JP3855614B2 - 燃料電池発電方法、燃料電池発電装置および使用済アルコール溶液の再利用方法 - Google Patents

燃料電池発電方法、燃料電池発電装置および使用済アルコール溶液の再利用方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池発電方法、燃料電池発電装置および使用済アルコール溶液の再利用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置あるいは液晶装置などを製造する事業所では、各種の洗浄工程が行われているが、この洗浄工程では、ワークを水洗浄した後、ワークに付着した洗浄水をアルコールで置換し、しかる後に乾燥を行なうのが一般的である。
【0003】
しかしながら、このような洗浄工程で使用したアルコール溶液には、かなりの水が含まれているため、再利用する方法がないのが現状である。このため、従来は、焼却などの方法で処理するか、業者に引き取ってもらっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、使用済アルコール溶液を焼却する方法は、環境汚染の問題があり、好ましくない。また、使用済アルコール溶液を一括して業者に引き取ってもらう方法は、かなりのコストがかかる。
【0005】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、使用済アルコール溶液を環境汚染を引き起こすことなく処理でき、かつ、コスト削減に寄与することのできる燃料電池発電方法、燃料電池発電装置および使用済アルコール溶液の再利用方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明では、アルコール溶液を蒸発させてアルコール蒸気を生成するとともに、このアルコール蒸気と水蒸気とを混合したものから改質器により燃料ガスを生成し、この燃料ガスを燃料電池本体に供給して発電する燃料電池発電方法において、前記アルコール溶液は、水を含有していることを特徴とする。
【0007】
本発明において、燃料電池発電方法では、アルコール溶液を蒸発させてアルコール蒸気を生成するとともに、このアルコール蒸気から燃料ガスを生成するが、その間の反応では、水が必要であるため、アルコール蒸気と水蒸気とを混合したものから改質器に供給している。すなわち、燃料ガスを生成するときには、アルコール蒸気と水とが必要であるため、本発明では、予め水を含んだアルコール溶液からアルコール蒸気を生成することにより、水を含んだ使用済アルコール溶液を燃料電池発電に再利用する。従って、事業所などで発生した使用済アルコール溶液を焼却する必要がないので、環境汚染を防止することができる。また、発電した電力は、そのまま、事業所で使用できるため、電力使用量を削減することもできる。それ故、使用済アルコール溶液を業者に引き取ってもらう方法に比較してかなりのコストメリットを有する。
【0008】
本発明において、前記アルコール溶液としては、メチルアルコールを含有しているもの、イソプロピルアルコールを含有しているもの、エチルアルコールを含有しているもの、ノルマルプロピルアルコールを含有しているものを用いることができる。また、前記アルコール溶液としては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールおよびノルマルプロピルアルコールからなる群より選ばれたアルコールを含有する使用済アルコール溶液を含有しているものを用いることができる。これらのアルコールのうち、メチルアルコールやイソプロピルアルコールは特に、事業所から大量に排出されるので、これらのアルコールを発電用に再利用できれば、環境保護およびコスト削減に大きな効果を奏する。
【0009】
本発明において、前記アルコール溶液に含まれる水分量は、60重量%以下であることが好ましい。このようなアルコール溶液であれば、従来から使用されている燃料電池発電装置をほぼそのまま使用することができる。
【0010】
本発明において、前記アルコール溶液に含まれる水分量は、30重量%以下であることが好ましい。このようなアルコール溶液であれば、水を含んでいたとしても、かなり効率よく発電を行なうことができる。
【0011】
本発明において、前記アルコール溶液に含まれる水分量は、10重量%以下であることが好ましい。このようなアルコール溶液であれば、水を含んでいたとしても、水を含まない場合と同等の発電効率を安定して維持することができる。
【0012】
本発明において、前記アルコール溶液として、水を含むアルコール溶液と純アルコールとを混合してアルコール溶液に含まれる水の濃度を低下させたもの、あるいは、水を少量だけ含むアルコールと水を多量に含むアルコールとを混合してアルコール溶液に含まれる水の濃度を調整したものを用いてもよい。
【0013】
本発明に係る燃料電池発電方法は、事業所から排出された使用済アルコール溶液の再利用方法でもある。このような使用済アルコール溶液は、例えば、ワークを洗浄した後、前記ワークに付着した洗浄液をアルコールで置換し、しかる後に乾燥を行なう洗浄工程で発生したアルコール溶液であり、このような使用済アルコール溶液は、水を含有し、かつ、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールおよびノルマルプロピルアルコールからなる群より選ばれたアルコールを含有している。このような再使用方法を採用すると、使用済アルコール溶液を焼却、あるいは業者による引き取りなどを行なう必要がなく、かつ、使用済アルコール溶液を用いて発電を行なうので、その分は、事業所で使用する電力量を削減できるので、コスト削減に寄与することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【0015】
[燃料電池発電装置および燃料電池発電方法の基本的な説明]
図1は、本発明が適用される燃料電池発電装置の構成を示すブロック図である。
【0016】
図1において、燃料電池発電装置1の主要構成要素は、水素極11(アノード)および酸素極12(カソード)を有する燃料電池本体10である。この燃料電池本体10は、水素極11に供給される燃料ガスと、空気ブロア21によって酸素極12に供給される空気との電気化学反応によって発電し、発電した直流電圧を電気経路30を介してインバータ31に出力する。インバータ31は、直流電圧を交流電圧に変換して出力する。
【0017】
燃料電池発電装置1には、まず、アルコール溶液からアルコール蒸気を生成するアルコール蒸発器6、およびこのアルコール蒸発器6で発生したアルコール蒸気を脱硫・CO変成器7を介して改質器8に供給するアルコール蒸気供給経路40(点線L1で示す)が構成されている。
【0018】
改質器8の出口からは、この改質器8で生成した燃料ガスを燃料電池本体10に供給するための燃料ガス供給経路45(実線L2で示す)が構成され、この燃料ガス供給経路45は、脱硫・CO変成器7を通って燃料電池本体10の水素極11に接続されている。
【0019】
脱硫・CO変成器7は、脱硫装置とCO変成装置とを一体化したものであり、脱硫装置は、アルコール蒸気供給経路40を通って改質器8に供給されるアルコール蒸気から硫黄分を除去し、CO変成装置は、燃料ガス供給経路45を通って水素極11に供給される燃料ガスからCOを除去する。
【0020】
アルコール蒸気供給経路40には、脱硫・CO変成器7と改質器8との間に対して、外部から水蒸気が供給される水蒸気供給経路48(二点鎖線L11で示す)が接続され、この水蒸気供給経路48を介してアルコール蒸気供給経路40に供給された水蒸気は、アルコール蒸気と所定の割合で混合されて改質器8に供給される。
【0021】
改質器8には、バーナ9が構成され、このバーナ9には、空気ブロア21から送られてくる空気を供給する第1の空気経路22(二点鎖線L3で示す)と、水素極11から排出された水素ガスをバーナ9に供給するための水素ガス排出経路28(一点鎖線L4で示す)とが接続されている。改質器8からは、バーナ9で発生した排ガスを外部に放出するための水回収経路27(点線L7で示す)が延びており、この水回収経路27の途中位置には、排ガスから水を回収する水回収熱交換器50が介挿されている。
【0022】
これに対して、酸素極12には、空気ブロア21から送られてくる空気を酸素極12に供給するための第2の空気経路23(二点鎖線L5で示す)が接続されている。酸素極12の出口には、酸素極12から排出された水蒸気を水回収経路27に排出するための水蒸気排出経路24(実線L15で示す)が接続されている。
【0023】
燃料電池本体10での電気化学反応は、発熱反応であるので、燃料電池本体10の内部には、冷却板13が配置されている。この冷却板13に対しては、冷却水が循環する電池冷却水循環経路61(実線L12で示す)が接続されている。この電池冷却水循環経路61の途中位置には、水蒸気分離器52、ポンプ53、熱交換器54が介挿されている。水蒸気分離器52から水蒸気供給経路48には水蒸気回収経路62(実線L14で示す)が接続されている。熱交換器54には、排熱回収経路65(実線L8で示す)が通っており、この、排熱回収経路65の途中位置には、水回収熱交換器50、ポンプ55、冷却モジュール56、排熱回収熱交換器57が介挿されている。
【0024】
水回収熱交換器50からは冷却水供給経路66(一点鎖線L10で示す)が延びており、この冷却水供給経路66は、電池冷却水循環経路61に対して水蒸気分離器52とポンプ53との間で接続している。この冷却水供給経路66には、水タンク58および水処理装置59が介挿されている。
【0025】
また、排熱回収熱交換器57には、回収された熱を別利用するための温水経路68(実線L16で示す)が接続されている。
【0026】
このように構成した燃料電池発電装置1において、アルコール蒸発器6にアルコール溶液が供給されると、アルコール蒸発器6からはアルコール蒸気が発生する。このアルコール蒸気は、アルコール蒸気供給経路40を通って脱硫・CO変成器7に供給され、脱硫・CO変成器7において、アルコール蒸気に含まれている硫黄分が除去される。
【0027】
次に、脱硫・CO変成器7で脱硫されたアルコール蒸気は、改質器8に供給される。また、アルコール蒸気供給経路40では、水蒸気供給経路48から供給された水蒸気がアルコール蒸気と混合され、この混合された蒸気は、改質器8に供給される。
【0028】
改質器8は、そこに充填されている改質触媒によって、下式で表されるメチルアルコール水蒸気改質反応を行い、メチルアルコール蒸気および水蒸気から水素ガス、一酸化炭素、水蒸気、二酸化炭素を生成する。なお、本形態の燃料電池発電装置1では、後述するように、アルコール蒸気を発生するアルコールとして、メチルアルコールに限らず、エチルアルコール、ノルマルアルコール、イソプロピルアルコール、各種アルコールが混合したものを用いることができるが、いずれのアルコールを用いた場合も、発電の原理などが同様であるため、以下の説明では、メチルアルコールを用いた例を説明する。
【0029】
【化1】
Figure 0003855614
このメチルアルコール水蒸気改質反応では、吸熱反応であるメチルアルコール分解反応と、発熱反応であるCOシフト反応とが起こっているが、前者の熱量が大きいので、燃料電池本体10では、後述するように、バーナ9による加熱が行われる。
【0030】
改質器8で生成されたガスは、燃料ガス供給経路45を通って脱硫・CO変成器7に供給される。改質器8を出た燃料ガスは、CO濃度が数%オーダーであるため、燃料ガスは、CO変成器7において、CO濃度が0.5%以下にまで減少あるいは除去される。従って、脱硫・CO変成器7からは、燃料ガス供給経路45を通って、水素ガス、水蒸気、二酸化炭素が燃料電池本体10の水素極11に供給されることになる。
【0031】
これに対して、燃料電池本体10の酸素極12には、空気ブロア21によって第2の空気経路23から空気が供給される。
【0032】
その結果、燃料電池本体10では、下式で示す反応が起こり、燃料電池本体10から直流電圧が電気経路30を介してインバータ31に出力され、この出力は、インバータ31において交流電圧に変換された後、出力される。
【0033】
【化2】
Figure 0003855614
このような反応によって、燃料電池本体10の水素極11からは水素ガスが排出されるが、この水素ガスは水素ガス排出経路28を通って改質器8のバーナ9に供給される。また、バーナ9には、水素ガスを燃焼させるのに必要な空気が空気ブロア21から第1の空気供給経路22を介して供給されているので、これらを利用してバーナ9で水素の燃焼が行われ、それによって発生した熱は、改質器8内を加温するのに用いられる。
【0034】
この燃焼によってバーナ9で発生した水蒸気は、水回収経路27(点線L7で示す)を通って水回収熱交換器50に供給される。また、燃料電池本体10の酸素極12から水蒸気排出経路24には水蒸気が排出され、この水蒸気も水回収経路27(点線L7で示す)を通って水回収熱交換器50に供給される。
【0035】
このようにして燃料電池で発電が行われる間、燃料電池本体10の冷却板13に冷却水が供給される。この冷却水は、ポンプによって電池冷却水循環経路61を循環しているが、冷却板13から出た後は、水蒸気分離器52で水蒸気と飽和水とに分離された後、熱交換器54で冷却され、しかる後に、再び、冷却板13に供給される。また、電池冷却水循環経路61には、水回収熱交換器50で回収された水が水タンク58および水処理装置59を通って供給される。また、水蒸気分離器52で発生した水蒸気は、水蒸気回収経路62を通って水蒸気供給経路48に送られ、この水蒸気供給経路48を通って、メチルアルコールの水蒸気改質反応に必要な水蒸気として改質器8に供給される。
【0036】
なお、熱交換器54および水回収熱交換器50には、排熱回収用の熱媒体が循環している排熱回収経路65が通っており、この排熱回収経路65において、熱媒体は、冷却モジュール56で冷却された後、水回収熱交換器50において水蒸気から熱を受け取った後、さらに熱交換器54で冷却水から熱を受け取り、しかる後に、排熱回収交換器57において、温水経路68を通る水を加熱するので、この熱を再利用できる。
【0037】
このようにして、燃料電池発電装置1では、アルコール溶液を蒸発させてアルコール蒸気を生成するとともに、このアルコール蒸気と水蒸気とを混合したものを改質器8およびCO変成器7にこの順に通して燃料ガスを生成し、この燃料ガスを燃料電池本体10に供給して発電する。
【0038】
[アルコール材料]
このような燃料電池発電において、アルコール蒸気を生成するためのアルコール溶液として、従来は、水分を含んでいないメチルアルコールが使用されているが、本願発明者は、アルコール蒸気から燃料ガスを生成する際の反応で水が必要であるとしてアルコール蒸気と水蒸気とを混合したものを改質器8に供給していることに着目して繰り返し実験を行なった結果、アルコール蒸気を生成するためのアルコールとして、水を含むメチルアルコール溶液を用いても、メチルアルコール溶液中の水の濃度があるレベル以下であれば、高い発電効率を得ることができるという新たな知見を得た。
【0039】
すなわち、本願発明者は、メチルアルコール溶液中の水の濃度と発電効率との関係を検討したところ、図2に示す結果が得られた。
【0040】
図2は、燃料電池発電装置1においてメチルアルコール蒸気を発生させるためのメチルアルコール溶液中の水分量と、発電効率、蒸気効率、温水効率および総合効率との関係を示すグラフであり、この図には、メチルアルコール溶液中の水分量と、発電効率、蒸気効率、温水効率および総合効率との関係をそれぞれ実線L101、L102、L103、L104で示してある。なお、発電効率、蒸気効率、温水効率とは、投入した燃料(アルコール)のエネルギーを100%としたときに、電力、蒸気、温水として利用できる割合を意味し、総合効率とは、発電効率、蒸気効率、温水効率を合計した効率のことを言う。
【0041】
図2に示す結果によれば、水分を含んでいないメチルアルコールを用いたときの総合効率が約82%であったのに対して、メチルアルコール溶液中の水分濃度が60%であっても総合効率は約73%であった。また、メチルアルコール溶液中の水分濃度が30%であっても、約80%の総合効率を確保でき、メチルアルコール溶液中の水分濃度が10%以下であれば、水分を含んでいないメチルアルコールを用いたときと同等の安定性を実現できるという知見を得た。
【0042】
そこで、本形態では、燃料電池発電を行なうにおいて、アルコール蒸気を生成するためのアルコール溶液として、半導体装置や液晶装置などを製造する事業所から排出される使用済のメチルアルコール溶液を用いる。このような使用済アルコール溶液は、ワークを洗浄した後、ワークに付着した洗浄液をアルコールで置換し、しかる後に乾燥を行なう洗浄工程で発生したアルコール溶液であり、水を含んでいる。それでも、水の濃度が60%以下、好ましくは30%以下、さらに好ましくは10%以下であれば、図2を参照して説明したように、十分、高い発電効率を達成できる。従って、事業所で発生した使用済アルコール溶液を焼却する必要がないので、環境汚染を防止することができる。また、発生した電力は、そのまま事業所で使用できるため、電力使用量を削減することもできる。それ故、使用済アルコール溶液を業者に引き取ってもらう方法に比較してかなりのコストメリットを有する。
【0043】
なお、アルコール蒸気を生成するアルコール溶液として、メチルアルコール溶液の他、エチルアルコール溶液、イソプロピルアルコール溶液、各種アルコールが混合したものなどを使用することができる。これらのアルコール溶液のうち、メチルアルコール溶液やイソプロピルアルコール溶液は特に、事業所から大量に排出されるので、これらのアルコール溶液を発電用に再利用できれば、環境保護およびコスト削減に大きな効果を奏する。
【0044】
また、アルコール蒸気を生成するアルコール溶液として、水を含むアルコール溶液をそのまま使用してもよいが、アルコール溶液中の水分量が多すぎるときには、このアルコール溶液に純アルコールを添加して、アルコール溶液に含まれる水の濃度を低下させたものを用いてアルコール蒸気の生成に用いてもよい。
【0045】
さらに、アルコール溶液中の水分量が少ないものと、アルコール溶液中の水分量が多いものとを混合してアルコール溶液に含まれる水の濃度を所定の範囲内に調整したものを用いてアルコール蒸気の生成に用いてもよい。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、燃料電池発電では、燃料ガスを生成するときにはアルコール蒸気と水とが必要であるとして、本発明では、予め水を含んだアルコール溶液からアルコール蒸気を生成するため、水を含んだ使用済アルコール溶液を燃料電池発電に再利用できる。それ故、事業所で発生した使用済アルコール溶液を焼却する必要がないので、環境汚染を防止することができる。また、発生した電力は、そのまま、事業所で使用できるため、電力使用量を削減することもできるので、使用済アルコール溶液を業者に引き取ってもらう方法に比較してかなりのコストメリットを有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される燃料電池発電装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す燃料電池発電装置においてメチルアルコール蒸気を発生させるためメチルアルコール溶液中の水分量と、発電効率、蒸気効率、温水効率および総合効率との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 燃料電池発電装置
6 アルコール蒸発器
7 脱硫・CO変成器
8 改質器
9 バーナ
10 燃料電池本体
11 水素極
12 酸素極
21 空気ブロア
22 第1の空気経路
23 第2の空気経路
24 水蒸気排出経路
27 水回収経路
28 水素ガス排出経路
30 電気経路
31 インバータ
40 アルコール蒸気供給経路
45 燃料ガス供給経路
48 水蒸気供給経路
50 水回収熱交換器
52 水蒸気分離器
53、55 ポンプ
54 熱交換器
56 冷却モジュール
57 排熱回収熱交換器
58 水タンク
59 水処理装置
61 電池冷却水循環経路
62 水蒸気回収経路
65 排熱回収経路
66 冷却水供給経路
68 温水経路

Claims (13)

  1. アルコール溶液を蒸発させてアルコール蒸気を生成するとともに、このアルコール蒸気と水蒸気とを混合したものから改質器により燃料ガスを生成し、この燃料ガスを燃料電池本体に供給して発電する燃料電池発電方法において、
    前記アルコール溶液は、ワークを洗浄水で洗浄した後、前記ワークに付着した洗浄水をアルコールで置換を行なう洗浄工程で発生する、水を含有した使用済アルコール溶液であることを特徴とする燃料電池発電方法。
  2. 請求項1において、前記アルコール溶液は、メチルアルコールを含有していることを特徴とする燃料電池発電方法。
  3. 請求項1において、前記アルコール溶液は、イソプロピルアルコールを含有していることを特徴とする燃料電池発電方法。
  4. 請求項1において、前記アルコール溶液は、エチルアルコールおよびノルマルプロピルアルコールから選ばれたアルコールを含有していることを特徴とする燃料電池発電方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、前記洗浄工程は、前記ワークに付着した洗浄水をアルコールで置換し、しかる後に乾燥を行なうことを特徴とする燃料電池発電方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれかにおいて、前記アルコール溶液に含まれる水分量は、60重量%以下であることを特徴とする燃料電池発電方法。
  7. 請求項1ないし5のいずれかにおいて、前記アルコール溶液に含まれる水分量は、30重量%以下であることを特徴とする燃料電池発電方法。
  8. 請求項1ないし5のいずれかにおいて、前記アルコール溶液に含まれる水分量は、10重量%以下であることを特徴とする燃料電池発電方法。
  9. 請求項6ないし8のいずれかにおいて、前記アルコール溶液として、水を含むアルコール溶液と純アルコールとを混合したものを用いることを特徴とする燃料電池発電方法。
  10. 請求項6ないし8のいずれかにおいて、前記アルコール溶液として、水を少量だけ含むアルコールと水を多量に含むアルコールとを混合したものを用いることを特徴とする燃料電池発電方法。
  11. 請求項1ないし10のいずれかに規定する燃料発電方法を実施するための燃料電池発電装置。
  12. アルコール溶液を蒸発させてアルコール蒸気を生成するとともに、このアルコール蒸気と水蒸気とを混合したものから改質器により燃料ガスを生成し、この燃料ガスを燃料電池本体に供給して発電する燃料電池発電方法を用いた使用済アルコール溶液の再利用方法であって、
    前記アルコール溶液は、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールおよびノルマルプロピルアルコールからなる群より選ばれたアルコールを含有する使用済アルコール溶液を含有し、
    前記使用済みアルコール溶液は、ワークを洗浄水で洗浄した後、前記ワークに付着した洗浄水をアルコールで置換を行なう洗浄工程で発生する、水を含有した使用済アルコール溶液であることを特徴とする使用済アルコール溶液の再利用方法。
  13. 請求項12において、前記洗浄工程は、前記ワークに付着した洗浄水をアルコールで置換し、しかる後に乾燥を行なうことを特徴とする使用済アルコール溶液の再利用方法。
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