JP2007293980A - 磁気ディスク装置およびロード/アンロード方法 - Google Patents

磁気ディスク装置およびロード/アンロード方法 Download PDF

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    • G11B21/12Raising and lowering; Back-spacing or forward-spacing along track; Returning to starting position otherwise than during transducing operation

Abstract

【課題】騒音の少ない磁気ディスク装置を提供する。
【解決手段】ディジタル/アナログ変換器が、第1の設定電圧値V1と、第2の設定電圧値V3と、第1の設定電圧値と第2の設定電圧値の間を連絡する実質的な余弦波の遷移電圧値V2とで構成される制御電圧VdacをVCMドライバに供給する。アクチュエータ・アセンブリのボイス・コイルにVCMドライバから駆動電流が供給される。ボイス・コイルに流れるVCM電流Ivcmには、遷移期間P2において高調波成分を含まない電流が流れるため、アクチュエータ・アセンブリを含む構造上の共振点をずらして起振力を容易に抑制することができる。また、インダクタンスに発生する逆起電力VLは、余弦波の半波長の期間でゼロになるために、設定期間から計測期間にすみやかに移行して速度起電力を計測することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、磁気ディスク装置に組み込まれたアクチュエータ・アセンブリの制御技術に関し、さらには、アクチュエータ・アセンブリが動作するときの騒音および振動を軽減する技術に関する。
磁気ディスク装置は、一般にロータリー式のアクチュエータ・アセンブリを採用している。ボイス・コイル・モータ(以下、VCMという。)は、アクチュエータ・アセンブリに搭載されたボイス・コイルと、ボイス・コイルに対して磁束空間を提供するVCMマグネットと、磁路を構成するVCMヨークとで構成される。そして、アクチュエータ・アセンブリの動作は、プロセッサがボイス・コイルに流す電流の方向および大きさを調整して制御する。アクチュエータ・アセンブリの動作を制御するために、磁気ヘッドが磁気ディスクから読み取ったサーボ情報が利用される。サーボ情報を利用したアクチュエータ・アセンブリの制御をサーボ制御ということにする。
磁気ディスク装置には、スライダが回転の停止した磁気ディスクの表面に吸着してスティクションが発生することを防止するために、磁気ディスクの回転が停止している間磁気ヘッドを磁気ディスクの記録面の外に退避させる必要がある。その一手法として磁気ディスクの外周縁近辺に配置したランプ部材を利用するロード/アンロード方式が採用されている。ロード/アンロード方式では、アクチュエータ・アセンブリの先端に突出したリフト・タブがランプ部材の摺動面に係合しながら、アクチュエータ・アセンブリが退避時の最終位置となるホーム・ポジションまで回転する。
また、磁気ディスク装置には、磁気ヘッドがランプ部材に退避している間に磁気ディスク装置に外部から衝撃や振動が加えられて、磁気ヘッドが磁気ディスク上に移動しないようにアクチュエータ・アセンブリをホーム・ポジジョンの位置で強力なマグネットにより吸着して固定しておくマグネット・ラッチ方式を採用するものがある。マグネット・ラッチ方式は、慣性ラッチ方式に比べて構造が簡単であるため磁気ディスク装置を安価に製造できるという利点があり、特に大衆製品用の磁気ディスク装置に多く採用されている。
磁気ディスク装置では、磁気ヘッドが磁気ディスク上を浮上している間は磁気ディスクに書き込まれたサーボ・データを読み取って磁気ヘッドの位置および移動速度を計算し、アクチュエータ・アセンブリの動作をサーボ制御することができる。しかし、リフト・タブがランプ部材の摺動面を移動している間(以下、この状態をロード/アンロード状態という。)は、磁気ヘッドがサーボ・データを読み取ることができない。ロード/アンロード状態のときには、アクチュエータ・アセンブリに搭載されたボイス・コイルが磁束空間を移動するときにボイス・コイルに発生する逆起電力(back electromotive force)を利用してアクチュエータ・アセンブリの回転速度を定速度制御する。逆起電力は、ボイス・コイルの移動速度に比例するため、以下この逆起電力を速度起電力ということにする。
マグネット・ラッチ式の磁気ディスク装置では、ロード/アンロード状態のときにアクチュエータ・アセンブリがマグネットの強力な吸引力を受けるため、これに抗してアクチュエータ・アセンブリをラッチ・マグネットから離脱させたり、速度制御したりする必要がある。そのために、ボイス・コイルに大電流を流して強力なトルクを与えている。VCMドライバが、電流をスイッチング制御して所定の値の電流をボイス・コイルに供給することでボイス・コイルに加えるトルクが調整される。近年、リビングで使用するHDDレコーダーなどでは、磁気ディスク装置に対する静粛性の要求が一層高まり、VCMドライバのスイッチング動作に起因する磁気ディスク装置の騒音が問題になってきている。
特許文献1は、トランスデューサがサイン波加速度軌跡でディスク面を横断移動するハード・ディスク・ドライブを開示する。同文献にはサイン波加速度軌跡により矩形波の高調波成分を減少させることで、ヘッド・ジンバル・アセンブリの音響ノイズを最小化することが記載されている。特許文献2は、ヘッドのロード・アンロード制御では、ヘッドが円板上から離れた状態でランプ上を移動するため、通常のサーボ制御のようにヘッドにより円板上のサーボ情報を検出、制御することができないため、VCMに発生する逆起電力を検出、制御する技術を開示する。
特開2000−123502号公報 特開2001−43645号公報
図1は、ボイス・コイルの等価回路と、従来のスイッチング制御方式を採用したときにこの等価回路に発生する電圧波形および電流波形を示している。図1(A)は、VCMドライバがVCMマグネットが生成した磁束空間を定速度で移動しているボイス・コイルに電流を供給している状態を示している。VCMドライバにアナログのVCM制御電圧Vdacが供給されると、VCMドライバはVCM制御電圧Vdacに対応したVCM電流Ivcmを生成してボイス・コイルに供給する。
ボイス・コイルは、電気的に直列に接続された抵抗RとインダクタンスLと等価であるため、これにVCM電流Ivcmが流れると、抵抗Rに逆起電力VRが発生しインダクタンスLに逆起電力VLが発生する。逆起電力VRと逆起電力VLの合計をVCM電圧Vvcmということにする。VCM電圧Vvcmは、ボイス・コイルに所定のVCM電流Ivcmを流して所定のトルクを付与するために必要な電圧である。また、ボイス・コイルが磁束空間を移動するときには、フレミングの右手の法則にしたがって速度起電力Ebemfが発生し、VCMドライバの出力端にはVCM電圧Vvcmと速度起電力Ebemfとが合成されたコイル端電圧V0が発生する。
速度起電力Ebemfは、ボイス・コイルの移動速度に比例する直流の逆起電力であり、ボイス・コイルの移動方向に応じて方向が異なる。VCMドライバにVCM制御電圧Vdacが入力されて、ボイス・コイルに抵抗RとインダクタンスLと速度起電力Ebemfで定まるVCM電流Ivcmが流れている状態を図1(B)に示す。なお、図1(B)ないし図1(D)において横軸はすべて時間軸になっている。図1(B)において、抵抗RとインダクタンスLの直列回路で構成されるボイス・コイルの回路にステップ電圧が印加されると、その立ち上がりおよび立ち下がりで符号Xで示すようにVCM電流Ivcmには時間遅れが生じてくる。
符号Xで示した位置では、ネイピア数eを底にした指数関数でVCM電流Ivcmが増大したり減衰したりする。フーリエ展開すると明らかなように、符号Xで示した位置のVCM電流Ivcmにはさまざまな次数の高調波電流が含まれる。この高調波電流に対して、VCMマグネットが複数の周波数のトルクを発生させ、これがアクチュエータの起振源となって磁気ディスク装置に振動や騒音を発生させる。
図1(C)は、VCM電圧Vvcmと速度起電力Ebemfの合計からなるコイル端電圧V0を示す。図1(C)では、速度起電力EbemfがVCM電圧Vvcmと同一方向に発生しているように示しているが、速度起電力EbemfがVCM電圧Vvcmと反対方向に発生する場合は、コイル端電圧V0はVCM電圧Vvcmと速度起電力Ebemfとの差になる。図1(D)は、VCM電圧Vvcmのうちで、インダクタンスLに発生する逆起電力VLだけを示す。図1(D)において、インダクタンスLに発生した逆起電力VLは、符号Xで示すようにネイピア数eを底にした指数関数で増大または減衰する。
アクチュエータ・アセンブリがロード/アンロード状態においては、リフト・タブがランプ機構に係合している間は磁気ヘッドが磁気ディスクからサーボ・データを読み取ることができないので、サーボ情報に依存しない速度起電力Ebemfを利用してアクチュエータの回転速度を一定にする定速度制御をする。速度起電力Ebemfは、VCMドライバに電圧検出回路を設けて、ボイス・コイルのコイル端電圧V0として検出することができる。図2は、慣性ラッチを使用している磁気ディスク装置のように、VCM電流Ivcmをそれほど大きくしないでロード/アンロードをすることができる場合において、速度起電力Ebemfを測定する方法を説明する図である。
図1(A)に示したように、VCMドライバの出力端で検出できるコイル端電圧V0は、VCM電圧Vvcmと速度起電力Ebemfの合計である。よって、ボイス・コイルの動作を停止させて速度起電力Ebemfをゼロにした状態でコイル端電圧V0を測定することにより、VCM電流IvcmとVCM電圧Vvcmの関係を示す特性Yを求めることができる。この特性Yを磁気ディスク装置のROMにデータとして格納しておき、実際の制御で所定のVCM電流Iaが検出され、かつ、コイル端電圧V0がVaとして実測されたときは、特性Yから求めたVCM電流Iaに対応するVCM電圧Vvcmをコイル端電圧V0から減算して速度起電力Ebemfを求めることができる。
しかし、マグネット・ラッチ式の磁気ディスク装置では、ラッチ・マグネットの吸引力に抗してアクチュエータ・アセンブリを駆動する必要があるためロード/アンロード状態におけるVCM電流Ivcmが非常に大きくなる。さらに、アクチュエータ・アセンブリをラッチ・マグネットの吸着から離脱させる際には、VCM電流Ivcmが最も大きくなり、かつ、アクチュエータ・アセンブリの回転速度が遅いため速度起電力Ebemfは小くなっている。したがって、コイル端電圧V0から図2の特性Yを利用して速度起電力Ebemfを検出することが困難になってくる。また、特性Yは、磁気ディスク装置の経年的な要因や、温度条件で変化するため、頻繁にキャリブレーションしておく必要がある。
よって、マグネット・ラッチ方式の磁気ディスク装置では、図1(B)に示すように、ロード/アンロード状態において、VCMドライバにVCM制御電圧Vdacを加える制御期間とコイル端電圧V0がゼロになる計測期間とに分けて、計測期間に速度起電力Ebemfを計測している。速度起電力Ebemfを正確に計測するためには、計測期間ではコイル端電圧V0にVCM電圧Vvcmが含まれないことが望ましい。
しかし、図1(D)に示すように、制御期間が終了しても一定の時間は、コイル端電圧V0にインダクタンスLに発生した逆起電力VLが残っており、さらに、この逆起電力VLによりVCM電流Ivcmも流れて抵抗Rにも逆起電力VRが発生して速度起電力Ebemfに重畳される。したがって、制御期間が終了してもただちに速度起電力Ebemfの計測を開始することができない。ネイピア数eを底にした指数関数にしたがって減衰する逆起電力VLが、速度起電力Ebemfを正確に計測することができる程度まで低下するには比較的長い時間が必要となる。しかも、その時間は、直前のVCM電流値Ivcmにより変化するため、減衰期間として可能性のある最も長い時間を採用したり、VCM電流値Ivcmに応じた複雑な計算をして求めた時間を採用したりして計測期間を設定する必要がある。
速度起電力Ebemfは一般に、計測期間の間5〜6回のサンプリングをしてそれらの平均値を採用するため計測期間の長さとして所定の時間が必要となる。計測期間の長さを一定時間確保して、かつ、計測期間の周期を所定の範囲内に設定するとした場合には、インダクタンスLの逆起電力VLにより制御期間を十分に確保することができなくなる。逆起制御期間を確保すれば、計測期間が短くなったり、計測期間の周期が長くなったりする。このような状態は、ロード/アンロードのためにアクチュエータを定速度制御するときに、目標速度に到達させるまでの時間が長くかかってしまうという問題を生じさせる。
そこで本発明の目的は、騒音を軽減した磁気ディスク装置を提供することにある。さらに、本発明の目的は、速度起電力によるアクチュエータの制御特性に優れた磁気ディスク装置を提供することにある。さらに本発明の目的は、振動や騒音の原因を軽減したアクチュエータの駆動システムを提供することにある。さらに本発明の目的は、騒音を少なくしながら短い時間で目標速度に到達させることができるロード/アンロード方法を提供することにある。
本発明の原理は、インダクタンス成分を含むボイス・コイルに供給する電流をスイッチング制御するときに、第1の設定電圧値から第2の設定電圧値に遷移する遷移期間に、第1の設定電圧値と第2の設定電圧値とを実質的な余弦波の遷移電圧値で連絡する点にある。ステップ状の電圧をボイス・コイルに加える場合には、ボイス・コイルに高調波電流が流れて振動や騒音の原因となるが、実質的な余弦波の遷移電圧を採用することで、高調波を含まない単一周波数の電流をボイス・コイルに流して振動および騒音の発生を抑制する。さらに、インダクタンスに発生する逆起電力を余弦波の半波長分の時間でゼロにすることができるため、遷移期間が経過したあとにすみやかに速度起電力の測定に移行することができる。
実質的な余弦波とは、理論的な余弦波をディジタル・データで生成するときに量子化やサンプリングに伴う誤差が含まれることを許容するという意味である。遷移電圧値は、第1の設定電圧値との境界および第2の設定電圧値との境界でその時間微分値がゼロになるような0〜πまたはπ〜2πの半周期の波形に選択することで、ボイス・コイルに含まれる高調波電流を最小にすることができる。好適には遷移電圧値を、第1の設定電圧値と前記第2の設定電圧値との差の半分の値を振幅値とする余弦波に振幅値を直流分として加算した値とする。
ボイス・コイルに加える遷移電圧値を組み込んだ制御電圧は、設定電圧値をPWM駆動やPFM駆動などで制御するさまざまなスイッチング制御方式に採用することができる。遷移電圧値を生成するためのデータは余弦波テーブルとして不揮発性メモリに格納しておくことで、プロセッサが振幅をパラメータにして必要な遷移電圧値を計算し任意の設定電圧値の間を連絡させることができる。プロセッサは、ボイス・コイルの抵抗とインダクタンスに発生する逆起電力がゼロである計測期間にコイル端電圧を測定して、これを速度起電力として認識する。
遷移電圧値を利用したアクチュエータ・アセンブリの制御方式は、ランプ機構に対してロード/アンロードさせるときのようにサーボ制御に代えて速度起電力を利用した定速度制御をするときに特に有益である。さらに、マグネット・ラッチを備える磁気ディスク装置では、制御期間から計測期間にすみやかに移行させることができるので、良好な制御特性を得ることができる。遷移電圧値は、ロード/アンロード状態のときだけ利用してもよいし、さらにサーボ制御状態のときにも利用してもよい。
本発明により、騒音を軽減した磁気ディスク装置を提供することができた。さらに、本発明により、速度起電力によるアクチュエータの制御特性に優れた磁気ディスク装置を提供することができた。さらに本発明により、振動や騒音の原因を軽減したアクチュエータの駆動システムを提供することができた。さらに本発明により、騒音を少なくしながら短い時間で目標速度に到達させることができるロード/アンロード方法を提供することができた。
[VCM制御電圧]
図3は、本発明の実施の形態にかかるVCM制御電圧Vdacの波形を説明する図である。ボイス・コイルの等価回路は図1(A)で説明したものと同じである。図3(A)では、アナログのVCM制御電圧Vdacの時間軸が制御期間P0と計測期間P3に分かれている。制御期間P0は、設定期間P1とその両側に配置された遷移期間P2で構成されている。設定期間P1ではVCM制御電圧Vdacが設定電圧値V1に設定されている。
計測期間P3では、VCM制御電圧Vdacが設定電圧値V3に設定される。図3(A)では、計測期間P3において設定電圧値V3はゼロになっているが、本発明の範囲には、設定電圧値V3が計測期間ではなく制御期間に設定される他の値の設定電圧値であって、ゼロ以外のプラスまたはマイナスの設定電圧値になる場合も含む。そして、設定期間P1と計測期間P3との間にある遷移期間P2におけるVCM制御電圧Vdacは、遷移電圧値V2に設定されている。遷移電圧値V2は図4に詳細を示すように、V2=Vmcos(nt)の余弦波のうちnt=0〜nt=πまでのT/2n(Tはn=1のときの周期)の半周期の波形である。
遷移電圧値V2は、余弦波の振幅Vmが設定電圧値V1と設定電圧値V3の差の1/2に設定され、かつ、振幅Vmに相当する直流分が合成されることで、始点A1が設定電圧値V1に連絡し、終点A2が設定電圧値V3に連絡する。始点A1と終点A2における遷移電圧値V2の時間微分値はゼロになるが、本発明はこのような余弦波の特徴を利用する点にも特徴がある。図3(A)で、設定電圧値V3から設定電圧値V1に遷移する遷移期間P2の遷移電圧値V4は、V2=Vmcos(nt)の余弦波形のうちnt=πからnt=2πまでのT/2nの半周期の波形である。遷移電圧値V4は遷移電圧値V2と同様に、余弦波の振幅Vmが設定電圧値V1と設定電圧値V3の差の1/2に設定され、かつ、振幅Vmに相当する直流分が合成されることで、始点が設定電圧値V3に連絡し、終点が設定電圧値V1に連絡する。
遷移期間P2は、余弦波V2=Vmcos(nt)のnを選択することで調整することができる。たとえば、n=2とすれば1周期はn=1に対応する周期Tの半分となり始点A1から終点A2までの遷移期間の時間を半分にすることができる。本実施の形態では、遷移電圧値V2と遷移電圧値V4のnを等しくしているが、異なる値に選択することも可能である。このような遷移期間P2において遷移電圧値V2、遷移電圧値V4を有するVCM制御電圧VdacをVCMドライバに供給したときに、ボイス・コイルに流れるVCM電流Ivcmの波形は図3(B)のようになる。図3(B)のVCM電流Ivcmは、図1(B)のVCM電流とは異なり、設定期間P1の電流値I1から計測期間P3の電流値I3までの遷移期間P2の間に、余弦波の電流値I2で遷移する。電流値I1から電流値I2に遷移する位置および電流値I2から電流値I3へ遷移する位置では、VCM電流Ivcmの時間微分値がゼロになる。計測期間P3から設定期間P1に遷移する間に流れるVCM電流I4も同様に余弦波となる。
遷移期間P2の間にボイス・コイルに流れる電流は、余弦波になるのでこれには高調波が含まれない。したがって、ボイス・コイルに振動として作用するトルクは単一周波数の成分になるため、磁気ディスク装置の機械系の共振点をずらして容易に振動を抑制することができる。従来は、VCM制御電圧Vdacの設定電圧値を変更してスイッチングするたびに磁気ディスク装置に振動や騒音が発生し、かつ複数の周波数成分の電流がボイス・コイルに流れていたため、それを抑制することが困難であったが本発明ではこの問題を解決している。
図3(C)は、インダクタンスLに発生する逆起電力VLの波形を示している。インダクタンスLに発生する逆起電力の絶対値は、インダクタンスLのインダクタンス値とこれに流れる電流の時間微分値の積として求まる。遷移期間にボイス・コイルに流れる電流値I2は余弦波であるため、これを時間微分すると正弦波(サイン波)になる。正弦波の逆起電力VLでは、遷移期間P2の始点と終点でともに電圧値がゼロになるので、図1(D)のように減衰するまで長い時間費やすこともない。
したがって、計測期間P3を図1(A)の場合に比べて早く開始することができ、結果として計測期間P2に対する制御期間P1の割合を長くすることができるので、アクチュエータを定速度制御するときに短時間で目標速度に到達させることができる。遷移期間P2は、余弦波の周期を変更することで任意の値に選択することができる。図3では、制御期間P0において、電圧値が1つしか示されていないが、実際には、図5で示すような複数の設定電圧値が設定されたのちに計測期間に入ることもできる。
図5に、遷移期間に余弦波を採用したVCM制御電圧Vdacの例を示す。図3で説明した遷移電圧値V2、V4を含むVCM制御電圧Vdacは、アクチュエータ・アセンブリをロード/アンロードさせるときだけ利用することに限定されず、磁気ヘッドがサーボ・データを読み取りながらアクチュエータをシーク動作やフォローイング動作をさせるサーボ制御をさせるときにも利用することができる。図5(A)では、周期T1を一定にしてオン期間を変化させるPWM方式の電圧制御に利用した例である。電圧値VaとVb(0V)の間を半周期の余弦波が連絡している。図5(B)は、オン期間T2を一定にして周波数を変化させるPFM方式の電圧制御に利用した例である。図5(C)は、設定電圧値が正または負の値において複数あり、それぞれの設定電圧値の間を半周期の余弦波が連絡している。図5(C)では、設定電圧値Vaから設定電圧値Vbに遷移する期間および設定電圧値Vbから設定電圧値Vc(0V)に遷移する期間はそれぞれ半周期の余弦波になっている。
[磁気ディスク装置]
図6は、本実施の形態にかかる磁気ディスク装置10の平面図である。ベース11には、磁気ディスク13、アクチュエータ・アセンブリ15、ランプ機構20、VCMマグネット21、VCMヨーク27、およびラッチ・マグネット23が取り付けられている。磁気ディスク13は、下部に設けられたスピンドル・モータのハブに固定されて回転可能に構成されている。磁気ディスク13の表面には、磁気ディスク13の半径方向に沿って複数のサーボ・データが放射状に書き込まれている。このサーボ・データを磁気ヘッドが読み取ることによりMPUユニットが磁気ヘッドの位置を認識することができる。
サーボ・データは、トラック識別データとバースト・パターンとから構成される。トラック識別データは各データ・トラックのトラック・アドレスを示す情報である。磁気ヘッドがこのトラック識別データを読み取ることにより、MPUユニットは磁気ヘッドが現在位置するトラック位置を認識することができる。バースト・パターンは互いに位相が異なる複数の信号記憶領域で構成されている。このバースト・パターンから出力される信号に基づいて、サーボ・トラックに対する磁気ヘッドのずれ量が判定可能となる。
アクチュエータ・アセンブリ15は、ヘッド・サスペンション・アセンブリ(HSA)16、コイル・ホルダ25、ボイス・コイル29を含む。VCMマグネット21は、コイル・ホルダ25とボイス・コイル29を露出させて示すために図では一部が欠けているが、実際はボイス・コイル29の全体を覆うように設けられている。VCMマグネット21の下部には、VCMヨーク27が設けられており、VCMマグネット21とVCMヨーク27との間には磁束空間が形成される。ボイス・コイル29、VCMマグネット21、およびVCMヨーク27はVCMを構成する。磁束空間の間におかれたボイス・コイル29に電流を流すことでアクチュエータ・アセンブリ15は、ピボット軸17を中心にして矢印AまたはB方向に回転する。アクチュエータ・アセンブリ15が矢印A方向に回転してゆくと、HSA16の先端に形成されたリフト・タブ19がランプ機構20の摺動面を滑走して、アクチュエータ・アセンブリ15はホーム・ポジションで停止する。この動作をアンロードという。
リフト・タブ19がランプ機構20の摺動面に乗り上げたあとは、磁気ヘッドが磁気ディスク13からサーボ・データを読みとることができないので、MPUユニットはボイス・コイル29に生じた速度起電力を検出してアクチュエータ・アセンブリの回転速度を認識する。ホーム・ポジションではアクチュエータ・アセンブリ15のコイル・ホルダ25がラッチ・マグネット23に吸着される。ラッチ・マグネット23は、ホーム・ポジションにおかれたアクチュエータ・アセンブリに外部から衝撃や振動が加えられてもアクチュエータ・アセンブリ15が容易に離脱しないように強力な磁力を備えている。アンロードは、外部からのコマンドや内部的なイベントに基づいて磁気ディスク13の回転を停止させるときに停止前に行う。
磁気ディスク13が回転したのちに、ホーム・ポジションにおかれたアクチュエータ・アセンブリをランプ機構20から矢印B方向に移動させる動作をロードという。アクチュエータ・アセンブリ15をロードさせるときは、VCMはラッチ・マグネット23の吸着力を超えたトルクをボイス・コイル29に発生させる必要があるため、ボイス・コイル29には大きな電流が流される。
図7に、磁気ディスク装置10のブロック図を示す。図7では、図6と同一の構成要素には同一の参照番号を付して説明を省略する。図7では図6に示されていなかった磁気ディスク13を回転させるスピンドル・モータ14と磁気ヘッド18が示されている。磁気ヘッド18は、磁気ディスク13の表裏面に対応してHSA16の先端部に2つ保持されている。磁気ヘッド18は、磁気信号を利用して磁気ディスク13に対してデータの書き込みおよび読み出しを行う。また、磁気ヘッド18は、磁気ディスク13に書き込まれているサーボ・データを読み取る。磁気ヘッド18は、アクチュエータ・アセンブリ15と一体となって磁気ディスク13の半径方向に移動する。
リード/ライト・チャネル59は、ユーザ・データの読み取りおよび書き込み処理を実行する。具体的には、ハードディスク・コントローラ(HDC)65を介してホスト装置73から転送された書き込みにかかるディジタル・データを書き込み電流に変換して磁気ヘッド18に供給する。磁気ヘッド18は、この書き込み電流に基づいて磁気ディスク13に対してデータの書き込みを行う。リード/ライト・チャネル59は、磁気ディスク13から読み出した読み出し電流をディジタル・データに変換してHDC65を介してホスト装置73に出力する。リード/ライト・チャネル59が生成するディジタル・データには、サーボ情報も含まれている。サーボ・コントローラ63は、リード/ライト・チャネル59から出力される読み出しデータの中からサーボ情報を抽出する。前述のように、サーボ情報は、トラック識別データおよびバースト・パターンを含んでいる。サーボ・コントローラ63は、抽出したサーボ情報をMPUユニット61に転送する。
HDC65は、磁気ディスク装置10のインターフェースとしての機能を有している。その機能の1つは、ホスト装置73から転送された書き込みデータを受け取るとともにリード/ライト・チャネル59に転送することである。また他の機能として、リード/ライト・チャネル59から転送される読み出しデータをホスト装置73に転送することである。HDC65は、さらに、ホスト装置73からコマンドや制御情報を受け取ってMPUユニット61に転送する。ディジタル/アナログ変換器(DAC)57は、MPUユニット61から出力されたディジタルのDAC入力値をアナログのVCM制御電圧値Vvcmに変換してVCMドライバ8に出力する。VCMドライバ8は、DAC57から受けたVCM制御電圧値VvcmをVCMの駆動電流に変換してボイス・コイル29に供給する。電圧検出回路53は、VCMドライバ51の出力端に生じたボイス・コイル29のコイル端電圧値V0を検出してアナログ/ディジタル・コンバータ(ADC)55に送る。電圧検出回路53は、VCMドライバ51の中に組み込むこともできる。ADC55は、ディジタル・データに変換されたコイル端電圧値V0をMPUユニット61に送る。
MPUユニット61は、ホスト装置73との間で行うデータ通信、アクチュエータ・アセンブリ15の動作、および磁気ディスクに対するデータの読み取りおよび書き込み動作などを制御する。MPUユニット61は、ROM67に格納されたファームウエア71を実行する。本発明にかかるロード/アンロード方法や遷移電圧値を含むDAC入力値を生成するアルゴリズムもMPUユニット61がファームウエア71を実行して行う。MPUユニット61は、サーボ・コントローラ63から転送されたサーボ情報に基づいて磁気ヘッド18の位置を判断し、磁気ヘッド18の現在位置と目標位置との偏差に基づいて磁気ヘッド18の速度制御のためのDAC入力値を計算してDAC57に出力する。DAC入力値は、サーボ・データが磁気ヘッド18で読み出される度にMPUユニット61から出力される。
ROM67は、余弦波の波形を示すデータ・テーブルである余弦波テーブル69を格納している。余弦波テーブル69には、図3の遷移期間P2に半周期T/2nを一致させた余弦波のデータが1周期分格納されている。MPUユニット61は、余弦波テーブル69を利用して遷移前の設定電圧値V1と遷移後の設定電圧値V3との差から振幅Vmを計算することにより、任意の設定電圧値V1と設定電圧値V3との間を余弦波で遷移させる遷移電圧値V2のディジタル・データを生成することができる。MPUユニット61は、図3の遷移電圧値V2に対応するディジタル・データを、遷移前の設定電圧値V1が設定電圧値V3より大きい場合は余弦波のnt=0〜πまでの範囲を利用し、遷移前の設定電圧値V1が設定電圧値V3より小さい場合は余弦波のnt=π〜2πまでの範囲を利用して、DAC57が図3(A)に示したような設定値電圧値V1、V3と遷移電圧値V2とで構成されるVCM制御電圧Vdacを生成するためのDAC入力値を生成する。
余弦波テーブル69のデータはディジタル値であるため、量子化およびサンプリングの誤差が生ずるので理論的な余弦波には一致しないが、余弦波テーブルのデータは理論的な余弦波に近似するデータとして構成されている。したがって、理論的な余弦波に一致しないデータであっても本発明の余弦波に含まれる。ボイス・コイル29が磁束空間を移動したときには、移動速度に比例した速度起電力Ebemfが発生する。MPUユニット61は、図3の計測期間P3の間に検出したADC55から送られたコイル端電圧V0を速度起電力Ebemfとして認識する。MPUユニット61は、磁気ヘッド18がサーボ・データを読みとることができない間は、速度起電力Ebemfからアクチュエータ・アセンブリ15の回転速度を計算して、DAC57に供給するDAC入力値を決定する。
[ロード/アンロード方法]
図8は、ホーム・ポジションに位置付けられたアクチュエータ・アセンブリ15をロードするときの手順を示すフローチャートである。ブロック101では、磁気ディスク装置10のROM67には、余弦波テーブルが格納され、ファームウエア71にはロード/アンロードを実現するプログラムとVCM制御電圧を生成するためのプログラムが含まれている。ブロック103では、計測期間P3が設定されてファームウエア71に組み込まれている。ブロック105において、アクチュエータ・アセンブリ15は、リフト・タブ19がランプ機構20に係合しコイル・ホルダ25がラッチ・マグネット23に吸着している状態でホーム・ポジションに位置付けられている。
ブロック107でMPUユニット61がラッチ・マグネット23からコイル・ホルダ25を離脱させるための設定電圧値に相当するDAC入力値を計算し、ブロック107で遷移電圧値に相当するDAC入力値を計算する。ブロック111でDAC57は、ディジタルのDAC入力値をそれに対応するアナログのVCM制御電圧Vvcmに変換する。そして、VCMドライバ51は、VCM制御電圧Vvcmに応じたVCM電流Ivcmをボイス・コイル29に流してアクチュエータ・アセンブリ15を図6の矢印B方向に移動させる。ブロック113では、MPUユニット61が計測期間にADC55から受け取ったVCMドライバ51の出力端に生じたコイル端電圧値を速度起電力Ebemfとして認識して、ブロック115でアクチュエータ・アセンブリ15が定速度で動作しているか否かを判断する。
アクチュエータ・アセンブリの回転速度が一定速度でない場合はブロック119に移行して、MPUユニット61はファームウエア71に組み込まれたアルゴリズムに基づいてアクチュエータ・アセンブリを定速度制御するようにDAC入力値を計算する。定速度制御はMPUユニット61が、式(1)に基づいて算出したVCM電流Ivcmを得るためのDAC信号を計算することにより行う。式(1)において、Vtagtは目標速度で、Verrは目標速度Vtagtと速度起電力Ebemfから計算した実際の速度Vbemfとの速度偏差である。Kpは比例項の係数でありKiは積分項の係数である。
Figure 2007293980
ブロック117では、磁気ヘッド18が磁気ディスク13上に移動してサーボ・データを読み取りMPUユニット61がサーボ情報を認識したか否かを判断する。MPUユニット61がサーボ情報を認識しない場合は、MPUユニット61はブロック119で定速度制御を継続する。MPUユニット61がサーボ情報を認識したときはブロック121に移行してMPUユニット61はサーボ制御を開始する。サーボ制御を開始したあとは、MPUユニット61は、遷移電圧値を含まないステップ状のVCM制御電圧Vvcmを生成するようにしてもよい。アクチュエータ・アセンブリ15がサーボ制御されているときに、ホスト装置73からコマンドを受け取ったり内部イベントが発生したりしてアンロードするときは、ブロック107からブロック119の手順にしたがって、アクチュエータ・アセンブリ15をホーム・ポジションまで移動させ、ラッチ・マグネット23にコイル・ホルダ25を吸着させる。
図9(A)は従来のVCM制御電圧VdacをVCMドライバに印加してアクチュエータ・アセンブリをロードした場合の加速度を示し、図9(B)は本実施の形態にかかる余弦波を含むVCM制御電圧VdacをVCMドライバに印加してアクチュエータ・アセンブリをロードした場合の加速度を示す図である。いずれの場合も加速度は、同一の磁気ディスク装置に対して、筐体の表面に加速度センサを貼り付けて計測した。図9の時間軸の幅は、アクチュエータ・アセンブリのリフト・タブが、ホーム・ポジションからランプ機構の摺動面を滑動して磁気ディスク上に移動するまでの間の時間になっている。VCM制御電圧Vdacを従来の矩形波にした場合は、図9(A)のような加速度の波形と同時に、シャカシャカといった機械系振動音が観測される。
一方、VCM制御電圧Vdacを図9(B)のように遷移期間に余弦波を含む構成にすると、加速度は非常に小さくなり、シャカシャカ音がほとんど聞き取れない位に静粛な状態を示すようになった。実際には、図9(A)の場合に比べて図9(B)の場合は約10dBほど加速度が低下している。
図10は、ライン151が従来のVCM制御電圧VdacをVCMドライバに印加してアクチュエータ・アセンブリをロードした場合の音圧を示し、ライン153は本実施の形態にかかる余弦波を含むVCM制御電圧VdacをVCMドライバに印加してアクチュエータ・アセンブリをロードした場合の音圧を示す図である。音圧は、同一の磁気ディスク装置の周囲にマイクロフォンを設置してVCM制御電圧Vdac以外を同一条件にして測定した。時間軸は、磁気ディスク装置に電源を投入してからの経過時間を示している。期間T1は、スピンドル・モータが回転を開始してから一定速度に到達するまでの状態を示している。期間T2は、ホーム・ポジションにおかれたボイス・コイルに対して電流を流すために、VCM制御電圧VdacがVCMドライバに印加され、かつ、リフト・タブがランプ機構上にある状態である。期間T3は、リフト・タブがランプ機構から離れて磁気ディスク上に移動した状態である。
期間T2において、アクチュエータ・アセンブリがラッチ・マグネットの吸着から解放されて定速度制御のもとでリフト・タブが磁気ディスク上に移動するまで、ライン151の音圧ピーク値とライン153の音圧ピーク値との間では約12dBの差が検出されている。したがって、本実施の形態にかかる磁気ディスク装置は、静粛な環境で使用するホスト装置に搭載することに特に適している。
これまで本発明について図面に示した特定の実施の形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られたいかなる構成であっても採用することができることはいうまでもないことである。
ボイス・コイルの等価回路と従来のスイッチング制御方式を採用したときに、等価回路に発生する電圧波形および電流波形を示す図である。 ロード/アンロード状態におけるVCM電流Ivcmがあまり大きくない場合に、速度起電力Ebemfを測定する方法を説明する図である。 本発明の実施の形態にかかるVCM制御電圧Vdacの波形を説明する図である。 遷移電圧値V2を説明する図である。 遷移期間に余弦波を採用したVCM制御電圧Vdacの例を示す図である。 本実施の形態にかかる磁気ディスク装置10の平面図である。 磁気ディスク装置の概略ブロック図である。 ホーム・ポジションに位置付けられたアクチュエータ・アセンブリをロードするときの手順を示すフローチャートである。 従来のVCM制御電圧Vdacを印加してロードした場合と、本実施の形態にかかるVCM制御電圧Vdacを印加してロードした場合の加速度を比較した図である。 従来のVCM制御電圧Vdacを印加してロードした場合と、本実施の形態にかかるVCM制御電圧Vdacを印加してロードした場合の音圧を比較した図である。
符号の説明
13…磁気ディスク
15…アクチュエータ・アセンブリ
18…磁気ヘッド
20…ランプ機構
21…VCMマグネット
23…ラッチ・マグネット
25…コイル・ホルダ
29…ボイス・コイル
61…MPUユニット
67…ROM

Claims (20)

  1. 磁気ディスクと、
    磁気ヘッドとボイス・コイルとを搭載したアクチュエータ・アセンブリと、
    前記ボイス・コイルに電流を供給するVCMドライバと、
    第1の設定電圧値と、第2の設定電圧値と、前記第1の設定電圧値と前記第2の設定電圧値の間を連絡する実質的な余弦波の遷移電圧値とで構成されるVCM制御電圧を前記VCMドライバに供給するディジタル/アナログ変換器と
    前記ディジタル/アナログ変換器に入力信号を供給するプロセッサと、
    を有する磁気ディスク装置。
  2. 前記遷移電圧値は、前記第1の設定電圧値との境界および前記第2の設定電圧値との境界における時間微分値がゼロである請求項1記載の磁気ディスク装置。
  3. 前記遷移電圧値は、前記第1の設定電圧値と前記第2の設定電圧値との差の半分の値を振幅値とする余弦波に該振幅値が加算された値である請求項1記載の磁気ディスク装置。
  4. 前記遷移電圧値は前記第1の設定電圧値に連絡する位置から前記第2の設定電圧値に連絡する位置までの間が半周期で構成されている請求項1記載の磁気ディスク装置。
  5. 前記第1の設定電圧値がプラスの電圧値であり、前記第2の設定電圧値がゼロ電圧値である請求項1記載の磁気ディスク装置。
  6. 前記第1の設定電圧値と前記第2の設定電圧値がともにゼロ以外の値である請求項1記載の磁気ディスク装置。
  7. 前記ディジタル/アナログ変換器は、さらに第3の設定電圧値を前記VCMドライバに供給し、前記第2の設定電圧値は前記第1の設定電圧値および前記第3の設定電圧値より大きく、前記プロセッサは前記第1の設定電圧値と前記第2の設定電圧値との間を0〜πの半周期の余弦波で連絡させ前記第2の設定電圧値と前記第3の設定電圧値との間をπ〜2πの半周期の余弦波で連絡させる入力信号を前記ディジタル/アナログ変換器に供給する請求項1記載の磁気ディスク装置。
  8. 前記ディジタル/アナログ変換器は、前記VCMドライバにPWM方式またはPFM方式の電圧値を供給する請求項1記載の磁気ディスク装置。
  9. 前記遷移電圧値を生成するための余弦波テーブルを格納した不揮発性メモリを有し、前記プロセッサは前記余弦波テーブルを参照して前記遷移電圧値に対応した信号を生成する請求項1記載の磁気ディスク装置。
  10. 前記アクチュエータ・アセンブリを吸着するラッチ・マグネットを有する請求項1記載の磁気ディスク装置。
  11. 前記ボイス・コイルに発生するコイル端電圧を測定する電圧検出回路を有する請求項1記載の磁気ディスク装置。
  12. 前記プロセッサは、前記ボイス・コイルの抵抗とインダクタンスに発生する逆起電力が小さい計測期間に計測した前記コイル端電圧から速度起電力を検出する請求項11記載の磁気ディスク装置。
  13. 前記磁気ヘッドを退避させるランプ機構を備える請求項1記載の磁気ディスク装置。
  14. 前記ディジタル/アナログ変換器は、前記磁気ヘッドが前記ランプ機構から前記磁気ディスク上にロードして前記プロセッサがサーボ制御を開始するまでの間前記遷移電圧値を前記VCMドライバに供給する請求項13記載の磁気ディスク装置。
  15. 前記ディジタル/アナログ変換器は、前記磁気ヘッドが前記磁気ディスク上に浮上しているときにアンロードを開始してから、前記磁気ヘッドが前記ランプ機構上のホーム・ポジションまで移動する間、前記遷移電圧値を前記VCMドライバに供給する請求項13記載の磁気ディスク装置。
  16. 前記ディジタル/アナログ変換器は、前記磁気ヘッドが前記磁気ディスク上に浮上して前記アクチュエータ・アセンブリがサーボ制御されている間、前記遷移電圧値を前記VCMドライバに供給する請求項1記載の磁気ディスク装置。
  17. 磁気ディスク装置において、ボイス・コイルを搭載するアクチュエータ・アセンブリを駆動するシステムであって、
    前記ボイス・コイルに電力を供給する電力供給回路と、
    前記電力供給回路が、第1の設定電圧値と第2の設定電圧値と前記第1の設定電圧値と前記第2の設定電圧値とを連絡する実質的な余弦波の遷移電圧値とを前記ボイス・コイルに出力するように前記電力回路を制御する制御回路と
    を有する駆動システム。
  18. 前記制御回路は、所定の遷移期間を半波長とする余弦波データの余弦波テーブルを格納したメモリを含む請求項17記載の駆動システム。
  19. 磁気ディスク装置において、磁気ヘッドを搭載するアクチュエータ・アセンブリをランプ機構からロード/アンロードする方法であって、
    前記磁気ディスク装置が、ボイス・コイルに電流を供給するVCMドライバに対して電圧を供給する制御期間と電圧を供給しない計測期間とを設定するステップと、
    前記磁気ディスク装置が、前記制御期間において所定の設定電圧値を供給する設定期間と実質的な余弦波の遷移電圧値を供給する遷移期間とを設定するステップと、
    前記所定の設定電圧値と前記遷移電圧値とを含むVCM制御電圧を前記VCMドライバに供給して前記磁気ヘッドを前記ランプ機構から磁気ディスクに向かって移動させるステップと、
    前記ボイス・コイルに発生した速度起電力に基づいて前記アクチュエータ・アセンブリを定速度制御するステップと、
    を有するロード/アンロード方法。
  20. 前記遷移期間を終了してからつぎの遷移期間を開始するまでの間にプロセッサが前記速度起電力を測定するステップを有する請求項19記載のロード/アンロード方法。

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