濃度領域を形成して、そこから給水を抽出することは困難であり、脱気装置の脱気効率を高める必要が生ずる。この脱気効率を高めるためには、前記前記原水Wc と前記溶存酸素抽出ガスGe との界面の総面積を拡大するためには大きな気液分離空間19を必要とし、前記溶存酸素の前記原水Wc 中における前記溶存酸素抽出ガスGe の気泡中への移行を容易にするには、原水Wc 中における前記気泡の滞留時間を増すための前記原水Wc での前記気泡の浮上深さが必要となり、さらに、前記溶存酸素の移動距離を短縮するには、前記原水Wc 中に前記溶存酸素抽出ガスGe を多量に供給して、前記気泡間の距離を短くする必要も生ずるという問題を有している。つまり、前者においても、従来のままでは、脱気効率を高めようとすれば、装置の大型化と、ランニングコストの上昇は避けられないという問題を有している。また、ビル給水等において赤水の発生を防止するためには、給水中の溶存酸素濃度は1ppm以下に維持しておくことが好ましいとされている。こうした赤水防止のような設備は、その運用が簡単容易で、且つ、その設備にかける費用は、極力抑制したいのである。
【0006】
そこで、本発明に係る脱気方法及び脱気装置の目的は、簡単な手段を用いて、小型で、しかもコスト上昇を招くことなく、安定して効率的に脱気できる手段を提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
【0008】
〔本発明に係る脱気方法の特徴手段〕
本発明に係る脱気方法は、気液分離空間内で原水を気水分離する脱気方法において、気液分離空間に供給する前の原水に、溶存酸素抽出ガスを混合してガス混合液とする点に特徴を有し、夫々に以下のような特徴を備えるものである。
【0009】
本発明に係る脱気方法の第1特徴手段は、請求項1に記載のごとく、気液分離空間に原水を導入するに先立ち、溶存酸素抽出ガスを、原水供給量に対する抽出ガス供給量の比として定義される抽出ガス供給率を所定の範囲内に維持しながら供給し、前記溶存酸素抽出ガスを導入した原水を混合装置に導入して、前記原水と前記溶存酸素抽出ガスとを前記混合装置で攪拌混合したガス混合液を生成し、このガス混合液を前記気液分離空間内に導入して前記ガス混合液中の溶存酸素を分離する一方、前記気液分離空間における排ガスの一部を還流させてエジェクタによって原水中に吸入混合する点にある。
【0010】
本発明に係る脱気方法の第2特徴手段は、請求項2に記載のごとく、上記第1特徴手段において、溶存酸素抽出ガスを、純度99%以上の不活性ガスとすると共に、抽出ガス供給率を供給容積比率として定義し、前記抽出ガス供給率を0.05以上1.0以下の範囲内に設定して、前記抽出ガス供給量を調節する点にある。ここで、不活性ガスとは、実質的に酸素を殆ど含まない(少なくとも酸素含有率が1%以下)気体を指す(以下において同じ)。
【0011】
本発明に係る脱気方法の第3特徴手段は、請求項3に記載のごとく、上記第1特徴手段又は第2特徴手段におけるガス混合液を、20〜90℃の温度範囲に維持して前記気液分離空間内に供給する点にある。
【0012】
本発明に係る脱気方法の第4特徴手段は、請求項4に記載のごとく、上記第2特徴手段又は第3特徴手段において、溶存酸素抽出ガスを、純度99.99%以上の不活性ガスとし、前記抽出ガス供給率を0.05以上0.2以下の範囲に設定して、前記抽出ガス供給量を調節する点にある。
【0013】
〔特徴手段の作用及び効果〕
上記本発明に係る脱気方法によれば、予め原水に溶存酸素抽出ガスを混合したガス混合液としてから脱気処理するため、従来に比して溶存酸素抽出ガスの効果を高めることができ、夫々に、以下のような独特の作用効果を奏する。
【0014】
上記本発明に係る脱気方法の第1特徴手段によれば、原水と所定の抽出ガス供給率で供給した溶存酸素抽出ガスとを混合装置で攪拌混合してガス混合液とすることで、気液分離空間において効率的に気液分離し、容易に溶存酸素濃度を1.0ppm以下にできる。つまり、溶存酸素抽出ガスと原水とを攪拌混合することで、前記溶存酸素抽出ガスの気泡は微細化され、小間隔で気泡が原水中に懸濁した状態になり、気泡の比表面積も飛躍的に拡大するから、溶存ガスの気泡への移行が容易となり、その移行に要する時間も短縮され、前記気泡内に溶存酸素が急速に抽出される。この溶存酸素を抽出した微細気泡は、気液分離空間で原水から分離し、気体層を形成するのである。前記気体層中には、抽出ガス供給率を適正に維持することで、原水中の溶存酸素を十分に抽出することが可能になる。尚、前記溶存酸素抽出ガス中に含有される酸素の濃度は、1%以下であることが望ましい。溶存酸素は、前記溶存酸素抽出ガス中の酸素分圧が低いほど前記溶存酸素抽出ガス中に急速に抽出されるのである。
【0015】
上記本発明に係る脱気方法の第2特徴手段によれば、上記第1特徴手段の作用効果を確実に奏するようになる。つまり、例えば通常のボンベに収容された窒素ガスのように、酸素濃度が0.5%程度の不活性ガスを溶存酸素抽出ガスとして用いて、前記溶存酸素抽出ガス中の酸素濃度を1%より低くするだけでも、ガス混合液中に生成した微細気泡中の酸素分圧を、原水中の溶存酸素濃度と平衡する平衡分圧よりも遙かに低くでき、微細気泡中の抽出酸素の最高分圧を、原水中の溶存酸素の残存濃度を低く維持できる範囲に調整できる。また、抽出ガス供給率を0.05以上とすることで、前記ガス混合液中の溶存酸素が前記微細気泡に向けて移動するに要する時間を短縮できて、溶存酸素の抽出を効率化できる。例えば、前記抽出ガス供給率が0.05に達しない、即ち、原水供給量1ton/h (1m3に相当)に対する溶存酸素抽出ガスの供給量が0.05m3/h(標準状態)に達しない場合には、前記ガス混合液中の溶存酸素抽出ガスの気泡の間隔が広がりすぎて溶存酸素の前記気泡への円滑な逸出を阻害するようになり、また、原水中の溶存酸素濃度によって異なるが、前記微細気泡の量が少なすぎれば、前記微細気泡中の抽出酸素の分圧が前記原水から溶存酸素を抽出した結果として高くなりすぎる場合がある。つまり、前記微細気泡の量が少ない場合には、前記溶存酸素抽出ガス中の酸素濃度をさらに低く抑えなければ、前記原水から溶存酸素を十分に抽出できなくなるのである。そこで、上記のように、通常用いられる酸素濃度0.1〜1%の窒素ガスを溶存酸素抽出ガスとして用いる場合には、抽出ガス供給率は、0.2以上とすれば、溶存酸素濃度を1.0ppm以下に低減することができる。尚、前記溶存酸素抽出ガスの供給量は多い方が効果的ではあるが、前記溶存酸素抽出ガスの供給量が1.0m3/h(標準状態)を超える(抽出ガス供給率が1.0を超える)と、溶存酸素抽出ガスの消費量が高くなりすぎるので、ランニングコストの増大を招き、実用的に好ましくない。
【0016】
上記本発明に係る脱気方法の第3特徴手段によれば、上記第1特徴手段又は第2特徴手段の作用効果をより効果的にする。つまり、原水の温度が上昇すれば、溶存酸素の溶解度は低下し、溶存酸素が放出されやすくなる。従って、温度を高めることで、微細気泡中に抽出された抽出酸素が原水に再溶解することを防止できる。また、原水の温度が上昇することで、気液分離空間内に抽出酸素を放出することが容易になる。従って、加熱によって脱気効率を高めることが可能になる。
【0017】
上記本発明に係る脱気方法の第4特徴手段によれば、上記第2特徴手段又は第3特徴手段の作用効果を助長する。つまり、溶存酸素抽出ガスを純度が99,99%以上の不活性ガスとすることで、ガス混合液中に生成する微細気泡中の酸素分圧をさらに低くして、溶存酸素抽出ガスの酸素抽出能力を高め、抽出ガス供給率を0.2以下としても十分な溶存酸素抽出効率を維持できる。その結果、不活性ガスの消費量を低減できると同時に、ガス混合液の容積流量を低くでき、気液分離空間の容積も低減できるから、設備を小型化できる。しかも、前記微細気泡中の酸素分圧を極めて低くできるから、原水から溶存酸素を除去した後の脱気水中の残存酸素濃度も極めて低く維持できる。
【0018】
〔本発明に係る脱気装置の特徴構成〕
本発明に係る脱気装置は、原水を導入する導入管路と脱気水を使用設備に供給する供給管路との間に配置され、前記導入管路からの原水を導入して前記原水中の溶存酸素を分離する気液分離空間を備える脱気装置において、脱気槽への原水の供給管路に原水中に溶存酸素抽出ガスを供給可能なガス供給手段を備え、溶存酸素抽出ガスを前記原水と攪拌混合してガス混合液を生成する混合装置を備える点に特徴を有し、夫々に以下のような特徴を備えるものである。
【0019】
本発明に係る脱気装置の第1特徴構成は、請求項5に記載のごとく、導入管路に配置され、原水供給量を検出する原水供給量検出手段と、前記導入管路内の原水中に溶存酸素抽出ガスを供給可能な抽出ガス供給機構と、前記導入管路における前記抽出ガス供給機構の下流側に、前記導入管路に供給される溶存酸素抽出ガスを前記原水と攪拌混合してガス混合液を生成する混合装置とを設け、前記気液分離空間における排ガスの一部を前記導入管路に還流する循環路を設けると共に、前記導入管路における前記循環路の合流部に、前記循環路からの排ガスを前記原水中に吸入混合するエジェクタが設けてある点にある。
【0020】
本発明に係る脱気装置の第2特徴構成は、請求項6に記載のごとく、上記第1特徴構成における原水供給量検出手段で検出した前記原水供給量に対して、前記抽出ガス供給機構からの抽出ガス供給量を、前記原水供給量1ton/h に対して、0.05m3/h(標準状態)以上1.0m3/h(標準状態)以下とする範囲内に目標抽出ガス供給率を設定して調節する抽出ガス調節機構を設けてある点にある。
【0021】
本発明に係る脱気装置の第3特徴構成は、請求項7に記載のごとく、上記第1特徴構成又は第2特徴構成における気液分離空間に供給するガス混合液を加温自在で、且つ20℃以上90℃以下の温度範囲内にその加温温度の目標温度が設定される温度調節機構を設けてある点にある。
【0022】
本発明に係る脱気装置の第4特徴構成は、請求項8に記載のごとく、上記第1特徴構成における供給管路が温水配管若しくはボイラへの給水管路に接続されており、原水供給量検出手段で検出した原水供給量に対して、抽出ガス供給機構からの抽出ガス供給量を、前記原水供給量1ton/h に対して、0.25m3/h(標準状態)以上0.5m3/h(標準状態)以下とする範囲内に目標抽出ガス供給率を設定して調節する抽出ガス調節機構と、混合装置で生成するガス混合液を加温自在で、且つ30℃以上50℃未満の温度範囲内にその加温温度の目標温度が設定される温度調節機構とを設けてある点にある。
【0023】
本発明に係る脱気装置の第5特徴構成は、請求項9に記載のごとく、上記第1特徴構成における供給管路が温水配管若しくはボイラへの給水管路に接続されており、原水供給量検出手段で検出した原水供給量に対して、抽出ガス供給機構からの抽出ガス供給量を、前記原水供給量1ton/h に対して、0.01m3/h(標準状態)以上0.2m3/h(標準状態)未満とする範囲内に目標抽出ガス供給率を設定して調節する抽出ガス調節機構と、混合装置で生成するガス混合液を加温自在で、且つ50℃以上90℃以下の温度範囲内にその加温温度の目標温度が設定される温度調節機構とを設けてある点にある。
【0024】
本発明に係る脱気装置の第6特徴構成は、請求項10に記載のごとく、上記第1特徴構成における供給管路が冷水配管に接続されており、原水供給量検出手段で検出した原水供給量に対して、抽出ガス供給機構からの抽出ガス供給量を、前記原水供給量1ton/h に対して、0.5m3/h(標準状態)以上1.0m3/h(標準状態)以下とする範囲内に目標抽出ガス供給率を設定して調節する抽出ガス調節機構と、混合装置で生成するガス混合液の温度を調節自在で、且つ0℃以上30℃未満の温度範囲内にその温度調節の目標温度が設定される温度調節機構とを設けてある点にある。
【0025】
本発明に係る脱気装置の第7特徴構成は、請求項11に記載のごとく、上記第1〜第6の何れかの特徴構成において、混合装置内の圧力を、98kPa以上981kPa以下の圧力範囲内で目標圧力が設定される圧力調節機構を備える点にある。
【0026】
本発明に係る脱気装置の第8特徴構成は、請求項12に記載のごとく、上記第1〜第7の何れかの特徴構成において、気液分離空間を形成する脱気槽を設けて、原水導入管路の導入端部を前記脱気槽内の液面下に開口させてある点にある。
【0027】
〔特徴構成の作用及び効果〕
上記本発明に係る脱気装置の特徴構成によれば、上記各特徴手段の作用効果を実現することが可能になり、夫々以下のような作用効果を奏する。
【0028】
上記本発明に係る脱気装置の第1特徴構成によれば、上記脱気方法の第1特徴手段の作用効果を奏するようになる。つまり、抽出ガス供給機構から導入管路内の原水中に供給され、気液混合流として混合装置に至り、混合装置内で攪拌混合されて、供給された溶存酸素抽出ガスは微細気泡となり、その界面を介して原水中の溶存酸素を抽出するのである。抽出酸素を含む微細気泡は、原水と共に脱気槽に至り、脱気空間内で前記原水から離脱し、原水中の溶存酸素を脱気するのである。こうした導入管路に抽出ガス供給機構と混合装置とを設けるだけの簡単な構成により、確実に原水を脱気できるようになるのである。
【0029】
上記本発明に係る脱気装置の第2特徴構成によれば、上記第1特徴構成の作用効果に加えて、上記第2特徴手段の作用効果を奏するようになる。つまり、前記微細気泡内の酸素の分圧を、原水中の溶存酸素濃度を低く維持できる範囲に調整できるのである。混合装置における攪拌混合により微細化した溶存酸素抽出ガスの気泡が懸濁したガス混合液は、気液分離空間で溶存酸素抽出ガスの気泡を放出し、低酸素濃度の脱気水となるのであるが、その気泡放出までの過程で、前記ガス混合液の溶存酸素濃度は、前記気泡中の酸素分圧に平衡する平衡酸素濃度に近付く。ガス混合液からの溶存酸素の逸出は、溶存酸素濃度に対する溶存酸素抽出ガス中の酸素の分圧の比とが小さいほど、溶存酸素抽出ガスと原水との界面面積が大きいほど、逸出するまでの溶存酸素の移動距離が短いほど促進される。そこで、前記ガス混合液中の気泡が微細化されれば、また、前記溶存酸素抽出ガスの供給量が増せば、その界面の面積は大きくなり、且つ、気泡の間隔も狭くなり、前記溶存酸素の逸出は促進されるのである。しかし、抽出ガス供給量が多すぎると、混合装置内での気泡の微細化ができなくなり、かえって溶存酸素の逸出を妨げるようになる場合がある。つまり、前記抽出ガス供給量の前記原水供給量に対する容積比が1を超えた場合にこうした状態になりやすい。また、前記溶存酸素抽出ガス中の酸素濃度が0.01%以下であれば前記容積比が0.05であっても溶存酸素の抽出ができるのであるが、前記酸素濃度が0.5%になれば、前記容積比は0.2以上であることが要求される。
【0030】
上記本発明に係る脱気装置の第3特徴構成によれば、上記第1特徴構成又は第2特徴構成の作用効果に加えて、気液分離空間における気体分離を促進できる。つまり、前記微細気泡の懸濁したガス混合液は、脱気空間に至るまでに温度調節機構により加温されて温度上昇し、容易に脱気されるのである。このように、ガス混合液を加温する温度調節機構を設けるだけで、脱気効率を高めることができるのである。尚、その加温の温度が20℃に達しない場合には、常温における脱気と変わるところがなく、その加温の温度が90℃を超えれば、突沸を惹き起こすことがあり、装置の安定運転維持が困難になる場合がある。
【0031】
上記本発明に係る脱気装置の第4特徴構成によれば、上記第1特徴構成の作用効果を奏する中で、ボイラ配管系統若しくは温水配管の防食を簡易な手段で実現できる。つまり、抽出ガス調節手段では、溶存酸素抽出ガスを混合装置に供給する抽出ガス供給量を、原水供給量に対する容積比として定義される抽出ガス供給率で0.25以上0.5以下とする範囲内に調節し、温度調節機構では、混合装置で生成したガス混合液の温度が30℃以上50℃未満の温度範囲に調節される。この温度範囲は、ボイラ給水温度の範囲内にあり、この温度範囲では、前記抽出ガス供給率が0.25以上0.5未満に調節されることで、供給管路から供給される脱気水中の残存酸素濃度、即ち溶存酸素濃度を、ボイラの腐食を防止できる0.5ppm以下に維持できるのである。また、温水配管の場合にも、例えば空調用温水であれば、そこに供給される温水の温度が上記温度範囲内となる場合もある。
【0032】
上記本発明に係る脱気装置の第5特徴構成によれば、上記第1特徴構成の作用効果を奏する中で、温水配管系統における赤水の発生防止を簡易な手段で実現できる。つまり、抽出ガス調節手段では、溶存酸素抽出ガスを混合装置に供給する抽出ガス供給量を、原水供給量に対する容積比として定義される抽出ガス供給率で0.01以上0.2未満とする範囲内に調節し、温度調節機構では、混合装置で生成したガス混合液の温度が50℃以上90℃以下の温度範囲に調節される。この温度範囲は、温水給水温度の範囲内にあり、この温度範囲では、前記抽出ガス供給率が0.01以上0.2未満に調節されることで、供給管路から供給される脱気水中の残存酸素濃度、即ち溶存酸素濃度を、温水配管における赤水の発生を防止できる0.5ppm以下に維持できるのである。
【0033】
上記本発明に係る脱気装置の第6特徴構成によれば、上記第1特徴構成の作用効果を奏する中で、冷水配管系統における赤水の発生防止を簡易な手段で実現できる。つまり、抽出ガス調節手段では、溶存酸素抽出ガスを混合装置に供給する抽出ガス供給量を、原水供給量に対する容積比として定義される抽出ガス供給率で0.5以上1.0以下とする範囲内に調節し、温度調節機構では、混合装置で生成したガス混合液の温度が0℃以上30℃以下の温度範囲に調節される。この温度範囲は、冷水温度の範囲内にあり、この温度範囲では、前記抽出ガス供給率が0.5以上1.0以下に調節されることで、供給管路から供給される脱気水中の残存酸素濃度、即ち溶存酸素濃度を、冷水配管における赤水の発生を防止できる1.0ppm以下に維持できるのである。
【0034】
上記本発明に係る脱気装置の第7特徴構成によれば、上記第1〜第6の何れかの特徴構成の作用効果を向上させる。つまり、圧力調節機構により混合装置内の圧力を98〜981kPaの範囲で調節すれば、その圧力に応じて溶存酸素抽出ガスが原水中に溶け込む。その結果、撹拌装置で攪拌混合して生成したガス混合液を除圧すれば、それに伴って、前記溶存酸素抽出ガスが溶存酸素と共に発泡して、ガス混合液から逸出するようになる。従って、気泡中への溶存酸素の移行のみならず溶存酸素抽出ガスの発泡と共に溶存酸素が逸出するから、脱気水の溶存酸素濃度をより低く維持できるようになるのである。
【0035】
上記本発明に係る脱気装置の第8特徴構成によれば、上記第1〜第7の何れかの特徴構成において、安定して脱気できるようになる。つまり、脱気槽内の液面下に原水導入管の導入端部を開口させてあることで、前記導入管路内での脱気に加えて、脱気槽内でガス混合液中の気泡を脱気水中にバブリングさせれば、さらに脱気を促進でき、確実に従来以上の高度の脱気が可能となる。
【0036】
その結果、簡単な手段を用いて、小型で、しかもコスト上昇を招くことなく、安定して効率的に脱気できるようになった。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る脱気方法及び脱気装置に関する実施の形態の一例として、蒸気発電設備の例につき図面を参照しながら説明する。尚、以下の図面には、先に従来の技術の項で用いた図10に示した要素と同一或いは類似の機能を果たす要素に関しては、先の図10に付したと同一或いは類似の符号を付して、重複する説明の一部は省略する。
【0038】
本発明は、例えばその概略構成を図1に示すような蒸気発電設備11に適用される。例示した蒸気発電設備11は、蒸気を発生するボイラ12と、そのボイラ12で発生した蒸気により駆動される蒸気タービン13と、その蒸気タービン13に軸結合された発電機14とで構成される。例示した蒸気タービン13は復水タービンであって、その出口蒸気が復水器15を経て復水としてボイラ給水設備1へと戻される。このボイラ給水設備1には、新たに補給水を供給する補給水導入路18が接続された給水タンク2を備えている。給水タンク2には、前記復水も供給される。前記ボイラ給水設備1には、前記給水タンク2からの原水Wc を導く導入管路3と、前記ボイラ12のドラム12aにボイラ給水を供給する給水管路に接続された供給管路10との間に、前記給水タンク2からの原水Wc 中の溶存酸素を除去する脱気装置4が設けられている。
【0039】
前記脱気装置4は、気液分離空間19を形成する脱気槽9を、前記原水Wc を導入する導入管路3と、ボイラ給水を供給する供給管路10との間に備えさせる。前記脱気槽9は、前記導入管路3からの原水Wc を、内部の気液分離空間19内に導入して気液界面を形成して気水分離し、前記供給管路10から脱気水Wd を供給するように構成する。尚、前記脱気装置4に原水Wc を供給する前に前記原水Wc を所定温度に加温するために、例えば図2に示すように、蒸気を導いて前記給水タンク2内の前記原水Wc を加温する温度調節機構16を設け、その給水タンク2内の原水Wc の温度を検出する温度計を設け、検出する温度を所定温度に維持するように前記上記の流量を調節する流量調節弁16aを設けておけば、前記脱気装置4からの脱気水Wd中の残存酸素濃度を調節できる。
【0040】
この脱気装置4には、本発明の特徴として、例えば図2に示すように、前記導入管路3には、原水Wc を前記混合装置7に供給する原水送給ポンプ5を設け、前記導入管路3には溶存酸素抽出ガスGe として、精製窒素等の不活性ガスGr を供給する抽出ガス供給機構6と、原水供給量を検出自在な原水供給量検出手段6aと、前記抽出ガス供給機構6の配置部位における前記導入管路3内の原水Wc の圧力を設定する圧力調節機構8を設ける。この圧力調節機構8は、前記抽出ガス供給機構6の配置部位における原水Wc の圧力を検出する圧力検出手段8aと、前記抽出ガス供給機構6の下流側に配置して、前記原水送給ポンプ5の吐出圧力を利用して前記原水Wc の圧力を設定圧力に維持自在な圧力調節弁8bとで構成する。さらに、前記原水供給量検出手段6aで検出した前記原水供給量に対して、前記抽出ガス供給機構6からの抽出ガス供給量を、前記抽出ガス供給率が前記原水供給量1ton/h に対して、0.2m3/h(標準状態)以上1.0m3/h(標準状態)以下となる容積比範囲内に調節するように構成した抽出ガス調節機構6bを設ける。また、前記抽出ガス供給機構6を配置した前記導入管路3の下流側で、前記圧力調節弁8bの上流側に、前記導入管路3に供給される不活性ガスGr を前記原水Wc と攪拌混合してガス混合液Wm を生成する混合装置7を設ける。前記原水送給ポンプ5による原水Wc の送給圧力は、981kPaとし、前記設定圧力は、98.1〜981kPaの範囲に設定し、前記圧力検出手段8aの検出結果に基づき、前記圧力調節弁8bで前記混合装置7におけるガス混合液Wm の圧力を設定する。この混合装置7は、図示のように、管内に旋回羽根を固定したラインミキサ7Aで構成するだけで十分である。こうして、前記混合装置7における前記ガス混合液Wm の圧力を高めることで、前記ガス混合液Wm への前記溶存酸素抽出ガスGe の溶解度を高めるのである。尚、前記不活性ガスGr としては、酸素分圧が低いものであれば、どのような気体であってもよいが、水に溶解しにくいものであることが望ましい。例えば窒素ガスが好適に使用できる。
【0041】
前記抽出ガス供給機構6は、前記導入管路3に、その軸芯上に抽出ガスノズルを挿入して、溶存酸素抽出ガスGe を下流側に向けて吹き出すように構成してあればよい。この抽出ガスノズルから供給する溶存酸素抽出ガスGe は、それが脱気水Wd に溶解することで、配管等に腐食を招くものでなければ、酸素濃度さえ低ければどのような気体でもよい。前記溶存酸素抽出ガスGe としては、窒素ガス以外に、アルゴン等も使用可能であるが、ランニングコストの観点からは、窒素ガスが実用的である。窒素ガス供給源としては、液体窒素、ボンベに圧入された圧縮窒素ガス、圧力変動吸着分離法により空気中の窒素を分離する窒素PSA装置等が使用可能であり、前記抽出ガス供給機構6として前記窒素PSA装置を用いれば、99〜99.99%の純度の窒素ガスを容易に供給出来るので好適である。
【0042】
前記脱気槽9内には、例えば図3に示すように、気液分離空間19の上方に排気路9aを備える気相空間19Aを形成し、下方を前記圧力調節弁8bの下流側の導入管路3を接続した液相空間19Bとして形成する。つまり、前記脱気槽9には前記気相空間19Aと前記液相空間19Bとの界面となる前記脱気水Wd の水面を形成し、前記混合装置7で生成したガス混合液Wm 中で懸濁する微細気泡が浮上して、前記原水Wc の水面から前記気相空間19Aに逸出するように構成するのである。この気泡の逸出を容易にするために、前記液相空間19B内におけるガス混合液Wm の流れを停滞させるように構成することが好ましい。尚、この脱気槽9に至るまでに、ガス混合液Wm を加温しておけば、溶存ガスの飽和濃度を低下させ、溶存ガスのポテンシャルを高めて、前記気泡中及び前記気相空間19Aへの溶存ガスの移行を促進できる。例えば図2に示したように、その温度調節機構16を給水タンク2に設けておけばよいのである。
【0043】
上記のように、前記圧力調節機構8による加圧下で原水Wc 中に溶存酸素抽出ガスGe を供給して、そのガス混合液Wm 中の濃度を高めることで、前記気液分離空間19内において前記溶解した溶存酸素抽出ガスGe を水中から逸出させ、前記微細気泡中に逸出しなかった残余の溶存酸素を、共沸的に水中から離脱させるのである。
【0044】
以上の構成になる脱気装置4においては、前記気液分離空間19に原水Wc を導入するに先立ち、981kPaの圧力下で純度99%以上の精製窒素からなる不活性ガスGr を、原水供給量に対する抽出ガス供給量の比として定義される抽出ガス供給率を所定の範囲内に維持しながら供給し、前記不活性ガスGr を導入した原水Wc を混合装置7に導入して、前記原水Wc と前記不活性ガスGr とを前記圧力条件の下で前記混合装置7で攪拌混合したガス混合液Wm を生成し、このガス混合液Wm を前記気液分離空間19内に導入して気水分離し、溶存酸素濃度を少なくとも0.5ppm以下として、溶存酸素による腐食を抑制した脱気水Wd を供給管路10からボイラ12への給水管路を経てドラム12aに供給するのである(図1参照)。
【0045】
前記抽出ガス供給率は、供給重量速度で示される原水供給量に対する供給容積速度で示される抽出ガス供給量の比として定義されるものとして、前記抽出ガス供給量を、前記原水供給量1ton/h に対して、0.05m3/h(標準状態)以上1.0m3/h(標準状態)以下として設定される範囲内に調節する。そして、98.1〜981kPaの圧力下で前記混合装置7により前記不活性ガスGr を前記原水Wc と攪拌混合して、前記ガス混合液Wm を形成し、前記気液分離空間19内に送り込み、前記給水タンク2の温度調節機構16(図2参照)により、前記ガス混合液Wm の温度を、20〜90℃に維持して気水分離する。その結果、原水供給量1ton/h に対して、0.25m3/h(標準状態)を供給して40℃で処理した脱気水Wd 中の溶存酸素濃度は、少なくとも0.5ppm以下に抑えることができ、ボイラ給水として供給しても溶存酸素に起因するボイラの腐食を抑制できる。前記混合装置7の上流側からの原水Wc の圧力は、高い方が前記原水Wc 中における溶存酸素抽出ガスGe の濃度を高めることができて都合はよいのであるが、981kPaを超える吐出圧力は、通常の循環ポンプの能力を超えており、原水送給ポンプ5として加圧ポンプを用いることが必要になるので、設備のコストアップを招き、好ましくない。
【0046】
〔別実施形態〕
上記実施の形態において示さなかった本発明に係る脱気方法或いは脱気装置の他の実施の形態について以下に説明する。
【0047】
〈1〉 上記実施の形態に於いては、本発明に係る脱気装置4を蒸気発電設備11に適用した例について説明したが、以上説明した脱気装置は、腐食防止用設備としての用途に限らず、例えば半導体製造設備に高純度洗浄水を供給する洗浄水供給設備にも適用可能であり、このような高純度のもの以外にも、酸素濃度を抑制することが必要な温水供給設備や冷水供給設備等の給水設備にも適用が可能である。
【0048】
〈2〉 上記実施の形態に於いては、導入管路3には、原水Wc を加圧供給する原水送給ポンプ5を設ける例について説明したが、原水Wc の供給源が供給圧力を有する場合には、前記原水送給ポンプ5は設けていなくてもよい。また、脱気水Wd の溶存酸素濃度に対する上限値が極めて低く設定されていない場合にも、原水送給ポンプ5を省略して、前記導入管路3への原水Wc の供給圧下で溶存酸素抽出ガスGe を供給してもよい。この場合には、溶存酸素抽出ガスGe の供給圧力を高めなくてもよいから、抽出ガス供給機構6の供給圧も高めなくてよい。
【0049】
〈3〉 上記実施の形態に於いては、脱気装置4を、原水Wc を導入する導入管路3と、ボイラ給水を供給する供給管路10との間に、前記導入管路3に原水Wc を加圧供給する原水送給ポンプ5と、前記導入管路3に不活性ガスGr を供給する抽出ガス供給機構6と、その抽出ガス供給機構6の配置部位における前記導入管路3内の原水Wc の圧力を設定する圧力調節機構8と、前記不活性ガスGr を前記原水Wc と攪拌混合してガス混合液Wm を生成する混合装置7と、そのガス混合液Wm 中で懸濁する微細気泡が浮上して、前記原水Wc の水面から前記気相空間19Aに逸出するように構成した脱気槽9とを設けて脱気装置4を構成した例について説明したが、例えば図4に示すように、前記脱気槽9からの排ガスの一部を前記導入管路3に還流する循環路17を設けてもよい。この循環路17からの排ガスは、前記導入管路3に設けたエジェクタ7Bにより原水中に吸入混合するようにしておけば、前記脱気槽9の排ガスは、殆ど全てが溶存酸素抽出ガスGe であるから、これを無駄にすることなく、再び原水Wc 中の溶存酸素濃度を抽出させることができ、抽出ガス供給機構6の負荷を軽減できる。このエジェクタ7Bも、第二の混合装置7として機能するものである。
【0050】
〈4〉 上記実施の形態に於いては、混合装置7をラインミキサ7Aで構成するだけで十分であるとして説明したが、混合装置7の構成は任意であって、他の形式のスタティックミキサであってもよく、また、インペラタイプの混合装置であってもよく、導入管路3に設けた原水送給ポンプ5で攪拌混合し、ガス混合液Wm を生成するように前記混合装置7を構成してもよい。前記混合装置7を兼ねる原水送給ポンプ5としては、例えば渦流ポンプが上げられる。
【0051】
〈5〉 上記実施の形態に於いては、気液分離空間19を脱気槽9で構成した例について説明したが、この気液分離空間19を、例えば図5に示すように、液相空間19Bの上に小容積の気相空間19Aを設け、その気相空間19Aに、溶存ガス抽出用気体を通流させるように構成してもよい。つまり、前記溶存ガス抽出用気体としては、前記溶存酸素抽出ガスGe と同様に、低酸素濃度の気体を用い、前記気相空間19A内の酸素分圧を常に低く維持するのである。この溶存ガス抽出用気体として、この発明に係る脱気装置で脱気処理した脱気水Wd を加熱して生成した蒸気を用いてもよい。このような溶存ガス抽出用気体を用いれば、ガス混合液Wm 中に溶解した溶存酸素抽出ガスGe も抽出できる。
【0052】
〈6〉 上記実施の形態に於いては、給水タンク2に温度調節機構16を設けた例について説明したが、前記温度調節機構16は、これより下流側に設けてあってもよく、例えば脱気槽9又は混合装置7の上流側の導入管路3に設け、混合装置7に供給する前に原水Wc 中の溶存酸素のポテンシャルを高めておいてもよい。これにより、抽出ガス供給機構6から供給される溶存酸素抽出ガスGe の気泡に溶存酸素が逸出し易くなる。また、脱気槽9に前記温度調節機構16を設けて、気液分離する際にガスの溶解度を低下させて、溶存酸素の逸出を促進してもよい。
【0053】
〈7〉 上記実施の形態に於いては、原水送給ポンプ5による原水Wc の送給圧力を、981kPaとし、圧力調節機構8への設定圧力を、98〜981kPaの範囲に設定した例について説明したが、前記原水送給ポンプ5の吐出圧力は、上記圧力に限定するものではなく、981kPa以下であることが好ましいが、それ以上の吐出圧力であってもよい。従って、前記圧力調節機構8への設定圧力も、上記圧力範囲に限るものではなく、981kPaを超える圧力に設定してもよい。
【0054】
〈8〉 抽出ガス調節機構6bを、抽出ガス供給率として、原水供給量1ton/h に対して、0.05m3/h(標準状態)以上1.0m3/h(標準状態)以下として設定される気液比範囲内に抽出ガス供給機構6からの抽出ガス供給量を調節するように構成した例について説明したが、脱気効率を高める観点からは、前記気液比は大きい方が望ましく、原水供給量1ton/h に対して、1.0m3/h(標準状態)を超えるように設定してもよい。この抽出ガス供給率を、例えば冷水に対する赤水防止用には、残存酸素濃度が1ppm以下になるように、温水に対する赤水防止、又はボイラ給水に対する腐食防止用には、残存酸素濃度が0.5ppm以下となるように、温度に合わせて設定し、脱気装置の目的、用途に合わせて溶存酸素抽出ガスの供給量を調節するようにすればよい。
【0055】
〈9〉 上記実施の形態に於いては、供給管路10を、ボイラ12のドラム12aにボイラ給水を供給する給水管路に接続し、給水タンク2内の原水Wc を加温して所定温度に維持する温度調節機構16を設けて前記原水Wc を加温し、混合装置7により不活性ガスGr を、抽出ガス供給率を0.05〜1.0m3/hの範囲内で供給し、生成するガス混合液Wm の温度を20〜90℃に維持して気水分離する例について説明したが、前記供給管路10は、温水配管に接続されていてもよい。この場合には、前記温水配管内での赤水の生成を防止することが、脱気水を温水配管に供給する目的であり、前記ガス混合水Wm の温度は50〜90℃に維持して、前記抽出ガス供給率は、0.01〜0.2に設定するか、若しくは、前記ガス混合水Wm の温度を30℃以上50℃未満の温度範囲内に維持した状態で、前記抽出ガス供給率を0.25〜0.5の範囲内に設定すればよい。この条件であれば、溶存酸素濃度が0.5ppm以下に維持できるから、前記温水配管中で赤水が発生することを防止できる。
【0056】
〈10〉また、上記実施の形態に於いては、供給管路10を、ボイラ12のドラム12aにボイラ給水を供給する給水管路に接続し、給水タンク2内の原水Wc を蒸気との熱交換により加温して所定温度に維持する温度調節機構16を設けて前記原水Wc を加温し、混合装置7により不活性ガスGr を、抽出ガス供給率を0.05〜1.0m3/hの範囲内で供給し、生成するガス混合液Wm の温度を20〜90℃に維持して気水分離する例について説明したが、供給管路10を冷水配管に接続し、前記温度調節機構16は、加熱若しくは冷却が可能な熱交換手段で構成してもよい。この場合にも、前記冷水配管内での赤水の生成を防止することが、脱気水を冷水配管に供給する目的であり、この場合には、前記温度調節機構16の目標温度は0〜30℃に設定して、その目標温度に基づいて温度調節しつつ、前記抽出ガス供給率を、0.5〜1.0に設定すればよい。この条件であれば、溶存酸素濃度が1.0ppm以下に維持できるから、前記冷水配管中で赤水が発生することを防止できる。
【0057】
【実施例】
〔第一実施例〕
図2に示したと同一の構成の実験設備により、ガス混合液の温度が脱気水中の残存酸素濃度に及ぼす影響について調べた。溶存酸素抽出ガスとしては、窒素PSA装置で生成した純度99.5%の窒素ガスを用いた。スタティックミキサ出口の圧力を約392kPa(3kg/cm2G)に設定して、原水の供給量は毎分20リットルとし、抽出ガス供給率を0.1、0.25、0.5、即ち、前記溶存酸素抽出ガスの供給量を毎分2リットル、5リットル、10リットルとした条件で、原水の温度を変化させて脱気水中の残存酸素濃度を調べた。結果は図6に示すとおり、脱気水中の残存酸素濃度は原水の温度が上昇するに伴って低下し、抽出ガス供給率が0.25の場合(図中の曲線B)、原水の温度を30℃以上に上昇させれば、小型ボイラにボイラ給水として供給される脱気水に、腐食防止のために効果的な溶存酸素濃度である0.5ppm以下に低下させることができた。実験結果は、脱気温度を約20℃以上に維持すれば、残存酸素濃度を0.7ppm以下に維持でき、ビル給水等で赤水発生防止に要求される溶存酸素濃度1ppm以下という基準を満たしており、脱気温度を約30℃以上に維持すれば、残存酸素濃度を0.5ppm以下に維持でき、脱気温度を40℃以上に維持すれば、窒素中の酸素濃度を0.5%以下に維持できることを示している。また、抽出ガス供給率が0.5の場合(図中の曲線A)には、脱気温度が約25℃以上であれば、残存酸素濃度を0.5ppm以下に維持でき、脱気温度を40℃以上にすれば、残存酸素濃度は約0.27ppm以下に維持できることを示している。尚、抽出ガス供給率を0.1とした場合(図中の曲線C)には、溶存酸素抽出ガスが99.5%の窒素ガスであれば、脱気温度を50℃以上に維持すれば残存酸素濃度を0.5ppm以下に維持できることが判った。以上の結果から、溶存酸素抽出ガスとして、純度99.5%の窒素を用いた場合に、脱気水中の溶存酸素濃度を0.5ppm以下に維持するには、抽出ガス供給率を0.25以上0.5以下に設定した条件下で、脱気温度、即ち、ガス混合液の温度が30℃以上50℃以下であればよいことが判った。また、前記ガス混合液の温度が50度を超え、90℃以下の条件下では、前記抽出ガス供給率が0.1以上0.25以下であれば残存酸素濃度を0.5ppm以下に維持できることも判った。
【0058】
〔第二実施例〕
図2に示したと同一の構成の実験設備により、混合装置における圧力と、溶存酸素抽出ガスの含有酸素濃度とが脱気水中の残存酸素濃度に及ぼす影響について調べた。溶存酸素抽出ガスとしては、窒素PSA装置で生成した窒素ガスを用いた。原水の供給量は毎分20リットルとし、抽出ガス供給率を1として、前記溶存酸素抽出ガスの供給量も毎分20リットルとし、2本直列に接続したスタティックミキサ出口の圧力を約196kPa(1kg/cm2G)(図中の曲線C)、約392kPa(3kg/cm2G)(図中の曲線B)、約588kPa(5kg/cm2G) (図中の曲線A)の三段階に設定して脱気水中の残存酸素濃度を調べた。測定時の原水の水温は23℃であった。結果は図7に示すとおり、脱気水中の残存酸素濃度は溶存酸素抽出ガスの酸素濃度に対して直線関係を有しており、混合装置における圧力を高めれば前記残存酸素濃度は減少するが、約392kPa(3kg/cm2G)から約588kPa(5kg/cm2G)(図中の曲線A)に圧力を増大しても、この実験条件下では残存酸素濃度はあまり低下しなかった。実験結果は、実験を行った条件下では、窒素中の酸素濃度を0.5%以下として、混合装置における圧力を約392kPa(3kg/cm2G)(図中の曲線B)以上とすれば、残存酸素濃度を0.5ppm以下に維持でき、約392kPa(3kg/cm2G)以上の圧力で窒素中の酸素濃度を0.3%以下にすれば、さらに残存酸素濃度を低下させて、0.4ppm以下に維持できることを示している。尚、図中「理論値」と記した曲線は、夫々の温度における上記条件下での水中の平衡酸素濃度である。
【0059】
〔第三実施例〕
図4に示したと同一の構成の実験設備により、抽出ガス供給率の残存酸素濃度への影響について調べた。溶存酸素抽出ガスとしては、窒素PSA装置で生成した酸素濃度0.28%の窒素ガスを用い、スタティックミキサを2本直列に接続した混合装置の出口における圧力を約588kPa(5kg/cm2G)に維持した状態で、窒素ガスの供給量を変化させた。測定時の原水の水温は22.3℃であった。結果は図8に示すとおり、抽出ガス供給率を高めれば、残存酸素濃度を低く維持できる。上記の条件下では、抽出ガス供給率を約0.55以上に維持すれば、残存酸素濃度を0.5ppm以下に維持でき、抽出ガス供給率を0.8以上に維持すれば、さらに残存酸素濃度を低く、0.4ppm以下に維持できることを示している。つまり、安価に入手できる窒素PSA装置からの窒素ガス(純度99〜99.99%)を用いて、ボイラ給水用途の脱気水を簡単に製造できるのである。尚、赤水防止用の用途であれば、要求される溶存酸素濃度が1ppm以下であるから、抽出ガス供給率を低くし、或いは前記窒素PSA装置の窒素ガスの純度を幾分低下させてもよいことが解る。
[第四実施例]
図4に示したと同一の構成の実験設備により、脱気水中の残存酸素濃度に及ぼす原水温度の影響について調べた。この実施例における溶存酸素抽出ガスとしては、上述の実施例における窒素PSA装置からの窒素ガスに代えて、ボンベに収容された純度99.99%の高純度窒素ガスを用いた。結果を図9に示すが、図中溶存酸素濃度と表示した縦軸は、上記残存酸素濃度であり、曲線Dが実験結果である。図示のように、高純度窒素を溶存酸素抽出ガスとして用いた場合には、水温20℃でも残存酸素濃度を0.15ppm以下にまで脱酸素でき、水温を35℃以上にすれば、残存酸素濃度は0.05ppm以下にまで抑えることができる。殊に、水温を55℃以上とすれば、溶存酸素濃度が約0.02ppm以下の脱気水が得られるから、こうした高純度窒素ガスを溶存酸素抽出ガスとして用いれば、薬剤添加を忌避する高純度水、或いは超純水とした脱気水を生成することも可能である。尚、図中「理論値」と記した曲線は、夫々の温度における上記条件下での水中の平衡酸素濃度である。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によって、簡単な手段で、薬剤を用いることなく、脱気水中の残存酸素濃度を低く維持できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した蒸気発電設備の一例を示す構成説明図
【図2】本発明に係る脱気装置の一例を示す構成説明図
【図3】脱気槽の一例を示す構成説明図
【図4】本発明に係る脱気装置の他の例を示す構成説明図
【図5】脱気槽の他の例を示す構成説明図
【図6】本発明の作用効果を示す線図
【図7】本発明の作用効果を示す線図
【図8】本発明の作用効果を示す線図
【図9】本発明の作用効果を示す線図
【図10】従来の脱気槽の構成説明図
【符号の説明】
3 導入管路
6 抽出ガス供給機構
6a 原水供給量検出手段
6b 抽出ガス調節機構
7 混合装置
8 圧力調節機構
9 脱気槽
10 供給管路
16 温度調節機構
17 循環路
19 気液分離空間
Wc 原水
Wm ガス混合液
Wd 脱気水
Ge 溶存酸素抽出ガス

Claims (12)

  1. 気液分離空間内で原水中の溶存酸素を分離する脱気方法であって、
    前記気液分離空間に原水を導入するに先立ち、溶存酸素抽出ガスを、原水供給量に対する抽出ガス供給量の比として定義される抽出ガス供給率を所定の範囲内に維持しながら供給し、前記溶存酸素抽出ガスを導入した原水を混合装置に導入して、前記原水と前記溶存酸素抽出ガスとを前記混合装置で攪拌混合したガス混合液を生成し、このガス混合液を前記気液分離空間内に導入して前記ガス混合液中の溶存酸素を分離する一方、前記気液分離空間における排ガスの一部を還流させてエジェクタによって原水中に吸入混合する脱気方法。
  2. 前記溶存酸素抽出ガスを、純度99%以上の不活性ガスとすると共に、前記抽出ガス供給率を供給容積比率として定義し、前記抽出ガス供給率を0.05以上1.0以下の範囲内に設定して、前記抽出ガス供給量を調節する請求項1記載の脱気方法。
  3. 前記ガス混合液を、20〜90℃の温度範囲に維持して前記気液分離空間内に供給する請求項1又は2に記載の脱気方法。
  4. 前記溶存酸素抽出ガスを、純度99.99%以上の不活性ガスとし、前記抽出ガス供給率を0.05以上0.2以下の範囲に設定して、前記抽出ガス供給量を調節する請求項2又は3に記載の脱気方法。
  5. 原水を導入する導入管路と脱気水を使用設備に供給する供給管路との間に配置され、前記導入管路からの原水を導入して前記原水中の溶存酸素を分離する気液分離空間を備える脱気装置であって、
    前記導入管路に配置され、原水供給量を検出する原水供給量検出手段と、前記導入管路内の原水中に溶存酸素抽出ガスを供給可能な抽出ガス供給機構と、前記導入管路における前記抽出ガス供給機構の下流側に、前記導入管路に供給される溶存酸素抽出ガスを前記原水と攪拌混合してガス混合液を生成する混合装置とを設け、前記気液分離空間における排ガスの一部を前記導入管路に還流する循環路を設けると共に、前記導入管路における前記循環路の合流部に、前記循環路からの排ガスを前記原水中に吸入混合するエジェクタが設けてある脱気装置。
  6. 前記原水供給量検出手段で検出した前記原水供給量に対して、前記抽出ガス供給機構からの抽出ガス供給量を、前記原水供給量1ton/h に対して、0.05m3/h(標準状態)以上1.0m3/h(標準状態)以下とする範囲内に目標抽出ガス供給率を設定して調節する抽出ガス調節機構を設けてある請求項5記載の脱気装置。
  7. 前記気液分離空間に供給するガス混合液を加温自在で、且つ20℃以上90℃以下の温度範囲内にその加温温度の目標温度が設定される温度調節機構を設けてある請求項5又は6に記載の脱気装置。
  8. 前記供給管路が温水配管若しくはボイラへの給水管路に接続されており、前記原水供給量検出手段で検出した前記原水供給量に対して、前記抽出ガス供給機構からの抽出ガス供給量を、前記原水供給量1ton/h に対して、0.25m3/h(標準状態)以上0.5m3/h(標準状態)以下とする範囲内に目標抽出ガス供給率を設定して調節する抽出ガス調節機構と、前記ガス混合液を加温自在で、且つ30℃以上50℃未満の温度範囲内にその加温温度の目標温度が設定される温度調節機構とを設けてある請求項5記載の脱気装置。
  9. 前記供給管路が温水配管若しくはボイラへの給水管路に接続されており、前記原水供給量検出手段で検出した前記原水供給量に対して、前記抽出ガス供給機構からの抽出ガス供給量を、前記原水供給量1ton/h に対して、0.01m3/h(標準状態)以上0.2m3/h(標準状態)未満とする範囲内に目標抽出ガス供給率を設定して調節する抽出ガス調節機構と、前記ガス混合液を加温自在で、且つ50℃以上90℃以下の温度範囲内にその加温温度の目標温度が設定される温度調節機構とを設けてある請求項5記載の脱気装置。
  10. 前記供給管路が冷水配管に接続されており、前記原水供給量検出手段で検出した前記原水供給量に対して、前記抽出ガス供給機構からの抽出ガス供給量を、前記原水供給量1ton/h に対して、0.5m3/h(標準状態)以上1.0m3/h(標準状態)以下とする範囲内に目標抽出ガス供給率を設定して調節する抽出ガス調節機構と、前記ガス混合液の温度を調節自在で、且つ0℃以上30℃未満の温度範囲内にその温度調節の目標温度が設定される温度調節機構とを設けてある請求項5記載の脱気装置。
  11. 前記混合装置内の圧力を、98kPa以上981kPa以下の圧力範囲内で目標圧力が設定される圧力調節機構を備える請求項5〜10の何れか1項に記載の脱気装置。
  12. 前記気液分離空間を形成する脱気槽を設けて、前記原水導入管路の導入端部を前記脱気槽内の液面下に開口させてある請求項5〜11の何れか1項に記載の脱気装置。
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