JP3853983B2 - シール剤入りタイヤ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤ本体のトレッドの内側にインナーライナーの二重部分により区画された袋状のシール剤室を形成してなるシール剤入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
かかるシール剤入りタイヤは、特開平8−323875号公報により既に知られている。図9に示すシール剤入りタイヤは上記公報に第2実施例として記載されているもので、タイヤ本体01のトレッド02の内側にインナーライナー03,04により区画されたシール剤室05を形成し、釘等によるトレッド02およびインナーライナー03の刺傷06をシール剤室05に封入したシール剤07で自封して刺傷06からの空気の漏出を遅らせるようになっている。
【0003】
上記従来のシール剤入りタイヤは、対向面に離型剤を塗布した2枚のインナーライナー03,04タイヤ本体01に重ね合わせた状態で加硫成形を行うことにより、一方のインナーライナー03をタイヤ本体01に一体に加硫接着するとともに、両インナーライナー03,04どうしの加硫接着を前記離型剤により防止してシール剤室05を形成するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来のものは、一方のインナーライナー03がタイヤ本体01に一体に加硫接着されているので、刺傷06を受けた前記一方のインナーライナー03が自由に収縮することができず、そのために充分な自封作用が得られない可能性があった。
【0005】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、シール剤入りタイヤの刺傷に対する自封作用を高めることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、タイヤ本体の内面に重ね合わせたインナーライナーの少なくとも一部をタイヤ本体に接着し、トレッドの内側にインナーライナーの二重部分により区画された袋状のシール剤室を形成してなるシール剤入りタイヤにおいて、インナーライナーはシール剤室を除く部分でタイヤ本体に接着され、そのインナーライナーの、トレッド内面に接着されないシール剤室周壁と、トレッドとの相対向面間に、自己潤滑性を有するシートが介在していることを特徴とする。
【0007】
上記構成によれば、タイヤ本体のトレッドおよび該トレッドの内面に対向するインナーライナーが刺傷を受けたとき、シール剤室内のシール剤が前記刺傷を埋めて補修することによりタイヤからの空気の流出を遅らせる。このときインナーライナーのシール剤室周 壁は、トレッドに接着されていない上、該シール剤室周壁とトレッドとの相対向面間には自己潤滑性を有するシートが介在しており、そのインナーライナーはトレッドに影響されることなく自由に収縮して前記刺傷を縮小させ、シール剤による自封作用を高めて空気の流出を更に遅らせることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0009】
図1〜図8は本発明の一実施例を示すもので、図1はタイヤを装着した車輪の横断面図、図2はタイヤの製造工程図の第1分図、図3はタイヤの製造工程図の第2分図、図4は図2の4方向拡大矢視図、図5は図4の5−5線矢視図、図6は図2の6−6線拡大断面図、図7は図3の7−7線拡大断面図、図8は作用の説明図である。
【0010】
図1に示すように、自動二輪車用車輪のリムRには、タイヤ本体1と、その内部に加硫接着されたインナーライナー2とからなるチューブレスタイヤTが装着される。インナーライナー2は、タイヤTの半径方向内側に位置する空気室周壁3i,3iと、半径方向外側に位置するシール剤室周壁3oとを備えて断面U字状に形成された周壁3を備える。周壁3の空気室周壁3i,3iとシール剤室周壁3oとを接続する一対の接続部間は、それと一体に形成されて隔壁4によって相互に接続される。
【0011】
空気室周壁3i,3iと隔壁4との間に画成された断面略円形の空気室5には空気が充填され、シール剤室周壁3oと隔壁4との間に画成された断面略円弧状のシール剤室6には公知の液状シール剤7が充填される。
【0012】
リムRはタイヤTの円周方向に延びる環状のリム本体部11と、リム本体部11の幅方向両端から半径方向外側に延びてタイヤ本体1の内周を保持する一対のフランジ部12,12とを備える。インナーライナー2の内部に形成された空気室5に空気を充填する空気弁13は、リム本体部11の円周方向1ヵ所に形成した空気弁取付部14を貫通して支持される。
【0013】
而して、インナーライナー2のシール剤室6は空気室5の空気圧によりトレッド15の内側に沿った形状に保持されるため、釘等により半径方向あるいは側方からタイヤ本体1が刺傷を受けても、シール剤7がその刺傷を直ちに埋めて補修し、空気室5からの空気の漏出を遅らせる。また、シール剤7はシール剤室6に保持されていて、空気室5側へ流出することがないから、空気弁13やそれに当てがわれる圧力ゲージ等を詰まらせることもない。
【0014】
次に、図2および図3に基づいて前記タイヤTの製造工程を説明する。
【0015】
タイヤTの製造工程は、材料混練工程、インナーライナー押し出し成形工程、切断工程、孔開け工程、接合工程、離型剤注入工程、ドラム巻付け工程、離型シート巻付け工程、生タイヤ成形工程、金型セット工程、加硫工程、シール剤注入工程、孔塞ぎ工程および検査工程からなる。
【0016】
先ず、材料混練工程で混練した材料をインナーライナー押し出し成形工程で押し出し成形することにより、生ゴムよりなるインナーライナー2を成形する。インナーライナー2は、周壁3(図1参照)を構成するシール剤室周壁3oおよび一対の空気室周壁3i,3iと、隔壁4とを一体に備えており、前記シール剤室周壁3oおよび隔壁4は横断面環状に接続されるとともに、その接続部に前記一対の空気室周壁3i,3iが接続される。続いて、切断工程でインナーライナー2を所定長さに切断し、更に孔開け工程でインナーライナー2の隔壁4に注入孔8を穿設する。
【0017】
続く接合工程で、前記切断工程で切断されたインナーライナー2の両端部を接合し、該インナーライナー2を環状にする。図4および図5に示すように、インナーライナー2の切断された両端部をそれぞれ保持して接合する保持型19は、相互に開閉する上型20および下型21から構成される。インナーライナー2を偏平に圧縮した状態で保持すべく、上型20および下型21の対向部に浅い溝状の保持面201 ,211 がそれぞれ凹設されており、その上型20の保持面201 にインナーライナー2のシール剤室周壁3oが嵌合するとともに、その下型21の保持面211 にインナーライナー2の空気室周壁3i,3iおよび隔壁4が嵌合する。
【0018】
続いて、離型剤注入工程でインナーライナー2の隔壁4の注入口8からシール剤室6に離型剤9を注入する。離型剤9には液体のものと粉体のものとが存在するが、液体離型剤は漏れ易いという欠点があるため、加硫時の温度でワックスが溶けて効果的に働くワックス入りの粉体離型剤が適切である。
【0019】
続くドラム巻付け工程で、前記離型剤注入工程でシール剤室6に離型剤9を注入された環状のインナーライナー2をドラム23の外周に嵌合させる。このとき、インナーライナー2の隔壁4の注入口8を内向き(ドラム23の外周に接する向き)にすることにより、後工程で前記注入口8をシール剤室6の空気抜きと、シール剤室6へのシール剤7の注入とに利用することができる。
【0020】
続く離型シート巻付け工程で、ドラム23の外周に嵌合するインナーライナー2のシール剤室周壁3oの外側に離型シート10を巻き付ける。離型シート10は厚さが50mμ以下のフッ素樹脂シート(テフロンシート)やシリコン樹脂シートから成り、市販品が入手可能である。例えば、テフロンシートとしては、旭ガラス(株)のアフレックス(商品名)がある。そして生タイヤ成形工程でインナーライナー2および離型シート10の外周にタイヤ本体1の各部の素材を巻き付けて生タイヤ24を成形する。
【0021】
図6に示すように、ドラム23の外周に巻き付けられたインナーライナー2のシール剤室周壁3oの外側に離型シート10が巻き付けられており、その外側に巻き付けられた生タイヤ24は、コード部25と、コード部25の軸方向両端に連なるようにインナーライナー2の外周に嵌合する一対のビード部26,26と、コード部25およびビード部26,26の半径方向外側を覆うように巻き付けられたトレッド部27とから構成される。
【0022】
続いて、ドラム23から取り外した生タイヤ24を、金型セット工程で加硫成形用の上型29および下型30間にセットする。更に図7に示す加硫工程で上型29および下型30を加熱するとともに、生タイヤ24の内部に配置されたブラザー31を空気圧で膨張させ、その圧力で生タイヤ24を上型29および下型30の成形面に密着させて最終製品形状になるように加硫成形する。この加硫成形において、タイヤ本体1にインナーライナー2が一体化される。
【0023】
このとき、インナーライナー2の空気室周壁3i,3iはタイヤ本体1の内面に加硫接着されるが、インナーライナー2のシール剤室周壁3oはタイヤ本体1との間に離型シート10が配置されているために、該タイヤ本体1に加硫接着されることはない。またインナーライナー2の二重部分であるシール剤室周壁3oと隔壁4との間には予め離型剤9が注入されているため、それらシール剤室周壁3oおよび隔壁4の加硫接着を防止してシール剤室6を画成することができる。
【0024】
加硫成形を終えてタイヤ本体1およびインナーライナー2が一体化されたものを金型から取り出した後に、シール剤注入工程で注射器等を用いてシール剤室6の内部にシール剤7を注入し、更に孔塞ぎ工程でパッチ23により注入口8を塞いでタイヤTを完成し、最後の検査工程で完成品の検査を行って全工程を終了する。
【0025】
而して、図8に示すように、上記構造のタイヤTのトレッド15およびインナーライナー2を貫通する刺傷16を受けたとき、ブチルゴム製のインナーライナー2は自ら収縮して刺傷16の大きさを減少させ、且つシール剤室6内に充填されたシール剤7が刺傷16を埋めて補修することにより、該刺傷16からの空気の流出を遅らせることができる。このとき、仮にインナーライナー2のシール剤室周壁3oがタイヤ本体1に加硫接着されていると、シール剤室周壁3oは自由に収縮できないために刺傷16の大きさを減少させるのが遅くなる。しかしながら、本実施例では離型シート10によりインナーライナー2のシール剤室周壁3oがタイヤ本体1に接着されていないので、そのシール剤室周壁3oの自由な収縮を許容して刺傷16の自封作用を効果的に発揮させることができる。
【0026】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である
【0027】
【発明の効果】
以上のように請求項1に記載された発明によれば、タイヤ本体のトレッドおよび該トレッドの内面に対向するインナーライナーが刺傷を受けたとき、シール剤室内のシール剤が前記刺傷を埋めて補修することによりタイヤからの空気の流出を遅らせる。このときインナーライナーのシール剤室周壁は、トレッドに接着されていない上、該シール剤室周壁とトレッドとの相対向面間には自己潤滑性を有するシートが介在しており、そのインナーライナーはトレッドに影響されることなく自由に収縮して前記刺傷を縮小させ、シール剤による自封作用を高めて空気の流出を更に遅らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 タイヤを装着した車輪の横断面図
【図2】 タイヤの製造工程図の第1分図
【図3】 タイヤの製造工程図の第2分図
【図4】 図2の4方向拡大矢視図
【図5】 図4の5−5線矢視図
【図6】 図2の6−6線拡大断面図
【図7】 図3の7−7線拡大断面図
【図8】 作用の説明図
【図9】 従来のシール剤入りタイヤの作用の説明図
【符号の説明】
1 タイヤ本体
2 インナーライナー
6 シール剤室
15 トレッド

Claims (1)

  1. タイヤ本体(1)の内面に重ね合わせたインナーライナー(2)の少なくとも一部をタイヤ本体(1)に接着し、トレッド(15)の内側にインナーライナー(2)の二重部分により区画された袋状のシール剤室(6)を形成してなるシール剤入りタイヤにおいて、
    インナーライナー(2)はシール剤室(6)を外れた部分でタイヤ本体(1)に接着され、そのインナーライナー(2)の、トレッド(15)内面に接着されないシール剤室周壁(3o)と、トレッド(15)との相対向面間に、自己潤滑性を有するシート(10)が介在していることを特徴とするシール剤入りタイヤ。
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