JP3859297B2 - 二重管掘削工法用インナビット構造 - Google Patents

二重管掘削工法用インナビット構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、二重管掘削工法用インナビット構造に関し、さらに詳細には、アウタチューブとインナチューブとの間に形成された環状の流体供給路を介してビット先端に掘削流体を供給し、インナビット及びインナチューブに形成されたスライム排出路を介して、掘削流体流によりスライムを地上に排出するリバース方式(逆循環方式)を採用する二重管掘削工法のためのインナビット構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
二重管式ロータリーパーカッションドリルは、インナビットとアウタビットに回転力と打撃力を与えて掘削する機構を有するため、岩盤のみならず掘削が困難な礫層、転石層でもスピーディな掘削が行えるドリルとして知られている。また、ボーリングロッドはアウタチューブとインナチューブとの二重管からなるので、崩壊層、破砕帯でも孔壁の崩壊を招くことなく、能率のよい掘削が行える。
【0003】
このような二重管式ロータリーパーカッションドリルにおいて、掘削流体として圧縮空気を使用し、これを逆循環させるエアリバース方式が知られている。図6は、このエアリバース方式を採用している、従来の二重管式ロータリーパーカッションドリルの先端ビット部分を示す軸線方向断面図である。
【0004】
ボーリングロッドはアウタチューブ51とインナチューブ52との二重管からなり、これらのアウタチューブ51及びインナチューブ52の各先端には切削刃55を有するアウタリングビット53及びインナビット54がそれぞれ装着されている。アウタチューブ51とインナチューブ52との間には環状の流体供給路56が区画され、この流体供給路56を介して圧縮空気がビット先端に供給される。
【0005】
インナビット54の内部にはスライム排出路57が形成され、このスライム排出路57からインナビット54の周面に開口するスライム排出口58が形成されている。掘削により生じたスライムは圧縮空気流に乗ってスライム排出口58を経てスライム排出路57に入り込み、インナチューブ52の内部に区画されたスライム排出路59を経て地上に排出される。
【0006】
しかしながら、従来のインナビット構造では次のような問題を生じていた。すなわち、地盤状態によってはアウタビット53及びインナビット54により切削されたスライムには礫状のものが含まれ、この礫状スライムがスライム排出口58を閉塞すると、掘削不能におちいってしまう。スライム排出口58を大きくするのは、構造上限度があり、仮にそのようにしても、スライム排出口58を通過した礫状スライムにより排出路57、59内、あるいはインナチューブ52の上部に設けられたエアスイベル部分で閉塞が起こり、同様の事態が生じる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は上記のような技術的背景に基づいてなされたものであって、次の目的を達成するものである。
【0008】
この発明の目的は、掘削により生じたスライムによる、その排出経路の閉塞を防止し、円滑な掘削を行うことができる二重管掘削工法用インナビット構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記課題を達成するために、次のような手段を採用している。
【0010】
すなわちこの発明は、ビット本体の内部に掘削流体流によりスライムを排出するためのスライム排出路が形成されるとともに、該スライム排出路から前記ビット本体の周面に開口するスライム排出口が形成されたインナビット構造であって、
前記ビット本体の周面には、前記ビット本体の先端掘削面から前記スライム排出口に亘って、スライムを前記スライム排出路に導入するための溝からなるスライム導入路が前記ビット本体の周面に形成され、
このスライム導入路は流路断面積が下流側に向かって漸次拡大していることを特徴とする二重管掘削工法用インナビット構造にある。
【0012】
さらにこの発明は、前記ビット本体の掘削面が平面部と、この平面部の周囲に形成された斜面部とからなり、
前記溝が前記斜面部から前記スライム排出口に亘って前記ビット本体の周面に形成されていることを特徴とする二重管掘削工法用インナビット構造にある。
【0013】
この発明によれば、掘削により生ずるスライムはスライム導入路を経てその排出路に流入する。このスライム導入路は流路断面積が下流側に向かって漸次拡大しているので、礫状スライムが入り込んだ場合、掘削流体流の作用と相俟って、礫状スライムは下流側に押しやられ、スライム排出路に流入することとなる。したがって、排出経路において閉塞を生ずることがない。スライム導入路を溝により構成することにより、掘削対象地盤が粘土層の場合であっても、粘土による閉塞も生じにくい。
【0014】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を図面を用いて参照しながら以下に説明する。図1は二重管式ロータリーパーカッションドリルの全体図である。クローラ1にアーム2を介してリーダ3が傾動自在に設けられている。リーダ3にはドリルヘッド5が、リーダ3に沿って移動自在に搭載されている。このドリルヘッド5にスイベルジョイント7を介してアウタチューブ4及びインナチューブ6が接続され、回転と打撃が与えられる。
【0015】
図2はこの発明によるインナビット構造を含むドリルの先端ビット部分の軸線方向断面図である。図3は図2のA−A線矢視図、図4はインナビットの側面図である。先端ビット部分における各部材の結合関係は従来と同様であり、ボーリングロッドを構成するアウタチューブ4及びインナチューブ6の各先端にはアウタリングビット11及びインナビット12が、それぞれ、ねじ部13、14により着脱自在に装着されている。アウタリングビット11及びインナビット12の先端掘削面には、切削チップ15(この実施の形態ではボタン型)が植付けられている。
【0016】
アウタチューブ4とインナチューブ6との間、さらにアウタリングビット11とインナビット12との間には環状の間隙が区画され、この間隙により掘削流体である圧縮空気の供給路16が形成されている。
【0017】
インナビット12のビット本体17は軸線方向にほぼ等径、すなわち全体としてほぼ直円筒形に形成され、ビット本体17からねじ部14にかけての内部には、ねじ部14の端面に開口するスライム排出路18が形成されている。このスライム排出路18は、インナチューブ6内に区画されるスライム排出路19と連通している。ビット本体17には、スライム排出路18からビット本体17の周面20に開口するスライム排出口21が設けられている。
【0018】
ビット本体17の先端の掘削面は平面部22と、平面部22の周囲に形成された斜面部23とからなっている。ビット本体17の周面20には、スライム導入路を構成する溝24が形成されている。溝24は斜面部23からスライム排出口21に亘って軸線方向に沿って形成され、その流路断面積は下流側であるスライム排出口21に向かって漸次拡大している。すなわち、スライムを取込むための溝24の入口の断面積を小さくし、溝24に流入可能な礫状スライムの大きさを制限してある。因みに、アウタリングビット11とインナビット12との間の間隙を加味した溝24の入口の断面積は、スライム排出口21のそれよりも小さくなっている。
【0019】
次に上記実施の形態のものの作用について説明する。掘削中、圧縮空気は供給路16を経てアウタビット11及びインナビット12の先端部に供給される。掘削により生じたスライムは、圧縮空気流に乗って溝24、スライム排出口21を経てスライム排出路18、19に入り込み、地上に排出される。
【0020】
ここで、礫状スライムが溝24に入り込んだにしても、溝24の流路断面積が下流側に向かって漸次拡大しているので、圧縮空気流の作用と相俟って、礫状スライムは排出口21側に押しやられ、スライム排出路18に流入することとなり、排出経路において閉塞を生ずることがない。また、スライム導入路を溝24により構成することにより、掘削対象地盤が粘土層の場合であっても、粘土による閉塞も生じにくい。
【0021】
図5は参考例を示す軸線方向断面図である。この参考例は、スライム導入路がインナビット12のビット本体17の斜面部からスライム排出路18に向けて穿設され、このスライム排出路と連通する孔25からなっている。すなわち、この参考例では前記のようなビット本体17の周面に開口するスライム排出口は設けられていない。スライム導入路を構成する孔25は、下流側に向けて流路断面積が漸次拡大し、前記実施の形態と同様の作用をする。
【0022】
上記各実施の形態は例示にすぎず、この発明は種々の改変が可能である。例えば、スライム導入路は1つのみ設けられているが、複数設けてもよい。また、掘削流体としては、圧縮空気に限らず、圧力水を用いることも可能である。さらに、この発明によるインナビット構造は、上記二重管式ロータリーパーカッションドリルに限らず、二重管掘削工法を実施するための種々の形式の装置に適用できる。
【0023】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、掘削により生じた礫状スライム等によって、その排出経路が閉塞するのが防止され、円滑な掘削を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は二重管式ロータリーパーカッションドリルの全体図である。
【図2】図2はこの発明の実施の形態を示す軸線方向断面図である。
【図3】図3は図2のA−A線矢視図である。
【図4】図4はインナビットの側面図である。
【図5】 図5は参考例を示す軸線方向断面図である。
【図6】図6は従来例を示す軸線方向断面図である。
【符号の説明】
4…アウタチューブ
6…インナチューブ
12…インナビット
16…供給路
17…ビット本体
18…スライム排出路
20…周面
21…スライム排出口
22…平面部
23…斜面部
24…溝(スライム導入路)

Claims (2)

  1. ビット本体の内部に掘削流体流によりスライムを排出するためのスライム排出路が形成されるとともに、該スライム排出路から前記ビット本体の周面に開口するスライム排出口が形成されたインナビット構造であって、
    前記ビット本体の周面には、前記ビット本体の先端掘削面から前記スライム排出口に亘って、スライムを前記スライム排出路に導入するための溝からなるスライム導入路が形成され、
    このスライム導入路は流路断面積が下流側に向かって漸次拡大していることを特徴とする二重管掘削工法用インナビット構造。
  2. 前記ビット本体の掘削面が平面部と、この平面部の周囲に形成された斜面部とからなり、
    前記溝が前記斜面部から前記スライム排出口に亘って前記ビット本体の周面に形成されていることを特徴とする請求項1記載の二重管掘削工法用インナビット構造。
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