JP3858755B2 - 液晶表示装置とその製造方法ならびに電子機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置とその製造方法に関し、特に透過モード時にも十分な明るさの表示が可能な半透過反射型の液晶表示装置とその製造方法とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、自然光や照明光などの外光を利用して表示を行う反射モードと、バックライトなどの照明装置を光源として表示を行う透過モードの両方を備えた半透過反射型の液晶表示装置が実用に供されている。このような半透過反射型液晶表示装置としては、外光を反射させるために、液晶パネルの内側又は外側に設けられた反射層の一部に、光を透過させるための透孔が形成されており、この透孔を介してバックライトの光を透過させ、透過モードの表示を行うものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の半透過反射型の液晶表示装置では、反射モードの表示を行う場合に、液晶パネルに入射した光が反射層で反射されて外側へ出射される間に2回液晶層を通過するため、反射層で円偏光を反射させ、その偏光軸の回転方向を反転させることで、画素のスイッチングを行うようになっていた。この構成では、透過モードでの明暗表示を行うためには、下基板側から液晶層に入射する光を円偏光とする必要があり、その結果、上基板側の偏光板に入射する光が円偏光又は直線偏光となり、明表示では入射した円偏光の一部(概ね半分)を透過させて表示を行うこととなっていた。このように、透過モード時において液晶層に入射した光の利用効率が低いために、透過モード時に十分な輝度が得られないという問題があった。
【0004】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、透過モード時に明るい表示が可能な液晶表示装置とその製造方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような透過モード時の表示輝度が不足するという半透過反射型の液晶表示装置の問題点を解決するために、液晶パネルを構成する基板の内側全面に偏光板と同等の機能を有する偏光層を設けた液晶表示装置が提案されている。
図8は、この種の半透過反射型液晶表示装置の断面構造を示す図であり、対向して配置された上基板101と下基板102との間に、液晶層104を挟持するとともにシール材105で封止した液晶パネル100と、この液晶パネル100の背面側(図示下側)に配設されたバックライト(照明装置)130とを備えて構成されている。
液晶パネル100の上基板101の内面側(液晶層104側)に、カラーフィルタ層111と、平坦化膜112と、平面視ストライプ状に配列された複数の電極113と、配向膜114とが備えられている。また、上基板101の外面側(図示上面側)には、前方散乱板117と、位相差板118と、偏光板119とが順に積層されている。
一方、液晶パネル100の下基板102の内面側(液晶層104側)には、反射層120と、偏光層121と、平坦化膜122と、平面視ストライプ状に配列された複数の電極123と、配向膜124とが備えられている。また、下基板102の外面側には、偏光板129が設けられている。また、この下基板102の電極123の延在方向は、上記上基板101の電極113の延在方向と互いに直交するように配置されている。そして、反射層120には、部分的に透孔110が設けられており、この透孔110を介してバックライト130の光を液晶層104に入射させるようになっている。
【0006】
図9は、上記構成を備えた半透過反射型液晶表示装置の表示原理を説明するための説明図であり、図8に示す液晶表示装置の要部のみが図示されている。また、図9左側は反射モードにおける動作を示し、図示右側は透過モードにおける動作を示している。
図9に示すように、図8に示す液晶表示装置では、液晶層104に電圧を印加した状態(オン状態)とすると、反射モード、透過モードのいずれにおいても、そのドットは暗表示され、電圧を印加しない状態(オフ状態)では、そのドットは明表示されるようになっている。
【0007】
まず、反射モードでは、図9左側に示すように、液晶パネル100に入射した外光は、紙面に平行な透過軸を有する偏光板119により紙面に平行な直線偏光に変換されて液晶層104に入射する。ここで、液晶層104がオン状態の場合には、この入射光は、紙面に平行な直線偏光のまま偏光層121に入射し、紙面に垂直な透過軸を有する偏光層121により吸収されるので、ドットが暗表示される。一方、液晶層104がオフ状態の場合には、液晶層104の作用により紙面に垂直な直線偏光に変換されて偏光層121へ入射し、この偏光層121を透過した後、反射層120により反射され、再び偏光層121を透過して液晶層104に入射する。そして、液晶層104の作用により紙面に平行な直線偏光に変換され、偏光板119を透過して上基板101の外側へ出射される。このようにして、ドットが明表示される。
【0008】
次に、透過モードでは、図9右側に示すように、バックライト130から出射された光は、偏光板129により紙面に垂直な直線偏光に変換された後、反射層120に設けられた透孔110を通過して偏光層121に入射し、紙面に垂直な透過軸を有する偏光層121を透過して液晶層104に入射する。ここで、液晶層104がオン状態の場合には、この入射光は液晶層104による作用を受けずに、紙面に垂直な直線偏光のまま上基板101の偏光板119に入射し、紙面に平行な透過軸を有するこの偏光板119に吸収され、ドットが暗表示される。一方、液晶層104がオフ状態の場合には、入射光は液晶層104の作用により紙面に平行な直線偏光に変換されて偏光板119に入射する。そして、偏光板119を透過して外側へ出射され、ドットが明表示される。
【0009】
このように、図8に示す偏光層121を基板101,102の内側に備えた液晶表示装置においては、透過モードの明表示時に液晶層104から偏光板119に入射する光が直線偏光とされていることで、偏光板119による光の吸収がほとんど無く、従来の半透過反射型の液晶表示装置で問題となっていた透過モード時の輝度の不足の問題を解決し、明るい表示を得ることができる液晶表示装置とされている。
図8に示す液晶表示装置では、構造上、液晶層104に入射する光を最大限表示に利用することができるようになっているため、透過モードの表示輝度を最大で従来の2倍程度とすることができると考えられるが、実際には透過モードの表示輝度を2倍程度まで向上させることはできず、依然として反射モードとの表示輝度差が生じていた。
【0010】
図8に示す構成の半透過反射型液晶表示装置における透過モードでの輝度不足の問題を解決するために、本発明者らは研究を重ね、液晶パネル100の内面側に設けられた偏光層121の透過表示領域(反射層120に設けられた透孔110の平面領域)における偏光機能が、反射表示領域(すなわち反射層120が設けられた領域)における偏光機能よりも低くなっていることが原因であると考えた。つまり、バックライト130から出射されて透孔110に入射された光が、偏光層121により減衰されるために、透過モードにおける光源の利用効率が低下し、十分な輝度が得られないものと考えられる。
【0011】
このように反射層120の透孔110において偏光層121の偏光機能が低下するのは、偏光層121の形成方法によるものと考えられる。図10および図11は、反射層120とその上に形成された偏光層121の配向状態を説明するためのものであり、偏光層121を構成する液晶分子の配向状態を説明するために必要な構成要素のみを示してある。図10はその部分平面図であり、図11はその部分断面図である。図10および図11において図8と共通の構成要素には同一の符号を付している。図10に示したように、偏光層121は水溶性の二色性染料などの液晶材料が溶解された水溶液、いわゆるリオトロピック液晶を反射層120上に塗布した後、乾燥固化させて形成するが、偏光層121の透過軸の方向を決定するために、図中、矢印にて示したように、一方向に応力を付与しながら延伸して形成される。このような形成方法では、平坦な反射層上では液晶材料が良好に配向されるため、良好な偏光特性を得ることができるが、図11に示したように、反射層120と透孔110との段差部110aでは、偏光層121を構成する液晶分子Lの配向が乱れた不良部140が発生することとなる。この不良部140の発生によって、偏光層121内において偏光機能に差が発生し、特に透孔内側部周辺部の段差部110aでの偏光機能が低下し、下基板102側から透孔110に入射する光が減衰されることとなる。
【0012】
そこで、上記透過表示領域での偏光機能の低下の問題を解決するために、本発明の液晶表示装置の製造方法は、互いに対向する一対の基板間に液晶層が挟持され、透過表示に利用される透過表示領域と、反射表示に利用される反射表示領域とを含み、前記反射表示領域に反射層が形成され、前記反射層には前記透過表示領域を形成する光透過用の開口部が設けられた液晶表示装置の製造方法であって、前記一対の基板のうちの一方の基板上に、前記開口部を有する反射層を形成する工程と、前記反射層と前記開口部とを被覆する内部偏光層を形成する工程とを有してなり、前記内部偏光層の形成工程において、前記内部偏光層の構成材料を一方向に応力を印加しつつ塗布する際に、この応力印加方向を前記反射層の前記開口部の延在方向と略同一方向とすることを解決手段とした。
【0013】
本発明の製造方法によって得られる内部偏光層は、塗布の際に印加される応力の方向と、反射層との段差部となる開口部との延在方向とが略一致しているために、段差部のうち、応力の方向と交差する方向に延びる部分の割合が減り、内部偏光層の構成材料の配向の乱れを極力低減できる。よって、配向の乱れを起因とする内部偏光層の特性低下が発生しにくくなり、光源の利用効率を高めることができるので、明るい透過表示の液晶表示装置を得ることができる。
【0014】
また、本発明の液晶表示装置の製造方法は、互いに対向する一対の基板間に液晶層が挟持され、透過表示に利用される透過表示領域と、反射表示に利用される反射表示領域とを含み、前記反射表示領域に反射層が形成され、前記反射層には前記透過表示領域を形成する光透過用の開口部が設けられた液晶表示装置の製造方法であって、前記一対の基板のうちの一方の基板上に、前記開口部を有する反射層を形成する工程と、前記反射層と前記開口部とを被覆する偏光層用配向膜を形成する工程と、前記偏光層用配向膜上に内部偏光層を形成する工程とを有してなり、前記偏光層用配向膜の形成工程において、前記反射層と前記開口部とを被覆するように前記偏光層用配向膜を形成し、前記偏光層用配向膜に配向処理を施す際に、この配向処理方向を前記反射層の開口部の延在方向と略同一方向とし、次いで、内部偏光層を塗布することを解決手段とした。
【0015】
本発明の製造方法によれば、内部偏光層を形成するにあたって、反射層の開口部の延在方向と同一方向に配向処理された偏光層用配向膜を先に形成し、この偏光用配向膜上に内部偏光層を形成するので、反射層と内部偏光層との間に偏光層用配向膜を介在せしめることにより、反射層の開口部における内部偏光層の配向の乱れを低減させることができる。さらに、この偏光層用配向膜は、反射層の開口部の延在方向と同一方向に配向処理されているので、反射層の段差部と平坦部との境界において、その配向特性が変化せず、配向特性が良好な偏光層用配向膜となる。そして配向特性の良好な配向膜上に内部偏光層が形成されるので、内部偏光層の配向が乱れるのをより一層、低減することができる。その結果、内部偏光層における光の減衰を低減でき、光源の利用効率を高めることができ、明るい透過表示の液晶表示装置を得ることができる。
【0016】
また、本発明の液晶表示装置の製造方法は、互いに対向する一対の基板間に液晶層が挟持された液晶表示装置の製造方法であって、前記一対の基板のうちの一方の基板上に、前記液晶層に電圧を印加するためのストライプ状の電極を形成する工程と、前記電極を被覆する内部偏光層を形成する工程とを有してなり、前記内部偏光層を形成する工程において、前記内部偏光層の構成材料を一方向に応力を印加しつつ塗布する際に、この応力印加方向を前記電極の延在方向と略同一方向とすることを解決手段とした。
【0017】
本発明の液晶表示装置の製造方法によれば、ストライプ状の電極の延在方向と内部偏光層の応力印加方向とを同一方向とすることにより、電極の縁部にあたる段差部のうち、応力の方向と交差する方向に延びる部分の割合が減り、電極の段差による内部偏光層の構成材料の配向の乱れを低減させることができる。その結果、内部偏光層における光の減衰を低減できるので、輝度の高い表示が可能な液晶表示装置を提供可能となる。本構成の場合、上記本発明における反射層は必須の構成要件ではなく、したがって、本発明は、半透過反射型液晶表示装置のみならず、透過型液晶表示装置にも有効なものである。
【0018】
さらに、本発明の液晶表示装置の製造方法は、互いに対向する一対の基板間に液晶層が挟持された液晶表示装置の製造方法であって、前記一対の基板のうちの一方の基板上に、前記液晶層に電圧を印加するためのストライプ状の電極を形成する工程と、前記電極を被覆する偏光層用配向膜を形成する工程と、前記偏光層用配向膜上に内部偏光層を形成する工程とを有してなり、前記偏光層用配向膜を形成する工程において、前記電極を被覆するように前記偏光層用配向膜を形成し、前記偏光層用配向膜に配向処理を施す際に、この配向処理方向を前記電極の延在方向と略同一方向とし、次いで、内部偏光層を塗布することを解決手段とした。
【0019】
本発明の液晶表示装置の製造方法によれば、内部偏光層を形成するに先立ち、ストライプ状の電極の延在方向と同一方向に配向処理された偏光層用配向膜を形成するので、内部偏光層の配向特性が電極の段差によって乱れることを防止することができる。よって、配向特性の良好な内部偏光層を形成可能となり、その結果、高品位の表示が可能な液晶表示装置を提供できる。
【0020】
本発明の液晶表示装置は、互いに対向する一対の基板間に液晶層が挟持されてなる液晶表示装置であって、透過表示に利用される透過表示領域と、反射表示に利用される反射表示領域とを含み、前記一対の基板のうちの一方の基板において、前記反射表示領域に反射層が形成され、前記反射層には前記透過表示領域を形成する光透過用の開口部が備えられ、前記反射層と前記開口部とを被覆する水溶性の二色性染料を主体として構成された内部偏光層が形成されており、前記内部偏光層の配向方向と前記反射層の開口部の延在方向とが略一致していることを特徴とする。
【0021】
また、本発明の液晶表示装置は、互いに対向する一対の基板間に液晶層が挟持されてなる液晶表示装置であって、透過表示に利用される透過表示領域と、反射表示に利用される反射表示領域とを含み、前記一対の基板のうちの一方の基板において、前記反射表示領域に反射層が形成され、前記反射層には前記透過表示領域を形成する光透過用の開口部が備えられ、前記反射層と前記開口部とを被覆する偏光層用配向膜と、高分子液晶を主体として構成された内部偏光層とが順次積層されており、前記偏光層用配向膜の配向処理方向と前記反射層の開口部の延在方向とが略一致していることを特徴とする。
【0022】
また、本発明の液晶表示装置は、互いに対向する一対の基板間に液晶層が挟持されてなる液晶表示装置であって、前記一対の基板のうちの一方の基板には、前記液晶層に電圧を印加するための電極がストライプ状に形成され、透過表示に利用される透過表示領域と、反射表示に利用される反射表示領域とを含み、前記電極上に水溶性の二色性染料を主体として構成された内部偏光層が形成されており、前記内部偏光層の配向方向と前記電極の延在方向とが略一致していることを特徴とする。
【0023】
また、本発明の液晶表示装置は、互いに対向する一対の基板間に液晶層が挟持されてなる液晶表示装置であって、前記一対の基板のうちの一方の基板には、前記液晶層に電圧を印加するための電極がストライプ状に形成され、透過表示に利用される透過表示領域と、反射表示に利用される反射表示領域とを含み、前記電極上に、偏光層用配向膜と高分子液晶を主体として構成された内部偏光層とが順次積層されており、前記偏光層配向膜の配向処理方向と前記電極の延在方向とが略一致していることを特徴とする。
【0024】
本発明の液晶表示装置は、先に記載の液晶表示装置の製造方法によって製造されたものである。この構成によれば、内部偏光層の構成材料の配向特性が、その下地層の段差によって低減されることがないので、良好な偏光特性を有する内部偏光層を備えたものとなる。このような良好な偏光特性を有する内部偏光層を備えることによって、透過モード時の表示も明るく、視認性に優れた液晶表示装置とすることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の液晶表示装置の製造方法によって得られる液晶表示装置の一実施の形態の部分断面構成図である。
図1に示す液晶表示装置は、液晶パネル10と、液晶パネル10の背面側(図示下側)に配設されたバックライト(照明装置)30とから概略構成されている。尚、本実施形態では、本発明をパッシブマトリクス型の半透過反射型液晶表示装置に適用した場合について説明する。また、以下で参照する図面については、図面を見易くするため、各構成要素の膜厚や寸法などを適宜異ならせて図示している。
【0026】
液晶パネル10は、上基板1と下基板2とが互いに対向して配置され、これらの基板1,2間に、液晶層4が挟持されるとともに、シール材5により封止されて構成されている。
上基板1の内面側(液晶層4側)には、平面視マトリクス状に配列形成された複数のカラーフィルタ11と、これらのカラーフィルタ11を覆って形成された平坦化膜12と、平坦化膜12上に平面視ストライプ状に形成されたITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電材料からなる複数の電極13と、電極13を覆って形成された配向膜15とが備えられている。また、上基板1の外面側には、前方散乱板17と、位相差板18と、偏光板19とが積層されている。
一方、下基板2の内面側(液晶層4側)には、AlやAg等の高反射率の金属薄膜からなる反射層20と、後述するバックライト30からの透過光を透過させるために前記反射層に形成された開口部21と、この反射層20とその開口部21とを被覆するように形成された内部偏光層22と、この内部偏光層22上に平面視ストライプ状に形成された、ITO等の透明導電材料からなる複数の電極23と、電極23を覆って形成された配向膜24とが備えられている。また、下基板2の外面側には、偏光板29が設けられている。
また、バックライト30の外面側(液晶パネル10と反対側)には、AlやAg等の高反射率の金属膜からなる反射膜31が設けられている。
【0027】
図2は図1に示した液晶パネル10の反射層20面上における概略平面図である。下基板2上に形成された反射層20には、反射層20を貫通して開口部21が形成され、バックライト30から出射された光がこの開口部21を透過できるようになっている。なお、本例では各開口部21が矩形をしているが、本発明の液晶表示装置における開口部21の形状はこれに限定されるものではなく、ストライプ状、あるいは楕円形状などであってもよい。このような開口部21,21が形成された反射層20上には、これらを被覆するように内部偏光層22が形成されており、この内部偏光層22を構成する液晶材料の配向方向は、開口部21を構成する各矩形の各長辺方向、すなわち開口部21の延在方向と同一とされている。これらの方向を図2中、矢印にて示した。
【0028】
内部偏光層22は、透過光を減衰させることなく、偏光させる機能があれば、その材料は特に限定されるものではないが、偏光特性とその製造の容易さから水溶性の液晶材料を主体とするものからなることが好ましい。具体的には、例えばOPTIVA社製のリオトロピック液晶(国際公開番号W099/08140に記載)を主体とする液晶材料等を例示することができる。これは、水溶液の状態にてリオトロピック液晶となる液晶材料であり、水溶液として反射層20上に塗布する際に、応力を付与しながら反射層20および開口部21上に展延することで、所定方向の透過軸を有する内部偏光層22を所定膜厚で構成することができる。そして塗布の際に、応力の付加方向を開口部21の延在方向と同一方向とすることにより、液晶分子の配向を一方向に揃えることができる。すなわち液晶水溶液を反射層20上に滴下し、マイヤーロッド(ワイヤーバー)等を所定速にて開口部21の延在方向に移動せしめることにより、一定方向に応力を付加しつつ液晶水溶液を塗布することができ、これにより所定の透過軸を有する内部偏光層22を得ることができる。
【0029】
このようにして形成された内部偏光層22は、図3に示したように、開口部21の延在方向と同方向に配向した液晶材料から構成されるものであるので、反射層20とその開口部21との段差部において液晶材料の配向が乱れる不良部140は、開口部21の短辺の段差部周辺にのみ偏在することとなり、かつその不良部140の領域も従来のものと比較して格段に小さくなる。よって、内部偏光層22全体の偏光特性が向上するばかりでなく、透過光の減衰を低減できるので、透過モードにおける表示輝度を高めることができる。
【0030】
さらに、内部偏光層22を構成する材料としては二色性染料を含有するサーモトロピック高分子液晶を主体とする液晶材料を適用することもできる。この場合には、反射層20および開口部21を共に被覆するように偏光層用配向膜を形成し、これに所定方向にラビング処理を施した後、この偏光層用配向膜上に二色性染料を含有するサーモトロピック高分子液晶材料を塗布した後、加熱して等方性にし、冷却することにより再配列させ、光重合等で固めることで内部偏光層22を形成することができる。この偏光層用配向膜は、ポリイミド等の高分子材料膜に対し、所定のラビング処理(配向処理)を施したものを用いることができる。このような偏光層用配向膜を反射層20と内部偏光層22との間に介在させることにより、内部偏光層22の不良部140の発生を低減することができるばかりでなく、内部偏光層22の配向性をより一層、高めることができるので、さらに高品位の表示が可能となる。
【0031】
さらに、反射層20と内部偏光層22との間にはこれら層間の密着性を向上させる目的で、例えばシランカップリング剤もしくはSiO2等からなる密着層を介在せしめても良い。このような密着層を設けると、反射層20と内部偏光層22との密着性が増し、これらの層の境界部における複屈折の発生や配向の乱れをより一層、低減することができる。
【0032】
次に、上記構成を備えた液晶表示装置の動作原理を以下に説明する。図4は、液晶表示装置の動作原理を説明するための説明図であり、図1に示す液晶表示装置の要部のみを示している。図4左側は、反射モードにおける動作を示しており、図4右側は透過モードにおける動作を示している。また、以下の説明において、液晶層4は、電圧を印加された状態(オン状態)では上基板1と下基板2面方向に対してほぼ垂直に配向され、電圧を印加されない状態(オフ状態)では、上下の基板1、2面方向とほぼ平行に配向されるものとする。従って、液晶層4がオン状態の場合には液晶層4に入射した光は、液晶層による作用をほとんど受けることなく液晶層を透過し、液晶層4がオフ状態の場合に液晶層4に入射した光は、液晶層4による作用を受けながら液晶層4を透過する。尚、上記液晶層4による作用とは、液晶層に入射した偏光に対する旋光や複屈折を含む偏光変換作用を指す。
【0033】
まず、反射モードでは、液晶パネル10に入射した外光は、紙面に平行な透過軸を有する偏光板19により紙面に平行な直線偏光に変換されて液晶層4に入射する。ここで、液晶層4がオン状態の場合には、この入射光は、紙面に平行な直線偏光のまま内部偏光層22に入射し、紙面に垂直な透過軸を有する内部偏光層22により吸収されるので、ドットは暗表示される。一方、液晶層4がオフ状態の場合には、前記入射光は、液晶層4の旋光作用により紙面に垂直な直線偏光に変換されて内部偏光層22に入射し、紙面に垂直な透過軸を有する内部偏光層22を透過して反射層20に入射する。次いで、この反射層20により反射されて再び内部偏光層22を透過した後、液晶層4に下基板2側から入射する。この時、液晶層4はオフ状態とされているので、液晶層4を透過した光は液晶層4の旋光作用により紙面に平行な直線偏光の状態となっている。そして、紙面に平行な透過軸を有する偏光板19を透過して外部へ出射され、ドットが明表示される。
【0034】
次に、透過モードでは、図2右側に示すように、バックライト30から出射された光は、偏光板29により紙面に垂直な直線偏光に変換された後、反射層20に設けられた透孔となる開口部21と、内部偏光層22とを通過して液晶層4に入射する。ここで、液晶層4がオン状態の場合には、この入射光は液晶層4による作用を受けずに、紙面に垂直な直線偏光のまま上基板1の偏光板19に入射し、紙面に平行な透過軸を有するこの偏光板19に吸収され、ドットが暗表示される。一方、液晶層4がオフ状態の場合には、入射光は液晶層4の作用により紙面に平行な直線偏光に変換されて偏光板19に入射する。そして、偏光板19を透過して外側へ出射され、ドットが明表示される。
また、バックライト30から出射され、偏光板29を透過した後、反射層20の外面側(下基板2側)で反射された光は、偏光板29により紙面に垂直な直線偏光となっているので、偏光板29を透過されてバックライト30に再度入射する。そして、バックライト30の外面側に設けられた反射膜31により反射されて再び液晶パネル10へ向かう光となる。このように、反射層20の外面側で反射された光は、バックライト30の反射膜31との間で反射を繰り返す。この反射を繰り返すうちに反射層20の開口部21に入射して表示光として利用されるようになっている。従って、本実施形態の液晶表示装置では、バックライト30から出射された光のほぼ全てを透過モードの表示に利用することができ、光源の利用効率が高まることによっても、明るい表示が得られるようになっている。
【0035】
このように、本発明に係る内部偏光層22によれば、反射層20の開口部21の延在方向と同一方向に配向処理がなされたものであるので、開口部21における段差による配向不良部の発生が極力抑えられ、光の減衰を低減できるので、明るい透過モード表示が可能であり、その結果、優れた視認性を備えた液晶表示装置を実現することができる。
【0036】
尚、上記実施の形態では本発明に係る液晶表示装置として、パッシブマトリクス型の液晶表示装置を例に挙げて説明したが、本発明は上記の構成に限定されず、反射層に透孔としての開口部を有する半透過反射型の液晶表示装置であれば、その液晶駆動方式を問わず適用することができ、例えば、アクティブマトリクス型の液晶表示装置にも問題なく適用することができる。
【0037】
図5は、本発明に係る内部偏光層22の他の実施の形態を示したものである。この内部偏光層22は、図1に示した液晶パネル10において適用されるものであって、内部偏光層22における概略平面図である。図5に示した内部偏光層22は、下基板2上にストライプ状に形成された電極23、23上に形成されたものであって、電極の延在方向、すなわち図中、矢印によって示した方向と同一方向に応力が付与されつつ塗布されたものである。本発明に係る内部偏光層22の形成方法によれば、それを形成する下地部分が平坦化されていなくとも、その下地部分の段差の延在方向と、内部偏光層22の塗布方向とを同一方向とすることにより、段差周辺において内部偏光層22を構成する材料の配向の乱れを極力低減することができる。よって光の減衰の少ない偏光特性が良好な内部偏光層22とすることができる。ここで、電極23には端子部23aが設けられている。この端子部23aは内部偏光層22の塗布方向と同一方向となっていない部分もあるが、この部分はやがて内部偏光層22が取り除かれ、もしくは表示領域から外れるために、その部分で発生する配向の乱れは表示に影響しない。さらに、図5に示した例においても、電極23と内部偏光層22との間に、偏光層用配向膜を介在せしめてもよく、このような構成とすることにより、内部偏光層22の構成材料の配向性をより一層向上させることができる。さらに、これらの間に密着性を向上させるためのシランカップリング剤もしくはSiO2等からなる密着層を介在せしめても良い。
【0038】
以下、本発明に係る液晶表示装置の製造方法を、図面を参照して説明する。本実施形態では構成及び製造工程の異なる2種類の製造方法について説明する。但し、以下に説明するいずれの製造方法においても、本発明の特徴とするところの下基板の内面側に内部偏光層を形成するための製造工程についてのみ詳細に説明し、下基板上に設けられる電極や配向膜、及び上基板の製造方法についての詳細な説明は省略しているが、これらの工程は従来の液晶パネルの製造工程を適用することができる。
また、いずれの製造方法により作製された液晶表示装置も光学的には同等の機能を有するものであり、透孔のある反射層を設けてあれば、図4に示す動作原理に基づいて動作させることができる。
【0039】
本発明に係る液晶表示装置の製造方法により液晶表示装置を製造するには、まず、ガラスや透明樹脂からなる下基板2を用意し、この下基板2上に、AlやAg等の金属材料を成膜して反射層20をベタ状に形成した後、フォトリソグラフィ工程により反射層20の所定位置に反射層20を貫通する開口部21を形成するとともに、基板2の周縁部などの反射層20の不要部分を除去する。次に、前記開口部21を形成したならば、反射層20とその開口部21とを覆うように内部偏光層22を形成する。この内部偏光層21の形成方法としては、図6に示したように、水溶性の二色性染料を主体とする水溶性の液晶材料の水溶液L、いわゆるリオトロピック液晶を、所定方向のマイヤーロッドR等により応力を付与しながら反射層20および開口部21上に塗布する方法を挙げることができる。この際に、開口部21の延在方向と内部偏光層22への応力付与方向とを図6中、矢印で示したように、同一方向とすることにより、この応力方向と平行な透過軸を有する内部偏光層22を形成することができる。換言すれば、液晶を塗布する際のマイヤーロッドRの摺動方向と開口部21との延在方向とを同方向とすることにより、内部偏光層22を構成する液晶材料が応力付与の方向と同方向に配向することとなり、その結果として応力付与方向と平行な透過軸を有する内部偏光層22が得られる。
次に、この内部偏光層22上に平面視ストライプ状に透明電極23を形成した後、この透明電極を覆って配向膜24を形成して下基板2とされる。そして、この下基板2と、別途用意した上基板1とを対向配置させた状態で両基板の周縁部内面側を平面視略額縁状のシール材5により封止し、このシール材5と両基板1,2とに囲まれた空間に液晶を封入することで液晶パネル1が作製され、その後液晶パネル外面側に偏光板19や前方散乱板17などが配設され、液晶表示装置とされる。なお、本発明の製造方法にあっては、透明電極23、配向膜24および上基板1の製造に関しては従来の液晶表示装置の製造方法を適用することができる。
【0040】
次に、本発明に係る液晶表示装置の第2の製造方法を図7を参照して説明する。
第2の製造方法が前記第1の製造方法と異なる点は、開口部21を有する反射層20上に、偏光層用配向膜25を形成した後に、内部偏光層22を形成するところである。その他、下基板2に反射層20、電極23、偏光膜24等を形成すう工程は全く同様である。
第1の製造方法と同様にして、開口部21を有する反射層20が形成された下基板2に、ポリイミド等を塗布した後、開口部21の延在方向と同方向に、ポリイミド表面をラビングすることにより、開口部21および反射層20を被覆するように配向膜25が形成される。この様子を図7に示した。この偏光層用配向膜25の形成工程は、通常の液晶パネルにおいて利用される配向膜の製造工程と全く同様である。この工程によって形成される偏光層用配向膜25は、この次に形成する内部偏光層23の構成材料の配向を制御するためのものであるので、ラビング方向は、反射層20の開口部21の延在方向、すなわち図7中、矢印で示した方向と同一方向とされる。このような配向処理が施された偏光層用配向膜25の上に二色性染料を含有するサーモトロピック高分子液晶L等をスピンナー等を用いて所定厚で塗布することにより、反射層20の開口部21の延在方向に対して平行な偏光軸を有する内部偏光層23を形成することができる。このようにして得られた内部偏光層23は、偏光層用配向膜25によって、その配向が制御されているものであるので、反射層20の開口部21の段差部近傍での配向不良部の発生を極力低減でき、偏光特性が良好でかつ光の減衰の少ない優れたものとなる。
【0041】
なお、前記第1の製造方法および第2の製造方法のいずれの方法にあっても、内部偏光層23は、反射層20とその開口部21との上に直接形成されるが、本発明の製造方法にあっては、内部偏光層22と反射層20との間に密着層を介在させてもよい。密着層は内部偏光層22をより強固に反射層20へ密着させるために設けられるものであって、内部偏光層22の形成工程前、あるいは偏光層用配向膜25の形成工程前に、それぞれ反射層20上にシランカップリング剤もしくはSiO2等を塗布することによって容易に形成することができる。
【0042】
また、上では水溶性の液晶材料の水溶液をマイヤーロッド等により応力を付与しながら塗布する方法の例を挙げたが、その他、応力を付与しながら塗布する方法として、ロールの回転速度と基板の移動速度を異ならせてロールと基板とを相対移動させながら塗布する方法、微細なノズルから一方向に液晶材料を噴出させながら塗布する方法などを挙げることができる。
【0043】
さらに、図7および図8にて説明した第1および第2の製造方法においては、内部偏光層22はいずれも反射層20の上に形成されたが、本発明の製造方法はこれに限定されるものではなく、内部偏光層22を電極23上に形成する場合にも適用可能である。この場合には、下基板2上に電極23を形成した後、前記第1および第2の製造方法で説明したと同様に、内部偏光層22の塗布の際の応力付与方向あるいは偏光層用配向層25の配向処理方向を、電極23の延在方向と同方向とすればよい。さらに、電極23と内部偏光層22、あるいは電極23と偏光層用配向膜25との間に、それぞれシランカップリング剤もしくはSiO2等による密着層を介在させても良い。この密着層を形成することにより、電極23と内部偏光層22との密着性をより向上させることができる。
【0044】
さらに本発明の製造方法によれば、電極やその他の薄膜層上に内部偏光層22を形成するにあたって、その下地となる層に段差がある場合であっても、その段差形状の長手方向あるいはその段差の延在方向と同一方向に応力を付加しつつ、内部偏光層22の構成材料を塗布することにより、内部偏光層22の配向性を均一にすることができるので、液晶パネル1のいかなる部分においても内部偏光層22を形成することができる。
【0045】
[電子機器]
以下、本発明の液晶装置を備えた電子機器の具体例について説明する。
図12は、携帯電話の一例を示した斜視図である。
図12において、符号1000は携帯電話本体を示し、符号1001は上記の液晶装置を用いた液晶表示部を示している。
図13は、腕時計型電子機器の一例を示した斜視図である。
図13において、符号1100は時計本体を示し、符号1101は上記の液晶装置を用いた液晶表示部を示している。
図14は、ワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。
図14において、符号1200は情報処理装置、符号1202はキーボードなどの入力部、符号1204は情報処理装置本体、符号1206は上記の液晶装置を用いた液晶表示部を示している。
図12から図14に示す電子機器は、上記の液晶装置を用いた液晶表示部を備えたものであるので、明るい透過表示の表示部を備えた電子機器を実現することができる。
【0046】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明の液晶表示装置の製造方法によれば、内部偏光層の形成工程にて、その構成材料を一方向に応力を印加しつつ塗布する際に、この応力印加方向を反射層の開口部の延在方向もしくは電極の延在方向と略同一方向としたものであるので、段差部の周辺部での配向不良の少ない、偏光特性に優れ、かつ光の減衰の小さな内部偏光層を容易に形成することができる。よって視認性に優れた液晶表示装置を容易に製造することができる。
【0047】
また本発明の液晶表示装置は、配向の乱れの少ない内部偏光層を具備するものであるので、内部偏光層による透過光の減衰が少なく、透過モードの表示輝度を高めることができ、その結果、反射モードと透過モードの輝度差を小さくすることができ、優れた視認性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明に係る液晶表示装置の一実施の形態を示す部分断面構成図である。
【図2】 図2は、図1に示す液晶表示装置の反射層における概略平面図である。
【図3】 図3は、図1に示す液晶表示装置の内部偏光層における概略平面図である。
【図4】 図4は、図1に示す液晶表示装置の動作原理を説明するための説明図である。
【図5】 図5は、図1に示す液晶表示装置の電極における概略平面図である。
【図6】 図6は、本発明に係る液晶表示装置の第1の製造方法の一工程を示す概略斜視図である。
【図7】 図7は、本発明に係る液晶表示装置の第2の製造方法の一工程を示す概略斜視図である。
【図8】 図8は、基板の内面側に偏光層を備えた液晶表示装置の一例を示す部分断面図である。
【図9】 図9は、図8に示す液晶表示装置の動作原理を説明するための説明図である。
【図10】 図10は、図8に示す液晶表示装置における偏光層における概略平面図である。
【図11】 図11は、図8に示す液晶表示装置における反射層と偏光層との部分概略断面図である。
【図12】 図12は、本発明の電子機器の一例を示す図である。
【図13】 図13は、本発明の電子機器の他の例を示す図である。
【図14】 図14は、本発明の電子機器のさらに他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 上基板
2 下基板
4 液晶層
10 液晶パネル
20 反射層
21 開口部
22 内部偏光層
23 電極
25 偏光層用配向膜
Claims (5)
- 互いに対向する一対の基板間に液晶層が挟持され、透過表示に利用される透過表示領域と、反射表示に利用される反射表示領域とを含み、前記反射表示領域に反射層が形成され、前記反射層には前記透過表示領域を形成する光透過用の開口部が設けられた液晶表示装置の製造方法であって、
前記一対の基板のうちの一方の基板上に、前記開口部を有する反射層を形成する工程と、前記反射層と前記開口部と前記反射層と前記開口部との段差部とを被覆する内部偏光層を形成する工程とを有してなり、
前記内部偏光層の形成工程において、前記内部偏光層の構成材料を一方向に応力を印加しつつ塗布する際に、この応力印加方向を前記反射層の前記開口部の延在方向と略同一方向とすることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。 - 前記反射層と前記内部偏光層との間に密着層を介在させることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。
- 互いに対向する一対の基板間に液晶層が挟持されてなる液晶表示装置であって、透過表示に利用される透過表示領域と、反射表示に利用される反射表示領域とを含み、前記一対の基板のうちの一方の基板において、前記反射表示領域に反射層が形成され、前記反射層には前記透過表示領域を形成する光透過用の開口部が備えられ、前記反射層と前記開口部と前記反射層と前記開口部との段差部とを被覆する水溶性の二色性染料を主体として構成された内部偏光層が形成されており、
前記内部偏光層の配向方向と前記反射層の開口部の延在方向とが略一致していることを特徴とする液晶表示装置。 - 前記反射層と前記内部偏光層との間に密着層を介在させたことを特徴とする請求項3に記載の液晶表示装置。
- 請求項3または4に記載の液晶表示装置を表示部として備えたことを特徴とする電子機器。
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