JP3858349B2 - 半導体レーザ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体レーザアレーから放射した光を光学系結合器、光ファイバアレーを介して出射する半導体レーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の半導体レーザ装置としては、図6(a)に示す構成のものが知られている。図6(a)において符号1は半導体レーザ装置であり、この半導体レーザ装置1は、半導体レーザアレー2、光学系結合器3、光ファイバアレー4を備えて構成されたものである。
【0003】
半導体レーザアレー2は端面励起方式のもので、高出力を得るため複数のストライプ状活性層5…を一列に配列してアレイ状に構成されたものである。光学系結合器3は円柱レンズからなるもので、半導体レーザアレー2から発射した光の垂直成分をコリメートするべく、半導体レーザレー2のストライプ状活性層5…の列方向に平行に配置固定されたものである。光ファイバアレー4は、半導体レーザアレー2のストライプ状活性層5の数と同数の光ファイバ6…からなり、その入力端6aがそれぞれ前記ストライプ状活性層5の位置と対応する位置、すなわちストライプ状活性層5からの光の出射方向に光学系結合器3を介して配置されたものである。なお、図示しないもののこの光ファイバアレー4の出力端側は一つに束ねられてなるバンドル部となっており、これによってこの出力端は、半導体レーザアレー2で放射された光を見掛け上一つの光線として出射するものとなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような構成の半導体レーザ装置1にあっては、その光学系結合器3が円柱レンズからなっており、この光学系結合器3がストライプ状活性層5…の列方向と平行に配置されていることから、該光学系結合器3で半導体レーザアレー2が放射する光を光ファイバアレー4にカップリングさせる際に、この放射光のうち垂直方向に発散する光については図6(b)に示すようにこれをコリメートして光ファイバ6に集光させることができるものの、水平方向に発散する光については図6(c)に示すようにこれをコリメートすることができない。したがって、この半導体レーザ装置1では、光ファイバアレー4を構成する光ファイバ6として、半導体レーザアレー2のストライプ状活性層5と等しい径のものを用いた場合に、特に水平方向に発散した光全てを集光して光ファイバアレー4から出力するのが極めて困難であった。
【0005】
このような不都合を回避して集光度を高めるべく、従来では、光ファイバ6の径をストライプ状活性層5の径より大きくするといったことも一部になされているが、その場合には、光ファイバ6の径が大きくなるに連れて光ファイバアレー4の出力端側のバンドル部の径も大きくなってしまい、光密度を上げることができなくなってしまう。
【0006】
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、半導体レーザアレーから放射した光の集光度を高め、しかも光ファイバアレーから出力する光の密度を上げることのできる半導体レーザ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の半導体レーザ装置は、光を放射するストライプ状活性層が水平方向に配列された半導体レーザアレーと、半導体レーザアレーから放射した光の垂直成分をコリメートする垂直成分コリメート部および垂直成分コリメート部を通過した光の水平成分をコリメートする水平成分コリメート部が設けられた光学系結合器と、光学系結合器を介して入力端がストライプ状活性層と対応する位置となるように光ファイバーを配列してなり、出力端側から光を出射する光ファイバーアレーとを備えた半導体レーザ装置であって、光学系結合器は、直方体状に構成され、その長辺方向がストライプ状活性層の配列方向と一致する状態で配置されており、垂直成分コリメート部は、光学系結合器の半導体レーザアレーと正対する面に、光学系結合器の長辺方向に延びて形成され、曲面を半導体レーザアレーと反対の側に向けた状態で配設された半円柱状のレンズ層からなるとともに、水平成分コリメート部は、光学系結合器における光ファイバーアレーと正対する面の光ファイバーと対応する位置に、光学系結合器の短辺方向に延びて形成され、曲面を当該光ファイバーアレーと反対の側に向けた状態で配設された半円柱状のレンズ層からなることを特徴としている。
【0008】
また、本発明の第2の半導体レーザ装置は、光を放射するストライプ状活性層が水平方向に配列された半導体レーザアレーと、半導体レーザアレーから放射した光の垂直成分をコリメートする垂直成分コリメート部および垂直成分コリメート部を通過した光の水平成分をコリメートする水平成分コリメート部が設けられた光学系結合器と、光学系結合器を介して入力端がストライプ状活性層と対応する位置となるように光ファイバーを配列してなり、出力端側から光を出射する光ファイバーアレーとを備えた半導体レーザ装置であって、光学系結合器は、直方体状に構成され、その長辺方向がストライプ状活性層の配列方向と一致する状態で配置されており、垂直成分コリメート部は、光学系結合器の半導体レーザアレーと正対する面に、光学系結合器の長辺方向に延びて形成され、曲面を半導体レーザアレーと反対の側に向けた状態で配設された半円柱状のレンズ層からなるとともに、水平成分コリメート部は、光学系結合器における光ファイバーアレーと正対する面の光ファイバーと対応する位置に、曲面を当該光ファイバーアレーと反対の側に向けた状態で配設された半球状のレンズ層からなることを特徴としている。
【0009】
さらに、本発明の第3の半導体レーザ装置は、光を放射するストライプ状活性層が水平方向に配列された半導体レーザアレーと、半導体レーザアレーから放射した光の垂直成分をコリメートする垂直成分コリメート部および垂直成分コリメート部を通過した光の水平成分をコリメートする水平成分コリメート部が設けられた光学系結合器と、光学系結合器を介して入力端がストライプ状活性層と対応する位置となるように光ファイバーを配列し てなり、出力端側から光を出射する光ファイバーアレーとを備えた半導体レーザ装置であって、光学系結合器は、透明平板ガラスの両主面側に固定材を介して円柱状のレンズを貼り合わせて構成されており、垂直成分コリメート部は、透明平板ガラスの半導体レーザアレーと正対する面に、固定材を介して、その長辺方向が水平方向と一致する状態で貼りつけられた円柱状のレンズからなるとともに、水平成分コリメート部は、透明平板ガラスにおける光ファイバーアレーと正対する面の光ファイバーと対応する位置に、固定材を介して、その長辺方向が垂直方向と一致する状態で貼りつけられた円柱状のレンズからなることを特徴としている。
【0010】
また、本発明の第4の半導体レーザ装置は、光を放射するストライプ状活性層が水平方向に配列された半導体レーザアレーと、半導体レーザアレーから放射した光の垂直成分をコリメートする垂直成分コリメート部および垂直成分コリメート部を通過した光の水平成分をコリメートする水平成分コリメート部が設けられた光学系結合器と、光学系結合器を介して入力端がストライプ状活性層と対応する位置となるように光ファイバーを配列してなり、出力端側から光を出射する光ファイバーアレーとを備えた半導体レーザ装置であって、光学系結合器は、透明平板ガラスの両主面側を加工して形成されており、垂直成分コリメート部は、透明平板ガラスの半導体レーザアレーと正対する面を、曲面を半導体レーザアレー側に向けて水平方向に延びて形成された半円柱状または双曲線状に加工してなるとともに、水平成分コリメート部は、光ファイバーアレーと正対する面の光ファイバーと対応する位置を、曲面を光ファイバーアレーに向けて垂直方向に延びた半円柱状または双曲線状に加工してなることを特徴としている。
【0011】
この半導体レーザ装置によれば、光学系結合器を、半導体レーザアレーから放射された光の垂直成分をコリメートする垂直成分コリメート部と、水平成分をコリメートする水平成分コリメート部とを有するものとしたので、半導体レーザアレーから放射された光の垂直成分と水平成分とを前記光学系結合器で共に集光し、これを光ファイバアレーに導くことが可能になる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の半導体レーザ装置を詳しく説明する。図1(a)、(b)、(c)は本発明の半導体レーザ装置の第1実施形態例を示す図であり、図1(a)、(b)、(c)において符号10は半導体レーザ装置である。この半導体レーザ装置10が図6に示した半導体レーザ装置1と異なるところは、光学系結合器3に代えて光学系結合器11を用いている点である。
【0013】
光学系結合器11は、細長い直方体状のレンズアレーからなるもので、その長辺方向が半導体レーザアレー2の長さ方向、すなわちストライプ状活性層5…の配列方向に一致した状態に配置されたものである。この光学系結合器11には、半導体レーザアレー2に正対する面に垂直成分コリメート部12が、また光ファイバアレー4側に正対する面に複数の水平成分コリメート部13が形成されている。ここで、水平成分コリメート部13…は、それぞれ半導体レーザアレー2のストライプ状活性層5に対して一対一の関係で配設され、すなわち一つのストライプ状活性層5に対して一つの水平成分コリメート部13が正対した状態に配設されている。
【0014】
垂直成分コリメート部12は、光学系結合器11においてその長辺方向、すなわち水平方向に延びて形成された半円柱状のレンズ層からなるもので、このレンズ層の曲面を半導体レーザアレー2と反対の側に向けて形成されたものである。一方、水平成分コリメート部13は、光学系結合器11においてその短辺方向、すなわち垂直方向に延びて形成された半円柱状のレンズ層からなるもので、このレンズ層の曲面を光ファイバアレー4と反対の側に向けて形成されたものである。垂直成分コリメート部12を形成するレンズ層は、光学系結合器11となるレンズアレーを形成する材料の屈折率に比べ大きい屈折率を有しており、同様に、水平成分コリメート部13を形成するレンズ層も、レンズアレーを形成する材料の屈折率に比べ大きい屈折率を有している。
【0015】
そして、このような構成のもとに垂直成分コリメート部12は、図1(b)に示すように半導体レーザアレー2の全てのストライプ状活性層5から放射され発散した光のうち垂直成分をコリメートして水平成分コリメート部13側に導くようになっている。また、水平成分コリメート部13は、対応するストライプ状活性層5から放射され垂直成分コリメート部12で垂直成分のみがコリメートされた光を受け、これの水平成分についてコリメートして光ファイバ6(光ファイバアレー4)に導き集光するようになっている。すなわち、垂直成分コリメート部12を出た光は垂直成分のみしかコリメートされていないことから、その水平成分は発散しているものの、水平成分コリメート部13を透過することによってこの水平成分もコリメートされるのである。よって、この半導体レーザ装置10にあっては、半導体レーザアレー2で放射した光を、光学系結合器11によって垂直成分、水平成分共に集光し、これを光ファイバアレー4に導くことができる。
【0016】
ここで、図1(a)、(b)、(c)に示した光学系結合器11の作製方法を説明する。この例における光学系結合器11は、イオン交換レンズによって形成されたもので、図2(a)に示すように矩形板状のガラス等からなる透明基材20の一方の面20aを、その横方向(水平方向)に所定の幅のCr(クロム)からなる横パターン21を蒸着法で並列した状態に複数列形成するとともに、図2(b)に示すように透明基材20の他方の面20bを、その縦方向(垂直方向)に所定の幅のCr(クロム)からなる縦パターン22を蒸着法で並列した状態に複数列形成する。これら横パターン21…、縦パターン22…については、そのパターン間、すなわち蒸着されない部分が後述するように垂直成分コリメート部12、あるいは水平成分コリメート部13となることから、その幅(パターン間の間隔)については予め設定した寸法となるように蒸着を行う。
【0017】
このようにして蒸着を行って横パターン21…、縦パターン22…を形成したら、従来公知のイオン交換法によって透明基材20の一方の面の横パターン21、21間の表層部をイオン交換し、図2(c)に示すように透明基材20の一方の面に水平方向に延びた半円柱状のレンズ層からなる垂直成分コリメート部12を複数形成する。続いて、透明基材20の他方の面20bへの縦パターン22形成のための蒸着を再度繰り返し、その後、イオン交換法によって透明基材20の他方の面の縦パターン22、22間の表層部をイオン交換し、図2(d)に示すように透明基材20の一方の面に垂直方向に延びた半円柱状のレンズ層からなる水平成分コリメート部13を複数(半導体レーザアレー2のストライプ状活性層5の数と同数)形成する。
【0018】
ここで、このように水平成分コリメート部13の形成にあたって縦パターン22…形成のための蒸着を2度行うのは、形成する光学系結合器11の表面(一方の面)に形成する垂直成分コリメート部12のNA(開口数)と裏面(他方の面)に形成する水平成分コリメート部13のNA(開口数)とをそれぞれ異なった値にするべく、イオン交換の時間を変えてそれぞれ独立に制御するためである。すなわち、光学系結合器11の表面(一方の面)については、発散角の大きい垂直方向の光用に高いNA(0.6〜0.8程度)を有したレンズ層からなる垂直成分コリメート部12を形成し、裏面(他方の面)については、発散角の小さな水平方向の光用に低いNA(0.1〜0.3程度)を有したレンズ層からなる水平成分コリメート部13を形成するように設計しているからである。
【0019】
このようにして垂直成分コリメート部12、水平成分コリメート部13を形成したら、横パターン21…、縦パターン22…を全て除去し、図2(c)、(d)中破線で示した切断線に沿って透明基材20をカットし、図1(a)、(b)、(c)に示した光学系結合器11を得る。このような作製方法によれば、半導体プロセスを流用しているため特性のばらつきが小さくかつ位置精度が高い光学系結合器11を得ることができ、しかも、大量生産が可能となることからその製造コストを抑えることもできる。
【0020】
図3(a)、(b)、(c)は本発明の第2実施形態例を示す図であり、これらの図2において符号30は半導体レーザ装置、31は光学系結合器である。この第2実施形態例の半導体レーザ装置30が第1実施形態例の半導体レーザ装置10と異なるところは、やはり光学系結合器11に代えて光学系結合器31を用いている点である。すなわち、この第2実施形態例における光学系結合器31は、その水平成分コリメート部32が、図3(c)に示すように半円柱状でなく半球面状に形成されたものとなっている。そして、このような構成により光学系結合器31は、その水平成分コリメート部32が、対応するストライプ状活性層5から放射され垂直成分コリメート部12で垂直成分のみがコリメートされた光を受け、これの水平成分についてコリメートすると同時に、垂直成分についても再度コリメートし、光ファイバ6(光ファイバアレー4)に導き集光するようになっている。よって、この半導体レーザ装置30にあっては、前記半導体レーザ装置10と同様に、半導体レーザアレー2で放射した光を、光学系結合器31によって垂直成分、水平成分共に集光し、これを光ファイバアレー4に導くことができる。
【0021】
なお、このような光学系結合器31を作製するには、特に透明基材20の裏面(他方の面)にCrからなるパターンを蒸着形成するに際して、図3(b)に示すように蒸着を行わない円形状の開口部33を縦横に配置した状態で蒸着パターン34を形成し、その状態でイオン交換を行って半球状の水平成分コリメート部32を形成する。そして、横パターン21…、蒸着パターン34を全て除去し、図3(c)中破線で示した切断線に沿って透明基材20をカットし、図3(a)に示した光学系結合器31を得る。このような作製方法にあっても、半導体プロセスを流用しているため特性のばらつきが小さくかつ位置精度が高い光学系結合器31を得ることができ、しかも、大量生産が可能となることからその製造コストを抑えることもできる。
【0022】
図4は本発明の第3実施形態例を説明するための図であり、図4中符号40は光学系結合器である。この第3実施形態例が第1実施形態例、第2実施形態例の半導体レーザ装置10、30と異なるところもその光学系結合器の構成にある。すなわち、図4に示した光学系結合器40は、イオン交換レンズでなく貼り合わせレンズによって形成されたもので、透明平板ガラス41にそれぞれ一対の固定材42、43を介して円柱状のレンズからなる垂直成分コリメート部44と複数の水平成分コリメート部45…を取り付けたものである。固定材42、42はシリコンからなる四角柱状のもので、透明平板ガラス41の一方の面の上下に加熱圧着あるいは接着によって貼りつけられたものであり、その中央部には異方性エッチングによってV溝46が形成されている。同様に、固定材43、43もシリコンからなる四角柱状のもので、透明平板ガラス41の他方の面の左右に加熱圧着あるいは接着によって貼りつけられたものであり、その中央部には異方性エッチングによってV溝46が複数(半導体レーザアレー2のストライプ状活性層5の数と同数)形成されている。
【0023】
そして、固定材42、42のV溝46、46間には、前記垂直成分コリメート部44が架け渡された状態で、やはり加熱圧着あるいは接着により貼りつけ固定されており、同様に、固定材43、43のV溝46、46間にも、前記水平成分コリメート部45が架け渡された状態で加熱圧着あるいは接着により貼りつけ固定されている。
【0024】
このような構成の光学系結合器40にあっても、垂直成分コリメート部44が半導体レーザアレー2の全てのストライプ状活性層5から放射され発散した光のうち垂直成分をコリメートし、また、水平成分コリメート部45が、対応するストライプ状活性層5から放射され垂直成分コリメート部44で垂直成分のみがコリメートされた光を受け、これの水平成分についてコリメートして光ファイバ6(光ファイバアレー4)に導き集光するようになっている。よって、この第3実施形態例の半導体レーザ装置にあっても、半導体レーザアレー2で放射した光を、光学系結合器41によって垂直成分、水平成分共に集光し、これを光ファイバアレー4に導くことができる。
【0025】
図5は本発明の第4実施形態例を説明するための図であり、図5中符号50は光学系結合器である。この第4実施形態例が第1実施形態例、第2実施形態例の半導体レーザ装置10、30と異なるところもその光学系結合器の構成にある。すなわち、図5に示した光学系結合器50は、イオン交換レンズや貼り合わせレンズでなく、機械加工レンズによって形成されたもので、ガラスからなる平板状の基板51の一方の面に半円柱状のレンズからなる垂直成分コリメート部52が横方向(水平方向)に延びて形成され、また、他方の面にやはり半円柱状のレンズからなる水平成分コリメート部53が縦方向(垂直方向)に延びて複数(半導体レーザアレー2のストライプ状活性層5の数と同数)形成されている。
【0026】
このような構成の光学系結合器50にあっても、垂直成分コリメート部52が半導体レーザアレー2の全てのストライプ状活性層5から放射され発散した光のうち垂直成分をコリメートし、また、水平成分コリメート部53が、対応するストライプ状活性層5から放射され垂直成分コリメート部52で垂直成分のみがコリメートされた光を受け、これの水平成分についてコリメートして光ファイバ6(光ファイバアレー4)に導き集光するようになっている。よって、この第4実施形態例の半導体レーザ装置にあっても、半導体レーザアレー2で放射した光を、光学系結合器41によって垂直成分、水平成分共に集光し、これを光ファイバアレー4に導くことができる。なお、この第4実施形態例の光学系結合器50においては、垂直成分コリメート部52、水平成分コリメート部53として、半円柱状でなく双曲線状のレンズを採用することもできる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の半導体レーザ装置は、光学系結合器を、半導体レーザアレーから放射された光の垂直成分をコリメートする垂直成分コリメート部と、水平成分をコリメートする水平成分コリメート部とを有するものとしたので、半導体レーザアレーから放射された光の垂直成分と水平成分とを前記光学系結合器で共に集光し、これを光ファイバアレーに導くことができ、これにより半導体レーザアレーと光ファイバアレーとの間を高い結合効率で接続することができる。また、このように高い結合効率を得ることができることから、光ファイバアレーの出射端側のバンドル部の径を小さくすることができ、よって光密度が上がり、加工などに用いる際に極めて有効なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の半導体レーザ装置の第1実施形態例を説明するための図であり、(a)は半導体レーザ装置の概略構成を示す斜視図、(b)は半導体レーザ装置の要部側面図、(c)は半導体レーザ装置の要部平面図である。
【図2】 (a)〜(d)は図1に示した光学系結合器の製造方法を説明するための図である。
【図3】 本発明の半導体レーザ装置の第2実施形態例を説明するための図であり、(a)は半導体レーザ装置の概略構成を示す要部側面図、(b)、(c)は光学系結合器の製造方法を説明するための図である。
【図4】 本発明の半導体レーザ装置の第3実施形態例に用いられる光学系結合器の、概略構成を示す斜視図である。
【図5】 本発明の半導体レーザ装置の第4実施形態例に用いられる光学系結合器の、概略構成を示す斜視図である。
【図6】 従来の半導体レーザ装置の一例を説明するための図であり、(a)は半導体レーザ装置の概略構成を示す斜視図、(b)は半導体レーザ装置の要部側面図、(c)は半導体レーザ装置の要部平面図である。
【符号の説明】
2…半導体レーザアレー、4…光ファイバアレー、10,30…半導体レーザ装置、11,31,40,50…光学系結合器、12,44,52…垂直成分コリメート部、13,32,45,53…水平成分コリメート部
Claims (7)
- 光を放射するストライプ状活性層が水平方向に配列された半導体レーザアレーと、当該半導体レーザアレーから放射した光の垂直成分をコリメートする垂直成分コリメート部および当該垂直成分コリメート部を通過した光の水平成分をコリメートする水平成分コリメート部が設けられた光学系結合器と、当該光学系結合器を介して入力端が前記ストライプ状活性層と対応する位置となるように光ファイバーを配列してなり、出力端側から光を出射する光ファイバーアレーとを備えた半導体レーザ装置であって、
前記光学系結合器は、直方体状に構成され、その長辺方向が前記ストライプ状活性層の配列方向と一致する状態で配置されており、
前記垂直成分コリメート部は、前記光学系結合器の前記半導体レーザアレーと正対する面に、当該光学系結合器の長辺方向に延びて形成され、曲面を当該半導体レーザアレーと反対の側に向けた状態で配設された半円柱状のレンズ層からなるとともに、
前記水平成分コリメート部は、前記光学系結合器における前記光ファイバーアレーと正対する面の前記光ファイバーと対応する位置に、前記光学系結合器の短辺方向に延びて形成され、曲面を当該光ファイバーアレーと反対の側に向けた状態で配設された半円柱状のレンズ層からなる
ことを特徴とする半導体レーザ装置。 - 前記レンズ層はイオン交換レンズで構成されている
ことを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ装置。 - 前記水平成分コリメート部を構成するレンズ層の開口数よりも前記垂直成分コリメート部を構成するレンズ層の開口数が高い
ことを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ装置。 - 光を放射するストライプ状活性層が水平方向に配列された半導体レーザアレーと、当該半導体レーザアレーから放射した光の垂直成分をコリメートする垂直成分コリメート部および当該垂直成分コリメート部を通過した光の水平成分をコリメートする水平成分コリメート部が設けられた光学系結合器と、当該光学系結合器を介して入力端が前記ストライプ状活性層と対応する位置となるように光ファイバーを配列してなり、出力端側から光を出射する光ファイバーアレーとを備えた半導体レーザ装置であって、
前記光学系結合器は、直方体状に構成され、その長辺方向が前記ストライプ状活性層および前記光ファイバーの配列方向と一致する状態で配置されており、
前記垂直成分コリメート部は、前記光学系結合器の前記半導体レーザアレーと正対する面に、前記光学系結合器の長辺方向に延びて形成され、曲面を当該半導体レーザアレーと反対の側に向けた状態で配設された半円柱状のレンズ層からなるとともに、
前記水平成分コリメート部は、前記光学系結合器における前記光ファイバーアレーと正対する面の前記光ファイバーと対応する位置に、曲面を当該光ファイバーアレーと反対の側に向けた状態で配設された半球状のレンズ層からなる
ことを特徴とする半導体レーザ装置。 - 前記レンズ層はイオン交換レンズで構成されている
ことを特徴とする請求項4記載の半導体レーザ装置。 - 光を放射するストライプ状活性層が水平方向に配列された半導体レーザアレーと、当該半導体レーザアレーから放射した光の垂直成分をコリメートする垂直成分コリメート部および当該垂直成分コリメート部を通過した光の水平成分をコリメートする水平成分コリメート部が設けられた光学系結合器と、当該光学系結合器を介して入力端が前記ストライプ状活性層と対応する位置となるように光ファイバーを配列してなり、出力端側から光を出射する光ファイバーアレーとを備えた半導体レーザ装置であって、
前記光学系結合器は、透明平板ガラスの両主面側に固定材を介して円柱状のレンズを貼り合わせて構成されており、
前記垂直成分コリメート部は、前記透明平板ガラスの前記半導体レーザアレーと正対す る面に、前記固定材を介して、その長辺方向が水平方向と一致する状態で貼りつけられた前記円柱状のレンズからなるとともに、
前記水平成分コリメート部は、前記透明平板ガラスにおける前記光ファイバーアレーと正対する面の前記光ファイバーと対応する位置に、前記固定材を介して、その長辺方向が垂直方向と一致する状態で貼りつけられた前記円柱状のレンズからなる
ことを特徴とする半導体レーザ装置。 - 光を放射するストライプ状活性層が水平方向に配列された半導体レーザアレーと、当該半導体レーザアレーから放射した光の垂直成分をコリメートする垂直成分コリメート部および当該垂直成分コリメート部を通過した光の水平成分をコリメートする水平成分コリメート部が設けられた光学系結合器と、当該光学系結合器を介して入力端が前記ストライプ状活性層と対応する位置となるように光ファイバーを配列してなり、出力端側から光を出射する光ファイバーアレーとを備えた半導体レーザ装置であって、
前記光学系結合器は、透明平板ガラスの両主面側を加工して形成されており、
前記垂直成分コリメート部は、前記透明平板ガラスの前記半導体レーザアレーと正対する面を、曲面を半導体レーザアレー側に向けて水平方向に延びて形成された半円柱状または双曲線状に加工してなるとともに、
前記水平成分コリメート部は、前記光ファイバーアレーと正対する面の前記光ファイバーと対応する位置を、曲面を前記光ファイバーアレーに向けて垂直方向に延びた半円柱状または双曲線状に加工してなる
ことを特徴とする半導体レーザ装置。
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