JP3858028B2 - 塗料回収装置 - Google Patents

塗料回収装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3858028B2
JP3858028B2 JP2004057478A JP2004057478A JP3858028B2 JP 3858028 B2 JP3858028 B2 JP 3858028B2 JP 2004057478 A JP2004057478 A JP 2004057478A JP 2004057478 A JP2004057478 A JP 2004057478A JP 3858028 B2 JP3858028 B2 JP 3858028B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paint
storage tank
bat
main body
flow path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004057478A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005246164A (ja
Inventor
征則 作本
勉 杉山
正房 村上
修司 三谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tomoegawa Co Ltd
Original Assignee
Tomoegawa Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tomoegawa Paper Co Ltd filed Critical Tomoegawa Paper Co Ltd
Priority to JP2004057478A priority Critical patent/JP3858028B2/ja
Publication of JP2005246164A publication Critical patent/JP2005246164A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3858028B2 publication Critical patent/JP3858028B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Coating Apparatus (AREA)

Description

この発明は、シート状の基材への塗工処理を行う塗工機の塗料回収装置に関する。
従来から、紙やプラスチックフィルム等のシート状の基材を連続的に搬送しつつ該基材表面への塗工処理を行う塗工機として、アプリケータにより基材表面に塗料を過剰塗布した後に、後続のドクター装置により基材表面の余剰塗料を掻き落として塗布量を均一化するという、所謂ブレード式とされたものが多く採用されている。
図6に示すように、上述のような構成を有する塗工機101においては、アプリケータ6からこぼれ落ちる分とドクター装置7により掻き落とされる分とを合わせた余剰塗料を回収するために、塗料回収装置としての回収バット110を備えることが一般的である。この回収バット110は、滴下した余剰塗料を受け止めるバット本体111と、該バット本体111の下端部に位置する流出口112とを備えた上下に浅い漏斗状のものである。バット本体111上に滴下した余剰塗料は、バット本体111の底面111aの傾斜に沿って流下しながら薄層化され、自身に含まれた気泡を排出しつつ流出口112に導かれる。流出口112に導かれた余剰塗料は、配管112aを介して回収バット110の下方に配設された貯留タンク115内に流入する。貯留タンク115内には予め所定量の塗料が貯留されており、この貯留タンク115内の塗料が、ポンプ13の作動によりフィルタ14を通過した後にアプリケータ6に送給される。このような塗料回流系を循環しつつ、貯留タンク115内の塗料がアプリケータ6に連続的に送給されて基材3に塗布される。
ところで、上述の如く余剰塗料を回収した場合、回収バット110から貯留タンク115に流入する際に塗料に気泡が混入し易く、結果的に貯留タンク115内の塗料に気泡が混入し易くなる。この状態で基材3への塗工処理を行うと、気泡が混入した状態の塗料が基材3に塗布されることによるスジや点欠点等の塗布ムラが発生する可能性が高まってしまう。このような課題の対策としては、前記貯留タンクとは別に、塗料供給経路内に塗料と気泡とを分離可能な遠心分離器を併設したり(例えば、特許文献1参照。)、泡抜き用の貯留タンクを併設したり(例えば、特許文献2参照。)、あるいは貯留タンクを減圧可能な気密タンクとして構成する(例えば、特許文献3参照。)等により、塗料に混入した気泡を強制的に除去可能とすることが行われている。
特開平8−229308号公報 特開2001−121067号公報 特開2003−1010号公報
しかしながら、上述従来の技術では、貯留タンクの構造が複雑になるし、該貯留タンク用の駆動装置又は真空ポンプ等も必要となることから、前記塗料回流系の構成を複雑化させて設備コストを増加させるという問題がある。また、貯留タンクが比較的大型のものとなることで、前記塗料回流系に必要な塗料の全量が増加してしまうため、塗料切り替え時等の歩留りが低下する等、塗料使用効率が低下するという問題がある。このように、貯留された塗料から気泡を除去することは解決すべき課題が多いことから、前記塗料回収装置が、気泡を混入させずに余剰塗料を回収できるような構成であることが望ましいといえる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、簡素な構成により回収される余剰塗料への気泡の混入を抑えて良好な塗工を可能とする塗工機の塗料回収装置を提供する。
上記課題の解決手段として、本発明は、基材表面に塗工処理を行う塗工機に用いられ、前記基材表面に塗料を塗布する際の余剰塗料の回収を行う塗料回収装置において、前記余剰塗料を受けると共に該塗料を底面に沿って流下させるバット本体と、該バット本体が受けた塗料を貯留する貯留タンクとを備え、前記バット本体の底面と前記貯留タンクの内面とが連続するように、前記バット本体と貯留タンクとが一体的に設けられることを特徴とする。
この構成によれば、基材に塗工を行う際の余剰塗料を、バット本体の底面に沿って流下させることで、該塗料が薄層化され、塗料に含まれた気泡が排出される。このような塗料が、バット本体の底面上から貯留タンク内へ直接流入することとなる。すなわち、従来の塗料回収装置のように、バット本体の底面上の塗料が配管等を介して貯留タンク内に流入する場合と比べて、塗料の流路が過度に絞られることがなく、塗料を低流速で貯留タンク内に流入させることが可能なため、流入経路での気泡の発生を防止し、さらに貯留タンク内の塗料への気泡の混入を抑制できる。特に、貯留タンク内に流入する際に塗料が配管を通過することがないので、配管との摩擦による塗料への気泡の混入を防止できる。
また、本発明の塗料回収装置において、前記貯留タンクが、前記バット本体の底面と略同一高さとなる位置から下方に膨出してなるものであれば、貯留タンク内に所定の深さとなるように塗料を貯留しておくことで、バット本体の底面上から貯留タンク内に流入する際の落差が少なくなり、上記同様、貯留タンク内に流入する塗料への気泡の混入を抑制できる。
このとき、貯留タンクの底部に塗料の流出口を設けることで、貯留タンクから流出する塗料に気泡が混入し難くなる。すなわち、貯留タンク内の塗料に気泡が混入した場合でも、該気泡が自身の浮力により塗料液面近くに溜まり易いことから、塗料液面と流出口とを離間させるべく貯留タンク内に所定の深さとなるように塗料を貯留しておくことで、流出口から気泡が流出し難くなる。これにより、貯留タンク内の塗料に気泡が混入した場合でも、後続の流路に気泡が流出することを抑制できる。
さらに、本発明の塗料回収装置において、前記貯留タンクが、前記バット本体に対して上面視で小型とされることで、少ない量の塗料でこれを所定の深さとなるように貯留することができる。すなわち、バット本体は、余剰塗料を漏れなく受け止めるように、通常は上面視で大型の部品とされるが、このバット本体に対して貯留タンクが小型とされることで、比較的少ない量の塗料でこれを所定の深さとなるように貯留することが可能となる。
しかも、本発明の塗料回収装置において、前記貯留タンクに堰板が設けられ、該堰板により、貯留タンクの内部空間部が、バット本体から塗料が流入する流入側と、前記貯留タンクに設けられた流出口から塗料が流出する流出側とで、複数の分割空間部に区画される構成とすれば、貯留タンク内に余剰塗料が流入しても、前記流入側の分割空間部内で塗料の対流が発生することとなり、該塗料と共に気泡が流入した場合でも、これが流出側の分割空間部に侵入し難くなる。
本発明によれば、貯留タンク内の塗料への気泡の混入を抑制すると共に、後続の流路に気泡が流出することを抑制することで、塗布ムラの発生を抑えて均一で安定した塗工を行うことができる。
また、貯留タンク内の塗料に混入した気泡を除去する場合と比べて、極めて簡易な構成となるため、設備コストの大幅な低減を図ることができる。
さらに、少ない量の塗料でこれを貯留タンク内に所定の深さとなるように貯留することができるため、塗料回流系に必要な塗料の全量を抑えて塗料使用効率を向上させることができる。
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1は、この実施例における塗工機1の概略側面図であり、本図に示すように、塗工機1は、アンワインダ2にロール巻きされた紙あるいはプラスチックフィルム等の基材3を複数のガイドロール4等を用いて巻き出し、これを連続的に搬送しつつその表面に塗工処理を行った後に、この基材3をワインダ5で再度巻き取るように構成されている。なお、図1を含む各図における矢印Fは、基材3の搬送方向を示している。
基材3への塗工処理は、該基材3表面にアプリケータ(塗料供給装置)6及びドクター装置(計量装置)7等により塗料等の所望の塗工液(以下、単に塗料という)の塗布を行う塗布工程と、基材3に塗布された塗料を乾燥装置8により乾燥させる乾燥工程とを経てなるものである。塗工処理が施された基材3は、適宜検反が行われた後にワインダ5に巻き取られて製品化されるようになっている。
図2に示すように、上記塗布工程における基材3は、二本のガイドロール4に支持されてこれらに渡って略水平に張架された状態となっており、このような基材3の下方には、基材表面(下面)に塗料を供給する前記アプリケータ6と、該アプリケータ6の基材搬送方向下流側に配置され基材表面上の余剰塗料を掻き落とすことで塗布量の計量を行う前記ドクター装置7とが設けられる。
この実施例におけるアプリケータ6は所謂ファウンテン式(噴水式)であり、このようなアプリケータ6が基材3の幅方向に沿って延設されている。アプリケータ6の本体部分は中空構造のファウンテンマニホールド6aとされ、このファウンテンマニホールド6aにおける基材表面と対向配置される部位(頂部)には、概ね基材3の全幅に渡るスリット状のファウンテンリップ6bが設けられる。ファウンテンマニホールド6a内には塗料が加圧された状態で送給され、この塗料がファウンテンリップ6bから基板表面に向かって噴出することで、基材表面に塗料が所定の塗布量に対して過剰となるように供給(塗布)される。
ドクター装置7は、基材3の幅方向に沿って延設される金属製の丸棒にワイヤ(針金)を巻回してなるメイヤーバー7aと、該メイヤーバー7aを保持可能なV字溝を上端部に有するバーホルダ7bとを備えてなるものである。メイヤーバー7aは基材表面に下方から押し付けられた状態でバーホルダ7bに支持され、この状態で不図示の駆動装置により回転可能とされる。そして、アプリケータ6により塗料が過剰供給された基材3が、メイヤーバー7aが回転するドクター装置7上を通過することで、メイヤーバー7aが基材表面の余剰塗料を掻き落とし、基材表面の塗布量の計量がなされる。
アプリケータ6からこぼれ落ちる分とドクター装置7により掻き落とされる分とを合わせた余剰塗料は、アプリケータ6及びドクター装置7の下方に配設された回収バット(塗料回収装置)10により回収される。回収バット10は例えばステンレス板を所望の形状にプレス成形してなるもので、滴下する前記余剰塗料をバット本体11により受けると共に、この余剰塗料をバット本体11と一体的に設けられた貯留タンク12内に貯留可能とされている。
バット本体11上に滴下した余剰塗料は、バット本体11の底面11aの傾斜に沿って緩やかに流下しながら、自身に含まれた気泡を排出しつつ貯留タンク12に導かれてその内部に流入する。貯留タンク12内には予め所定量の塗料が貯留されており、この貯留タンク12内の塗料が、ポンプ13の作動によりフィルタ14を通過した後にアプリケータ6に送給される。このような塗料回流系を循環しつつ、貯留タンク12内の塗料がアプリケータ6に送給され基材3に塗布されるようになっている。基材3への塗布を行うことによる貯留タンク12内の塗料の減少分は、別途設けられたストックタンク15から随時補充される。なお、ストックタンク15内の塗料は、攪拌装置16により塗工に適した状態に保たれている。
図3,4に示すように、回収バット10のバット本体11は、上面視でアプリケータ6及びドクター装置7を取り囲む範囲に渡る大きさを有するもので、基材3の幅方向に長い略長方形状の板状の底部21と、該底部21の周縁から上方に向かって立設される塗料漏れ防止用壁22とからなる。底部21は、その中央部分が下方に位置する上下に浅い杯状とされ、かつその上面が各辺(又はその近傍)を底辺とし中央部分を頂点とする四つの三角形状の傾斜面で構成されている。
ここで、底部21の上面はバット本体11の前記底面11aであり、底部21の中央部分はバット本体11の中央部23である。つまり、底部21上に滴下した塗料は、その上面(底面11a)に沿って底部21の中央部分(バット本体11の中央部23)に向かって流下するようになっている。なお、塗料漏れ防止用壁22は、底部21上に滴下した塗料のこぼれを防止すると共に該底部21を補強するものである。
このようなバット本体11における基材搬送方向下流側の縁部(以下、下流側縁部という)24から基材搬送方向下流側に向かって突出するように、前記貯留タンク12が配設されている。この貯留タンク12は略箱型とされるもので、その基材搬送方向上流側の壁部(以下、上流側壁部という)25の上部が、バット本体11の下流側縁部24における基材幅方向略中央部に接合されている。また、貯留タンク12は、その上部が上方に向かって開放しており、かつ上面視でバット本体11に対して小型のものとされる。具体的には、基材3搬送方向での寸法はバット本体11の1/2弱とされ、基材3幅方向での寸法はバット本体11の1/3弱とされる。
しかも、貯留タンク12は、その上端高さがバット本体11の塗料漏れ防止用壁22の上端高さと略同一とされ、その結果、貯留タンク12の上部の高さがバット本体11の底面11aの高さと略同一とされる。また、貯留タンク12の底部(以下、タンク底部という)27は、バット本体11の下端部である中央部23よりも所定量だけ下方に変位した位置に設けられる。換言すれば、貯留タンク12は、バット本体11の底面11aと略同一高さとなる位置から下方に向かって所定の深さとなるように膨出してなるものである。なお、貯留タンク12における塗料漏れ防止用壁22上端からタンク底部27までの深さは、バット本体11における塗料漏れ防止用壁22上端から中央部23までの深さの三倍強とされる。
タンク底部27におけるバット本体11と反対側(基材搬送方向下流側)の部位には、貯留された塗料の流出口28が設けられる。なお、貯留タンク12の図4における右側部には、前記ストックタンク15からの塗料の補充口29が設けられる。
ここで、バット本体11には、底部21の一部を下方に向かって変化させてなる流路30が形成されている。この流路30は、バット本体11の中央部23から下流側縁部24における貯留タンク12が接合される部位まで延びる断面略V字状のもので、下流側縁部24側に位置するほど下方に位置するように傾斜している。このような流路30により、バット本体11の中央部23周辺に溜まった塗料が下流側縁部24側(貯留タンク12側)に流下するようになっている。
流路30におけるV字断面を形成する二つの傾斜面31と底面11aとの稜線は、中央部23側から下流側縁部24側に向かうにつれて、貯留タンク12の上流側壁部25の全幅に渡って広がるように設けられる。すなわち、流路30は、その断面積が下流側縁部24側に向かうにつれて増加するように設けられる。流路30の下流側縁部24側の端部は貯留タンク12の上流側壁部25に突き当れられ、これに対応して上流側壁部25における各傾斜面31よりも上方の部位が切り欠かれる。これにより、流路30の各傾斜面31と上流側壁部25の内面25aとが連なり、各面31,25aに沿うようにして、流路30に導かれた塗料が貯留タンク12内に流入可能となっている。
またここで、貯留タンク12の内部には、該貯留タンク12内を複数に分割するために基材幅方向と略平行に配置される堰板33(この実施例では二枚)を設置可能である。これら各堰板33は、貯留タンク12に対して略上下方向に沿って着脱可能とされるもので、貯留タンク12に取り付けられた状態では、貯留タンク12における基材幅方向での両側壁部34に基材幅方向で対をなすホルダ35を介して支持される。これら各堰板33により、貯留タンク12の内部空間部Kを、バット本体11側(流入側)と流出口28側(流出側)とで複数の分割空間部K1〜K3に区画することが可能である。
図3,5に示すように、流入側に配設される堰板33は、その下端部が適宜切り欠かることで、貯留タンク12のタンク底部27近傍において最流入側の分割空間部K1からこれの流出側に隣接する分割空間部K2への塗料の流入を可能としている。一方、流出側に配設される堰板33は、その上端部が適宜切り欠かれることで、貯留タンク12内の塗料液面近傍において分割空間部K2から最流出側の分割空間部K3への塗料の流入を可能としている。
以上説明してきたように、上記実施例における回収バット10は、基材3の表面に塗工処理を行う塗工機1に用いられ、基材3の表面に塗料を塗布する際の余剰塗料の回収を行う塗料回収装置であって、前記余剰塗料を受けると共に該塗料を底面11aに沿って流下させるバット本体11と、該バット本体11が受けた塗料を貯留する貯留タンク12とを備え、バット本体11の底面11aと貯留タンク12の上流側壁部25の内面25aとが連続するように、バット本体11と貯留タンク12とが一体的に設けられるものである。
この構成によれば、基材3に塗工を行う際の余剰塗料を、バット本体11の底面11aに沿って流下させることで、該塗料が薄層化され、塗料に含まれた気泡が排出される。このような塗料が、バット本体11の底面11a上から流路30に導かれて貯留タンク12内へ直接流入することとなる。すなわち、従来の塗料回収装置のように、バット本体11の底面11a上の塗料が配管等を介して貯留タンク12内に流入する場合と比べて、塗料の流路が過度に絞られることがなく、塗料を低流速で貯留タンク12内に流入させることが可能なため、流入経路での気泡の発生を防止し、さらに貯留タンク12内の塗料への気泡の混入を抑制できる。特に、貯留タンク12内の塗料液面が流路30を形成する傾斜面31の途中に位置するように貯留タンク12内に塗料を貯留しておくことにより、流路30を流下する塗料が貯留タンク12内に流入する際の気泡の発生を抑制する効果が高まる。しかも、貯留タンク12内に流入する際に塗料が配管を通過することがないので、配管との摩擦による塗料への気泡の混入を防止できる。
すなわち、貯留タンク12内の塗料への気泡の混入を抑制でき、塗布ムラの発生を抑えて均一で安定した塗工を行うことができる。
また、貯留タンク12内の塗料に混入した気泡を除去する場合と比べて、極めて簡易な構成となるため、設備コストの大幅な低減を図ることができる。
また、上記回収バット10は、貯留タンク12が、バット本体11の底面11aと略同一高さとなる位置から下方に膨出してなるものであるため、貯留タンク12内に所定の深さとなるように塗料を貯留しておくことで、バット本体11の底面11a上から貯留タンク12内に流入する際の落差が少なくなり、上記同様、貯留タンク12内に流入する塗料への気泡の混入を抑制できる。
このとき、貯留タンク12のタンク底部27に塗料の流出口28を設けることで、貯留タンク12から流出する塗料に気泡が混入し難くなる。すなわち、貯留タンク12内の塗料に気泡が混入した場合でも、該気泡が自身の浮力により塗料液面近くに溜まり易いことから、塗料液面と流出口28とを離間させるべく貯留タンク12内に所定の深さとなるように塗料を貯留しておくことで、流出口28から気泡が流出し難くなる。これにより、貯留タンク12内の塗料に気泡が混入した場合でも、後続の流路に気泡が流出することを抑制して良好な塗工を行うことができる。
さらに、上記回収バット10は、貯留タンク12が、バット本体11に対して上面視で小型とされるものであるため、少ない量の塗料でこれを所定の深さとなるように貯留することができる。すなわち、バット本体11は、余剰塗料を漏れなく受け止めるように、通常は上面視で大型の部品とされるが、このバット本体11に対して貯留タンク12が小型とされることで、比較的少ない量の塗料でこれを所定の深さとなるように貯留することが可能となる。
これにより、貯留タンク12内に流入する塗料への気泡の混入及び後続の流路への気泡の流出を抑制した上で、塗料回流系に必要な塗料の全量を抑えることができ、塗料切り替え時等の塗料の歩留りが向上する等、塗料使用効率を向上させることができる。
しかも、上記回収バット10は、貯留タンク12に二枚の堰板33が設けられ、該堰板33により、貯留タンク12の内部空間部Kが、バット本体11から塗料が流入する流入側と、流出口28から塗料が流出する流出側とで、複数の分割空間部K1〜K3に区画される構成であるため、貯留タンク12内に余剰塗料が流入すると、バット本体11から塗料が直接流入する分割空間部K1内で塗料の対流が発生することとなり、該塗料と共に気泡が流入した場合でも、これが流出側の分割空間部K2,K3に侵入し難くなる。
このように、上記同様、後続の流路への気泡の流出を抑制して良好な塗工を行うことができる。
なお、本発明は上記実施例に限られるものではなく、例えば、ロール塗工法、バー塗工法、ブレード塗工法、及びエアーナイフ塗工法等、塗料供給後に余剰塗料の回収が必要となる各種の塗工法に用いられる塗工機に応用可能である。同様に、ドクター装置7はメイヤーバー式のものに限らず、例えば平滑な丸棒を用いるロッド式や固定ブレード式、あるいはエアーナイフ式のものであってもよい。さらに、貯留タンク12内の塗料を良好な状態に維持するべく該貯留タンク12に攪拌装置を設けたり、温水又は冷却水等により塗料の温度調整を行うべく貯留タンク12をジャケット化してもよい。そして、上記実施例における構成は一例であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることはいうまでもない。
本発明の実施例における塗工機の概略側面図である。 図1における回収バット周辺の拡大説明図である。 上記回収バットの斜視図である。 上記回収バットの上面図である。 上記回収バットの側面図である。 従来技術における図2に相当する説明図である。
符号の説明
1 塗工機
3 基材
10 回収バット(塗料回収装置)
11 バット本体
11a 底面
12 貯留タンク
25a 内面
28 流出口
33 堰板
K 内部空間部
K1,K2,K3 分割空間部

Claims (4)

  1. 基材表面に塗工処理を行う塗工機に用いられ、前記基材表面に塗料を塗布する際の余剰塗料の回収を行う塗料回収装置において、前記余剰塗料を受けると共に該塗料を底面に沿って流下させるバット本体と、該バット本体が受けた塗料を貯留タンクへ導く流路と、該流路を流れてきた塗料を貯留する前記貯留タンクとを備え、前記バット本体の底面と前記流路の形成面と前記貯留タンクの内面とが連続するように、前記バット本体と貯留タンクとが一体的に設けられ、前記バット本体はその中央部が周縁部よりも下方に位置する形状とされ、前記バット本体にはその中央部から前記貯留タンク側に向けて下方に傾斜する前記流路が形成され、かつ前記貯留タンクは前記バット本体の底面と略同一高さとなる位置から下方に膨出してなることを特徴とする塗料回収装置。
  2. 前記貯留タンクが、前記バット本体に対して上面視で小型とされることを特徴とする請求項1に記載の塗料回収装置。
  3. 前記貯留タンクに堰板が設けられ、該堰板により、貯留タンクの内部空間部が、バット本体から塗料が流入する流入側と、前記貯留タンクに設けられた流出口から塗料が流出する流出側とで、複数の分割空間部に区画されることを特徴とする請求項1又は2に記載の塗料回収装置。
  4. 基材表面に塗工処理を行う塗工機に用いられる塗料回収装置の塗料管理方法において、前記塗料回収装置は、前記余剰塗料を受けると共に該塗料を底面に沿って流下させるバット本体と、該バット本体が受けた塗料を貯留タンクへ導く流路と、該流路を流れてきた塗料を貯留する前記貯留タンクとを備え、前記バット本体の底面と前記流路の形成面と前記貯留タンクの内面とが連続するように、前記バット本体と貯留タンクとが一体的に設けられ、前記バット本体はその中央部が周縁部よりも下方に位置する形状とされ、前記バット本体にはその中央部から前記貯留タンク側に向けて下方に傾斜する前記流路が形成され、かつ前記貯留タンクは前記バット本体の底面と略同一高さとなる位置から下方に膨出してなり、このような塗料回収装置の貯留タンク内に貯留される塗料の液面が、前記流路の途中に位置するように、該貯留タンク内に貯留される塗料の量を管理することを特徴とする塗料回収装置の塗料管理方法。
JP2004057478A 2004-03-02 2004-03-02 塗料回収装置 Expired - Fee Related JP3858028B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004057478A JP3858028B2 (ja) 2004-03-02 2004-03-02 塗料回収装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004057478A JP3858028B2 (ja) 2004-03-02 2004-03-02 塗料回収装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005246164A JP2005246164A (ja) 2005-09-15
JP3858028B2 true JP3858028B2 (ja) 2006-12-13

Family

ID=35027166

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004057478A Expired - Fee Related JP3858028B2 (ja) 2004-03-02 2004-03-02 塗料回収装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3858028B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101085214B1 (ko) 2011-06-29 2011-11-21 (주)디오 흐름코팅용 코팅액 회수대 및 이를 포함하는 흐름코팅 시스템

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5278646B2 (ja) * 2007-11-30 2013-09-04 凸版印刷株式会社 スリットコータおよび塗工方法
JP6586353B2 (ja) * 2015-11-13 2019-10-02 富士機械工業株式会社 塗工装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101085214B1 (ko) 2011-06-29 2011-11-21 (주)디오 흐름코팅용 코팅액 회수대 및 이를 포함하는 흐름코팅 시스템

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005246164A (ja) 2005-09-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7356287B2 (en) Ink developer foil
JP5174087B2 (ja) 塗布装置
JP6890715B2 (ja) 塗布装置および塗布システム
EP2756958B1 (en) Belt cleaning apparatus and recording apparatus
JP3858028B2 (ja) 塗料回収装置
US8627781B2 (en) Coating die and coating apparatus comprising the same
KR20160033026A (ko) 도포기, 도포 장치, 및 도포 방법
AU626316B2 (en) Curtain coating method and apparatus
JP2001508700A (ja) スライドコータの表面上における塗液の乾燥を最小限にする装置および方法
US20090246395A1 (en) Coating method and coating device
JPS58131167A (ja) シ−ト、ウエブまたは板状の材料の表面を液体処理するための装置
JP2018008217A (ja) 塗工装置
JP2010274255A (ja) 液体貯留容器、塗布液体供給システムおよびインクジェット記録装置
JP2001212486A (ja) 巻き取り紙コーティング装置
JP2003245583A (ja) 液体塗布装置
JP6891614B2 (ja) 処理液塗布装置、印刷装置
JP2021011064A (ja) グラビア輪転印刷機
JP2001154327A (ja) 感光材処理装置
JPH10156248A (ja) 塗布装置
JPH10403A (ja) ロールコータ式塗装装置の塗料パン
JP2005324142A (ja) 塗布装置
JP5526878B2 (ja) インキパン
JP2572333B2 (ja) ダム形式の塗料等の多層塗工装置
JP2012066226A (ja) 塗工液循環装置および塗工液循環方法
JPH09285767A (ja) 流水式洗浄装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060530

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060711

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060905

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060915

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090922

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100922

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110922

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110922

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120922

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120922

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130922

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130922

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees