JP3930405B2 - レーザ集光装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ集光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図13に、従来の半導体レーザ集光装置の概略構成の例を示す。半導体レーザ(レーザダイオード等)の活性層14の発光部12から出射される半導体レーザ光(以下、「レーザ光」と記載する)は、レーザ光2の進行方向に対して垂直な面においてほぼ楕円状であり、当該楕円状のレーザ光2は、長軸方向(fast軸方向)と、短軸方向(slow軸方向)とを有する。また、当該楕円は、発光部12からの距離が長くなるほど大きくなる。そして、長軸方向と短軸方向に2次元的に配列した複数の発光部を持つ半導体レーザアレイから出射されるレーザ光を、光ファイバに集光してレーザ光の出力を増大させる半導体レーザ集光装置が知られている。
例えば、半導体レーザをレーザ加工装置の光源として用いる場合、加工に用いるレーザ光の高出力化が必要であるが、単一の発光部から出射されるレーザ光では、出力強度に限界がある。そこで、レンズ群等を用いて複数の発光部から出射されるレーザ光を集光して、レーザ光の出力を増大させている。
従来の半導体レーザ集光装置の技術として、例えば、特開2000−98191号公報では、図13に示すように、レンズ群と光ファイバ30を備え、レーザ光の発光部12から光ファイバ30までの間に、長軸方向コリメートレンズアレイ70、長軸方向集光レンズ80、短軸方向集光レンズアレイ90、の順にレンズを配置してレーザ光を光ファイバ30に集光し、レーザ光の出力を増大させることを提案している。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−98191号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
半導体レーザの発光部12から出射されるレーザ光を効率良く光ファイバ30に集光してレーザ光の出力を増大させるには、より細い光ファイバに、より多くの発光部からのレーザ光を入射して密度を高めることと、より小さな入射角で入射端面に入射して、入射したレーザ光を外部に反射させることなく、効率よく光ファイバに入射する(入射端面に対して、より直角に近い角度で入射する)ことが必要である。
ここで、発光部12から出射されたレーザ光は、長軸方向及び短軸方向に拡がりながら進行する。拡がりながら進行するレーザ光を集光する場合、レンズ自身に非常に高い精度が要求され、そのレンズの配置位置も、非常に高い精度が要求される。
従来の半導体レーザ集光装置(例えば、特開2000−98191号公報)は、発光部の間隔が比較的広い長軸方向においては、一旦、平行光に変換してから集光しているが、発光部の間隔が比較的狭い短軸方向においては、レンズの径が非常に小さく、配置も困難であるため、平行光にしてから集光することをせず、集光のみを行っている。
【0005】
従来の半導体レーザ集光装置(例えば、特開2000−98191号公報)では、図13に示すように、半導体レーザアレイ10の各発光部12(m,n)(m行n列、図13の例では、5行16列)から出射されるレーザ光を、長軸方向コリメートレンズアレイ70を通過させ、長軸方向集光レンズ80を通過させ、更に、短軸方向集光レンズアレイ90を通過させて光ファイバ30(s,t)(s行t列、図13の例では、1行8列)に入射している。
なお、全ての図面において、座標軸は、レーザ光の進行方向をz軸、fast軸方向(長軸方向)をx軸、slow軸方向(短軸方向)をy軸としている。
なお、全ての図面は、説明を容易にするため、あるいは比較等を容易にするために、実際の寸法とは異なる寸法で記載している部分を含んでいる。
また、全ての図面において(図7、図12(B)及び(C)を除く)、各レンズへ入射されたレーザ光、及び出射されたレーザ光は、実際には入射面及び出射面で屈折するが、説明を容易にするために、レンズの中心部分で屈折するように記載している。
【0006】
また、図13(従来の半導体レーザ集光装置)の構成における、各レンズ及びレーザ光の集光の様子を図14(A)及び(B)に示す。図14(A)は、短軸方向に配列された2個の発光部から出射される2本のレーザ光と、長軸方向に配列された5個の発光部から出射される5本のレーザ光の合計10本のレーザ光を、1本の光ファイバに集光している。図14(A)は、図13をx軸方向から見た図(上から見た図)であり、図14(B)は、図13をy軸方向から見た図(横から見た図)である。
一般的によく用いられる半導体レーザアレイでは、短軸方向においては、各発光部12の幅(図14(A)中のDw)は約0.2mmであり、発光部と発光部の間隔(図14(A)中のDp)は約0.2mmである。よって、短軸方向において隣り合う2個の発光部をグループとした場合の幅(図14(A)中のDin)は約0.6mmである。また、各発光部から出射されるレーザ光の短軸方向の拡がり角(図14(A)中のθiny)は約3.5°である。
また、長軸方向において隣り合う発光部の間隔(図14(B)中のDh)は約1.75mmであり、各発光部の厚さ(図14(B)中のDt)は約0.002mmである。また、各発光部から出射されるレーザ光の長軸方向の拡がり角(図14(B)中のθinx)は約40°である。
【0007】
例えば、このレーザ光を、光ファイバ30に、短軸方向において2本のレーザ光を集光し、長軸方向において5本のレーザ光を集光する。また、短軸方向の入射角(図14(A)中のθouty)が約10°以下になるように(より小さな入射角で)集光する。
この場合、最も効率良く集光するためには、図14(A)において、短軸方向に隣り合う発光部12から出射されるレーザ光が重なる前に短軸方向集光レンズアレイ90を配置する必要がある。レーザ光が重なる位置は、上記の数値の場合は、発光部12から約1.6mmの位置である。また、長軸方向は、拡がり角が大きいので、発光部12により近い位置で平行光にすることが好ましい(発光部12から約1mmで隣り合うレーザ光と重なり合うため)。よって、発光部12にほぼ隣接して長軸方向コリメートレンズアレイ70を配置している。
【0008】
以上より、発光部12から約1.6mmまでの距離の間に、長軸方向コリメートレンズアレイ70と短軸方向集光レンズアレイ90を配置する必要があり、事実上、配置は非常に困難である。なお、長軸方向集光レンズ80は、図14(A)、(B)においては、長軸方向コリメートレンズアレイ70と短軸方向集光レンズアレイ90の間に配置したが、短軸方向集光レンズアレイ90と光ファイバ30の間に配置してもよい。ただし、この場合は、長軸方向集光レンズ80と光ファイバ30までの距離がより短くなるので、光ファイバ30への長軸方向の入射角(図14(B)中のθoutx)が大きくなり、集光の効率が低下する可能性がある。
【0009】
また、この場合、短軸方向集光レンズアレイ90の焦点距離(f90)を、発光部12から短軸方向集光レンズアレイ90までの距離(この場合、約1.6mm)に設定すると、短軸方向における集光の効率がほぼ最適になるので、光ファイバ30の位置が短軸方向集光レンズアレイ90から焦点距離(f90)の位置に自動的に決まる。つまり、発光部12から光ファイバ30までの距離(図14(A)中のL)は、約3.2mmとなる。
しかし、例えば長軸方向に1.75mm間隔で配列された5個の発光部から出射されるレーザ光を、長軸方向の入射角を10°未満とするためには、約19.85mm以上の距離が必要であり、必要な数のレーザ光を集光することが非常に困難である。
【0010】
従来のレーザ集光装置では、短軸方向集光レンズアレイ90と発光部12との間の距離が短い。このため、所定距離の間に、長軸方向コリメートレンズアレイ70と短軸方向集光レンズアレイ90を適切に配置することが困難である。また、光ファイバ30の位置も発光部12から短い距離になり、長軸方向の入射角(θoutx)を小さく設定すると、長軸方向に集光できるレーザ光の本数が少なくなる。
しかし、発光部12と光ファイバ30との集光経路の距離を長くすると、誤差の影響が大きくなり易く、目標とする光ファイバ30にレーザ光を集光して適切に入射できない可能性がある。この場合、誤差としては、発光部12のレーザ出射方向の誤差、各レンズの焦点距離及び光軸位置の誤差、各レンズの配置位置の誤差等、様々な誤差がある。特に、レーザ出射方向の誤差は、集光経路の距離が長い場合は、大きく増幅され、集光効率に大きく影響する。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、半導体レーザアレイから出射される複数のレーザ光を、より効率よく集光できるレンズアレイ及びレーザ集光装置を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、本実施の形態に記載のレンズアレイでは、各半導体レーザアレイ毎に、当該半導体レーザアレイ固有の、基準位置(例えば、当該半導体レーザアレイ上の所定の位置)に対する、発光部の長軸方向の位置及びレーザ進行方向の位置を予め計測しておき、当該計測結果に基づいて、当該半導体レーザアレイに最適なレンズアレイを構成できる。
また、各発光部の位置は、半導体プロセスで作成される短軸方向においては比較的誤差が小さいが(ほぼ均一であるが)、機械的に積層されている長軸方向においては比較的誤差が大きい。このため、各第1レンズを各発光部毎に用意するのでなく、短軸方向のレーザグループ毎に用意する(例えば、短軸方向に軸を有するシリンドリカルレンズを用いる)ことで、適切にレンズアレイを構成できる。
このように、半導体レーザアレイ毎に、その半導体レーザアレイの誤差に合わせた専用のレンズアレイを構成することで、長い集光経路でより多くのレーザ光を集光する場合でも、各発光部の位置の誤差による影響を抑制し、当該半導体レーザアレイから出射される複数のレーザ光を、より効率よく集光できる。
【0012】
また、本実施の形態に記載のレンズアレイでは、上記の実施の形態に対して、更に、各半導体レーザアレイ毎に、当該半導体レーザアレイ固有の、基準軸(例えば、長軸方向、短軸方向及びレーザ進行方向の軸)に対する、各レーザグループ毎の発光部において長軸方向を軸とした第1回転角度及びレーザ進行方向を軸とした第2回転角度を計測しておき、当該計測結果に基づいて、当該半導体レーザアレイに最適なレンズアレイを構成できる。
このため、上記の実施の形態に対して、更に、各発光部の角度の誤差による影響を抑制し、当該半導体レーザアレイから出射される複数のレーザ光を、更に効率よく集光できる。
【0013】
また、本実施の形態に記載のレンズアレイでは、上記の実施の形態に対して、第1レンズの代わりにレンズグループを用いる。レンズグループは、長軸方向及び短軸方向への拡散を抑制する第2レンズ(例えば、球面レンズ)を短軸方向に複数配列して構成されている。また、請求項4に記載のレンズアレイでは、各半導体レーザアレイ毎に、当該半導体レーザアレイ固有の、基準位置に対する、発光部の長軸方向、短軸方向及びレーザ進行方向の位置を予め計測しておき、当該計測結果に基づいて、当該半導体レーザアレイに最適なレンズアレイを構成できる。
このため、上記の実施の形態に対して、入射されたレーザ光を、長軸方向だけでなく、短軸方向にも拡散を抑制する方向に屈折させ、半導体レーザアレイ毎に、その半導体レーザアレイの誤差に合わせた専用のレンズアレイを構成することで、長い集光経路でより多くのレーザ光を集光する場合でも、各発光部の位置の誤差による影響を抑制し、当該半導体レーザアレイから出射される複数のレーザ光を、より効率よく集光できる。
【0014】
また、本実施の形態に記載のレンズアレイでは、上記の実施の形態に対して、更に、各半導体レーザアレイ毎に、当該半導体レーザアレイ固有の、基準軸に対する、各レーザグループ毎の発光部において長軸方向を軸とした第1回転角度及びレーザ進行方向を軸とした第2回転角度を計測しておき、当該計測結果に基づいて、当該半導体レーザアレイに最適なレンズアレイを構成できる。
このため、上記の実施の形態に対して、更に、各発光部の角度の誤差による影響を抑制し、当該半導体レーザアレイから出射される複数のレーザ光を、更に効率よく集光できる。
【0015】
また、本実施の形態に記載のレーザ集光装置を用いれば、半導体レーザアレイの複数の発光部から出射されたレーザ光を、基準位置に対する各発光部の位置、あるいは基準軸に対する各発光部の角度に基づいて、当該半導体レーザアレイに最適なレンズアレイを構成し、当該レンズアレイを含むレンズ群を用いて光ファイバに集光できるので、当該半導体レーザアレイに対して最適な集光効率を有するレーザ集光装置を実現することができる。
【0016】
また、本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりのレーザ集光装置である。
請求項1に記載のレーザ集光装置を用いれば、対象とする半導体レーザアレイに固有の、基準位置に対する位置の誤差を有する各発光部(期待した位置から実際には多少の誤差を有する発光部)から出力される複数のレーザ光を、ほぼ単一平面上に整列させて配置された光整列器の出射部(期待した位置にほぼ正確に設定した出射部)から整列させて出射することができる。
これにより、出射時点における各レーザ光の出射位置をより正確な位置に補正することができるので、集光における誤差をより小さくすることができ、より効率よく集光することができる。
【0017】
また、本発明の第3発明は、請求項3に記載されたとおりのレーザ集光装置である。
請求項3に記載のレーザ集光装置を用いれば、光整列アレイの表面(所定の面)に光導波路を形成するので、光整列アレイの製作において、(微細な)孔を形成する必要がない。また、半導体レーザアレイの発光部は、短軸方向においては、長軸方向よりも精度が高く、誤差が小さいので、誤差の小さい短軸方向毎の光整列アレイとする。
光整列アレイの表面に光導波路を形成することで、光整列アレイの製作がより容易である。また、光整列アレイを、調整がほとんど不要な短軸方向に対しては一体成形することで、より単純な構成とすることができ、より容易に光整列器を実現することができる。
【0018】
また、本発明の第4発明は、請求項4に記載されたとおりのレーザ集光装置である。
請求項4に記載のレーザ集光装置を用いれば、全反射部材で入射部と出射部を除く壁面を覆う(蒸着、貼り付け等)ことにより、全反射部材で覆った面からのレーザ光の漏れ量を抑制し、空洞に形成した光導波路内にレーザ光を容易に伝播させることができ、レーザ光の集光効率をより向上させることができる。
【0019】
また、本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりのレーザ集光装置である。
請求項1に記載のレーザ集光装置を用いれば、光整列器によってより正確な位置に補正された各レーザ光の出射位置(各出射部の位置)から出射されるレーザ光を、レンズ群(例えば、長軸方向における集光レンズと短軸方向における集光レンズ等)を用いて、より正確に光ファイバに集光及び入射することができる。
これにより、半導体レーザアレイの各発光部の位置の誤差を適切に補正して、より効率よくレーザ光を集光することができる。また、各発光部の位置をより正確に補正できるので、レンズ群及び光ファイバの集光位置の調整がより簡略化され、より容易にレーザ集光装置を構成することができる。
【0020】
また、本発明の第2発明は、請求項2に記載されたとおりのレーザ集光装置である。
請求項2に記載のレーザ集光装置を用いれば、光整列器によってより正確な位置に補正された各レーザ光の出射位置(各出射部の位置)から出射されるレーザ光を、光導波路アレイ(長軸方向毎のグループのレーザ光を長軸方向に集光する、光導波路ユニットを複数配列して構成)を用いて、より正確に光ファイバに集光及び入射することができる。
これにより、半導体レーザアレイの各発光部の位置の誤差を適切に補正して、より効率よくレーザ光を集光することができる。また、各発光部の位置をより正確に補正できるので、光導波路アレイ及び光ファイバの集光位置の調整がより簡略化され、より容易にレーザ集光装置を構成することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
まず、図1(A)〜(F)を用いて、半導体レーザアレイ10について説明する。半導体レーザアレイ10は、複数の発光部12を有し、単一の発光部を有する半導体レーザを2次元的に配列して、あるいは一列に複数の発光部を有するアレイ型半導体レーザを積層または配列して、あるいは2次元配列されたスタック型半導体レーザで、構成されている。本実施の形態では、短軸(y軸)方向に一列に複数の発光部を有するアレイ型半導体レーザ10a〜10eを積層した半導体レーザアレイを用いている。
【0022】
●[誤差の種類]
次に、図1(A)〜(F)を用いて、半導体レーザアレイ10の各発光部における、位置の誤差及び角度の誤差について説明する。
一般的に、各アレイ型半導体レーザ10a〜10eは、半導体プロセスで作成されるため、比較的精度が良く、誤差が小さい。しかし、各アレイ型半導体レーザ10a〜10eを積層して半導体レーザアレイ10を構成する場合、機械的に積層(組付け)するため、比較的精度が粗く、誤差が大きい。このとき、積層の組付け誤差に起因する誤差の種類は、以下に説明する6通りが考えられ、各半導体レーザアレイ毎に、且つ各アレイ型半導体レーザ毎に、様々な種類の誤差が、様々な程度で含まれている。
【0023】
(1)長軸方向(x軸方向)へのスライド誤差
図1(A)に示すように、長軸方向に「距離dx」分、平行移動して組付けられている誤差である。
(2)短軸方向(y軸方向)へのスライド誤差
図1(B)に示すように、短軸方向に「距離dy」分、平行移動して組付けられている誤差である。
(3)レーザ進行方向(z軸方向)へのスライド誤差
図1(C)に示すように、レーザ進行方向に「距離dz」分、平行移動して組付けられている誤差である。
(4)長軸方向を軸とした回転誤差
図1(D)に示すように、長軸方向を軸として「角度θx」分、回転して組付けられている誤差である。
(5)短軸方向を軸とした回転誤差
図1(E)に示すように、短軸方向を軸として「角度θy」分、回転して組付けられている誤差である。
(6)レーザ進行方向を軸とした回転誤差
図1(F)に示すように、レーザ進行方向を軸として「角度θz」分、回転して組付けられている誤差である。
【0024】
上記の誤差が、各半導体レーザアレイ毎、且つ各アレイ型半導体レーザ毎に、様々な種類及び程度で含まれているため、比較的長い集光経路で集光する場合、集光位置への影響が大きく、集光効率の低下を招く可能性がある。
そこで、各半導体レーザアレイ毎、且つ各アレイ型半導体レーザ毎(各誤差に合わせて)に、適切に構成したレンズ(例えば、レンズアレイ)を用いることで、集光位置の誤差を最小限に抑えて、集光効率を向上させる。
【0025】
●[各発光部の位置の誤差及び角度の誤差の計測方法]
次に、図2(A)、(B)を用いて、当該半導体レーザアレイ10の各発光部12(m,n)の位置の誤差及び角度の誤差の計測方法について説明する。これらの計測結果の誤差に基づいて、レンズアレイ40を構成する。
各発光部12(m,n)の位置の誤差及び角度の誤差の計測方法には、例えば原子顕微鏡等を用いて各発光部12(m,n)の位置及び角度を計測する方法と、図2(A)及び(B)に示すように、直交3軸ステージ5とビームプロファイラ6等を用いて各発光部12(m,n)の位置及び角度を計測する方法がある。各発光部12(m,n)の位置及び角度の計測方法は、種々の方法を用いることが可能である。
図2(A)及び(B)は、半導体レーザアレイ10上の所定の位置(例えば、図2(A)中の位置S)を基準位置として、互いに直交するx軸/y軸/z軸を設定し、アレイ型半導体レーザ10a、10b(レーザグループ)の中の任意の発光部から出射されたレーザ光を、直交3軸ステージ5とビームプロファイラ6を用いて出射されたレーザ光の分布密度を計測する例を示している。この計測の結果、アレイ型半導体レーザ10aが、基準軸(この場合、z軸)に対して相対的に「角度θx」を有することから、x軸方向を軸として角度θxだけ回転していることを確認できる様子を示している。同様の計測方法にて、基準位置に対するx軸方向への「距離dx」のスライド誤差等、全ての誤差を計測することが可能である。
【0026】
以下、集光効率を向上させるレンズアレイ及びレーザ集光装置について、[第1の実施の形態]〜[第2の実施の形態]にて、順に説明する。
◆[第1の実施の形態]
図3(A)は、本発明のレンズアレイ(複数の第1レンズで構成されたレンズアレイ)を、レーザ集光装置に適用した第1の実施の形態の概略構成図を示している。図3(A)に示す第1の実施の形態では、図13に示す従来のレーザ集光装置に対して、半導体レーザアレイ10と光ファイバ30との距離を非常に大きくできる(従来では約3.2mmのところを、第1の実施の形態では短軸方向幅均一化レンズ50の焦点距離と、短軸方向集光レンズ60の焦点距離に応じて、数cm以上(本実施の形態の例では、約20cm)に設定することも可能)。このため、各レンズの配置が容易であるとともに、光ファイバ30への入射角を小さくできるので、より効率よくレーザ光を集光することができる。しかし、集光経路が長いため、各発光部12(m,n)の位置及び角度の誤差が、光ファイバ30への集光効率に大きく影響する。
ここで、各レンズ40、20、50、60は、例えば特開平7−100752、特開平7−299746に記載の加工装置を用いることで超精密加工を行い、充分な精度を確保することが可能である。そこで、レンズアレイ40を個々の半導体レーザアレイ10の誤差に合わせて、当該半導体レーザアレイ10に専用のレンズアレイ40を構成することで、半導体レーザアレイ10の誤差を補正し、光ファイバ30への集光効率を向上させる。
【0027】
●[全体構成]
半導体レーザアレイ10は、長軸方向(x軸方向)及び短軸方向(y軸方向)に拡散しながら進行するレーザ光2を、発光部12(m,n)(m行n列、図3(A)の例では、5行16列)から出射する。
レンズアレイ40は、半導体レーザアレイ10の発光部12(m,n)から入射された複数のレーザ光を、長軸方向に対して各光ファイバ30(s,t)(s行t列、図3(A)の例では、1行8列)の入射面に集光するために、まず長軸方向への拡散を抑制する(この場合、z軸方向と平行、且つ幅がほぼ均一なレーザ光に変換して出射する)。
ここで、レンズアレイ40は、図3(B)に示すように、半導体レーザアレイ10の発光部12(m,n)の短軸方向毎の各レーザグループ毎に対応する第1レンズ(例えば、ほぼ短軸方向に中心軸を有するシリンドリカル状のレンズ)が、長軸方向に複数配列されて構成されている。この様子を図3(B)に示す。
図3(B)に示すレンズアレイ40aでは、1枚のレンズ基板に複数のレンズ42a〜42e(第1レンズ)を形成した例を示している。
図3(B)に示すレンズアレイ40bでは、各レンズ44a〜44e(第1レンズ)を積層して形成した例を示している。レンズアレイ40の構成には、種々の構成方法がある。
【0028】
長軸方向集光レンズ20は、レンズアレイ40から入射された複数のレーザ光を、各光ファイバ30の入射面に集まるように、長軸方向に集光する。
短軸方向幅均一化レンズ50は、レンズアレイ40から入射された複数のレーザ光を、各レーザ光毎に、短軸方向に対してほぼ幅が均一なレーザ光に変換して出射する。図3(A)に示す例では、短軸方向幅均一化レンズ50は、複数のレンズで構成されることなく、単体(単一)のレンズで構成されている。
短軸方向集光レンズ60は、短軸方向幅均一化レンズ50から入射されたレーザ光を、各光ファイバ30の入射面に集まるように、短軸方向に集光する。図3(A)に示す例では、短軸方向集光レンズ60は、複数のレンズで構成されることなく、単体(単一)のレンズで構成されている。
光ファイバ30には、長軸方向及び短軸方向に集光されたレーザ光が入射される。これにより、半導体レーザアレイ10の複数の発光部12から出射された複数のレーザ光を、光ファイバ30(s,t)の入射面に集光して入射することができるので、レーザ光の出力を増大させることができ、光ファイバ30(s,t)から出射されるレーザ光を加工等に用いることができる。
【0029】
●[各構成要素の配置と、レーザ光の集光状態(理想的な状態)]
次に、図4(A)及び(B)を用いて、誤差のない理想的な状態の半導体レーザアレイ10の発光部12(m,n)、レンズアレイ40(この例では、図3(B)に示すレンズアレイ40b)、長軸方向集光レンズ20、短軸方向幅均一化レンズ50、短軸方向集光レンズ60、光ファイバ30(s,t)の配置位置と、レーザ光の集光状態について説明する。図4(A)は、長軸方向(x軸方向)から見た図であり、レーザ光を短軸方向(y軸方向)に屈折及び集光する様子を示している。図4(B)は、短軸方向(y軸方向)から見た図であり、レーザ光を長軸方向(x軸方向)に屈折及び集光する様子を示している。
ここで、半導体レーザアレイ10の各発光部12(m,n)は、短軸方向の幅(図4(A)中のDw)が約0.2mmであり、短軸方向の間隔(図4(A)中のDp)が約0.2mmである。
このため、短軸方向において隣り合う2つの発光部から出射されるレーザ光を1本の光ファイバに集光させるためには、出射の時点でDin(約0.6mm)の幅を有するレーザ光を、Dout(例えば、0.2mm)の径の光ファイバ30(s,t)に集光する。
【0030】
次に、図4(A)を用いて、各発光部12(m,n)から出射された各レーザ光を、短軸方向において光ファイバ30(s,t)の入射面に集光することを説明する。図4(A)において、短軸方向幅均一化レンズ50の焦点距離を(f50)(例えば、75mm)、短軸方向集光レンズ60の焦点距離を(f60)(例えば、25mm)とする。
そして、短軸方向幅均一化レンズ50を「発光部12(m,n)からほぼ(f50)の距離の位置」に配置し、短軸方向集光レンズ60を「発光部12(m,n)からほぼ(f50+f50+f60)の距離の位置」に配置し、光ファイバ30(s,t)の入射面を「発光部12(m,n)からほぼ(f50+f50+f60+f60)の距離の位置」に配置する。また、発光部12(m,n)から出射された各レーザ光において、短軸方向の拡がり角度をθiny(例えば、3.5°)とする。また、光ファイバ30(s,t)に入射されるレーザ光において、短軸方向の入射角をθouty(例えば、10°)とする。
【0031】
短軸方向幅均一化レンズ50及び短軸方向集光レンズ60を選定するには、発光部12(m,n)における、Din、Dp、Dw、θinyから、目標とする光ファイバ30(s,t)の短軸方向の本数(t)と径(Dout)と入射角(θouty)を満足するf50、f60の焦点距離を有する、短軸方向幅均一化レンズ50及び短軸方向集光レンズ60を選定すればよい。
なお、この場合、レンズアレイ40及び長軸方向集光レンズ20は、短軸方向において、ほとんど影響を及ぼさないので説明を省略する。
【0032】
各発光部12(m,n)から出射された各レーザ光は、レーザ光の進行方向(z軸方向)に対してθinyの角度(例えば、3.5°の角度)を持ち、徐々に拡がり、やがて重なる。短軸方向に重なったレーザ光は、短軸方向幅均一化レンズ50を通過すると、短軸方向幅均一化レンズ50が焦点距離(f50)の位置に配置されているため、短軸方向において幅がほぼ均一になる。この時、短軸方向幅均一化レンズ50を通過した各レーザ光は、各々z軸方向に対して異なる角度を有するが、各レーザ光の幅は各々ほぼ均一であり、また、幅がほぼ均一化された各レーザ光の幅の中心は、短軸方向幅均一化レンズ50の焦点の位置(図4(A)中のF50)を通る。
そして、短軸方向幅均一化レンズ50を通過した各レーザ光は、短軸方向集光レンズ60を通過すると、各レーザ光がほぼ均一の幅であり、且つ短軸方向集光レンズ60がF50から焦点距離(f60)の位置に配置されているため、短軸方向集光レンズ60からf60の距離(短軸方向集光レンズ60の焦点距離)に各々集光される。
【0033】
そして、各レーザ光が短軸方向集光レンズ60で集光される位置(短軸方向集光レンズ60からf60の距離の位置)に、光ファイバ30(s,t)の入射面を配置して、集光されたレーザ光を入射する。なお、図4(A)においては、以下の式が成立する。
θouty=arctan[(f50/f60)*tan(θiny)]
Dout/Din=tan(θiny)/tan(θouty)=f60/f50
このため、短軸方向幅均一化レンズ50の焦点距離(f50)と、短軸方向集光レンズ60の焦点距離(f60)との比を適切に選択することで、Dout及びθoutyを任意に設定できる。図4(A)の例では、短軸方向において、光ファイバ(1,1)には、発光部12(1,1)と発光部12(1,2)のレーザ光が集光される。
【0034】
次に、図4(B)を用いて、発光部12(m,n)から出射された各レーザ光を、長軸方向において光ファイバ30(s,t)の入射面に集光することを説明する。図4(B)において、レンズアレイ40の各第1レンズ(例えば、44a〜44e)の焦点距離を(f40)として、長軸方向集光レンズ20の焦点距離を(f20)とする。また、発光部12(m,n)から出射された各レーザ光において、長軸方向の拡がり角度をθinx(例えば、40°)とする。また、光ファイバ30(s,t)に入射されるレーザ光において、長軸方向の入射角をθoutx(例えば、10°)とする。また、発光部12(m,n)の長軸方向における間隔をDh(例えば、1.75mm)とする。また、各発光部の厚さをDt(例えば、0.002mm)とする。
レンズアレイ40及び長軸方向集光レンズ20を選定するには、発光部12(m,n)における、Dh、θinxから、目標とする光ファイバ30(s,t)の長軸方向の本数(s)及び径(Dout)とθoutxを満足するf40、f20の焦点距離を有する、レンズアレイ40及び長軸方向集光レンズ20を選定すればよい。
なお、この場合、短軸方向幅均一化レンズ50と短軸方向集光レンズ60は、長軸方向において、ほとんど影響を及ぼさないので説明を省略する。
【0035】
各発光部12(m,n)から出射された各レーザ光は、z軸方向に対してθinxの角度を持ち、徐々に拡がり、レンズアレイ40を通過すると、レンズアレイ40が焦点距離(f40)の位置にあるため、長軸方向において幅がほぼ均一になる。この時、レンズアレイ40を通過した各レーザ光は、全てz軸方向に対してほぼ平行になり、各レーザ光の幅はほぼ均一である。
そして、レンズアレイ40を通過した各レーザ光は、長軸方向集光レンズ20を通過すると、長軸方向集光レンズ20からf20の距離(長軸方向集光レンズ20の焦点距離)に集光される。
そして、各レーザ光が長軸方向集光レンズ20で集光される位置(長軸方向集光レンズ20からf20の距離の位置であり、この位置は、短軸方向集光レンズ60からf60の距離の位置でもある)に、光ファイバ30(s,t)を配置して集光されたレーザ光を入射する。図4(B)の例では、長軸方向において、光ファイバ30(1,1)には、発光部12(1,1)、(2,1)、(3,1)、(4,1)、(5,1)のレーザ光が集光される。
【0036】
長軸方向の拡がり角(θinx:例えば40°)は、短軸方向の拡がり角(θiny:例えば3.5°)と比較して充分大きいので、レンズアレイ40は、発光部12(m,n)により近い位置に配置することが好ましい。図4(A)及び(B)の例では、発光部12(m,n)に近接する位置に配置している。
また、光ファイバ30(s,t)の長軸方向の本数(この場合は「s」本であり、これにより、長軸方向に集光するレーザ光の数も決まる)、及び光ファイバ30(s,t)の径(この場合は「Dout」)、及び入射角(この場合は「θoutx」)により、長軸方向集光レンズ20の焦点距離f20、及び長軸方向集光レンズ20の配置位置が決まる。
図4(A)及び(B)の例では、1本の光ファイバ30に、短軸方向に2本のレーザ光を、長軸方向に5本のレーザ光を集光し、合計10本のレーザ光を集光している。
なお、実現した半導体レーザ集光装置では、目標とするレーザ光の出力を得るために、短軸方向に2本のレーザ光を、長軸方向に10本のレーザ光を集光し、合計20本のレーザ光を集光して実用可能な出力を有するレーザ光を得た。
【0037】
●[スライド誤差に対する、レンズアレイの構成とレーザ光の集光状態]
次に、図5(A)及び(B)を用いて、発光部12(m,n)のx軸方向/(y軸方向)/z軸方向へのスライド誤差(距離dx/(距離dy)/距離dz)に基づいた、レンズアレイ40の構成と、レーザ光の集光状態について説明する。なお、y軸方向へのスライド誤差(距離dy)による光ファイバ30(s,t)への集光位置への影響は、dy*f60/f50であり、誤差が縮小(f50>f60に設定するため)され、集光効率への影響があまり大きくないので、説明を省略する。
【0038】
図5(A)は、発光部12(1,1)が、距離dxのスライド誤差を有しており、発光部12(5,1)が、距離dzのスライド誤差を有しており、レンズアレイ40(この例では、図3(B)に示すレンズアレイ40b)が、当該発光部12の誤差に対応していない場合の例を示している。
基準位置Sに対して期待する位置からx軸方向に距離dxのスライド誤差を有している発光部12(1,1)は、対応する第1レンズ44aの光軸Kaからx軸方向に距離dx離れた位置からレーザ光を出射する。この場合、第1レンズ44aを通過したレーザ光2aは、光軸Kaに対してほぼ平行なレーザ光に変換されない。更に、当該レーザ光2aは、光軸Kaに対して平行でないため、長軸方向集光レンズ20を通過した後、光ファイバ30(1,1)の入射面にはほとんど集光されない可能性がある。
また、基準位置Sに対して期待する位置からz軸方向に距離dzのスライド誤差を有している発光部12(5,1)は、対応する第1レンズ44eの光軸Ke上に位置しているが、焦点距離f40よりも第1レンズ44eに距離dz近い位置からレーザ光を出射する。この場合、第1レンズ44eを通過したレーザ光2eの中心は、光軸に対してほぼ平行であるが、幅がほぼ均一なレーザ光に変換されず、徐々に拡散するレーザ光2eとなる。更に、当該レーザ光2eは、徐々に拡散するため、長軸方向集光レンズ20を通過した後、光ファイバ30(1,1)の入射面には適切に集光されない可能性がある。
【0039】
図5(B)は、発光部12(1,1)における距離dxのスライド誤差に基づいて、対応する第1レンズ44aを適切な位置に構成し、発光部12(5,1)における距離dzのスライド誤差に基づいて、対応する第1レンズ44eを適切な位置に構成した例を示している。
距離dxのスライド誤差を有している発光部12(1,1)に対応する第1レンズ44aをx軸方向に距離dxスライドさせ、光軸Ke上に発光部12(1,1)が位置するようにする(焦点距離f40も維持する)。
発光部12(1,1)に対しては、第1レンズ44aの光軸Kaを、距離dxのスライド誤差を有している発光部12(1,1)の位置に一致させる(すなわち、距離dxに基づいて、第1レンズ44aを、距離dxだけx軸方向に移動させる)。また、第1レンズ44aの焦点距離(f40)の位置に、発光部12(1,1)が位置するように、第1レンズ44aを配置する。これにより、第1レンズ44aの光軸Ka上の焦点距離(f40)の位置にある発光部12(1,1)から出射されたレーザ光は、第1レンズ44aを通過すると、幅がほぼ均一化され且つ出射時のレーザ進行方向とほぼ平行なレーザ光に変換される。当該レーザ光を、長軸方向集光レンズ20に入射することで、精度良く光ファイバ30(1,1)に集光することができる。
【0040】
また、距離dzのスライド誤差を有している発光部12(5,1)に対応する第1レンズ44eをz軸方向に距離dzスライドさせ、発光部12(5,1)が焦点距離f40の位置になるようにする(光軸Ke上の位置も維持する)。
発光部12(5,1)に対しては、第1レンズ44eを、距離dzのスライド誤差を有している発光部12(5,1)の位置に基づいて、距離dzだけz軸方向に移動させる。また、第1レンズ44eの焦点距離(f40)の位置に、発光部12(5,1)が位置するように、且つ第1レンズ44eの光軸Ke上に発光部12(5,1)が位置するように、第1レンズ44eを配置する。これにより、第1レンズ44eの光軸Ke上の焦点距離(f40)の位置にある発光部12(5,1)から出射されたレーザ光は、第1レンズ44eを通過すると、幅がほぼ均一化され且つ出射時のレーザ進行方向とほぼ平行なレーザ光に変換される。当該レーザ光を、長軸方向集光レンズ20に入射することで、精度良く光ファイバ30(1,1)に集光することができる。
このように、レンズアレイ40における各第1レンズの長軸方向及びレーザ進行方向の位置を、当該半導体レーザアレイ10に固有の、対応するレーザグループの発光部12(m,n)の長軸方向及びレーザ進行方向の位置に基づいて各々設定することで、光ファイバ30(s,t)への集光位置の精度を向上させ、集光効率を向上させる。
【0041】
●[回転誤差に対する、レンズアレイの構成とレーザ光の集光状態]
上記のように、スライド誤差を補正するようにレンズアレイ40を構成するだけでも集光効率を向上させることができるが、更に回転誤差をも補正するようにレンズアレイ40を構成すると、より集光効率を向上させることができる。
次に、図6〜図9を用いて、発光部12(m,n)のx軸方向/y軸方向/z軸方向を軸とした回転誤差(角度θx/角度θy/角度θz)に基づいた、レンズアレイ40の構成と、レーザ光の集光状態について説明する。
図6(A)は、発光部12(m,n)がx軸方向を軸として角度θxの回転誤差を有しており、レンズアレイ40(この例では、図3(B)に示すレンズアレイ40b)が、当該発光部12の誤差に対応していない場合の例を示している。
x軸方向を回転軸として、基準軸(例えば、z軸)に対して角度θxの回転誤差を有している発光部12(1,1)は、対応する第1レンズ44aの光軸方向に対して、θxの角度を有するレーザ光を出射する。この場合、第1レンズ44aを通過したレーザ光2aは、光軸方向に対してほぼ平行且つ幅がほぼ均一なレーザ光に変換されない。更に、当該レーザ光2aは、光軸方向に対して平行でなく、且つ幅も均一でないため、長軸方向集光レンズ20を通過した後、光ファイバ30(1,1)の入射面にはほとんど集光されない可能性がある。
【0042】
図6(B)では、発光部12(1,1)においてx軸方向を軸とした角度θx(第1回転角度)の回転誤差に基づいて、対応する第1レンズ44aの入射面を適切な角度(第3回転角度)に設定している。また、当該第1レンズ44aの出射面の角度(x軸方向を軸とした角度:第5回転角度)を、発光部12(1,1)における角度θxの回転誤差に基づいて、適切な角度に設定している。これにより、x軸方向を軸として角度θxの回転誤差を有する発光部12(1,1)から出射されたレーザ光は、第1レンズ44aを通過させると、短軸方向における進行方向が、短軸方向幅均一化レンズ50の光軸方向とほぼ平行になる。このため、短軸方向幅均一化レンズ50、短軸方向集光レンズ60にて精度良く光ファイバ30に集光することができる。
【0043】
この場合、各発光部12(m,n)から短軸方向幅均一化レンズ50までの距離が、半導体レーザアレイ10の傾斜(角度θx)の影響により、焦点距離(f50)に一定でなくなるので、光ファイバ30の入射面に集光するレーザ光の位置は、微小な誤差を含んでいる。この誤差を更に小さくするには、焦点距離(f50)をより大きな値に設定することで、相対的に小さくする(誤差の割合を小さくする)ことが可能である。
なお、第2の実施の形態では、第1の実施の形態では排除しきれないこの誤差を、ほとんど排除することが可能である。
【0044】
次に、図7を用いて第1レンズ44aの詳細について説明する。図7に示すように、第1レンズ44aをx軸方向から見た形状は、角度θxに基づいて、略テーパ状である。また、第1レンズ44aの中心軸Caと入射面はほぼ平行である。このように、第1レンズ44aの入射面を、発光部12(1,1)のx軸方向を軸とした角度θx(第1回転角度)の回転誤差に基づいて、第1レンズ44aの入射面の角度(第3回転角度)を適切に設定する(この場合、角度θxに基づいて、同等の角度θxだけx軸方向を軸として回転させている)。また、発光部12(1,1)のx軸方向を軸とした角度θx(第1回転角度)の回転誤差に基づいて、出射面の角度(第5回転角度)を適切に設定する。この場合、角度θxに基づいて、x軸方向を軸とした角度α1の角度を出射面に持たせている。また、第1レンズ44aの中心軸Caから発光部12(1,1)までの距離が、第1レンズ44aの焦点距離(f40)となるようにする。
【0045】
発光部12(1,1)から出射されたレーザ光は、x軸方向から見て、第1レンズ44aの入射面に対してほぼ垂直に(ほぼ入射角度0(ゼロ)で)入射される。この場合、入射の前後でレーザ光の進行方向における屈折は、ほとんどない。しかし、当該レーザ光が出射される場合、出射の前後でレーザ光の進行方向において屈折する。図7に示すように、出射角度α1で出射されたレーザ光を、短軸方向幅均一化レンズ50の光軸方向とほぼ平行にするためには、出射面の角度を、発光部(1,1)の角度θxの回転誤差に基づいて、角度(θx+β1)に設定する。このとき、β1は、大気の屈折率をm1、第1レンズ44aの屈折率をn1として、下記の式から求めることができる。
sin(α1)/sin(β1)=n1/m1
θx+β1=α1
以上の2式から、β1をθx、n1、m1で表すことができる。
【0046】
このように、レンズアレイ40の各第1レンズの入射面において長軸方向を軸とした第3回転角度を、当該半導体レーザアレイ10に固有の、対応するレーザグループの発光部12(m,n)の第1回転角度に基づいて各々設定することで、光ファイバ30(s,t)への集光位置の精度を向上させ、集光効率を向上させることができる。
また、更にレンズアレイ40の各第1レンズの出射面において長軸方向を軸とした第5回転角度を、当該半導体レーザアレイ10に固有の、対応するレーザグループの発光部12(m,n)の第1回転角度に基づいて各々設定することで、光ファイバ30(1,1)への集光位置の精度を更に向上させ、集光効率をより向上させることができる。
なお、角度θx(第1回転角度)が非常に小さい(例えば、1°未満)場合は、対応する第1レンズの入射面の角度(第3回転角度)を適切に設定すれば、当該第1レンズの出射面の角度(第5回転角度)を適切に設定することを省略してもよい。(焦点距離(f40)への影響は大きいが、短軸方向幅均一化レンズ50への影響は小さいため。)
【0047】
図8(A)〜(B)では、発光部12(1,1)においてy軸方向を軸とした角度θyの回転誤差に基づいて、対応する第1レンズ44aの入射面を適切な位置に設定した例を示している。この場合、第1レンズ44aを、角度θyに基づいて、y軸方向を軸として回転させる必要はない。
図8(B)に示すように第1レンズ44aの光軸Ka上に発光部12(1,1)が位置するように、且つ第1レンズ44aの焦点距離(f40)の位置に発光部12(1,1)が位置するように配置すればよい。これにより、y軸方向を軸として角度θyの回転誤差を有する発光部12(1,1)から出射されたレーザ光は、第1レンズ44aを通過すると、長軸方向における進行方向が、長軸方向集光レンズ20の光軸方向とほぼ平行になり、且つ幅もほぼ均一化される。このため、長軸方向集光レンズ20にて精度良く光ファイバ30(1,1)に集光することができる。
【0048】
図9では、発光部12(1,1)においてz軸方向を軸とした角度θz(第2回転角度)の回転誤差に基づいて、対応する第1レンズ44aの入射面を適切な角度(第4回転角度、第7回転角度)に設定している。この場合、第1レンズ44aを、角度θzに基づいて、z軸方向を軸として回転させ、第1レンズ44aの光軸Ka上(この例では、第1レンズ44aがシリンドリカルレンズであるため、光軸Kaは平面状になる)に発光部12(1,1)、(1,2)〜(1,16)が位置するように配置し、且つ第1レンズ44aの焦点距離(f40)の位置に発光部12(1,1)が位置するように配置する。これにより、z軸方向を軸として角度θzの回転誤差を有する発光部12(1,1)から出射されたレーザ光は、第1レンズ44aを通過すると、長軸方向における進行方向が、長軸方向集光レンズ20の光軸方向とほぼ平行になり、且つ幅もほぼ均一化される。このため、長軸方向集光レンズ20にて精度良く光ファイバ30に集光することができる。
このように、レンズアレイ40の各第1レンズにおいてレーザ進行方向を軸とした第4回転角度を、当該半導体レーザアレイ10に固有の、対応するレーザグループの発光部12(m,n)の第2回転角度に基づいて各々設定することで、光ファイバ30(s,t)への集光位置の精度を向上させ、集光効率を向上させることができる。
【0049】
◆[第2の実施の形態]
第2の実施の形態では、図3(A)に示す第1の実施の形態に対して、レンズアレイ40の構成が異なる(図10(A)〜(C))ことと、短軸方向幅均一化レンズ50を省略(図11)している点が異なる。このため、第1の実施の形態に比して、構成を簡素にすることができる。また、短軸方向幅均一化レンズ50の誤差(焦点距離の誤差等)及び配置位置の誤差を排除できるので、より高精度にレーザ光を集光することができ、光ファイバ30への集光効率を向上させることができる。
【0050】
●[レンズアレイの構成及び全体構成]
次に、図10(A)〜(C)を用いて、第2の実施の形態におけるレンズアレイについて説明する。
図10(A)に示すレンズアレイ40cでは、各レンズグループ46a〜46eを積層して構成した例を示している。各レンズグループ46a〜46eは、図10(B)に示すように、短軸方向(y軸方向)にレンズ48z(m,n)(第2レンズ)を複数配列して構成されている。第2レンズ48z(m,n)は、例えば球面レンズであり、半導体レーザアレイ10の複数の発光部12(m,n)に対応させて設けられている。
また、図示しないが、図3(B)に示すレンズアレイ40aと同様に、1枚のレンズ基板に複数の第2レンズ48z(m,n)を形成し、短軸方向毎のレンズグループを構成するようにしてもよい。レンズアレイ40の構成は、種々の構成方法がある。
このレンズアレイ40cを用いて、発光部12(m,n)から出射されたレーザ光を当該レンズアレイ40cに通過させ、長軸方向及び短軸方向の双方向に対して、幅をほぼ均一化するとともにz軸方向にほぼ平行なレーザ光に変換する。
全体構成は、図3(A)に示す第1の実施の形態から、上記レンズアレイの構成が異なる他は、短軸方向幅均一化レンズ50が省略されている。
【0051】
●[各構成要素の配置と、レーザ光の集光状態(理想的な状態)]
次に、図11(A)及び(B)を用いて、誤差のない理想的な状態の半導体レーザアレイ10の発光部12(m,n)、レンズアレイ40c、長軸方向集光レンズ20、短軸方向集光レンズ60、光ファイバ30(s,t)の配置位置と、レーザ光の集光状態について説明する。図11(A)は、長軸方向(x軸方向)から見た図であり、レーザ光を短軸方向(y軸方向)に屈折及び集光する様子を示している。図11(B)は、短軸方向(y軸方向)から見た図であり、レーザ光を長軸方向(x軸方向)に屈折及び集光する様子を示している。図11(A)では、理解し易くするために、発光部12を8個(発光部12(1,1)〜(1,8))に変更して記載している。
半導体レーザアレイ10の各発光部12(m,n)の各寸法等は、図4(A)及び(B)の説明と同様であるので省略する。
【0052】
次に、図11(A)を用いて、各発光部12(m,n)から出射された各レーザ光を、短軸方向において光ファイバ30(s,t)の入射面に集光することを説明する。図11(A)において、レンズアレイ40cの焦点距離を(f40)(例えば、0.3mm)、短軸方向集光レンズ60の焦点距離を(f60)(例えば、20cm)とする。
そして、レンズアレイ40cの各第2レンズ48z(m,n)の各光軸上に、対応する発光部12(m,n)が位置するように配置するとともに、各発光部12(m,n)が、対応する第2レンズ48z(m,n)から焦点距離(f40)の位置になるように、レンズアレイ40cを配置する。
そして、短軸方向集光レンズ60を、発光部12(m,n)から任意の位置に配置し、光ファイバ30(s,t)の入射面を「短軸方向集光レンズ60からほぼ(f60)の距離の位置」に配置する。
【0053】
短軸方向集光レンズ60を選定するには、目標とする光ファイバ30(s,t)の短軸方向の本数(t)及びDout(径)とθouty(光ファイバへの短軸方向の入射角)を満足するf60の焦点距離を有する短軸方向集光レンズ60を選定すればよい。
なお、図11(A)に示す例では、短軸方向集光レンズ60を単体(単一)のレンズで構成したため、光ファイバ30(s,t)は1本である。ここで、短軸方向集光レンズ60を、2個短軸方向に並列させて配置した場合、光ファイバ30(s,t)は短軸方向に2本並列させて配置する。このように、光ファイバ30(s,t)の本数に応じて、短軸方向集光レンズ60の構成を変更する。また、長軸方向における長軸方向集光レンズ20も同様である。
また、長軸方向集光レンズ20と短軸方向集光レンズ60を、長軸方向及び短軸方向に集光する双軸集光レンズ(球面レンズ等)に置き換えることも可能である。
【0054】
各発光部12(m,n)から出射された各レーザ光は、レーザ光の進行方向(z軸方向)に対してθinyの角度(例えば、3.5°の角度)を持ち、徐々に拡がり、重なる前にレンズアレイ40cの入射面(この場合は、各発光部12に対応させた各第2レンズの入射面)に到達する。当該レーザ光は、各第2レンズの光軸上且つ焦点距離(f40)の位置から出射されているので、レンズアレイ40cを通過すると、z軸方向にほぼ平行且つ幅がほぼ均一化されたレーザ光に変換される。当該レーザ光は、短軸方向集光レンズ60を通過すると、当該短軸方向集光レンズの焦点距離(f60)の位置に集光され、集光位置に配置された光ファイバ30(1,1)の入射面に入射される。
なお、この場合、長軸方向集光レンズ20は、短軸方向において、ほとんど影響を及ぼさないので説明を省略する。
【0055】
また、、発光部12(m,n)から出射された各レーザ光を、長軸方向において光ファイバ30(s,t)の入射面に集光する様子は、図4(B)と同様であるので、説明を省略する。
このように、図11(A)に示す例では、各発光部12(m,n)から出射されたレーザ光は、全て光ファイバ30(1,1)の入射面に集光される。
長軸方向の拡がり角(θinx:例えば40°)は、短軸方向の拡がり角(θiny:例えば3.5°)と比較して充分大きいので、レンズアレイ40cは、発光部12(m,n)により近い位置に配置することが好ましい。図11(A)の例では、発光部12(m,n)にほぼ接触する位置に配置している。
【0056】
●[スライド誤差に対する、レンズアレイの構成とレーザ光の集光状態]
次に、発光部12(m,n)のx軸方向/y軸方向/z軸方向へのスライド誤差(距離dx/距離dy/距離dz)に基づいた、レンズアレイ40cの構成と、レーザ光の集光状態については、第1の実施の形態で説明した図5(A)及び(B)と同様であるので、説明を省略する。ただし、第1の実施の形態に対して、第2の実施の形態では、y軸方向へのスライド誤差(距離dy)に基づいて、対応する第2レンズ48zを、y軸方向に距離dyだけ移動させ、y軸方向においても、各第2レンズ48zの光軸上に、対応する発光部12が位置するように構成して配置する。
このように、レンズアレイ40cの各レンズグループにおける長軸方向、短軸方向及びレーザ進行方向の位置を、当該半導体レーザアレイ10に固有の、対応するグループの発光部12(m,n)の長軸方向、短軸方向及びレーザ進行方向の位置に基づいて各々設定することで、光ファイバ30(s,t)への集光位置の精度を向上させ、集光効率を向上させることができる。
【0057】
●[回転誤差に対する、レンズアレイの構成とレーザ光の集光状態]
上記のように、スライド誤差を補正するようにレンズアレイ40cを構成するだけでも集光効率を向上させることができるが、更に回転誤差をも補正するようにレンズアレイ40cを構成すると、より集光効率を向上させることができる。
次に、図12(A)〜(C)を用いて、発光部12(m,n)のx軸方向/y軸方向/z軸方向を軸とした回転誤差(角度θx/角度θy/角度θz)に基づいた、レンズアレイ40cの構成と、レーザ光の集光状態について説明する。なお、y軸方向を軸とした回転誤差(角度θy)、z軸方向を軸とした回転誤差(角度θz)については、第1の実施の形態で説明した図8(A)、(B)及び図9と同様であるので、説明を省略する。
【0058】
図12(A)に示すように、x軸方向を軸とした角度θx(第1回転角度)の回転誤差を有する半導体レーザアレイ10の各発光部12(m,n)に対して、レンズアレイ40cの各第2レンズが、当該第2レンズの焦点距離(f40)の位置になるように、各レンズグループの入射面の角度(第6回転角度)を設定する。
このように、レンズアレイ40cの各レンズグループの入射面において長軸方向を軸とした第6回転角度を、当該半導体レーザアレイ10に固有の、対応するレーザグループの発光部12(m,n)の第1回転角度に基づいて各々設定することで、光ファイバ30(s,t)への集光位置の精度を向上させ、集光効率を向上させることができる。
また、レンズアレイ40cの出射面を、x軸方向を軸として適切な回転角度を持たせると、更に集光効率を向上させることができる。この場合、レンズアレイ40cの出射面の角度(第8回転角度)は、発光部12と第2レンズとの位置関係により、2通りの設定方法がある。
【0059】
第1の設定角度は、図12(B)に示すように、レンズアレイ40cの出射面を、短軸方向集光レンズ60の光軸とほぼ垂直(長軸方向集光レンズ20の光軸ともほぼ垂直)に設定した角度(第8回転角度)である。この場合、発光部12の位置が、第2レンズの中心(P)から短軸方向集光レンズ60の光軸とほぼ平行な方向、且つ第2レンズの焦点距離(f40)の位置になるように、各第2レンズを配置したレンズグループを形成して配置する。
これにより、第2レンズの光軸上、且つ第2レンズの焦点距離(f40)の位置から出射されたレーザ光は、第2レンズに入射されると、幅がほぼ均一、且つ進行方向が短軸方向集光レンズ60の光軸とほぼ平行なレーザ光に変換される。(なお、第2レンズが球面レンズの場合は、光軸は無数に存在する。)
【0060】
当該レーザ光は、短軸方向集光レンズ60にて、当該短軸方向集光レンズ60の焦点距離(f60)の位置に配置した光ファイバ30(1,1)の入射面に高精度に集光することができる。また、第1の実施の形態とは、短軸方向集光レンズ60に入射されるレーザ光が短軸方向集光レンズ60の光軸とほぼ平行である点が相違しているため(幅がほぼ均一化されている点は同様)、半導体レーザアレイ10の傾斜(角度θxの回転誤差)の影響をほとんど受けることなく、より高精度に光ファイバ30にレーザ光を集光できる。
【0061】
第2の設定角度は、図12(C)に示すように、レンズアレイ40cの出射面を、発光部の回転角度(角度θx:第1回転角度)よりも大きく設定した角度(角度α1:第8回転角度)である。この場合、発光部12の位置が、発光部12から出射されたレーザ光が第2レンズにほぼ垂直に入射される位置、且つ第2レンズの焦点距離(f40)の位置になるように、各第2レンズを配置したレンズグループを形成して配置する。
これにより、第2レンズの光軸上、且つ第2レンズの焦点距離(f40)の位置から出射され、第2レンズにほぼ垂直に入射されたレーザ光は、第2レンズに入射されると、幅がほぼ均一、且つ進行方向は角度θxを有している。そして、出射面から出射される際、出射面への入射角と屈折率に基づいて屈折し、短軸方向集光レンズ60の光軸とほぼ平行なレーザ光に変換される。短軸方向集光レンズ60の光軸とほぼ平行な角度になる説明は、図7の説明と同様であるので、説明を省略する。
【0062】
当該レーザ光は、短軸方向集光レンズ60にて、当該短軸方向集光レンズ60の焦点距離(f60)の位置に配置した光ファイバ30(1,1)の入射面に高精度に集光することができる。また、第1の実施の形態とは、短軸方向集光レンズ60に入射されるレーザ光が短軸方向集光レンズ60の光軸とほぼ平行である点が相違しているため(幅がほぼ均一化されている点は同様)、半導体レーザアレイ10の傾斜(角度θxの回転誤差)の影響をほとんど受けることなく、より高精度に光ファイバ30にレーザ光を集光できる。
【0063】
このように、レンズアレイ40cの各レンズグループの出射面において長軸方向を軸とした第8回転角度を、当該半導体レーザアレイ10に固有の、対応するレーザグループの発光部12(m,n)の第1回転角度に基づいて各々設定することで、光ファイバ30(s,t)への集光位置の精度を向上させ、集光効率を向上させることができる。
なお、角度θx(第1回転角度)が非常に小さい(例えば、1°未満)場合は、対応するレンズグループの入射面の角度(第6回転角度)を適切に設定すれば、当該レンズグループの出射面の角度(第8回転角度)を適切に設定することを省略してもよい。(焦点距離(f40)への影響は大きいが、短軸方向集光レンズ60への影響は小さいため。)
【0064】
◆[第3の実施の形態]
次に、図15〜図19を用いて、第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態では、第1及び第2の実施の形態に対して、光整列器120を追加している(光整列器120は、対象とする半導体レーザアレイ10の各発光部12(m,n)の位置の誤差に応じて個々に用意する)。これにより、レンズアレイ40(40a〜40c)を、対象とする半導体レーザアレイ10の各発光部12(m,n)の位置の誤差に応じて個々に用意する必要がない。
【0065】
第1及び第2の実施の形態では、対象とする半導体レーザアレイ10の各発光部12(m,n)の位置の誤差に応じて個々に用意したレンズアレイ40を用いて光ファイバ30までの集光経路で誤差を補正したが、第3の実施の形態では、個々に用意した光整列器120を用いて半導体レーザアレイ10の各発光部12(m,n)の位置の誤差そのものを補正する。
これにより、半導体レーザアレイ10の各発光部12(m,n)の位置の誤差を適切に補正して、より効率よくレーザ光を集光することができる。また、各発光部12(m,n)の位置をより正確に補正できるので、レンズ群及び光ファイバの集光位置の調整がより簡略化され、より容易にレーザ集光装置を構成することができる。
【0066】
また、第1の実施の形態では、図1に示した6通りの誤差に対してY軸方向のスライド誤差を補正することができなかったが、第3の実施の形態では、Y軸方向のスライド誤差を含む図1に示した6通りの誤差を全て補正することができる(なお、第2の実施の形態も、6通りの誤差を全て補正することが可能)。
以下、第1の実施の形態との相違点について説明する。
【0067】
●[半導体レーザアレイの各発光部の位置の誤差(図15)]
まず、図15(A)〜(C)を用いて、半導体レーザアレイ10の各発光部12(m,n)の位置の誤差の詳細について説明する。
半導体レーザアレイ10は、図15(C)に示すように、各発光部12(m,n)が所定の方向(この例ではY軸方向)に、所定の間隔で規則正しく配列されたアレイ型半導体レーザ10a〜10mを、所定の方向(この例ではX軸方向)に機械的に積層(組付け)して構成されている。
また、アレイ型半導体レーザ10aは、図15(A)に示すように、ヒートシンク10β(例えば、銅等で形成され、冷却水等で冷却して発熱を抑制する)に、レーザアレイ素子10αを組付けて構成されている。このとき、レーザアレイ素子10αは半導体プロセスで作成されるため、各発光部12(m,n)の位置は、レーザアレイ素子10αのみで見た場合は非常に高い精度で位置決めされている。
なお、レーザアレイ素子10αは、そのサイズに対して発熱量が大きい(例えば、Y軸方向の長さが約10[mm]に対して、発熱量が約30〜50[W]もある)ので、冷却用のヒートシンク10βを必要とする。
【0068】
しかし、ヒートシンク10βにレーザアレイ素子10αを組付ける場合、図15(B)に示すように、はんだ10γ等の流動性を有する物質にて、ヒートシンク10βとレーザアレイ素子10αとを接合している。通常、ヒートシンク10β等の固体の形状は比較的容易に精度管理できる(高精度で形成できる)が、流体(はんだ10γ等)の形状を管理することは非常に困難である。また、レーザアレイ素子10αとヒートシンク10βの組立体であるアレイ型半導体レーザ10a〜10mを積層する際に誤差が生じることは、第1の実施の形態と同様である。このため、ヒートシンク10β及びレーザアレイ素子10αを高精度に形成しても、各発光部12(m,n)の位置は、図1に示すように、様々な方向に、様々な程度の誤差を含む。
【0069】
●[光整列器による各発光部の位置の補正(図16)]
次に、図16を用いて、光整列器120による各発光部12(m,n)の位置の誤差を補正する様子を説明する。
例えば、図16(A)に示すように、対象とする半導体レーザアレイ10のアレイ型半導体レーザ10aが、X軸方向に「距離dx」分、平行移動して組付けられており、Y軸方向に「距離dy」分、平行移動して組付けられているとする。このとき、Z軸方向から見た各発光部12(m,n)の位置は、図16(A)の右図に示すように、Y軸方向に隣り合う距離は、どこも「距離Dsy」であるが、アレイ型半導体レーザ10aの各発光部12(1,1)〜(1,4)の位置は、アレイ型半導体レーザ10bの各発光部12(2,1)〜12(2,4)の位置及びアレイ型半導体レーザ10cの各発光部12(3,1)〜12(3,4)の位置に対して、Y軸方向に「距離dy」の誤差を有する。
また、図16(A)に示す例では、アレイ型半導体レーザ10bの各発光部12(2,1)〜12(2,4)と、アレイ型半導体レーザ10cの各発光部12(3,1)〜12(3,4)のX軸方向の距離は、「距離Dsx」であるが、アレイ型半導体レーザ10bの各発光部12(2,1)〜12(2,4)と、アレイ型半導体レーザ10aの各発光部12(1,1)〜12(1,4)のX軸方向の距離は、「距離Dsx+dx」であり、「距離dx」の誤差を有する。
【0070】
そこで、図16(B)に示す光整列器120を用いて、レーザ光が出射される各出射部122(m,n)の位置を、長軸方向(X軸方向)に第1の所定間隔(例えば「距離Dsx」)で配置し、且つ短軸方向(Y軸方向)に第2の所定間隔(例えば「距離Dsy」)で配置し、更にほぼ単一平面上(Z軸方向にはほぼ同一の位置)に、2次元配列する(図16(B)の右図)。
また、各入射部121(m,n)の位置は、対象とする半導体レーザアレイ10の各発光部12(m,n)に、ほぼ当接するように(ほぼ距離ゼロで向かい合うように)、予め計測した各発光部120(m,n)の位置に対応させて配置する(各発光部120(m,n)の位置の計測方法は、既に説明しているので省略する)。なお、各入射部121(m,n)の配置は、X軸及びY軸及びZ軸の各軸の方向に対する位置と、X軸及びY軸及びZ軸の各軸に対する回転角度に応じて、決定する。
【0071】
そして、光整列器120の各入射部121(m,n)に対応する出射部122(m,n)とを、各々光導波路123(m,n)で連絡する。
なお、出射部122(m,n)及び入射部121(m,n)の位置は、特に2次元配列等に限定しない。出射部122(m,n)は、出射されたレーザ光を集光する集光系(例えば、図18におけるレンズ群(レンズ40、20、50、60)及び光ファイバ30)に応じた配置であれば、1次元配列等であってもよい。また、入射部121(m,n)は、対象とする半導体レーザアレイ10の各発光部12(m,n)に応じた配置であればよい(例えば、発光部が1次元配列であれば、入射部も1次元配列にする)。
【0072】
これにより、図16(A)に示すように、例えば、X軸方向に「距離dx」の誤差を含み、Y軸方向に「距離dy」の誤差を含む発光部12(m,n)の位置から出射されるレーザ光2(m,n)を、図16(B)に示す光整列器120を用いることで、図16(C)に示すように、長軸方向(X軸方向)に第1の所定間隔(例えば「距離Dsx」)で配置し、且つ短軸方向(Y軸方向)に第2の所定間隔(例えば「距離Dsy」)で配置し、更にほぼ単一平面上(Z軸方向にはほぼ同一の位置)に、2次元配列された出射部122(m,n)から整列させて出射させることができる。
【0073】
このように、図1に示す6通りの誤差(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向へのスライド誤差、及び/あるいはX軸方向、Y軸方向、Z軸方向を軸とした回転誤差)に対して、光整列器120の入射部121(m,n)を、対応する発光部12(m,n)にほぼ当接する位置に配置する。このため、光整列器120における入射部121(m,n)を有する面は、発光部12(m,n)の位置に応じて凹凸が形成される。
【0074】
●[光整列器の構造(図17)]
次に、図17(A)〜(D)を用いて、光整列器120の構造について説明する。
図17(A)に示すように、例えば、光整列器120は、Y軸方向(短軸方向)毎に形成された光整列アレイ120a〜120cを、X軸方向(長軸方向)に積層して構成されている。また、図17(A)に示す例では、各光整列アレイ120a〜120cの上面(X軸と交わる上側の面)の表面に光導波路123(m,n)を形成しているので、最上部には、光導波路123(m,n)を含まない最上部アレイ120zを積層している。
このように、光整列器120は、機械的に積層(組付け)して構成されているが、光整列アレイ120a〜120c等の固体を積層(組付け)しており、はんだ等の流体を積層方向に含む半導体レーザアレイ10とは異なり、非常に高精度に構成することができる。
【0075】
次に、図17(B)を用いて、光整列アレイ120aを例にして、光整列アレイの構造について説明する。
光整列アレイ120aは、ベース部材124aを基板として、上面(X軸と交わる上側の面)の表面に光導波路123(1,1)が形成されている。また、[ベース部材124aの屈折率]よりも、[光導波路123(1,1)の屈折率]を大きくすることで、光導波路123(1,1)の入射部121(1,1)から入射されたレーザ光を、外部への漏れ等を抑制しながら出射部122(1,1)から出射する。
図17(B)に示す光整列器120aでは、入射部121(m,n)の位置を、対応する出射部122(m,n)の位置に対して、「X軸方向に距離dx」及び「Y軸方向に距離dy」補正している。
【0076】
光整列アレイ120aの表面に光導波路123(m,n)を形成することで、貫通孔を設けて光導波路123(m,n)を挿入するような製作方法等に対して、光整列アレイ120aの製作がより容易になる。また、光整列アレイ120aを、調整がほとんど不要な短軸方向に対しては一体成形することで、より単純な構成とすることができ、より容易に光整列器120を実現することができる。
【0077】
また、図17(C)に示すように、対象とする半導体レーザアレイ10の発光部12(m,n)のサイズに応じて、入射部121(m,n)及び出射部122(m,n)のサイズを設定する。この例では、発光部12(m,n)と入射部121(m,n)と出射部122(m,n)をほぼ同じサイズに設定した。例えば、ある半導体レーザアレイ10においては、発光部12(m,n)の厚さDtは約1〜2[μm]、幅Dwは約150[μm]、間隔Dpは約350[μm]である(発光部の寸法等は、様々な種類がある)。
なお、光整列アレイ120aのZ軸方向の長さ「Ls」は、出射部122(m,n)の位置の精度等にはあまり影響を与えないので、製造時の扱い易さから、約3〜5[mm]とした。
【0078】
また、光導波路123(m,n)をベース部材124aよりも屈折率の大きな部材で構成する代わりに、図17(D)に示すように、入射部121(m,n)部、及び光導波路123(m,n)部、及び出射部122(m,n)部を空洞にして、レーザ光を全反射する全反射部材125で、入射部121(m,n)と出射部122(m,n)を除く壁面を覆う(蒸着、貼り付け等する)ようにしてもよい。なお、壁面を全反射部材125で覆った場合、ベース部材124aの材質及び屈折率等は、特に限定されない。
【0079】
また、図17(E)に示すように、光導波路123(m,n)は、対応する入射部121(m,n)及び出射部122(m,n)とを連絡(対応する入射部と出射部とを光導波路で接続)していれば、Z軸方向に対して直線形状であっても、曲線を含む形状であってもよい。
なお、光導波路123(m,n)の断面形状(X軸とY軸とを含むXY平面に平行な平面で切断した場合の断面形状)は、入射部121(m,n)とほぼ同じ形状であることが好ましい。また、発光部12(m,n)の形状、入射部121(m,n)の形状、出射部122(m,n)の形状は、ほぼ同じ形状であることが好ましい。
【0080】
●[レーザ集光装置の概略構成(図18)]
図18は、本実施の形態における光整列器120を、第1の実施の形態のレーザ集光装置に適用した例である。同様に第2の実施の形態にも適用可能であるが、こちらの説明は省略する。
図18に示す構成にすることで、光整列器120によってより正確な位置に補正された各レーザ光の出射部122(m,n)から出射されるレーザ光を、レンズ群(この場合、レンズアレイ40、及び長軸方向集光レンズ20、及び短軸方向幅均一化レンズ50、及び短軸方向集光レンズ60)を用いて、より正確に光ファイバ30に集光及び入射することができる。
また、各発光部12(m,n)の位置をより正確に補正できるので、レンズ群(40、20、50、60)及び光ファイバ30の集光位置の調整がより簡略化され、より容易にレーザ集光装置を構成することができる。
また、光ファイバ30の出射面から出射されるレーザ光を、集光レンズ100で集光してレーザ光の出力を増加させ、レーザ加工等に使用することができる。
【0081】
●[各構成要素の配置と、レーザ光の集光状態(図19)]
次に、図19(A)及び(B)を用いて、第3の実施の形態における、各構成要素の配置と、レーザ光の集光状態について説明する。図5及び図6に示す第1の実施の形態に対して、光整列器120を追加することで、半導体レーザアレイ10の発光部12(m,n)の位置の誤差を非常に小さくすることができる。位置の誤差が非常に小さい光整列器120の出射部122(m,n)から出射されるレーザ光を、理想的な焦点距離及び光軸位置を形成したレンズ群(レンズアレイ40、長軸方向集光レンズ20、短軸方向幅均一化レンズ50、短軸方向集光レンズ60)を理想的な位置に配置することで、ほぼ正確に光ファイバ30(s,t)の入射面に集光して入射することができる。
これにより、光ファイバ30(s,t)への集光位置をより正確に位置決めできるので、レーザ光の集光効率を向上させることができる。
【0082】
ここで、理想的な焦点距離、及び理想的な配置は、第1の実施の形態にて説明しているので説明を省略する。また、理想的な光軸位置とは、例えば、図19に示す例の場合、レンズアレイ40を構成している各レンズの光軸におけるX軸方向の距離が、全て「距離Dsx」であることをいう。
これにより、光ファイバ30(s,t)への集光位置の精度を向上させ、集光効率を向上させることができる。また、(故障、出力変更等により)半導体レーザアレイ10を交換した場合、第1及び第2の実施の形態では、半導体レーザアレイ10の配置位置と、レンズアレイ40の配置位置の双方を調整する必要があるが、第3の実施の形態では、光整列器120を当接させた半導体レーザアレイ10(光整列器120とほぼ一体化させた半導体レーザアレイ10)の調節を行えばよいので、調整が比較的容易である。
つまり、レーザ光の発光源から先の集光経路の構成要素(この場合、レンズアレイ40以降のレンズ、光ファイバ等)そのものを交換あるいは位置調整等する必要がない。また、光整列器120の出射部122(m,n)の位置は、対象とする半導体レーザアレイ10の発光部12(m,n)の位置に影響されないので、様々なピッチで発光部12(m,n)が配置された半導体レーザアレイ10であっても、所望する位置に出射部122(m,n)を設定することができる。このため、レーザ集光装置を一旦構成すれば、レーザ光の発光源の選択肢が拡がり、用途に合わせたレーザ集光装置を再構成することが容易になる。
【0083】
◆[第4の実施の形態]
次に、図20〜図23を用いて、第4の実施の形態について説明する。第4の実施の形態では、第3の実施の形態に対して、レンズ群(40、20、50、60)を、光導波路アレイ200に置き換えている。これにより、光ファイバ30への集光位置の調整を、更に容易にすることができる。また、第4の実施の形態では、第2及び第3の実施の形態と同様に、Y軸方向へのスライド誤差を含む図1に示した6通りの誤差を、全て補正することが可能である。
以下、第3の実施の形態との相違点について説明する。
【0084】
●[レーザ集光装置の概略構成(図20)]
図20(A)に、本実施の形態におけるレーザ集光装置の概略構成を示す。対象とする半導体レーザアレイ10の各発光部12(m,n)の位置の誤差に合わせて光整列器120を構成する点は第3の実施の形態と同一である。
そして、光整列器120の各出射部122(m,n)から整列されて出射されるレーザ光を、長軸方向のグループ(図20(A)中の「グループAout」:第2レーザグループ)毎に、光導波路ユニット200(1,n)にて、長軸方向に集光して、光ファイバ30(1,n)に入射する点で、第3の実施の形態とは異なる。
第4の実施の形態では、長軸方向のグループ毎に光ファイバ30に入射するので、光ファイバ30の本数は短軸方向の数である点も、第3の実施の形態とは相違する(第3の実施の形態では、短軸方向における複数の発光部からのレーザ光を1本の光ファイバに入射することもできる)。
【0085】
次に、図20(B)を用いて、光導波路ユニット202(1,1)を例にして、光導波路ユニットの構造について説明する。
光導波路ユニット202(1,1)は、入射面側には、長軸方向毎のグループ(「グループAout」)の各発光部12(m,n)から出射されたレーザ光を、出射面(光ファイバ側の面)に集光するためのレンズ22a〜22eが形成されている。また、出射面側に徐々に狭くなるテーパ状(扇状)の形状を有している。
光導波路アレイ200は、光導波路ユニット202(1,n)を短軸方向に複数(図20の例では16個)配列して構成されている。また、[光導波路ユニットの屈折率]は、[各光導波路ユニットの間隙の屈折率]よりも大きくなるように、光導波路ユニットの材質、及び間隙の材質を選定する。
【0086】
●[各構成要素の配置と、レーザ光の集光状態(図21)]
次に、図21(A)及び(B)を用いて、第4の実施の形態における、各構成要素の配置と、レーザ光の集光状態について説明する。
図21(A)は、X軸方向(長軸方向)から見た図である。半導体レーザアレイ10の各発光部12(m,n)から出射されたレーザ光は、光整列器120によって整列されて、出射部122(m,n)から出射され、各光導波路ユニット202(1,n)の入射面に入射される。光導波路ユニット202(1,n)に入射されたレーザ光は、Y軸方向(短軸方向)においては、光導波路ユニット202(1,n)内を反射しながら当該光導波路ユニット202(1,n)からほとんど外部に漏れることなく進行(Z軸方向に進行)し、(当該光導波路ユニット202(1,n)の出射面に到達し、)対応する光ファイバ30(1,n)の入射面に入射される。
【0087】
また、図21(B)は、Y軸方向(短軸方向)から見た図であり、レーザ光をX軸方向(長軸方向)に屈折及び集光する様子を示している。
例えば、光導波路ユニット202(1,1)の各レンズ22a〜22eの焦点距離を「f」として、各レンズ22a〜22eが適切な位置になるように配置することで、図21(B)のレーザ光2(1,1)〜2(5,1)に示すように、対応する光ファイバ30(1,1)の入射面に集光して入射することが可能である。
【0088】
●[光導波路ユニットによる、長軸方向の集光]
次に、図22を用いて、光導波路ユニット202(1,1)のレンズ22a、22cの位置と、レーザ光が光ファイバ30(1,1)の入射面に集光される様子の例について説明する。
半導体レーザアレイ10の発光部12(1,1)及び発光部12(3,1)から出射されるレーザ光は、各々光整列器120の入射部121(1,1)及び121(3,1)(図示せず)に入射され、各々光整列器120の出射部122(1,1)及び122(3,1)から整列されて出射される。図22の例では、発光部12(1,1)の位置が、X軸方向(長軸方向)に「距離dx」分補正され、位置が補正された出射部122(1,1)からレーザ光が出射される。
【0089】
このとき、光導波路ユニット202(1,1)のレンズ22cは、レンズ22cの光軸Kcが出射部122(3,1)と光ファイバ30(1,1)とを結んだ線上に来るように配置され、且つ下記に示す式が成立するように配置される。
1/S3+1/T3=1/f
また、光導波路ユニット202(1,1)のレンズ22aは、レンズ22aの中心が、下記に示す式が成立するように配置される。
1/S1+1/T1=1/f
上記の式が成立するように、レンズ22aの光軸Kaを、X軸方向に「距離Lx1」の位置に設定し、レンズ22aの中心から光整列器120までのZ軸方向の距離を「距離Lz1」の位置に設定する。
【0090】
次に、図23(A)及び(B)を用いて、本実施の形態による効果について説明する。図23(A)及び(B)は、半導体レーザアレイ10から出射されたレーザ光を、光ファイバ30に入射するまでの経路を示しており、X軸方向(長軸方向)から見た図である。
また、図23(A)は本実施の形態を説明する図であり、図23(B)は光整列器120を使用しなかった場合を説明する図である。
半導体レーザアレイ10には、種々の製品が用意されているが、例えば、Y軸方向における発光部12(m,n)の長さが150[μm]、Y軸方向における隣り合う発光部12(m,n)の間の距離が350[μm]、Y軸方向における各寸法の誤差が±50[μm]である場合について説明する。
なお、図23(A)及び(B)において、光導波路ユニット202(1,n)の間等に記載した間隙部材210は、光導波路ユニット202(1,n)の屈折率よりも小さな屈折率を有する部材、あるいはレーザ光を全反射する部材等である。
【0091】
まず、図23(B)について説明する。
光整列器120を使用しない図23(B)の場合、発光部12(1,1)のY軸方向における位置は、±50[μm]の誤差を考慮すると、図23(B)中に示す「DwErの幅(この場合、250[μm])」を有する(X軸方向において、各発光部12(m,n)は、この250[μm]の幅の内部に存在する)。
このような位置の誤差を有する発光部12(1,1)(及びX軸方向における発光部12(n,1))から出射されるレーザ光を、外部にほとんど漏らすことなく光導波路ユニット202(1,1)に入射させるためには、「DwEr+α(例えば、Y軸方向へのレーザ光の拡散を見込んだ値)の幅」を有する光導波路ユニット202(1,1)が必要となる。
例えば、αを50[μm]とした場合、光導波路ユニット202(1,1)のY軸方向における幅「DwDz」は、300[μm]になる。光導波路ユニット202(1,1)を、Y軸方向において、レーザの進行方向に向かって徐々に細くする(Y軸方向においてテーパ状にする)と、光導波路ユニット202(1,1)内部における反射角の影響にて、レーザ光の出射時の拡がり角が大きくなり、ビーム品質(Beam Parameter Product:BPP)が低下するので好ましくない。よって、この図23(B)の場合、Y軸方向においては、150[μm]の幅の発光部12(1,1)から出射されるレーザ光を、300[μm]の幅の光導波路ユニット202(1,1)で集光することになる。
また、光ファイバ30(1,1)の径「DoutZ」は、300[μm]以上に設定する必要がある。
【0092】
上記に対して、図23(A)に示す本実施の形態の場合、発光部12(1,1)のY軸方向における位置は、±50[μm]の誤差があっても、その誤差を測定し、その位置及び幅に一致する入射部121(1,1)を配置する。そして、発光部12(1,1)とほぼ同じ幅(Y軸方向の長さ)の光導波路123(1,1)にて、発光部12(1,1)とほぼ同じ幅(Y軸方向の長さ)の出射部122(1,1)からレーザ光を出射させる。出射部122(m,n)の位置は、2次元状に非常に小さな誤差で整列されているので、出射部122(m,n)はX軸方向においても、ほぼ一直線にほとんど誤差なく配置されている。
このような位置の出射部122(1,1)から出射されるレーザ光を、外部にほとんど漏らすことなく光導波路ユニット202(1,1)に入射させるためには、図23(A)の場合、「150[μm]+α(例えば、Y軸方向へのレーザ光の拡散を見込んだ値)の幅」を有する光導波路ユニット202(1,1)で充分集光することができる。
例えば、αを上記と同様に50[μm]とした場合、光導波路ユニット202(1,1)のY軸方向における幅「DwD」は、200[μm]になる。よって、この図23(A)の場合、Y軸方向においては、150[μm]の幅の発光部12(1,1)から出射されるレーザ光を、200[μm]の幅の光導波路ユニット202(1,1)で集光することになる。
また、光ファイバ30(1,1)の径「Dout」は、200[μm]以上に設定する必要があるが、「図23(A)の光ファイバ30(1,1)の径Dout」は、「図23(B)の光ファイバ30(1,1)の径DoutZ」より細くすることができるので、集光スポットサイズをより小さくすることができ、ビーム品質(BPP)を、より向上させることができる。
【0093】
本発明のレンズアレイ、及び光整列器、及びレーザ集光装置は、本実施の形態で説明した構成、形状、寸法、配置等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
本発明のレンズアレイ、及び光整列器、及びレーザ集光装置は、レーザ加工装置等、レーザ光を用いた種々の装置に適用することが可能である。また、対象とする半導体レーザアレイと本発明の光整列器とを一体化させたレーザ発光装置を用いれば、発光部の位置の誤差が非常に小さい半導体レーザアレイとして用いることができるので、レーザ光を用いた種々の装置(特に高い精度が要求される装置等)に適用することが可能である。
本実施の形態の説明に用いた数値は一例であり、この数値に限定されるものではない。また、各レンズの形状、サイズ等は、実施の形態の説明及び図に限定されるものではない。本発明で使用される各レンズは、一方面が曲面であれば、他方面は平面でも曲面でもよい。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように、本実施の形態に記載のレンズアレイ及び当該レンズアレイを用いたレーザ集光装置を用いれば、半導体レーザアレイから出射される複数のレーザ光を、より効率よく集光できるレンズアレイ及びレーザ集光装置を提供できる。
また、請求項1〜4に記載のレーザ集光装置を用いれば、半導体レーザアレイから出射される複数のレーザ光を、より効率よく集光することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 半導体レーザアレイ10の各発光部12(m,n)の位置の誤差及び角度の誤差を説明する図である。
【図2】 半導体レーザアレイ10の各発光部12(m,n)の位置の誤差及び角度の誤差の計測方法について説明する図である。
【図3】 本発明のレンズアレイ40をレーザ集光装置に適用した、第1の実施の形態の概略構成図である。
【図4】 誤差のない理想的な状態の半導体レーザアレイ10の発光部12(m,n)における、第1の実施の形態のレーザ光の集光状態を説明する図である。
【図5】 スライド誤差に応じてレンズアレイを構成する例と、レーザ光の集光状態を説明する図である。
【図6】 回転誤差(x軸方向を軸とした回転誤差)に応じてレンズアレイを構成する例と、レーザ光の集光状態を説明する図である。
【図7】 回転誤差(x軸方向を軸とした回転誤差)に応じて構成するレンズアレイの詳細を説明する図である。
【図8】 回転誤差(y軸方向を軸とした回転誤差)に応じてレンズアレイを構成する例と、レーザ光の集光状態を説明する図である。
【図9】 回転誤差(z軸方向を軸とした回転誤差)に応じてレンズアレイを構成する例と、レーザ光の集光状態を説明する図である。
【図10】 第2の実施の形態で用いるレンズアレイ40の構成を説明する図である。
【図11】 誤差のない理想的な状態の半導体レーザアレイ10の発光部12(m,n)における、第2の実施の形態のレーザ光の集光状態を説明する図である。
【図12】 回転誤差(x軸方向を軸とした回転誤差)に応じてレンズアレイを構成する例と、レーザ光の集光状態を説明する図である。
【図13】 従来の半導体レーザ集光装置の概略構成を説明する図である。
【図14】 従来の半導体レーザ集光装置において、各レンズの配置位置と、各レンズを通過したレーザ光が集光される様子を説明する図である。
【図15】 半導体レーザアレイ10の各発光部12(m,n)の位置の誤差の詳細について説明する図である。
【図16】 第3及び第4の実施の形態における光整列器120による、各発光部12(m,n)の位置の誤差を補正する様子を説明する図である。
【図17】 第3及び第4の実施の形態における光整列器120の構造について説明する図である。
【図18】 本発明の光整列器120をレーザ集光装置に適用した、第3の実施の形態の概略構成図である。
【図19】 第3の実施の形態における、各構成要素の配置と、レーザ光の集光状態について説明する図である。
【図20】 本発明の光整列器120をレーザ集光装置に適用した、第4の実施の形態の概略構成図である。
【図21】 第4の実施の形態における、各構成要素の配置と、レーザ光の集光状態について説明する図である。
【図22】 光導波路ユニット202(1,1)のレンズ22a、22cの位置と、レーザ光が光ファイバ30(1,1)の入射面に集光される様子の例について説明する図である。
【図23】 第4の実施の形態による効果について説明する図である。
【符号の説明】
10 半導体レーザアレイ
12 発光部
20 長軸方向集光レンズ
30 光ファイバ
40、40a、40b、40c レンズアレイ
42a〜42e、44a〜44e 第1レンズ
46a〜46e レンズグループ
48z 第2レンズ
50 短軸方向幅均一化レンズ
60 短軸方向集光レンズ
70 長軸方向コリメートレンズアレイ
80 長軸方向集光レンズ
90 短軸方向集光レンズアレイ
120 光整列器
120a〜120c 光整列アレイ
121 入射部
122 出射部
123 光導波路
200 光導波路アレイ
202 光導波路ユニット

Claims (4)

  1. 楕円状に広がりながら進行するレーザ光を出射する発光部が、前記楕円の長軸方向と短軸方向のそれぞれの方向に平行となるように2次元状に複数配列されるとともに前記発光部の各々の位置に固有の誤差を有する半導体レーザアレイと、
    前記半導体レーザアレイの各発光部から出射される複数のレーザ光を、前記長軸方向及び前記短軸方向に集光するレンズ群と、
    前記レンズ群にて集光されたレーザ光が入射される光ファイバと、
    を備えたレーザ集光装置において、
    対象とする半導体レーザアレイに固有の、基準位置に対する各発光部の位置を予め計測しておき、
    前記対象とする半導体レーザアレイの各発光部にほぼ当接するように、予め計測した各発光部の位置に対応させて配置された入射部の各々と、
    前記入射部の各々に対して、前記長軸方向に第1の所定間隔で且つ前記短軸方向に第2の所定間隔で、ほぼ単一平面上に整列させて配置された出射部の各々と、
    前記入射部と、前記入射部に対応する出射部と、を連絡して前記入射部から入射された前記レーザ光を前記出射部に導光する光導波路部の各々と、
    を備えることで、前記入射部の各々から入射されたレーザ光を前記出射部の各々から整列させて出射する光整列器が、前記入射部の各々と、対応する前記発光部の各々とがほぼ当接するように、前記対象とする半導体レーザアレイと前記レンズ群との間に配置されている、
    ことを特徴とするレーザ集光装置。
  2. 楕円状に広がりながら進行するレーザ光を出射する発光部が、前記楕円の長軸方向と短軸方向のそれぞれの方向に平行となるように2次元状に複数配列されるとともに前記発光部の各々の位置に固有の誤差を有する半導体レーザアレイと、
    前記各発光部から出射される複数のレーザ光を、前記長軸方向に集光するとともに前記短軸方向に閉じ込めて集光する光導波路アレイと、
    前記光導波路アレイにて集光されたレーザ光が入射される光ファイバと、
    を備えたレーザ集光装置において、
    前記光導波路アレイは、前記長軸方向毎のグループのレーザ光が入射される光導波路ユニットを前記短軸方向に複数配列した構成を有しており、
    各光導波路ユニットの入射面には、入射された前記グループのレーザ光の各々を前記長軸方向に集光するレンズが形成されており、
    対象とする半導体レーザアレイに固有の、基準位置に対する各発光部の位置を予め計測しておき、
    前記対象とする半導体レーザアレイの各発光部にほぼ当接するように、予め計測した各発光部の位置に対応させて配置された入射部の各々と、
    前記入射部の各々に対して、前記光導波路ユニットの各々の入射面に対応するように前記長軸方向に第1の所定間隔で且つ前記短軸方向に第2の所定間隔で、ほぼ単一平面上に整列させて配置された出射部の各々と、
    前記入射部と、前記入射部に対応する出射部と、を連絡して前記入射部から入射された前記レーザ光を前記出射部に導光する光導波路部の各々と、
    を備えることで、前記入射部の各々から入射されたレーザ光を前記出射部の各々から整列させて出射する光整列器が、前記入射部の各々と、対応する前記発光部の各々とがほぼ当接するように、前記対象とする半導体レーザアレイと前記光導波路アレイとの間に配置されている、
    ことを特徴とするレーザ集光装置。
  3. 請求項1または2に記載のレーザ集光装置であって、
    前記光整列器は、前記対象とする半導体レーザアレイの前記短軸方向の前記発光部毎に形成された複数の光整列アレイを前記長軸方向に複数積層して構成されており、
    前記光整列アレイには、前記積層において互いに当接する面における上面側の面に沿って、前記入射部の各々と、当該入射部の各々に対応する出射部の各々と、前記光導波路部の各々とが形成されている、
    ことを特徴とするレーザ集光装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のレーザ集光装置であって、
    前記光整列器における前記光導波路部と前記入射部と前記出射部は空洞に形成されており、当該光導波路部における入射部と出射部を除く壁面が、入射されたレーザ光をほぼ全反射する全反射部材で覆われている、
    ことを特徴とするレーザ集光装置。
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