JP3858227B2 - ユニオンナット継手用管離脱防止装置 - Google Patents

ユニオンナット継手用管離脱防止装置 Download PDF

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Description

本発明は、管又は継手本体の受口部に、ねじの刻設されていない接合管の管端部を挿入し、ゴムパッキンを介在させてユニオンナットで締結する方式の伸縮可撓管継手の管離脱防止装置に関するものである。
管又は継手本体の受口部に接合管の管端部を挿入し、ゴムパッキンを介在させて管継手を構成する技術としては、特許文献1に示す公開公報のものが公知である。この特許文献1の技術では、外周面に雄ねじを刻設した受口部を有する継手本体に、無ねじの接合管を挿入し、ユニオンナットを前記受口部に螺合緊締している。そして、外周面上の途中が切欠されていると共に、ユニオンナットよりも後端側の挿口管(接合管)に外嵌装着されてボルト及びナットにより緊締される止輪を準備している。止輪の外周側面には係止用の耳部が形成されている。一方、受口管(継手本体)の外周面に、ユニオンナットの外径よりも小さい挿通孔を備えた係止リングを外嵌装着し、係止リングに一体的に設けたアームの先端フックで止輪の係止用耳部に係合させ、接合管の離脱を防止している。
ところが、この特許文献1に記載された技術では、ユニオンナットの外側にアームが位置するために、ユニオンナットの手締め作業をするときに、アームが邪魔になり、手締め作業がし難いという欠点があった。またこれはパイプレンチを用いて増し締めする場合も同じであった。更に、係止リングは鋳造により成形しているが、完全なリング状であり、中子が必ず必要であった。
そのため、本出願人は特許文献2に記載された技術を開発済みである。この特許文献2に記載された技術の継手本体と接合管との接続構造は、前記特許文献1の場合と同じである。而して、接合管の離脱防止は、外周面上の途中が切欠されていると共に、ユニオンナットよりも後端側の接合管に外嵌装着されてボルト及びナットにより緊締される止輪と、該止輪の外周面上の左右の両側面部に一体的に鋳造成形されたアームによって行っている。すなわち、アーム先端のフックをユニオンナットに設けた環状凹部に係合させることで、管の離脱防止を実現している。またユニオンナットの環状凹部に外嵌装着したプラスチック製のリングに、前記アームを保持する部分を設け、仮止め時に止輪の中心位置がズレないようにしている。
この特許文献2に記載された先願の発明によれば、プラスチック製のリングにより、止輪の中心位置がズレることはなく、現場での接合管の挿入作業が容易である。
特許第2622943号公報 特開2003ー214575号公報
前記特許文献1及び2に記載された技術にあっては、接合管と管又は継手本体とを接続すると共に、管離脱防止装置を装着した後、メンテナンスや補修のため、又は仮設配管やハウス栽培に使用する場合のように一定期間だけ配管接続した後、解体して別な場所、時期に再組立をして再利用しようとする場合に、それができないでいた。これは、配管接続時に、本締めをしたままで期間が経過すると、止輪が永久変形し、接合管から外れないため、管離脱防止装置の取外しができないことに起因するものである。仮に、止輪を工具を用いて無理やり拡開し、接合管から取り外すことができたとしても、ポリエチレン管のような場合は、止輪の内周面に設けられた滑り止め用の刻設歯によって接合管の外周面に深い疵が残り、そのまま再利用した場合は新たに刻設歯の疵を二重に付けることになり、管自体の強度や止輪の離脱防止力が低下する問題があった。そのためには、刻設歯の疵の付いた部分を切断して再利用するしかなく、接合管の寸法が次第に短くなり、繰り返し使用する回数の多いものに対しては適用できなかった。また再施工の場合は、取外し工具で止輪を拡開して接合管へ装着し、更に止輪から取外し工具を取り外すという面倒な作業になる欠点があった。
また特許文献2に記載された技術にあっては、接合管の挿入作業を容易にするためには、プラスチック製のリングが必須である。そのため、管外径の異なる品番ごとにプラスチック製のリングを製造準備し、管理しなければならず、極めて煩雑であり且つ高コストの原因になっていた。またプラスチック製のリングがあっても、止輪が重力により、斜めに傾き、中心位置がズレて接合管の挿入がスムーズにいかない場合があった。
更に、特許文献2の技術では、止輪の内周面側に接合管の外周面への食い込みをよくするために、鋸歯状の滑り止め(刻設歯)を旋盤による切削加工で形成している。ところが、止輪とアームとが鋳造により一体成形されているために、アームが邪魔になって止輪どうしを重ねることができず、旋盤の自動供給装置を使うことができなった。そのため、人間が手作業にて一個流しにより旋盤へ供給せざるを得ず、切削加工に手間取るという欠点と、コストアップの原因になるという欠点があった。このことは、鋳造後のバリ取り作業の場合も同じであった。
更にまた、止輪の接合管への固定は、ボルト及びナットを締結して縮径させることで行っているが、同時にアームの内径も縮径し、ユニオンナットの環状凹部の溝底との隙間が減少し、接合管の可撓できる角度が制限されるという問題があった。
本発明は従来の前記課題に鑑みて本出願人が先に出願した技術を更に改良したものであって、手締め、増し締め作業がし易く、しかも各部品の成形加工が容易であり、取り付け及び取外しの施工作業に工具を選ばず、容易に行え、接合管の先端部を切除することなく何回でも繰り返して取り付け及び取外しができるユニオンナット継手用の管離脱防止装置を提供せんとするものである。
前記課題を解決するために本発明が採用した請求項1の手段は、外周面に雄ねじを刻設した受口部を有する管又は継手本体に、無ねじの接合管を挿入し、環状のゴムパッキンを挿嵌介在せしめてユニオンナットを前記受口部に螺合緊締する構造の管継手において、ユニオンナットよりも後端側の接合管に外嵌装着されてボルト及びナットにより緊締される止輪と、該止輪の外周側面に突出して形成された係止用耳部と、前記ユニオンナットに設けた環状凹部と、該環状凹部に対して係脱自在な馬蹄形状の係止金具と、係止金具の外周側面に取り付けられ、先端に前記止輪の係止用耳部に係合し得るフックを備えたアームとから成り、前記馬蹄形状の係止金具が二分割片で構成されていることを特徴とするユニオンナット継手用管離脱防止装置である。
本発明が採用した請求項2の手段は、馬蹄形状の係止金具の開口部の間口寸法がユニオンナットの外周面に設けた環状凹部の溝底外径寸法よりも小さく設定されており、前記溝底外径寸法は係止金具の内周面の直径よりも小さく設定されている請求項1に記載のユニオンナット継手用管離脱防止装置である。
本発明が採用した請求項3の手段は、外周面に雄ねじを刻設した受口部を有する管又は継手本体に、無ねじの接合管を挿入し、環状のゴムパッキンを挿嵌介在せしめてユニオンナットを前記受口部に螺合緊締する構造の管継手において、ユニオンナットよりも後端側の接合管に外嵌装着されてボルト及びナットにより緊締される止輪と、該止輪の外周側面に突出して形成された係止用耳部と、前記ユニオンナットの前端面側で管又は継手本体の外周面側に外嵌装着される係脱自在な馬蹄形状の係止金具と、該係止金具の外周側面に取り付けられ、先端に前記止輪の係止用耳部に係合し得るフックを備えたアームとから成り、前記馬蹄形状の係止金具が二分割片で構成されていることを特徴とするユニオンナット継手用管離脱防止装置である。
請求項1の発明では、止輪とアームを分離すると共に、馬蹄形状の係止金具を分割してそれぞれの分割片にアームを取り付けている。そのため、止輪の両端面から突出しているものがなくなり、止輪どうしの重ね置きが可能となり、止輪の内周面に鋸歯を旋盤で刻設する場合に、自動供給装置に重ねて配設することにより、自動加工が実現でき、作業員の負担が軽減され、コスト的にも安価に供給することが可能である。これは鋳造後のバリ取り作業においても同じである。また止輪のボルト及びナットを締結しても止輪は縮径するが、アーム及び係止金具が縮径することはなく、アームのフックと、止輪の係止用耳部との間の可撓性を許容する空間を十分に確保することができ、締付力も十分に付与することができる。しかも、係止金具が縮径しないので、ユニオンナットの環状凹部の深さを浅くすることができ、その分だけ切削加工を簡略化して加工時間及びコストの削減を図ることが可能である。
また係止金具を馬蹄形状にして二分割片としているので、鋳造に際し、中子が不要となり、中子製作費用を省略でき、安価に製造できるという利点がある。しかも、馬蹄形状であるため、係止リングの場合に比較して鋳造時の湯廻りがよく、成形不良等の問題がない。更に、アームは、ユニオンナットの後端側から隣位の止輪までのごく短い長さであり、ユニオンナットの寸法分以上であった特許文献1の技術に比較すると、極めて短くて済むという利点もある。それに加えて、係止金具はユニオンナットを締結した後に取り付けることができ、ユニオンナットの締結作業は、そのナット部に係止金具のアームが存在しないフリーな状態での作業となり、手締めがし易くなり、増し締めも支障がなく、いろいろな工具を使用することが可能である。
更にまた、解体及び再組立に際しては、二分割片である係止金具を分解すれば、止輪を接合管へ外嵌装着したままで接合管を管又は継手本体から抜き取ったり、挿入することができる。従って、止輪の取り付け及び取外し作業を省略でき、接合管の強度や止輪の離脱防止力を初期状態に維持でき、接合管の先端部分を切除する必要もなく、このような繰り返し利用する継手本体の離脱防止装置として優れたものとなる。
請求項2の発明は、馬蹄形状の係止金具の開口部の間口寸法が、ユニオンナットの外周面に設けた環状凹部の溝底外径寸法よりも小さく設定されており、前記溝底外径寸法は係止金具の内周面の直径よりも小さく設定されている。そのため、一旦係止金具をユニオンナットの環状凹部へ装着した後は、係止金具がユニオンナットから脱落することはない。またアームの先端側のフックが止輪の係止用耳部に係合してこれに支持されており、止輪が脱落することもない。従って、工場からの出荷時の仮組立状態において、これらの管継手用管離脱防止装置の部品がバラバラになることがなく、現場においてそのままの状態で施工でき、施工作業性に優れている。
請求項3の発明は、係止金具がユニオンナットの前端面と係合することを除けば、その構成並びに作用効果は、前記請求項1の発明と同じである。この発明では、環状凹部の形成されていない通常のユニオンナットへも適用することが可能であり、既設の管継手部へ適用することができ、極めて汎用性に優れたものとなる。
以下に、本発明の構成を図面に示す最良の実施の形態に基づいて説明すると次の通りである。図1〜図6は本発明の第1の実施の形態に係るユニオンナット継手用の管離脱防止装置1を示すものである。図1は管離脱防止装置1の側面図、図2は同正面図、図3の図(A)は図2のA−A線断面図、図(B)は同B−B線断面図、図(C)は同C−C線断面図である。また図4の図(A)〜図(D)は二分割片2A,2Bからなる馬蹄形状の係止金具2を示すものであり、図(A)は正面図、図(B)は平面図、図(C)は側面図、図(D)は背面図である。図5は接合管3を挿入して締結した後の部分縦断面図、図6は接合管3を挿入して締結した後の管離脱防止装置1の正面図である。
同図に示す如く、この管離脱防止装置1は、管又は継手本体6の受口部7の外周面に刻設した雄ねじ8に螺合緊締されるユニオンナット5と、外周面上の途中が切り欠かれたC字状の止輪4と、該止輪4の対向する外周側面上に突出形成された係止用耳部9と、前記止輪4を接合管3の外周面上へ締結するボルト10及びナット11と、前記ユニオンナット5に設けた環状凹部12と、該環状凹部12に対して係脱自在な二分割片2A,2Bからなる馬蹄形状の係止金具2と、該係止金具2の対向する外周側面(各二分割片2A及び2Bの外周側面)に取り付けられ、先端に前記止輪4の係止用耳部9に係合し得るフック13を備えたアーム14とで構成されている。
止輪4の係止用耳部9は、図1に示すように、側面から見たときに、コ字状を成し、垂直片9Aと、その上端側から後方(同図の左方向)へ向かう上水平片9Bと、垂直片9Aの下端側から後方へ向かう下水平片9Cとで構成されている。係止用耳部9は、止輪4と鋳造により一体形成してもよく、また止輪4の鋳造後に、溶接で一体的に取り付けてもよい。止輪4は、その前後端面から突出する部材がなく、これを積み重ねて置くことが可能である。従って、止輪4の内周面に滑り止め用の鋸歯4A(図3及び図5参照)を旋盤で刻設する場合に、自動供給装置に重ねて配設することにより、自動加工が実現でき、作業員の負担が軽減される。またコスト的にも安価に供給することが可能である。これは鋳造後のバリ取り作業においても同じである。
一方、ユニオンナット5の環状凹部12に係脱自在に嵌合装着される二分割片2A,2Bからなる係止金具2は、図4の図(A)及び図(D)に示すように、ボルト17及びナット18を介して締結した状態で馬蹄形状を成し、その開口部の間口寸法Aは、ユニオンナット5の環状凹部12の溝底12Aの外径寸法d1よりも小さく設定されている。また溝底12Aの外径寸法d1は、係止金具2の内周面の直径Dよりも小さく設定されている。すなわち、D>d1>Aという寸法関係に設定されている。
また係止金具2の対向する外周側面(各分割片2A,2Bの外周側面)には、止輪4の係止用耳部9に係合し得るフック13を備えたアーム14が取り付けられていることは前述した通りである。アーム14は、係止金具2と鋳造により一体形成してもよく、また係止金具2の鋳造後に、溶接で一体的に取り付けてもよい。係止金具2を馬蹄形状にすることで、鋳造に際し、中子が不要となり、中子製作費用を省略でき、安価に製造できるという利点がある。しかも、馬蹄形状であるため、従来の係止リングの場合に比較して鋳造時の湯廻りがよく、成形不良等の問題がない。図4において、符号19A及び19Bは、二分割片2A,2Bの締結部に形成された連結用のフランジであり、20A,20Bは該フランジ19A,19Bに穿設されたボルト孔である。
このように構成されたユニオンナット継手用管離脱防止装置1は、工場で鋳造成形された後、必要に応じて仮組み立てられ、この状態で出荷される。仮組み立ては、先ず、図3及び図5に示すように、ユニオンナット5の内周面側へパッキン16を装入し、これらの全体を継手本体6の受口部7の外周面に刻設した雄ねじ部8へ螺着する。続いて、ボルト10及びナット11で仮締めした状態の止輪4と、ボルト17及びナット18で仮締めした状態の二分割片2A,2Bからなる係止金具2とを準備する。そして、止輪4の係止用耳部9に対して係止金具2の各二分割片2A,2Bのフック13を係合させた状態で、これらの全体を下降させて係止金具2の各二分割片2A,2Bをユニオンナット5の環状凹部12へ外嵌装着する。次に、ボルト17及びナット18を緊締すれば、係止金具2の各二分割片2A,2Bは回動自在ではあるが、ユニオンナット5の環状凹部12から脱落することはない。これは、環状凹部12の溝底12Aの寸法d1を、係止金具2の開口部の間口寸法Aよりも大きく設定(d1>A)したことにより実現される。
然る後は、係止金具2とこれに連結保持された止輪4とを、図1及び図2に示すように回動させ、係止金具2のボルト17及びナット18が下方に位置し、止輪4のボルト10及びナット11が上方に位置するようにする。これにより、止輪4と、二分割片2A,2Bからなる係止金具2と、ユニオンナット5と、継手本体6とが仮組立られた状態で一つのセットとして連携して存在することになる。
このように止輪2と係止金具2との連結及びこれらとユニオンナット5との連結は、ユニオンナット5を継手本体6へ螺着した後に、係止金具2の二分割片2A,2Bをユニオンナット5の環状凹部12へ外嵌装着して締結するだけの単純な作業であり、簡単且つ迅速に行うことが可能である。またユニオンナット5に係止金具2を介して装着された状態の止輪4は、その中心線が管継手の軸心線と一致しており、後述する接合管3の装入作業が極めて容易である。
施工現場では、前記仮組立状態の管離脱防止装置1に対して接合管3を挿入する。挿入は、仮組立の状態で止輪4と、ユニオンナット5と、パッキン16と、継手本体6の中心軸線が一致しているため、接合管3の先端側の挿口を、止輪4側からユニオンナット5、パッキン16へ挿通させて継手本体6内へ到達させるだけでよく、極めて容易である。然る後は、ユニオンナット5を手で回転させて接合管3を仮止めした後、スパナ又はパイプレンチ等で水密性に必要な最低締付トルクまで締め付けて増し締めする。ユニオンナット5の増し締めが完了したことを確認した後、止輪4のボルト10及びナット11による締結部が締め易い位置(前記締結部が上方になる位置)に来るように、これを回動させる。そして、最後に止輪4を締結する。止輪4の締結は、接合管3に対する軸方向の位置決めと、ボルト締結部の向き(図1及び図2並びに図5に示すように上方へ位置させる)とを決定した後、ボルト10とナット11とを本締めし、止輪4の内周面に刻設した鋸歯4Aを接合管3の外周面へ食い込ませて滑り止め機能を発揮するように行えばよい。このとき、二分割片2A,2Bを連結する係止金具2のボルト17及びナット18は、下方に位置している。
これにより、接合管3は、フック13が係止用耳部9の中で移動できる範囲内で可撓伸縮することができる。可撓量は、フック13が係止用耳部9の上下の水平片9B,9Cと干渉しない隙間の範囲である。また伸縮量は、各分割片2A,2Bの後端面からフック13までの寸法をhとし、係止用耳部9の垂直片9Aの厚みをkとし、ユニオンナット5のフランジ15の厚みをmとすると、h>k+mの寸法関係にすることにより、h−k−m(伸縮量)が確保される。これらの可撓伸縮できる関係を図面で表せば、図5に示す通りであり、フック13及びアーム14と、止輪4との間に形成される隙間によって確保されている。
また施工後において、接合管3と継手本体6との間に管離脱方向の力が作用した場合であっても、係止金具2の各分割片2A,2Bのアーム先端のフック13が、止輪4の係止用耳部9の垂直片9Aと接触し、係止金具2の各分割片2A,2Bはユニオンナット5の環状凹部12に外嵌装着されているので、接合管3は離脱が防止される。
更に、施工後において、管継手部を解体する場合は、係止金具2の二分割片2A,2Bどうしを連結しているボルト17及びナット18を緩めて、二分割片2A,2Bをユニオンナット5の環状凹部12から取外し、同時にフック13を止輪4の係止用耳部9との係合から解放すればよい。そして、ユニオンナット5をパイプレンチなどの工具で緩めてパッキン16を解放し、接合管3を継手本体6から引き抜けばよい。
再組立を行う場合は、止輪4が固定され、ユニオンナット5及びパッキン16が装着された状態の接合管3を、継手本体6の受口部7へ挿入する。そして、二分割片2A,2Bのフック13を止輪4の係止用耳部9に係合させると共に、二分割辺2A,2Bの本体部分をユニオンナット5の環状凹部12に嵌め合わせ、両分割辺2A,2Bをボルト17及びナット18で仮締めする。
次に、パイプレンチ等でユニオンナット5を継手本体6に緊締し、パッキン16を圧縮して水密性を確保する。最後に、二分割片2A,2Bの連結用ボルト17及びナット18を緊締すればよい。
このように、本実施の形態における管離脱防止装置1は、施工後に、係止用金具2の二分割片2A,2Bを取り外したり、取り付けたりするだけで、止輪4を接合管3に最初に取り付けたままの状態に維持して管継手部分を解体及び再組立することができ、繰り返し使用が可能である。
図7乃至図9は、本発明の第2の実施の形態に係るユニオンナット継手用の管離脱防止装置19を示すものである。図7は管離脱防止装置19の側面図、図8は同正面図、図9の図(A)は係止金具2の正面図、図(B)は同側面図、図(C)は同一部横断面平面図、図(D)は同背面図である。この実施の形態にあっては、前記第1の実施の形態の止輪4に設けた係止用耳部9と、二分割片2A,2Bのフック13とを別の構成にしたものである。
第1の実施の形態の係止用耳部9は、図7及び図8に示すように、同一外径で所定の角度範囲にわたって止輪4の前端面側の外周面から外方向へ突出形成された外向きフランジ20に変更されている。また第1の実施の形態のフック13は、前記外向きフランジ20に対応すべく、これよりも大きい直径D2の内周面と、直径D3の最小径部分を有するボックス状で、所定の角度範囲にわたってアーム14の先端に設けられたフック21に変更されている。ここにおいて、外向きフランジ20の内径(止輪4の外径)をB1とし、外向きフランジ20の外径をB2とし、またボックス状フック21の開口部の間口寸法をA2とし、係止金具2の開口部の間口寸法をA1、係止金具2の内周面の直径をD1、ユニオンナット5の環状凹部12の溝底12Aの外径寸法をd1とすると、
D2>B1>A2
D3>B2
D1>d1>A1
の寸法関係にあれば、ユニオンナット継手に装着された止輪4と係止金具2とが脱落することはない。このように構成された管離脱防止装置19の基本的な作用効果は、前記第1の実施の形態の場合と同じである。
図10乃至図12は、本発明の第3の実施の形態に係るユニオンナット継手用の管離脱防止装置22を示すものであり、図10は同装置22の施工後における止輪4の本締め前の状態を示す斜視図、図11は係止金具23の斜視図、図12の図(A)は図10のXの位置で径方向へ断面した図面、図(B)は同図のYの位置で径方向へ断面した図面、図(C)は同図のZの位置で径方向へ断面した図面である。同図に示す如く、この第3の実施の形態では、第1の実施の形態におけるユニオンナット5の環状凹部12をなくし、一般的に使用されるユニオンナットの形状とし、第1の実施の形態の係止金具2の構成を変更している。その他の構成は、前記第1の実施の形態の場合と同じである。
而して、本実施の形態における係止金具23は、第1の実施の形態の係止金具2のアーム14の寸法を長くし、各二分割片2A,2Bの前端面に内径方向へ突出する内向きフランジ24を新設している。この内向きフランジ24は、接合管3と継手本体6との間に離脱力が作用したとき、ユニオンナット5の前端面5Aに当接して離脱の防止を実現するためのものであり、その内径をD4とし、ユニオンナット5の外径をD5とし、継手本体6の外径をD6とし、二分割片2A,2Bの開口部の間口寸法をAとすると、
D5>D4>D6>A
の寸法関係に設定されている。
このように構成された第3の実施の形態の管離脱防止装置22は、施工現場において、先ず、接合管3の外周面に、止輪4と、ユニオンナット5と、パッキン16とをこの順序で挿口側から外嵌装着する。そして、ユニオンナット5を手で回転させてパッキン16を圧縮し、接合管3を継手本体6に対して仮止めした後、スパナ又はパイプレンチ等で水密性に必要な最低締付トルクまで締め付けて増し締めする。ユニオンナット5の増し締めが完了したことを確認した後、係止金具23の二分割片2A,2Bのボルト17及びナット18を緩めて両二分割片2A,2B間の間隔を拡げ、ユニオンナット5の前方側で継手本体6の外周面上に両二分割片2A,2Bを外嵌装着すると共に、各二分割片2A,2Bのフック13を止輪4の係止用耳部9に係合させ、ボルト17及びナット18を増し締めして二分割片2A,2Bどうしを締結する。
然る後は、止輪4のボルト10及びナット11による締結部が締め易い位置(前記締結部が上方になる位置)に来るように、これを回動させて微調整する。そして、最後に止輪4を締結する。止輪4の締結は、接合管3に対する軸方向の位置決めと、ボルト締結部の向き(図10に示すように上方へ位置させる)とを決定した後、ボルト10とナット11とを本締めし、止輪4の内周面に刻設した鋸歯4Aを接合管3の外周面へ食い込ませて滑り止め機能を発揮するように行えばよい。
この管離脱防止装置22では、接合管3と継手本体6との間に離脱力が作用すると、フック13が接合管3に固定された止輪4の係止用耳部9と係合し、係止用金具23の二分割片2A,2Bの内向きフランジ24がユニオンナット5の前端面5Aに当接して抜止がなされる。また係止用金具23は、ユニオンナット5の締結が完了した後に、二分割片2A,2Bをその外周面側に被せて締結するので、ユニオンナット5の締結作業に支障はなく、また各種の工具を使用でき、前記第1及び第2の実施の形態の場合と同一の作用効果を呈している。
図13及び図14は、本発明の第4の実施の形態に係る管離脱防止装置25を示すものであり、図13は止輪26の本締め前の状態を示す全体斜視図、図14は止輪26の斜視図である。図14に示す如く、この実施の形態では、止輪26を二分割片26A,26Bからなる二つ割状のものとし、相互に対向する締結用のフランジ27A,27Bをそれぞれの分割片の両端側に有しており、これらの締結用フランジ27A,27Bにはボルト孔20が穿設されている。また各二分割片26A,26Bの外周面の中間部には、前記第1〜第3の実施の形態の止輪4に設けられた係止用耳部9が設けられている。本実施の形態は、この止輪26の構成が前記第3の実施の形態の止輪4と異なるだけであり、それ以外は前記第3の実施の形態の場合と全く同じである。
従って、この実施の形態では、止輪26が二分割片26A,26Bから成り、係止金具23も二分割片2A,2Bから成るので、後付けが可能である。つまり、既設のすでに管と接合されている離脱防止装置の装着されていないユニオンナット継手にも適用することが可能である。
本発明の第1の実施の形態に係る管離脱防止装置の全体を示す側面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る管離脱防止装置の正面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るものであり、図(A)は図2のA−A線断面図、図(B)は同B−B線断面図、図(C)は同C−C線断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る係止金具を示すものであり、図(A)は正面図、図(B)は平面図、図(C)は側面図、図(D)は背面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る管離脱防止装置の施工後の状態を示す半縦断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る管離脱防止装置の施工後の状態を示す正面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る管離脱防止装置の全体を示す側面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る管離脱防止装置の全体を示す正面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る係止金具を示すものであり、図(A)は正面図、図(B)は側面図、図(C)は一部横断面平面図、図(D)は背面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る管離脱防止装置の全体斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係る係止金具の斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係るものであり、図(A)は図10のXの位置で径方向へ断面した図面、図(B)は同図のYの位置で径方向へ断面した図面、図(C)は同図のZの位置で径方向へ断面した図面である。 本発明の第4の実施の形態に係る管離脱防止装置の斜視図である。 本発明の第4の実施の形態に係る止輪の斜視図である。
符号の説明
1,19,22,25…管離脱防止装置、2,23…係止金具、3…接合管、4,26…止輪、5…ユニオンナット、6…管又は継手本体、7…受口部、8…雄ねじ、9…係止用耳部、10…ボルト、11…ナット、12…ユニオンナットの環状凹部、13…フック、14…アーム、15…ユニオンナットのフランジ、16…パッキン

Claims (3)

  1. 外周面に雄ねじを刻設した受口部を有する管又は継手本体に、無ねじの接合管を挿入し、環状のゴムパッキンを挿嵌介在せしめてユニオンナットを前記受口部に螺合緊締する構造の管継手において、ユニオンナットよりも後端側の接合管に外嵌装着されてボルト及びナットにより緊締される止輪と、該止輪の外周側面に突出して形成された係止用耳部と、前記ユニオンナットに設けた環状凹部と、該環状凹部に対して係脱自在な馬蹄形状の係止金具と、係止金具の外周側面に取り付けられ、先端に前記止輪の係止用耳部に係合し得るフックを備えたアームとから成り、前記馬蹄形状の係止金具が二分割片で構成されていることを特徴とするユニオンナット継手用管離脱防止装置。
  2. 馬蹄形状の係止金具の開口部の間口寸法がユニオンナットの外周面に設けた環状凹部の溝底外径寸法よりも小さく設定されており、前記溝底外径寸法は係止金具の内周面の直径よりも小さく設定されている請求項1に記載のユニオンナット継手用管離脱防止装置。
  3. 外周面に雄ねじを刻設した受口部を有する管又は継手本体に、無ねじの接合管を挿入し、環状のゴムパッキンを挿嵌介在せしめてユニオンナットを前記受口部に螺合緊締する構造の管継手において、ユニオンナットよりも後端側の接合管に外嵌装着されてボルト及びナットにより緊締される止輪と、該止輪の外周側面に突出して形成された係止用耳部と、前記ユニオンナットの前端面側で管又は継手本体の外周面側に外嵌装着される係脱自在な馬蹄形状の係止金具と、該係止金具の外周側面に取り付けられ、先端に前記止輪の係止用耳部に係合し得るフックを備えたアームとから成り、前記馬蹄形状の係止金具が二分割片で構成されていることを特徴とするユニオンナット継手用管離脱防止装置。
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