JP3858577B2 - 半導体圧力センサ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧力を検出してその検出値に応じたレベルの電気信号を発生するセンサチップを樹脂パッケージにマウントし、該センサチップ及び電気的接続部を保護部材にて被覆保護してなる半導体圧力センサ装置に関し、例えば自動車におけるエンジン吸気圧測定用センサとして用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の半導体圧力センサ装置としては、例えば、自動車におけるエンジン吸気圧等の負圧を検出するものがある。そのようなセンサ装置の模式的断面構造を図10(a)及び(b)に示す。図10において、2は圧力検出要素としてピエゾ抵抗効果を利用した半導体よりなるセンサチップである。
【0003】
このセンサチップ2は、良く知られているように、ピエゾ抵抗効果を有した材料(例えば単結晶シリコン)よりなるダイヤフラム2a上に複数個の拡散抵抗(図示せず)を形成して、これら拡散抵抗をブリッジ接続した構成となっており、このダイヤフラム2aの変形に応じた拡散抵抗の抵抗値変化を上記ブリッジ回路から電気信号として取り出すようになっている。
【0004】
そして、センサチップ2は、樹脂パッケージ1に形成された凹部(センサマウント部)3対して、ガラス台座5を介して接着剤等によりマウントされており、センサチップ2と樹脂パッケージ1にインサート成形された導体部4との間はボンディングワイヤ6によって電気的に接続されている。こうして、負圧発生時に、ダイヤフラム2aの変形及び該変形に基づく電気信号から、当該負圧が検出される。
【0005】
また、このようなマウント状態では、センサチップ2及びボンディングワイヤ6の保護、電気的な絶縁性の確保、並びに防食などを図る必要があるため、これらセンサチップ2及びボンディングワイヤ6を絶縁材料よりなる保護部材J1及びJ2により被覆することが行われている。この保護部材による被覆形態としては、通常、凹部3への保護部材の充填方法の違いから、部分充填構造とフル充填構造との2種類がある。
【0006】
図10(a)は部分充填構造を示すもので、センサチップ2、ボンディングワイヤ6及び凹部3の表面全体を、有機材料からなる薄膜樹脂J1で被覆した後、センサチップ2のダイヤフラム2a表面、チップ2とワイヤ6との接続部、及びワイヤ6と導体部4との接続部を、比較的柔らかい保護樹脂J2で被覆したものである。
【0007】
ここで、保護樹脂J2としては、ダイヤフラム2aの変形を阻害しないようにするために、一般的に柔軟性を有するゲル状絶縁材料が用いられ、例えば塗布及び熱硬化により配設可能なフッ素系のゲルが用いられる。また、薄膜樹脂J1は、保護樹脂J2の密着性が良好なものとして例えばCVD(化学的気相成長法)にて成膜可能なパリレン膜(ポリクロロパラキシリレン)が用いられる。
【0008】
一方、図10(b)はフル充填構造を示すもので、センサチップ2及びボンディングワイヤ6を埋めるように凹部3に保護樹脂(保護部材)J2が充填されている。このフル充填構造によれば、高価な真空蒸着装置を必要とし且つ弾性率の高い有機薄膜樹脂を用いずに、ゲルのような比較的柔らかい樹脂で簡単にセンサチップ2及びボンディングワイヤ6を被覆することができる。よって、本構造では、上記の部分充填構造に比べて保護部材の低応力性により信頼性が向上するとともに、真空蒸着装置の不要によりコストダウンが図れるというメリットがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のフル充填構造においては、自動車におけるエンジン吸気圧を測定する場合、環境中に含まれる薬品(ガソリン、排気凝縮ガス等)及び水分が保護樹脂J2内に溶解し、その溶解した薬品等が熱及び圧力によって気化するため、保護樹脂J2内に気泡が発生するという問題がある。この気泡発生の問題について、図11を参照して説明する。
【0010】
フル充填構造では、部分充填構造に比べて保護樹脂J2の膜厚が厚い(例えば1mm以上)ため、保護樹脂J2内に溶解した薬品等のガスの抜けが悪い。その結果、保護膜J2内に留まった薬品や水分は温度上昇時に保護膜J2内にて気化しやすくなり、図11(a)に示す様に、気泡K1として残る。この気泡K1は、外部環境が更に高温になったり、負圧になったりすると、大きくなっていく。
【0011】
すると、図11(b)に示す様に、保護膜J2の内部からその表面まで達する割れK2が生じ、その割れK2を通してセンサチップ2やボンディングワイヤ6(図示例ではボンディングワイヤ6)から洩れ電流が発生したり、ワイヤ6とチップ2あるいは導体部4との接続部(図示例では導体部4との接続部)近傍の気泡K1がワイヤ6を押し上げて断線が発生したりするという問題が起こる。
【0012】
本発明は上記問題に鑑み、センサチップ及びこのセンサチップに電気的に接続された部分を保護部材にて被覆保護してなる半導体圧力センサ装置において、環境中の薬品や水分による保護部材内の気泡発生を防止することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、薬品や水分の保護部材内への溶解量によって、これらが気化する量が変化することから、保護部材として薬品の溶解量を抑えたものを適用することで、上記目的を解決しようと考えた。そこで、上記の半導体圧力センサ装置の使用環境を考えた場合、環境中の薬品や水分のうち最も保護部材に溶解しやすいガソリンに着目した。
【0014】
つまり、ガソリンの溶解量を決めれば、それ以外の排気凝縮ガス(Na2SO4やNaCl等の無機物の水溶液)や水分の溶解量は、ガソリン以下であるため、保護部材の耐薬品性はガソリンを指標として求めることができる。
【0015】
ここで、ガソリンの保護部材への溶解量は、本発明者等の考案した飽和膨潤率にて表した。この飽和膨潤率は、保護部材を20℃のガソリン(例えば無鉛ガソリン)に浸漬させ、浸漬前の重量とガソリンを飽和量まで吸収した後の重量とを比較して、重量の増加分を重量%として示すものである。
【0016】
そして、このガソリンによる飽和膨潤率と気泡発生率との関係を調べていったところ、後述の図4に示す様に、保護部材として飽和膨潤率が7重量%以下のものを用いれば、保護部材中に溶解した薬品等が気化することにより気泡が発生するのを防止できることを見出した。請求項1〜請求項8記載の発明は、この検討により得られた独自の知見に基づきなされたものである。
【0017】
まず、請求項1の発明では、圧力検出用のセンサチップ(2)と導体部(4)とをボンディングワイヤ(6)にて電気的に接続し、該センサチップのセンシング部及び該ボンディングワイヤを、電気的な絶縁性を有し且つ柔軟性を有する保護部材(7)によって被覆保護してなる半導体圧力センサ装置において、該保護部材を、上記飽和膨潤率が7重量%以下のものとしたことを特徴としている。
【0018】
本発明によれば、保護部材として上記飽和膨潤率が7重量%以下のものを用いているから、環境中の薬品や水分による保護部材内の気泡発生を防止することができる。そして、この保護部材により被覆された部分の近傍、即ち、センサチップのセンシング部、ボンディングワイヤ、及び、ボンディングワイヤとチップあるいは導体部との接続部の近傍において、保護部材中に気泡が発生しないから、上記した洩れ電流発生による絶縁性能の低下やボンディングワイヤの断線等の問題を防止することができる。
【0019】
さらに、本発明者等は、保護部材として、柔軟性を確保しつつ気泡の発生を抑制可能な硬さを持つ材料を用いることを検討した。その結果、JIS K2220 1/4コーンで規定される針入度を10以上30以下の材料であれば、保護部材中に溶解した薬品等の蒸気圧を抑え、気泡の発生を抑制できることがわかった。
【0020】
ここで、上記針入度を10以上としたのは、センサチップのセンシング部を被覆するのに用いられる保護部材においては、針入度10が通常の下限値であり、針入度10よりも小さい(硬い)と、例えばダイヤフラムの変形に影響を与える等、センサチップのセンシング部の感度に影響を及ぼす恐れがあるためである。また、針入度30よりも大きい保護部材では、気泡が発生する。
【0021】
この針入度に関する検討結果と上記請求項1の発明と組み合わせたものが、請求項2の発明である。即ち、請求項2の発明では、請求項1記載の保護部材(7)において、JIS K2220 1/4コーンで規定される針入度を10以上30以下としており、それによって、請求項1の発明の効果をより高レベルにて実現できる。
【0022】
また、保護部材(7)としては、フッ素系の樹脂材料よりなるものを採用できる(請求項3の発明)。また、請求項4の発明のように、保護部材(7)と該保護部材によって被覆される被覆部との間に、該保護部材と該被覆部との密着性を向上させるための密着膜(10、11)を介在させた構成としても良い。このような密着膜としては、請求項5の発明のように、有機薄膜もしくはプライマーを用いることができる。
【0023】
また、保護部材中の気泡の発生は、導体部が樹脂パッケージにインサート成形されている場合、樹脂パッケージと導体部との空隙に閉じこめられた空気が、熱や圧力によって保護部材内に出てくることによっても起こる可能性がある。請求項6の発明は、このようなメカニズムで発生してくる気泡に対しても、その発生を抑制すべくなされたものである。
【0024】
即ち、請求項6の発明においては、電気的な絶縁性を有し且つヤング率が比較的高いものとして構成された第1の保護部材(7a)を、センサチップ(2)のセンシング部を露出させた状態で少なくとも導体部(4)及びその周辺部を覆うように設け、電気的な絶縁性を有し且つヤング率が該第1の保護部材よりも比較的低いものとして構成された第2の保護部材(7b)を、該センシング部を覆うように設け、更に、ボンディングワイヤ(6)を該第1及び第2の保護部材により被覆保護する。ここにおいて、該第1及び第2の保護部材は、上記飽和膨潤率が7重量%以下のものとする。
【0025】
本発明によれば、センサチップ及びボンディングワイヤを被覆する第1及び第2の保護部材の飽和膨潤率を7重量%以下としているから、請求項1の発明と同様に、環境中の薬品や水分による保護部材内の気泡発生を防止することができ、上記した絶縁性能の低下やボンディングワイヤの断線等の問題を防止することができる。
【0026】
それに加えて、本発明では、導体部及びその周辺部を覆う第1の保護部材が、比較的高いヤング率の材料から構成されている関係上、樹脂パッケージと導体部との空隙から気泡が発生することを抑制できる。勿論、センサチップのセンシング部は比較的低いヤング率の材料から構成された第2の保護部材にて覆われているから、センシング機能が阻害されることはない。ここで、請求項8の発明のように、第1の保護部材(7a)はフッ素系のゲル材料よりなり、第2の保護部材(7b)はフッ素系のゴム材料よりなるものとできる。
【0027】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下の各実施形態においては、本発明の半導体圧力センサ装置(以下、単にセンサ装置という)を、ガソリン、排気凝縮ガス、軽油等の薬品や水分が含まれる環境にて使用される自動車のエンジン吸気圧測定用圧力センサ装置に適用したものとして説明する。
【0029】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係るフル充填構造を有するセンサ装置100を要部で切断した状態の縦断面図であり、図2は、同センサ装置100の概略的な平面図である。
【0030】
これら図1及び図2において、樹脂パッケージ1は、例えばフィラーが充填されたエポキシ樹脂やPPS(ポリフェニレンサルファイド)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)の樹脂等よりなるもので、その上面には、後述するセンサチップ2をマウントするための凹部3が形成されている。
【0031】
樹脂パッケージ1には、銅などの導電材料よりなる複数本のインサートピン4(本発明でいう導体部に相当)がインサート成形により一体的に設けられており、これらインサートピン4のうち所定の4本は、上記凹部3の底面における四隅部に露出した状態となるように配置されている。この場合、インサートピン4の各露出部分は、金メッキが施されることにより、ボンディングパッド4a(図2参照)として機能するように構成されている。
【0032】
上記センサチップ2は、ピエゾ抵抗効果を利用した周知構成のもので、その上面にセンシング部としてのダイヤフラム2a及び図示しない拡散抵抗などを備えた構成となっている。
【0033】
このセンサチップ2は、上記凹部3の底面にガラス台座5を介して例えばフロロシリコーン系の接着剤5aによりダイボンディングされると共に、インサートピン4のボンディングパッド4aに対し金やアルミニウム等のボンディングワイヤ6を介して電気的に接続されている。
【0034】
上記凹部3内には、センサチップ2及びボンディングワイヤ6の保護、電気的な絶縁性の確保、並びに防食などを図るための絶縁材料製の保護部材7が、センサチップ2及びボンディングワイヤ6を埋めるように充填されている。
【0035】
この保護部材7により、センサチップ2のセンシング部(ダイヤフラム2a及び上記拡散抵抗)、ボンディングワイヤ6、センサチップ2とボンディングワイヤ6との接続部、及び、インサートピン4とボンディングワイヤ6との接続部が、被覆保護されている。
【0036】
このような保護部材7は、柔軟性を有するフッ素系樹脂材料(本例ではフッ素ゲル)を用いて、塗布及びその後の熱硬化処理(例えば、125〜150℃で1時間加熱)を行うことで凹部3へ充填される。
【0037】
そして、この保護部材7においては、使用環境中のガソリン、排気凝縮ガス(Na2SO4やNaCl等の無機物の水溶液)等の薬品及び水分が保護部材7中に溶解しにくく、これら薬品等の気化による気泡の発生を防止するために、20℃のガソリン(無鉛ガソリン)に浸漬されたときの飽和膨潤率が7重量%以下となっている。
【0038】
上記のように構成されたセンサ装置100は、図示しないハウジングにより収納された状態で、その凹部3が自動車におけるエンジン吸気路と連通した状態で配置されるものであり、これによりセンサチップ2によって負圧を検出できるように構成される。
【0039】
また、樹脂パッケージ1内には、センサチップ2の出力信号を増幅するための増幅回路8及びその増幅率などの回路定数を調節するためのトリミング回路9が設けられており、センサチップ2及び増幅回路9間は図示しないリードフレーム等によって互いに接続されている。
【0040】
ところで、センサ装置100は、その凹部3が自動車におけるエンジン吸気路と連通しているため、保護部材7は、ガソリンや排気凝縮ガス等の薬品、水分が存在する環境下にさらされる。しかしながら、本実施形態においては保護部材7の飽和膨潤率が7重量%以下であるために、これら薬品等が保護部材7中に溶解しにくく、これら薬品等の気化による気泡の発生を防止できるようになっている。
【0041】
それによって、センサ装置100において、保護部材7により被覆された部分の近傍、即ち、センサチップ2のセンシング部(ダイヤフラム2a及び上記拡散抵抗)、ボンディングワイヤ6、及び、ワイヤ6とチップ2あるいは導体部5との接続部の近傍において、保護部材7中に気泡が発生しない。そのため、上記センシング部やワイヤ6から洩れ電流が発生し絶縁性能が低下したり、ワイヤ6の接続部が断線する等の問題が回避でき、高い信頼性を有するセンサ装置が実現できる。
【0042】
次に、保護部材7において、ガソリンの飽和膨潤率を7重量%以下とした根拠について述べる。ガソリンの飽和膨潤率を基準としたのは、上述のように、ガソリンはセンサ装置100の使用環境を考えた場合、環境中の薬品や水分のうち最も保護部材7へ溶解しやすい成分であるためである。
【0043】
飽和膨潤率は、次のようにして測定した。例えばシャーレ等に20℃の無鉛レギュラーガソリンを満たし、このガソリン中に、予め重量(これを初期重量とする)を測定しておいた保護部材単体(例えばフッ素ゲルを熱硬化させたもの)を浸漬させる。
【0044】
しかる後、保護部材へのガソリンの溶解が飽和状態となったところで引き上げ、ガソリンによって膨潤し重くなった保護部材の重量(これを飽和重量とする)を測定する。そして、求められた初期重量と飽和重量との差分を初期重量で除して100を乗じたものを飽和膨潤率(重量%)とする。
【0045】
本発明者等は、まず、上記図10(b)に示した従来のフル充填構造における保護部材(保護樹脂)J2として用いられていた種々の材料(フッ素系のゲル等:例えばフロロシリコーンゲル)について、上記方法により飽和膨潤率を調べた。その結果、従来の一般的な保護部材J2の飽和膨潤率は10%程度であった。これは、保護部材の初期重量に対して10重量%分の無鉛ガソリンが溶解することを意味する。
【0046】
そして、これら従来の保護部材J2を用いてフル充填構造を構成したセンサ装置について、保護部材J2の厚みと気泡発生率との関係を調べた。その結果の一例を図3に示す。従来の保護部材J2としては、飽和膨潤率が10重量%であるフッ素系ゲルを用い、図3に示す様に、樹脂パッケージ1の凹部3の深さを変えることで保護部材J2の厚み(図中、ゲル厚みと示す)を変えていった。
【0047】
そして、フッ素系ゲルが保護部材として組み込まれたセンサ装置を、無鉛ガソリン中に浸漬し当該ゲル中にガソリンを飽和状態まで溶解させる。その後、温度制御可能な炉にセンサ装置を入れるなどの方法により、センサ装置を昇温速度5℃/minにて25℃から150℃まで昇温する。その後、目視にて保護部材であるゲル中の気泡を確認し、気泡部分のゲル全体に対する面積比率を気泡発生率(単位:%)として求めた。
【0048】
こうして、各ゲル厚み(単位:mm)において気泡発生率を求めたものが図3に示すグラフである。このグラフからゲル厚みが厚くなるほど、気泡が多く発生することがわかる。ゲル中に溶解した無鉛ガソリンは、上記昇温工程において、ゲル内を拡散し徐々にゲル表面から気化し、最終的に蒸発する。
【0049】
しかし、ゲル厚みが1.0mm以上と厚いフル充填構造の場合、ゲル中に溶解していたガソリンはゲル表面への拡散よりも先にゲル内での気化膨張が進むため、ゲル内に気泡が発生するのである。
【0050】
このような従来の保護部材を用いた検討から、気泡発生の防止策としては、薬品に対する溶解性を抑えた材料の適用が考えられる。薬品の溶解度低減の方策としては、水分やガソリンや軽油のような脂肪系の有機薬品に対して溶解度パラメータ(SP値)が離れているフッ素原子を多く含んだフッ素系のゲルを、保護部材として適用することが好ましい。
【0051】
そこで、本発明者等は保護部材としてフッ素系ゲルを用い、上記飽和膨潤率を溶解度の指標として、気泡発生防止という独自の効果を奏するような飽和膨潤率の範囲を求めるべく、飽和膨潤率と上記気泡発生率との関係を調べることとした。
【0052】
ここで、通常のフル充填構造におけるゲル厚みが5mm以内であることから、このゲル厚みを5mmとしたセンサ装置100について検討した例を示す。種々の飽和膨潤率を持つフッ素系ゲルを保護部材7として用意し、互いに保護部材7の飽和膨潤率が異なるセンサ装置100を複数個作製した。
【0053】
そして、これら各センサ装置100について、上記従来の保護部材を用いた検討と同様の要領にて、無鉛ガソリン中への浸漬、昇温、気泡発生率の測定を行い、気泡発生率を求めた。こうして、飽和膨潤率(重量%)と気泡発生率(%)との関係を表したものが、図4のグラフである。
【0054】
このグラフからわかるように、ゲル厚みが5mm以内の保護部材7において、上記飽和膨潤率が7重量%以下であれば、保護部材7中に気泡が発生しないことが確認された。なお、ゲル厚みは5mm以上であっても通常のフル充填構造におけるゲル厚みであれば、同様の結果が得られる。また、従来の保護部材ではフル充填構造とした場合、いずれも気泡が発生した。ここまでが、保護部材7の飽和膨潤率を7重量%以下とした根拠である。
【0055】
上述の飽和膨潤率7重量%を達成する保護部材7としてフッ素原子が多く含まれたフッ素系のゲル材を用いることは説明したが、具体的なゲル材について図5、図6を参照して説明する。
【0056】
図5に示す様に、ゲル材は、主剤Aが硬化剤Bにより結合された高分子材料である。今回の保護部材7は、この主剤Aに着目した。すなわち、主剤Aの中のフッ素原子数を高めることにより、保護部材7中のフッ素原子数を高めるものである。
【0057】
主剤Aの中のフッ素原子数を高める方法として、2つ考え方がある。1つは、主剤A自身の変更である。フッ素系ゲルの主剤として例えばフロロシリコーン骨格、フッ素骨格があるが、この2つで言うと、フッ素骨格の方がその中に含まれるフッ素原子数が多い。これらフロロシリコーン骨格とフッ素骨格とを、それぞれ図6(a)、(b)に示す。なお、図6(c)は、硬化剤Bの一例の構成を示すものである。
【0058】
図6からもわかるように、主剤としては、フロロシリコーン骨格よりもフッ素骨格の方が好ましいと言える。
【0059】
もう一つの手法として、主剤中の分子量を高くする方法である。硬化剤Bに対して主剤Aの分子量を高めることにより、フッ素原子数を高めることができる。例えば、主剤Aの分子量を10000以上とすると良い。ただし、主剤Aの分子量を増加しすぎると、主剤Aと硬化剤Bとの相分離が生ずるため、注意が必要である。
【0060】
なお、今回の保護部材7としては、主剤Aをフッ素骨格とし、分子量を17000程度まで高めたものを使用した。材料名としては、フッ素系ゲルの中でもフッ素化率を高めることができるフッ素ゲルとしてのパーフロロポリエーテルであり、このものにおいて分子量を高めることによりフッ素化率を高めたものと言える。
【0061】
また、気泡発生の防止策としては、薬品に対する溶解性を抑えた材料の適用以外にも、気泡の発生を抑制できる硬い材料の適用が考えられる。本発明者等の検討によれば、柔軟性を確保しつつ気泡の発生を抑制可能とするために、保護部材7に用いるフッ素系ゲル材料としては、JIS K2220 1/4コーンで規定される針入度が10以上30以下の硬さを持つものが好ましい。
【0062】
ここで、上記針入度を10以上としたのは、センサチップ2のセンシング部を被覆するのに用いられる保護部材としては、針入度10が通常の下限値であり、針入度10よりも小さい(硬い)と、例えばダイヤフラム2aの変形に影響を与える等、センサチップ2のセンシング部の感度に影響を及ぼす恐れがあるためである。また、針入度30よりも大きい保護部材では、気泡が発生しやすい。
【0063】
従って、本実施形態において、保護部材7を針入度10以上30以下とすることが好ましく、この範囲の針入度とすれば、保護部材7中に溶解した薬品等の蒸気圧を抑えて気泡の発生を抑制でき、上記飽和膨潤率を7重量%以下としたことの効果と相まって、より確実な気泡発生防止を実現することができる。
【0064】
なお、気泡発生の防止策としては、薬品の透過速度を向上させた材料の適用も考えられ、具体的には、保護部材7を構成するフッ素系樹脂材料の架橋密度を粗にし、薬品の透過を速くすることが考えられる。しかしながら、架橋密度を粗にすることは、材料の強度を低下させることになるため、上述の針入度を規定した硬い材料を用いる手段と矛盾する。
【0065】
(第2実施形態)
上記第1実施形態は、フル充填構造のセンサ装置において保護部材7を1種類の材料(フッ素系ゲル)より構成したものであるが、本第2実施形態は、架橋密度を異ならせることで互いにヤング率を異ならせた2種類の材料により保護部材7を構成したところが上記第1実施形態と相違する。なお、上記第1実施形態と同一部分には図中、同一符号を付して説明を簡略化する。
【0066】
図7は本実施形態に係るセンサ装置100の要部縦断面図を示すもので、(a)は第1の例、(b)は第2の例を示す。まず、第1の例では、センサチップ2及びボンディングワイヤ6を被覆するために凹部3に充填された保護部材7が、下層側(凹部3の底面側)の第1の保護部材7aとこの第1の保護部材7aよりも上層側(凹部3の開口部側)の第2の保護部材7bとの2層構造となっている。
【0067】
下層側の第1の保護部材7aは、電気的絶縁性を有し且つ比較的高いヤング率(例えば0.1MPa以上、望ましくは0.3MPa以上、この場合は比較的硬いため針入度測定は困難)のフッ素系の接着性ゴム材料により構成されたものを採用できる。
【0068】
この第1の保護部材7aは、センサチップ2のセンシング部を露出させた状態で、インサートピン4のボンディングパッド4a及びその周辺部、ガラス台座5、並びに、ボンディングワイヤ6とパッド4aとの接続部を覆うように設けられている。
【0069】
また、上層側の第2の保護部材7bは、電気的な絶縁性を有し且つ比較的低いヤング率(例えば針入度10以上、この場合は柔らかいため正確なヤング率の測定は困難)を有する材料により構成されたもので、上記第1実施形態の保護部材7と同様の針入度を有するフッ素系のゲル材料を採用できる。
【0070】
この第2の保護部材7bは、第1の保護部材7a、センサチップ2のセンシング部及び側面部、並びに、ボンディングワイヤ6とセンサチップ2との接続部を覆うように設けられている。こうして、ボンディングワイヤ6は第1及び第2の保護部材7a、7bにより被覆保護されている。
【0071】
一方、図7(b)に示す本実施形態の第2の例は、第1の保護部材7aが、センサチップ2のセンシング部を露出させた状態で、インサートピン4のボンディングパッド4a及びその周辺部並びにボンディングワイヤ6とパッド4aとの接続部を覆い、第2の保護部材7bが、センサチップ2のセンシング部並びにボンディングワイヤ6とセンサチップ2との接続部を覆っている。また、ボンディングワイヤ6は第1及び第2の保護部材7a、7bにより被覆保護されている。
【0072】
ここで、本第2の例では、上記第1の例のように2層構造ではなく、第1の保護部材7aが、半球状に形成された第2の保護部材7bの一部が露出するように第2の保護部材7bを取り囲んでおり、第1の保護部材7aの表面が露出している。そのため、センサチップ2は、センシング部の表面以外は第1の保護部材7aにて被覆された形となっている。
【0073】
このように、本実施形態の上記両例においては、凹部3へ保護部材7をフル充填することによって、第1の保護部材7aが、センサチップ2のセンシング部を露出させた状態で少なくともインサートピン4及びその周辺部を覆い、第2の保護部材7bが、センサチップ2のセンシング部を覆い、更に、ボンディングワイヤ6が第1及び第2の保護部材7a、7bにより被覆保護される。この保護部材の充填は上記第1実施形態と同様に、塗布、熱硬化によりなされる。
【0074】
ここで、本実施形態の保護部材7即ち第1及び第2の保護部材7a、7bも、第1及び第2の例共に上記第1実施形態と同様、20℃のガソリンに浸漬されたときの飽和膨潤率が7重量%以下のものとしている。各保護部材7a、7bの飽和膨潤率は、上記第1実施形態と同様に求めることができる。
【0075】
そのため、本実施形態においても、環境中の薬品や水分による保護部材7内の気泡発生を防止することができ、上記した絶縁性能の低下やボンディングワイヤ6の断線等の問題を防止することができる。
【0076】
また、樹脂パッケージ1にインサートピン4がインサート成形された構成においては、樹脂パッケージ1とインサートピン4との間に生ずる空隙(一般的にインサート成形後の樹脂収縮に起因して発生する)に微量の空気が閉じこめられれた状態になることがある。そのため、上記空隙に閉じこめられた空気が、熱や圧力によって保護部材内に出てくることによって気泡が発生する可能性がある。
【0077】
この場合、本実施形態では、上記空隙を覆った状態の第1の保護部材7aが比較的高いヤング率の材料から構成されている関係上、上記空隙から気泡が発生する事態を効果的に抑制できることになる。
【0078】
勿論、第1の保護部材7aは、センサチップ2のダイヤフラム2aを露出させた状態で設けられ、そのダイヤフラム2aは比較的ヤング率の低いゲル材料よりなる第2の保護部材7bにより覆われているから、センサチップ2によるセンシング機能が阻害されること無く、良好な絶縁保護機能が得られる。
【0079】
(第3実施形態)
本第3実施形態は上記第1実施形態を変形したものであり、保護部材7と保護部材7によって被覆される被覆部との間に、保護部材7と当該被覆部との密着性を向上させるための密着膜を介在させた構成としたものである。本実施形態においても、上記第1実施形態と同一部分には図中、同一符号を付して説明を簡略化する。
【0080】
図8は本実施形態に係るセンサ装置100の要部縦断面図を示すもので、(a)は第1の例、(b)は第2の例を示す。第1の例では、密着膜としてCVDにて成膜可能な有機膜膜(本例ではパリレン膜)10を用い、第2の例では、密着膜としてプライマー11を用いている。ここで、各密着膜10及び11は、上記被覆部表面を被覆するように薄く形成されるものであり、わかりやすくするために、図8中、破線図示してある。
【0081】
第1の例の構成は、センサチップ2、ボンディングワイヤ6及び凹部3の表面(インサートピン4のボンディングパッド4a含む)全域にCVDにて有機薄膜10を形成し、これら各部を有機薄膜10にて被覆した後、保護部材7の充填を行うことで形成される。
【0082】
一方、第2の例の構成は、センサチップ2、ボンディングワイヤ6及び凹部3の内面(インサートピン4のボンディングパッド4a含む)全域のうちボンディングワイヤ6の途中部以外の部分に、プライマー11を塗布し皮膜を形成した後、保護部材7の充填を行うことで形成される。
【0083】
本実施形態においても、上記第1実施形態と同様の効果が得られるとともに、密着膜10、11の存在により、保護部材7の被覆部への密着性を向上でき、保護部材による保護機能をより効果的に発揮することができる。
【0084】
(第4実施形態)
ところで、上記各実施形態はフル充填構造であったが、本発明の保護部材による被覆形態は部分充填構造であってもよい。部分充填構造では保護部材7を薄く形成可能なため、基本的には気泡発生の可能性は低いが、この部分充填構造に上記第1実施形態と同様の保護部材7を適用しても何ら構わない。
【0085】
図9に本実施形態に係るセンサ装置100の要部縦断面図を示す。また、本実施形態においても、上記実施形態と同一部分には図中、同一符号を付して説明を簡略化する。
【0086】
本実施形態のセンサ装置100は、上記図10(a)に示した部分充填構造において、保護樹脂J2を上記第1実施形態と同様の保護部材7に置き換えたものである。
【0087】
センサチップ2、ボンディングワイヤ6及び凹部3の表面(インサートピン4のボンディングパッド4a含む)全域にCVDにてパリレン膜(図10(a)中の薄膜樹脂J1と同様のもの)12を形成し、その後、センサチップ2のセンシング部、センサチップ2とボンディングワイヤ6との接続部、凹部3の底面を覆うように保護部材7を塗布し、硬化させることで、図9に示す部分充填構造が出来上がる。
【0088】
(他の実施形態)
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、次のような変形または拡張が可能である。まず、センサチップとしては、ピエゾ抵抗効果を利用したダイヤフラム形式のものに限らず、静電容量式の半導体センサチップなど、他の形式のものを利用しても良い。また、樹脂パッケージ1にセンサチップ2をマウントするための凹部3を設けたが、このような凹部3は必要に応じて設ければよい。
【0089】
また、導体部は樹脂パッケージにインサート成形されたものでなくとも良く、例えば、センサチップを収納するセラミックパッケージに設けられたものであっても良い。また、センサチップ2に対して、増幅回路8及びトリミング回路9を集積化したモノリシック構成とすることも可能である。
【0090】
また、上記第2実施形態においては、第1の保護部材7aは、少なくともインサートピン4及びその周辺部を覆うように設けられていればよい。さらに、第1の保護部材7aと第2の保護部材7bとの間に、それら保護部材7a及び7bの中間レベルの硬さを持つ第3の層が存在していても良い。この場合、第3の層における上記飽和膨潤率も7重量%以下とすることは勿論である。
【0091】
また、上記実施形態においては、本発明を、自動車におけるエンジン吸気圧測定用の圧力センサ装置に適用したものとして説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、ガソリンや軽油等を用いる内燃機関の吸気系統あるいは排気系統の圧力を検出する圧力センサ装置として広く適用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る半導体圧力センサ装置の要部縦断面図である。
【図2】図1に示す半導体圧力センサ装置の概略平面図である。
【図3】ゲル厚みと気泡発生率との関係を示す図である。
【図4】飽和膨潤率と気泡発生率との関係を示す図である。
【図5】保護部材として用いられるゲル材の模式的構造を示す図である。
【図6】フッ素系ゲルの主剤としてのフロロシリコーン骨格、フッ素骨格、および硬化剤の骨格の一例を示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る半導体圧力センサ装置の要部縦断面図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る半導体圧力センサ装置の要部縦断面図である。
【図9】本発明の第4実施形態に係る半導体圧力センサ装置の要部縦断面図である。
【図10】従来の半導体圧力センサ装置の模式的断面構造を示す図である。
【図11】従来の半導体圧力センサ装置における保護部材中の気泡発生の様子を示す説明図である。
【符号の説明】
1…樹脂パッケージ、2…センサチップ、4…インサートピン、
6…ボンディングワイヤ、7…保護部材、7a…第1の保護部材、
7b…第2の保護部材、10…有機薄膜、11…プライマー。

Claims (8)

  1. 導電材料よりなる導体部(4)と、
    圧力を検出してその検出値に応じたレベルの電気信号を発生する半導体よりなるセンサチップ(2)と、
    前記センサチップと前記導体部とを電気的に接続するボンディングワイヤ(6)と、
    電気的な絶縁性且つ柔軟性を有し、前記センサチップのセンシング部及び前記ボンディングワイヤを被覆して保護する保護部材(7)とを備える半導体圧力センサ装置において、
    前記保護部材は、20℃のガソリンに浸漬されたときの飽和膨潤率が7重量%以下のものであることを特徴とする半導体圧力センサ装置。
  2. 前記保護部材(7)は、JIS K2220 1/4コーンで規定される針入度が10以上30以下であることを特徴とする請求項1に記載の半導体圧力センサ装置。
  3. 前記保護部材(7)はフッ素系の樹脂材料よりなることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体圧力センサ装置。
  4. 前記保護部材(7)と前記保護部材によって被覆される被覆部との間には、前記保護部材と前記被覆部との密着性を向上させるための密着膜(10、11)が介在していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の半導体圧力センサ装置。
  5. 前記密着膜(10、11)は、有機薄膜もしくはプライマーであることを特徴とする請求項4に記載の半導体圧力センサ装置。
  6. 導電材料よりなる導体部(4)がインサート成形された樹脂パッケージ(1)と、
    前記樹脂パッケージにマウントされ、圧力を検出してその検出値に応じたレベルの電気信号を発生する半導体よりなるセンサチップ(2)と、
    前記センサチップと前記導体部とを電気的に接続するボンディングワイヤ(6)とを備える半導体圧力センサ装置において、
    電気的な絶縁性を有し且つヤング率が比較的高いものとして構成され、前記センサチップのセンシング部を露出させた状態で少なくとも前記導体部及びその周辺部を覆うように設けられた第1の保護部材(7a)と、
    電気的な絶縁性を有し且つヤング率が前記第1の保護部材よりも比較的低いものとして構成され、前記センサチップの前記センシング部を覆うように設けられた第2の保護部材(7b)とを備え、
    前記ボンディングワイヤは前記第1及び第2の保護部材により被覆保護されており、
    前記第1及び第2の保護部材は、20℃のガソリンに浸漬されたときの飽和膨潤率が7重量%以下のものであることを特徴とする半導体圧力センサ装置。
  7. 前記第1の保護部材(7a)はフッ素系のゲル材料よりなり、前記第2の保護部材(7b)はフッ素系のゴム材料よりなることを特徴とする請求項6に記載の半導体圧力センサ装置。
  8. 前記検出される圧力は、自動車におけるエンジン吸気圧であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の半導体圧力センサ装置。
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