JP3644667B2 - 燃料電池発電装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、燃料電池発電装置に関し、特に、少なくとも水素または一酸化炭素(以下、COとする。)のいずれかを含み、メタン等の炭化水素成分の含有量が少なく改質反応を必要としないガスを燃料とする燃料電池発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、燃料電池発電装置は、エネルギーの高効率利用およびクリーン環境化を目指すコジェネレーションシステムとして注目されている。燃料電池の燃料源としては、一般に都市ガス13Aや天然ガス等の炭化水素を改質器で水蒸気と反応させて得られる水素リッチガスが使用されてきた。
【0003】
図7に従来の燃料電池発電装置を構成する主要部を示す。この図7に付した符号101は硫黄化合物を除去するための脱硫器、102は燃料ガス中の炭化水素を水蒸気と反応させて水素リッチガスに変換する改質器、103は水素リッチガス中のCOを水蒸気と反応させて水素に変換するCO変換器、104は燃料ガス中の水素と空気中の酸素とから直流電力を発生させる電池スタックで、燃料極104aと空気極104bとから構成される。
【0004】
次に、この図7に示す従来の燃料電池発電装置の動作について説明する。まず、脱硫器入口配管98から導入される燃料ガスは脱硫器101で付臭剤等の硫黄化合物を除去され、次にニッケル系の触媒が充填された改質器102に導入される。改質器102に導入された燃料ガス中のメタン等の炭化水素と外部から供給される水蒸気99は、水素、二酸化炭素、COを含む改質ガスに変換される。改質ガス中のCOは電池スタック104の燃料電極を被毒するため、CO変成器103でCOと水蒸気とを反応させて水素と二酸化炭素に変換し、最終的にCO濃度を約1%以下にした燃料ガスを電池スタック104の燃料極104a側に導入する。
【0005】
燃料極104aおよび空気極104bではそれぞれ図8に示すような電気化学反応が生じ、直流電力を取り出すことができる。すなわち、燃料極104aにおいて、水素分子は水素イオンと電子に分離し、空気極104bにおいて、酸素分子と水素イオンと電子が反応して水分子が生じる。
【0006】
ここで得られた直流電力は、インバータ(図示せず)により交流に変換され、外部に交流電力として取り出される。
なお、燃料極104aに供給する水素量は、電池スタック104で必要とする量よりも過剰に供給し、余剰水素ガスは燃料極出口配管105を介して改質器102に導入し、改質器102のバーナ部(図示せず。)で燃焼し、改質反応に必要な熱源としている。水素利用率(水素の消費量と供給量との比)は、通常75〜80%としている。
【0007】
また、従来の技術を示す文献に特開平6−65774号公報があり、固体高分子型燃料電池タイプの水素濃縮装置が示されている。この水素濃縮装置では、燃料電池から排出されるガス中に含まれる水素を純水素に変換し、貯蔵する構成が示されている。また、燃料ガスは水素濃縮装置に流さず、燃料電池から排出されたガスのみを流すという構成となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の燃料電池発電装置は以上のように構成されているので、メタン等の炭化水素成分を含まないか含有量が少なく改質反応を必要としないガスを燃料とした場合には、燃料極出口ガス中の余剰水素のエネルギーを有効に利用できないため、発電効率が低くなることが問題であった。
【0009】
この発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、少なくとも水素またはCOのいずれかを含み、メタン等の炭化水素成分を含まないか含有量が少なく、改質反応を必要としないガスを燃料とする燃料電池発電装置において、発電効率を高くすることが可能な燃料電池発電装置を提供することを目的とする。
【0010】
この発明による燃料電池発電装置は、電池スタック、上記電池スタックの燃料極出口ガス中の水素を選択的に分離する水素分離器を備え、上記水素分離器において分離した水素を、上記水素分離器のカソード内において、上記水素分離器のカソードに供給される燃料ガスと混合して、燃料極入口ガスを生成し、上記燃料極入口ガスを上記電池スタックの燃料極に供給するものである。
【0011】
また、この発明による燃料電池発電装置の水素分離器は、水素イオン導電性電解質膜の両側に一対のガス拡散電極を配した単電池を複数個積層した構成であり、一方の上記ガス拡散電極に相当するアノードに、電池スタックの燃料極出口ガスを供給し、他方の上記ガス拡散電極に相当するカソードに燃料ガスを供給し、直流電流を駆動力としているものである。
【0012】
さらに、この発明による燃料電池発電装置は、上記のような構成に加え、燃料ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて水素に変換するCO変成器を有し、上記CO変成器の出口ガスを燃料ガスとして水素分離器のカソードに供給するものである。
【0013】
また、この発明による燃料電池発電装置は、上記のような構成の電池スタックにおいて発生する直流電流を駆動力として、水素分離器を駆動させるものである。
【0014】
さらに、この発明による燃料電池発電装置は、上記のような構成の電池スタックと水素分離器とを電気的に直列に接続するものである。
【0015】
また、この発明による燃料電池発電装置は、水素分離器を構成する単電池の外形寸法と、電池スタックの外形寸法とを揃え、互いに積層した状態で用いるものである。
【0016】
さらに、この発明による燃料電池発電装置は、上記のような構成において、水素イオン導電性電解質膜に含まれる電解質をリン酸とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による燃料電池発電装置の主要部を示す図である。以下、この発明の実施の形態1を図1に基づいて説明する。
図1において、符号1は燃料ガス中の水素と空気中の酸素から直流電流を発生させる電池スタックであり、水素イオン導電性電解質膜1cの両側に燃料極1aと空気極1bを配した構成となっている。符号2は燃料極1aの出口ガス中の水素を選択的に透過分離する水素分離器で、水素イオン導電性電解質膜2cの両側にガス拡散電極からなるアノード2aとカソード2bを配した単電池を複数個積層した構成としており、アノード2aに供給された電池スタック1の燃料極1aの出口ガス中の水素を直流を駆動力としてカソード2b側に選択的に透過分離する機能を持っている。
【0018】
また、図1において符号3aは、水素分離器2のアノード入口配管で、電池スタック1の燃料極1aの出口配管と連結されている。3bは、燃料ガスを水素分離器2のカソード2bに供給するカソード入口配管である。4aは水素分離器2のアノード出口配管で、水素成分を分離除去後のガスを排気するためのものである。また4bは、水素分離器2のカソード出口配管で、電池スタック1の燃料極1aに接続されている。その他、符号5は電池スタック1および水素分離器2に供給される直流電流を、6aは空気極1bに空気を導入する空気極入口配管を、6bは空気極1bから排気を行う空気極出口配管をそれぞれ示している。
【0019】
次に、図1に示す燃料電池発電装置の動作について説明する。
まず、水素分離器2のアノード2aに供給された燃料極1aの出口ガス中の水素は、外部から供給された直流電力によりアノード2aおよびカソード2bで図2の化学式に示すような電気化学的反応が進行し、アノード2aに供給されたガスの中の水素のみを選択的にカソード2b側に移動させる。
水素イオン導電性電解質膜2cは、アノード2aで生成した水素イオン(H+ )をカソード2bに移動させる機能を持っている。例えば、リン酸などの水素イオン導電性電解質をシリコンカーバイドの微粉末を膜状にした多孔性材料に含浸したものが使用できる。
【0020】
図2に示すような反応によって、カソード2bに移動した水素は、カソード2b内で、カソード入口配管3bから供給された燃料ガスと混合される。この混合ガスを、燃料極入口ガスとする。燃料極入口ガスは、カソード出口配管4bを通って電池スタック1の燃料極1a側に供給される。電池スタック1では、従来の燃料電池発電装置と同様の動作により、直流電力に変換され、さらにインバータ(図示せず)により交流に変換される。
【0021】
なお、水素分離器2において、アノード2aからカソード2bへの水素透過量は、電流値と単電池の積層数に比例するが、安定に動作させるためには、燃料極1aの出口ガス中水素量70〜90%、好ましくは80%程度を分離するように電流値を設定するのが良い。
【0022】
電池スタック1の燃料利用率は、通常70〜80%であり、原燃料としてメタンなどの炭化水素成分を含まないか含有量が少ない場合には、これまで燃料極1aの出口ガス中の水素の有効な利用方法は無く、ボイラーで燃焼して温水またはスチームに変換する方法が一般的であったが、本発明の水素分離器2を設置することにより、その内の70〜90%を回収し、電池スタックの実質的な燃料利用率を向上できるため、発電効率を向上できるという利点がある。
【0023】
また、電池スタック1の燃料極1aに供給される燃料ガス中の水素分圧は、水素分離器2を設置しない場合と比較して高められており、水素分圧の向上による電池スタックの特性向上もあり、発電効率の向上に寄与できるという効果がある。
水素の選択的分離に必要な電力は、水素のイオン化反応および水素イオンの水素発生反応による反応過電圧と水素イオン導電性電解質膜2cの抵抗に依存するが、現状の技術では、1kWあたりの水素分離能力は約3〜5Nm3 / hであり、投入電力以上の電力が回収可能である。
【0024】
なお、この発明の水素分離器2とは使用方法が異なるが、電気化学反応プロセスを利用した水素の分離装置には、例えば特開平6−65774号公報に開示されたイオン導電性固体電解質膜を用いた水素濃縮装置がある。この水素濃縮装置の場合、燃料ガス中のCOの影響を強く受けるため、CO濃度をppbオーダまで小さくする必要がある。また燃料ガス中にイオン成分、特に陽イオン成分が含まれる場合、電解質の導電抵抗が増加するため、これらの不純物成分の除去が必要となり、燃料ガスの不純物成分の除去装置を別途設ける必要があった。
【0025】
一方、この発明のリン酸を電解質とする水素分離器5の場合、動作温度を170〜200℃にしているため、COの許容濃度は1%程度あり、リン酸型燃料電池発電装置で用いられているCO変成器の出口ガス相当の燃料ガスをそのまま用いることが可能である。また、燃料ガス中のイオン成分の影響もリン酸が強酸であるため、イオン導電性固体電解質膜を用いる場合と比較して、影響を受け難いという利点がある。
【0026】
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2の燃料電池発電装置の概略図を図3に示して説明する。
図3は、水素分離器を備えた燃料電池発電装置の主要部を示す図であり、燃料ガスとして、H2 :35%、CO:40%、CO2 :12%、H2 O:10%ガスを用いる。この組成のガスは、例えば「 廃棄物のガス化溶融炉」 (工業材料、Vol. 46,No. 11,p. 54、1998)に記載されており、廃棄物を処理するためのガス化溶融炉から生成するもので、通常は燃焼してスチームに変換し、スチームタービン等を用いて電力に変換していたが、発電効率は24%程度と低く、かつ燃焼時にNOxが発生するため、高効率で環境性の良い発電装置が要望されている。
【0027】
図3において、符号7は燃料ガス中のCOを水蒸気と反応させて水素に変換するCO変成器を示し、その他、既に説明のために用いた符号と同一符号は同一、若しくは相当部分を示すものである。
【0028】
次に、図3に示す燃料電池発電装置の動作について説明する。図3において、燃料ガスは水蒸気と混合後、CO変成器入口配管8からCO変成器7に導入される。CO変成器7においては、燃料ガス中のCOを水蒸気と反応させ水素とCO2 に変換するとともにCO濃度を1%以下にする。CO濃度を1%以下とした燃料ガスは、水素分離器2のカソード2bに供給され、水素分圧を高められた燃料ガスがカソード出口配管8bを通って電池スタック1の燃料極1aに導入される。電池スタック1においては従来の燃料電池発電装置と同様の動作により、直流電力が取り出され、さらにインバータ(図示せず。)により交流に変換される。
【0029】
電池スタック1の燃料極1aから排出された燃料極出口ガスは、先述の実施の形態1で説明したものと同様の動作により燃料極1aの出口配管とアノード入口配管3aを通って水素分離器2のアノード2aに導入され、水素のみを選択的にカソード2bに移動させる。なお、水素分離器2のアノード出口配管8aからは排気がなされる。
【0030】
水素分離器2には、水素イオン導電性電解質としてリン酸を用い、有効電極面積4000cm2 級の単電池90セルを積層したものを用い、外部電源により直流を流し、燃料極1aの出口ガス中の水素のうち、約80%を分離して燃料極1aの入口ガスに混入する構成とした。
【0031】
システム計算により、燃料流量および発電効率を試算し、水素分離器2の有無による比較を行った結果、水素分離器2を用いない場合、燃料流量は479Nm3 / hで、発電効率は28. 5%(発電端=送電端)であった。一方、水素分離器2を用いた場合、燃料流量は226Nm3 / hで、発電効率は38. 1%(発電端)に向上した。また、水素分離に必要な電力は約15kWと試算され、送電端出力は交流185kW、送電端での発電効率は35. 2%である。
【0032】
また、水素分離器2を用いない場合、燃料極1aの入口ガスの水素濃度は約57dry%であるのに対し、水素分離器2を用いる場合、約64dry%に上昇しており、水素分圧上昇によるセル電圧向上分として約3〜5mV/セル見込める。
【0033】
さらに、水素分圧が低い場合には、燃料利用率が高くなった場合、燃料極1aの損傷など信頼性に影響する要因が高くなるのに対し、水素分離器2を用いた場合には、燃料極1aの出口ガス中の水素を回収できるため、燃料利用効率を高くする必要がなく、燃料利用率を信頼性が十分確保できる値、例えば70%程度に設定できるという利点がある。
【0034】
また、従来のスチームタービンによる発電装置の場合、送電端発電効率は24%程度である(前述の文献:「 廃棄物のガス化溶融炉」 (工業材料、Vol. 46,No. 11,p. 54、1998))のに対し、この発明の燃料電池発電装置によれば、発電効率は発電端で38%、送電端でも35%が見込まれ、大幅な発電効率の向上が見込める。また、スチームタービンでは、発電効率を向上させるためには水冷式の復水器を設ける必要があり、大量の冷却水を確保する必要があるが、燃料電池の場合には大量の冷却水は不要であり、立地の制約がなくなるという利点がある。
【0035】
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3の燃料電池発電装置のシステム構成図を図4に示して説明する。この実施の形態3においては、先述の実施の形態1および実施の形態2において燃料電池発電装置を構成する水素分離器2の電源としての直流電流として、電池スタック1で発電した直流電力を分岐して用いる例について示す。
【0036】
図4において、符号9は電池スタック1で発生した直流電流を交流に変換するインバータ、10は水素分離器2の直流電源となるDC/DCコンバータである。このDC/DCコンバータ10において電池スタック1で発生した直流の一部を分岐し、水素分離器2に直流電力を供給する。
電池スタック1で発生した直流電流を利用する構成としたため、新たに水素分離器2に供給する直流電源が不要であり、燃料電池発電装置の構成を簡略化できるという効果が得られる。
【0037】
実施の形態4.
次に、この発明の実施の形態4の燃料電池発電装置を示すシステム構成図を図5に示して説明する。
図5では、電池スタック1と水素分離器2とを電気的に直列に接続し、電池スタック1の直流電流をそのまま駆動力として水素分離を行う構成としている点に特徴がある。
【0038】
電池スタック1と水素分離器2とを電気的に直列に接続した場合、燃料極1a出口ガス中の水素の分離量は、電池スタック1の積層セル数と水素分離器2の積層セル数との比により設定を行う。この発明の場合には、電池スタック1の積層セル数を300セル、水素分離器2の積層セル数を100セルとすることにより、定常的な動作ができることが分かった。
【0039】
この発明によれば、水素分離器2の直流電流を制御するためのDC/DCコンバータは不要であり、燃料電池発電装置構成および制御ソフトもシンプルなものを用いることができるという効果がある。
【0040】
実施の形態5.
次に、この発明の実施の形態5の燃料電池発電装置を図6に示して説明する。この実施の形態5では、図6に示すように、水素分離器2の単電池の外形寸法を、電池スタック1の単電池の外形寸法と実質的に同じとし、両者を積層するとともに電気的に直列に接続し、電池スタック1の直流電流を駆動力として、選択的水素分離を行う構成としたもので、積層形態以外は先述の実施の形態4の構成と同様である。
上記のように、電池スタック1と水素分離器2の電極の外形寸法を揃えて積層した構成とすることにより、電池スタック1と水素分離器2とが一体化され、燃料電池発電装置の構成がシンプルになるとともにコンパクトになるという効果が得られる。
【0041】
なお、上記の実施の形態1〜実施の形態5においては、電池スタック1としてリン酸型燃料電池、水素分離器の水素イオン導電性電解質としてリン酸を用いた例を示したが、燃料ガス中の不純物成分を十分に除去できる場合には、電池スタック1としてリン酸以外の燃料電池、例えば固体高分子型燃料電池を使用することができる。また、水素分離器2のイオン導電性電解質膜として、固体高分子膜を用いることができることは自明であり、この発明と同様の効果が得られる。
【0042】
【発明の効果】
この発明による燃料電池発電装置は、電池スタックの燃料極出口ガス中の水素を選択的に分離する水素分離器を備えているため、電池スタックの実質的な燃料利用率を向上できるため、発電効率を向上できるという効果がある。
【0043】
また、この発明による燃料電池発電装置は、上記のような効果に加え、CO変成器を備えたことにより、燃料ガスに含まれるCOを水蒸気と反応させ水素と二酸化炭素に変換するとともにCO濃度を小さくできる。従って、電池スタックに供給する水素量を高めることができるため、発電効率を向上することができるとともに、電極の被毒等を抑制することが可能である。
【0044】
さらに、この発明による燃料電池発電装置は、上記のような効果に加え、電池スタックにおいて発生する直流電流を水素分離器の駆動力として用いるため、水素分離器の直流電源を別途用意する必要がなく、装置の構成を簡略化できるという効果がある。
【0045】
また、この発明による燃料電池発電装置は、電池スタックと水素分離器とを電気的に直列に接続することによって、電池スタックにおいて発生する直流電流をそのまま駆動力として水素分離器に供給できる。また電池スタックにおいて発生する直流電流を分岐して駆動力として用いる場合よりも、装置の構成および制御ソフトをシンプルにできるという効果がある。
【0046】
さらに、この発明による燃料電池発電装置は、電池スタックと水素分離器を構成する単電池の外形寸法を揃えて積層して用いるため、電池スタックと水素分離器とが一体化され、燃料電池発電装置の構成がシンプルになるとともにコンパクトになるという効果がある。
【0047】
また、この発明による燃料電池発電装置は、水素イオン導電性電解質膜に含まれる電解質をリン酸としている。従って、固体高分子膜を利用する場合よりも電池スタックの動作温度が高くなり、COによる電極の被毒等を抑制することが可能となる。リン酸を電解質としている場合、燃料ガスのCO濃度が1%以下であれば許容できるため、応用範囲を広くできるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による燃料電池発電装置を示す図である。
【図2】 この発明の実施の形態1の説明に必要な図である。
【図3】 この発明の実施の形態2による燃料電池発電装置を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態3による燃料電池発電装置を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態4による燃料電池発電装置の要部を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態5による燃料電池発電装置の要部を示す図である。
【図7】 従来の燃料電池発電装置を示す図である。
【図8】 燃料電池発電装置の動作説明に必要な図である。
【符号の説明】
1. 電池スタック 1a. 燃料極 1b. 空気極
1c、2c. 水素イオン導電性電解質膜 2. 水素分離器
2a. アノード 2b. カソード 3a. アノード入口配管
3b. カソード入口配管 4a. アノード出口配管
4b. カソード出口配管 5. 直流電流 6a. 空気極入口配管
6b. 空気極出口配管 7CO変成器 8a. アノード出口配管
8b. カソード出口配管 9.インバータ 10. DC/DCコンバータ。

Claims (7)

  1. 電池スタック、上記電池スタックの燃料極出口ガス中の水素を選択的に分離する水素分離器を備え、上記水素分離器において分離した水素を、上記水素分離器のカソード内において、上記水素分離器のカソードに供給される燃料ガスと混合して、燃料極入口ガスを生成し、上記燃料極入口ガスを上記電池スタックの燃料極に供給することを特徴とする燃料電池発電装置。
  2. 水素分離器は、水素イオン導電性電解質膜の両側に一対のガス拡散電極を配した単電池を複数個積層した構成であり、一方の上記ガス拡散電極に相当するアノードに、電池スタックの燃料極出口ガスを供給し、他方の上記ガス拡散電極に相当するカソードに燃料ガスを供給し、直流電流を駆動力としていることを特徴とする請求項1記載の燃料電池発電装置。
  3. 燃料ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させて水素に変換するCO変成器を有し、上記CO変成器の出口ガスを燃料ガスとして水素分離器のカソードに供給することを特徴とする請求項2記載の燃料電池発電装置。
  4. 電池スタックにおいて発生する直流電流を駆動力として、水素分離器を駆動させることを特徴とする請求項2記載の燃料電池発電装置。
  5. 電池スタックと水素分離器とを電気的に直列に接続することを特徴とする請求項4記載の燃料電池発電装置。
  6. 水素分離器を構成する単電池の外形寸法と、電池スタックの外形寸法とを揃え、互いに積層した状態で用いることを特徴とする請求項5記載の燃料電池発電装置。
  7. 水素イオン導電性電解質膜に含まれる電解質がリン酸であることを特徴とする請求項2記載の燃料電池発電装置。
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