JP3858770B2 - 高張力熱延鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車や産業機器の構造部材として用いられる高張力熱延鋼板およびその製造方法に関する。とくに高い降伏強度と優れた加工性および化成処理性を備える高張力熱延鋼板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
連続熱間圧延によって製造されるいわゆる熱延鋼板は、比較的安価な構造材料として、自動車や産業機器の構造部材用素材として広く使用されている。特に自動車の足廻り部品、バンパー部品、衝撃吸収用部材などに用いられる熱延鋼板には、軽量化、優れた耐久性や衝撃吸収能などの観点から高い降伏強度を備えていることが望まれているうえ、複雑な形状への成形に耐えうるだけの優れた伸びフランジ性や張り出し性などの成形性も必要とされている。また、耐久性を確保する観点から良好な塗装性も重要とされており、鋼板の化成処理性がよいことも必要とされている。
【0003】
上記のような鋼板の成形性を向上させるには、その穴拡げ性や延性を向上させる必要がある。しかしながらこれらの性能は高強度化するにつれて低下する傾向があるため、高強度と良好な成形性を両立させるのは容易ではない。また、高強度化のために合金元素を大量に含有させると化成処理性が悪くなる傾向があり、塗装性の確保も困難となる。これらの問題に対して種々の改善方法が提案されてきた。
【0004】
例えば特開2000−109951号公報には、質量%で(以下、化学組成を表す%表示は質量%を意味する)、C:0.05〜0.30%、Si : 1.0%以下、Mn : 1.5〜 3.5%、Al :0.150 %以下、N:0.0200%以下、さらに、Nb :0.003 〜0.20%および/またはTi :0.005 〜0.20%を含有し、金属組織が平均粒径 3.0μm 以下の微細ベイナイト相を主体とする伸びフランジ性に優れた高強度熱延鋼板が提案された。
【0005】
また、特開平 5−105986号公報には、C:0.05〜0.25%、Si : 1.0〜 2.5%、Mn : 0.8〜 2.5%、Al : 0.1〜 1.0%を含有し、金属組織が体積%で(以下、金属組織を表す%表示は体積%を意味する) 5%以上の残留オーステナイト相を含んだポリゴナルフェライト相からなる金属組織を有する、延性と穴拡げ性に優れた熱延高張力鋼板が提案されている。この鋼板は適量のSi とAl を複合して含有した鋼を用いることにより金属組織に多量の残留オーステナイト相を有しており、その変態誘起塑性を利用して延性を確保し、かつ、C含有量を抑制することで良好な溶接性を確保したものである。
【0006】
また特開2000−178681号公報には、Si とAl の内の 1種または 2種を合計で 0.5〜 4%、Mn 、Ni 、Cr 、Mo 、Cu の内の 1種または 2種以上を合計で 0.5〜 4%を含み、B含有量を0.0005%以下とした、残留オーステナイト相の比率 5%以上の、成形性と溶接性に優れた熱延高強度鋼板が提案された。この鋼板は、B含有量を低く制限することなどにより材質のばらつきを抑制したものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら特開2000−109951号公報で提案された高強度熱延鋼板は、ベイナイト相を主体とする組織を有するために延性が十分ではなく、張り出し性が劣るという問題があった。また、特開平 5−105986号公報で提案された熱延高張力鋼板は残留オーステナイト相を多く含むために降伏比(降伏強度の引張強さに対する比)が低く、自動車部品への適用に際し、衝撃強度や疲労強度が十分でないという問題である。さらに上記鋼板はSi を多量に含有するものであることから化成処理性が必ずしも十分ではなく、塗装性に問題が生じる場合があった。
【0008】
また、特開2000−178681号公報ではSi に代えてAl を含有させてもよいことが提案されているが、この方法においても降伏比が低いという問題があった。また、C、Mn 、Ti 、Al などの含有量のバランスが考慮されていないために、延性と穴拡げ性の両立が必ずしも十分ではないという問題もあった。
【0009】
本発明の目的はこれらの問題点を解決し、高い降伏強度を有し、さらに優れた延性、穴拡げ性、および化成処理性を共に備えた高張力熱延鋼板およびその製造方法を提供するものである。
【0010】
本発明は、特に圧延方向に直角の方向 (圧延直角方向) に引張ったときの引張破断強度が780MPa以上を有する高強度鋼板とその製造方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
鋼構造部材の軽量化を進め、耐久性や衝撃吸収能などを向上させるには高い降伏強度を備えていることが望まれている。本発明者らは自動車足廻り部品用の高張力熱延鋼板を検討した結果、高強度鋼板の降伏比が0.81以上であれば自動車部品としての衝撃強度や疲労強度を満足できることを知った。また、鋼板の引張破断強度が780MPa以上になると特に成形性や化成処理性の問題が大きくなることを知った。
【0012】
本発明者らは上記問題点を解決するべく、特に十分な化成処理性が確保できるSi 含有量の鋼において、上記のような高強度かつ高降伏比特性と優れた成形性とを両立させる方法に関してさらに研究を重ねた結果、以下の知見も得た。
【0013】
鋼板の強度と成形性にはその化学組成と金属組織の状態が大きく影響する。鋼板の成形性をさほど低下させないで強度を高めるには、これらの双方に影響するC、Mn 、Ti 、Al などの含有量を適度に制御することが重要である。
【0014】
Si は穴拡げ性を低下させずに鋼の強度を高める作用があり、さらにフェライト生成を促進し、伸びを向上させる働きがあるが、大量に含有させると化成処理性を損なう。また、Si は鋼の変態過程でCの未変態オーステナイト相への濃縮を助け、残留オーステナイト相の生成を助長し、結果として降伏比を低くする作用がある。このため、Si 含有量は低く制限するのがよい。
【0015】
Ti は炭化物として析出し、析出強化の作用により、金属組織を微細化させ、穴拡げ性をあまり劣化させないで降伏比を高めるのに有効な元素である。また、炭化物として析出し、残留オーステナイトを増やすCの働きを弱めるため好ましい元素である。
【0016】
Al はフェライト相安定化元素であり、フェライト相生成を促進する作用を通じて鋼の延性を向上させる作用がある。しかもSiとは異なり化成処理性は劣化させない。しかしながらAl を過度に含有させると未変態オーステナイト相へのCの濃縮を促し、かつ、セメンタイトの析出を遅らせる作用を通じて残留オーステナイト相の比率が高くなる。このため降伏比が低下するのでよくない。
【0017】
金属組織の内、残留オーステナイト相が存在すると延性は良好になるが降伏比が低下するので、降伏比の低下を抑制するために残留オーステナイト相を4.9 %以下にすることが重要である。フェライト相には鋼の延性を向上させる作用があり、70%以上必要である。ただし0.81以上の降伏比を得るためにはC、Si、Mn、Ti、Alなどの量を特定の範囲に制限する必要がある。
【0018】
鋼板の金属組織を好適範囲に制御し、強度と成形性のバランスを良くするには、鋼片の加熱条件、圧延温度条件および冷却条件を特定範囲に制限するのがよい。
【0019】
本発明はこれらの知見を基にさらなる研究を重ねた結果、完成されたものであり、その要旨は下記(1)〜(3)に記載の高張力熱延鋼板および(4)、(5)に記載のその製造方法にある。
【0020】
(1)化学組成が質量%で、C:0.01%以上、0.12%以下、Si:0.02%以上、1.3%以下、Mn:0.5%以上、3.0%以下、P:0.10%以下、S:0.010%以下、sol.Al:0.11%以上、1.5%以下、N:0.0010%以上、0.020%以下、Ti:0.041%以上、0.40%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、体積%でフェライト相を70%以上含み、残留オーステナイト相が4.9%以下である金属組織を有し、さらに圧延直角方向での引張破断強度が780MPa以上であるとともに降伏強度の引張強さに対する比が0.81以上であることを特徴とする高張力熱延鋼板。
【0021】
(2)化学組成が質量%で、C:0.01%以上、0.12%以下、Si:0.02%以上、1.3%以下、Mn:0.5%以上、3.0%以下、P:0.10%以下、S:0.010%以下、sol.Al:0.11%以上、1.5%以下、N:0.0010%以上、0.020%以下、Ti:0.041%以上、0.40%以下を含み、さらに、Cr:0.001%以上、1.0%以下、Mo:0.001%以上、1.0%以下、Nb:0.002%以上、0.15%以下、V:0.002%以上、0.15%以下、Cu:0.002%以上、1.0%以下、Ni:0.002%以上、1.0%以下からなる群の内の1種または2種以上を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、体積%でフェライト相を70%以上、残留オーステナイト相が4.9%以下である金属組織を有し、さらに圧延直角方向での引張破断強度が780MPa以上であるとともに降伏強度の引張強さに対する比が0.81以上であることを特徴とする高張力熱延鋼板。
【0022】
(3)鋼の化学組成がさらにCa を質量%で0.0001%以上、0.01%以下含有するものであることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の高張力熱延鋼板。
【0023】
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の化学組成を備えた鋼片を、1050℃以上に加熱あるいは保定した後に熱間圧延をおこない、粗圧延後、必要に応じて粗バーの加熱を行い、760℃以上、1030℃以下で仕上圧延を終了し、次いで平均冷却速度が5℃/s以上である冷却を施した後、600℃以下で巻取ることを特徴とする、体積%でフェライト相を70%以上、残留オーステナイト相が4.9%以下である金属組織を有し、さらに圧延直角方向での引張破断強度が780MPa以上であるとともに降伏強度の引張強さに対する比が0.81以上である高張力熱延鋼板の製造方法。
【0024】
(5)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の化学組成を備えた鋼片を、1050℃以上に加熱あるいは保定した後に熱間圧延をおこない、粗圧延後、必要に応じて粗バーの加熱を行い、 760℃以上、1030℃以下で仕上圧延を終了し、次いで10℃/s以上の冷却速度で 600℃以上、 800℃以下の温度領域まで冷却し、該温度領域で 1秒以上、12秒以下緩冷却し、次いで10℃/s以上の冷却速度で 300℃以上、 590℃以下の温度領域まで冷却して巻取ることを特徴とする、体積%でフェライト相を70%以上、残留オーステナイト相が4.9 %以下である金属組織を有し、さらに圧延直角方向での降伏強度の引張強さに対する比が0.81以上である高張力熱延鋼板の製造方法。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態をさらに詳細に説明する。
鋼の化学組成;
C:Cは鋼の強度を高める作用があるので高強度鋼板の合金元素として重要である。C含有量が0.01%に満たない場合には所望の高張力が得られない。従ってC含有量は0.01%以上とする。望ましくは0.02%以上である。他方、Cを過剰に含有させると炭化物の生成量が多くなり、鋼板の穴拡げ性が損なわれる。これを避けるためにC含有量は0.12%以下とする。望ましくは0.08%以下、さらに好ましくは0.06%以下である。
【0026】
Si :Si は穴拡げ性を低下させずに鋼の強度を高める作用があり、加工性に優れた高強度鋼板を得るのに好適な合金元素である。そのためには0.02%以上とする。他方、Si は鋼の化成処理性を阻害する作用があり、過度にSi を含有させると塗装性を損なうおそれがある。また、Si は鋼の変態過程でCの未変態オーステナイト相への濃縮を助け、残留オーステナイト相の生成を助長し、結果として降伏比を低くする作用がある。
【0027】
これらの問題を生じさせないためにSi 含有量は 1.3%以下とする。望ましくは0.3 〜 1.0%、さらに好ましくは0.4 〜0.9 %である。
Mn :Mn はさほど延性を阻害しないで鋼の強度を高める作用があり、高強度化には有用な合金元素である。本発明においては所望の強度を得るために、Mn 含有量は 0.5%以上とする。望ましくは 0.8%以上、さらに望ましくは 1.0%以上である。
【0028】
しかしながらMnを過度に多量に含有させると、硬質なマルテンサイトの生成量が多くなり、穴広げ性が低下する。これを避けるためにMn含有量は3.0%以下とする。望ましくは1.9%以下、さらに望ましくは1.5%以下である。
【0029】
P:Pは鋼の靭性を劣化させるので少ないほど好ましい。しかしながら過度にP含有量を少なくするにはコストが高くなるので、本発明においてはP含有量はは0.10%以下とする。望ましくは0.04%以下である。
【0030】
S:SはMn と結合してMn S として析出し、鋼の穴拡げ性を劣化させる作用がある。これを避けるためにS含有量は 0.010%以下とする。望ましくは0.0015%以下である。
【0031】
Ti :Ti は炭窒化物として析出し、鋼板の強度を高める作用がある。また炭化物として析出することで、鋼の固溶Cを減少させ、残留オーステナイト相量を減少させ、鋼板の降伏比を高くする。さらにTi にはその析出物がフェライトの粒成長を抑える作用により金属組織を微細化させ、穴拡げ性を改善する効果がある。
【0032】
これらの効果を得るためにTi 含有量を0.04%以上とする。望ましくは0.06%以上、さらに望ましくは0.09%以上である。Ti 含有量が0.40%を超えると上記効果は飽和し、それ以上含有させるのはコストを高くするのみであるので、Ti 含有量は0.40%以下とする。望ましくは0.20%以下、さらに望ましくは0.15%以下である。
【0033】
N:NはTi N として析出して熱間圧延前の鋼片加熱時にオーステナイト相結晶粒の粗粒化を防止し、フェライトを細粒にする働きがある。上記作用により穴広げ性改善の効果を得るために、Nを 0.001%以上含有させる。他方、過度にNを含有させると粗大なTi N が大量に生成し、成形時の割れの起点が増して加工性を損なう。これを避けるためにN含有量は0.02%以下とする。望ましくは 0.008%以下である。
【0034】
sol.Al :Al はフェライト相安定化元素であり、フェライト相生成を促進する作用があるので、適量含有させることで高強度鋼板の延性を向上させることができる。またSiと異なり化成処理性を劣化させない好ましい元素である。その効果を得るためにAl をsol.Al として 0.11 %以上で含有させる。望ましくは 0.2%以上である。
【0035】
他方sol.Al を過度に含有させると残留オーステナイト相量が多くなりすぎて降伏比が低下するので好ましくない。これを避けるために、sol.Al 含有量は 1.5%以下とする。望ましくは 0.8%以下、さらに望ましくは 0.6%以下である。
【0036】
Cr 、Mo 、Nb 、V、Cu 、Ni :これらの元素はいずれも鋼の高強度化に有効な元素であり、鋼の強化のために含有させても構わない。ただしCr とMo においてはその含有量が 0.001%に満たない場合、Nb 、V、Cu 、およびNi においてはその含有量が 0.002%に満たない場合には上記強化効果が不十分である。従ってこれらの元素を含有させて鋼を強化する場合には、Cr とMo においてはそれぞれ 0.001%以上、Nb 、V、Cu 、およびNi においてはそれぞれ 0.002%以上含有させるのが望ましい。
【0037】
また、Cr 、Mo 、Cu およびNi においては 1.0%を超えて含有させると鋼板の特性変動が大きくなるので好ましくなく、Nb とVはその含有量が0.15%を超えると高強度化作用が飽和し、それ以上含有させるのはコストが高くなるのみである。従ってこれらの元素を含有させる場合でも、それぞれの含有量はCr 、Mo 、Cu およびNi においては 1.0%以下、Nb とVにおいては0.15%以下とするのが望ましい。
【0038】
Ca :Ca はSと結合し、硫化物を球状化させ、穴拡げ性の改善に効果がある。従って穴拡げ性をさらに改善したい場合にはCa を含有させても構わない。その場合は所望の効果を得るために0.0001%以上含有させるのが望ましい。他方、過剰に含有させても上記効果は飽和し、コストが高くなるのみであるので、含有させる場合でも0.01%以下とするのが望ましい。
【0039】
残部はFeおよび不可避的不純物である。Bが0.01%以下、Oが0.02%以下、Snが0.02%以下含有されても、上述の本発明の効果は発揮されるので、含有していても差し支えがない。
【0040】
金属組織;鋼板の金属組織としては体積率でフェライト相を70%以上、残留オーステナイト相が4.9 %以下のものとする。
フェライト相の体積率が増すにつれて鋼の延性が向上するが、70%に満たない場合には十分な延性を得ることができない。このためフェライト相体積率は70%以上とする。望ましくは80%以上である。
【0041】
フェライトはセメンタイトを含まないフェライトであって、ポリゴナルフェライト、アシキュラフェライト、ベイナティックフェライトを含む。ただし延性の高いポリゴナルフェライトが好ましい。
【0042】
残留オーステナイト相の体積率が増すと鋼板加工時に変態誘起塑性が生じて降伏比が低下する。0.81以上の降伏比を得るためには残留オーステナイト相の比率は4.9 %以下とする。望ましくは2.9 %以下である。
【0043】
残部は特に規定するものではないが、穴広げ性の劣化の小さいベイナイトとするのが好ましい。なお、ベイナイト相を10〜30%含むのが好ましい。
製造方法;本発明の鋼板の好ましい製造方法を以下に説明する。
【0044】
鋼片(スラブ):上記化学組成を有する鋼の種類は特に限定するものではなく、キルド鋼、セミキルド鋼、キャップド鋼、リムド鋼などのいずれもでもよい。鋼片(スラブ)の製造は公知の方法によればよく、特に限定するものではない。例えば鋼の精錬は、転炉、電気炉、平炉等公知の方法によればよい。得られた溶鋼は、連続鋳造してスラブとするのが効率的であるが、一旦鋼塊とした後分塊圧延してスラブとしても構わない。
【0045】
スラブ加熱:スラブは、一旦室温または中間温度まで冷却した後に再加熱するか、冷却しないで再加熱するなどの方法で1050℃以上に保定した後、粗圧延を開始する。上記1050℃以上での保定は、加熱炉に装入して施してもよいし、いわゆる直送圧延等をおこなう場合には、搬送途中で加熱または保熱手段を講じて保定しても構わない。
【0046】
スラブの加熱温度あるいは保定温度が1050℃に満たない場合には、熱間圧延前にTiが析出しているおそれがあり、固溶Tiが不足して、Tiによる降伏比の上昇や高強度化効果が得られないおそれがある。またTiのほとんどが析出したままの状態では、穴拡げ性に有利なベイナイト相量が不足し、鋼板の穴拡げ性の改善が不十分となるおそれもある。
【0047】
これらの不都合を避けるためにスラブの加熱温度あるいは保定温度は1050℃以上とする。望ましくは1150℃以上である。スラブの加熱あるいは保定温度の上限は、必要以上にエネルギーを投入しないとの理由から、1300℃以下とするのが望ましい。
【0048】
粗圧延:粗圧延は公知の方法によればよい。粗圧延を終了した鋼(粗バー)には仕上圧延を施し、760℃以上、1030℃で仕上圧延を終了する。粗圧延を終了した後、仕上圧延を施すまでの間に、必要に応じて粗バーを加熱あるいは保温しても構わない。
【0049】
仕上圧延:粗圧延後には仕上圧延を施すが、仕上温度確保を目的に、仕上圧延前に必要に応じて粗バーを加熱あるいは保温しても構わない。加熱あるいは保温方法としては粗バーを誘導加熱する粗バーヒータの適用が好適であるが、ガスバーナによる加熱、粗バーに電流を通じて加熱する通電加熱、あるいは粗バーをコイル状に巻き取って加熱炉に装入する方法など他の公知の方法でも構わない。また仕上げ圧延前に粗バーを接合して連続的に圧延する方法も速度をあまり落とさず高速で短時間に仕上圧延を完了できるため、有効である。
【0050】
仕上温度:仕上温度(仕上圧延終了温度)は 760℃以上、1030℃以下とする。仕上温度が 760℃に満たない場合には仕上圧延終了前に加工フェライト相が生じて延性が低下する。穴拡げ性をより向上させるためにはバンド組織が生成しにくい高温仕上げが好適である。この観点から仕上温度は望ましくは 850℃以上、さらに望ましくは 910℃以上である。
【0051】
仕上温度を過度に高くすると鋼板表面でスケールが発達して表面庇が発生する。これを避けるために仕上温度は1030℃以下とする。望ましくは 980℃以下である。
【0052】
仕上圧延後の冷却:仕上圧延後は、仕上圧延終了後、巻取開始までの間の平均冷却速度が 5℃/s以上となるように冷却して(以下、この方法を単に「1段冷却」と記す) 600℃以下で巻取るか、仕上圧延後、10℃/s以上の冷却速度で 600℃以上、 800℃以下の温度範囲まで冷却し、この温度範囲で 1秒以上、12秒以下緩冷却した後、10℃/s以上の冷却速度で 300℃以上、 590℃以下の温度範囲に冷却して巻取る(以下、この方法を「 3段冷却」とも記す)。
【0053】
1段冷却の場合の平均冷却速度が 5℃/sに満たない場合には、Ti炭化物の粗大化が起こり、高い降伏比の確保が困難である。望ましくは20℃/s以上である。
上記平均冷却速度の上限は特に限定するものではないが、冷却で板の形状不良が発生し、通板性を損ねる理由から、100 ℃/s以下とするのが望ましい。
【0054】
1段冷却の場合の巻取温度が 600℃を超えるとTi炭化物の粗大化が起こり、降伏比が低下する。望ましくは 590℃以下である。巻取温度を過度に低くするとマルテンサイトが生成して降伏比が低下する。これを避けるために巻取温度は 300℃以上とするのが望ましい。
【0055】
3段冷却方法によれば、フェライト相と高い降伏比をさらに効率よく得ることができる。すなわち、仕上圧延直後の加速冷却によりフェライトの細粒化の効果を得、緩冷却期間を設けることによTi炭化物の微細析出の効果を得、緩冷却後の加速冷却によりTi炭化物の粗大化の効果を得ることができるからである。
【0056】
緩冷却における冷却速度は、上記効果を得るために、20℃/s以下であればよい。従っていわゆる空冷が好適であるが、冷却速度が上記値以下であればミスト冷却などの冷却を施しても構わない。好ましくは、20〜60℃/sの冷却速度で640 〜690 ℃まで冷却後、3〜10秒の緩冷却を施し、20〜60℃/sで350 〜550 ℃まで冷却後巻取るのが好ましい。
【0057】
緩冷却時間が1秒間に満たない場合には、フェライトの細粒化による降伏比の上昇が不十分である。緩冷却時間が12秒間を超える場合には、Ti炭化物の粗大化で降伏比が低下する。
【0058】
緩冷却温度領域が 800℃を超える場合には、フェライトの生成が不十分となる。緩冷却温度領域が 600℃に満たない場合には、Ti炭化物の析出が不十分となる。
【0059】
緩冷却前の冷却速度が10℃/sに満たない場合には、フェライトの細粒化による降伏比の上昇が不十分である。緩冷却後の冷却速度が10℃/sに満たない場合には、Ti炭化物の粗大化が生じる。
【0060】
緩冷却前後の冷却速度の上限は特に限定するものではないが、板の冷却での形状不良を防止する理由から、100 ℃/s以下とするのが望ましい。
上記以外は公知の方法によればよい。例えば、圧延して得た熱延鋼板のスキンパス圧延による形状矯正、酸洗処理によるスケール除去、あるいは鋼板表面への防錆油塗布など、通常施されるこれらの処理は常法により施せばよい。
【0061】
また、本発明の熱延鋼板に溶融亜鉛めっき、合金化溶融亜鉛めっき、電気めっきなどの表面処理を常法により施しても、本発明の目的とする高い降伏比、優れた延性および穴拡げ性を備えた表面処理鋼板を得ることができる。
【0062】
【実施例】
(実施例1)
種々の化学組成を備えた鋼を転炉にて溶製し、連続鋳造してスラブとし、次いで1150〜1280℃で30分間加熱保持し、1000〜1160℃で終了する粗圧延を施し、 930〜 910℃で終了する仕上圧延を施し、10〜60℃/sの冷却速度で 500〜 380℃まで冷却して巻取り、厚さが 3.2mmの熱延鋼板とした。鋼の化学組成を表1に、熱間圧延条件を表2に示す。
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】
得られた熱延鋼板には、圧下率が0.5 %のスキンパスを施して平坦を矯正し、さらに酸洗を施して表面のスケールを除去した。
これらの鋼板から得た試験片の断面を研磨し、腐食液でエッチングし、光学顕微鏡およびSEMにより観察してフェライト相体積率とベイナイト相体積率を算出した。残留オーステナイト相体積率はX線にて測定し、一部の結晶組織については透過電子顕微鏡によりフェライトおよびベイナイトとそれ以外の相の種類を確定した。
【0066】
上記各鋼板から圧延直角方向にJIS 5 号試験片を採取し、引張試験をおこなって引張特性を調査した。また、幅200mm 、長さが200mm の試験片を切り出し、これに直径(初期穴径)が10mmの穴をクリアランス12%で打ち抜き、頂角が60°である円錐ポンチによる穴拡げ性試験をおこない、穴拡げ率を{(d−d0 )/d0 }× 100(%)として求めた(但し、d:穴拡げ限界の穴径、d0 :初期穴径)。
【0067】
さらに各鋼板から得た試験片をリン酸亜鉛系で、温度が40℃である化成処理溶液に 120秒間浸漬し、水洗および乾燥した後の黄錆の発生状況を目視観察し、各鋼板の化成処理性を判定した。化成処理性は、黄錆が発生したものは不良と判断した。これらの性能評価結果を表3に示す。
【0068】
【表3】
【0069】
表3に示すように、化学組成が本発明の規定する条件を満足する試験番号(試番) 1〜11、20は引張強さが780MPa以上の高強度鋼で降伏比も0.81以上と高かった。これらの鋼板は80%以上の穴拡げ率と20%以上の良好な全伸びを有しており、化成処理性も良好であった。これに対し、C含有量が高すぎた鋼Kを用いた試験番号12は穴拡げ性がよくなく、Si 含有量が高すぎた鋼Lを用いた試験番号13およびsol.Al 含有量が高すぎた鋼Nを用いた試験番号15は残留オーステナイト相の比率が高すぎたために降伏比が低かった。Si 含有量が高すぎた鋼Lを用いた試験番号13では伸び、穴拡げ性は良好であるが、化成処理で黄錆の発生が顕著であった。Mn 含有量が高すぎた鋼Mを用いた試験番号14およびsol.Al 含有量が低すぎた鋼Oを用いた試験番号16は全伸びが低かった。Ti 含有量が低すぎた鋼Pおよび鋼Qを用いた試験番号17および試験番号18ではいずれも降伏比が低く、また、組織の微細化が不十分で穴拡げ性も劣ったものとなった。Si含有量が低すぎた試験番号19は降伏比が低く、また穴広げ性も低かった。
【0070】
(実施例2)
表4に示す化学組成を備えた鋼Aを転炉にて溶製し、連続鋳造してスラブとし、次いで種々の温度で30分間加熱保持した後粗圧延を施し、種々の温度で終了する仕上圧延を施し、種々の冷却速度で冷却して巻取り、厚さが 3.2mmの熱延鋼板とした。その後実施例1と同様にスキンパスと酸洗を施した鋼板から得た試験片を用いて、実施例1と同一の方法で得た鋼板の金属組織、引張試験特性、穴拡げ率の測定および化成処理性を判定した。これらの熱間圧延条件を表5に、性能評価結果を表6に示す。
【0071】
【表4】
【0072】
【表5】
【0073】
【表6】
【0074】
表6に示すように、スラブ加熱温度が1050℃以上で、仕上温度が 760〜1030℃、平均冷却速度が 5℃/s以上、かつ、巻取温度が 600℃以下であった試験番号21〜26は引張強さが780MPa以上の高強度鋼で降伏比も0.81以上と高く、80%以上の穴拡げ率と20%以上の良好な全伸びを有しており、化成処理性も良好であった。これに対し、熱延条件が不適当でベイナイト相の比率が低すぎた試験番号27〜31は穴拡げ率が低かった。また、加熱温度が低すぎた試験番号27はTiの固溶が不十分で降伏比が低いとともに引張強さが780MPaに満たず、仕上温度が低すぎた試験番号28は歪の加わった粗大フェライトが多いために降伏比が低いとともに延性が不足し、巻取温度が低すぎた試験番号31はTi炭化物の析出が少ないフェライトとマルテンサイトの組織のために延性が不足したうえに降伏比も低かった。また冷却速度が遅すぎた試験番号29および巻取温度が高すぎた試験番号30ではTi炭化物の粗大化のために降伏比が低かった。
【0075】
(実施例3)
表1に示す鋼Aと同一のスラブを1220℃で60分間加熱保持し、1060℃で終了する粗圧延を施し、粗バーヒータで20〜80℃加熱後920 ℃で終了する仕上圧延を施し、種々の条件で3段冷却して巻取り、厚さが 3.2mmの熱延鋼板とした。その後実施例1と同様にスキンパスと酸洗を施した鋼板から得た試験片を用いて、実施例1と同一の方法で得た鋼板の金属組織、引張試験特性、穴拡げ率の測定および化成処理性を判定した。これらの冷却条件を表7に、性能評価結果を表8に示す。なお緩冷却は空冷にて実施し、約4℃/sである。
【0076】
【表7】
【0077】
【表8】
【0078】
表8に示すように、適正な条件で3段冷却した試験番号41〜42は化成処理性が良好で、優れた伸びと穴広げ特性を示していた。
これに対し、緩冷却前の冷却速度が好ましくなかった試験番号43、緩冷却開始温度が高かった試験番号45、緩冷却後の冷却速度が好ましくなかった試験番号47はいずれも降伏比が低く、伸び、穴広げ性も十分でない。緩冷却開始温度が低かった試験番号44と緩冷却時間の短い試験番号47はフェライト量が不足し、伸びが低い。
【0079】
【発明の効果】
本発明の高張力熱延鋼板は、高い引張強さと高い降伏比を有しながら、優れた延性と穴拡げ性を備えており、複雑な形状の構造部材への加工が可能であるうえ、優れた化成処理性も備えている。また、本発明の鋼板は鋼の化学組成と熱間圧延条件の適正化により容易に製造することができる。従って本発明の高張力熱延鋼板は自動車や産業機器等の構造部材の軽量化や高性能化に好適な鋼板であり、これらに適用することによる工業上の効果は極めて大きい。
Claims (5)
- 化学組成が質量%で、C:0.01%以上、0.12%以下、Si:0.02%以上、1.3%以下、Mn:0.5%以上、3.0%以下、P:0.10%以下、S:0.010%以下、sol.Al:0.11%以上、1.5%以下、N:0.0010%以上、0.020%以下、Ti:0.041%以上、0.40%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、体積%でフェライト相を70%以上含み、残留オーステナイト相が4.9%以下である金属組織を有し、さらに圧延直角方向での引張破断強度が780MPa以上であるとともに降伏強度の引張強さに対する比が0.81以上であることを特徴とする高張力熱延鋼板。
- 化学組成が質量%で、C:0.01%以上、0.12%以下、Si:0.02%以上、1.3%以下、Mn:0.5%以上、3.0%以下、P:0.10%以下、S:0.010%以下、sol.Al:0.11%以上、1.5%以下、N:0.0010%以上、0.020%以下、Ti:0.041%以上、0.40%以下を含み、さらに、Cr:0.001%以上、1.0%以下、Mo:0.001%以上、1.0%以下、Nb:0.002%以上、0.15%以下、V:0.002%以上、0.15%以下、Cu:0.002%以上、1.0%以下、Ni:0.002%以上、1.0%以下からなる群の内の1種または2種以上を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、体積%でフェライト相を70%以上、残留オーステナイト相が4.9%以下である金属組織を有し、さらに圧延直角方向での引張破断強度が780MPa以上であるとともに降伏強度の引張強さに対する比が0.81以上であることを特徴とする高張力熱延鋼板。
- 鋼の化学組成がさらにCa を質量%で0.0001%以上、0.01%以下含有するものであることを特徴とする請求項1または2に記載の高張力熱延鋼板。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の化学組成を備えた鋼片を、1050℃以上に加熱あるいは保定した後に熱間圧延を行い、粗圧延後、必要に応じて粗バーの加熱を行い、760℃以上、1030℃以下で仕上圧延を終了し、次いで平均冷却速度が5℃/s以上である冷却を施した後、600℃以下で巻取ることを特徴とする、体積%でフェライト相を70%以上、残留オーステナイト相が4.9%以下である金属組織を有し、さらに圧延直角方向での引張破断強度が780MPa以上であるとともに降伏強度の引張強さに対する比が0.81以上である高張力熱延鋼板の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の化学組成を備えた鋼片を、1050℃以上に加熱あるいは保定した後に熱間圧延を行い、粗圧延後、必要に応じて粗バーの加熱を行い、760 ℃以上、1030℃以下で仕上圧延を終了し、次いで10℃/s以上の冷却速度で 600℃以上、 800℃以下の温度領域まで冷却し、該温度領域で 1秒以上、12秒以下緩冷却し、次いで10℃/s以上の冷却速度で 300℃以上、 590℃以下の温度領域まで冷却して巻取ることを特徴とする、体積%でフェライト相を70%以上、残留オーステナイト相が4.9 %以下である金属組織を有し、さらに圧延直角方向での降伏強度の引張強さに対する比が0.81以上である高張力熱延鋼板の製造方法。
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