JP2004287181A - 光導波路、光導波路アレイ及びレーザ集光装置 - Google Patents
光導波路、光導波路アレイ及びレーザ集光装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004287181A JP2004287181A JP2003080334A JP2003080334A JP2004287181A JP 2004287181 A JP2004287181 A JP 2004287181A JP 2003080334 A JP2003080334 A JP 2003080334A JP 2003080334 A JP2003080334 A JP 2003080334A JP 2004287181 A JP2004287181 A JP 2004287181A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- optical waveguide
- axis direction
- incident
- laser
- laser light
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【課題】半導体レーザアレイの複数の発光部から出射された各レーザ光を、より効率良く集光でき、且つより容易に実現できる光導波路、光導波路アレイ及びレーザ集光装置を提供する。
【解決手段】光導波路(20)は、複数のレーザ光が入射される入射面(22in)と、入射された各レーザ光を所定の方向に屈折させて複数のレーザ光が集光されて出射される出射面(22out)とを備え、入射されたレーザ光が通過可能な通過領域(22en)と、入射されたレーザ光が通過できない禁止領域(22dis)とを有している。そして、禁止領域の一部または全部を、第1の屈折率を有する第1物質と、第2の屈折率を有する第2物質とが、入射されるレーザ光の波長に基づいた周期にて組み合わされるように形成し、通過領域を、入射されたレーザ光が出射面に導かれるように形成する。
【選択図】 図2
【解決手段】光導波路(20)は、複数のレーザ光が入射される入射面(22in)と、入射された各レーザ光を所定の方向に屈折させて複数のレーザ光が集光されて出射される出射面(22out)とを備え、入射されたレーザ光が通過可能な通過領域(22en)と、入射されたレーザ光が通過できない禁止領域(22dis)とを有している。そして、禁止領域の一部または全部を、第1の屈折率を有する第1物質と、第2の屈折率を有する第2物質とが、入射されるレーザ光の波長に基づいた周期にて組み合わされるように形成し、通過領域を、入射されたレーザ光が出射面に導かれるように形成する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ光を集光する光導波路、半導体レーザアレイから出射される複数のレーザ光を集光する光導波路アレイ、及び半導体レーザアレイと光導波路アレイを用いたレーザ集光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8に、従来の半導体レーザ集光装置の概略構成の例を示す。半導体レーザ(レーザダイオード等)の活性層14の発光部12から出射される半導体レーザ光(以下、「レーザ光」と記載する)は、レーザ光2の進行方向に対して垂直な面においてほぼ楕円状であり、当該楕円状のレーザ光2は、長軸方向(fast軸方向)と、短軸方向(slow軸方向)とを有する。また、当該楕円は、発光部12からの距離が長くなるほど大きくなる。そして、長軸方向と短軸方向に2次元的に配列した複数の発光部を持つ半導体レーザアレイから出射されるレーザ光を、光ファイバに集光してレーザ光の出力を増大させる半導体レーザ集光装置が知られている。
例えば、半導体レーザをレーザ加工装置の光源として用いる場合、加工に用いるレーザ光の高出力化が必要であるが、単一の発光部から出射されるレーザ光では、出力強度に限界がある。そこで、レンズ群等を用いて複数の発光部から出射されるレーザ光を集光して、レーザ光の出力を増大させている。
従来の半導体レーザ集光装置の技術として、例えば、図8に示すように、レンズ群と光ファイバ30を備え、レーザ光の発光部12から光ファイバ30までの間に、長軸方向コリメートレンズアレイ70、長軸方向集光レンズ80、短軸方向集光レンズアレイ90、の順にレンズを配置してレーザ光を光ファイバ30に集光するレーザ集光装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−98191号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
半導体レーザの発光部12から出射されるレーザ光を効率良く光ファイバ30に集光してレーザ光の出力を増大させるには、より細い光ファイバに、より多くの発光部からのレーザ光を入射して密度を高めることと、より小さな入射角で入射端面に入射して、入射したレーザ光を外部に反射させることなく、効率よく光ファイバに入射する(入射端面に対して、より直角に近い角度で入射する)ことが必要である。これにより、光ファイバ内におけるレーザ光の進行方向と、光ファイバの長手方向とのなす角度がより小さくなり、レーザ光が光ファイバ内で全反射しながら進行し、光ファイバ外部への漏れによる損失を抑制できる。
ここで、発光部12から出射されたレーザ光は、長軸方向及び短軸方向に拡がりながら進行する。拡がりながら進行するレーザ光を集光する場合、レンズ自身に非常に高い精度が要求され、そのレンズの配置位置も、非常に高い精度が要求される。
従来の半導体レーザ集光装置(例えば、特開2000−98191号公報)は、発光部の間隔が比較的広い長軸方向においては、一旦、平行光に変換してから集光しているが、発光部の間隔が比較的狭い短軸方向においては、レンズの径が非常に小さく、配置も困難であるため、平行光にしてから集光することをせず、集光のみを行っている。
【0005】
従来の半導体レーザ集光装置(例えば、特開2000−98191号公報)では、図8に示すように、半導体レーザアレイ10の各発光部12(m、n)(m行n列、図8の例では、5行16列)から出射されるレーザ光を、長軸方向コリメートレンズアレイ70を通過させ、長軸方向集光レンズ80を通過させ、更に、短軸方向集光レンズアレイ90を通過させて光ファイバ30(s、t)(s行t列、図8の例では、1行8列)に入射している。
なお、全ての図面において、座標軸は、レーザ光の進行方向(出射方向)をZ軸、fast軸方向(長軸方向)をX軸、slow軸方向(短軸方向)をY軸としている。
なお、全ての図面は、説明を容易にするため、あるいは比較等を容易にするために、実際の寸法とは異なる寸法で記載している部分を含んでいる。
【0006】
また、図8(従来の半導体レーザ集光装置)の構成における、各レンズ及びレーザ光の様子を図9(A)及び(B)に示す。図9(A)は、短軸方向に配列された2個の発光部から出射される2本のレーザ光と、長軸方向に配列された5個の発光部から出射される5本のレーザ光の合計10本のレーザ光を、1本の光ファイバに集光している。図9(A)は、図8をX軸方向から見た図であり、図9(B)は、図8をY軸方向から見た図である。
一般的によく用いられる半導体レーザアレイでは、短軸方向においては、各発光部12の幅(図9(A)中のDw)は約0.2mmであり、発光部と発光部の間隔(図9(A)中のDp)は約0.2mmである。また、各発光部から出射されるレーザ光の短軸方向の拡がり角(図9(A)中のθiny)は約3.5°である。
また、長軸方向において隣り合う発光部の間隔(図9(B)中のDh)は約1.75mmであり、各発光部の厚さ(図9(B)中のDt)は約0.002mmである。また、各発光部から出射されるレーザ光の長軸方向の拡がり角(図9(B)中のθinx)は約40°である。
【0007】
例えば、このレーザ光を、光ファイバ30に、短軸方向において2本のレーザ光を集光し、長軸方向において5本のレーザ光を集光する。また、短軸方向の入射角(図9(A)中のθouty)が約10°以下になるように(より小さな入射角で)集光する。
この場合、最も効率良く集光するためには、図9(A)において、短軸方向に隣り合う発光部12から出射されるレーザ光が重なる前に短軸方向集光レンズアレイ90を配置する必要がある。レーザ光が重なる位置は、上記の数値の場合は、発光部12から約1.6mmの位置である。
しかし、発光部12から約1.6mmまでの距離の間に、長軸方向コリメートレンズアレイ70と短軸方向集光レンズアレイ90を配置する必要があり、事実上、配置は非常に困難である。
【0008】
また、この場合、短軸方向集光レンズアレイ90の焦点距離(f90)を、発光部12から短軸方向集光レンズアレイ90までの距離(この場合、約1.6mm)に設定すると、短軸方向における集光の効率がほぼ最適になり、発光部12から光ファイバ30までの距離(図9(A)中のL)は、約3.2mmとなる。しかし、例えば長軸方向に1.75mm間隔で配列された5個の発光部から出射されるレーザ光を、長軸方向の入射角を10°未満とするためには、約19.85mm以上の距離が必要であり、必要な数のレーザ光を集光することが非常に困難である。
【0009】
従って、以下の課題を解決する必要がある。
短軸方向集光レンズアレイ90と発光部12との間の距離が短い。このため、所定距離の間に、長軸方向コリメートレンズアレイ70と短軸方向集光レンズアレイ90を適切に配置することが困難である。また、光ファイバ30の位置も発光部12から短い距離になり、長軸方向の入射角(θoutx)を小さく設定すると、長軸方向に集光できるレーザ光の本数が少なくなる。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、半導体レーザアレイの複数の発光部から出射された各レーザ光を、より効率良く集光でき、且つより容易に実現できる光導波路、光導波路アレイ及びレーザ集光装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりの光導波路である。
請求項1に記載の光導波路では、通過領域の各入射面に入射された各レーザ光は、禁止領域に入ることなく、通過領域に沿って導かれ、レンズ等で屈折させることなく出射面に到達する。レンズで屈折させて集光する場合は、レンズの焦点距離、レンズの配置位置、及び配置したレンズの角度等、種々の精度が非常に重要であるが、請求項1に記載の光導波路はレンズを有さず、禁止領域と通過領域を用いて屈折させて集光する。つまり、所定の入射面にレーザ光を入射すれば、光導波路の配置位置、配置した光導波路の角度はそれ程重要でない。
これにより、半導体レーザアレイの複数の発光部から出射された各レーザ光を、より効率良く集光できる。
また、例えばレーザ光の波長が800[μm]の場合、禁止領域をレーザ光の波長に基づいた周期(例えば400[μm])にて第1物質(石英ガラス等)と第2物質(大気等(この場合、例えば穿孔しておく))とを組み合わせて構成する。これにより、より容易に光導波路の禁止領域を実現できる。
【0011】
また、本発明の第2発明は、請求項2に記載されたとおりの光導波路である。
請求項2に記載の光導波路では、入射面における通過領域の幅(長軸方向の幅)をより広く、出射面における通過領域の幅(長軸方向の幅)をより狭くする。このため、入射面に入射されるレーザ光の位置の許容範囲(誤差範囲)をより大きくすることができ、効率良く集光することができる。
また、長軸方向の幅を変化させることは、2次元的に形成(長軸方向と出射方向を含む2次元で形成)した禁止領域にて、容易に実現することができる。
【0012】
また、本発明の第3発明は、請求項3に記載されたとおりの光導波路である。
請求項3に記載の光導波路は、請求項1または2に記載の光導波路であって、入射されたレーザ光を禁止領域と通過領域を用いて長軸方向に屈折させ、短軸方向においては屈折させずに全反射させる。このため、光導波路の禁止領域と通過領域を3次元的(立体的)に形成することなく、2次元的(平面的)に形成すればよいので、光導波路を容易に実現することができる。また、屈折させない短軸方向においては全反射させることで、入射されたレーザ光を光導波路の外部に漏らすことなく、効率良く集光することができる。
【0013】
また、本発明の第4発明は、請求項4に記載されたとおりの光導波路アレイである。
請求項4に記載の光導波路アレイを用いれば、長軸方向及び短軸方向に2次元状に配列された半導体レーザアレイから出射される複数のレーザ光を、効率良く集光することができる。また、短軸方向に光導波路を積層するため、容易に実現することができる。
【0014】
また、本発明の第5発明は、請求項5に記載されたとおりのレーザ集光装置である。
請求項5に記載のレーザ集光装置を用いれば、長軸方向及び短軸方向に2次元状に配列された半導体レーザアレイから出射される複数のレーザ光を、効率良く集光することができるレーザ集光装置を容易に実現することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明の光導波路20を用いた光導波路アレイ20Aをレーザ集光装置に適用した一実施の形態の概略構成図を示している。
図1に示す実施の形態では、図8に示す従来のレーザ集光装置に対して、半導体レーザアレイ10と光ファイバ30との距離を非常に大きくできる(従来では約3.2mmのところを、本実施の形態ではレーザ光の進行方向に対する光導波路アレイ20Aの長さに応じて、数cm以上に設定することも可能)。このため、光ファイバ30への入射角を小さくできるので、より効率良くレーザ光を集光することができる。
また、図8に示す従来のレーザ集光装置に対して、長軸方向コリメートレンズアレイ70、長軸方向集光レンズ80、短軸方向集光レンズアレイ90とを省略し、その代わりに光導波路アレイ20Aを設けているので、構成が簡素化され、組み付け時の調整等(各レンズ等の配置位置の微調整等)が従来のレーザ集光装置に比して、非常に容易である。
【0016】
●[全体構成(図1)]
図1に示す本実施の形態では、発光部12(m,n)(m行n列、図1の例では5行16列)を、長軸方向毎の複数の発光部グループに分割し、各発光部グループ毎(第1グループ毎)のレーザ光を各光導波路20(s,t)(s行t列、図1の例では1行16列)で集光して、各光ファイバ30(s,t)(s行t列、図1の例では1行16列)に入射する。
【0017】
半導体レーザアレイ10は、複数の発光部12を有し、単一の発光部を有する半導体レーザを2次元的に配列して、あるいは一列に複数の発光部を有するアレイ型半導体レーザを積層または配列して、あるいは2次元配列されたスタック型半導体レーザで、構成されている。本実施の形態では、スタック型レーザダイオードを用いている。
光導波路アレイ20Aは、発光部12(m,n)の長軸方向毎の各発光部グループ毎に対応する光導波路20(s,t)が、短軸方向に複数配列(積層)されて構成されている。各光導波路20(s,t)内に入射されたレーザ光は、入射された光導波路20(s,t)内を、出射面に向かって進行する(詳細は後述する)。
光導波路アレイ20Aは、半導体レーザアレイ10の各発光部12から入射された複数のレーザ光を、長軸方向に対して各光ファイバ30(s,t)の入射面に集まるように、長軸方向に集光(束ね、あるいは集約)する。
なお、以下、「束ねる」とは、各レーザ光の径をほぼ縮めることなく複数のレーザ光を集めることをいい、「集約する」とは、各レーザ光の径を縮めるあるいは径を縮めるとともに複数のレーザ光を集めることをいう。また、「集光する」とは、「束ねる」あるいは「集約する」方法を用いて、レーザ光の出力を高めることをいう。
【0018】
各光ファイバ30(s,t)の入射面には、各光導波路20(s,t)の出射面から、少なくとも長軸方向に集光されたレーザ光が入射される。そして、集光レンズ100は、任意の形状に束ねられた光ファイバ30の出射面から焦点距離に対応する位置等、所定の位置に配置されている。そして、集光レンズ100は、光ファイバ30の出射面から出射されたレーザ光を、各々所定の位置に集光する。これにより、半導体レーザアレイ10の複数の発光部12(m,n)から出射された複数のレーザ光は所定の位置に集光され、加工等に用いることができるように、レーザ光の出力を増大させることができる。
【0019】
●[光導波路20(s,t)の構造(図2)]
次に、図2を用いて光導波路20の概略構造について説明する。光導波路20は、図2(A)に示すように、半導体レーザアレイ10の発光部グループから出射されるレーザ光が入射される入射面22inと、入射されたレーザ光を集光して出射する出射面22outを有している。
また、光導波路20は、図2(B)に示すように、入射されたレーザ光が通過可能な通過領域22en(図2(B)中の白抜き部分)と、入射されたレーザ光が通過できない禁止領域22dis(図2(B)中のハッチング部分)とを有している。
図2(B)に示す光導波路20の例では、5本のレーザ光を各々入射する入射面22in(1,1)〜22in(1,5)と、各レーザ光を集光して出射する出射面22out(1)を有している。入射面22in(1,1)に入射されたレーザ光は、経路22in(1,1)−a1−a2−a3を経由して出射面22out(1)に到達する。同様に、入射面22in(2,1)に入射されたレーザ光は、経路22in(2,1)−a2−a3を経由して出射面22out(1)に到達する。以下22in(3,1)〜(5,1)についても同様であるので説明を省略する。
【0020】
また、入射面22in(1,1)〜(5,1)における長軸方向の幅(図2(B)中のWin)を、出射面22out(1)における長軸方向の幅(図2(B)中のWout)よりも広くしている。出射面22out(1)ではレーザ光を集光して出射するため、幅が比較的狭い方が好ましい。入射面22in(1,1)〜(5,1)では入射されるレーザ光の位置の許容範囲(誤差範囲)を広くするために、幅が比較的広い方が好ましい。この場合、入射面22in(1,1)〜(5,1)に入射されるレーザ光の位置の許容範囲が広がり、効率良くレーザ光を集光することができる。
【0021】
また、通過領域22en及び禁止領域22disの構造を、拡大図AA及びBBに示す。
光導波路20の材質は、例えば石英ガラス(第1の屈折率を有する第1物質)であり、禁止領域22disと通過領域22enとの境界には、Y軸方向(短軸方向)に向かって微細孔Hを形成する(この場合、微細孔H内の大気が第2の屈折率を有する第2物質)。通過領域22enは、特別な処置を行う必要がない。また、禁止領域22disは、入射されるレーザ光の波長に基づいた周期にて、第1物質と第2物質とが交互に配置されるように組み合わされている。
例えば、レーザ光の波長が800[μm]の場合、微細孔HのピッチPi1、Pi2を波長の約半分の400[μm]に設定し、径φを約200[μm]に設定する。このように、禁止領域22disにフォトニック結晶の構造を持たせる。また、禁止領域22disの微細孔Hは、4〜5周期分の微細孔Hにて境界として有効に働く。このため、禁止領域22dis内の全部に微細孔Hを形成することなく、境界部分の4〜5周期分のみに微細孔Hを形成(禁止領域22disの一部に形成)するようにしてもよい。
なお、光導波路20の材質(第1物質)は、他にも種々のものを用いることができる。また、第2物質として微細孔Hをあけずに、第2物質をドーピング等させて第1物質と第2物質の周期的構造を形成するようにしてもよい。また、微細孔Hの形状も、種々の形状とすることができる。
【0022】
図8に示す従来のレーザ集光装置では、光ファイバ30に集光するための各レンズの形成及び位置決め等には、サブミクロンオーダーの非常に高い精度が必要である。しかし、本実施の形態に示す光導波路20では、ミクロンオーダーの精度で充分であり、容易に形成及び位置決め等を行うことができる。また、微細孔Hは、マイクロマシニング技術、半導体プロセス技術等を用いて、比較的容易に形成することが可能である。
また、レンズ群を用いて光ファイバ30に集光する従来のレーザ集光装置では、レンズの回折限界、加工精度の限界等より数10[μm]の径に集光することが限界であったが、本実施の形態に示す光導波路20を用いて集光する場合、数[μm]の径に集光することも可能である。
また、通過領域22enの屈折角度(図2(B)中のθ1〜θ3は、60°程度の大きさの角度に設定することもできる。このため、光導波路20のZ軸方向(レーザ進行方向)における長さをより短くすることができ、レーザ集光装置を小型化することができる。
【0023】
●[各構成要素の配置と、光ファイバまでのレーザ光の集光状態(図3)]
次に、図3(A)及び(B)を用いて、発光部12、光導波路アレイ20A、光ファイバ30の配置位置と、光ファイバ30までのレーザ光の集光状態について説明する。
図3(A)は、長軸(fast軸)方向から見た図である。各発光部12から出射されたレーザ光は、光導波路アレイ20Aの各光導波路20の入射面に入射されると、短軸方向においては各光導波路20内を反射しながら当該光導波路20からほとんど外部に漏れることなく進行し、(当該光導波路20の出射面に到達し、)光ファイバ30の入射面に入射される。
また、図3(B)は、短軸(slow軸)方向から見た図であり、レーザ光を長軸(fast軸)方向に屈折及び集光する様子を示している。
なお、図3(B)において、光導波路20(s,t)の各入射面22in(1,1)〜22in(5,1)を、各発光部12(1,1)〜12(5,1)に対応する位置に配置すると、光導波路20(s,t)を通過したレーザ光は、出射面22out(1)に集光される。
【0024】
●[光導波路アレイの構造(図4、図5)]
次に、図4を用いて、図3(A)に示した光導波路アレイ20Aの構造について説明する。なお、図4は、長軸方向から見た図であり、理解を容易にするために、図3(A)とは異なる寸法で記載している。
図4では、各光導波路20(s,t)の短軸方向の寸法を、ほぼ発光部12(m,n)の短軸方向の長さに設定している。これにより、短軸方向においては、1個の発光部12(m,n)から出射されたレーザ光を、当該発光部12(m,n)に対応する1個の光導波路20(s,t)に適切に入射することができる。また、各光導波路20(s,t)は、短軸方向において、互いに干渉することがない。
【0025】
更に、各光導波路20(s,t)の間の間隙を、当該光導波路20(s,t)よりも小さな屈折率を有する間隙部材25で埋めて、光導波路20と間隙部材25とを短軸方向に交互に複数配列した光導波路アレイ20Aを構成する。これにより、積層した光導波路(光導波路アレイ20A)のサイズを(短軸方向に)大きくすることができる(数[mm]〜数10[mm]程度)ので、位置決め、交換等の取り扱いが容易になる。また、レーザ集光装置として所定の位置に配置して、その配置位置を微調整する際、個々の光導波路毎に微調整する必要がなく、一括して微調整することができるので便利である。
【0026】
また、図4(B)では、各光導波路20(s,t)の短軸方向の寸法を、発光部12(m,n)の短軸方向の長さよりも小さく設定している。これにより、短軸方向においては、1個の発光部12(m,n)から出射されたレーザ光を、当該発光部12(m,n)に対応する2個以上(図4(B)の例では、2個)の光導波路20(s,t)に適切に入射することができる。また、各光導波路20(s,t)が、短軸方向において、互いに干渉することがないように設定する。これにより、光ファイバ30の径(dn)を、より小さくできる。
更に、各光導波路20(s,t)の間の間隙を、当該光導波路20(s,t)よりも小さな屈折率を有する低屈折率部材25、25aで埋めて、短軸方向に複数配列した光導波路20を一体構造とすることは、図4(A)と同様である。
なお、各光導波路20(s,t)と向かい合う部分の低屈折率部材25aは、レーザ光を効率的に集光するために、できるだけ薄い方が好ましい。
【0027】
また、各光導波路20の側面(短軸方向と交わる面)を、レーザ光を全反射する全反射部材100yで覆うようにしてもよい(図5参照)。これにより、光導波路20内に入射されたレーザ光は、短軸方向においては光導波路20の外部に漏れることなく、入射された全レーザ光が出射面に到達する。このため、短軸方向における集光効率をより向上させることができる。
全反射部材100yで覆う方法としては、例えば、銀等を蒸着させたり、表面を鏡面仕上げした銀等の金属板を貼り付けたりする。なお、全反射部材100yはレーザ光を全反射可能であれば、どのような材質であってもよい。また、どのような厚さであってもよい(膜状、板状に限定されない)。
【0028】
図5(A)に、光導波路20を短軸方向に複数配列(積層)して構成した例を示す。図4(A)の説明と同様に、短軸方向におけるレーザ発光部12毎に光導波路20を配置し、短軸方向における各光導波路20と光導波路20との間隙の層は、レーザ光を全反射する全反射部材100yの層を含んでいる。
【0029】
図5(B)の例において、各光導波路の間隙の層では、全反射部材100yで間隙部材110を挟み込んで形成されている。この場合、間隙部材110にはレーザ光が入射されることがないので、間隙部材110はどのような材質で構成されていてもよい。また、この場合、全反射部材100yは、間隙部材110の表面に形成あるいは貼り付け等されてもよいし、光導波路20の表面に形成あるいは貼り付け等されてもよい。
また、各光導波路の間隙の層は、全反射部材100yのみで形成してもよいし、間隙部材110で全反射部材100yを挟み込む構造にしてもよい。間隙部材110で全反射部材100yを挟み込む構造にする場合、間隙部材110はレーザ光を通過させることができれば屈折率は問わない。
以上のように、短軸方向における光導波路20と光導波路20との間隙の層には、レーザ光を全反射する全反射部材100yの層が少なくとも形成されていればよい。
【0030】
●[光導波路アレイのその他の構造(図6、図7)]
以上の説明では、光導波路20は通過領域22en及び禁止領域22disを平面的(2次元的)に形成したが、通過領域22en及び禁止領域22disを立体的(3次元的)に形成することも可能である。
例えば、図6(A)に示すように、禁止領域22disには、微細孔HをY軸(短軸)方向に周期的に形成するとともにX軸(長軸)方向にも周期的に形成する。そして、通過領域22enは当該微細孔Hが存在しないようにしておく。
また、図6(B)に示すように、禁止領域22disには、微細球Kを周期的に形成する。微細球Kは、焦点位置を制御したレーザ加工装置等にて形成することが可能である。この場合、ベースの材質(第1物質)に対して微細球Kが第2物質に相当する。そして、通過領域22enは当該微細球Kが存在しないようにしておく。
【0031】
以上に説明したように、通過領域22en及び禁止領域22disを立体的(3次元的)に形成した光導波路20は、図7に示すようにすることが可能である。図7に示す例の場合、図1に示す光導波路アレイ20Aの代わりに光導波路20を用いている。
この場合、光ファイバ30は1本でよく、集光レンズ100での集光も容易である。
【0032】
本発明の光導波路、光導波路アレイ及びレーザ集光装置は、本実施の形態で説明した形状、寸法、構成、材質等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
本実施の形態では、短軸方向に積層した光導波路アレイ20Aを用いて2次元状に配列された発光部を長軸方向毎の発光部グループに分割して長軸方向毎のレーザ光を集光(図1参照)したが、長軸方向に積層した光導波路アレイを用いて2次元状に配列された発光部を短軸方向毎の発光部グループに分割して短軸方向毎のレーザ光を集光するようにしてもよい。
第1物質と第2物質を周期的に形成する際、ピッチPi1及びPi2等と各物質のサイズ(径φ等)は、種々の寸法とすることができる。
本発明の光導波路、光導波路アレイ及びレーザ集光装置は、レーザ加工装置等、レーザ光を用いた種々の装置に適用することが可能である。
本実施の形態の説明に用いた数値は一例であり、この数値に限定されるものではない。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1〜3のいずれかに記載の光導波路を用いれば、半導体レーザアレイの複数の発光部から出射された各レーザ光を、より効率良く集光できる光導波路を容易に実現できる。
また、請求項4に記載の光導波路アレイを用いれば、半導体レーザアレイの複数の発光部から出射された各レーザ光を、より効率良く集光できる光導波路アレイを容易に実現できる。
また、請求項5に記載のレーザ集光装置を用いれば、半導体レーザアレイの複数の発光部から出射された各レーザ光を、より効率良く集光できるレーザ集光装置を容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光導波路20を用いた光導波路アレイ20Aをレーザ集光装置に適用した一実施の形態の概略構成図である。
【図2】本発明の光導波路20の構造を説明する図である。
【図3】各構成要素の配置と、光ファイバまでのレーザ光の集光状態を説明する図である。
【図4】光導波路アレイ20Aの構造を説明する図である。
【図5】光導波路20、光導波路アレイ20Aの構造を説明する図である。
【図6】禁止領域22disを立体的(3次元的)に形成する例を説明する図である。
【図7】光導波路20を用いたレーザ集光装置の他の例を説明する図である。
【図8】従来の半導体レーザ集光装置の構成を説明する図である。
【図9】従来の半導体レーザ集光装置において、各レンズの配置位置と、各レンズを通過したレーザ光が集光される様子を説明する図である。
【符号の説明】
10 半導体レーザアレイ
12 発光部
20 光導波路
20in 入射面
20out 出射面
22en 通過領域
22dis 禁止領域
H 微細孔
20A 光導波路アレイ
30 光ファイバ
100 集光レンズ
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ光を集光する光導波路、半導体レーザアレイから出射される複数のレーザ光を集光する光導波路アレイ、及び半導体レーザアレイと光導波路アレイを用いたレーザ集光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8に、従来の半導体レーザ集光装置の概略構成の例を示す。半導体レーザ(レーザダイオード等)の活性層14の発光部12から出射される半導体レーザ光(以下、「レーザ光」と記載する)は、レーザ光2の進行方向に対して垂直な面においてほぼ楕円状であり、当該楕円状のレーザ光2は、長軸方向(fast軸方向)と、短軸方向(slow軸方向)とを有する。また、当該楕円は、発光部12からの距離が長くなるほど大きくなる。そして、長軸方向と短軸方向に2次元的に配列した複数の発光部を持つ半導体レーザアレイから出射されるレーザ光を、光ファイバに集光してレーザ光の出力を増大させる半導体レーザ集光装置が知られている。
例えば、半導体レーザをレーザ加工装置の光源として用いる場合、加工に用いるレーザ光の高出力化が必要であるが、単一の発光部から出射されるレーザ光では、出力強度に限界がある。そこで、レンズ群等を用いて複数の発光部から出射されるレーザ光を集光して、レーザ光の出力を増大させている。
従来の半導体レーザ集光装置の技術として、例えば、図8に示すように、レンズ群と光ファイバ30を備え、レーザ光の発光部12から光ファイバ30までの間に、長軸方向コリメートレンズアレイ70、長軸方向集光レンズ80、短軸方向集光レンズアレイ90、の順にレンズを配置してレーザ光を光ファイバ30に集光するレーザ集光装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−98191号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
半導体レーザの発光部12から出射されるレーザ光を効率良く光ファイバ30に集光してレーザ光の出力を増大させるには、より細い光ファイバに、より多くの発光部からのレーザ光を入射して密度を高めることと、より小さな入射角で入射端面に入射して、入射したレーザ光を外部に反射させることなく、効率よく光ファイバに入射する(入射端面に対して、より直角に近い角度で入射する)ことが必要である。これにより、光ファイバ内におけるレーザ光の進行方向と、光ファイバの長手方向とのなす角度がより小さくなり、レーザ光が光ファイバ内で全反射しながら進行し、光ファイバ外部への漏れによる損失を抑制できる。
ここで、発光部12から出射されたレーザ光は、長軸方向及び短軸方向に拡がりながら進行する。拡がりながら進行するレーザ光を集光する場合、レンズ自身に非常に高い精度が要求され、そのレンズの配置位置も、非常に高い精度が要求される。
従来の半導体レーザ集光装置(例えば、特開2000−98191号公報)は、発光部の間隔が比較的広い長軸方向においては、一旦、平行光に変換してから集光しているが、発光部の間隔が比較的狭い短軸方向においては、レンズの径が非常に小さく、配置も困難であるため、平行光にしてから集光することをせず、集光のみを行っている。
【0005】
従来の半導体レーザ集光装置(例えば、特開2000−98191号公報)では、図8に示すように、半導体レーザアレイ10の各発光部12(m、n)(m行n列、図8の例では、5行16列)から出射されるレーザ光を、長軸方向コリメートレンズアレイ70を通過させ、長軸方向集光レンズ80を通過させ、更に、短軸方向集光レンズアレイ90を通過させて光ファイバ30(s、t)(s行t列、図8の例では、1行8列)に入射している。
なお、全ての図面において、座標軸は、レーザ光の進行方向(出射方向)をZ軸、fast軸方向(長軸方向)をX軸、slow軸方向(短軸方向)をY軸としている。
なお、全ての図面は、説明を容易にするため、あるいは比較等を容易にするために、実際の寸法とは異なる寸法で記載している部分を含んでいる。
【0006】
また、図8(従来の半導体レーザ集光装置)の構成における、各レンズ及びレーザ光の様子を図9(A)及び(B)に示す。図9(A)は、短軸方向に配列された2個の発光部から出射される2本のレーザ光と、長軸方向に配列された5個の発光部から出射される5本のレーザ光の合計10本のレーザ光を、1本の光ファイバに集光している。図9(A)は、図8をX軸方向から見た図であり、図9(B)は、図8をY軸方向から見た図である。
一般的によく用いられる半導体レーザアレイでは、短軸方向においては、各発光部12の幅(図9(A)中のDw)は約0.2mmであり、発光部と発光部の間隔(図9(A)中のDp)は約0.2mmである。また、各発光部から出射されるレーザ光の短軸方向の拡がり角(図9(A)中のθiny)は約3.5°である。
また、長軸方向において隣り合う発光部の間隔(図9(B)中のDh)は約1.75mmであり、各発光部の厚さ(図9(B)中のDt)は約0.002mmである。また、各発光部から出射されるレーザ光の長軸方向の拡がり角(図9(B)中のθinx)は約40°である。
【0007】
例えば、このレーザ光を、光ファイバ30に、短軸方向において2本のレーザ光を集光し、長軸方向において5本のレーザ光を集光する。また、短軸方向の入射角(図9(A)中のθouty)が約10°以下になるように(より小さな入射角で)集光する。
この場合、最も効率良く集光するためには、図9(A)において、短軸方向に隣り合う発光部12から出射されるレーザ光が重なる前に短軸方向集光レンズアレイ90を配置する必要がある。レーザ光が重なる位置は、上記の数値の場合は、発光部12から約1.6mmの位置である。
しかし、発光部12から約1.6mmまでの距離の間に、長軸方向コリメートレンズアレイ70と短軸方向集光レンズアレイ90を配置する必要があり、事実上、配置は非常に困難である。
【0008】
また、この場合、短軸方向集光レンズアレイ90の焦点距離(f90)を、発光部12から短軸方向集光レンズアレイ90までの距離(この場合、約1.6mm)に設定すると、短軸方向における集光の効率がほぼ最適になり、発光部12から光ファイバ30までの距離(図9(A)中のL)は、約3.2mmとなる。しかし、例えば長軸方向に1.75mm間隔で配列された5個の発光部から出射されるレーザ光を、長軸方向の入射角を10°未満とするためには、約19.85mm以上の距離が必要であり、必要な数のレーザ光を集光することが非常に困難である。
【0009】
従って、以下の課題を解決する必要がある。
短軸方向集光レンズアレイ90と発光部12との間の距離が短い。このため、所定距離の間に、長軸方向コリメートレンズアレイ70と短軸方向集光レンズアレイ90を適切に配置することが困難である。また、光ファイバ30の位置も発光部12から短い距離になり、長軸方向の入射角(θoutx)を小さく設定すると、長軸方向に集光できるレーザ光の本数が少なくなる。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、半導体レーザアレイの複数の発光部から出射された各レーザ光を、より効率良く集光でき、且つより容易に実現できる光導波路、光導波路アレイ及びレーザ集光装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりの光導波路である。
請求項1に記載の光導波路では、通過領域の各入射面に入射された各レーザ光は、禁止領域に入ることなく、通過領域に沿って導かれ、レンズ等で屈折させることなく出射面に到達する。レンズで屈折させて集光する場合は、レンズの焦点距離、レンズの配置位置、及び配置したレンズの角度等、種々の精度が非常に重要であるが、請求項1に記載の光導波路はレンズを有さず、禁止領域と通過領域を用いて屈折させて集光する。つまり、所定の入射面にレーザ光を入射すれば、光導波路の配置位置、配置した光導波路の角度はそれ程重要でない。
これにより、半導体レーザアレイの複数の発光部から出射された各レーザ光を、より効率良く集光できる。
また、例えばレーザ光の波長が800[μm]の場合、禁止領域をレーザ光の波長に基づいた周期(例えば400[μm])にて第1物質(石英ガラス等)と第2物質(大気等(この場合、例えば穿孔しておく))とを組み合わせて構成する。これにより、より容易に光導波路の禁止領域を実現できる。
【0011】
また、本発明の第2発明は、請求項2に記載されたとおりの光導波路である。
請求項2に記載の光導波路では、入射面における通過領域の幅(長軸方向の幅)をより広く、出射面における通過領域の幅(長軸方向の幅)をより狭くする。このため、入射面に入射されるレーザ光の位置の許容範囲(誤差範囲)をより大きくすることができ、効率良く集光することができる。
また、長軸方向の幅を変化させることは、2次元的に形成(長軸方向と出射方向を含む2次元で形成)した禁止領域にて、容易に実現することができる。
【0012】
また、本発明の第3発明は、請求項3に記載されたとおりの光導波路である。
請求項3に記載の光導波路は、請求項1または2に記載の光導波路であって、入射されたレーザ光を禁止領域と通過領域を用いて長軸方向に屈折させ、短軸方向においては屈折させずに全反射させる。このため、光導波路の禁止領域と通過領域を3次元的(立体的)に形成することなく、2次元的(平面的)に形成すればよいので、光導波路を容易に実現することができる。また、屈折させない短軸方向においては全反射させることで、入射されたレーザ光を光導波路の外部に漏らすことなく、効率良く集光することができる。
【0013】
また、本発明の第4発明は、請求項4に記載されたとおりの光導波路アレイである。
請求項4に記載の光導波路アレイを用いれば、長軸方向及び短軸方向に2次元状に配列された半導体レーザアレイから出射される複数のレーザ光を、効率良く集光することができる。また、短軸方向に光導波路を積層するため、容易に実現することができる。
【0014】
また、本発明の第5発明は、請求項5に記載されたとおりのレーザ集光装置である。
請求項5に記載のレーザ集光装置を用いれば、長軸方向及び短軸方向に2次元状に配列された半導体レーザアレイから出射される複数のレーザ光を、効率良く集光することができるレーザ集光装置を容易に実現することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明の光導波路20を用いた光導波路アレイ20Aをレーザ集光装置に適用した一実施の形態の概略構成図を示している。
図1に示す実施の形態では、図8に示す従来のレーザ集光装置に対して、半導体レーザアレイ10と光ファイバ30との距離を非常に大きくできる(従来では約3.2mmのところを、本実施の形態ではレーザ光の進行方向に対する光導波路アレイ20Aの長さに応じて、数cm以上に設定することも可能)。このため、光ファイバ30への入射角を小さくできるので、より効率良くレーザ光を集光することができる。
また、図8に示す従来のレーザ集光装置に対して、長軸方向コリメートレンズアレイ70、長軸方向集光レンズ80、短軸方向集光レンズアレイ90とを省略し、その代わりに光導波路アレイ20Aを設けているので、構成が簡素化され、組み付け時の調整等(各レンズ等の配置位置の微調整等)が従来のレーザ集光装置に比して、非常に容易である。
【0016】
●[全体構成(図1)]
図1に示す本実施の形態では、発光部12(m,n)(m行n列、図1の例では5行16列)を、長軸方向毎の複数の発光部グループに分割し、各発光部グループ毎(第1グループ毎)のレーザ光を各光導波路20(s,t)(s行t列、図1の例では1行16列)で集光して、各光ファイバ30(s,t)(s行t列、図1の例では1行16列)に入射する。
【0017】
半導体レーザアレイ10は、複数の発光部12を有し、単一の発光部を有する半導体レーザを2次元的に配列して、あるいは一列に複数の発光部を有するアレイ型半導体レーザを積層または配列して、あるいは2次元配列されたスタック型半導体レーザで、構成されている。本実施の形態では、スタック型レーザダイオードを用いている。
光導波路アレイ20Aは、発光部12(m,n)の長軸方向毎の各発光部グループ毎に対応する光導波路20(s,t)が、短軸方向に複数配列(積層)されて構成されている。各光導波路20(s,t)内に入射されたレーザ光は、入射された光導波路20(s,t)内を、出射面に向かって進行する(詳細は後述する)。
光導波路アレイ20Aは、半導体レーザアレイ10の各発光部12から入射された複数のレーザ光を、長軸方向に対して各光ファイバ30(s,t)の入射面に集まるように、長軸方向に集光(束ね、あるいは集約)する。
なお、以下、「束ねる」とは、各レーザ光の径をほぼ縮めることなく複数のレーザ光を集めることをいい、「集約する」とは、各レーザ光の径を縮めるあるいは径を縮めるとともに複数のレーザ光を集めることをいう。また、「集光する」とは、「束ねる」あるいは「集約する」方法を用いて、レーザ光の出力を高めることをいう。
【0018】
各光ファイバ30(s,t)の入射面には、各光導波路20(s,t)の出射面から、少なくとも長軸方向に集光されたレーザ光が入射される。そして、集光レンズ100は、任意の形状に束ねられた光ファイバ30の出射面から焦点距離に対応する位置等、所定の位置に配置されている。そして、集光レンズ100は、光ファイバ30の出射面から出射されたレーザ光を、各々所定の位置に集光する。これにより、半導体レーザアレイ10の複数の発光部12(m,n)から出射された複数のレーザ光は所定の位置に集光され、加工等に用いることができるように、レーザ光の出力を増大させることができる。
【0019】
●[光導波路20(s,t)の構造(図2)]
次に、図2を用いて光導波路20の概略構造について説明する。光導波路20は、図2(A)に示すように、半導体レーザアレイ10の発光部グループから出射されるレーザ光が入射される入射面22inと、入射されたレーザ光を集光して出射する出射面22outを有している。
また、光導波路20は、図2(B)に示すように、入射されたレーザ光が通過可能な通過領域22en(図2(B)中の白抜き部分)と、入射されたレーザ光が通過できない禁止領域22dis(図2(B)中のハッチング部分)とを有している。
図2(B)に示す光導波路20の例では、5本のレーザ光を各々入射する入射面22in(1,1)〜22in(1,5)と、各レーザ光を集光して出射する出射面22out(1)を有している。入射面22in(1,1)に入射されたレーザ光は、経路22in(1,1)−a1−a2−a3を経由して出射面22out(1)に到達する。同様に、入射面22in(2,1)に入射されたレーザ光は、経路22in(2,1)−a2−a3を経由して出射面22out(1)に到達する。以下22in(3,1)〜(5,1)についても同様であるので説明を省略する。
【0020】
また、入射面22in(1,1)〜(5,1)における長軸方向の幅(図2(B)中のWin)を、出射面22out(1)における長軸方向の幅(図2(B)中のWout)よりも広くしている。出射面22out(1)ではレーザ光を集光して出射するため、幅が比較的狭い方が好ましい。入射面22in(1,1)〜(5,1)では入射されるレーザ光の位置の許容範囲(誤差範囲)を広くするために、幅が比較的広い方が好ましい。この場合、入射面22in(1,1)〜(5,1)に入射されるレーザ光の位置の許容範囲が広がり、効率良くレーザ光を集光することができる。
【0021】
また、通過領域22en及び禁止領域22disの構造を、拡大図AA及びBBに示す。
光導波路20の材質は、例えば石英ガラス(第1の屈折率を有する第1物質)であり、禁止領域22disと通過領域22enとの境界には、Y軸方向(短軸方向)に向かって微細孔Hを形成する(この場合、微細孔H内の大気が第2の屈折率を有する第2物質)。通過領域22enは、特別な処置を行う必要がない。また、禁止領域22disは、入射されるレーザ光の波長に基づいた周期にて、第1物質と第2物質とが交互に配置されるように組み合わされている。
例えば、レーザ光の波長が800[μm]の場合、微細孔HのピッチPi1、Pi2を波長の約半分の400[μm]に設定し、径φを約200[μm]に設定する。このように、禁止領域22disにフォトニック結晶の構造を持たせる。また、禁止領域22disの微細孔Hは、4〜5周期分の微細孔Hにて境界として有効に働く。このため、禁止領域22dis内の全部に微細孔Hを形成することなく、境界部分の4〜5周期分のみに微細孔Hを形成(禁止領域22disの一部に形成)するようにしてもよい。
なお、光導波路20の材質(第1物質)は、他にも種々のものを用いることができる。また、第2物質として微細孔Hをあけずに、第2物質をドーピング等させて第1物質と第2物質の周期的構造を形成するようにしてもよい。また、微細孔Hの形状も、種々の形状とすることができる。
【0022】
図8に示す従来のレーザ集光装置では、光ファイバ30に集光するための各レンズの形成及び位置決め等には、サブミクロンオーダーの非常に高い精度が必要である。しかし、本実施の形態に示す光導波路20では、ミクロンオーダーの精度で充分であり、容易に形成及び位置決め等を行うことができる。また、微細孔Hは、マイクロマシニング技術、半導体プロセス技術等を用いて、比較的容易に形成することが可能である。
また、レンズ群を用いて光ファイバ30に集光する従来のレーザ集光装置では、レンズの回折限界、加工精度の限界等より数10[μm]の径に集光することが限界であったが、本実施の形態に示す光導波路20を用いて集光する場合、数[μm]の径に集光することも可能である。
また、通過領域22enの屈折角度(図2(B)中のθ1〜θ3は、60°程度の大きさの角度に設定することもできる。このため、光導波路20のZ軸方向(レーザ進行方向)における長さをより短くすることができ、レーザ集光装置を小型化することができる。
【0023】
●[各構成要素の配置と、光ファイバまでのレーザ光の集光状態(図3)]
次に、図3(A)及び(B)を用いて、発光部12、光導波路アレイ20A、光ファイバ30の配置位置と、光ファイバ30までのレーザ光の集光状態について説明する。
図3(A)は、長軸(fast軸)方向から見た図である。各発光部12から出射されたレーザ光は、光導波路アレイ20Aの各光導波路20の入射面に入射されると、短軸方向においては各光導波路20内を反射しながら当該光導波路20からほとんど外部に漏れることなく進行し、(当該光導波路20の出射面に到達し、)光ファイバ30の入射面に入射される。
また、図3(B)は、短軸(slow軸)方向から見た図であり、レーザ光を長軸(fast軸)方向に屈折及び集光する様子を示している。
なお、図3(B)において、光導波路20(s,t)の各入射面22in(1,1)〜22in(5,1)を、各発光部12(1,1)〜12(5,1)に対応する位置に配置すると、光導波路20(s,t)を通過したレーザ光は、出射面22out(1)に集光される。
【0024】
●[光導波路アレイの構造(図4、図5)]
次に、図4を用いて、図3(A)に示した光導波路アレイ20Aの構造について説明する。なお、図4は、長軸方向から見た図であり、理解を容易にするために、図3(A)とは異なる寸法で記載している。
図4では、各光導波路20(s,t)の短軸方向の寸法を、ほぼ発光部12(m,n)の短軸方向の長さに設定している。これにより、短軸方向においては、1個の発光部12(m,n)から出射されたレーザ光を、当該発光部12(m,n)に対応する1個の光導波路20(s,t)に適切に入射することができる。また、各光導波路20(s,t)は、短軸方向において、互いに干渉することがない。
【0025】
更に、各光導波路20(s,t)の間の間隙を、当該光導波路20(s,t)よりも小さな屈折率を有する間隙部材25で埋めて、光導波路20と間隙部材25とを短軸方向に交互に複数配列した光導波路アレイ20Aを構成する。これにより、積層した光導波路(光導波路アレイ20A)のサイズを(短軸方向に)大きくすることができる(数[mm]〜数10[mm]程度)ので、位置決め、交換等の取り扱いが容易になる。また、レーザ集光装置として所定の位置に配置して、その配置位置を微調整する際、個々の光導波路毎に微調整する必要がなく、一括して微調整することができるので便利である。
【0026】
また、図4(B)では、各光導波路20(s,t)の短軸方向の寸法を、発光部12(m,n)の短軸方向の長さよりも小さく設定している。これにより、短軸方向においては、1個の発光部12(m,n)から出射されたレーザ光を、当該発光部12(m,n)に対応する2個以上(図4(B)の例では、2個)の光導波路20(s,t)に適切に入射することができる。また、各光導波路20(s,t)が、短軸方向において、互いに干渉することがないように設定する。これにより、光ファイバ30の径(dn)を、より小さくできる。
更に、各光導波路20(s,t)の間の間隙を、当該光導波路20(s,t)よりも小さな屈折率を有する低屈折率部材25、25aで埋めて、短軸方向に複数配列した光導波路20を一体構造とすることは、図4(A)と同様である。
なお、各光導波路20(s,t)と向かい合う部分の低屈折率部材25aは、レーザ光を効率的に集光するために、できるだけ薄い方が好ましい。
【0027】
また、各光導波路20の側面(短軸方向と交わる面)を、レーザ光を全反射する全反射部材100yで覆うようにしてもよい(図5参照)。これにより、光導波路20内に入射されたレーザ光は、短軸方向においては光導波路20の外部に漏れることなく、入射された全レーザ光が出射面に到達する。このため、短軸方向における集光効率をより向上させることができる。
全反射部材100yで覆う方法としては、例えば、銀等を蒸着させたり、表面を鏡面仕上げした銀等の金属板を貼り付けたりする。なお、全反射部材100yはレーザ光を全反射可能であれば、どのような材質であってもよい。また、どのような厚さであってもよい(膜状、板状に限定されない)。
【0028】
図5(A)に、光導波路20を短軸方向に複数配列(積層)して構成した例を示す。図4(A)の説明と同様に、短軸方向におけるレーザ発光部12毎に光導波路20を配置し、短軸方向における各光導波路20と光導波路20との間隙の層は、レーザ光を全反射する全反射部材100yの層を含んでいる。
【0029】
図5(B)の例において、各光導波路の間隙の層では、全反射部材100yで間隙部材110を挟み込んで形成されている。この場合、間隙部材110にはレーザ光が入射されることがないので、間隙部材110はどのような材質で構成されていてもよい。また、この場合、全反射部材100yは、間隙部材110の表面に形成あるいは貼り付け等されてもよいし、光導波路20の表面に形成あるいは貼り付け等されてもよい。
また、各光導波路の間隙の層は、全反射部材100yのみで形成してもよいし、間隙部材110で全反射部材100yを挟み込む構造にしてもよい。間隙部材110で全反射部材100yを挟み込む構造にする場合、間隙部材110はレーザ光を通過させることができれば屈折率は問わない。
以上のように、短軸方向における光導波路20と光導波路20との間隙の層には、レーザ光を全反射する全反射部材100yの層が少なくとも形成されていればよい。
【0030】
●[光導波路アレイのその他の構造(図6、図7)]
以上の説明では、光導波路20は通過領域22en及び禁止領域22disを平面的(2次元的)に形成したが、通過領域22en及び禁止領域22disを立体的(3次元的)に形成することも可能である。
例えば、図6(A)に示すように、禁止領域22disには、微細孔HをY軸(短軸)方向に周期的に形成するとともにX軸(長軸)方向にも周期的に形成する。そして、通過領域22enは当該微細孔Hが存在しないようにしておく。
また、図6(B)に示すように、禁止領域22disには、微細球Kを周期的に形成する。微細球Kは、焦点位置を制御したレーザ加工装置等にて形成することが可能である。この場合、ベースの材質(第1物質)に対して微細球Kが第2物質に相当する。そして、通過領域22enは当該微細球Kが存在しないようにしておく。
【0031】
以上に説明したように、通過領域22en及び禁止領域22disを立体的(3次元的)に形成した光導波路20は、図7に示すようにすることが可能である。図7に示す例の場合、図1に示す光導波路アレイ20Aの代わりに光導波路20を用いている。
この場合、光ファイバ30は1本でよく、集光レンズ100での集光も容易である。
【0032】
本発明の光導波路、光導波路アレイ及びレーザ集光装置は、本実施の形態で説明した形状、寸法、構成、材質等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
本実施の形態では、短軸方向に積層した光導波路アレイ20Aを用いて2次元状に配列された発光部を長軸方向毎の発光部グループに分割して長軸方向毎のレーザ光を集光(図1参照)したが、長軸方向に積層した光導波路アレイを用いて2次元状に配列された発光部を短軸方向毎の発光部グループに分割して短軸方向毎のレーザ光を集光するようにしてもよい。
第1物質と第2物質を周期的に形成する際、ピッチPi1及びPi2等と各物質のサイズ(径φ等)は、種々の寸法とすることができる。
本発明の光導波路、光導波路アレイ及びレーザ集光装置は、レーザ加工装置等、レーザ光を用いた種々の装置に適用することが可能である。
本実施の形態の説明に用いた数値は一例であり、この数値に限定されるものではない。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1〜3のいずれかに記載の光導波路を用いれば、半導体レーザアレイの複数の発光部から出射された各レーザ光を、より効率良く集光できる光導波路を容易に実現できる。
また、請求項4に記載の光導波路アレイを用いれば、半導体レーザアレイの複数の発光部から出射された各レーザ光を、より効率良く集光できる光導波路アレイを容易に実現できる。
また、請求項5に記載のレーザ集光装置を用いれば、半導体レーザアレイの複数の発光部から出射された各レーザ光を、より効率良く集光できるレーザ集光装置を容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光導波路20を用いた光導波路アレイ20Aをレーザ集光装置に適用した一実施の形態の概略構成図である。
【図2】本発明の光導波路20の構造を説明する図である。
【図3】各構成要素の配置と、光ファイバまでのレーザ光の集光状態を説明する図である。
【図4】光導波路アレイ20Aの構造を説明する図である。
【図5】光導波路20、光導波路アレイ20Aの構造を説明する図である。
【図6】禁止領域22disを立体的(3次元的)に形成する例を説明する図である。
【図7】光導波路20を用いたレーザ集光装置の他の例を説明する図である。
【図8】従来の半導体レーザ集光装置の構成を説明する図である。
【図9】従来の半導体レーザ集光装置において、各レンズの配置位置と、各レンズを通過したレーザ光が集光される様子を説明する図である。
【符号の説明】
10 半導体レーザアレイ
12 発光部
20 光導波路
20in 入射面
20out 出射面
22en 通過領域
22dis 禁止領域
H 微細孔
20A 光導波路アレイ
30 光ファイバ
100 集光レンズ
Claims (5)
- 複数のレーザ光が入射される入射面と、入射された各レーザ光を所定の方向に屈折させて複数のレーザ光が集光されて出射される出射面とを備えた光導波路であって、
光導波路は、入射されたレーザ光が通過可能な通過領域と、入射されたレーザ光が通過できない禁止領域とを有しており、
禁止領域の一部または全部を、第1の屈折率を有する第1物質と、第2の屈折率を有する第2物質とが、入射されるレーザ光の波長に基づいた周期にて組み合わされるように形成し、
通過領域を、入射されたレーザ光が出射面に導かれるように形成する、
ことを特徴とする光導波路。 - 請求項1に記載の光導波路であって、
各レーザ光が入射される光導波路の入射面に対する各レーザ光の通過領域における長軸方向の幅を、光導波路の出射面に対する通過領域における幅よりも広くする、
ことを特徴とする光導波路。 - 請求項1または2に記載の光導波路であって、
光導波路の入射面に入射されるレーザ光は、長軸方向と短軸方向に拡散しながら出射方向に進行する半導体レーザ光であり、且つ長軸方向に対して複数のレーザ光が入射され、
禁止領域及び通過領域を、入射されたレーザ光を長軸方向に屈折させるように形成し、
光導波路における短軸方向と交わる面を、レーザ光を全反射する全反射部材で覆う、
ことを特徴とする光導波路。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の光導波路を複数積層した光導波路アレイであって、
光導波路アレイの入射面に入射されるレーザ光の発光部は、長軸方向及び短軸方向に2次元状に配列されており、各発光部を長軸方向毎の発光部グループに分割し、
各発光部グループ毎に各光導波路の入射面を配置して、光導波路を短軸方向に積層した構造を有する、
ことを特徴とする光導波路アレイ。 - 請求項4に記載の光導波路アレイと、長軸方向及び短軸方向に拡散しながら出射方向に進行するレーザ光を出射する発光部が長軸方向及び短軸方向に2次元状に配列された半導体レーザアレイと、複数の光ファイバと、集光レンズとを備え、
半導体レーザアレイの長軸方向毎の各発光部グループ毎に各光導波路の入射面が位置するように光導波路アレイを配置し、
光導波路アレイの各光導波路の出射面に対応させて各光ファイバの入射面を配置し、
各光ファイバの出射面を束ね、当該出射面から所定の位置に集光レンズを配置し、各光ファイバの出射面から出射されるレーザ光を集光レンズで集光する、
ことを特徴とするレーザ集光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003080334A JP2004287181A (ja) | 2003-03-24 | 2003-03-24 | 光導波路、光導波路アレイ及びレーザ集光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003080334A JP2004287181A (ja) | 2003-03-24 | 2003-03-24 | 光導波路、光導波路アレイ及びレーザ集光装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004287181A true JP2004287181A (ja) | 2004-10-14 |
Family
ID=33294218
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003080334A Pending JP2004287181A (ja) | 2003-03-24 | 2003-03-24 | 光導波路、光導波路アレイ及びレーザ集光装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004287181A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9120421B2 (en) | 2012-02-08 | 2015-09-01 | Sharp Kabushiki Kaisha | Light projection device and light guide member used in same |
US9228710B2 (en) | 2011-06-13 | 2016-01-05 | Sharp Kabushiki Kaisha | Light projection apparatus, light condensing unit, and light emitting apparatus |
JP2021101196A (ja) * | 2011-08-29 | 2021-07-08 | オートモーティブ コアリション フォー トラフィック セーフティ, インコーポレイテッド | 自動車運転者において被分析物を非侵襲的に測定するためのシステムおよび方法 |
US11513070B2 (en) | 2019-06-12 | 2022-11-29 | Automotive Coalition For Traffic Safety, Inc. | System for non-invasive measurement of an analyte in a vehicle driver |
US11971351B2 (en) | 2022-11-29 | 2024-04-30 | Automotive Coalition For Traffic Safety, Inc. | System for non-invasive measurement of an analyte in a vehicle driver |
-
2003
- 2003-03-24 JP JP2003080334A patent/JP2004287181A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9228710B2 (en) | 2011-06-13 | 2016-01-05 | Sharp Kabushiki Kaisha | Light projection apparatus, light condensing unit, and light emitting apparatus |
US9494725B2 (en) | 2011-06-13 | 2016-11-15 | Sharp Kabushiki Kaisha | Light projection apparatus, light condensing unit, and light emitting apparatus |
JP2021101196A (ja) * | 2011-08-29 | 2021-07-08 | オートモーティブ コアリション フォー トラフィック セーフティ, インコーポレイテッド | 自動車運転者において被分析物を非侵襲的に測定するためのシステムおよび方法 |
US9120421B2 (en) | 2012-02-08 | 2015-09-01 | Sharp Kabushiki Kaisha | Light projection device and light guide member used in same |
US11513070B2 (en) | 2019-06-12 | 2022-11-29 | Automotive Coalition For Traffic Safety, Inc. | System for non-invasive measurement of an analyte in a vehicle driver |
US11971351B2 (en) | 2022-11-29 | 2024-04-30 | Automotive Coalition For Traffic Safety, Inc. | System for non-invasive measurement of an analyte in a vehicle driver |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3917491B2 (ja) | レンズアレイ及びレーザ集光装置 | |
JP3649737B2 (ja) | 線形レーザダイオード・アレイからのビーム誘導形成機構 | |
US20020191296A1 (en) | Optical lens, optical lens unit, stacked type optical lens, optical system and semiconductor laser apparatus | |
KR101322346B1 (ko) | 파이버 전송 레이저 광학계 | |
KR20160026988A (ko) | 레이저 장치 | |
JP2000098191A (ja) | 半導体レーザ光源装置 | |
JP4264231B2 (ja) | 集光装置 | |
JP5507837B2 (ja) | レーザビームを形成するための装置 | |
US10790423B2 (en) | Light-emitting diode with light redirecting structure | |
JP2007528509A (ja) | 光を均一化するための装置および照射のための配置またはそのような装置による集光 | |
JP2008064994A (ja) | 光源装置および光学装置 | |
JP4040934B2 (ja) | 集光装置 | |
JP2004287181A (ja) | 光導波路、光導波路アレイ及びレーザ集光装置 | |
JP3994961B2 (ja) | 光導波路アレイ及びレーザ発光装置 | |
JP4997543B2 (ja) | レーザ集光プリズム | |
JP3930405B2 (ja) | レーザ集光装置 | |
JP2001330763A (ja) | 集光部品並びにこれを用いた光源モジュール、レーザー装置及び光信号増幅装置 | |
JP4211837B2 (ja) | 光導波路、光導波路アレイ及びレーザ集光装置 | |
JP2965203B1 (ja) | プリズムを用いたレーザ装置 | |
JP3858349B2 (ja) | 半導体レーザ装置 | |
JP2021152567A (ja) | 光源装置、プロジェクタおよび機械加工装置 | |
JP3952894B2 (ja) | レーザ発光装置 | |
JP2002062460A (ja) | 集光装置 | |
JP3802456B2 (ja) | 積層型光導波路及びレーザ発光装置 | |
JP2007041623A5 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20060301 |