JP3856165B2 - 人体局部洗浄装置 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、用便後等に人体局部を温水により洗浄する人体局部洗浄装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
人体局部洗浄装置は、温水により人体局部を洗浄するものであり、洗浄に使用する温水は、装置本体内に設置される温水タンクにて上水を昇温させることにより生み出している。温水の温度は、洗浄を行なう場所が非常にデリケートな場所であるため、温度管理を厳重に行なう必要がある。
【０００３】
図２を用いて、その制御方法を述べると、給水された冷水は、電磁弁１を介して温水タンク２に入り、温水ヒータ４によって温められ、その後洗浄ノズル５から噴出される。洗浄の開始は、洗浄スイッチ１２からの指令を第１の制御手段１０が受け、電磁弁１を開弁することにより行なわれ、温水タンク２内の温度管理は、温水タンク内に設けた温度センサ３からの情報を第２の制御手段１１が受け、温水ヒータ４をＯＮ−ＯＦＦさせることにより行なっている。
【０００４】
前述した温度センサ３からの情報は、第２の制御手段１１に送られる以外に、過温検知手段８にも送られ、万一予め設定していた設定温度以上に温水タンク内の温度が上昇するようなことがあれば、第１の制御手段１０に信号を送り、電磁弁１を遮断すると共に、洗浄ノズル５を本体内に収納するようになっている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したような人体局部洗浄装置においては、過温検知手段８が異常高温を検知した際に、電磁弁１を遮断することにより洗浄水流路を閉じてしまうために、該洗浄水流路及び洗浄ノズル５内に熱水が残ってしまう。
【０００６】
従って、次回使用者が人体局部洗浄装置を使用する際に、過温検知手段８が作動しないようなことがあれば、電磁弁１が開き、洗浄水流路及び洗浄ノズル５内の熱水が噴出してしまうことになる。次回使用者がいないような場合（又は数１０分程度後の使用者しかいない場合）であっても、熱水は器具内部に留まるために、器具を破損させる恐れがある。
【０００７】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、温水タンク３内の洗浄水が異常高温になった場合でも、使用者に対して熱水が噴出されることがなく、熱水が器具内部に留まることもない人体局部洗浄装置を提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明は、図１に示すように、温水タンクと、この温水タンク上流に配置される電磁弁と、この電磁弁および前記温水タンクの下流に配置され、電動機により駆動する洗浄ノズルとを備え、上記温水タンクが、その内部の水を加熱する温水ヒータと、この水の温度を測定する過温検知手段とを有し、上記過温検知手段にて水温が設定温度以上となれば、上記電磁弁を開放したまま上記電動機を駆動させて洗浄ノズルを本体内に収納することを特徴とする人体局部洗浄装置である。
【０００９】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる制御器は、マイコンを適宜使用できるものであり、図１では第２の制御手段１１として記載されている。制御器は、図面から明らかなように、温水タンク２内の水を所定温度に保つために、温度センサ３からの水温情報を基に温水ヒータ４のＯＮ−ＯＦＦを行なっている。
【００１０】
過温検知手段８は、温度センサ３からの水温情報から、温水タンク２内の水温が予め設定されている温度より高いか、低いかを判定するものであり、万一設定温度以上であるとの判断を行なうと、第１の制御手段１０へその信号を送る。
【００１１】
第１の制御手段１０は、前述した過温検知手段８からの信号を受け、電磁弁１を閉じることなく、洗浄ノズル５を電動機７を用いて収納させ、位置検出センサ６にて確認を行なう。図１では、便宜上第１の制御手段１０及び第２の制御手段１１を分けて記載してあるが、２つを同一のマイコンを使用して制御する制御部９としても何等問題はない。
【００１２】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図１に沿って説明する。本発明に用いられる人体局部洗浄装置は、第１の制御手段１０によって弁の開閉を制御される電磁弁１から冷水を給水し、樹脂製の温水タンク２内で第２の制御手段１１により制御される温水ヒータ４（シーズヒータを使用）により昇温させた後、洗浄ノズル５より噴出させる。温水タンク２内の水の温度は、使用者が適宜選択する水温（４０℃前後）にて一定に保たれるが、何等かの理由により異常高温（４５℃以上）になった場合には、直ちに過温検知手段８から第１の制御手段１０に信号が送られる。
【００１３】
異常高温であるとの信号を受けた第１の制御手段１０は、電磁弁１を閉じることなく、電動機７を駆動させて洗浄ノズル５を収納させ、熱水が人体局部に噴出されるのを阻止すると同時に、器具内部からも排出する。
【００１４】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、万一温水タンク内にて異常高温の水が作られても、人体局部に対して噴出されることなく、器具内部に留まることもないために、安全であり、耐久性のある人体局部洗浄装置を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施例を示す制御ブロック図である。
【図２】従来例を示す制御ブロック図である。
【符号の説明】
１．電磁弁 ２．温水タンク ３．温度センサ ４．温水ヒータ ５．洗浄ノズル ６．位置検出センサ ７．電動機 ８．過温検知手段 ９．制御部 １０．第１の制御手段 １１．第２の制御手段 １２．洗浄スイッチ

Claims (1)

1. 温水タンクと、この温水タンク上流に配置される電磁弁と、この電磁弁および前記温水タンクの下流に配置され、電動機により駆動する洗浄ノズルとを備え、
   上記温水タンクが、その内部の水を加熱する温水ヒータと、この水の温度を測定する過温検知手段とを有し、
   上記過温検知手段にて水温が設定温度以上となれば、上記電磁弁を開放したまま上記電動機を駆動させて洗浄ノズルを本体内に収納する人体局部洗浄装置。

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