JP3856720B2 - 市街地用防音壁 - Google Patents

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眞義 野村
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、歩道と車道の境界部分に沿って所定の間隔で並立された複数の支柱と、前記支柱の間に設置された防音パネルと、前記支柱及び防音パネルの頂部に連続状態に複数個配置された笠木、及び背の低い透光板とから成る市街地用防音壁の技術分野に属し、更に云えば、支柱の上部で向かい合う笠木と笠木との端面間の隙間部分を埋めるため、同笠木同士を接続するスリーブを取り付けた市街地用防音壁に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数の支柱と、前記支柱の間に設置された防音パネル、及び前記支柱及び防音パネルの頂部に配置された笠木とから成る市街地用防音壁は、例えば特開昭55−3004号公報、特開昭57−1651号公報などに記載されて公知に属する。
【0003】
また、市街地などで、歩道と車道の境界に、通常の防音壁の上端部に透光板を取り付けた低層遮音壁は、本出願人が先の特開2000−87317に開示している。
【0004】
このように、従来から笠木付きの市街地用防音壁は知られている。また、高さが低い防音壁の頂部に透光板を取り付けたものも知られている。しかし、歩道と車道の間に設置した場合に、笠木が安全性の高い手すりの機能を奏し、また、車道を走る自動車の運転者から見ると一直線状に連続した笠木が視線誘導の機能を奏する構成の笠木付き市街地用防音壁は見聞しなかった。
【0005】
笠木で固定してほぼ垂直に直立させた透光板は、視界を妨げることなく、防音壁の有効高さを高める効果を有するが、透光板の取り付け構造として不透明な外周枠などを必要としない簡単な構成で、しかも透光板を取り付けない場合の対応が容易な構造の笠木もやはり見聞しなかった。
【0006】
そこで、本出願人は、先の特願2002−36708(出願日:平成14年2月14日)の市街地用防音壁を開発した。この市街地用防音壁に係る明細書及び図面には、従来見聞しなかった、安全性の高い手すりの機能を奏し、車道を走る自動車の運転者から見ると視線誘導の機能を奏し、透光板の取り付け構造として不透明な外周枠などを必要としない簡単な構成の笠木が記載されている。よって、この笠木を備えた市街地用防音壁は、その業界での期待度が極めて高いと云える。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般的に、市街地用防音壁は、その設置場所に必要とする支柱を所定の間隔ですべて並立した後、支柱と支柱の間に、1枚の防音パネル、1組の笠木、1枚の透光板を順に組み立てる作業を、隣り合う各支柱間毎に繰り返し行って施工している。
【0008】
よって、既に設置した支柱は、その設置に際して作業効率を優先させる結果、多少(数cm程度)の建方誤差を含む場合があり、それに起因して一定長さの向かい合う笠木と笠木との端面間に隙間が生じることがある。
【0009】
この笠木と笠木との端面間に生じる隙間は、防音効果という本来の目的を損なうことは勿論、その外観や安全性をも損なうという問題があった。また、雨水や埃などがその隙間から入り込むことにより笠木や防音パネルの老朽化を促進するという問題もあった。
【0010】
本発明の目的は、支柱の上部で向かい合う笠木と笠木との端面間の隙間部分にスリーブを挿入することにより、防音効果を損なわないことは勿論、その外観や安全性をも損なわず、耐久性を向上させた市街地用防音壁を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る市街地用防音壁は、
歩道と車道の境界に沿って所定の間隔で並立された支柱と、前記支柱の間に設置された防音パネルと、前記支柱及び防音パネルの頂部に配置された笠木とから成り、
笠木は、並立する支柱の間に設置された防音パネルの頂部へ連続状態に配置されており、その上部に透光板が垂直に固定されていること、
支柱の上部で向かい合う笠木と笠木の間には、笠木の横断面形状において、同笠木の笠部よりも少し小さい相似形状のスリーブが、向かい合う笠木の内側部分へ挿入され、リベット止め又はボルト止め等の取り付け手段で同笠木に固定されていること、
向かい合う笠木の端部における内側部分にはそれぞれ、前記スリーブを挿入するための受溝部が形成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した市街地用防音壁において、
防音パネルの上端面には、その略全長にわたる長さのベース材がリベット止め又はボルト止め等の取り付け手段で固定されていること、
笠木は、ベース材の上面に連続状態に複数個配置されていること、
笠木は、透光板を立てる上向き溝部を形成する第1笠木部材と第2笠木部材との組み合わせで構成されており、
前記第1笠木部材は、その横断面形状として、ベース材の上面に載る底辺部と、前記底辺部の略中央から立ち上げた上向き溝部の一側の溝壁部と、該溝壁部を含んで形成された笠部と、前記第2笠木部材を組み付ける凹欠部とから成ること、
前記第2笠木部材は、第1笠木部材の前記溝壁部へ立てる透光板の反対側面に沿って設けられた前記上向き溝部の他側の溝壁部と、該溝壁部を含んで形成された笠部とから成ること、
第1笠木部材は、前記底辺部と溝壁部にスリーブを挿入するための受溝部が形成されており、前記ベース材に、同ベース材に設けられたリブに嵌め込むことにより取り付けられていること、
透光板は、第1笠木部材の溝壁部へリベット止め又はボルト止め等の取り付け手段で固定されていること、
第2笠木部材は、その溝壁部にスリーブを挿入するための受溝部が形成されており、前記第1笠木部材の凹欠部へ組み付けられていること、
支柱の上部で途切れて向かい合う笠木と笠木の間には、笠木の横断面形状において、同笠木の笠部よりも少し小さい相似形状のスリーブが、向かい合う笠木の内側部分に形成された前記受溝部へ挿入されていること、
前記スリーブは、笠木を構成する第1及び第2笠木部材それぞれの笠部と重なり、リベット止め又はボルト止め等の取り付け手段で同笠木に固定されていることを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載した発明は、請求項1又は2に記載した市街地用防音壁において、スリーブの形状は、略半円筒形とされていることを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載した発明は、請求項1〜3のいずれか一に記載した市街地用防音壁において、スリーブは、向かい合う笠木と笠木との端面間の隙間部分に設置され、その隙間部分に一部露出されていることを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載した発明は、請求項1〜4のいずれか一に記載した市街地用防音壁において、スリーブは、50mm程度の長さを有することを特徴とする。
【0016】
請求項6に記載した発明は、請求項1〜5のいずれか一に記載した市街地用防音壁において、透光板は、その下方の端部にスリーブとの衝突を避けるための切欠部が形成されていることを特徴とする。
【0017】
請求項7に記載した発明は、請求項1〜6のいずれか一に記載した市街地用防音壁において、隣り合う透光板と透光板との端面間の隙間部分を埋める透明な連結部材が当該透光板にピン止め等の取り付け手段で固定されていることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、請求項1〜7に記載した発明に係る市街地用防音壁の実施形態を説明する。
【0019】
図1に示した市街地用防音壁は、道路11の例えば歩道と車道を隔てる路肩部位に沿って2m程度の間隔で並立された複数の支柱1と、前記支柱1、1の間に1枚ずつ設置された防音パネル2と、前記支柱1及び防音パネル2の頂部に配置された笠木4、及び透光板3とで構成されている。
【0020】
笠木4は、前記防音パネル2と透光板3の長さと略等しい2m程度の長さのものを複数用いて、並立する複数の支柱1の間に設置された複数の防音パネル2の頂部へ連続状態に配置されている。
【0021】
透光板3は、前記笠木4によって複数の支柱1及び防音パネル2の頂部に連続するような構成で固定され垂直に直立されている。したがって、この透光板3は防音壁の延長部分として機能する。この透光板3は、例えば透明なアクリル板のようなものであり、前記笠木4によってその下部を道路の長手方向に連続して固定され直立している。なお、この実施形態で使用される透光板3は、スリーブ7を設置する箇所には、その下方の端部に当該スリーブ7との衝突を避けるための切欠部3aが形成されている(請求項6記載の発明)。
【0022】
支柱1の上部で途切れて向かい合う笠木4と笠木4の間には、笠木4の横断面形状において、同笠木4の笠部よりも少し小さい相似形状のスリーブ7が、向かい合う笠木4、4の内側部分へ挿入され、リベット8止め(又はボルト止め等)で同笠木4に固定されている。この笠木4の具体的構造は後述するが、前記笠木4、4の端部における内側部分にはそれぞれ、前記スリーブ7を挿入するための受溝部が形成されている(請求項1記載の発明)。
【0023】
このスリーブ7は、図示例では、支柱の上部で向かい合う笠木4と笠木4との間毎に1個ずつ取り付けて実施しているがこれに限定されない。向かい合う笠木4と笠木4との端面同士が当接して隙間がない部位にはスリーブ7を取り付けないで、端面同士が当接しない隙間部分のみにスリーブを取り付け、その隙間部分に一部(図示例では20mm程度)露出して取り付けることもできる(請求項4記載の発明)。
【0024】
この実施形態で使用されるスリーブ7の形状は、図2に示したように、略半円筒形とされている(請求項3記載の発明)。また、前記スリーブ7は、100mm程度の径で、50mm程度の長さを有している(請求項5記載の発明)が、もちろん大きさはこれに限定されず笠木4の径に応じた大きさで実施される。
【0025】
なお、この実施形態では、前記防音パネル2の長さと略等しい2m程度の長さの透光板3を、取り付け誤差の修正及び該透光板3の熱膨張を考慮して20mmの間隔Hを設けて固定しているがこれに限定されず、あくまでも一実施例を示したものにすぎない。また、使用する笠木4の長さも図示例に限定されず、例えば複数の支柱1に跨る長さで実施してもよく、前記透光板3の場合と同様にあくまでも一実施例を示したものにすぎない。
【0026】
ちなみにこの実施形態に係る市街地用防音壁は、並立する支柱1の間の車道側にビーム材5が上下方向に3本平行に取り付けられており、防音パネル2による防音機能と、ビーム材5による防護機能を併用する構成とされている。もっとも、防音パネル2とビーム材5を併用する構成の限りではなく、防音パネル2単独の防音壁について実施することもできる。図1で防音パネル2の表面に黒点を付した部分は、防音パネル2の道路側表面に設けた吸音孔を表現している。
【0027】
前記笠木4は、その中間部分とスリーブが挿入される端部とでは内部構造を異にする。
【0028】
前記笠木4の中間部分における内部構造を図3に示す。
前記支柱1の上端と防音パネル2の上辺の高さはほぼ等しいが、防音パネル2の上面には更に、その略全長にわたる長さで、その横断面形状として、一端部の上面側には水平方向内向きに開口する受溝12aを有し、他端部には防音パネル2の側面に沿って垂れ下がる突片12bを有するベース材12が、リベット13止め(又はボルト止め等)の取り付け手段で固定されている。前記ベース材12を利用することによって、防音パネル2の頂部へ笠木4を長く連続状態に取り付けることを可能にしている。ベース材12は、アルミニューム押し出し成形品などであり、防音パネル2の頂部の長さとほぼ等しい長さである。
【0029】
前記笠木4は、前記ベース材12の上面に連続状態に複数個配置されている。この笠木は、透光板3を立てる上向き溝部42を形成する第1笠木部材4Aと第2笠木部材4Bとの組み合わせで構成されている。
【0030】
第1笠木部材4Aは、ベース材12の上面に載る底辺部41と、この底辺部41の略中央から立ち上げた上向き溝部42の一側の溝壁部42aと、該溝壁部42aを含んで形成された笠部22と、前記第2笠木部材4Bを組み付ける凹欠部30と、該凹欠部30側の底辺部41から垂れ下がりベース材12の突片12bの外面に重なる笠延長部4hと、底辺部41の下面側に設けた前記ベース材12の受溝12aに挿入可能な形状、大きさの外方へ略水平に突き出るリブ20とを備えている。
【0031】
第2笠木部材4Bは、第1笠木部材4Aの前記溝壁部42aへ立てる透光板3の反対側面に沿って設けられた上向き溝部42の他側の溝壁部42bと、該溝壁部42bを含んで形成された笠部23とを備えている。
【0032】
前記第1笠木部材4Aは、前記ベース材12に対して、その外向きに突き出たリブ20を、内向きの受溝12aへ、斜め上方から嵌め合わせて取り付けられている。その場合に、第1笠木部材4Aの笠延長部4hは、ベース材12の突片12bの外面にぴったり重ね合わされる構造設計とされる。
【0033】
前記透光板3は、その片面を前記第1笠木部材4Aの溝壁部42aに当接させてボルト19で固定されている。なお、この場合には、当該溝壁部42aの蟻溝43にインサートナット15を予め取り付けて実施することが好ましい。ちなみに、第1笠木部材4Aに対する透光板3の固定手段はボルト19に限定されず、リベット止めでも実施できる。
【0034】
前記第2笠木部材4Bは、第1笠木部材4Aに対して、その溝壁部42bが底辺部41から立ち上がる突片48へ内接し、その笠部23が第1笠木部材の笠延長部4hの外面へ重なるように前記凹欠部30へ組み付けられ、第1笠木部材4Aと共にベース材12の突片12bへリベット21止めにより固定されて笠木4を構成するのである。また、第2笠木部材4Bの溝壁部42b及び笠部23にはそれぞれ、前記突片48の上端と、底辺部41の右縁部とに当接させる位置決め部49、50が設けられている。更に、前記第2笠木部材4Bの溝壁部42bには、前記ボルト19の頭部との干渉を避けるための溝部18が設けられている。
【0035】
因みに図中の符号16はボルト締結用の孔であり、笠木4の長手方向に沿って形成されている。このボルト締結用の孔16は、市街地用防音壁の両端部に設ける端部蓋部材10(図1参照)をねじで固定する場合にのみ利用される。
【0036】
なお、前記第1及び第2笠木部材4A、4Bはともに、アルミニュームの押し出し成形品として製造したものなどが好適に使用される。しかも、中空構造品として軽量化と原材料の節減を図った構造とされている。
【0037】
次に、前記笠木4の端部における内部構造を図4A、Bに示す。
前記笠木4の主たる構成部材である第1笠木部材4Aは、図4Aに示したように、前記底辺部41の左縁部と溝壁部42aの上縁部にスリーブ7を挿入するための長孔状の受溝部24、25が設けられ、底辺部41の右縁から垂れ下がる笠延長部4hが長手方向に一部切除されている。前記受溝部24、25はともに、前記スリーブ7の肉厚(1.5mm程度)より少し大きい厚さ(2mm程度)で、15mm程度の長さ切除して溝部が形成されている。前記笠延長部4hは、前記受溝部24、25の長さと略同等かそれより少し長く切除されている。
【0038】
前記笠木4の従たる構成部材である第2笠木部材4Bは、前記溝壁部42bの上縁部にスリーブ7を挿入するための長孔状の受溝部26が設けられ、前記位置決め部50が長手方向に一部切除されており、前記第1笠木部材4Aの凹欠部30に組み付けられている。この第2笠木部材に設けられた受溝部26は、前記第1笠木部材に設けられた受溝部24、25と同様に、スリーブ7の肉厚(1.5mm程度)より少し大きい厚さ(2mm程度)で、15mm程度の長さ切除して溝部が形成されている。前記位置決め部50は、前記受溝部26の長さと略同等かそれより少し長く切除されている。
【0039】
図5A、Bは、前記第1笠木部材4Aと第2笠木部材4Bとを組み合わせて成る笠木4に、前記スリーブ7の一端を挿入した状態を示している。前記スリーブ7は前記受溝部24、25、26へ挿入され、しかも前記笠延長部4h及び位置決め部50と干渉を一切生じないので、スリーブ7外面の略左半分は前記第1笠木部材4Aの笠部22の内面とぴったり重なり、その略右半分は前記第2笠木部材4Bの笠部23の内面とぴったり重なるので、笠木4の内側面に沿ってきっちり嵌め込まれるのである。
【0040】
ところで、この市街地用防音壁の施工手順は、前記2m程度の間隔で並立された複数の支柱1を所定の間隔で所要の本数すべてを並立した後、支柱1と支柱1の間に、前記防音パネル2、笠木4、透光板3を1ユニットとして順に組み立てる作業を、隣り合う各支柱間毎に繰り返し行う。前記スリーブ7を取り付ける場合は、通常、当該1ユニットを組み立てた後の笠木4へスリーブ7の一端を挿入し、隣り合う支柱1間に防音パネル2等を取り付けて、次なる第1及び第2笠木部材4A、4Bを前記スリーブ7の他端へ嵌め込む。この第1及び第2笠木部材4A、4Bの端部には、上記した第1及び第2笠木部材4A、4Bの端部に形成した前記受溝部24、25、26等と対応する部位に同形・同大の受溝部等が形成されているので、スリーブ7の他端をきっちり嵌め込むことができるのである。
【0041】
そして、向かい合う笠木4、4と、その間に嵌め込まれたスリーブ7との位置決め調整を行ったあとリベット8で止める(以上、請求項2記載の発明)。
【0042】
上記構成の市街地用防音壁によれば、支柱1の上部で向かい合う笠木4と笠木4との端面間の隙間部分にスリーブ7を挿入して当該隙間を完全に埋めることにより、防音効果を損なわないことは勿論、その外観や安全性をも損なわず、耐久性を向上させることができるのである。
【0043】
この実施形態に示した笠木4は、透光板3とは独立して、手すり材として好適で、且つ美観にも優れた外観形態を完結させるため、半円形状を基本形態とする意匠に成形している。なお、笠木4の基本形態は前記半円形状に限定されず、あくまでも一実施例を示したものに過ぎない。もちろん、笠木4の形状に応じてスリーブの形状も設計変更される。
【0044】
図6A〜Cは、防音効果を更に高めるために、隣り合う透光板3と透光板3との端面間の隙間部分を埋める透明な連結部材27を当該透光板3、3に連結ピン28で固定した実施例を段階的に示している(請求項7記載の発明)。
【0045】
図示例の連結部材27は、隣り合う透光板3、3に跨る長さで透光板3と略同等高さの下向き溝部27aを有し、当該透光板3、3に被せて連結ピン28でピン止めしている。前記透光板3の端部と連結部材27には予めピン孔が設けられている。当該連結部材27に設けるピン孔29は、位置決め調整の便宜のため、水平方向に長く設けて実施することが好ましい。
【0046】
以上に実施例を図面に基づいて説明したが、本発明は、図示例の限りではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために言及する。
【0047】
【本発明が奏する効果】
請求項1〜7に記載した発明に係る市街地用防音壁によれば、支柱の建方誤差に起因して生じる笠木と笠木との端面間の隙間部分を、スリーブを挿入することにより完全に埋めることができるので、防音効果を損なわないことは勿論、その外観や安全性をも損なわない。
【0048】
また、雨水や埃などが笠木の内部に入り込む虞もないので笠木、ひいては防音壁自体の耐久性を向上させることができる。
【0049】
更に、向かい合う笠木と笠木とがぴったり当接して隙間が生じていない場合にも勿論スリーブを取り付けることができ、この場合には笠木と笠木との当接部の補剛効果を図ることができる。
【0050】
その他、透光板と透光板との端面間の隙間部分を連結部材で埋めることにより更なる防音効果を期待することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る市街地用防音壁を示した斜視図である。
【図2】スリーブを示した斜視図である。
【図3】本発明に係る市街地用防音壁の中間部分を示した断面図である。
【図4】Aは、第1笠木部材の端部を示した斜視図であり、Bは、第1笠木部材と第2笠木部材とを組み合わせて成る笠木の端部を示した斜視図である。
【図5】Aは、笠木の端部にスリーブを挿入した状態を示した斜視図であり、Bは、同端面図である。
【図6】A〜Cは、異なる実施例を段階的に示した斜視図である。
【符号の説明】
1 支柱
2 防音パネル
3 透光板
3a 切欠部
4 笠木
4A 第1笠木部材
4B 第2笠木部材
4h 笠延長部
5 ビーム材
7 スリーブ
8 リベット
11 道路
12 ベース材
12a 受溝
12b 突片
13 リベット
15 インサートナット
19 ボルト
20 リブ
21 リベット
22、23 笠部
24、24、25 受溝部
27 連結部材
28 連結ピン
29 ピン孔
30 凹欠部
41 底辺部
42 上向き溝部
42a、42b 溝壁部
43 蟻溝
48 突片
49、50 位置決め部

Claims (7)

  1. 歩道と車道の境界に沿って所定の間隔で並立された支柱と、前記支柱の間に設置された防音パネルと、前記支柱及び防音パネルの頂部に配置された笠木とから成り、
    笠木は、並立する支柱の間に設置された防音パネルの頂部へ連続状態に配置されており、その上部に透光板が垂直に固定されていること、
    支柱の上部で向かい合う笠木と笠木の間には、笠木の横断面形状において、同笠木の笠部よりも少し小さい相似形状のスリーブが、向かい合う笠木の内側部分へ挿入され、リベット止め又はボルト止め等の取り付け手段で同笠木に固定されていること、
    向かい合う笠木の端部における内側部分にはそれぞれ、前記スリーブを挿入するための受溝部が形成されていることを特徴とする、市街地用防音壁。
  2. 防音パネルの上端面には、その略全長にわたる長さのベース材がリベット止め又はボルト止め等の取り付け手段で固定されていること、
    笠木は、ベース材の上面に連続状態に複数個配置されていること、
    笠木は、透光板を立てる上向き溝部を形成する第1笠木部材と第2笠木部材との組み合わせで構成されており、
    前記第1笠木部材は、その横断面形状として、ベース材の上面に載る底辺部と、前記底辺部の略中央から立ち上げた上向き溝部の一側の溝壁部と、該溝壁部を含んで形成された笠部と、前記第2笠木部材を組み付ける凹欠部とから成ること、
    前記第2笠木部材は、第1笠木部材の前記溝壁部へ立てる透光板の反対側面に沿って設けられた前記上向き溝部の他側の溝壁部と、該溝壁部を含んで形成された笠部とから成ること、
    第1笠木部材は、前記底辺部と溝壁部にスリーブを挿入するための受溝部が形成されており、前記ベース材に、同ベース材に設けられたリブに嵌め込むことにより取り付けられていること、
    透光板は、第1笠木部材の溝壁部へリベット止め又はボルト止め等の取り付け手段で固定されていること、
    第2笠木部材は、その溝壁部にスリーブを挿入するための受溝部が形成されており、前記第1笠木部材の凹欠部へ組み付けられていること、
    支柱の上部で向かい合う笠木と笠木の間には、笠木の横断面形状において、同笠木の笠部よりも少し小さい相似形状のスリーブが、向かい合う笠木の内側部分に形成された前記受溝部へ挿入されていること、
    前記スリーブは、笠木を構成する第1及び第2笠木部材それぞれの笠部と重なり、リベット止め又はボルト止め等の取り付け手段で同笠木に固定されていることを特徴とする、請求項1に記載した市街地用防音壁。
  3. スリーブの形状は、略半円筒形とされていることを特徴とする、請求項1又は2に記載した市街地用防音壁。
  4. スリーブは、向かい合う笠木と笠木との端面間の隙間部分に設置され、その隙間部分に一部露出されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載した市街地用防音壁。
  5. スリーブは、50mm程度の長さを有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載した市街地用防音壁。
  6. 透光板は、その下方の端部にスリーブとの衝突を避けるための切欠部が形成されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一に記載した市街地用防音壁。
  7. 隣り合う透光板と透光板との端面間の隙間部分を埋める透明な連結部材が当該透光板にピン止め等の取り付け手段で固定されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一に記載した市街地用防音壁。
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