JP3852727B2 - 情報再生方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高密度記録媒体に記録された情報を再生するための情報再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、次世代の大容量光ディスクとして高密度のDVD(Digital Versatile Disk又はDigital Video Disk)が注目を浴びている。このDVDとしては、DVD‐RAM(Random Access Memory)、 DVD‐ROM(Read Only Memory)、DVD‐R(Recordable)等が知られている。そして、DVDの次の世代では、この記録密度をさらに向上させることが必要とされている。このような記録密度の向上を図るための再生系の処理方式として、HDDや通信などの分野で利用されてPRML(Partial Response Maximum Likelihood) 方式を導入することが検討されている。
【0003】
ここで、このようなPRML方式の導入の検討に至るDVD用の一般的な記録再生方式を図8を参照して説明する。まず、記録系について説明する。パソコン(図示せず)などの上位機とのインタフェースを制御するインタフェース部(I/F)1でデータとコマンドとを分けて当該記録再生装置を制御する。この内、データはI/F1からバッファマネージャ2を通して、一旦、RAM3に格納される。このRAM3に格納されたデータがデジタル変調部4に送出される。このデジタル変調部4はユーザデータに誤り訂正符号や同期信号を付加して、前記変調方式、例えば、EFM(Eight-Fourteen Modulation)に従ってビット列データに変換する。この変調された信号が発光強度等を制御するアナログ記録系5を介して光ピックアップ6に出力され、スピンドルモータ7により回転駆動されている光ディスク(情報記録媒体)8に対して光ピックアップ6中のLD(半導体レーザ)の発光を利用して記録が行われる。
【0004】
次に、再生系について説明する。光ディスク8に記録された情報が光ピックアップ6により読み取られ、そのアナログ信号中のDC変動成分等がアナログ再生系9で除去処理される。そして、アナログ再生系9から得られるアナログ信号に同期した同期信号をPLL(Phase Locked Loop)回路10で取りながら、2値化回路11で2値のデジタル信号に変換するようにしている。2値に変換されたデジタル信号はデジタル復調部12で同期の検出や変調の復調処理を受けたり、誤り訂正符号に基づき誤りの訂正処理等を受けて、バッファマネージャ2を通して、一旦、RAM3に格納される。その後、このRAM3からI/F1を経てパソコン等に送出される。
【0005】
ここで、2値化回路11は、一般には、図9に示すように構成されている。即ち、アナログ再生系9より得られるアナログ信号と予め設定されたオフセットキャンセル用のリファレンス信号とを入力とするコンパレータ13が用いられ、アナログ信号がリファレンス信号の電圧値より大きいか小さいかに応じて2値化するように構成されている。14はコンパレータ13の出力をPLL回路10の同期クロック(再生クロック)に合わせてラッチするD型フリップフロップである。
【0006】
ところが、このような一般的な2値化回路11では、DVD以上の高密度記録に対する再生処理としては符号間干渉等の問題で不十分なため、PRML方式なる信号処理方式が検討されている。このPRML方式は、例えば、文献「NIKKEI ELECTRONICS 1994.1.17(no.599)」中の“信号処理方式PRML 次世代の大容量記憶装置を支える」(p.71〜p.97) に紹介されている。このPRML方式は、図8中に示す2値化回路11部分を、図10に示すように、波形等化回路15とn値化回路(例えば、3値化回路)16と最尤復号回路17とを順に接続することにより構成される。これにより、前記変調方式で記録された情報を光ディスク8から読み取ったアナログ信号を2値化する際に、1つ以上のアナログ信号の振幅をこのアナログ信号に同期したクロックの整数倍分遅延させ、その遅延量に対応した係数を乗算した値とアナログ信号の振幅に任意の係数を乗算した値とを加算して加算信号を得る処理を波形等化回路15で行い、この加算信号を量子化間の閾値を用いてその加算した遅延量に対応した数に量子化して量子化データを得る処理をn値化回路16で行い、この量子化データと前記変調方式の変調規則にない遷移を禁止する最尤復号を最尤復号回路17で行うことを基本とする。
【0007】
この内、波形等化回路15とn値化回路16とがPRML処理方式の性能を左右する。ここに、波形等化回路15は例えば図11に示すように構成されている。まず、再生されたアナログ信号をPLL回路10の同期クロックに同期してデジタル信号に変換するA/D変換器18が設けられている。このA/D変換器18はアナログ信号を例えば8ビットのデジタル信号に量子化する。量子化されたこのデータをD型フリップフロップ19に入力させることにより、1クロック前のデータが保持される。このD型フリップフロップ19はA/D変換器18が出力する多値(例えば、8値)に合わせたビット数とされている。このD型フリッブフロップ19で1クロック分遅延されたデータとA/D変換器18から得られる現在のデータとは加算器20において加算され、n値化回路16に出力される加算信号が得られる。
【0008】
このような波形等化回路15における波形等化の動きを図12を参照して説明する。図示例の再生波形は記録波形に対応する理想的な波形例を示している。この波形等化の出力、即ち、加算器20の出力は、その出力レベルが変化するところが0V近辺の値と±2V近辺の値との何れかの値をとる。そこで、−2V,0V,+2Vなる値を用いて3値化し、3つの状態信号を得て、最尤復号回路17に出力し、最終的な2値化処理が適正に行われるようにしている。
【0009】
この3値は、振幅が1の状態、振幅が0の状態、0から1或いは1から0への遷移状態の3つの状態を示している。この様子を書き替えて図13に理想波形の場合で示す。Th1,Th2は3値化の閾値を示し、AD変換後データ及びD−FF後データはレベル64又はレベル−64として表されている。ここに、加算信号の値の内、閾値Th1よりも小さい場合を2ビットで“11”の状態とし、閾値Th1,Th2間の場合を2ビットで“00”の状態(遷移状態)とし、閾値Th2よりも大きい場合を2ビットで“01”の状態として3値化を行うものである(図13中の下欄の3値化データ参照)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
PRML処理方式に関しては、前述したように波形等化回路15とn値化回路16とがこの方式の性能を左右するものであり、波形等化回路15の出力を量子化する部分がうまく動作しないと、誤りとなり、密度の向上に支障を来す。この誤りが発生しやすいケースとして、再生波形が変化する個所がクロックのサンプリング位置のずれなどにより前後してしまうケースが考えられる。即ち、図12や図13の図示例は理想波形の場合であるが、実際の再生動作においては、PLL回路10の位相がずれて、閾値Th1,Th2間の状態(遷移状態)が2サンプリングに渡って続いてしまうことがあり得る。この点を加算信号の波形例を示す図14を参照して説明する。図中、“□”はサンプリング点を示す。サンプリング点1の場合、クロックが同期しているため、加算信号がレベル0付近の値をとっているが、サンプリング点2,3ではクロックが同期しておらず、閾値Th1,Th2間にこれらのサンプリング点2,3に対応する加算信号が存在している。このような状況の場合、従来にあっては、まず先に出現するサンプリング点2の時点で閾値Th1,Th2間にあることから“00”なる遷移状態と決定し、次のサンプリング点3では閾値Th1,Th2間にあるがサンプリング点2による“00”に続く状態であるため、強制的に“11”状態と見做すようにしている。しかし、このような遷移状態“00”の認定は必ずしも正しくなく、結果として、エッジ部の量子化を誤ってしまうことがある。つまり、PRML処理の内、波形等化回路の出力を量子化する部分がうまく動作しないと、再生処理に誤りを生じ、結果として光ディスク8の記録密度を向上させても無意味なものとなってしまう不都合を生ずる。
【0011】
そこで、本発明は、高密度記録媒体に記録された情報の再生にPRML処理方式を利用するに当り、波形等化器の出力を量子化する際、特に、再生信号の変化点での量子化を行う際にその量子化を極力正確に行うことができ、これにより、情報記録媒体における記録密度の向上を有意義なものとすることができる情報再生方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1は、PRML処理方式を利用して情報の再生を行う情報再生方法において、注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値と注目クロックの前後クロックのサンプリング位置での評価関数の値との大小比較を各々行い、注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値が最も小さい場合には前記注目クロックのサンプリング位置での3値化データを、遷移状態を示す値に量子化し、前後クロックのサンプリング位置での評価関数の値のいずれかが最も小さい場合には注目クロックのサンプリング位置での加算信号に従い量子化することを特徴とする。
請求項1によれば、注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値と注目クロックの前後クロックのサンプリング位置での評価関数の値との大小比較を各々行い、注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値が最も小さい場合には注目クロックのサンプリング位置での3値化データを、遷移状態を示す値に量子化し、前後クロックのサンプリング位置での評価関数の値のいずれかが最も小さい場合には注目クロックのサンプリング位置での加算信号に従い量子化することにより、遷移状態を示す値“00”に量子化する際に、前後のサンプリング位置でのデータ(評価関数の値)と比較して判定できるので、正しく量子化を行うことができる。よって、サンプリング位置のずれなどがあっても、量子化に伴う誤りを減少させることができ、光ディスクに高密度で記録された情報の再生を良好に行える。
【0013】
また、本発明の請求項2は、PRML処理方式を利用して情報の再生を行う情報再生方法において、注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値と注目クロックの前後クロックのサンプリング位置での評価関数の値との大小比較を各々行い、注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値が最も小さい場合には注目クロックのサンプリング位置での3値化データを、遷移状態を示す値に量子化し、前後クロックのサンプリング位置での評価関数の値のいずれかが最も小さい場合には注目クロックのサンプリング位置で得られるアナログ信号の振幅を示すADデータに従い量子化することを特徴とする。
請求項2によれば、注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値と注目クロックの前後クロックのサンプリング位置での評価関数の値との大小比較を各々行い、注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値が最も小さい場合には注目クロックのサンプリング位置での3値化データを、遷移状態を示す値に量子化し、前後クロックのサンプリング位置での評価関数の値のいずれかが最も小さい場合には注目クロックのサンプリング位置で得られるアナログ信号の振幅を示すADデータに従い量子化することにより、遷移状態を示す値“00”に量子化する際に、前後のサンプリング位置でのデータ(評価関数の値)と比較して判定できるので、正しく量子化を行うことができる。よって、サンプリング位置のずれなどがあっても、量子化に伴う誤りを減少させることができるとともに、加算信号に代えて注目クロックのサンプリング位置で得られるADデータに基づき状態1又は2を判定しているので、量子化の誤りをより減らすことができる。
【0014】
また、本発明の請求項3は、PRML処理方式を利用して情報の再生を行う情報再生方法において、注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値と注目クロックの前後クロックのサンプリング位置での評価関数の値との大小比較を各々行い、注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値が最も小さい場合には注目クロックのサンプリング位置での3値化データを、遷移状態を示す値に量子化し、前後クロックのサンプリング位置での評価関数の値のいずれかが最も小さい場合には注目クロックのサンプリング位置での加算信号及び注目クロックのサンプリング位置で得られるアナログ信号の振幅を示すADデータに従い量子化することを特徴とする。
請求項3によれば、注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値と注目クロックの前後クロックのサンプリング位置での評価関数の値との大小比較を各々行い、注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値が最も小さい場合には注目クロックのサンプリング位置での3値化データを、遷移状態を示す値に量子化し、前後クロックのサンプリング位置での評価関数の値のいずれかが最も小さい場合には注目クロックのサンプリング位置での加算信号及び注目クロックのサンプリング位置で得られるアナログ信号の振幅を示すADデータに従い量子化することにより、遷移状態を示す値“00”に量子化する際に、前後のサンプリング位置でのデータ(評価関数の値)と比較して判定できるので、正しく量子化を行うことができる。よって、サンプリング位置のずれなどがあっても、量子化に伴う誤りを減少させることができるとともに、加算信号と注目クロックのサンプリング位置で得られるADデータとに基づき状態1又は2を判定しているので、量子化の誤りをより減らすことができる。
【0015】
本発明の請求項4は、PRML処理方式を利用して情報の再生を行う情報再生方法において、注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値と該注目クロックの後クロックのサンプリング位置での評価関数の値との大小比較を行い、注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値が小さい場合には注目クロックのサンプリング位置での3値化データを、遷移状態を示す値に量子化し、後クロックのサンプリング位置での評価関数の値が小さい場合には注目クロックのサンプリング位置での加算信号に従い量子化することを特徴とする。
請求項4によれば、注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値と注目クロックの後クロックのサンプリング位置での評価関数の値との大小比較を行い、注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値が小さい場合には注目クロックのサンプリング位置での3値化データを、遷移状態を示す値に量子化し、後クロックのサンプリング位置での評価関数の値が小さい場合には注目クロックのサンプリング位置での加算信号に従い量子化することにより、遷移状態を示す値“00”に量子化する際に、後のサンプリング位置でのデータ(評価関数の値)と比較して判定できるので、正しく量子化を行うことができ、よって、サンプリング位置のずれなどがあっても、量子化に伴う誤りを減少させることができるとともに、計算時間(処理時間)を短縮でき、より高速化を図れるとともにハードウェア構成も小規模化できる。
【0016】
また、本発明の請求項5は、PRML処理方式を利用して情報の再生を行う情報再生方法において、注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値と注目クロックの後クロックのサンプリング位置での評価関数の値との大小比較を行い、注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値が小さい場合には注目クロックのサンプリング位置での3値化データを、遷移状態を示す値に量子化し、後クロックのサンプリング位置での評価関数の値が小さい場合には注目クロックのサンプリング位置で得られるアナログ信号の振幅を示すADデータに従い量子化することを特徴とする。
請求項5によれば、注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値と注目クロックの後クロックのサンプリング位置での評価関数の値との大小比較を行い、注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値が小さい場合には注目クロックのサンプリング位置での3値化データを、遷移状態を示す値に量子化し、後クロックのサンプリング位置での評価関数の値が小さい場合には注目クロックのサンプリング位置で得られるアナログ信号の振幅を示すADデータに従い量子化することにより、遷移状態を示す値“00”に量子化する際に、後のサンプリング位置でのデータ(評価関数の値)と比較して判定できるので、正しく量子化を行うことができ、よって、サンプリング位置のずれなどがあっても、量子化に伴う誤りを減少させることができるとともに、計算時間(処理時間)を短縮でき、より高速化を図れるとともにハードウェア構成も小規模化できる。
【0017】
さらに、本発明の請求項6は、PRML処理方式を利用して情報の再生を行う情報再生方法において、注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値と注目クロックの後クロックのサンプリング位置での評価関数の値との大小比較を行い、注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値が小さい場合には注目クロックのサンプリング位置での3値化データを、遷移状態を示す値に量子化し、後クロックのサンプリング位置での評価関数の値が小さい場合には注目クロックのサンプリング位置での加算信号及び注目クロックのサンプリング位置で得られるアナログ信号の振幅を示すADデータに従い量子化することを特徴とする。
請求項6によれば、注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値と注目クロックの後クロックのサンプリング位置での評価関数の値との大小比較を行い、注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値が小さい場合には注目クロックのサンプリング位置での3値化データを、遷移状態を示す値に量子化し、後クロックのサンプリング位置での評価関数の値が小さい場合には注目クロックのサンプリング位置での加算信号及び注目クロックのサンプリング位置で得られるアナログ信号の振幅を示すADデータに従い量子化することにより、遷移状態を示す値“00”に量子化する際に、後のサンプリング位置でのデータ(評価関数の値)と比較して判定できるので、正しく量子化を行うことができ、よって、サンプリング位置のずれなどがあっても、量子化に伴う誤りを減少させることができるとともに、計算時間(処理時間)を短縮でき、より高速化を図れるとともにハードウェア構成も小規模化できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態を図1に基づいて説明する。本実施の形態は、PRML処理方式を利用して情報の再生を行うものであり、図8ないし図14に示した部分と同一部分は同一符号を用いて示し、説明も省略する(以降の各実施の形態でも同様とする)。本実施の形態は、特に、或る状態から別の状態に遷移する遷移状態を示す値、ここでは“00”に量子化する際の判定処理に特長を有する。そこで、前述した図14のケースを例に採り、本実施の形態による遷移状態を示す値“00”のより正しい判定方法の原理について説明する。
【0024】
図14に示す例は、実際の再生動作においてPLL回路10の位相がずれて閾値Th1,Th2間の状態がサンプリング点2,3で示すように2サンプルに渡って続いているケースである。このような場合、本実施の形態では、サンプリング点2の加算信号の値よりサンプリング点3の加算信号の値の方が、遷移状態のレベルを示すレベル0に、より近いので、サンプリング点3側の状態を遷移状態を示す値“00”と判定し、その前のサンプリング点2の状態はレベル0に対して正側に位置しているので状態“01”と判定するものである。つまり、各サンプリング位置のみのデータだけでなく、前後のサンプリング位置でのデータとの比較を行い、比較の結果、遷移状態のレベルを示すレベル0に一番近いサンプリング位置での状態を遷移状態を示す値“00”と判定するものである。ここに、何れのデータが遷移状態のレベルを示すレベル0に近いかを判断するために、加算信号を直接用いず、その値の絶対値を表現した評価関数を用いるようにしたものである。
【0025】
図1はこの判定処理を含む3値化データの決定処理例を示すフローチャートである。ここに、注目クロックをnで示し、その1クロック前をn−1、1クロック後をn+1で示すものとする。そして、AD変換器18から出力されるADデータをD、加算器20から得られる加算信号をS、この加算信号に基づく評価関数をF(F=abs(S);Sの絶対値)、3値化データをQで示すものとし、
ADデータ ; Dn-1 n n+1
加算信号 ; Sn-1 n n+1 (但し、Sn =Dn-1 +Dn
評価関数 ; Fn-1 n n+1 (但し、Fn =abs(Sn ))
3値化データ; Dn-1 n n+1
のようなデータを有するものとする。
【0026】
まず、注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値Fn とその前後クロックのサンプリング位置での評価関数Fn-1 ,Fn+1 との大小比較を各々行う。比較の結果、Fn <Fn+1 、かつ、Fn <Fn-1 であれば(ステップS1のY)、評価関数Fn (従って、加算信号Sn )が遷移状態のレベルを示すレベル0に一番近いと判断し、対応する3値化データQn を遷移状態を示す値“00”に量子化する(S2)。一方、Fn <Fn+1 、かつ、Fn <Fn-1 でなければ(S1のN)、遷移状態ではないと見做し、加算信号Sn に従い通常通りに量子化する。即ち、加算信号Sn が遷移状態のレベルを示すレベル0よりも大きければ(S3のY)、対応する3値化データQn を状態1を示す値“01”に量子化し(S4)、加算信号Sn が遷移状態のレベルを示すレベル0よりも小さければ(S3のN)、対応する3値化データQn を状態0を示す値“11”に量子化する(S5)。
【0027】
本実施の形態によれば、遷移状態を示す値“00”に量子化する際に、前後のサンプリング位置でのデータ(評価関数の値)と比較して判定しているので、正しく量子化を行うことができる。よって、サンプリング位置のずれなどがあっても、量子化に伴う誤りを減少させることができ、光ディスク8に高密度で記録された情報の再生を良好に行える。
【0028】
本発明の第二の実施の形態を図2に基づいて説明する。本実施の形態は、基本的には第一の実施の形態の場合と同様であるが、Fn <Fn+1 、かつ、Fn <Fn-1 でなく(S1のN)、遷移状態ではないと見做された場合には、加算信号Sn に代えて、アナログ信号の振幅を示すADデータDn に従い量子化するようにされている。即ち、ADデータDn が遷移状態のレベルを示すレベル0よりも大きければ(S6のY)、対応する3値化データQn を状態1を示す値“01”に量子化し(S4)、ADデータDn が遷移状態のレベルを示すレベル0よりも小さければ(S6のN)、対応する3値化データQn を状態0を示す値“11”に量子化する(S5)。
【0029】
本実施の形態による場合も、第一の実施の形態の場合と同様な効果が得られるが、加算信号Sn に代えて注目クロックnのサンプリング位置で得られるADデータDn に基づき状態1又は2を判定しているので、量子化の誤りをより減らすことができる。
【0030】
本発明の第三の実施の形態を図3に基づいて説明する。本実施の形態は、基本的には第一,二の実施の形態の場合と同様であるが、Fn <Fn+1 、かつ、Fn <Fn-1 でなく(S1のN)、遷移状態ではないと見做された場合には、加算信号Sn 単独やアナログ信号の振幅を示すADデータDn 単独による場合に代えて、これらの加算信号Sn とADデータDn とに従い量子化するようにされている。即ち、(k1n+k2n)が遷移状態のレベルを示すレベル0よりも大きければ(S7のY)、対応する3値化データQn を状態1を示す値“01”に量子化し(S4)、(k1n+k2n)が遷移状態のレベルを示すレベル0よりも小さければ(S7のN)、対応する3値化データQn を状態0を示す値“11”に量子化する(S5)。ここに、加算信号Sn やADデータDn に掛けられる係数k1 ,k2 はk1 +k2 =1を満たすことを条件に適宜値に設定される。
【0031】
本実施の形態による場合も、第一の実施の形態の場合と同様な効果が得られるが、加算信号Sn と注目クロックnのサンプリング位置で得られるADデータDn とに基づき状態1又は2を判定しているので、量子化の誤りをより減らすことができる。
【0032】
本発明の第四の実施の形態を図4に基づいて説明する。本実施の形態は、基本的には第一ないし第三の実施の形態の場合と同様であるが、ステップS1の判定処理に代えて、注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値Fn とその1クロック後のサンプリング位置での評価関数Fn+1 との大小比較に基づき判定する(S8)ようにしたものである。閾値Th1,Th2間の状態が2サンプリング点に渡って続くことはあっても3サンプリング点に渡って続くことは殆どないので、現実的には、1クロック後のサンプリング位置のデータと比較すれば十分である。よって、本実施の形態によれば、計算時間(処理時間)を短縮でき、より高速化を図れるとともにハードウェア構成も小規模化できる。
【0033】
なお、図4は図3に示した第三の実施の形態に準ずる例として示したが、図1,図2に示した第一、二の実施の形態にあってもそのステップS1をステップS8に代えることにより同様に適用できる。
【0034】
本発明の第五の実施の形態を図5に基づいて説明する。本実施の形態は、前述した第一ないし第四の何れの形態にも適用可能であるが、ステップS8又はS1の比較処理に先立ち、評価関数Fの符号の変化の有無を判定し(S9)、変化がなければ比較処理を行わずに3値化データを1クロック前のままとし(Qn =Qn-1 )、変化があったら比較処理(S8)を行うようにしたものである。即ち、ステップS8の比較処理を必ずしも常に行わずに、評価関数Fの符号が変化した場合のみ行うようにしたものである。
【0035】
そこで、本実施の形態では、評価関数Fの符号の変化の有無を判定するために、加算信号の符号としてs(S>0のときs=1,S≦0のときs=0とする)を用いる。従って、本実施の形態では、
ADデータ ; Dn-1 n n+1
加算信号 ; Sn-1 n n+1 (但し、Sn =Dn-1 +Dn
評価関数 ; Fn-1 n n+1 (但し、Fn =abs(Sn ))
加算信号の符号; sn-1 n n+1
3値化データ ; Dn-1 n n+1
のようなデータを有するものとする。
【0036】
まず、sn-1 +sn +sn+1 =0又はsn-1 +sn +sn+1 =3であれば、評価関数Fn-1 ,Fn ,Fn+1 の符号は変化していないことになる。従って、sn-1 +sn +sn+1 =0又はsn-1 +sn +sn+1 =3であれば(S9のN)、3値化データを1クロック前のまま、即ち、Qn =Qn-1 とする(S10)。一方、Fn-1 ,Fn ,Fn+1 の符号が変化し、sn-1 +sn +sn+1 =0,sn-1 +sn +sn+1 =3の何れでもなければ(S9のY)、遷移状態を判定するために比較処理(S8)以降の処理を行う。
【0037】
従って、本実施の形態によれば、遷移状態を示す値“00”に量子化する際に全てのクロックのサンプリング位置での評価関数の比較を要せず、評価関数の符号が変化し遷移状態であると推測され得る場合だけの比較処理で済み、処理時間を短縮させることができ、より高速化を図れるとともにハードウェア構成も小規模化できる。
【0038】
なお、図5は図4に示した第四の実施の形態に準ずる例として示したが、図1ないし図3に各々示した第一ないし第三の実施の形態にあっても、ステップS9及びS10を付加することにより同様に適用できる。
【0039】
本発明の第六の実施の形態を図6に基づいて説明する。本実施の形態は、基本的には第五の実施の形態の場合と同様であるが、ステップS9に代えて、その判断条件に変調規則が考慮されたステップS11とされている。即ち、評価関数の符号の変化があった場合でも、予め決められた変調方式の最小ランレングス、ここでは3Tよりも短い場合には変化がなかったものと見做し、比較処理(S8)を行わないようにしたものである。最小ランレングス以内であるか否かを判定するために、デジタル復調部12側から供給される復調データRが用いられる。従って、本実施の形態では、
ADデータ ; Dn-1 n n+1
加算信号 ; Sn-1 n n+1 (但し、Sn =Dn-1 +Dn
評価関数 ; Fn-1 n n+1 (但し、Fn =abs(Sn ))
加算信号の符号; sn-1 n n+1
3値化データ ; Dn-1 n n+1
復調データ ; Rn-1 n n+1
のようなデータを有するものとする。
【0040】
ここに、Rn-2 =Rn-1 であれば、3T以上であり、最小ランレングス以内ではないとされる。従って、sn-1 +sn +sn+1 =0又はsn-1 +sn +sn+1 =3であれば(S11のN)、3値化データを1クロック前のまま、即ち、Qn =Qn-1 とする(S10)。一方、sn-1 +sn +sn+1 =0,sn-1 +sn +sn+1 =3の何れでもなく、かつ、Rn-2 =Rn-1 であれば(S11のY)、遷移状態を判定するために比較処理(S8)以降の処理を行う。
【0041】
従って、本実施の形態によれば、遷移状態を示す値“00”に量子化する際に全てのクロックのサンプリング位置での評価関数の比較を要せず、評価関数の符号が変化し、かつ、変調規則を満たすサンプリング位置として遷移状態であると推測され得る場合だけの比較処理で済み、処理時間を短縮させることができ、より高速化を図れるとともにハードウェア構成も小規模化できる。
【0042】
なお、図6は図5に示した第四の実施の形態に準ずる例として示したが、図1ないし図3に各々示した第一ないし第三の実施の形態にあっても、ステップS9及びS10を付加することにより同様に適用できる。
【0043】
本発明の第七の実施の形態を図7に基づいて説明する。本実施の形態は、加算信号から評価関数を求める際の基準値として遷移状態のレベルを示すレベル0に代えてxなる値を用いるようにしたものである。即ち、評価関数は前述の実施の形態の場合と同様に、Fn-1 ,Fn ,Fn+1 の如く示されるが、Fn =abs(Sn −x)として求められた値が用いられる。この基準値xは、DCのオフセット分をキャンセルするため、変調方式における最大ランレングス(例えば、11T)より十分に大きな期間mでのアナログ信号の振幅を示すADデータDi(i=n−m〜n)を加算し、その加算値を期間mの長さで除算することにより得られる。(1)式にその演算式を示す。
【0044】
【数1】
Figure 0003852727
【0045】
そして、ステップS7に代えて、ステップS12として示すように、状態1又は状態0の判定基準にこの基準値xが用いられる。
【0046】
従って、本実施の形態によれば、評価関数Fを求める際の基準値xをアナログ信号の振幅を加算した加算値なる現実のデータに基づき求めることで、現実のデータにオフセットを生じていたとしてそのオフセット分をキャンセルでき、高密度記録された情報の再生を良好に行える。
【0047】
なお、図7は図6に示した第六の実施の形態に準ずる例として示したが、図1ないし図5に各々示した第一ないし第五の実施の形態にあっても、そのステップS3又はS7をステップS12に代えることにより同様に適用できる。
【0048】
本発明の第八の実施の形態を説明する。本実施の形態は、第七の実施の形態に準ずるものであり、図7もそのまま適用されるが、その基準値xの求め方を代えたものである。即ち、基準値xとして、最大ランレングスより十分に大きい期間m中での最小ランレングス(3T)のアナログ信号の振幅を全て加算した加算値を最小ランレングスの出現期間の長さm3 で除算した値を用いるようにしたものである。(2)式にその演算式を示す。式中、DdiはADデータDiが3Tの場合にはDdi=Di,それ以外の場合はDdi=0であり、また、m3 は期間mの間における最小ランレングス3Tサンプルの出現期間の長さを示す。
【0049】
【数2】
Figure 0003852727
【0050】
本実施の形態による場合も、同様な効果が得られるが、評価関数F用の基準値xを特に振幅の小さな最小ランレングス3Tデータに基づき算出するため、より適正なオフセット対策となる。
【0051】
本発明の第九の実施の形態を説明する。本実施の形態は、第八の実施の形態に準ずるものであり、図7もそのまま適用されるが、その基準値xの求め方を代えたものである。即ち、基準値xとして、最小ランレングス3Tのデータを利用するものの、本実施の形態では、最小ランレングス3Tの中間(中央)の値のみのアナログ信号の振幅を加算した加算値を最小ランレングスの出現数で除算した値を用いるようにしたものである。(3)式にその演算式を示す。式中、DdiはADデータDiが3Tの中央である場合にはDdi=Di,それ以外の場合はDdi=0であり、また、N3 は期間mの間における最小ランレングス3Tサンプルの出現数を示す。
【0052】
【数3】
Figure 0003852727
【0053】
本実施の形態による場合も、第八の実施の形態の場合と同様な効果が得られる。即ち、評価関数F用の基準値xを特に振幅の小さな最小ランレングス3Tデータに基づき算出するため、より適正なオフセット対策となる。
【0054】
本発明の第十の実施の形態を説明する。本実施の形態も評価関数F用の基準値xの求め方に関するものであるが、期間mの長さ等で除算すのではなく、アナログ信号の振幅を最大ランレングスより十分に大きな値yで除算した値を1クロック前での評価関数における基準値xn-1 に加算した値を用いるようにしたものである。(4)式にその演算式を示す。式中、Ddn は、ADデータDn が最小ンレングス3Tの中央である場合にはDdn =Dn 、それ以外の場合はDdn =0である。
【0055】
【数4】
Figure 0003852727
【0056】
従って、本実施の形態による場合も、第八,九の実施の形態の場合と同様な効果が得られる上に、処理時間を短縮させることができ、より高速化を図れるとともにハードウェア構成も小規模化できる。
【0057】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値と注目クロックの前後クロックのサンプリング位置での評価関数の値との大小比較を各々行い、注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値が最も小さい場合には注目クロックのサンプリング位置での3値化データを、遷移状態を示す値に量子化し、前後クロックのサンプリング位置での評価関数の値のいずれかが最も小さい場合には注目クロックのサンプリング位置での加算信号に従い量子化することにより、遷移状態を示す値“00”に量子化する際に、前後のサンプリング位置でのデータ(評価関数の値)と比較して判定できるので、正しく量子化を行うことができ、よって、サンプリング位置のずれなどがあっても、量子化に伴う誤りを減少させることができ、光ディスクに高密度で記録された情報の再生を良好に行える。
【0058】
また、請求項2、3に記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果が得られるとともに、注目クロックのサンプリング位置での加算信号に代えて注目クロックのサンプリング位置で得られるADデータに基づき状態1又は2を判定しているので、量子化の誤りをより減らすことができる。
【0059】
また、請求項4、5、6に記載の発明によれば遷移状態を示す値“00”に量子化する際に、後のサンプリング位置でのデータ(評価関数の値)と比較して判定できるので、正しく量子化を行うことができ、よって、サンプリング位置のずれなどがあっても、量子化に伴う誤りを減少させることができるとともに、計算時間(処理時間)を短縮でき、より高速化を図れるとともにハードウェア構成も小規模化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の処理例を示すフローチャートである。
【図2】本発明の第二の実施の形態の処理例を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第三の実施の形態の処理例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第四の実施の形態の処理例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第五の実施の形態の処理例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第六の実施の形態の処理例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第七の実施の形態の処理例を示すフローチャートである。
【図8】一般的な光情報記録再生装置の概要を示すブロック図である。
【図9】その2値化回路の構成例を示すブロック図である。
【図10】PRML処理系の概要を示すブロック図である。
【図11】その波形等化回路の構成例を示すブロック図である。
【図12】理想的な再生波形の場合の波形等化処理例を示すタイムチャートである。
【図13】その3値化の理想波形の場合を示すタイムチャートである。
【図14】遷移状態の判定について説明するためのタイムチャートである。
【符号の説明】
8 情報記録媒体

Claims (6)

  1. PRML処理方式を利用して情報の再生を行う情報再生方法において、
    注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値と該注目クロックの前後クロックのサンプリング位置での評価関数の値との大小比較を各々行い、
    前記注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値が最も小さい場合には前記注目クロックのサンプリング位置での3値化データを、遷移状態を示す値に量子化し、
    前記前後クロックのサンプリング位置での評価関数の値のいずれかが最も小さい場合には前記注目クロックのサンプリング位置での加算信号に従い量子化することを特徴とする情報再生方法。
  2. PRML処理方式を利用して情報の再生を行う情報再生方法において、
    注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値と該注目クロックの前後クロックのサンプリング位置での評価関数の値との大小比較を各々行い、
    前記注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値が最も小さい場合には前記注目クロックのサンプリング位置での3値化データを、遷移状態を示す値に量子化し、
    前記前後クロックのサンプリング位置での評価関数の値のいずれかが最も小さい場合には前記注目クロックのサンプリング位置で得られるアナログ信号の振幅を示すADデータに従い量子化することを特徴とする情報再生方法。
  3. PRML処理方式を利用して情報の再生を行う情報再生方法において、
    注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値と該注目クロックの前後クロックのサンプリング位置での評価関数の値との大小比較を各々行い、
    前記注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値が最も小さい場合には前記注目クロックのサンプリング位置での3値化データを、遷移状態を示す値に量子化し、
    前記前後クロックのサンプリング位置での評価関数の値のいずれかが最も小さい場合には前記注目クロックのサンプリング位置での加算信号及び前記注目クロックのサンプリング位置で得られるアナログ信号の振幅を示すADデータに従い量子化することを特徴とする情報再生方法。
  4. PRML処理方式を利用して情報の再生を行う情報再生方法において、
    注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値と該注目クロックの後クロックのサンプリング位置での評価関数の値との大小比較を行い、
    前記注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値が小さい場合には前記注目クロックのサンプリング位置での3値化データを、遷移状態を示す値に量子化し、
    前記後クロックのサンプリング位置での評価関数の値が小さい場合には前記注目クロックのサンプリング位置での加算信号に従い量子化することを特徴とする情報再生方法。
  5. PRML処理方式を利用して情報の再生を行う情報再生方法において、
    注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値と該注目クロックの後クロックのサンプリング位置での評価関数の値との大小比較を行い、
    前記注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値が小さい場合には前記注目クロックのサンプリング位置での3値化データを、遷移状態を示す値に量子化し、
    前記後クロックのサンプリング位置での評価関数の値が小さい場合には前記注目クロックのサンプリング位置で得られるアナログ信号の振幅を示すADデータに従い量子化することを特徴とする情報再生方法。
  6. PRML処理方式を利用して情報の再生を行う情報再生方法において、
    注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値と該注目クロックの後クロックのサンプリング位置での評価関数の値との大小比較を行い、
    前記注目クロックのサンプリング位置での評価関数の値が小さい場合には前記注目クロックのサンプリング位置での3値化データを、遷移状態を示す値に量子化し、
    前記後クロックのサンプリング位置での評価関数の値が小さい場合には前記注目クロックのサンプリング位置での加算信号及び前記注目クロックのサンプリング位置で得られるアナログ信号の振幅を示すADデータに従い量子化することを特徴とする情報再生方法。
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