JP3777223B2 - シール剤入りタイヤチューブの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気が充填される空気室とシール剤が充填されるシール剤室とを備えたシール剤入りタイヤチューブの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般のチューブ入りタイヤは、チューブが釘等による刺傷を受けた場合、チューブ内の空気はその刺傷からタイヤ及びチューブ間の微小間隙を通ってリムのニップル孔から外部に漏出し、所謂パンク状態となり易い。
【0003】
そこで、チューブが刺傷を受けたとき、これを自動的に応急補修するための液状シール剤をチューブ内に予め適量注入しておくものが知られている(特開昭58−74342号公報参照)。このものは、チューブを成形する際に該チューブの内部にシール剤を充填したカプセルを入れておき、成形後に前記カプセルを破壊してシール剤をチューブ内に充填するようになっているため、カプセルを破壊すべく外力を加えた際にチューブが損傷し易いだけでなく、シール剤がチューブの空気弁を詰まらせたり、チューブ内の空気圧測定時に圧力ゲージを詰まらせたりする場合がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
これを回避すべく、チューブの内部を隔壁によって空気が充填される空気室とシール剤が充填されるシール剤室とに区画し、カプセルを使用せずにシール剤室に直接シール剤を充填することが考えられる。
【0005】
ところで、このような構成のシール剤入りタイヤチューブの加硫工程では、チューブ素材を加熱型内に挿入し、空気弁から空気室に加熱した空気或いは高温の水蒸気を供給することにより、空気室周壁及びシール剤室周壁を加熱型に密着させるとともに隔壁をシール剤室周壁に密着させ、この状態で加熱型を加熱して加硫を行っている。このとき、加熱型内に挿入されたチューブ素材のシール剤室内に空気が残留していると、空気室に加熱した空気或いは高温の水蒸気を供給しても、隔壁をシール剤室周壁に密着させることができず、チューブ素材の加熱が不均一になる可能性がある。
【0006】
また、上述したようにシール剤室内に空気が残留した状態で加硫を行うと、チューブ素材を加熱型から取り出した際に、シール剤室内に封入されて熱膨張した空気が隔壁を空気室周壁側に押し広げ、隔壁に膨張癖を付けてしまう。このように隔壁に膨張癖が付くと、釘等によりシール剤室周壁及び隔壁が刺傷を受けた場合、隔壁が空気室周壁側に広がって空気室内の空気がシール剤室側に流入し、シール剤の効果を弱めてしまう可能性がある。
【0007】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、チューブ素材の加硫を確実に行うことが可能であり、且つ隔壁に膨張癖が付くことがないシール剤入りタイヤチューブの製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、空気が充填される空気室とシール剤が充填されるシール剤室とを備えたシール剤入りタイヤチューブの製造方法であって、円形断面を有する周壁の内部を隔壁で仕切って空気室及びシール剤室を画成したチューブ素材を押し出し成形する第1工程と、チューブ素材を両端部において環状に接合する第2工程と、周壁にシール剤室に連通する空気抜き孔を形成する第3工程と、チューブ素材を加熱型内に挿入した状態で空気室に高温・高圧の気体を供給して加硫する第4工程と、シール剤室にシール剤を充填する第5工程と、空気抜き孔を閉塞する第6工程とを備えたことを特徴とする。
【0009】
また請求項2に記載された発明は、請求項1の構成に加えて、前記第5工程において、前記空気抜き孔を通してシール剤室にシール剤を充填することを特徴とする。
【0010】
また請求項3に記載された発明は、請求項1の構成に加えて、前記第6工程は、前記空気抜き孔に生ゴムシートを当てがったチューブ素材を一対の圧着子間に挟持して圧着する工程であり、前記一対の圧着子のうちの反生ゴムシート側に当接する圧着子の硬度をチューブ素材の硬度よりも低く設定したことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施例の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0012】
図1〜図11は本発明の第1実施例を示すもので、図1はチューブ入りタイヤを装着した車輪の横断面図、図2はチューブの製造工程を示す図、図3はチューブ素材の横断面図、図4は押し出し成形機の部分斜視図、図5は図4の5方向拡大矢視図、図6はスプライサーの側面図、図7は図6の7−7線拡大矢視図、図8は加熱型の断面図、図9は隔壁に空気抜き孔が無い場合の作用説明図、図10は生ゴムシート貼付工程の作用説明図、図11は隔壁に膨張癖が付いた場合の作用説明図である。
【0013】
図1に示すように、自動二輪車用車輪のリムRはワイヤスポークを介してハブ(図示せず)に連結される。このリムRには、タイヤ1と、その内部に収納されるチューブ2とからなるチューブ入りタイヤTが装着される。チューブ2は、半径方向内側に位置する空気室周壁4iと、半径方向外側に位置するシール剤室周壁4oとを備えて断面環状に形成された周壁4を備える。周壁4の空気室周壁4iとシール剤室周壁4oとを接続する一対の接続部間は、それと一体に形成された隔壁5によって相互に接続される。
【0014】
空気室周壁4iと隔壁5との間に画成された断面略円形の空気室3には空気が充填され、シール剤室周壁4oと隔壁5との間に画成された断面略円弧状のシール剤室7には公知の液状シール剤8が充填される。また空気室周壁4iには空気室3に空気を充填するための空気弁6が設けられる。
【0015】
而して、チューブ2のシール剤室7は空気室3の空気圧によりタイヤ1の内面に沿った形状に保持されるため、シール剤室7に充填されたシール剤8に車輪の回転による遠心力が作用しても、そのシール剤8がチューブ2の外周側に片寄るのを防ぐことができる。従って、釘等により半径方向あるいは側方からチューブ2が刺傷を受けても、シール剤8がその刺傷を直ちに埋めて補修し、空気室3からの空気の漏出を遅らせる。また、シール剤8はシール剤室7に保持されていて、空気室3側へ流出することがないから、空気弁6やそれに当てがわれる圧力ゲージ等を詰まらせることもない。
【0016】
次に、前記チューブ2の製造方法について説明する。
【0017】
図2に示すように、チューブ2の製造工程は、材料混練工程、チューブ素材押し出し成形工程、切断工程、空気弁取付工程、接合工程、孔開け工程、第1加硫工程、シール剤充填工程、生ゴムシート貼付工程、第2加硫工程及び検査工程からなる。
【0018】
先ず、材料混練工程で混練した材料をチューブ素材押し出し成形工程で押し出し成形することにより、生ゴムよりなるチューブ素材2′を成形する。図3〜図5に示すように、押し出し成形機11のノズル12から連続的に押し出し成形されるチューブ素材2′は、横断面円形の周壁4と、この周壁4の直径上に位置する2点を波形に接続する隔壁5とを備える。即ち、周壁4は隔壁5との接続部を境にして空気室周壁4iとシール剤室周壁4oとに分かれており、空気室周壁4iの長さLiと、シール剤室周壁4oの長さLoと、隔壁5の長さLcとは略等しく設定されている。隔壁5を波形に形成することにより、急激な屈曲部を発生させることなく前記長さLcを確保することができる。
【0019】
チューブ素材2′を押し出し成形する押し出し成形機11のノズル12の内部には、空気室3及びシール剤室7にそれぞれタルク等の離型剤を供給・排出する2個の離型剤吐出口13,13及び2個の離型剤吸引口14,14が設けられる。チューブ素材2′の空気室3及びシール剤室7を横断面波形の隔壁5によって同一断面積に形成することにより、離型剤吐出口13,13及び離型剤吸引口14,14を配置するスペースを容易に確保することができる。
【0020】
続く切断工程でチューブ素材2′を所定長さに切断した後、空気弁取付工程で空気室周壁4iの適所に空気弁6を取り付け、更に接合工程でチューブ素材2′の両端部を接合する。
【0021】
図6及び図7は接合工程で使用されるスプライサーを示すものである。チューブ素材2′の両端部は一対のクランプ部材15,16よりなるクランプ17によって挟持され、クランプ部材15,16から僅かに突出したチューブ素材2′の両端面どうしが相互に圧接される。加硫前の生ゴムよりなるチューブ素材2′は前記圧接により環状に接合される。
【0022】
このとき、チューブ素材2′の一端の空気室周壁4i、隔壁5及びシール剤室周壁4oを、それぞれチューブ素材2′の他端の空気室周壁4i、隔壁5及びシール剤室周壁4oに正しく接合すべく、前記クランプ17によって空気室周壁4i及びシール剤室周壁4o間に隔壁5が挟まれて3層になるようにクランプされる(図7参照)。前述したように、空気室周壁4iの長さLi、隔壁5の長さLc及びシール剤室周壁4oの長さLoは全て等しく設定されているため(図3参照)、空気室周壁4i、隔壁5及びシール剤室周壁4oは圧縮又は伸長されることなく自然長のままクランプされる。これにより空気室周壁4i、隔壁5又はシール剤室周壁4oに皺が寄ることが防止され、その接合を確実に行うことが可能となる。
【0023】
続く孔開け工程において、チューブ素材2′のシール剤室周壁4oにシール剤室7に連通する空気抜き孔41 を開設する。
【0024】
続く第1加硫工程において、図8に示すように前記チューブ素材2′を加熱型18内に挿入し、空気弁6から空気室3に加熱した空気或いは高温の水蒸気を供給することにより、空気室周壁4i及びシール剤室周壁4oを加熱型18に密着させるとともに隔壁5をシール剤室周壁4oに密着させ、この状態で加熱型18を加熱して加硫を行う。このとき、加熱型18内に挿入されたチューブ素材2′のシール剤室7内に空気が残留していても、空気室3に供給された加熱した空気或いは高温の水蒸気の圧力で隔壁5がシール剤室周壁4o側に押圧されたときに、シール剤室7に残留した空気を空気抜き孔41 から排出して隔壁5をシール剤室周壁4oに確実に密着させることができる。これにより、チューブ素材2′の全体を均等に加熱して確実な加硫を行うことができる。
【0025】
もしも、シール剤室周壁4oに空気抜き孔41 が無いと仮定すると、図9に示すように空気室3に圧力を加えてもシール剤室7内に残留した空気が邪魔して隔壁5をシール剤室周壁4oに密着させることができず、チューブ素材2′の加熱が不均一になる可能性がある。
【0026】
続くシール剤充填工程で空気抜き孔41 からシール剤室7にシール剤8を充填する。このとき、シール剤8の充填に先立って空気弁6から空気を供給して空気室3を膨張させることにより、図8に示す状態と同様に隔壁5をシール剤室周壁4oに密着させてシール剤室7内の空気を完全に排出しておき、この状態からシール剤8の充填を開始する。このように、空気抜き孔41 を利用してシール剤室7にシール剤8を充填するので、シール剤8の充填用の特別の孔を設ける必要がない。またシール剤室7内の空気を完全に排出した状態からシール剤8の充填を開始することにより、シール剤8に対する空気の混入を確実に防止し、シール剤8のみを充填することができる。更に空気弁6を利用して空気室3に空気を供給しているので、空気室周壁4iに空気充填用の孔を開ける必要がない。
【0027】
続く生ゴムシート貼付工程において、空気抜き孔41 を覆うように生ゴムシート19を貼付した後、第2加硫工程で生ゴムシート19の近傍を局部的に加硫して空気抜き孔41 を閉塞することによりチューブ2を完成する。生ゴムシート貼付工程の内容を更に説明すると、生ゴムシート19を貼付するチューブ素材2′の空気抜き孔41 の周辺をワイヤブラシやサンドペーパー等で表面処理した後、ワイヤブラシやサンドペーパー等で掻き取られた異物であるチューブ素材2′の粉末やタルクを除去し、その部分をトルエンやゴム揮等の溶剤で洗浄する。続いて、空気抜き孔41 に直径20mm、厚さ1.5mmの生ゴムシート19を貼付し、160〜170kg/m2 の圧力で3〜5分間加硫圧着する。尚、前記表面処理をワイヤブラシやサンドペーパーで行う代わりに、酸により環化する方法、塩素化する方法、ヨウ化メチレンを介在させる方法、有機ハロゲン化合物方等の他の公知の方法を採用することができる。
【0028】
図10に示すように、加硫圧着装置は相互に対向する下部圧着子21と上部圧着子22とを備えている。下部圧着子21には、チューブ素材2′の硬度(JIS−A型、40〜60度)よりも低硬度の弾性素材(JIS−A型、20〜40度)を使用する。上述した低硬度の弾性素材としては、シリコン、スチレン・ブタジエン系ゴム(SBR)、エチレン・プロピレン・ジエン系ゴム(EPDM)、天然ゴム、ニトリル系ゴム(NBR)、クロロプレン系ゴム(CR)等の各種ゴムがある。
【0029】
また金属製の上部圧着子22の内部には加熱用のヒータ23が設けられており、空気抜き孔41 の周辺に生ゴムシート19を貼付したチューブ素材2′を下部圧着子21及び上部圧着子22間に挟持して圧着する。このとき、上部圧着子22に接触する生ゴムシート19及びその周縁のチューブ素材2′は、ヒータ23による加熱で加硫される。
【0030】
下部圧着子21を生ゴムシート19よりも硬度の高い金属製にすると、生ゴムシート19を貼付した部分が瘤状に盛り上がってしまうが、下部圧着子21の硬度をチューブ素材2′の硬度よりも低くすることにより、貼着された生ゴムシート19の周縁部とチューブ素材2′との境目が滑らかになり、生ゴムシート19が剥がれ難くなるだけでなく外観形状が美しく仕上がる。この効果が得られる理由は、圧着時に生ゴムシート19の下方の下部圧着子21がチューブ素材2′と共に下方に窪むことにより、生ゴムシート19がチューブ素材2′の内部に沈み込み、生ゴムシート19の周縁部とチューブ素材2′との間の段差が小さくなるためと考えられる。
【0031】
このようにチューブ素材2′と同一材料である生ゴムシート19を使用して空気抜き孔41 を閉塞するので、閉塞部の強度を向上させてシール剤8の漏れを確実に防止することができる。而して、完成したチューブ2を検査工程において検査して製造工程を終了する。
【0032】
ところで、第1加硫工程を終えて加熱型18からチューブ素材2′を取り出したとき、もしもチューブ素材2′に空気抜き孔41 が形成されていないと仮定すると、空気抜き孔41 が無いために密閉されたシール剤室7内の圧力は、その内部に封入された残留空気の熱膨張により高まっているのに対し、空気室3の圧力は加熱した空気或いは高温の水蒸気が抜けて大気圧になっている。その結果、図11(A)に示すようにシール剤室7が膨張して隔壁5を空気室3側に押し広げるため、隔壁5は無理に引き伸ばされて空気室3側に広がろうとする膨張癖が付いてしまう。
【0033】
このようなチューブ素材2′から製造したチューブ2のシール剤室周壁4o及び隔壁5が釘等によって刺傷を受けた場合、図11(B)に示すように隔壁5が膨張癖によって空気室3側に広がろうとするため、空気室3内の空気が隔壁5の刺傷を通過してシール剤室7側に流入してしまい、シール剤8に空気が混入して該シール剤8の効果が弱められてしまう。しかしながら、本実施例ではシール剤室周壁4oに空気抜き孔41 を形成したことにより、加熱型18から取り出したチューブ素材2′のシール剤室7が残留空気によって熱膨張することがないため、隔壁5に膨張癖が付くのを確実に回避することができる。
【0034】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0035】
例えば、チューブ素材2′を押し出し成形する際の隔壁5の形状は実施例の波形に限定されず、図12に示すような他の波形であっても良い。
【0036】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に記載された発明によれば、円形断面を有する周壁の内部を隔壁で仕切って空気室及びシール剤室を画成したチューブ素材を押し出し成形し、空気抜き孔からシール剤室にシール剤を充填した後に該空気抜き孔を閉塞するので、チューブの損傷を防止しつつ空気室及びシール剤室を確実に区画し、シール剤が空気弁を詰まらせたりシール剤が漏れたりするのを防止することができる。またチューブ素材の周壁にシール剤室に連通する空気抜き孔を形成した後にチューブ素材を加熱型内に挿入して加硫を行うので、空気室に高温・高圧の気体を供給した際に、隔壁を周壁に密着させて均等に加熱し、確実な加硫を行うことができる。しかも、隔壁に空気室側に広がろうとする膨張癖が付かないため、チューブが釘等で刺傷を受けたときに空気室の空気がシール剤室7に流入することがなく、これによりシール剤の効果を充分に発揮させることができる。
【0037】
また請求項2に記載された発明によれば、空気抜き孔を通してシール剤室にシール剤を充填するので、シール剤充填のための特別の孔を設ける必要がない。
【0038】
また請求項3に記載された発明によれば、空気抜き孔に当てがった生ゴムシートをチューブ素材に圧着する際に、チューブ素材を挟持する一対の圧着子のうちの反生ゴムシート側に当接する圧着子の硬度をチューブ素材の硬度よりも低く設定したので、生ゴムシートをチューブ素材の内部に沈み込ませて生ゴムシートの周縁部とチューブ素材との間の段差を小さくすることができる。これにより生ゴムシートが剥がれ難くなるだけでなく外観形状が美しく仕上がる。
【図面の簡単な説明】
【図1】チューブ入りタイヤを装着した車輪の横断面図
【図2】チューブの製造工程を示す図
【図3】チューブ素材の横断面図
【図4】押し出し成形機の部分斜視図
【図5】図4の5方向拡大矢視図
【図6】スプライサーの側面図
【図7】図6の7−7線拡大矢視図
【図8】加熱型の断面図
【図9】隔壁に空気抜き孔が無い場合の作用説明図
【図10】生ゴムシート貼付工程の作用説明図
【図11】隔壁に膨張癖が付いた場合の作用説明図
【図12】チューブ素材の他の実施例を示す図
【符号の説明】
2′ チューブ素材
3 空気室
4 周壁
1 空気抜き孔
5 隔壁
7 シール剤室
8 シール剤
18 加熱型
19 生ゴムシート
21 下部圧着子(圧着子)
22 上部圧着子(圧着子)

Claims (3)

  1. 空気が充填される空気室(3)とシール剤(8)が充填されるシール剤室(7)とを備えたシール剤入りタイヤチューブの製造方法であって、
    円形断面を有する周壁(4)の内部を隔壁(5)で仕切って空気室(3)及びシール剤室(7)を画成したチューブ素材(2′)を押し出し成形する第1工程と、
    チューブ素材(2′)を両端部において環状に接合する第2工程と、
    周壁(4)にシール剤室(7)に連通する空気抜き孔(41 )を形成する第3工程と、
    チューブ素材(2′)を加熱型(18)内に挿入した状態で空気室(3)に高温・高圧の気体を供給して加硫する第4工程と、
    シール剤室(7)にシール剤(8)を充填する第5工程と、
    空気抜き孔(41 )を閉塞する第6工程と、
    を備えたことを特徴とするシール剤入りタイヤチューブの製造方法。
  2. 前記第5工程において、前記空気抜き孔(41 )を通してシール剤室(7)にシール剤(8)を充填することを特徴とする、請求項1記載のシール剤入りタイヤチューブの製造方法。
  3. 前記第6工程は、前記空気抜き孔(41 )に生ゴムシート(19)を当てがったチューブ素材(2′)を一対の圧着子(21,22)間に挟持して圧着する工程であり、前記一対の圧着子(21,22)のうちの反生ゴムシート(19)側に当接する圧着子(21)の硬度をチューブ素材(2′)の硬度よりも低く設定したことを特徴とする、請求項1記載のシール剤入りタイヤチューブの製造方法。
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