JP3853281B2 - 粒状スラグの製造装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属精錬の過程で発生する溶融スラグを回転体により回転円筒体内で粒状に飛散させ、直接冷却して粒状のスラグを製造する粒状スラグの製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、製鉄所の製鋼工場で溶鋼を精錬する過程で発生する溶融スラグの一例である溶鋼スラグを粒状化処理する粒状スラグの製造装置として、図6に示す特許文献1に記載のものが知られている。粒状スラグの製造装置70は、コモンベッド71上の前後、左右に4個の支持ローラ72及び支持ローラ72用の駆動機構(図示せず)を介して設けられた鋼製のロータリーキルン式の回転円筒体73と、前側に向かって水平に対して下方向に僅かの角度だけ傾斜した回転円筒体73の開口された後端部付近に配置され、コモンベッド71上に取付架台77を介して設けられた2段の回転体74、75と、回転体74、75用の駆動機構76とを備えている。駆動機構76は、コモンベッド71上に取付ブラケット77aを介して設けられたモータ78と、モータ78と回転体74との間、回転体74と回転体75との間にそれぞれスプロケットホイールを介して設けられた無端チェーン79、80とを有している。
【0003】
図6に示すように、粒状のスラグを製造する場合には、シュート81を介してスラグ鍋82中の溶鋼スラグ83を回転中の回転体74に落下させる。回転体74の外周面に取付けられた羽根及び遠心力の作用によって、図に示す通り、溶鋼スラグ83の一部は回転体74により弾き飛ばされ、表面張力により球状化して溶融又は半溶融状態のスラグ84となって飛翔する。回転体74により弾き飛ばされた溶鋼スラグ83の残部は回転体75に到達し、もう一度回転体75により弾き飛ばされ、表面張力により球状化して溶融又は半溶融状態のスラグ84となって飛翔する。スラグ84は飛翔中に、回転円筒体73内に設けられた図示しない多数のミストノズルから噴出される水ミスト及び換気により急冷却された後、落下し、落下スラグとなって回転円筒体73の底部を搬送され、排出口を介して外部に排出される。図6中の符号85は、回転円筒体73の後端に設けられ、回転体74を覆う飛散防止カバーを表している。
なお、粒状のスラグを安定して製造するためには、適正な量の溶鋼スラグ83を回転体74に送り込み、回転体74、75により溶鋼スラグ83を回転円筒体73内で飛翔させて粒状化し、粒状化されたスラグを均一に急冷却する必要がある。
【0004】
【特許文献1】
特開昭64−52636号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の粒状スラグの製造装置70においては、未だ解決すべき以下のような問題があった。
回転体74、75の外周面に取付けられた羽根は、溶鋼スラグ83との接触時間が増すにつれ、温度が上昇し、羽根に溶鋼スラグ83の付着が進み、このため、飛翔するスラグ84の量が減少し、飛翔しないスラグ量が増加する。ここで、回転体75は回転円筒体73内に配置されているが、回転体74は回転円筒体73の外、即ち、飛散防止カバー85の下方に配置されているので、回転体74、75により飛翔しなかった溶鋼スラグ83の一部が回転体74の下方並びに後方に落下してしまい、堆積スラグ86となり、この堆積スラグ86は廃棄処分されていた。また、回転体74、75により飛翔される粒状化した溶融又は半溶融状態のスラグ84の一部は飛散防止カバー85に付着し、融着成長した後、落下して堆積し、堆積スラグ86の一部となっていた。従って、この堆積スラグ86の増加のため、粒状化した製品スラグの歩留りが低下するという問題があった。
さらに、回転円筒体73に対して回転体74、75が固定されているので、回転体74、75のメンテナンス作業時に、作業性が悪かった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、回転体で飛翔され、自身の表面張力により粒状化した溶融又は半溶融状態のスラグを、水ミストによって冷却した粒状スラグを回転円筒体内に回収することにより製品スラグの歩留りの向上が図れ、また回転体のメンテナンスの作業性が向上する粒状スラグの製造装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う第1の発明に係る粒状スラグの製造装置は、供給される溶融スラグを衝突させて飛翔させる回転体と、回転体から飛翔し、自身の表面張力により粒状化した溶融又は半溶融状態のスラグを冷却する水ミストを発生させるミストノズルと、水ミストによって冷却された粒状スラグを受ける回転円筒体とを備えた粒状スラグの製造装置において、回転体を回転円筒体内に配置可能となって、回転体の下方並びに後方に落下する落下スラグを回転円筒体で回収する。これによって、回転体の下方並びに後方に落下する落下スラグを別途、回収手段を用いることなく回転円筒体内に回収できる。
【0007】
第1の発明に係る粒状スラグの製造装置において、回転体は固定された取付架台に設けられ、回転円筒体は走行台車に搭載され、回転円筒体に対して回転体の配置位置を調整するこれによって、回転体の配置を回転円筒体に対して調整することにより、回転体のメンテナンスが容易にできる。
第1の発明に係る粒状スラグの製造装置において、回転体及び回転円筒体は固定設置され、回転体の設置位置に対応する回転円筒体の一部に回転体の補修用開閉部を設けることもできる。これによって、回転円筒体は固定したまま、回転円筒体の一部に設けられた回転体の補修用開閉部を開閉することにより、回転体のメンテナンス及び粒状スラグの製造が可能となる。
【0008】
前記目的に沿う第2の発明に係る粒状スラグの製造装置は、供給される溶融スラグを衝突させて飛翔させる回転体と、回転体から飛翔し、自身の表面張力により粒状化した溶融又は半溶融状態のスラグを冷却する水ミストを発生させるミストノズルと、水ミストによって冷却された粒状スラグを受ける回転円筒体とを備えた粒状スラグの製造装置において、回転体の一部又は全部を回転円筒体外に配置し、回転体を覆う飛散防止カバーを設け、更に、回転体の下方並びに後方に落下する落下スラグを回転円筒体内に導く回収手段を設けている。これによって、回転体の一部又は全部を回転円筒体外に配置しても、回転体の下方並びに後方に落下する落下スラグを回収手段により回転円筒体内に回収できる。
【0009】
第2の発明に係る粒状スラグの製造装置において、回収手段は振動コンベアとするこれによって、回収手段をコンパクトな構造にできる。
第2の発明に係る粒状スラグの製造装置において、回収手段に落下した落下スラグを水圧により流下させることもできる。これによって、落下スラグの回収を助長することができる。
第1、第2の発明に係る粒状スラグの製造装置において、回転円筒体は、スラグの排出方向に沿って下方に傾斜して構成することもできる。これによって、落下スラグは上下動を繰り返しながら回転円筒体の排出側に搬送される。
【0010】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図1は本発明の第1の実施の形態に係る粒状スラグの製造装置の正面図、図2は同粒状スラグの製造装置の側断面図、図3は本発明の第2の実施の形態に係る粒状スラグの製造装置の正面図、図4は同粒状スラグの製造装置の側断面図、図5は本発明の第3の実施の形態に係る粒状スラグの製造装置の正面図である。
【0011】
図1及び図2に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る粒状スラグの製造装置10は、製鋼工場における金属精錬過程で発生する溶鋼スラグである溶融スラグ11をスラグ鍋11aで受け、スラグ鍋11aを傾転手段(図示せず)により傾けて、シュート12を介して供給される溶融スラグ11を衝突させて飛翔させる2段の回転体13、14を有している。さらに、粒状スラグの製造装置10は、回転体13、14から飛翔し、自身の表面張力により粒状化した溶融又は半溶融状態のスラグ15を冷却する水ミストを発生させる多数のミストノズル16aと、水ミストによって冷却された落下スラグ(粒状スラグ)15aを受ける回転円筒体16を備えており、しかも、回転体13、14は固定された取付架台34に設けられ、回転円筒体16は走行台車17に搭載されており、更に、回転円筒体16に対して回転体13、14の配置位置を調整できるように構成されている。以下、これらについて詳しく説明する。
【0012】
図1及び図2に示すように、走行台車17はコモンベッド18上の左右方向(幅方向)に所定の平行間隔Kを開けて配置された一対の軌条19、20上を転動する4個の車輪21と、車輪21が4隅に取付けられた矩形状の台車フレーム22と、駆動側の車輪21を駆動する駆動手段23とを有している。駆動手段23は台車フレーム22に設けられた減速機付き電動モータ24と、減速機付き電動モータ24の出力軸に取付けられたスプロケットホイール25と、駆動側の車輪21に設けられたスプロケットホイール26と、スプロケットホイール25、26に巻回された無端チェーン27とを備えている。かかる構成によって、減速機付き電動モータ24の駆動により、走行台車17は軌条19、20に沿って前後進することができる。なお、図1中の符号28、29は、軌条19、20の前後方向の両端部上に取付けられ、走行台車17の走行範囲(後退位置〜前進位置)を決める車輪ストッパーを表している。
【0013】
図1及び図2に示すように、走行台車17の台車フレーム22上には、前後方向に所定の間隔Lを開けて、回転円筒体16を左右一対の支持ローラ30、31により支持するための4個の支持ブラケット32、33が設けられている。
回転体13、14により粒状化された溶融又は半溶融状態のスラグ15を冷却するために、鋼製でロータリーキルン式の回転円筒体16内には、水ミストを噴出させる多数のミストノズル16aがパイプからなるノズルヘッダー16bに取付けられており、さらに、回転円筒体16内を換気するための換気手段(図示せず)が設けられている。換気手段は、回転円筒体16の排出側端部に設けられた吸引口と、吸引口に吸引配管を介して接続された吸引ブロアとを備えており、吸引ブロアの駆動により、回転円筒体16の回転体13側(溶融スラグ11供給側)に設けられた換気用の隙間から冷気を吸引することによって、回転円筒体16内を換気することができる。
【0014】
なお、回転円筒体16は、図示しない回転駆動手段により支持ローラ30、31上で回転可能に構成されており、しかも、落下スラグ15aの排出方向に向かって下方に傾斜して配置されている。従って、回転円筒体16内を飛翔中の溶融又は半溶融状態のスラグ15は、水ミスト及び換気により強制的に急冷却された後、落下スラグ15aとなって回転円筒体16内の底部に落下し、その後、傾斜した回転円筒体16の回転に伴って上下動を繰り返して前方の排出口に向かって搬送されながら、水ミストがスラグ15との熱交換によって凝縮されて回転円筒体16内の底部に滞留している水により、さらに冷却される。
【0015】
回転体13、14はコモンベッド18上に設けられた取付架台34に取付けられており、回転体13、14は回転円筒体16内の後端部に配置されている。回転体13、14の軸心は回転円筒体16の軸心と直交しており、回転体14は回転体13より内側(前側)に、しかも、回転体13より少し高い位置に設けられている。図1に示すように、回転体13(14も同じ)には、シュート12を介して落下する溶融スラグ11を回転円筒体16内に飛翔させるため、外周面に所定の形状の多数の羽根(図示せず)が所定のピッチで取付けられており、回転する回転体13に衝突した溶融スラグ11は、多数の羽根及び遠心力の作用によって、図に示す通り前方に弾き飛ばされ、粒状化した溶融又は半溶融状態のスラグ15となる。なお、スラグ鍋11aの傾転によりスラグ鍋11aからシュート12に排出される溶融スラグ11の量にはばらつきがあり、特に、多くの溶融スラグ11が回転体13に衝突する場合には、粒状となって飛翔することなく、回転体13の後方や回転体13、14間に飛散し、落下することになる。
【0016】
コモンベッド18上に設けられた取付ブラケット35に減速機付き電動モータ36が取付けられており、減速機付き電動モータ36の出力軸に取付けられたスプロケットホイール37、回転体13に設けられたスプロケットホイール38、38a、回転体14に設けられたスプロケットホイール39及びスプロケットホイール37、38間、スプロケットホイール38a、39間に設けられた無端チェーン40、41を介して、回転体13、14が回転できるようになっている。耐火物が内張りされた樋状のシュート12は取付架台34に取付けられており、シュート12の先端は回転体13の略直上に位置している。
【0017】
次いで、本発明の第1の実施の形態に係る粒状スラグの製造装置10の使用方法について、図1及び図2を参照しながら説明する。なお、走行台車17は回転体13、14のメンテナンスを行う位置である待機(前進)位置(車輪ストッパー29作用時)にあるものとする。
(1)走行台車17を駆動して、図1に示すように、後退位置(操業位置)に移動する。
(2)回転円筒体16、回転体13、14を回転すると共に、回転円筒体16内に水ミストを噴出させ、回転円筒体16内を換気する。
(3)溶融スラグ11が入ったスラグ鍋11aを傾けてシュート12を介して溶融スラグ11を回転体13に供給する。
【0018】
(4)回転する回転体13に落下する溶融スラグ11の一部は、図1に示す通り前方に弾き飛ばされ、粒状化した溶融又は半溶融状態のスラグ15となり、溶融スラグ11の残部の一部は、回転体14に飛散されて、回転する回転体14により図1に示す通り前方に弾き飛ばされ、粒状化した溶融又は半溶融状態のスラグ15となり、残りの溶融スラグ11は、回転体13、14間を通って又は回転体13の後方を通って回転円筒体16内の底部に落下する。
(5)粒状化した溶融又は半溶融状態のスラグ15は飛翔中、回転円筒体16内で水ミスト及び換気により急冷されて落下スラグ15aとなり、回転円筒体16内の底部に落下する。一方、回転体13、14間又は回転体13の後方を通って回転円筒体16内の底部に落下した溶融スラグ11は、主として水ミストが凝縮された水により冷却されて粒状化した落下スラグ15aとなる。
【0019】
(6)落下スラグ15aは回転円筒体16内の底部で凝縮された水により冷却されながら、傾斜した回転円筒体16の回転に伴って前方の排出口に向かって搬送され、排出口(図示せず)から外部に取り出される。
(7)スラグ製造作業が終了すると、回転円筒体16、回転体13、14の回転を停止すると共に、回転円筒体16内の水ミストの噴出及び回転円筒体16内の換気を停止する。
(8)走行台車17を駆動して、回転円筒体16を元あった前進位置に移動する。
(9)回転円筒体16が前進位置にある状態で、必要に応じて、回転体13、14の羽根の交換等のメンテナンスを行う。
【0020】
次に、図3及び図4を参照しながら、本発明の第2の実施の形態に係る粒状スラグの製造装置50について説明する。粒状スラグの製造装置50が粒状スラグの製造装置10と異なる点は、主に、回転円筒体51が固定されており、前後進しない点である。なお、粒状スラグの製造装置10と同一の構成要素については同一の符号を付して、詳しい説明を省略する。
【0021】
粒状スラグの製造装置50においては、回転体13、14及び回転円筒体51は固定設置されており、回転体13、14の設置位置に対応する回転円筒体51の後側の一部には、回転体13、14のメンテナンスのための補修用開閉部51aが設けられている。回転円筒体51は前後進しないために回転体13、14のメンテナンスが困難となるので、回転円筒体51の回転体13、14を覆う上部には、円周方向に開閉する観音扉式の一対の開閉円弧片52、53からなる補修用開閉部51aが形成されている。回転円筒体51は補修用開閉部51aを除く部分の回転円筒体51の長手方向に沿って所定の間隔Hを開けて、左右一対に設けられた支持ローラ30、31を介してコモンベッド54上に支持されている。
【0022】
図3及び図4に示すように、補修用開閉部51aの開閉円弧片53(52も同じ)は回転円筒体51の断面の略1/4の円弧の大きさを有しており、下端部は図示しないヒンジ機構により回動可能に取付けられている。開閉円弧片53の中間位置の外周部には取付ブラケット55を介して油圧シリンダー56のロッド57がピン結合されており、油圧シリンダー56のヘッド側は回転円筒体51の下部の外周部に取付けられた取付ブラケット58を介してピン結合されている。従って、油圧シリンダー56の駆動により、一対の開閉円弧片52、53を駆動して回転体13、14の上方を開閉することができる。なお、図4において、開閉円弧片52用の油圧シリンダーは省略している。
【0023】
回転体13、14は回転円筒体51内に包まれる位置に配置されており、補修用開閉部51aは、スラグ製造(操業)時には閉状態となり、一方、回転体13、14のメンテナンス時には開状態となるように構成されている。なお、図3中の符号12aはシュートを、符号34aは取付架台を、符号35aは減速機付き電動モータ36の取付ブラケットを、符号40aは無端チェーンを表している。また、粒状スラグの製造装置50の使用方法は、粒状スラグの製造装置10に準拠するので、説明を割愛する。
【0024】
次に、図5を参照しながら、本発明の第3の実施の形態に係る粒状スラグの製造装置60について説明する。粒状スラグの製造装置60が図6に示す従来例に係る粒状スラグの製造装置70と異なる点は、主に、回転体13、14により飛翔しないスラグ又は飛翔しても回転円筒体61の後端に設けられた飛散防止カバー62に溶着後、回転体13の下方並びに後方に落下するスラグを回転円筒体61内に回収可能な回収手段の一例である振動コンベア63を、回転体13、14の下方に設けた点である。即ち、従来例と同様、回転体13を回転円筒体61外に配置し、かつ、回転体13、14を覆う飛散防止カバー62を設けているが、本実施の形態では、さらに、従来例で発生していた堆積スラグ86を回転円筒体61内に回収するための振動コンベア63を設けている。
【0025】
振動コンベア63の板状の振動本体64は、回転体13、14の下方に、回転円筒体61の傾斜より大きな傾斜で前側に向かって下降して設けられており、振動本体64の先端は回転円筒体61の後端より前側に位置している。振動コンベア63には、例えば、偏心ウエイトを用いた加振手段が設けられている。また、振動コンベア63の上方には水圧ノズル65が取付けられており、回転体13の下方並びに後方に落下するスラグを、振動コンベア63の振動に加えて、水圧ノズル65から噴出される水の圧力(水圧)による流下作用により回収を助長している。従って、もし振動コンベア63及び水圧ノズル65が無い場合には、図6に示す従来の粒状スラグの製造装置70において回転体74の下方や後方に堆積する堆積スラグ86に相当するものが、粒状スラグの製造装置60においては、振動コンベア63の振動本体64上に一旦回収され、次いで、振動本体64の振動及び水圧ノズル65による水圧により、回転円筒体61内の後端部に円滑に供給できるようになっている。なお、粒状スラグの製造装置60の使用方法は、粒状スラグの製造装置10に準拠するので、説明を割愛する。また、粒状スラグの製造装置60の回転体13、14のメンテナンスは、飛散防止カバー62を取り外して行うことができる。なお、図5中の符号12bはシュートを、符号34bは取付架台を、符号40bは無端チェーンを表している。
【0026】
本発明は前記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲での変更は可能であり、例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組み合わせて本発明の粒状スラグの製造装置を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれている。
前記実施の形態においては、回転円筒体16、51、61は、落下スラグ15aの排出方向に沿って傾斜して配置したが、これに限定されず、必要に応じて、傾斜させず、水平に配置することもできる。なお、回転円筒体16、51、61を水平に配置する場合には、落下スラグ15aを排出側に連続的に搬送するための搬送手段が別途必要となる。
【0027】
2段の回転体13、14を設けたが、これに限定されず、必要に応じて、回転体を1段設けることもできる。また、粒状スラグの製造装置60の回転体14を回転円筒体61内に配置したが、これに限定されず、状況に応じて、回転体14を回転円筒体61外に配置することもできる。
回転体13、14の外周面に羽根を設けたが、これに限定されず、溶融スラグ11に遠心力を付与することができれば、その他の構造としても構わない。
粒状スラグの製造装置10において、走行台車17に搭載した回転円筒体16を前後進させたが、これに限定されず、必要に応じ、走行台車を使用せず、回転円筒体を固定することもできる。ただし、回転円筒体を固定する場合には、回転体のメンテナンスがし難くなる。また、回転円筒体を固定し、逆に回転体13、14を移動させるように構成することもできる。
溶融スラグ11の冷却のために水ミストを用い、さらに換気をしたが、これに限定されず、必要に応じて、水ミストのみでも構わない。
【0028】
走行台車17の駆動手段として、減速機付き電動モータ24、スプロケットホイール25、26及び無端チェーン27を用いたが、これに限定されず、必要に応じて、シリンダー駆動方式、電動ウインチ方式等を採用することもできる。
粒状スラグの製造装置50において、開閉円弧片52、53の開閉駆動に油圧シリンダー56を使用したが、これに限定されず、状況に応じて、電動シリンダーやエアシリンダーを使用しても構わない。
粒状スラグの製造装置60において、回収手段として振動コンベア63を用いたが、これに限定されず、その他の手段を用いて回収することもできる。さらに、水圧ノズル65を設けたが、これに限定されず、状況に応じて、省略しても構わない。
【0029】
【発明の効果】
請求項記載の粒状スラグの製造装置においては、回転体の下方並びに後方に落下するスラグを別途、回収手段を用いることなく回転円筒体内に回収できるので、簡単な構成で製品スラグの歩留りの向上が図れる。
そして、回転体の配置を回転円筒体に対して調整することにより、回転体のメンテナンスが容易にできるので、メンテナンス作業性が向上する。
【0030】
請求項記載の粒状スラグの製造装置においては、回転体の一部又は全部を回転円筒体外に配置しても、回転体の下方並びに後方に落下する落下スラグを回収手段により回転円筒体内に回収できるので、回転体の配置の制約が少なくなる。
また、回収手段は振動コンベアであるので、回収手段をコンパクトな構造にでき、小さなスぺースで配置できる。
特に、請求項記載の粒状スラグの製造装置においては、落下スラグの回収を助長することができるので、回収効率が向上する。
請求項記載の粒状スラグの製造装置においては、落下スラグは上下動を繰り返しながら回転円筒体の排出側に搬送されるので、回転円筒体内に別途、搬送手段を設けなくても済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る粒状スラグの製造装置の正面図である。
【図2】同粒状スラグの製造装置の側断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る粒状スラグの製造装置の正面図である。
【図4】同粒状スラグの製造装置の側断面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る粒状スラグの製造装置の正面図である。
【図6】従来例に係る粒状スラグの製造装置の正面図である。
【符号の説明】
10:粒状スラグの製造装置、11:溶融スラグ、11a:スラグ鍋、12、12a、12b:シュート、13、14:回転体、15:スラグ、15a:落下スラグ、16:回転円筒体、16a:ミストノズル、16b:ノズルヘッダー、17:走行台車、18:コモンベッド、19、20:軌条、21:車輪、22:台車フレーム、23:駆動手段、24:減速機付き電動モータ、25、26:スプロケットホイール、27:無端チェーン、28、29:車輪ストッパー、30、31:支持ローラ、32、33:支持ブラケット、34、34a、34b:取付架台、35、35a:取付ブラケット、36:減速機付き電動モータ、37:スプロケットホイール、38、38a:スプロケットホイール、39:スプロケットホイール、40、40a、40b:無端チェーン、41:無端チェーン、50:粒状スラグの製造装置、51:回転円筒体、51a:補修用開閉部、52、53:開閉円弧片、54:コモンベッド、55:取付ブラケット、56:油圧シリンダー、57:ロッド、58:取付ブラケット、60:粒状スラグの製造装置、61:回転円筒体、62:飛散防止カバー、63:振動コンベア(回収手段)、64:振動本体、65:水圧ノズル

Claims (4)

  1. 供給される溶融スラグを衝突させて飛翔させる回転体と、該回転体から飛翔し、自身の表面張力により粒状化した溶融又は半溶融状態のスラグを冷却する水ミストを発生させるミストノズルと、前記水ミストによって冷却された粒状スラグを受ける回転円筒体とを備えた粒状スラグの製造装置において、
    前記回転体を前記回転円筒体内に配置可能となって、前記回転体の下方並びに後方に落下する落下スラグを前記回転円筒体で回収し、
    しかも、前記回転体は固定された取付架台に設けられ、前記回転円筒体は走行台車に搭載され、前記回転円筒体に対して前記回転体の配置位置を調整できることを特徴とする粒状スラグの製造装置。
  2. 供給される溶融スラグを衝突させて飛翔させる回転体と、該回転体から飛翔し、自身の表面張力により粒状化した溶融又は半溶融状態のスラグを冷却する水ミストを発生させるミストノズルと、前記水ミストによって冷却された粒状スラグを受ける回転円筒体とを備えた粒状スラグの製造装置において、
    前記回転体の一部又は全部を前記回転円筒体外に配置し、前記回転体を覆う飛散防止カバーを設け、更に、前記回転体の下方並びに後方に落下する落下スラグを前記回転円筒体内に導く回収手段を設け
    しかも、前記回収手段は振動コンベアであることを特徴とする粒状スラグの製造装置。
  3. 請求項記載の粒状スラグの製造装置において、前記回収手段に落下した前記落下スラグを水圧により流下させることを特徴とする粒状スラグの製造装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の粒状スラグの製造装置において、前記回転円筒体は、前記スラグの排出方向に沿って下方に傾斜していることを特徴とする粒状スラグの製造装置。
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