JP3853010B2 - 橋梁における落橋防止装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、鉄道,車両,歩道等に利用される橋梁における落橋防止装置に係わり、更に詳しくは地震時に橋桁が橋台から落下するのを有効に防止させた落橋防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、地震時に橋桁が橋台から落下するのを防止させる落橋防止装置として種々の発明が提案されており、例えば、特開昭50−19235号公報に開示されている落橋防止装置は、相対向する橋桁の端部に緩衝用弾性部材を介して連結部材を締付けナットで互いに螺嵌結合させた構造、特開昭50−31638号公報に開示されている落橋防止装置は、相対向する橋桁を、内部に弾性部材を内装した両軸シリンダーを介して鋼軸材料にて連結させた構造、実願昭57−190761号(実開昭59−92708号)のマイクロフィルムに開示されている橋梁における落橋防止装置は、相対向する橋桁の端部に、先端に爪を有するL字状の係止金具を互いに2個ずつ取付け、前後・左右・上下のいずれの方向の移動に対しても許容値以上になると互いに係合当接して移動を規制するように構成した構造のものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
然しながら、上記のような落橋防止装置は、いずれも橋桁同志が互いに離反する方向、即ち、基本的に引張力に対して抵抗するのみの落橋防止装置であり、橋桁同志が互いに接近して橋桁端部がぶつかる方向に圧縮力が働いた時には、それを有効に防止する機能を有していないために、橋桁端部の損傷により最終的に落橋に至ると言う危険性があった。
【0004】
即ち、地震時には相対向する橋桁には、引張力のみが作用するとは限らず、圧縮力が作用する場合もある。
この発明は、かかる従来の課題に着目して案出されたもので、地震時に相対向する橋桁同志に引張力や、互いに接近する圧縮力が作用した場合にも、その引張力や圧縮力を抑制緩和し、橋桁が橋台から落下するのを有効に防止する事が出来る橋梁における落橋防止装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記目的を達成するため、橋台上に支持された互いに隣接する橋桁の端末空間部に、地震時の引張力や圧縮力を抑制緩和するゴム状弾性体から成る緩衝・引張部材を介設した橋梁における落橋防止装置であって、前記緩衝・引張部材は、長手方向に中空部を形成し、かつ外周面または内周面に補強材を巻付けて構成し、前記緩衝・引張部材の幅方向の両側内部に埋設した連結金具を介して前記橋桁の端末部と緩衝・引張部材とを連結したことを要旨とするものである。
【0006】
前記緩衝・引張部材の長手方向に形成する中空部を複数設け、また前記緩衝・引張部材の外周面に巻付ける補強材は、金属製のワイヤーを使用し、このワイヤーを緩衝・引張部材の外周面に、所定の間隔を隔ててリング状に、またはスパイラル状に巻付けることも可能である。
また、前記連結金具は、緩衝・引張部材の幅方向の両側内部に複数本のボルトを植設した金属プレートを埋設して一体的に形成し、前記各ボルトを緩衝・引張部材の幅方向の両側から突出させて橋桁の端末部とナットを介して締付け固定するものである。
【0007】
この発明は上記のように構成され、緩衝・引張部材は、長手方向に中空部を形成し、かつ外周面または内周面に補強材を巻付けて構成し、前記緩衝・引張部材の幅方向の両側内部に埋設した連結金具を介して前記橋桁の端末部と緩衝・引張部材とを連結したので、地震時に橋桁同志が互いに離反する方向に引張力が作用した場合には、補強材を巻付けたゴム状弾性体から成る緩衝・引張部材より抑制して橋台上から各橋桁が落下するのを防止し、また橋桁同志が互いに接近する圧縮力が作用した場合には、ゴム状弾性体から成る緩衝・引張部材が弾性変形して圧縮力を緩和することで、橋台上から各橋桁が落下するのを防止することが出来るものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づき、この発明の実施形態を説明する。
図1は、この発明を実施した橋梁における落橋防止装置の断面図を示し、1はコンクリートや鉄骨等により構成された橋梁の橋台、2a,2bは橋台1上に相対向して支持された橋桁を示し、前記隣接する橋桁2a,2bの端末空間部Xには、この発明の実施形態にかかるゴム状弾性体により一体的に形成された緩衝・引張部材3が取付けられている。
【0009】
前記緩衝・引張部材3は、図2に示すように、断面中央の長手方向に中空部4を形成し、かつ外周面には、金属製のワイヤーから成る補強材5が所定の間隔を隔ててリング状(またはスパイラル状)に巻付けてある。
なお、ワイヤーから成る補強材5は、緩衝・引張部材3の内周面に埋設して設けることも可能である。
【0010】
前記緩衝・引張部材3は、前記橋桁2a,2bの端末部6a,6bと連結金具7により連結するものである。
前記連結金具7は、緩衝・引張部材3の幅方向の両側内部に複数本のボルト8を植設した金属プレート9(受圧プレート)を埋設して一体的に形成し、前記各ボルト8を緩衝・引張部材3の幅方向の両側から突出させて橋桁2a,2bの端末部6a,6bとナット10を介して締付け固定するものである。
【0011】
前記緩衝・引張部材3の中空部4は、地震時における橋桁2a,2bに作用する圧縮力を緩和させ、しかも急激な反力が作用しないようにしたもので、中空部4の断面形状としては、例えば、図3に示すように、断面中央の長手方向に形成したつつみ状の中空部4aと、その両側に形成した台形状の中空部4bとで構成したり、また図4に示すように断面中央の長手方向に方形状の中空部4cを形成したり、更に図5に示すように略I字状の中空部4dに形成することも可能である。
【0012】
なお、上記の実施形態では、緩衝・引張部材3の断面中央の長手方向に中空部4を形成してあるが、ゴム状弾性体で棒状や板状に形成した緩衝・引張部材3を使用することも可能である。
以上のように、互いに隣接する橋桁2a,2bの端末空間部Xに、長手方向に中空部4を形成し、かつ外周面または内周面に補強材5を巻付けたゴム状弾性体から成る緩衝・引張部材3を介設することで、地震時に橋桁2a,2b同志が互いに離反する方向に引張力が作用した場合には、補強材5を巻付けたゴム状弾性体から成る緩衝・引張部材3より抑制して橋台1上から各橋桁2a,2bが落下するのを防止することが出来るものである。
【0013】
また橋桁2a,2b同志が互いに接近する圧縮力が作用した場合には、ゴム状弾性体から成る緩衝・引張部材3が弾性変形して圧縮力を緩和することで、橋台1上から各橋桁2a,2bが落下するのを防止することが出来るものである。
【0014】
【発明の効果】
この発明は、上記のように橋台上に支持された互いに隣接する橋桁の端末空間部に、地震時の引張力や圧縮力を抑制緩和するゴム状弾性体から成る緩衝・引張部材を介設した橋梁における落橋防止装置であって、前記緩衝・引張部材は、長手方向に中空部を形成し、かつ外周面または内周面に補強材を巻付けて構成し、前記緩衝・引張部材の幅方向の両側内部に埋設した連結金具を介して前記橋桁の端末部と緩衝・引張部材とを連結したので、地震時に相対向する橋桁同志に引張力や、互いに接近する圧縮力が作用した場合にも、橋桁の端末部を損傷させることなくその引張力や圧縮力を抑制緩和し、橋桁が橋台から落下するのを有効に防止する事が出来る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施した橋梁における落橋防止装置の断面図である。
【図2】緩衝・引張部材の斜視図である。
【図3】緩衝・引張部材に形成する中空部の他の実施形態を示す断面図である。
【図4】緩衝・引張部材に形成する中空部の他の実施形態を示す断面図である。
【図5】緩衝・引張部材に形成する中空部の他の実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 橋梁の橋台 2a,2b 橋桁
X 端末空間部 3 緩衝・引張部材
4 中空部 5 ワイヤーから成る補強材
6a,6b 橋桁の端末部 7 連結金具
8 ボルト 9 金属プレート
10 ナット
Claims (4)
- 橋台上に支持された互いに隣接する橋桁の端末空間部に、地震時の引張力や圧縮力を抑制緩和するゴム状弾性体から成る緩衝・引張部材を介設した橋梁における落橋防止装置であって、
前記緩衝・引張部材は、長手方向に中空部を形成し、かつ外周面または内周面に補強材を巻付けて構成し、前記緩衝・引張部材の幅方向の両側内部に埋設した連結金具を介して前記橋桁の端末部と緩衝・引張部材とを連結して成る橋梁における落橋防止装置。 - 前記緩衝・引張部材の長手方向に形成する中空部を複数設けた請求項1に記載の橋梁における落橋防止装置。
- 前記緩衝・引張部材の外周面に巻付ける補強材は、金属製のワイヤーを使用し、このワイヤーを緩衝・引張部材の外周面に、所定の間隔を隔ててリング状に、またはスパイラル状に巻付ける請求項1または請求項2に記載の橋梁における落橋防止装置。
- 前記連結金具は、緩衝・引張部材の幅方向の両側内部に複数本のボルトを植設した金属プレートを埋設して一体的に形成し、前記各ボルトを緩衝・引張部材の幅方向の両側から突出させて橋桁の端末部とナットを介して締付け固定した請求項1,請求項2または請求項3に記載の橋梁における落橋防止装置。
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- 1997-04-02 JP JP8405197A patent/JP3853010B2/ja not_active Expired - Fee Related
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