JP3994961B2 - 光導波路アレイ及びレーザ発光装置 - Google Patents

光導波路アレイ及びレーザ発光装置 Download PDF

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本発明は、レーザ光を集光する光導波路アレイ、及びレーザ光を集光して出力するレーザ発光装置に関する。
図7に、従来の半導体レーザ集光装置の概略構成の例を示す。半導体レーザ(レーザダイオード等)の活性層14の発光部12から出射される半導体レーザ光(以下、「レーザ光」と記載する)は、レーザ光2の進行方向に対して垂直な面においてほぼ楕円状であり、当該楕円状のレーザ光2は、長軸方向と、短軸方向とを有する。また、当該楕円は、発光部12からの距離が長くなるほど大きくなる。そして、長軸方向(X軸方向)と短軸方向(Y軸方向)に2次元的に配列した複数の発光部12を持つ半導体レーザアレイ10から出射されるレーザ光を、光ファイバ30に集光してレーザ光の出力を増大させる半導体レーザ集光装置が知られている。
例えば、半導体レーザをレーザ加工装置の光源として用いる場合、加工に用いるレーザ光の高出力化が必要であるが、単一の発光部から出射されるレーザ光では、出力強度に限界がある。そこで、レンズ群等を用いて複数の発光部から出射されるレーザ光を集光して、レーザ光の出力を増大させている。
従来の半導体レーザ集光装置の技術として、図7に示すように、レンズ群と光ファイバ30を備え、レーザ光の発光部12から光ファイバ30までの間に、長軸方向コリメートレンズアレイ70、長軸方向集光レンズ80、短軸方向集光レンズアレイ90、の順にレンズを配置してレーザ光を光ファイバ30に集光し、レーザ光の出力を増大させることを提案している(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−98191号公報
半導体レーザの発光部12から出射されるレーザ光を効率良く光ファイバ30に集光してレーザ光の出力を増大させるには、より細い光ファイバに、より多くの発光部からのレーザ光を入射して密度を高めることと、より小さな入射角で入射端面に入射して、入射したレーザ光を外部に反射させることなく、効率よく光ファイバに入射する(入射端面に対して、より直角に近い角度で入射する)ことが必要である。これにより、光ファイバ内におけるレーザ光の進行方向と、光ファイバの長手方向とのなす角度がより小さくなり、レーザ光が光ファイバ内で全反射しながら進行し、光ファイバ外部への漏れによる損失を抑制できる。
ここで、発光部12から出射されたレーザ光は、長軸方向及び短軸方向に拡がりながら進行する。拡がりながら進行するレーザ光を集光する場合、レンズ自身に非常に高い精度が要求され、そのレンズの配置位置も、非常に高い精度が要求される。
従来の半導体レーザ集光装置(例えば、特開2000−98191号公報)は、発光部の間隔が比較的広い長軸方向においては、一旦、平行光に変換してから集光しているが、発光部の間隔が比較的狭い短軸方向においては、レンズの径が非常に小さく、配置も困難であるため、平行光にしてから集光することをせず、集光のみを行っている。
従来の半導体レーザ集光装置(例えば、特開2000−98191号公報)では、図7に示すように、半導体レーザアレイ10の各発光部12(m,n)(m行n列、図7の例では、5行16列)から出射されるレーザ光を、長軸方向コリメートレンズアレイ70を透過させ、長軸方向集光レンズ80を透過させ、更に、短軸方向集光レンズアレイ90を透過させて光ファイバ30(s,t)(s行t列、図7の例では、1行8列)に入射している。
なお、全ての図面において、座標軸は、レーザ光の進行方向をZ軸、長軸方向をX軸、短軸方向をY軸としている。
なお、全ての図面は、説明を容易にするため、あるいは比較等を容易にするために、実際の寸法とは異なる寸法、比率等で記載している部分を含んでいる。
また、図7(従来の半導体レーザ集光装置)の構成における、各レンズ及びレーザ光の様子を図8(A)及び(B)に示す。図8(A)は、短軸方向に配列された2個の発光部から出射される2本のレーザ光と、長軸方向に配列された5個の発光部から出射される5本のレーザ光の合計10本のレーザ光を、1本の光ファイバに集光している。図8(A)は、図7をX軸方向から見た図(上から見た図)であり、図8(B)は、図7をY軸方向から見た図(横から見た図)である。
一般的によく用いられる半導体レーザアレイでは、短軸方向においては、各発光部12の幅(図8(A)中のDw)は約0.15mmであり、発光部と発光部の間隔(図8(A)中のDp)は約0.25mmである。また、各発光部から出射されるレーザ光の短軸方向の拡がり角(図8(A)中のθiny)は約3.5°である。
また、長軸方向において隣り合う発光部の間隔(図8(B)中のDh)は約1.75mmであり、各発光部の厚さ(図8(B)中のDt)は約0.002mmである。また、各発光部から出射されるレーザ光の長軸方向の拡がり角(図8(B)中のθinx)は約40°である。
例えば、このレーザ光を、光ファイバ30に、短軸方向において2本のレーザ光を集光し、長軸方向において5本のレーザ光を集光する。また、短軸方向の入射角(図8(A)中のθouty)が約10°以下になるように(より小さな入射角で)集光する。
この場合、最も効率良く集光するためには、図8(A)において、短軸方向に隣り合う発光部12から出射されるレーザ光が重なる前に短軸方向集光レンズアレイ90を配置する必要がある。レーザ光が重なる位置は、上記の数値の場合は、発光部12から約1.6mmの位置である。
しかし、発光部12から約1.6mmまでの距離の間に、長軸方向コリメートレンズアレイ70と短軸方向集光レンズアレイ90を配置する必要があり、事実上、配置は非常に困難である。
また、この場合、短軸方向集光レンズアレイ90の焦点距離(f90)を、発光部12から短軸方向集光レンズアレイ90までの距離(この場合、約1.6mm)に設定すると、短軸方向における集光の効率がほぼ最適になり、発光部12から光ファイバ30までの距離(図8(A)中のL)は、約3.2mmとなる。
しかし、例えば長軸方向に1.75mm間隔で配列された5個の発光部から出射されるレーザ光を、長軸方向の入射角(図8(B)中のθoutx)を10°未満とするためには、約19.85mm以上の距離が必要であり、必要な数のレーザ光を集光することが非常に困難である。
従って、以下の課題を解決する必要がある。
短軸方向集光レンズアレイ90と発光部12との間の距離が短い。このため、所定距離の間に、長軸方向コリメートレンズアレイ70と短軸方向集光レンズアレイ90を適切に配置することが困難である。また、光ファイバ30の位置も発光部12から短い距離になり、長軸方向の入射角(θoutx)を小さく設定すると、長軸方向に集光できるレーザ光の本数が少なくなる。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、半導体レーザアレイの複数の発光部から出射された各レーザ光を、より効率良く集光でき、且つより容易に実現できる光導波路、及びレーザ発光装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための手段として、本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりの光導波路アレイである。
請求項1に記載の光導波路アレイは、楕円形状に拡がりながら進行するレーザ光を出射するとともに、前記楕円の長軸方向と前記楕円の短軸方向に2次元状に配置された、複数の発光部から出射されるレーザ光を、長軸方向及び短軸方向に集光する光導波路を複数備えた光導波路アレイである。
各光導波路は、レーザ光が入射される入射面と、入射されたレーザ光を出射する出射面と、入射面から入射されたレーザ光が出射面に向かって透過する透過領域とを有し、入射面あるいは透過領域に、入射されたレーザ光を長軸方向に集光する長軸方向集光手段を備えており、入射されたレーザ光を、短軸方向に対しては全反射させて出射面に向けて進行させ、レーザ光の進行方向に対して入射面から所定距離までは短軸方向の幅がほぼ同一の主幅で形成されており、前記所定距離の位置から出射面までの少なくとも一部は短軸方向の幅が主幅から徐々に狭くなるように形成された短軸方向集光手段を備えている。
そして、前記光導波路が、長軸方向毎の複数の発光部に前記入射面が対向するように短軸方向に複数配列されており、前記光導波路の屈折率よりも小さな屈折率の間隙部材またはレーザ光を全反射する間隙部材と、短軸方向に交互に積層されている。
また、本発明の第2発明は、請求項2に記載されたとおりの光導波路アレイである。
請求項2に記載の光導波路アレイは、請求項1に記載の光導波路アレイであって、各光導波路における前記短軸方向集光手段の形状は、直線形状、または指数関数形状を含む曲線形状である。
また、本発明の第3発明は、請求項3に記載されたとおりのレーザ発光装置である。
請求項3に記載のレーザ発光装置は、長軸方向に第1所定間隔で配置されているとともに短軸方向に第2所定間隔で2次元状に配置された発光部であって、長軸と短軸を有する形状に拡がりながら進行するレーザ光を出射する複数の発光部を有する半導体レーザアレイと、半導体レーザアレイの各発光部から出射されたレーザ光を、長軸方向において出射面上の所定位置に集光する長軸方向集光手段を、各発光部に対応させて備えた複数の光導波路と、各光導波路の出射面上の前記所定位置に対向する位置に入射面を配置した複数の光ファイバと、光ファイバの出射面から出射されるレーザ光を集光する集光手段とを備えている。
そして、各光導波路は、入射面における短軸方向の幅が、1つの発光部の短軸方向の長さにほぼ対応する主幅に形成されており、レーザ光の進行方向に対して入射面から所定距離までは短軸方向の幅がほぼ同一の主幅で形成されており、所定距離の位置から出射面までの少なくとも一部は短軸方向の幅が主幅から徐々に狭くなるように形成された短軸方向集光手段を備えている。
請求項1に記載の光導波路アレイを用いれば、長軸方向よりも拡がり角が小さい短軸方向において、短軸方向の拡がり角をやや大きくしながらも(拡がり角を許容範囲に抑制しながら)、レーザ光の短軸方向の集光径を小さくできる構造を容易に実現することができる。
また、請求項2に記載の光導波路アレイを用いれば、出射面に到達したレーザ光が、長軸方向には拡がり角が若干大きいが集光径が小さいまま、且つ短軸方向には拡がり角が若干大きくなるが集光径を小さくできるので、より集光効率を向上させることができる。この場合、短軸方向において、前記短軸方向集光手段の直線形状、または指数関数形状を調整することにより(例えば直線の傾きを変えることにより)、拡がり角を許容範囲内に抑制しながら集光径を小さくして、長軸方向の径と短軸方向の径との差、及び長軸方向の拡がり角と短軸方向の拡がり角との差を小さくできるので、出射面から出射されたレーザ光をより小径の光ファイバに入射させることにより、レーザ光の密度をより高くすることができ、集光効率をより向上させることができる。
また、例えば出射されたレーザ光を光ファイバに入射する場合、光ファイバに入射されるレーザ光の長軸方向の径と短軸方向の径との差が小さく、且つ長軸方向の拡がり角と短軸方向の拡がり角との差が小さいので、より細い光ファイバ、且つより適切なNA値(開口数)の光ファイバを選定することができ、集光効率をより向上させることができる。
また、請求項3に記載のレーザ発光装置を用いれば、例えば2次元状に発光部が配置された半導体レーザアレイが出射したレーザ光を、複数のより細い光ファイバに効率よく集光することができ、更に光ファイバから出射されたレーザ光を集光手段で集光し、より容易に(単位面積あたりの)レーザ光の出力をより高めることができる。
以下に本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明の光導波路20を用いた光導波路アレイ200を、レーザ発光装置1に適用した一実施の形態の概略構成図を示している。
図1に示す本実施の形態では、図7に示す従来のレーザ集光装置に対して、半導体レーザアレイ10と光ファイバ30との距離を非常に大きくできる(従来では約3.2mmのところを、本実施の形態ではレーザ光の進行方向に対する光導波路アレイ200の長さに応じて、数cm〜数10cm以上に設定することも可能である)。このため、光ファイバ30への入射角を小さくできるので、より効率良くレーザ光を集光することができる。
また、図7に示す従来のレーザ集光装置に対して、長軸方向コリメートレンズアレイ70、長軸方向集光レンズ80、短軸方向集光レンズアレイ90とを省略し、その代わりに光導波路アレイ200を設けているので、構成が簡素化され、組み付け時の調整等(各レンズ等の配置位置の微調整等)が従来のレーザ集光装置に比して、非常に容易である。
●[全体構成(図1)]
図1に示す本実施の形態では、発光部12(m,n)(m行n列、図1の例では5行8列)を、長軸方向毎の複数のグループ(Grp)に分割し、各グループ毎のレーザ光を各光導波路20(s,t)(s行t列、図1の例では1行8列)で集光して、各光ファイバ30(s,t)(s行t列、図1の例では1行8列)に入射する。
半導体レーザアレイ10は、複数の発光部12を有し、単一の発光部を有する半導体レーザを2次元的に配列して、あるいは一列に複数の発光部を有するアレイ型半導体レーザを積層または配列して、あるいは2次元配列されたスタック型半導体レーザで、構成されている。本実施の形態では、いわゆるスタック型レーザダイオードを用いている。
光導波路アレイ200は、発光部12(m,n)の長軸方向毎の各グループ(Grp)毎に対応する光導波路20(s,t)が、短軸方向に複数配列されて構成されている。各光導波路20(s,t)内に入射されたレーザ光は、入射された光導波路20(s,t)内を、短軸方向においてはほぼ全反射しながら進行する(詳細は後述する)。
光導波路アレイ200は、半導体レーザアレイ10の各発光部12から入射された複数のレーザ光を、長軸方向に対して各光ファイバ30(s,t)の入射面に集まるように、長軸方向に集光(束ね、あるいは集約)する。
なお、以下、「束ねる」とは、各レーザ光の径をほぼ縮めることなく複数のレーザ光を集めることをいい、「集約する」とは、各レーザ光の径を縮めるあるいは径を縮めるとともに複数のレーザ光を集めることをいう。また、「集光する」とは、「束ねる」あるいは「集約する」方法を用いて、レーザ光の出力を高めることをいう。
各光ファイバ30(s,t)の入射面には、各光導波路20(s,t)の出射面上の所定位置(レーザ光が集光される位置)から、各光導波路20(s,t)にて集光されたレーザ光が入射される。そして、集光レンズ100(集光手段)は、バンドル部100aにて任意の形状に束ねられた光ファイバ30(s,t)の出射面から出射されたレーザ光を、各々所定の位置に集光する。これにより、半導体レーザアレイ10の複数の発光部12(m,n)から出射された複数のレーザ光は、所定の位置に集光され、レーザ加工等に用いることができるように、レーザ光の出力を増大させることができる。
●[光導波路20の構成(図2)]
次に、図2を用いて光導波路20の構成について説明する。光導波路20は、レーザ光が入射される入射面20cと、入射されたレーザ光を出射する出射面20eと、入射面20cから入射されたレーザ光が出射面20eに向かって透過する透過領域(入射面20cから出射面20eの間の領域)とを有している。
光導波路20の入射面20cにおける短軸方向の幅は、1つの発光部12の短軸方向の長さに対応する幅(主幅:Wsin)に形成されている。そして、入射面20cから所定距離(レーザ光の進行方向に対して所定の距離であり、図2(A)の距離La)までは短軸方向の幅(幅Wsin)は、ほぼ同一の幅で形成されている。そして、当該所定距離の位置から出射面20eまでの少なくとも一部は、短軸方向の幅が幅Wsinから徐々に狭くなるように形成されている。この部分が短軸方向集光手段に相当する。図2(A)に示す例では、距離Lbの部分において、短軸方向の幅を幅Wsinから幅Wslowに向かうよう、徐々に狭くしており、距離Lcの部分において、幅Wslowを維持している。このように、出射面20eにおける短軸方向の幅Wslowが、入射面20cにおける短軸方向の幅Wsinよりも狭くなるように形成する。
なお、本実施の形態に示す光導波路20は、距離Lcの部分では幅を狭くしていないが、距離Lbの部分から出射面20eに向けて、短軸方向の幅はWsinから幅Wslowへと狭くなるようにしている。このように、短軸方向集光手段は、出射面20eまでの少なくとも一部の領域で形成されていればよい。
なお、短軸方向の幅Wslowを狭くする形状は、一定の割合で狭くする直線状(図2(D)参照)であってもよいし、曲線状(図2(E)参照)であってもよい。また、出射面20eの近傍は、光ファイバ30の入射面を容易に当接させるために、一定幅の部分(距離Lcの部分)を設けてもよい。
距離Lb部分にて短軸方向の幅を徐々に狭くする形状は種々の形状があるが、発明者はシミュレーションにて、指数関数的な形状(y=a*exに沿った形状、a:定数、e:自然対数の底)が最も集光効率がよくなることを確認した。
また、長軸方向集光手段20aは、入射面20cあるいは透過領域に設けられており(図2(B)及び(C)参照)、各々短軸方向に平行な軸を持つシリンドリカル状のレンズであり、各々入射されたレーザ光を長軸方向に集光する(図5(B)参照)。
なお、図2(C)に示す光導波路20は、長軸方向集光手段20aよりも入射面20c側の屈折率n1の部材と、長軸方向集光手段20aよりも出射面20e側の屈折率n2の部材とを当接させて構成しており、屈折率n1>屈折率n2に設定している。なお、屈折率n1<屈折率n2の場合は凹凸の方向が逆になる。
本実施の形態では、光導波路20を石英ガラスで形成したが、この材質に限定されるものではない。
また、長軸方向集光手段20aは、入射されたレーザ光を長軸方向に対して出射面20e上の所定位置Pout(図2(A)参照)に集光できればよく、形状等は本実施の形態に限定されない。
●[光導波路の短軸方向の幅を徐々に狭くする形状の形成方法(図3)]
次に、図3(A)〜(C)を用いて、光導波路20の短軸方向の幅を徐々に狭くする形状の形成方法について説明する。
まず、平板状の光導波路20を短軸方向に積層した光導波路アレイ200を用意する。各光導波路20の短軸方向の厚さ、隣り合う光導波路20との間隙は、使用する半導体レーザアレイ10の発光部12の位置に応じて適切に設定する。なお、隣り合う光導波路20との間隙は、光導波路20よりも屈折率の低い間隙部材22、またはレーザ光を全反射する間隙部材22等で充填する。
そして、モータ52で回転する研削砥石51を備えた研削手段50にて、図3(B)及び(C)に示すように、光導波路アレイ200の出射面20e側を研削することで、光導波路20の短軸方向の幅を徐々に狭くする形状を形成する。研削砥石51の研削部分の形状は、非常に高い精度で種々の形状とすることができるため、短軸方向の幅を徐々に狭くする短軸方向集光手段の形状を、直線状または曲線状等、任意の形状に仕上げることができる。
●[光導波路の出射面に到達したレーザ光の径と拡がり角(図4、図5)]
次に図4を用いて、光導波路20の入射面20cから入射され、当該光導波路20の出射面20eに到達したレーザ光2の径と拡がり角について説明する。
図4(A)は、短軸方向の幅(幅Wsin)を一定とした光導波路20zにおいて、入射角θ1で入射面20cから入射されたレーザ光2が、全反射しながら出射面20eに到達する様子を示している。図4(A)において、「大気中の屈折率:n1」<「光導波路20zの屈折率:n2」<「光ファイバ30の屈折率:n3」である場合、θ1>θ2(=θslow)>θ3である。
例えばθ1が3.5°の場合、光ファイバ30の入射面に入射されるレーザ光2(光導波路20の出射面20eに到達したレーザ光)の短軸方向における径は幅Wslow(幅Wsinと同じ)であり、短軸方向における拡がり角θslow(入射角θslow)は、3.5°よりも小さい。
図4(B)は、短軸方向の幅(幅Wsin)に対して、入射面20cから所定距離(距離La)までの間は幅Wsinが一定で、当該距離Laの位置から出射面20eまでの間は徐々に短軸方向の幅を狭くした光導波路20において、入射角θ1で入射面20cから入射されたレーザ光2が、全反射しながら出射面20eに到達する様子を示している。図4(B)において、「大気中の屈折率:n1」<「光導波路20の屈折率:n2」<「光ファイバ30の屈折率:n3」である場合、θ1>θ2、θ2<θ4<θslow、θslow>θ6である。例えばθ1が3.5°の場合、光ファイバ30の入射面に入射されるレーザ光2(光導波路20の出射面20eに到達したレーザ光2)の短軸方向における径は幅Wslow(幅Wsinより狭い)であり、短軸方向における拡がり角θslow(入射角θslow)は、短軸方向集光手段の形状(この例では角度φで徐々に狭くしている)を適切に設定することで、任意の拡がり角に調整することができる。また、適切に設定された短軸方向集光手段の形状にて、短軸方向の幅Wslowを調整することができる。
これにより、図4(B)に示す光ファイバ30の径Dfbを、図4(A)に示す光ファイバ30の径Dfbより小さくすることができ、集光効率をより向上させることができる。なお、光ファイバ30への入射角θslowが、光ファイバ30のNA値を超えないように短軸方向集光手段の形状を選定する。
以上の説明にて、光導波路20の出射面20eにおいて、短軸方向の幅Wslowと、短軸方向の拡がり角θslowとを調整できることを説明した。次に図5(B)を用いて、当該光導波路20の出射面20eにおいて、長軸方向の幅Wfastと、長軸方向の拡がり角θfastとを調整できることを説明する。
図5(A)は、図1における半導体レーザアレイ10から光ファイバ30までを長軸方向(X軸方向)から見た図であり、図5(B)は短軸方向(Y軸方向)から見た図である。
図5(A)は、図4(B)に示す光導波路20を短軸方向に積層した光導波路アレイ200を用いて、半導体レーザアレイ10の発光部12(m、n)から出射されるレーザ光を、短軸方向に集光して光ファイバ30に入射する様子を示す図である。
図5(B)は、入射面20cから入射された各レーザ光が、長軸方向に集光されながら出射面20eの所定位置Poutに到達する様子を示している。長軸方向においては、長軸方向集光手段20aの焦点距離f(図示せず)及び中心P(m、n)の位置を適切に設定することで、出射面20eに到達したレーザ光の長軸方向の径及び集光位置(この場合、所定位置Pout)を調整することが可能である。
また、図5(B)に示すように、出射面20eに到達したレーザ光の長軸方向の拡がり角θfastは、発光部12の長軸方向の最大距離Dvと、光導波路アレイ200のレーザ進行方向の長さLtによって決まる。
図5(B)に示すように、長軸方向の拡がり角θfastをより小さくするには、光導波路アレイ200のレーザ進行方向の長さLtをより長くすればよい。しかし、長軸方向集光手段20aの形状あるいは中心位置P(m、n)には、ある程度の誤差を有しており、長さLtをより長くすると、この誤差が増幅され、長軸方向に集光したレーザ光が到達した出射面20eにて、所定位置Poutから許容範囲以上はずれてしまい、光ファイバ30に入射できなくなる可能性がある。
従って、実現可能な拡がり角θfastにおいて、レーザ光を入射可能なNA値を有する光ファイバ30を選定する(本実施の形態においては、拡がり角θslowは拡がり角θfastよりも小さい)。
●[本実施の形態の効果(図6)]
以上に説明したように、本実施の形態では、図1に示すレーザ発光装置にて、光ファイバ30の入射面に入射するレーザ光における、長軸方向の幅Wfast(長軸方向における集光径)と短軸方向の幅Wslow(短軸方向における集光径)とを調整可能であるとともに、長軸方向の拡がり角(入射角)θfastと短軸方向の拡がり角(入射角)θslowとを調整することができる。
図6(A)は、短軸方向の拡がり角θslowと短軸方向の幅Wslowを調整しなかった場合における、光ファイバ30の入射面及び集光されたレーザ光の様子を示す図である。また、図6(B)は、短軸方向の拡がり角θslowと短軸方向の幅Wslowを適切に調整した場合における、光ファイバ30の入射面及び集光されたレーザ光の様子を示す図である。明らかに図6(B)に示す図の方が、光ファイバ30の径Dfbをより小さくすることができるので、より集光効率を向上させることができる。
光ファイバ30のNA値は、拡がり角θfastと拡がり角θslowの大きな側に基づいて選定され、一方の拡がり角のみをいくら小さくしても意味はない。従って、拡がり角の小さい側(この場合、拡がり角θslow)を、拡がり角の大きい側(この場合、拡がり角θfast)に近づけるように調整しても集光効率に影響を与えない。
光ファイバ30の径Dfbは、幅Wfastと幅Wslowの大きな側に基づいて選定され、一方の幅のみをいくら小さくしてもほとんど意味はない。従って、幅の大きい側(この場合、幅Wslow)を、幅の小さい側(この場合、Wfast)に近づけるように調整可能であれば、光ファイバ30の径Dfbをより小さくすることができ、集光効率をより向上させることができる。
本実施の形態では、光導波路20の短軸方向の幅を徐々に狭くなるように形成することで、拡がり角が小さい側のθslowを、拡がり角の大きい側のθfastに近づけるとともに、幅(集光径)が大きい側のWslowを、幅(集光径)が小さい側のWfastに近づけることが可能である。
これにより、光ファイバ30の入射面における、集光されたレーザ光の占有面積Sを、図6(A)の状態から図6(B)の状態に調整することができ、より小さな径Dfbの光ファイバ30を用いることができ、集光効率をより向上させることができる。
また、集光したレーザ光のビーム半径と拡がり角(半角)との積で表されるBeam Parameter Product(ビーム品質)を、より向上させることができる。
本発明の光導波路20、光導波路アレイ200、及びレーザ発光装置1は、本実施の形態で説明した形状、構成等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
また、光導波路20及び光ファイバ30の形状、サイズ等は、実施の形態の説明及び図に限定されるものではない。また、光導波路20には、石英ガラス等、種々の材質を用いることができる。
また、各実施の形態における光導波路20における全体形状は、図2に示す形状に限定されるものではない。
本実施の形態の説明に用いた数値は一例であり、この数値に限定されるものではない。
また、以上(≧)、以下(≦)、より大きい(>)、未満(<)等は、等号を含んでも含まなくてもよい。
本発明の光導波路20、及びレーザ発光装置1は、レーザ加工装置等、レーザ光を用いた種々の装置に適用することが可能である。
本発明の光導波路20を用いた光導波路アレイ200を、レーザ発光装置1に適用した一実施の形態の概略構成図である。 本発明の光導波路20の構成について説明する図である。 本発明の光導波路20の短軸方向の幅を徐々に狭くする短軸方向集光手段の形状の形成方法について説明する図である。 本発明の光導波路20の入射面20cから入射され、当該光導波路20の出射面20eに到達したレーザ光2の径と拡がり角について説明する図である。 本発明の光導波路20の出射面20eにおいて、長軸方向の幅Wfastと、長軸方向の拡がり角θfastとを調整できることを説明する図である。 本実施の形態の効果を説明する図である。 従来の半導体レーザ集光装置の概略構成を説明する図である。 従来の半導体レーザ集光装置において、各レンズの配置位置と、各レンズを通過したレーザ光が集光される様子を説明する図である。
符号の説明
2(m,n) レーザ光
10 半導体レーザアレイ
12(m,n) 発光部
20(s,t) 光導波路
20a 長軸方向集光手段
20c 入射面
20e 出射面
22 間隙部材
200 光導波路アレイ
30(s,t) 光ファイバ
100 集光レンズ(集光手段)
100a バンドル部

Claims (3)

  1. 楕円形状に拡がりながら進行するレーザ光を出射するとともに、前記楕円の長軸方向と前記楕円の短軸方向に2次元状に配置された、複数の発光部から出射されるレーザ光を、長軸方向及び短軸方向に集光する光導波路を複数備えた光導波路アレイであって、
    各光導波路は、
    レーザ光が入射される入射面と、入射されたレーザ光を出射する出射面と、入射面から入射されたレーザ光が出射面に向かって透過する透過領域とを有し、
    入射面あるいは透過領域に、入射されたレーザ光を長軸方向に集光する長軸方向集光手段を備えており、
    入射されたレーザ光を、短軸方向に対しては全反射させて出射面に向けて進行させ、
    レーザ光の進行方向に対して入射面から所定距離までは短軸方向の幅がほぼ同一の主幅で形成されており、前記所定距離の位置から出射面までの少なくとも一部は短軸方向の幅が主幅から徐々に狭くなるように形成された短軸方向集光手段を備えており、
    前記光導波路が、
    長軸方向毎の複数の発光部に前記入射面が対向するように短軸方向に複数配列されており、
    前記光導波路の屈折率よりも小さな屈折率の間隙部材またはレーザ光を全反射する間隙部材と、短軸方向に交互に積層されている、
    ことを特徴とする光導波路アレイ。
  2. 請求項1に記載の光導波路アレイであって、
    各光導波路における前記短軸方向集光手段の形状は、直線形状、または指数関数形状を含む曲線形状である、
    ことを特徴とする光導波路アレイ
  3. 長軸方向に第1所定間隔で配置されているとともに短軸方向に第2所定間隔で2次元状に配置された発光部であって、長軸と短軸を有する形状に拡がりながら進行するレーザ光を出射する複数の発光部を有する半導体レーザアレイと、
    半導体レーザアレイの各発光部から出射されたレーザ光を、長軸方向において出射面上の所定位置に集光する長軸方向集光手段を、各発光部に対応させて備えた複数の光導波路と、
    各光導波路の出射面上の前記所定位置に対向する位置に入射面を配置した複数の光ファイバと、
    光ファイバの出射面から出射されるレーザ光を集光する集光手段とを備えたレーザ発光装置であって、
    各光導波路は、
    入射面における短軸方向の幅が、1つの発光部の短軸方向の長さにほぼ対応する主幅に形成されており、
    レーザ光の進行方向に対して入射面から所定距離までは短軸方向の幅がほぼ同一の主幅で形成されており、前記所定距離の位置から出射面までの少なくとも一部は短軸方向の幅が主幅から徐々に狭くなるように形成された短軸方向集光手段を備えている、
    ことを特徴とするレーザ発光装置。
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