JP3856608B2 - アクチュエータの速度制御装置及び記憶装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクチュエータの逆起電圧から、アクチュエータの速度を検出するためのアクチュエータの速度制御装置及び記憶装置に関し、特に、記憶媒体を読み取るヘッドを、不必要な時(アクセスコマンドが所定時間到来しないとき)に、記憶媒体外に退避するためのアンロード動作を行うためのアクチュエータの速度制御装置及び記憶装置に関する。
【0002】
記憶媒体を読み取るヘッドを有する記憶装置は、広く利用されている。例えば、コンピュータの記憶装置として、利用されている磁気ディスクドライブは、磁気ディスクと、磁気ディスクをリード/ライトするヘッドと、磁気ディスクのトラックにヘッドを位置つけるVCM(ボイスコイルモータ)とを備えている。このディスクドライブの記録密度が飛躍的に増大している。このための小型のディスクドライブが開発されている。小型のディスクドライブは、単独で携帯可能であり、又、携帯可能なハンドヘルドコンピュータの外部記憶装置にも利用されている。
【0003】
【従来の技術】
ハードディスク装置は、磁気ディスクと、磁気ヘッドと、VCMアクチュエータと、フレクチャー(サスペンション)とを備えている。このハードディスク装置では、近年の磁気ディスクの高密度化に伴い、磁気ディスクに対する磁気ヘッドの浮上量が小さくなっている。このため、若干の振動でも、磁気ヘッドと磁気ディスクが接触し、両者を損傷する。
【0004】
これを防止するため、磁気ディスクの外側の位置に、ランプ部材を設け、非動作時に、ヘッドをこのランプ部材の位置に、退避する動作(これをアンロード動作という)を行うハードディスク装置が提案されている(例えば、特開平6ー60578号公報等)。
【0005】
近年のハードディスク装置や、これを内蔵する電子装置(コンピュータ等)は、携帯されるようになっている。このため、ハードディスク装置は、外部から振動を受けやすい環境で使用される。又、電子装置は、電池駆動されるため、電源容量が限られている。このため、消費電力を低減することが望まれている。
【0006】
このため、従来のかかる記憶装置では、アクセス(入出力コマンド)が継続して到来しない継続時間を計数し、継続時間が所定時間に到達した時に、前述のアンロード動作を行い、ヘッドを磁気ディスクから退避することが行われていた。この方法は、アクセスが所定時間ない時に、ヘッドを磁気ディスクから退避するため、外部から振動が与えられても、損傷を防止できる。又、ランプ部材で機械的に支持されているため、VCMに駆動電流を流す必要がないので、消費電力を低減できる。更に、アクセスが到来した時は、ヘッドをランプ部材から磁気ディスクに復帰する(これをロードという)ことにより、使用時のみヘッドをロードできる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術では、次の問題があった。
【0008】
(1) 従来の技術では、ロード/アンロード時には、速度制御をしていなかった。これは、かかる記憶装置では、ディスクに記録されたサーボ情報(位置情報)をヘッドが読み取り、速度、位置を検出しているが、ロード/アンロード時には、ヘッドがディスクから離れるため、サーボ情報を読み取ることができず、速度を検出できない。このため、アンロード時は、ヘッド等がランプ部材に衝突し、又、ロード時には、ヘッドがディスクに衝突するという問題があった。この衝突を緩和するため、ロード/アンロード時の移動速度を低速にすると、高速のロード/アンロード動作ができないという問題があった。
【0009】
(2)更に、モータ(アクチュエータ)の逆起電圧を速度に換算するには、速度オフセット係数を適切に設定する必要がある。しかし、この速度オフセット係数は、個々の回路、温度により変化するため、適切な速度オフセット係数を設定するのが困難であるという問題があった。
【0010】
本発明の目的は、ロード/ アンロード時のヘッドが記憶媒体を読み取れない状態でも、アクチュエータを速度制御するためのアクチュエータの速度制御装置及び記憶装置を提供するにある。
【0011】
本発明の他の目的は、モータ(アクチュエータ)の逆起電圧を速度に換算するための適切な速度オフセット係数を得るためのアクチュエータの速度制御装置及び記憶装置を提供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この目的の達成のため、本発明の記憶装置は、記憶媒体を少なくとも読み取るヘッドと、前記ヘッドを前記記憶媒体の所定位置に位置つけるアクチュータと、前記記憶媒体外の位置に設けられ、前記ヘッドを支持するランプ部材と、前記アクチュエータの逆起電圧を検出する逆起電圧検出回路と、前記検出した逆起電圧を前記アクチュエータの移動速度に変換するための速度オフセット係数を格納する格納手段と、前記ヘッドを、前記記憶媒体から前記ランプ部材の位置にアンロードし、且つ、前記ヘッドを、前記ランプ部材から前記記憶媒体にロードし、該アンロードまたはロード時に、前記逆起電圧検出回路の出力と、前記アクチュエータの駆動電流と、前記速度オフセット係数とに基づいて、該アクチュエータの移動速度を算出し、前記アクチュエータを速度制御する制御手段とを有し、前記制御手段は、前記アクチュエータを固定した状態で、前記アクチュエータに駆動電流を流し、前記逆起電圧検出回路の出力を測定して、前記アクチュエータの前記速度オフセット係数を測定する。
【0013】
又、本発明のアクチュエータの速度制御装置は、アクチュエータの逆起電圧を検出する逆起電圧検出回路と、前記検出した逆起電圧を前記アクチュエータの移動速度に変換するための速度オフセット係数を格納する格納手段と、前記逆起電圧検出回路の出力と、前記アクチュエータの駆動電流と、前記速度オフセット係数とに基づいて、該アクチュエータの移動速度を算出し、前記アクチュエータを速度制御する制御手段とを有し、前記制御手段は、前記アクチュエータを固定した状態で、前記アクチュエータに駆動電流を流し、前記逆起電圧検出回路の出力を測定して、前記アクチュエータの前記速度オフセット係数を測定する。
【0014】
この態様では、アンロード/ロード時のヘッドが記憶媒体を読み取れない状態において、アクチュエータの逆起電圧とパラメータから、アクチュエータの移動速度を検出して、速度制御するため、アンロード/ロード時も速度制御でき、ヘッド等とランプ部材、ヘッドと記憶媒体との衝突を防止でき、且つ高速移動できる。又、パラメータ(オフセット係数)を校正するので、正確な速度制御ができる。更に、アクチュエータを固定した状態で、前記アクチュエータに駆動電流を流して、前記アクチュエータの速度オフセット係数を測定するため、装置及び温度に応じた適切な速度オフセット係数にキャリブレーションできる。
【0015】
本発明の他の態様は、記憶装置の制御手段は、ロード時に、前記ヘッドが前記ランプ部材に保持されている状態で、前記速度オフセット係数を測定する。
ロード時に行うため、特別な測定動作を必要としない。このため、記憶装置の待ち時間を低減できる。本発明の他の実施の形態では、前記制御手段は、前記測定された速度オフセット係数を使用して、前記ロード時の前記アクチュエータの移動速度を計算する。
【0016】
更に、本発明の他の実施の形態は、前記制御手段は、前記アクチュエータを固定した状態で、前記アクチュエータに第1の値の駆動電流を流し、前記アクチュエータの第1の逆起電圧を検出し、前記アクチュエータを固定した状態で、前記アクチュエータに第2の値の駆動電流を流し、前記アクチュエータの第2の逆起電圧を検出し、前記両逆起電圧の差から、前記アクチュエータの速度オフセット係数を算出する。これにより、正確な速度オフセット係数を測定することができる。
【0017】
本発明の他の実施の形態は、制御手段は、前記両逆起電圧の差を、前記第1の値の駆動電流と前記第2の値の駆動電流の差で割り、前記アクチュエータの速度オフセット係数を算出する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、記憶装置、ロード/アンロード処理、その速度制御方法、キャリブレーションを含むロード/アンロード処理に分けて、説明する。
【0019】
・・記憶装置・・
図1は、本発明の一実施の態様の記憶装置の上面図、図2は、その記憶装置の断面図、図3及び図4は、そのランプ部材の構成図、図5は、記憶装置のブロック図である。この例では、記憶装置として、ハードディスク装置を例にしてある。
【0020】
図1及び図2に示すように、磁気ディスク6は、2.5インチの基板(円板)に磁気記録層を設けて構成される。磁気ディスク6は、ドライブ内に、3枚設けられている。スピンドルモータ5は、磁気ディスク6を支持し、且つ回転する。磁気ヘッド4は、アクチュエータに設けられている。アクチュエータは、回転型VCM(ボイスコイルモータ)3と、アーム8と、フレクチャー(サスペンション)9を有する。フレクチャー9の先端に、磁気ヘッド4が取り付けられている。
【0021】
磁気ヘッド4は、磁気ディスク6のデータを読み取り、データを書き込む。アクチュエータ3は、磁気ヘッド4を磁気ディスク6の所望のトラックに位置付ける。アクチュエータ3及びスピンドルモータ5は、ドライブベース2に設けられる。カバー1は、ドライブベース2を覆い、ドライブ内部を外部から隔離する。プリント板7は、ドライブベース2の下に設けられ、ドライブの制御回路を搭載する。コネクタ10は、ドライブベース2の下に設けられ、制御回路と外部とを接続する。
【0022】
このドライブは、小型であり、横、90mm、縦、63mm、幅、10mm 程度である。従って、ノートパソコンの内蔵ディスクとして使用される。
【0023】
図1に示すように、ドライブベース2内の磁気ディスク6の外に、ランプ部材11が設けられている。ランプ部材11は、合成樹脂で形成され、ヘッドのアンロード時に、ヘッドを支持するものである。図4に示すように、磁気ヘッド4を支持するサスペンション9の先端に、リフトタブ12が設けられている。リフトタブ12が、ランプ部材11に接触する。図3に示すように、ランプ部材11は、斜面11ー1と、凹み11ー2とを有する。この斜面11ー1は、磁気ディスク6からヘッド4を滑らかにランプ部材11に移動するために設けられている。凹み11ー2は、アンロード時に、リフトタブ12を機械的に保持するために、設けられている。
【0024】
図5は、プリント板7及びドライブ内に設けられた制御回路のブロック図である。
【0025】
HDC(ハードディスクコントローラ)18は、ホストCPUの各種コマンドの授受、データの授受等のホストCPUとのインターフェース制御及び磁気ディスク媒体上の記録再生フォーマットを制御するための磁気ディスク装置内部の制御信号の発生等を行う。バッファ17は、ホストCPUよりのライトデータの一時的な記憶及び磁気ディスク媒体よりのリードデータの一時的な記憶に使用される。
【0026】
MCU(マイクロコントローラ)19は、マイクロプロセッサ(MPU)等で構成されている。MCU(以下、MPUという)19は、磁気ヘッドの位置決めのためのサーボ制御等を行う。MPU19は、メモリに記憶されたプログラムを実行して、サーボ復調回路16よりの位置信号の認識、VCM駆動回路13のVCM制御電流の制御、SPM駆動回路14の駆動電流の制御を行う。
【0027】
VCM駆動回路13は、VCM(ボイスコイルモータ)3に駆動電流を流すためのパワーアンプ等で構成される。SPM駆動回路14は、磁気ディスクを回転するスピンドルモータ(SPM)5に駆動電流を流すためのパワーアンプで構成される。
【0028】
リードチャネル15は、記録再生を行うための回路である。リードチャネル15は、ホストCPUよりのライトデータを磁気ディスク媒体6に記録するための変調回路、パラレルシリアル変換回路、磁気ディスク媒体6よりデータを再生するための復調回路、シリアルパラレル変換回路等を有する。サーボ復調回路16は、磁気ディスク媒体6に記録されたサーボパターンを復調する回路であり、ピークホールド回路、積分回路等を有する。
【0029】
尚、図示されていないが、ドライブHDA内には、磁気ヘッド4に記録電流を供給するライトアンプと、磁気ヘッド4よりの再生電圧を増幅するプリアンプとを内蔵したヘッドICが設けられている。
【0030】
ここでは、記憶装置として、磁気ディスク装置を例に説明しているが、DVD、MO等の光ディスク装置や、磁気カード装置、光カード装置等を用いても良く、リード/ライト可能な装置で示しているが、リードオンリーの装置(再生装置)を用いても良い。
・・ロード/アンロード処理・・
図6は、図5のVCM駆動回路に設けられたVCM逆起電圧検出回路の回路図である。
【0031】
図6に示すように、VCM3のコイルは、抵抗RvとインダクタンスLとを有する。このインダクタンスLに、電流センス抵抗Rsが接続されている。これと並列に、抵抗Rsに対応した逆起電圧検出のための抵抗R1と、抵抗Rvに対応した逆起電圧検出のための抵抗R2とが設けられる。アンプAMPは、抵抗Rsの電位から、抵抗R1、R2の中点電位を差し引く。差動増幅器DーAMPは、VCM抵抗Rvの電位とアンプAMPの出力電位との差をとる。ここで、差動増幅器DーAMPのゲインを「G」、VCM両端電圧を「A」、VCM電流をIvとすると、検出電圧Vaは、下記式で表される。
【0032】
Va=G(Iv・Rs・R2/R1ーA) (1)
ここで、VCMの逆起電圧をVbとすると、両端電圧Aは、下記式で示される。
【0033】
A=Iv・Rv+Vb (2)
これを(1)式に代入すると、下記(3)式を得る。
【0034】
Va=G〔Iv・Rs・R2/R1ー(Iv・Rv+Vb)〕
Va=G〔(Rs・R2/R1ーRv)IvーVb〕 (3)
(3)式から、VCM電流Ivは、駆動指示電流値であり、既知であるため、検出電圧Vaから、逆起電圧を検出できる。VCM逆起電圧は、力定数と速度の積で求まるため、検出したVCM逆起電圧から速度を検出することができる。
【0035】
即ち、モータの実速度vrは、下記(4)式で得られる。
【0036】
vr=Ke・Vb=Ke・(K・IvーVa) (4)
ここで、Keは、力定数から得られる補正係数であり、Kは、(3)式の(Rs・R2/R1ーRv)である。但し、ゲインGは、「1」とする。
【0037】
このVCMの逆起電圧から速度を検出して、ロード/アンロードする処理を、図7及び図8より説明する。
【0038】
図7は、アンロード処理フロー図である。
【0039】
(S1)MPU19(図5参照)は、アンロードコマンドを受けると、VCM3を、磁気ディスク6の特定のシリンダ(図3のランプ部材11の近傍)にシークする。この時、MPU19は、ヘッド4が読み取る磁気ディスク6のサーボ情報に基づいて、現在位置及び現在速度を検出して、位置制御する。
【0040】
(S2)次に、MPU19は、VCM3を、アウターストッパー位置まで駆動する。この時、MPU19は、前述のVCM逆起電圧検出回路13ー1の検出電圧値Vaを所定のサンプルタイムで検出して、前述の(4)式により、実速度を算出する。そして、目標速度と実速度の差により、VCM駆動電流Ivを演算し、VCM駆動回路13を介しVCM3を速度制御する。
【0041】
これにより、図3の矢印Fに示すように、リフトタブ12は、ランプ部材11の斜面11ー1にガイドされ、凹み11ー2に向かい、慴動移動し、凹み11ー2(ランプパーキングエリア)に収容される。このため、図1の位置P0に示すように、ヘッド4は、磁気ディスク6の外の位置で保持される。
【0042】
この位置では、ヘッド4は、磁気ディスク6と対向しないため、衝撃が与えられても、磁気ヘッド4と、磁気ディスク6とが衝突することがない。又、磁気ヘッド4は、機械的に保持されているため、衝撃により、磁気ヘッド4が振動することもない。これにより、衝撃耐久性を向上できる。又、機械的に保持しているため、VCM3に電流を流す必要がない。これにより、消費電力を低減できる。
【0043】
更に、超小型の記憶装置では、各部品が高密度で配置されているため、放熱が難しい。この位置では、VCM3に電流を流さないため、装置の温度上昇を防止できる。
【0044】
ここで、速度制御している意味を説明する。ランプアンロード時は、磁気ヘッド4は、磁気ディスク6から離れるため、磁気ヘッド4は、磁気ディスク6のサーボ情報を読むことが出来ない。このため、磁気ヘッド4から速度を得ることはできない。
【0045】
一方、磁気ヘッド4は、磁気ディスク6から浮上しているが、浮上量が小さいため、磁気ヘッド4は、磁気ディスク6との間に吸着力が生じる。このため、磁気ヘッド4を、磁気ディスク6から離し、且つランプ部材11の斜面11ー1を登るためには、所定の速度以上で、VCM3を駆動する必要がある。又、速度を速くしすぎると、VCM3がアウターストッパーに衝突する際の衝撃が大きくなり、機構部品の寿命が短くなる。このため、磁気ヘッド4は、磁気ディスク6のサーボ情報を読むことが出来ないランプアンロード時にも、VCMの逆起電圧を利用して、速度制御している。
【0046】
次に、図8によりロード処理を説明する。
【0047】
(S3)MPU19は、ランプロードコマンドを受けると、VCM3により、ヘッド4を磁気ディスク6の方向に駆動する。先ず、MPU19は、ランプ部材11の凹み11ー2を乗り越えるため、一定の打ち出し電流をVCM3に流す。これにより、リフトタブ12は、ランプ部材11の凹み11ー2を乗り越える。
【0048】
(S4)次に、MPU19は、前述のVCM逆起電圧検出回路13ー1の検出電圧値Vaを所定のサンプルタイムで検出して、前述の(4)式により、実速度を算出する。そして、目標速度と実速度の差により、VCM駆動電流Ivを演算し、VCM駆動回路13を介しVCM3を速度制御する。これにより、リフトタブ12は、ランプ部材11の凹み11ー2から斜面11ー1を慴動して、磁気ディスク6方向(図3のR方向)に移動する。
【0049】
(S5)MPU19は、速度制御開始時点から所定時間経過すると、速度制御を停止し、前述の磁気ディスク6のサーボ情報による位置制御に移行して、終了する。即ち、ランプ部材11から磁気ディスク6の復帰位置までに到る距離は、既知であり、目標速度も既知であるため、ヘッドが、ランプ部材11から磁気ディスク6の復帰位置までに到ったことは、時間により検出できる。
【0050】
これにより、磁気ヘッド4は、磁気ディスク6上に復帰する。このため、磁気ヘッド4による磁気ディスク6のリード/ライトが可能となる。尚、図1の位置P1は、ドライブの組立て時のアクチュエータの位置である。
【0051】
ここで、ランプロード時に速度制御しているため、ヘッド4が、磁気ディスク6に衝突することを防止できる。又、磁気ヘッド4は、磁気ディスク6のサーボ情報を読むことが出来ないランプロード時にも、VCMの逆起電圧を利用して、速度制御することができる。
【0052】
・・速度制御方法・・
次に、このようなVCMの逆起電圧による速度の検出を短いサンプル期間で実行できる方法を説明する。図9は、VCMコイル両端電圧の説明図、図10は、従来のVCM電流更新タイミングの説明図、図11は、本発明による速度検出処理フロー図、図12は、図11のためのVCM過渡応答モデルの説明図、図13は、図11のサンプル間隔の説明図、図14は、本発明によるVCM電流更新タイミングの説明図である。
【0053】
VCMには、インダクタンスがあるため、ステップ入力(電流指示値の更新)を与えると、過渡応答する。従って、図9に示すように、前述のコイル両端電圧Aは、VCM指示電流Ivによる電圧値B(=Iv・Rv)と、VCM逆起電圧C(Vb)と、VCMのインダクタンスの過渡応答成分Dとの和で表現される。即ち、図10に示すように、コイル両端電圧Aは、VCMの電流更新直後から過渡応答し、ある時間後に、過渡応答が落ちつく。図6のVCM逆起電圧検出回路13ー1の検出電圧Vaも同様の過渡応答を示す。
【0054】
即ち、インダクタンスによるVCMの過渡応答中に、速度を検出(逆起電圧を検出)すると、誤差が大きい。この誤差を取り除くには、インダクタンスの過渡応答がある程度落ちつくまで待つ必要があった。このため、従来は、図10に示すように、VCM電流を更新した後、インダクタンスの過渡応答がある程度落ちつくまでの期間T0内では、誤差が大きいため、VCMの逆起電圧を検出することができない。従って、VCMの電流更新タイミングの間隔は、T0から短くできない。これにより、高速の速度検出、電流更新ができないため、速度制御しても、速度誤差が大きく、目標速度に制御することができない。
【0055】
この実施例では、このVCM電流更新タイミングの間隔を短くするため、VCMの過渡応答中にも、正確なVCM逆起電圧を検出できるようにした。このため、VCMの過渡応答を予めモデル化しておき、VCMの過渡応答電圧値を計算し、これにより、検出電圧を補正するようにした。
【0056】
図12(A)は、VCM駆動回路のブロック図である。図12(A)に示すように、VCM3は、抵抗R(Rv)とインダクタンスLとで表現される。Rsは、前述のセンス抵抗である。第1の差動アンプDーAは、抵抗Rsの両端電圧からVCM電流Idを検出する。第2の差動アンプDーMは、指示電流値Ivと、検出された電流値Idとの差により、パワーアンプPーAの出力電圧を制御する。
【0057】
VCM過渡応答のモデルを得るには、この駆動回路に、単位ステップ入力を与える。図12(B)に示すように、単位ステップ(「1」)の指示電流値Ivを駆動回路に与える。そして、時間t毎に、VCMコイルの両端電圧値Aをサンプルし、サンプル値Sn(n=1、2〜)をメモリに格納する。これにより、過渡応答モデルをメモリに展開できる。
【0058】
次に、図11により、この過渡応答モデルを用いた速度検出処理について、説明する。
【0059】
(S10)MPU19は、VCM電流を更新すると、時間Tだけ待つ。
【0060】
(S11)時間T経過後、MPU19は、前述のVCM逆起電圧検出回路13ー1の検出電圧Vaをサンプルする。
【0061】
(S12)MPU19は、メモリの過渡応答モデルから、時間T後の過渡応答電圧値Dを計算する。即ち、メモリのサンプル値から時間T後のサンプル値を引出し、指示電流値を乗算して、時間T後の過渡応答電圧値Dを計算する。
【0062】
(S13)MPU19は、検出電圧値Vaから過渡応答電圧値Dを差し引き、補正された検出電圧値Vaを計算する。
【0063】
(S14)MPU19は、前述の(4)式に、補正された検出電圧値Vaを代入して、実速度vrを計算する。
【0064】
尚、MPU19は、目標速度と実速度との速度誤差から、制御量(VCM電流指示値)を計算し、VCM電流を更新する。
【0065】
このように、電流指示値に対する過渡応答電圧値Dを計算し、検出電圧から差し引くため、図13に示すように、VCM電流更新後、VCMの過渡応答中に、VCM逆起電圧を検出しても、正確な速度が検出ができる。
【0066】
このため、図14に示すように、VCM逆起電圧の検出間隔及びVCM電流更新タイミング間隔をT1のように短くできる。これにより、高速の速度検出、電流更新が可能となり、速度制御しても、速度誤差が小さく、目標速度に制御することができる。この例では、更新周期T1は、図10の周期T0の1/3となり、3倍の高速速度制御ができる。
【0067】
又、前述の例は、逆起電圧検出回路の出力電圧Vaに含まれるVCM過渡応答電圧を補正しているが、図9に示したように、VCM両端電圧値の補正にも使用できる。即ち、逆起電圧検出回路を設けず、VCM両端電圧値をVCM駆動回路から検出して、実速度を計算する回路構成のものでは、VCM両端電圧値からVCM過渡応答電圧を差し引き、VCM両端電圧値を補正した後、VCM指示電流値分の電圧値Bを差し引くことにより、正確なVCM逆起電圧を検出できる。
【0068】
更に、この速度検出方法は、ロード/アンロード時でなくても、又ロード/アンロード機構がないものでも、実行できる。更に、ハードディスクのVCM以外の他の速度制御するモータの速度検出にも適用できる。
・・キャリブレーションを含むロード/アンロード処理・・
次に、前述の(4)式において、速度オフセット係数Kは、抵抗値、即ち、(Rs・R2/R1ーRv)で規定される。理想的には、速度オフセット係数Kを「0」が望ましいが、速度オフセット係数Kは、各VCM逆起電圧検出回路13ー1の抵抗値及び温度変化によるVCM逆起電圧検出回路13ー1及びVCMの抵抗値により変化する。このため、速度オフセット係数Kをキャリブレーションする必要がある。
【0069】
図15は、本発明のかかるキャリブレーションを含むロード処理フロー図であり、図16は、キャリブレーション動作の説明図である。
【0070】
(S20)MPU19は、ランプロードコマンドを受けると、VCM3に、アウター方向への第1の押しつけ電流I1を流す。前述のように、アンロード(パーキングエリア)位置では、VCM3が、そのアウターストッパに位置しているため、押しつけ電流を流しても、VCM3は、アウター方向に移動しない。そして、MPU19は、この時のVCM逆起電圧検出回路13ー1の検出電圧V1を読み取る。
【0071】
(S21)次に、MPU19は、VCM3に、アウター方向への第2の押しつけ電流I2を流す。第2の押しつけ電流値I2は、第1の押しつけ電流値I1と異なる。前述のように、アンロード(パーキングエリア)位置では、VCM3が、そのアウターストッパに位置しているため、押しつけ電流を流しても、VCM3は、アウター方向に移動しない。そして、MPU19は、この時のVCM逆起電圧検出回路13ー1の検出電圧V2を読み取る。
【0072】
(S22)このように、図16に示すように、VCM3を固定した状態で、VCM3に駆動電流Ivを流すと、速度がゼロにも係わらず、速度オフセット係数Kがゼロでないため、検出電圧はゼロにならない。従って、前述の検出電圧V1、V2と電流値I1、I2とから速度オフセット係数を求める。
【0073】
前述の(3)式から、V1=K・I1ーVb、V2=K・I2ーVbである。従って、速度オフセット係数Kは、下記(6)式を算出することにより得られる。
【0074】
K=(V2ーV1)/(I2ーI1) (6)
(S23)このように、速度オフセット係数Kは、キャリブレーションした後、MPU19は、VCM3により、ヘッド4を磁気ディスク6の方向に駆動する。先ず、MPU19は、ランプ部材11の凹み11ー2を乗り越えるため、インナー方向の一定の打ち出し電流をVCM3に流す。これにより、リフトタブ12は、ランプ部材11の凹み11ー2を乗り越える。
【0075】
(S24)次に、MPU19は、前述のVCM逆起電圧検出回路13ー1の検出電圧値Vaを所定のサンプルタイムで検出して、キャリブレーションした速度オフセット係数Kと前述の(4)式により、実速度を算出する。そして、目標速度と実速度の差により、VCM駆動電流Ivを演算し、VCM駆動回路13を介しVCM3を速度制御する。これにより、リフトタブ12は、ランプ部材11の凹み11ー2から斜面11ー1を慴動して、磁気ディスク6方向(図3のR方向)に移動する。
【0076】
(S25)MPU19は、速度制御開始時点から所定時間経過すると、速度制御を停止し、前述の磁気ディスク6のサーボ情報による位置制御に移行して、終了する。即ち、ランプ部材11から磁気ディスク6の復帰位置までに到る距離は、既知であり、目標速度も既知であるため、ヘッドが、ランプ部材11から磁気ディスク6の復帰位置までに到ったことは、時間により検出できる。
【0077】
これにより、磁気ヘッド4は、磁気ディスク6上に復帰する。このため、磁気ヘッド4による磁気ディスク6のリード/ライトが可能となる。
【0078】
このように、VCM3を固定した状態において、VCM3に電流を流し、検出電圧を得ることにより、速度オフセット係数Kを校正することができる。又、この実施例では、ロード開始時に行うため、ロード時の速度制御のための速度検出が正確となる。即ち、温度等により、抵抗値が変化して、速度オフセット係数が変化しても、ロード動作前に校正できる。更に、アンロードエリアでVCMがアウターストッパに固定されている状態で実行するため、特別の固定動作を必要としない。このため、短時間で校正処理できる。
【0079】
この校正方法は、ロード時でなくても、又ロード/アンロード機構がないものでも、実行できる。例えば、ロード処理と別にキャリブレーション処理を設け、VCM3をアウターストッパ又はインナーストッパに固定して、前述の校正処理を実行できる。
【0080】
同様に、ハードディスクのVCM以外の他の速度制御するモータの速度検出にも適用できる。又、前述の速度オフセット係数を求める方法として、次の変形が可能である。第1に、電流値I1を「0」としても良い。第2に、VCM固定時の逆起電圧Vbが一定(0)である場合には、一回の電圧検出により、速度オフセット値Kを算出できる。第3に、前述の校正処理を複数回行い、その平均値を速度オフセット値Kとして採用することもできる。
【0081】
次に、前述の(4)式において、速度補正係数Keは、VCM3の力定数Blで決定される。しかし、VCM3の力定数Blは、温度変化により、変化する。このため、速度補正係数Keをキャリブレーションする必要がある。
【0082】
図17は、本発明のかかるキャリブレーションを含むアンロード処理フロー図であり、図18は、キャリブレーション動作の説明図である、
(S30)MPU19は、アンロードコマンドを受けると、先ず、キャリブレーションを実行する。即ち、VCM3により、磁気ヘッド4を磁気ディスク6の第1のシリンダ位置に移動する。次に、VCM3により、磁気ヘッド4を磁気ディスク6の第2のシリンダ位置に移動を開始する。
【0083】
(S31)MPU19は、各サンプル毎に、磁気ヘッド4が読み取るサーボ情報からVCM3の位置を検出して、1サンプリング間隔における移動量Lを計算する。即ち、移動量Lは、現サンプル時の検出位置から前のサンプル時の検出位置を引くことにより得られる。そして、サーボ情報から得た移動速度vsを「L/S」より算出する。尚、Sは、サンプリング間隔である。
【0084】
(S32)MPU19は、VCM逆起電圧検出回路13ー1の検出電圧Vaを検出し、前述の(4)式により、VCM逆起電圧から得た移動速度vrを計算する。
【0085】
(S33)次に、MPU19は、ゲイン誤差Erを、速度比(vs/vr)により計算する。図18に示すように、位置情報から算出した速度vsは、サーボ情報からのため、温度により変化しない。これを基準にして、速度補正係数Keを補正する。即ち、速度補正係数Keを、「Ke+Er」により得る。この速度補正係数を記憶する。
【0086】
(S34)次に、MPU19は、前述の第2のシリンダ位置に到達したかを判定する。到達していないと、ステップS31に戻る。
【0087】
(S35)MPU19は、前述の第2のシリンダ位置に到達したと判断すると、先ず、各サンプルで得られた速度補正係数Keを加算し、サンプル数nで割り、平均値を求める。図18に示すように、検出速度vs、vrは変化するため、平均値を採用する。この平均値を、速度補正係数Keとして記憶する。
【0088】
(S36)次に、MPU19は、VCM3を、アウターストッパー位置まで駆動する。MPU19は、前述のVCM逆起電圧検出回路13ー1の検出電圧値Vaを所定のサンプルタイムで検出して、記憶した速度補正係数Keと前述の(4)式により、実速度を算出する。そして、目標速度と実速度の差により、VCM駆動電流Ivを演算し、VCM駆動回路13を介しVCM3を速度制御する。
【0089】
これにより、図3の矢印Fに示すように、リフトタブ12は、ランプ部材11の斜面11ー1にガイドされ、凹み11ー2に向かい、慴動移動する。
【0090】
(S37)MPU19は、速度制御開始時点から到達時間経過すると、速度制御を停止する。即ち、磁気ディスク6の第2のシリンダ位置から凹み11ー2までに到る距離は、既知であり、目標速度も既知であるため、ヘッドが、ランプ部材11の凹み11ー2に到ったことは、時間により検出できる。これにより、リフトタブ12は、凹み11ー2(ランプパーキングエリア)に収容される。このため、図1の位置P0に示すように、ヘッド4は、磁気ディスク6の外の位置で保持される。
【0091】
このように、磁気ディスク6の位置情報から得た移動速度と、VCM3の逆起電圧から得た移動速度とを測定するため、速度補正係数Keを校正することができる。又、この実施例では、アンロード開始時に行うため、アンロード時の速度制御のための速度検出が正確となる。即ち、温度等により、VCMの力定数が変化して、速度補正係数が変化しても、アンロード動作前に校正できる。更に、オントラック中に行うため、特別の動作を必要としない。このため、短時間で校正処理できる。
【0092】
この校正方法は、アンロード時でなくても、又、ロード/アンロード機構がないものでも、実行できる。例えば、アンロード処理と別にキャリブレーション処理を設け、VCM3をシリンダ移動して、前述の校正処理を実行できる。同様に、ハードディスクのVCM以外の他の速度制御するモータの速度検出にも適用できる。
【0093】
上述の実施の態様の他に、本発明は、次のような変形が可能である。
【0094】
(1) 前述の実施の態様では、磁気ディスクドライブのヘッドのアンロード制御について説明したが、光ディスクドライブのヘッドのアンロード制御等他の記憶装置に適用できる。
【0095】
(2) 同様に、ランプ部材も他の形状のものを使用できる。
【0096】
以上、本発明を実施の形態により説明したが、本発明の主旨の範囲内で種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0097】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、次の効果を奏する。
【0098】
(1) ヘッドが、記憶媒体の位置情報を読めないロード/アンロード時に、アクチュエータの逆起電圧から速度検出するため、ロード/アンロード時も速度制御が可能となる。
【0099】
(2) このため、ロード/アンロード動作を円滑に高速に実行できる。
【0100】
(3) 逆起電圧を速度に換算するための速度オフセット係数を校正するため、装置及び温度に応じた適切な速度オフセット係数に校正でき、逆起電圧を検出しても、正確な速度が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態の記憶装置の上面図である。
【図2】 図1の記憶装置の断面図である。
【図3】 図1のランプ部材の断面図である。
【図4】 図1のランプ部材の正面図である。
【図5】 図1の記憶装置のブロック図である。
【図6】 図5の逆起電圧検出回路のブロック図である。
【図7】 本発明の一実施の形態のアンロード処理フロー図である。
【図8】 本発明の一実施の形態のロード処理フロー図である。
【図9】 本発明の速度検出のためのコイル両端電圧の説明図である。
【図10】 比較例のVCM電流更新タイミングの説明図である。
【図11】 本発明の一実施の形態の速度検出処理フロー図である。
【図12】 図11の処理の過渡応答モデルの説明図である。
【図13】 本発明の一実施の形態の速度検出サンプル間隔の説明図である。
【図14】 本発明の一実施の形態のVCM電流更新タイミングの説明図である。
【図15】 本発明の他のロード処理フロー図である。
【図16】 本発明の他のロード処理の動作説明図である。
【図17】 本発明の他のアンロード処理フロー図である。
【図18】 本発明の他のアンロード処理の動作説明図である。
【符号の説明】
3 アクチュエータ
4 磁気ヘッド
5 スピンドルモータ
6 磁気ディスク
11 ランプ部材
13 VCM駆動回路
13−1 逆起電圧検出回路
19 MPU
Claims (8)
- 記憶媒体を少なくとも読み取るヘッドと、
前記ヘッドを前記記憶媒体の所定位置に位置づけるアクチュエータと、
前記記憶媒体外の位置に設けられ、前記ヘッドを支持するランプ部材と、
前記アクチュエータの逆起電圧を検出する逆起電圧検出回路と、
前記検出した逆起電圧を前記アクチュエータの移動速度に変換するための速度オフセット係数を格納する格納手段と、
前記ヘッドを、前記記憶媒体から前記ランプ部材の位置にアンロードし、且つ、前記ヘッドを、前記ランプ部材から前記記憶媒体にロードし、該アンロードまたはロード時に、前記逆起電圧検出回路の出力と、前記アクチュエータの駆動電流と、前記速度オフセット係数とに基づいて、該アクチュエータの移動速度を算出し、前記アクチュエータを速度制御する制御手段とを有し、
前記制御手段は、前記アクチュエータを固定した状態で、前記アクチュエータに駆動電流を流し、前記逆起電圧検出回路の出力を測定して、前記アクチュエータの前記速度オフセット係数を測定することを
特徴とする記憶装置。 - 請求項1の記憶装置において、
前記制御手段は、前記ロード時に、前記ヘッドが前記ランプ部材に保持されている状態で、前記速度オフセット係数を測定することを
特徴とする記憶装置。 - 請求項2の記憶装置において、
前記制御手段は、前記測定された速度オフセット係数を使用して、前記ロード時の前記アクチュエータの移動速度を計算することを
特徴とする記憶装置。 - 請求項1の記憶装置において、
前記制御手段は、前記アクチュエータを固定した状態で、前記アクチュエータに第1の値の駆動電流を流し、前記アクチュエータの第1の逆起電圧を検出し、前記アクチュエータに第2の値の駆動電流を流し、前記アクチュエータの第2の逆起電圧を検出し、前記両逆起電圧の差から、前記アクチュエータの速度オフセット係数を算出することを
特徴とする記憶装置。 - 請求項4の記憶装置において、
前記制御手段は、前記両逆起電圧の差を、前記第1の値の駆動電流と前記第2の値の駆動電流の差で割り、前記アクチュエータの速度オフセット係数を算出することを
特徴とする記憶装置。 - アクチュエータの逆起電圧から、前記アクチュエータの移動速度を検出して、前記アクチュエータを速度制御するアクチュエータの速度制御装置において、
前記アクチュエータの逆起電圧を検出する逆起電圧検出回路と、
前記検出した逆起電圧を前記アクチュエータの移動速度に変換するための速度オフセット係数を格納する格納手段と、
前記逆起電圧検出回路の出力と、前記アクチュエータの駆動電流と、前記速度オフセット係数とに基づいて、該アクチュエータの移動速度を算出し、前記アクチュエータを速度制御する制御手段とを有し、
前記制御手段は、前記アクチュエータを固定した状態で、前記アクチュエータに駆動電流を流し、前記逆起電圧検出回路の出力を測定して、前記アクチュエータの前記速度オフセット係数を測定することを
特徴とするアクチュエータの速度制御装置。 - 請求項6のアクチュエータの速度制御装置において、
前記制御手段は、前記アクチュエータを固定した状態で、前記アクチュエータに第1の値の駆動電流を流し、前記アクチュエータの第1の逆起電圧を検出し、前記アクチュエータに第2の値の駆動電流を流し、前記アクチュエータの第2の逆起電圧を検出し、前記両逆起電圧の差から、前記アクチュエータの速度オフセット係数を算出することを
特徴とするアクチュエータの速度制御装置。 - 請求項7のアクチュエータの速度制御装置において、
前記制御手段は、前記両逆起電圧の差を、前記第1の値の駆動電流と前記第2の値の駆動電流の差で割り、前記アクチュエータの速度オフセット係数を算出することを
特徴とするアクチュエータの速度制御装置。
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