JP2021136249A - 光源装置及び光源装置の製造方法 - Google Patents

光源装置及び光源装置の製造方法 Download PDF

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亘 紺谷
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Abstract

【課題】 寸法精度がばらついたレンズアレイを用いながら、それぞれのレンズ領域から出射される光のポインティング誤差が抑制された光源装置及び光源装置の製造方法を提供する。【解決手段】 第一方向と第二方向からなる載置面が構成されたベース基体と、ベース基体の載置面上に載置され、第一方向に光を出射する複数のレーザ素子と、ベース基体上にそれぞれのレーザ素子に対応して配置され、レーザ素子から出射された光を、ベース基体から離れる方向に進行するように反射させる複数の反射部材と、複数のレーザ素子に対応して複数のレンズ領域が配置されてなり、複数のレンズ領域のうちの少なくとも一部のレンズ領域の中心の位置は、隣接する他のレンズ領域に対してずれて配置されたレンズアレイとを備え、それぞれのレーザ素子から出射された光の主光線は、異なるレンズ領域の中心を通過するように構成されている。【選択図】 図1

Description

本発明は、光源装置及び光源装置の製造方法に関し、特に複数の半導体レーザチップを備えた光源装置及び光源装置の製造方法に関する。
一つのパッケージの中にアレイ状に配置された複数のレーザ素子と、各レーザ素子に対応するように複数のコリメートレンズがアレイ状に配置されると共に一体構成されたレンズアレイを備える光源装置が知られている。
複数のレーザ素子を備える光源装置は、単一のレーザ素子とこれに対応した単一のコリメートレンズとを備える光源装置とは異なり、各レーザ素子から出射される光が照射対象に対して一様に照射されるように、組立時にレーザ素子及びレンズアレイの配置位置が調整される。
そこで、近年、レンズアレイを構成する各レンズの出射面を介して、出射方向や発散角が揃った複数の光を出射できる光源装置の製造方法が検討されている。例えば、下記特許文献1には、複数レーザ素子と、各レーザ素子に対応して配置された複数の反射部材と、一つのレンズアレイとによって構成される光源装置に関し、複数のレンズアレイを構成する各レンズの厚さに関する誤差による光の拡がり角度を調整するための製造方法が記載されている。
特開2017−201684号公報
そこで、本発明者は、複数のレーザ素子と、各レーザ素子に対応して配置された複数の反射部材と、一つのレンズアレイとによって構成される光源装置を検討したところ、次のような課題が存在することを見出した。
レンズアレイは、ガラスや樹脂といった材料を高温下でプレスして製造されるため、金型のずれやプレス時の圧力変動、熱膨張や収縮によって、各レンズ領域の中心の位置の配列方向において僅かにずれが生じてしまう。
そうすると、各レーザ素子を所定の位置に正確に配置できたとしても、レンズアレイの寸法誤差により、レーザ素子から出射される光が通過する位置とレンズ位置とがずれてしまい、レンズアレイから出射される光は、それぞれ意図しない方向や、平行光化されないまま出射面から出射されてしまう。この場合、隣接するレンズ領域から出射される光同士の干渉や一部が重複してしまうおそれがあり、レーザ素子の配置には、ある程度の間隔を要することとなる。また、光源装置の光出射面と光を照射する対象物との間にも制限ができてしまう。
レンズアレイの厚さの誤差であれば、各レーザ素子や各反射部材を固定した後であっても、レンズアレイの平坦面側を研磨して調整することが可能である。ところが、各レーザ素子から出射された光の進行経路とレンズ領域の位置のずれは、各レーザ素子や各反射部材が一度固定されてしまうと、光の進行経路が固定されるため再調整が難しい。レンズ領域の中心付近に光が入射されない場合、レンズ領域に入射した光は、屈折して意図しない方向に進行してしまう。
なお、寸法精度の高いレンズアレイを使用することも考えられるが、全く誤差のないレンズアレイを形成することは非常に困難であり、配置関係を調整する必要がない程の高い寸法精度のレンズアレイを形成する場合は、高度なレンズ形成技術が必要となり、光源装置の製造コストが高くなってしまう。
本発明の光源装置は、上記課題を鑑み、寸法精度がばらついたレンズアレイを用いながら、それぞれのレンズ領域から出射される光のポインティング誤差が抑制された光源装置及び光源装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の光源装置は、
第一方向と、前記第一方向に直交する第二方向からなる載置面が構成されたベース基体と、
前記ベース基体の前記載置面上に載置され、前記第一方向に光を出射する複数のレーザ素子と、
前記ベース基体上にそれぞれの前記レーザ素子に対応して配置され、前記レーザ素子から出射された光を、前記第一方向及び前記第二方向に直交する第三方向に関して前記ベース基体から離れる方向に進行するように反射させる複数の反射部材と、
前記複数のレーザ素子に対応して複数のレンズ領域が配置されてなり、前記複数のレンズ領域のうちの少なくとも一部の前記レンズ領域の中心の位置は、前記第一方向に隣接する他の前記レンズ領域に対して前記第二方向にずれて配置されるか、又は前記第二方向に隣接する他の前記レンズ領域に対して前記第一方向にずれて配置されたレンズアレイとを備え、
それぞれの前記レーザ素子から出射された光の主光線は、異なる前記レンズ領域の中心を通過するように構成されていることを特徴とする。
レンズアレイは、レーザ素子から出射され、反射部材で反射された光が入射するレンズ領域と、それ以外の非レンズ領域とで構成されている。そして、上述したように、レンズアレイは、製造時に生じる形状の変動によって、少なくとも一部のレンズ領域の中心の位置が、第一方向に隣接する他のレンズ領域に対して第二方向にずれているか、又は第二方向に隣接する他のレンズ領域に対して第一方向にずれている。
しかしながら、上記構成の光源装置は、各レーザ素子から出射された光の主光線は、反射部材で反射された後、レンズアレイの対応するレンズ領域の中心位置を通過するように配置されている。なお、本明細書では、レーザ素子の出射面から出射された光のうちの最も強度が高い光線を「主光線」と称する。
したがって、各レーザ素子から出射された光の主光線は、それぞれ入射したレンズ領域の中心を通過するように進行する。光源装置から出射される光の主光線がレンズ領域の中心の位置を通過することで、光が意図する方向に向かって進行するため、後の光学系での利用効率を向上させることができ、高効率な光源装置が実現される。また、隣接するレンズ領域へ入射する光同士の干渉や一部が重複しまうおそれが少なくなる。よって、ベース基体の載置面上にレーザ素子をより高密度に配置して構成することができる。すなわち、従来よりも小型化された光源装置や、より高輝度の光源装置が実現される。
なお、光の主光線がレンズの中心を通過しない場合の光の進行については、「発明を実施するための形態」の欄にて、図面を参照しながら説明する。
光源装置は、レーザ素子から出射された光の主光線がレンズ領域の中心を通過するように構成されていることが好ましいが、製造工程上で生じてしまう組立の精度誤差程度のずれは許容される。具体的な範囲としては、レンズの焦点距離等によっても異なるが、一例として、レンズ領域がF4レンズ(レンズの焦点距離を有効口径で割ったF値で4のレンズ)を構成している場合には、主光線は、レンズ領域の中心からの距離がレンズ領域の径の2%以内の範囲を通過するように構成されていることが好ましい。
上記光源装置において、
前記複数のレンズ領域の少なくとも一部は、他の前記レンズ領域と曲率が異なっていても構わない。
レンズアレイは、上述したように、製造時に生じる形状の変動によって、中心位置のずれが生じるが、併せて、レンズ領域の曲率についてもレンズ領域ごとにばらつきが生じる。したがって、実際に製造されるレンズアレイの少なくとも一部のレンズ領域は、他のレンズ領域と曲率が異なる。すなわち、レンズアレイの少なくとも一部のレンズ領域は、他のレンズ領域と焦点距離が異なる。
さらに、上記光源装置は、
前記レーザ素子の出射面から出射された光の主光線が、前記反射部材によって反射されて、前記レンズアレイの対応するレンズ領域の入射面に到達するまでの進行距離と、前記レンズ領域の焦点距離とが、略同一となるように構成されていても構わない。
上記構成とすることで、レンズアレイの各レンズ領域の曲率がばらついている場合においても、レーザ素子から出射された光が平行光化され、各レンズ領域の出射面から平行光を出射することができる。したがって、後の光学系での利用効率が高い光源を提供することができる。
なお、ここでの略同一とは、製造工程上で生じてしまう組立の精度誤差程度のずれは許容される。具体的な範囲としては、レンズ領域の焦点距離に対して、主光線の進行距離の差が1%以内であることが好ましい。
また、上記光源装置は、
前記複数のレーザ素子のうち、エミッタ幅が最も長い前記レーザ素子が、曲率の最も小さい前記レンズ領域に対応して配置され、
エミッタ幅が最も短い前記レーザ素子が、曲率の最も大きい前記レンズ領域に対応して配置されていても構わない。
レーザ素子は、エミッタ幅が長いほど、出射される光の発散角が大きくなる。このため、エミッタ幅が異なる複数のレーザ素子が同一の曲率のレンズ領域に対して、同じ位置関係で配置されている場合、エミッタ幅が短いレーザ素子よりも、エミッタ幅が長いレーザ素子の方が、レンズ透過後の発散角が大きくなる。
上記構成とすることで、エミッタ幅が異なる複数のレーザ素子を、同一のパッケージ内に配置し、それぞれのレーザ素子から出射された光を略平行光として出射できる光源を構成することができる。なお、マルチエミッタ型のレーザ素子が用いられる場合は、エミッタ間の離間距離と各エミッタの幅の合計値で比較される。
本発明の光源装置の製造方法は、
第一方向と、前記第一方向に直交する第二方向からなる載置面が構成されたベース基体を準備する工程(A)と、
複数のレンズ領域が配列されてなるレンズアレイの各前記レンズ領域の中心位置座標を計測する工程(B)と、
前記中心位置座標に基づいて算出された前記載置面上の各レーザ素子配置座標に、前記第一方向に光を出射するように複数のレーザ素子を配置する工程(C)と、
前記載置面上の前記中心位置座標に対応する位置に、前記レーザ素子から出射された光を、前記第一方向及び前記第二方向に直交する第三方向に関して前記ベース基体から離れる方向に進行するように反射する複数の反射部材を配置する工程(D)と、
前記工程(C)及び前記工程(D)の実施後、前記第三方向から見たときに、前記複数のレンズ領域の中心と、前記レーザ素子から出射された光の主光線が進行する位置とが略同一となるように前記レンズアレイを配置する工程(E)とを含むことを特徴とする。
上述したように、レンズアレイは、製造時に生じる形状の変動によって、少なくとも一部のレンズ領域の中心の位置が、第一方向に隣接する他のレンズ領域に対して第二方向にずれているか、又は第二方向に隣接する他のレンズ領域に対して第一方向にずれている。
上記製造方法によれば、レーザ光源から出射される光が、各反射部材で反射され、各レンズの中心位置に主光線が入射される光源装置を製造することができる。つまり、各レンズ領域から出射される光の照射位置のばらつきが抑制された光源装置を製造することができる。したがって、上述したように、ベース基体の載置面上にレーザ素子をより高密度に配置して構成することができる。すなわち、従来よりも小型化された光源装置や、より高輝度の光源装置が構成される。
なお、上述したように、レーザ素子から出射された光の主光線は、レンズ領域の中心を通過することが好ましいが、製造工程上で生じてしまう組立の精度誤差程度のずれは許容される。そして、具体的な範囲としては、レンズアレイのレンズ領域にF4レンズが構成されている場合には、レンズ領域の中心からの距離がレンズ径の2%以内の範囲内であることが好ましい。
上記光源装置の製造方法は、
前記工程(B)は、各前記レンズ領域の曲率を計測する工程(B1)を含み、
前記工程(C)は、各前記レンズ領域の曲率に基づいて各前記レンズ領域の焦点距離を算出し、前記レーザ素子の出射面から出射された光の主光線が、前記反射部材によって反射されて、前記レンズアレイの対応するレンズ領域の入射面に到達するまでの進行距離と、前記レンズ領域の焦点距離とが、略同一となるよう前記載置面上の各レーザ素子配置座標を算出する工程(C1)を含んでいても構わない。
上述したように、製造時に生じる形状の変動によって、レンズ領域の曲率についてもレンズ領域ごとにばらつきが生じる。そこで、上記製造方法によれば、製造される光源装置は、レーザ素子の出射面から出射された光の主光線が、レンズ領域の入射面に到達するまでの進行距離と、レンズ領域の焦点距離とが略同一となる。
したがって、レンズアレイの各レンズ領域の曲率がばらついている場合においても、レーザ素子から出射された光が平行光化され、各レンズ領域の出射面から略平行光が出射される光源装置を製造することができる。そして、上述したように、後の光学系での利用効率が高い光源を提供することができる。
なお、ここでの略同一も上記と同様に、製造上生じてしまう組立誤差程度のずれは許容される。具体的な範囲としては、レンズ領域の焦点距離に対して、主光線の進行距離の差が1%以内であることが好ましい。
本発明によれば、寸法精度がばらついたレンズアレイを用いながら、それぞれのレンズ領域から出射される光のポインティング誤差が抑制された光源装置及び光源装置の製造方法が実現される。
本発明の光源装置の一実施形態を模式的に示す全体斜視図である。 図1の光源装置をZ方向から見たときの図面である。 図1の光源装置をXY平面で切断した時の断面図である。 図1の光源装置をXZ平面で切断した時の断面図である。 図2のA1領域の拡大図である。 図4のA2領域の拡大図である。 レーザ素子を+X方向から見たときの側面図である。 等間隔でレーザ素子と反射部材を配置したときの光源装置を模式的に示す図面である。 ベース基体を準備した状態を模式的に示す図面である。 レンズアレイを把持部材で固定した状態を模式的に示す図面である。 レンズ領域の座標と曲率を計測している様子を示す模式的な図面である。 図9のレンズアレイにおいて、各レンズ領域の中心位置の基準とする座標軸を表した図面である。 ベース基体にレーザ素子を配置した状態を模式的に示す図面である。 ベース基体にレーザ素子と反射部材を配置した状態を模式的に示す図面である。 光源装置の別実施形態の側面断面図である。
[光源装置]
以下、本発明の光源装置について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図面は、いずれも模式的に図示されたものであり、図面上の寸法比や個数は、実際の寸法比や個数と必ずしも一致していない。
図1は、本発明の光源装置1の一実施形態を模式的に示す全体斜視図である。図2は、図1の光源装置1をZ方向から見たときの図面である。図1及び図2に示すように、光源装置1は、ケーシング2と、XY平面上に複数のレンズ領域10aがアレイ状に配列してなるレンズアレイ10を備える。以下説明において、レンズアレイ10から光が出射される方向を+Z方向(第三方向)とし、Z方向に直交する平面をXY平面として説明する。また、レンズ領域10aが配列されている方向に関して、以下説明では、X方向が「第一方向」に対応し、Y方向が「第二方向」に対応するものとして説明するが、Y方向が「第一方向」に対応し、X方向が「第二方向」に対応するものとしても構わない。
本明細書では、方向を表現する際に、正負の向きを区別する場合には、「+Z方向」、「−Z方向」のように、正負の符号を付して記載される。また、正負の向きを区別せずに方向を表現する場合には、単に「Z方向」と記載される。
図3は、図1の光源装置1をXY平面で切断した時の断面図である。図4は、図1の光源装置1をXZ平面で切断した時の断面図である。図3に示すように、ケーシング2の内側には、ベース基体11が備えられ、ベース基体11の載置面11a上には、複数のレーザ素子12と、各レーザ素子12から出射された光を+Z方向に向かうように反射する複数の反射部材13とが、アレイ状に配置されている。
レンズアレイ10は、アレイ状に配置された複数のレンズ領域10aからなり、一部のレンズ領域10aの中心の位置は、X方向に隣接する他のレンズ領域10aに対してY方向にずれて配置されており、Y方向に隣接する他のレンズ領域10aに対してX方向にずれて配置されている。各レンズ領域10aは、入射面に入射した光を平行光化して出射するように構成されている。
図5は、図2のA1領域の拡大図である。図5に示すように、レンズアレイ10を構成する各レンズ領域10aうちの少なくとも一部のレンズ領域10aの中心の位置は、X方向に隣接する他のレンズ領域10aに対してY方向にdyだけずれて配置されており、Y方向に隣接する他のレンズ領域10aに対してX方向にdxだけずれて配置されている。
レンズアレイ10は、上述したように、金型のずれやプレス時の圧力変動、熱膨張や収縮によって、図2に示すような形状となってしまうが、レンズ領域10aの中心の位置をX方向、又はY方向に意図的にずらしたものを用いて構成しても構わない。
なお、金型のずれやプレス時の圧力変動、熱膨張や収縮によって生じる中心の位置のずれは、人の目で確認が困難な程微小なものであるが、説明の便宜のため、図2では、誤差を大きく表現している。また、レンズアレイ10は、X方向及びY方向に同数のレンズ領域10aが構成されているものとしたが、X方向とY方向にそれぞれ異なる数のレンズ領域10aが構成されていても構わない。
図4は、図1の光源装置1の側面断面図であり、図6Aは、図4のA2領域の拡大図である。図6Aに示すように、本実施形態のレンズアレイ10は、半径r1の円弧に沿う形状のレンズ領域10a1と、半径r2の円弧に沿う形状の10a2とが形成されており、曲率半径(r1,r2)は、r1>r2となっている。すなわち、レンズ領域10a1とレンズ領域10a2とでは、曲率半径の逆数である曲率が異なっている。なお、レンズアレイ10を構成するレンズ領域10aの曲率は、全て同じ曲率で構成されていても構わない。
本実施形態においては、レンズアレイ10は、レンズ領域10a1の曲率(1/r1)が最も小さく、レンズ領域10a2の曲率(1/r2)が最も大きい。そこで、レンズ領域10a1には、光源装置1に搭載されるレーザ素子12の中で、エミッタ幅が最も長いレーザ素子12aが対応して配置され、レンズ領域10a2には、光源装置1に搭載されるレーザ素子12の中で、エミッタ幅が最も短いレーザ素子12bが対応して配置されている。なお、レンズ領域10aの曲率と、レーザ素子12のエミッタ幅との関係は、任意に決められていても構わない。
図6Bは、レーザ素子12を+X方向から見たときの側面図である。エミッタ幅とは、図6Bに示すように、光出射面であるエミッタ12eの長手方向、すなわち、本実施形態におけるエミッタ12eのY方向の長さEyである。各レーザ素子12のエミッタ12eのエミッタ幅は、製造工程で生じる誤差等によって異なっていてもよく、意図的に異ならせた複数のレーザ素子12を用いても構わない。
曲率についても、上述したように、金型のずれやプレス時の圧力変動、熱膨張や収縮によって、誤差が生じてしまい、レンズアレイ10が図4に示すような形状となるが、各レンズ領域10aの曲率を意図的に異なるように構成したものを用いても構わない。
ベース基体11は、レーザ素子12と反射部材13を載置するための載置面11aが、主面上に構成された部材である。本実施形態のベース基体11は、ケーシング2とは異なる部材で構成されているが、ケーシング2とベース基体11とが一体構成となって、載置面11aを構成するものとしても構わない。
レーザ素子12は、電力が供給されることでエミッタ12e(図6B参照)よりレーザ光を出射する固体光源であり、ベース基体11の載置面11a上に複数配置される。
反射部材13は、レーザ素子12からX方向に向かって出射された光を、Z方向に向かって進行するように反射して、光の主光線Lmがレンズ領域10aの中心の位置を通過するように、各レーザ素子12に対応して複数配置されている。なお、上述したように、本明細書では、主光線Lmとは、レーザ素子12の出射面から出射された光のうちの最も強度が高い光線をいう。
上述したように、主光線Lmがレンズ領域10aの中心の位置から僅かにずれていても許容されるものであり、基準の一例としては、レンズ領域10aがF4レンズを構成している場合には、主光線Lmは、レンズ領域10aの中心からの距離がレンズ領域10aの径の2%以内の範囲を通過するように構成されていることが好ましい。
それぞれのレーザ素子12、反射部材13とこれらに対応するレンズ領域10aは、レーザ素子12から出射された光の主光線Lmが、反射部材13の反射面に到達するまでの進行距離dと、反射部材13の反射面からレンズ領域10aの入射面に到達するまでの進行距離hとの合計が、レンズ領域10aの焦点距離と略同一となるように配置されている。
ここでの略同一とは、上述したように、完全に一致していなくてもよく、製造工程上で生じてしまう組立の精度誤差程度のずれは許容されるが、具体的な範囲としては、レンズ領域10aとの焦点距離に対して、主光線Lmの進行距離(d+h)との差が1%以内であることが好ましい。
なお、ベース基体11の載置面11aとレンズ領域10aの入射面との距離はケーシング2の形状によって固定されるため、レーザ素子12と反射部材13との進行距離dによって調整される。より詳細には、図6Aに示すように、レンズ領域10a1とレンズ領域10a2に関し、半径(r1,r2)がr1>r2の関係にある場合、レンズ領域10a2よりもレンズ領域10a1の方が焦点距離は長い。したがって、それぞれに対応するレーザ素子12から出射された光の主光線Lmが、反射部材13の反射面に到達するまでの進行距離(d1,d2)については、d1>d2となるように配置される。
以上の構成とすることで、図4に示すように、それぞれのレーザ素子12から出射された光の主光線Lmは、レンズ領域10aの中心の位置を通過するため、レンズ領域10aの出射面からスクリーンScに向かって進行し、大きなずれが生じることなく所定の位置に光が照射される。
したがって、光源装置1は、それぞれのレンズ領域10aから略平行な光を出射することができ、後の光学系での利用効率が高い光源を提供することができる。
ここで、比較例として、ベース基体11の載置面11a上に等間隔で一様にレーザ素子12と反射部材13が配置された光源装置の場合についても説明する。図7は、等間隔でレーザ素子12と反射部材13を配置したときの光源装置1を模式的に示す図面である。図7に示すように、ベース基体11の載置面11a上に等間隔で一様にレーザ素子12と反射部材13を配置すると、レンズアレイ10のレンズ領域10aの中心の位置と、主光線Lmが進行する経路にずれが生じてしまう。つまり、主光線Lmは、レンズ領域10aによって屈折され、スクリーンSc上の所望の照射位置からずれた位置に、レンズ領域10aの光軸に対して傾いて到達してしまう。
また、主光線Lmの進行距離(d+h)が一定であり、一部のレンズ領域10aの焦点距離とは大きな誤差が生じてしまうため、レーザ素子12から出射された光を平行光化することができない。主光線Lmの進行距離(d+h)とレンズ領域10aの焦点距離との誤差が大きいと、レンズ領域10aの出射面から出射された光が進行しながら拡がってしまい、光源装置1と照射対象物との距離が遠いと、隣接する光が照射対象物に到達する前に干渉や一部が重複してしまう可能性がある。すなわち、レーザ素子12を高い密度に実装できないため、光源装置1を小型化や、高輝度化させることが難しい。
[製造方法]
以下、本発明の光源装置の製造方法について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図面は、いずれも模式的に図示されたものであり、図面上の寸法比や個数は、実際の寸法比や個数と必ずしも一致していない。なお、図8−図13は、本製造方法を用いて光源装置1を製造する際の工程の途中を模式的に示す図面に対応する。
本実施形態の光源装置1の製造方法は、まず、図8に示すように、XY平面上に載置面11aが構成されたベース基体11を準備する(ステップS1)。このステップS1が、工程(A)に対応する。なお、上述したように、ケーシング2とベース基体11とが一体となっており、載置面11aを構成しているものを準備しても構わない。
次に、レンズアレイ10の各レンズ領域10aのXY平面における中心位置座標の計測(ステップS2)を行い、任意のレンズ領域10aの中心座標位置を原点としてx軸とy軸とを設定し、各レンズ領域10aの中心位置をxy座標に変換する。このステップS2が工程(B)に対応する。
そして、各レンズ領域10aの曲率の計測(ステップS3)、あるいは、直接焦点距離の計測を行う。このステップS3が工程(B1)に対応する。なお、本実施形態の製造方法では、ステップS2とステップS3を同時に行うものとして説明するが、ステップS2とステップS3は別々に実施されても構わない。
ここで、中心位置座標と曲率の計測の詳細について一例を説明する。まず、図9に示すように、レンズアレイ10が把持部材4によって固定される。その後、計測装置5でレンズアレイ10のXY平面における表面を走査する。
計測装置5としては、例えば、光の干渉を利用した光学測定器がある。測定の方法は、例えば、図10が示すように、平行ビームをレンズアレイ上面から入射し透過光のビームウェスト座標をCCD90で読み取る方法や、光学顕微鏡で照明光の中心位置座標を読み取る方法等がある。
レンズアレイ10の各レンズ領域10aの中心位置座標は、図11に示すように、XY平面上において、特定のレンズ領域10bの中心座標位置を原点とするxy座標上で計測される。
レンズアレイ10の各レンズ領域10aの中心位置座標と曲率が計測された後、レンズ領域10aの曲率に基づいてレンズ領域10aの入射面からの焦点距離が算出される(ステップS4)。また、CCD90で読み取った各アレイのビームウェスト座標を用いてもよい。
そして、レーザ素子12の出射面から出射された光の主光線Lmが、反射部材13の反射面に到達するまでの進行距離dと、反射部材13の反射面からレンズ領域10aの入射面に到達するまでの進行距離hとの合計が、ステップS4で算出された焦点距離と同じになるように、進行距離dが算出される(ステップS5)。
そして、ステップS2によって測定されたxy座標上での中心位置座標とステップS5で算出された進行距離dに基づいて、反射部材13の反射面が向いている方向(本実施形態では−X方向)において、各レンズ領域10aで算出されたそれぞれの進行距離dだけずれた座標であるレーザ素子配置座標が算出される(ステップS6)。以上のステップS4からステップS6が工程(C1)に対応する。なお、レーザ素子配置座標は、ステップS4で曲率の測定を行わず、レンズ領域10aの中心位置座標のみに基づいて算出しても構わない。
なお、反射部材13の反射面は、全て同一方向に向いていなくてもよく、ケーシング2の形状等に応じて、配置方向を異ならせても構わない。この場合、レーザ素子配置座標は、それぞれの反射部材13の反射面が向いている方向に対して、進行距離dだけずれた座標となるように調整される。
その後、図12に示すように、ベース基体11の載置面11a上の各レンズ領域10aの中心位置座標に対応する位置に反射部材13が配置される(ステップS7)。このステップS7が工程(D)に対応する。
そして、図13に示すように、ベース基体11の載置面11a上のレーザ素子配置座標にレーザ素子12が配置される(ステップS8)。このステップS8が工程(C)に対応する。なお、ステップS7とステップS8に関しては、いずれの工程が先に行われても構わない。
ステップS7及びステップS8の実施後、図3及び図4に示すように、Z方向から見たときに、各レンズ領域10aの中心と、レーザ素子12出射された光の主光線Lmが進行する位置とが略同一となるように、かつ、hに基づいた高さ位置へ、レンズアレイ10が配置される(ステップS9)。このステップS9が工程(E)に対応する。
なお、各工程において許容されるずれは、光源装置1の説明において上述した範囲と同様である。
以上の製造方法により、それぞれのレーザ素子12から出射された光の主光線Lmは、レンズ領域10aの中心の位置を通過し、それぞれのレンズ領域10aからは略平行な光を出射することができる光源装置1が構成される。
[別実施形態]
以下、別実施形態につき説明する。
〈1〉 本発明の光源装置1は、異なる波長の光を出射するレーザ素子12を備える構成としても構わない。上述したように、レーザ素子12は、構成する半導体材料が異なることからエミッタ12e(図6B参照)の大きさが異なり、出射される光の発散角も異なる。そこで、レンズアレイ10の各レンズ領域10aの曲率を調整し、エミッタ12eが大きく形成されるGaAs系半導体で構成されるレーザ素子12に対応するレンズ領域10aの曲率が、GaN系半導体で構成されるレーザ素子12に対応するレンズ領域10aの曲率よりも小さくなるように配置することで、それぞれのレーザ素子12から出射される光を略平行光に変換して出射させることができる。
また、曲率と発散角が調整されることで、出射する光の波長や発散角が異なるレーザ素子12を混在させて構成したとしても、装置を大型化させることなく、それぞれのレンズ領域10aから出射される光を平行光化でき、ポインティング誤差も抑制することができる。
〈2〉 図14は、光源装置1の別実施形態の側面断面図である。ケーシング2は、図4に示すように、レンズアレイ10によって封止されていてもよく、図14に示すように、レンズアレイ10とは異なる部材、例えば、ガラスや樹脂からなる透光板3によって封止されたものに、レンズアレイ10を配置する構成であっても構わない。
1 : 光源装置
2 : ケーシング
3 : 透光板
4 : 把持部材
5 : 計測装置
10 : レンズアレイ
10a,10a1,10a2 : レンズ領域
11 : ベース基体
11a : 載置面
12,12a,12b : レーザ素子
12e : エミッタ
13 : 反射部材
90 : CCD
Lm : 主光線
Sc : スクリーン
d,d1,d2 : 距離
h : 距離
r1,r2 : 半径

Claims (6)

  1. 第一方向と、前記第一方向に直交する第二方向からなる載置面が構成されたベース基体と、
    前記ベース基体の前記載置面上に載置され、前記第一方向に光を出射する複数のレーザ素子と、
    前記ベース基体上にそれぞれの前記レーザ素子に対応して配置され、前記レーザ素子から出射された光を、前記第一方向及び前記第二方向に直交する第三方向に関して前記ベース基体から離れる方向に進行するように反射させる複数の反射部材と、
    前記複数のレーザ素子に対応して複数のレンズ領域が配置されてなり、前記複数のレンズ領域のうちの少なくとも一部の前記レンズ領域の中心の位置は、前記第一方向に隣接する他の前記レンズ領域に対して前記第二方向にずれて配置されるか、又は前記第二方向に隣接する他の前記レンズ領域に対して前記第一方向にずれて配置されたレンズアレイとを備え、
    それぞれの前記レーザ素子から出射された光の主光線は、異なる前記レンズ領域の中心を通過するように構成されていることを特徴とする光源装置。
  2. 前記複数のレンズ領域の少なくとも一部は、他の前記レンズ領域と曲率が異なることを特徴とする、請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記レーザ素子の出射面から出射された光の主光線が、前記反射部材によって反射されて、前記レンズアレイの対応するレンズ領域の入射面に到達するまでの進行距離と前記レンズ領域の焦点距離とが、略同一となるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光源装置。
  4. 前記複数のレーザ素子のうち、エミッタ幅が最も長い前記レーザ素子が、曲率の最も小さい前記レンズ領域に対応して配置され、
    エミッタ幅が最も短い前記レーザ素子が、曲率の最も大きい前記レンズ領域に対応して配置されていることを特徴とする請求項2に記載の光源装置。
  5. 第一方向と、前記第一方向に直交する第二方向からなる載置面が構成されたベース基体を準備する工程(A)と、
    複数のレンズ領域が配列されてなるレンズアレイの各前記レンズ領域の中心位置座標を計測する工程(B)と、
    前記中心位置座標に基づいて算出された前記載置面上の各レーザ素子配置座標に、前記第一方向に光を出射するように複数のレーザ素子を配置する工程(C)と、
    前記載置面上の前記中心位置座標に対応する位置に、前記レーザ素子から出射された光を、前記第一方向及び前記第二方向に直交する第三方向に関して前記ベース基体から離れる方向に進行するように反射する複数の反射部材を配置する工程(D)と、
    前記工程(C)及び前記工程(D)の実施後、前記第三方向から見たときに、前記複数のレンズ領域の中心と、前記レーザ素子から出射された光の主光線が進行する位置とが略同一となるように前記レンズアレイを配置する工程(E)とを含むことを特徴とする光源装置の製造方法。
  6. 前記工程(B)は、各前記レンズ領域の曲率を計測する工程(B1)を含み、
    前記工程(C)は、各前記レンズ領域の曲率に基づいて各前記レンズ領域の焦点距離を算出し、前記レーザ素子の出射面から出射された光の主光線が、前記反射部材によって反射されて、前記レンズアレイの対応するレンズ領域の入射面に到達するまでの進行距離と、前記レンズ領域の焦点距離とが、略同一となるよう前記載置面上の各レーザ素子配置座標を算出する工程(C1)を含むことを特徴とする請求項5に記載の光源装置の製造方法。
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