JP3857556B2 - 出窓 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、出窓に係り、例えば、狭小敷地にも対応可能な出窓に関する。
【0002】
【背景技術】
出窓は、手軽に室内のスペースを確保(広く)したり、室外の意匠のアクセントになるために広く普及している。この出窓は、例えば、平面台形の出窓を例に説明すると、通常は、建物躯体(建物の壁開口に設けられた柱等)に取り付けられる縦枠と、この縦枠から離れて配置される方立との間に袖上枠および袖下枠を連結して袖窓部(袖ユニット)を組み立て、この袖窓部の各方立間に正面上枠および正面下枠を連結材(ジョイント部材)を用いて接合して正面窓部(正面枠ユニット)を組み立てていた。
そして、この各袖ユニットや正面枠ユニット内に、ガラス等の各種面材を嵌め殺し状態に組み込んだり、引違い障子や縦辷り出し窓用の障子等を組み込んで出窓を構成していた。
【0003】
また、特に袖窓部においては、縦枠、袖上枠、および方立の互いの接合を、袖上枠を長手方向に貫通する通しボルトを用いて行う場合がある。袖下枠を縦枠と方立とに接合する場合も同じであり、下袖枠を貫通する通しボルトを用いる。
この際、通しボルトは、縦枠側から挿通して袖上枠や袖下枠を貫通し、方立側で螺合される。従って、縦枠の側面には、通しボルト挿入用の貫通孔が穿設されることになるが、貫通孔が穿設される側面は、袖窓部が建物側に取り付けられると、柱等の室外側面に対向するようになって隠れるため、貫通孔が外部に露出する心配がなく、外観を損なうことはない。また、その側面は、建物側との止水ラインを形成する面に対して折曲した位置にあるため、その側面に貫通孔が設けられても、防水性能が問題になることはない。
【0004】
ところで、敷地が狭い狭小地に立てられる建物等では、敷地一杯に建物を建てることが多く、出窓の出幅寸法、つまり建物外壁の壁開口面からの出窓の突出寸法を小さくする必要がある。例えば、通常の出窓の出幅寸法を300mmに設定している場合、狭小地用の出窓では、出幅寸法を200mmなどに小さくしていた。
このような狭小地に対応させた出窓では、袖窓部の袖上枠および袖下枠の長さ寸法を小さくすることにより、出幅寸法を小さくする場合もあるが、袖窓部の壁面に対する傾斜角度をより小さくすることで、出幅寸法を小さくすることも考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、袖窓部と壁面とのなす角度を小さくして出幅寸法を小さくすると、袖上枠や袖下枠の壁面に対する傾斜角度は勿論であるが、これらを貫通する通しボルトの傾斜角度も小さくなるため、縦枠への通しボルトの挿通を、建物の柱等に対向した従来の側面ではなく、この側面に対して室外側に折曲した面から行う必要がある。
このため、袖窓部の傾斜角度によっては、縦枠における従来とは異なった面、すなわち、建物側との止水ラインを形成する面に、ボルト挿通用の貫通孔を形成する必要が生じる。このため、貫通孔が止水ラインに近づくことになり、防水性能が懸念されるという問題がある。そのうえ、縦枠に穿設される貫通孔が外部に露出し、外観が損なわれるおそれもあり、意匠性が損なわれる可能性もある。
【0006】
本発明の目的は、防水性能および外観を良好にできる出窓を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の出窓は、建物の壁面から室外側に突出した袖窓部を有する出窓であって、前記袖窓部は、前記壁面側に立設された縦枠と、この縦枠に対して間隔を空けて立設された方立と、この方立および前記縦枠間に架設された横枠とを備え、これら縦枠、方立、および横枠は、当該方立側から挿通されて横材を貫通し、かつ縦枠材側で螺合される通しボルトで互いに接合され、前記方立に設けられた前記通しボルトの挿入部は、当該方立を兼用した他の窓部の構成部材で隠蔽されていることを特徴とする。
ここで、袖窓部としては、ガラス面材等を備えることで透光性を有していてもよく、あるいは、アルミ板等の金属パネルや任意の樹脂からなる樹脂パネル等を備えることにより、透光性を有していなくともよい。また、横材とは、従来の袖上枠や袖下枠の他、これらの間に配置される無目材等を含む。
【0008】
このような本発明の出窓によれば、通しボルトが方立側から挿通されるので、縦枠側には通しボルト用の貫通孔等で形成される挿入部が何ら設けられず、建物の壁面に対する袖窓部の傾斜角度が小さくなっても、そのような挿入部が止水ラインの近くに穿設されたり、縦枠側で外部に露出することはない。そして、本発明においては、そのような挿入部が方立に設けられることになるが、その挿入部は、袖窓部に隣接して設けられる他の窓部の構成部材で隠れるので、やはり外観が損なわれる心配がなく、また、挿入部から浸入する雨水等が方立を伝って下方から外部に排水されるようになり、防水性も良好である。
【0009】
この際、本発明の出窓では、前記他の窓部の構成部材を、前記方立に接合される他の横材とすることが望ましい。
このような構成では、本来必然的に用いられる横材を利用して方立側の挿入部が隠されるから、挿入部を隠すための特別な部材が不要になり、部材点数の低減およびコストの削減が促進される。
【0010】
また、本発明の出窓では、前記縦枠および方立のそれぞれには、前記通しボルト用の貫通孔に対応した位置に補強部を形成し、前記通しボルトの頭部を方立側の補強部に当接され、通しボルトの先端を縦枠側の補強部に螺合させてもよい。
このような構成では、通しボルトの方立側での当接部分や、縦枠側での螺合部分が補強部で補強されるため、縦枠および方立が変形することなしに通しボルトが確実に締め付けられるようになる。
【0011】
そして、補強部を縦枠や方立とは別体の補強部材で形成した場合には、補強部材の位置ずれを防止するための位置ずれ防止手段を設けることが好ましい。
このような構成では、方立や縦枠、あるいは補強部材自身に、位置ずれ防止手段を設けることにより、作業者が通しボルトを螺合させる際には、補強部材を押さえながら行う必要がなく、作業性が向上する。特に通しボルトを補強部材にセルフタップ式で螺合させる場合には、通しボルトの回転で補強部材が回転するといった事態が発生せず、作業が迅速に行える。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図面においては図面を見やすくするために、断面を示すハッチングを基本的に省略して記載している。
図1は、本実施形態の出窓2の外観を示す斜視図、図2は、出窓2の横断面図、図3、図4は、出窓2の縦断面図である。
出窓2は、平面形態(横断面形状)が台形とされた台形出窓であり、建物100の壁面102Aから室外側に突出した左右両側の袖窓部5と、これら袖窓部5の間に設けられた正面窓部6とを備えて構成されている。壁開口面に対する袖窓部5の傾斜角度θ1は、本実施形態では45度とされ、通常多く用いられる60度よりも小さくなっている。このことにより、正面窓部6の見付け寸法W1を変化させることなく、出窓2の出幅寸法L1を例えば通常の300mmから200mmに小さくしている。
【0013】
袖窓部5は、図2の横断面図および図3の袖窓部5の縦断面図に示すように、縦枠11と、この縦枠11に対して間隔を空けて立設された方立12と、これらの縦枠11および方立12の上端間に架け渡された袖上枠13と、縦枠11および方立12の下端間に架け渡された袖下枠14とを四角枠状に組み合わせた袖枠ユニット10を備えている。
正面窓部6は、図4の正面窓部6の縦断面図に示すように、方立12の上端部間および下端部間にそれぞれ架け渡された正面上枠31、正面下枠32とを含んで構成される正面枠ユニット30を備えている。従って、本実施形態では、袖枠ユニット10の方立12は、正面枠ユニット30の縦枠として兼用されていることになる。
【0014】
袖枠ユニット10において、袖上枠13、袖下枠14には、ボルト挿通溝131,141が形成され、縦枠11、方立12およびボルト挿通溝131,141を貫通する通しボルト15によって、各縦枠11、方立12、袖上枠13、袖下枠14は四角枠状に組み立てられて袖枠ユニット10を構成している。
すなわち、図5,6(A)にも示すように、方立12の上下両端部分における正面上枠31、正面下枠32が取り付けられる取付面12Aには、ボルト挿通用の長孔121が形成され、また、袖上枠13および袖下枠14が取り付けられる取付面12B(図6(A))には、貫通孔123が形成されてている。そして、この貫通孔123と前記長孔121を含んで本発明に係る挿入部124が形成されている。
【0015】
長孔121から挿入された通しボルト15は、方立12内に配置された補強部材(補強部)としての裏板151と、方立12の貫通孔123と、ボルト挿通溝131,141と、縦枠11の内面11C(図6(A))の貫通孔113とを貫通し、縦11内に配置された裏板152に螺合されている。この通しボルト15によって、袖上枠13、袖下枠14を挟んで縦枠11および方立12が互いに引き寄せられ、縦枠11、方立12、袖上枠13、袖下枠14が四角枠状に組み立てられている。なお、この袖枠ユニット10は、通常、工場で予め組み立てられて施工現場に輸送される。
【0016】
ここで、裏板151,152は、図7にも拡大して示すように、方立12(図6)および縦枠11にあてがわれる面状部153と、面状部153の上部両側に設けられた係止部154とを備えている。
面状部153には、通しボルト15が挿通される丸孔155が形成されている。この際、縦枠11側に配置される裏板152の丸孔155にはネジ部が刻設されており、通しボルト15先端のネジ部が螺合するようになっている。
なお、通しボルト15のネジ部は、セルフタップ式で裏板152の丸孔155に螺合させてもよく、この場合には、裏板152の丸孔155の径寸法を、通しボルト15が貫通する裏板151の丸孔155の径寸法よりも、若干小さく設定するればよい。また、例えば、通しボルト15を縦枠12側に設けられたナットに螺合させてもよい。さらに、通しボルトとしても、頭部がドライバーで操作可能なタイプの他、六角ボルトのような多角形の頭部を有したタイプであってもよく、任意である。
【0017】
係止部154は、縦枠11および方立12の上端に設けられた一対の切欠部115,125(図5、図6(A))に上方から係止される構造であり、面状部153に対して直角に折曲した折曲部156を有している。そして、折曲部156と面状部153とにより、縦枠11および方立12が厚み方向に挟持されるとともに、左右の折曲部156間に、前記一対の切欠部125,115の間の部分が嵌め込まれ、このことにより、裏板151,152が左右にずれたり、手前側に外れたりするのを防止している。つまり、裏板151,152の折曲部156と、縦枠11および方立12の各切欠部115,125とが、当該裏板151,152の位置ずれを防止するための位置ずれ防止手段になっている。
【0018】
なお、本発明に係る位置ずれ防止手段は、折曲部156および切欠部115,125で形成されるものに限定されない。例えば、縦枠11および方立12に形成されたネジ孔と、裏板151,152の面状部153を貫通して当該ねじ孔に螺合されるビスと構成されていてもよく、このような構成でも、裏板151,152を縦枠11および方立12に対してずれることなく、良好に位置させておくことが可能である。特に、このような構成の位置ずれ防止手段は、ビスによって上下方向の位置ずれも防止されるため、縦枠11および方立12の下端側に用いられる裏板(不図示)に有効であり、裏板の脱落等が確実に防止されるようになる。
【0019】
一方、方立12と、正面上枠31および正面下枠32とは、図5,6に示すように、上枠用連結材70および下枠用連結材80を用いた従来と同様な方法で連結される。すなわち、各枠31,32の端面(方立接合面)におけるビスホールに連結ネジ90を螺合し、この連結ネジ90を方立12に形成された長孔121や挿通孔122を介して方立12内に突出させ、方立12内に突出されたネジ頭部を各連結材70,80に係合させて連結している。
方立12に正面上枠31および正面下枠32が連結された状態では、方立12に設けられたボルト挿通用の長孔121(挿入部124)が、それら正面上枠31および正面下枠32の端部で隠蔽されるようになっており、長孔121等が外部に露出する心配がない。また、このような長孔121から浸入した水は、方立12の内部空間を通って下方から外部に排水される。
【0020】
ここで、上枠用連結材70は、金属板を折曲することで、本体部72および打込部73を備えた断面L字状に形成されている。
本体部72には、連結ネジ90の頭部が挿通可能な丸穴74と、この丸穴74に連続する長溝75とからなる係合溝が左右2カ所に形成されている。長溝75の幅寸法は、連結ネジ90の頭部の直径よりも小さくかつ連結ネジ90の軸の直径よりも大きくされ、長溝75に連結ネジ90を移動させた際には、頭部が抜けないようにされている。
また、本体部72には、長溝75に沿ってかつ打込部73の延出方向に突出された板バネ部77が形成されている。この板バネ部77は、プレス加工等によって形成され、打込部73の延出方向側に湾曲されている。
板バネ部77の丸穴74側は緩やかな傾斜面とされ、その打込部73側は傾斜面に連続しかつ本体部72に平行な鉛直面とされている。このため、図6(C)に示すように、ハンマ(木槌)91等を用い、木片92等を介して各連結材70の打込部73を打ち込み、連結ネジ90を長溝75に沿って移動させると、丸穴74に挿入された頭部は傾斜面に沿って板バネ部77上を移動して連結ネジ90つまりは正面上枠31を打込部73の延出方向に弾性的に引っ張り、鉛直面の位置で係止される。その結果、正面上枠31と方立12の端面とが圧接して接合されることになる。
【0021】
下枠用連結材80も、丸穴74および長溝75からなる係合溝が、左右2カ所、上下2カ所の計4カ所に形成されている点を除き、上枠用連結材70と同様の構造であり、同様の手順で正面下枠32と方立12とを接合できるため、説明を省略する。なお、下枠用連結材80に4本の係合溝が設けられているのは、正面下枠32の左右の各端面の連結に、下枠用連結材80を共用して利用するためである。
【0022】
このように連結された袖枠ユニット10および正面枠ユニット30の下面には、断熱材51を介して底板50がビス等で固定され、上面には屋根55がビス等で固定されて出窓2を構成している。
また、出窓2では、縦枠11が建物100の柱101にビス止めされ、底板50および屋根55が壁102や窓台103にビス止めされ、建物100の壁102の開口に取り付けられている。
さらに、図3にも示すように、袖枠ユニット10には、押縁16によりガラス17(本実施形態では複層ガラス)が嵌め込まれてFIX窓を構成している。
一方、図4にも示すように、正面枠ユニット30には、室内外の2枚の障子35が組み込まれて引違い窓を構成している。
断熱材51の上面には、図4にも示すように、地板52が取り付けられて仕上げられている。壁102の開口上部に配置された額縁105には額縁アングル106がビスなどで固定されて屋根55と壁102との接合部をカバーしている。
【0023】
以上説明した出窓2と建物100壁102との間には、図2,4,8に示すように、バックアップ材107およびシール材108により止水処理が施されており、壁102の開口の四周に沿って止水ラインが形成されている。ただし、このような止水ライン中の特に鉛直部分にあっては、バックアップ材107およびシール材108は、外壁材109と縦枠11の側面11Aとの間に介装されるが、通しボルト15が方立12側から挿通されるために、その側面11Aには、ボルト挿通用の貫通孔等が設けられていない。
【0024】
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1) 出窓2のように、袖窓部5の傾斜角度θ1が通常よりも小さい場合に、従来通りに縦枠11側から通しボルト15を挿通しようとすると、外壁材109との隙間を埋めるシール材108やバックアップ材107が配置される側面11Aに貫通孔を形成しなければならず、防水性能の確保が難しい。
これに対して本実施形態では、方立12に長孔121および貫通孔123を形成し、通しボルト15を方立12側から挿通できるように構成したので、縦枠11部分にボルト挿通用の長孔や貫通孔を設ける必要がなく、縦枠11の防水性能を向上させることができる。
また、仮に挿入部124の長孔121から水が浸入しても、方立12内を通して室外側に容易に排水できるので、防水性能が低下する心配がない。
【0025】
(2) そのうえ、方立12の長孔121は、正面上枠31、正面下枠32が取り付けられることで、それらの端部で隠れるため、外部に露出することもなく、外観および意匠性の低下も防止できる。
【0026】
(3) 袖窓部5を構成するにあたって通しボルト15を用いたので、袖窓部5の接合強度を向上させることができ、組立信頼性を高めることができる。その上、プラスドライバーでの組立が可能で組立作業を簡単に行うことができる。さらに、接合用の部品としては、通しボルト15と裏板151,152のみでよいため、部品点数を少なくできる。
【0027】
(4) 方立12の長孔121は、正面窓部6で本来必然的に用いられる正面上枠31、正面下枠32で隠されているため、長孔121を隠すための特別な部材を別途用意する必要がなく、部材点数の低減およびコストの削減を促進できる。
【0028】
(5) 通しボルト15の方立12側での当接部分や、縦枠11側での螺合部分は、裏板151,152で補強されているため、縦枠11および方立12が変形することなく、通しボルト15を確実に締め付けることができる。従って、縦枠11、方立12、袖上枠13、および袖下枠14間相互の接合強度を向上させることができる。
しかも、縦枠11および方立12とは別体の裏板151,152を用いるので、必要な箇所のみを確実に補強でき、縦枠11および方立12を上下にわたって肉厚に形成する必要がないなど、縦枠11や方立12全体の肉厚を薄くして軽量化をより促進できる。
【0029】
(6) 裏板151,152には係止部154が設けられ、縦枠11および方立12の端部には切欠部115,125が設けられ、これらの係合によって裏板151,152の位置ずれが防止されているので、作業者が通しボルト15を螺合させる最中に、裏板151,152が位置ずれしたり、外れるのを防止でき、作業を容易に行える。特に通しボルト15を裏板152に螺合させる本実施形態の場合では、通しボルト15の回転で裏板152が回転するといった事態が発生せず、作業を迅速に行うことができる。
【0030】
(7) 袖窓部5の傾斜角度θ1が通常よりも小さく設定されているため、正面窓部6の見付け寸法W1を変えずに、出幅寸法L1を小さくでき、出窓2を狭小地でも良好に設置できる。
また、正面窓部6は、見付け寸法W1が通常の場合と変わらないことで、狭小地用ではない出窓の正面窓部と同じであり、部材の共通化を実現できる。具体的には、正面窓部6を構成する正面上枠31、正面下枠32、障子35を共通化することができる。加えて、正面窓部6に取り付けられる網戸、面格子、あるいは装飾格子等の付属部材も共通化することができる。このため、正面窓部6を構成する部材を量産化することができ、コストを低減できるとともに、在庫の削減も図ることができる。特に引違い窓を構成する障子35や、この障子35をガイドするガイドレールなどが形成された正面上枠31、正面下枠32は、構造が複雑であるため、正面窓部6の構成部品を共通化できると、コストを大幅に低減することができる。
【0031】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではない。
例えば、前記実施形態の出窓2は、狭小地用であったが、図9に示すように、傾斜角度θ2が60度で、かつ出幅寸法L2が300mm等の通常の敷地用の出窓3においても、袖窓部5で用いられる通しボルト15を方立12側から挿通させてもよい。
このような出窓3の場合、通しボルト15を縦枠11側から挿通すると、その際の貫通孔は、縦枠11における柱101と対向した側面11Bに形成され、外観上および防止性能上問題になることはないが、本発明のように、方立12側から挿通することにより、貫通孔が方立12に設けられることになって止水ラインからより大きく離れるので、防水性能を一層向上させることができる。従って、このような出窓3でも、通しボルト15を方立12側から挿通させることが望ましい。
【0032】
前記実施形態の出窓2は、平面台形状であったが、本発明の出窓としては、図10に示すように、左右の袖窓部5と、袖窓部5間の複数(本変形例では、三つ)の正面窓部6とを備えた平面弓形状の出窓4でってもよい。
そして、このような出窓4の場合、中央の正面窓部6は、左右の方立12間に設けられることになるが、この正面窓部6の正面枠ユニット30を組み立てる際にも、通しボルト15を用いることができる。
【0033】
また、出窓としては、図示を省略するが、一対の袖窓部のみを備えた平面三角形状の出窓でもよい。この場合には、三角形状の頂点部分に立設される方立側から左右の袖窓部に向けて通しボルトを挿通させればよい。
【0034】
前記実施形態では、本発明に係る補強部として、縦枠11や方立12とは別部材の裏板151,152が用いられていたが、このような補強部を縦枠11や方立12と一体に形成してもよい。つまり、例えば、方立12の取付面12Bや、縦枠11の内面11Cの部分を上下にわたって厚肉に形成し、この厚肉部分で本発明に係る補強部を形成することが可能である。
【0035】
前記実施形態では、袖窓部5をFIX窓とし、正面窓部6を引違い窓としていたが、この窓構成は限定されず、袖窓部5を縦辷り出し窓等の開閉窓とし、正面窓部6をFIX窓等にしてもよく、これらは適宜設定すればよい。
さらに、正面窓部6には、障子35のみを設けていたが、網戸、装飾格子、面格子などを組み込んでもよい。
また、袖枠ユニット10や正面枠ユニット30の構成、接合構造などは前記実施形態に限らない。例えば、各枠13,14,31,32は、アルミ押出形材で構成されたものに限らず、他の非鉄金属やステンレス等の金属材で構成されたものでもよいし、金属材だけでなく、合成樹脂や合成木材などのアルミ材に比べて熱伝導率の低い断熱材が枠の室外面および室内面の間に配置されて室外面から室内面への熱伝導が低減された断熱枠材等で構成されたものを利用してもよい。
【0036】
また、縦枠11、方立12の具体的な構造は、出窓の平面形状や、各窓部の開閉方式つまりFIX窓であるか、各種の開閉窓であるかに応じて適宜設定すればよい。そして、方立などは、前記実施形態のような閉断面を有す中空状に形成されている必要はなく、例えば、通しボルト15の頭部や裏板151が外側に位置する構造でもよく、このような場合には、それらの頭部や裏板151ごと正面上枠31および正面下枠32で隠せばよい。
さらに、裏板151,152の形状も、縦枠11、方立12の構造等を勘案して任意に決められてよい。
【0037】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明の出窓によれば、防水性能および外観を良好にできるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における出窓の外観を示す斜視図である。
【図2】本実施形態の出窓の横断面図である。
【図3】本実施形態の出窓の袖窓部の縦断面図である。
【図4】本実施形態の出窓の正面窓部の縦断面図である。
【図5】本実施形態の出窓の袖窓部と正面窓部との接合部を示す分解斜視図である。
【図6】本実施形態の出窓の袖窓部と正面窓部との接合手順を示す図である。
【図7】本実施形態の出窓の補強部材を示す斜視図である。
【図8】図2の袖窓部の拡大横断面図である。
【図9】本発明の変形例の出窓を示す横断面図である。
【図10】本発明の他の変形例の出窓を示す横断面図である。
【符号の説明】
2,3,4…出窓、5…袖窓部、6…正面窓部、11…縦枠、12…方立、13…横枠である袖上枠、14…横材である袖下枠、15…通しボルト、31…構成部材である他の横材としての正面上枠、32…構成部材である他の横材としての正面下枠、100…建物、102A…壁面、115,125…位置ずれ防止手段を形成している切欠部、123…貫通孔、124…挿入部、131,141…ボルト挿通溝、151,152…補強部を形成する補強部材としての裏板、154…位置ずれ防止手段を形成している係止部。

Claims (4)

  1. 建物の壁面から室外側に突出した袖窓部を有する出窓であって、
    前記袖窓部は、前記壁面側に立設された縦枠と、この縦枠に対して間隔を空けて立設された方立と、この方立および前記縦枠間に架設された横枠とを備え、
    これら縦枠、方立、および横枠は、当該方立側から挿通されて横材を貫通し、かつ縦枠材側で螺合される通しボルトで互いに接合され、
    前記方立に設けられた前記通しボルトの挿入部は、当該方立を兼用した他の窓部の構成部材で隠蔽されている出窓。
  2. 前記他の窓部の構成部材は、前記方立に接合される他の横材である請求項1に記載の出窓。
  3. 前記縦枠および方立のそれぞれには、前記通しボルト用の貫通孔に対応した位置に補強部が形成され、
    前記通しボルトは、その頭部が方立側の補強部に当接され、その先端が縦枠側の補強部に螺合している請求項1または請求項2に記載の出窓。
  4. 前記補強部は前記縦枠および方立とは別体の補強部材で構成されているとともに、この補強部材の位置ずれを防止するための位置ずれ防止手段が設けられている請求項3に記載の出窓。
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