JP3850957B2 - 磁気探知装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地磁気等の微弱な磁界を確実に検知するための磁気探知装置に係り、とくに外部ノイズの影響を受け難く、各種電子機器内に組み込むのに適した磁気探知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の磁界を検知する方式としては、(1)トロイダルコア等に励磁巻線と検知巻線とを設けた磁気センサを用いるフラックスゲート方式や、(2)アモルファス磁性合金線又は箔の周囲に検知巻線を設けるとともに、アモルファス磁性合金線又は箔自体に通電し、その透磁率を変化させる直交フラックスゲート方式があり、前者は感度が低く、装置が高価になる欠点を有し、後者は感度は高いが、周波数の応答度が良すぎるため、外部ノイズの影響を受け易い欠点をもっていた。なお、直交フラックスゲート方式の磁気センサ素子の例は特許第2617498号に開示されており、その磁気センサ素子を用いた検出回路の1例を示すものとして特開平9−166437号がある。
【0003】
直交フラックスゲート方式による磁気センサ素子は導電性で高透磁率を有する線状、棒状、帯状等の磁性体に検出巻線を巻回して設け、磁性体の長手方向にパルス状の電流を通電して磁性体を周回する磁束を発生させて当該磁性体の透磁率μを大きく変化させ、その時に以下の(1)式によって生じる誘起電圧Vを検出巻線によって検出するもので、その誘起電圧Vが外部磁界に比例することを利用するものである。
V=d(μ・H・S)/dt …(1)
μ:磁性体自身の透磁率
H:外部磁界
S:磁性体の断面積
但し、パルス状の電流は検出巻線を交叉する方向に磁束を生じないので、他の交叉磁束が存在しないかぎり、誘起電圧を生じることはない。この誘起電圧の大きさは、外部の交叉磁束(磁界)や磁性体自身の透磁率が大きいほど、また印加パルスが急峻なほど大となる。従って、この目的に合う、導電性を持つ磁性体としてはコバルト系のアモルファス磁性合金線、箔等が有用である。
【0004】
図4は直交フラックスゲート方式による磁気センサ素子の1例であり、磁気センサ素子Sは、エポキシ樹脂等の絶縁基板1に貼り合わせた導電性を有する帯状のアモルファス磁性合金箔をエッチングすることによって所定のパターン形状(例えば幅5mm×長さ15mm)の磁性体Mを形成し、さらに磁性体Mの周囲を周回するようにコイルを巻いて検出巻線Wdを設けたものである。磁性体Mの両端部は絶縁基板1に固定の励磁用端子2にそれぞれ接続され、検出巻線Wdの両引き出し端部は絶縁基板1に固定の検出端子3にそれぞれ接続されている。
【0005】
図5は前記磁気センサ素子Sと組み合わせて磁気探知装置を構成するための検出回路の概略構成を示す。この図において、10は発振器であり、磁性体Mに通電するパルス電流の繰り返し周波数を規定する一定周波数(サンプリング周波数となる)の発振出力をドライブ回路11に供給するものである。ドライブ回路11は急峻な立ち上がりのパルス電流を磁気センサ素子Sの磁性体Mに印加するものである。12はピーク値検出部であり、パルス電流を磁性体Mに印加したことにより発生する検出巻線Wdのパルス状の誘起電圧の交流信号ピーク値を検出してホールドするものであり、増幅器13はピーク値検出部12のピークホールド出力に比例した直流検出信号を出力するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、直交フラックスゲート方式による磁気センサ素子Sは、原理的に非常に短いパルス電流を印加している瞬間の外部磁界の大きさを検知するため、発振器10の発振周波数で定まる固定のサンプリング周波数と外部の磁界の周波数成分が同期すると、相互の位相関係よって異なる信号を得ることになり、特に交流のノイズ磁界がある場合に問題となる。
【0007】
図6は磁気センサ素子及び図5の如き検出回路からなるセンサユニットを、ブラウン管のディスプレイモニタ内に組み込んだとき、発振器10の発振周波数で定まる固定のサンプリング周波数が約1.772kHzで、ディスプレイモニタ側の垂直同期信号の63.8kHzと同期してしまった状態を示す。地磁気の影響をキャンセルするために探知対象磁界として地磁気を検出するつもりであったものが、図6のように垂直同期信号による交流ノイズ磁界の影響を受けて検出出力(増幅器13の検出信号)が変動していることが判る。
【0008】
従来はこれを避けるため、磁気センサ素子及び検出回路からなるセンサユニットを、高周波磁界が侵入しないように導電体でシールドするか、ノイズ源から十分離す等の処置が必要であった。このため、装置全体のコスト上昇を招いたり、小型化の障害となる問題があった。
【0009】
本発明は、上記の点に鑑み、磁気センサ素子に印加する励磁用のパルス電流の繰り返し周波数、つまりサンプリング周波数を可変とし、外部の交流ノイズ磁界が同期しようとしても周波数シフトが自動的に生じるようにして、外部ノイズ磁界に起因する検出出力変動を防止した磁気探知装置を提供することを目的とする。
【0010】
本発明のその他の目的や新規な特徴は後述の実施の形態において明らかにする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の磁気探知装置は、磁性体と、該磁性体に巻回された検出巻線とを有し、該磁性体の透磁率の変化率と外部磁界の大きさとに比例した電気信号を前記検出巻線に発生する磁気センサ素子と、
前記磁性体自体に又は前記磁性体に巻回された励磁巻線にパルス電流を流して前記磁性体の透磁率を周期的に変化させる励磁手段と、
前記電気信号の交流成分のピーク値を検出するピーク値検出部を有する信号検出手段とを備え、
前記励磁手段は前記信号検出手段の検出出力に応じて前記パルス電流の繰り返し周波数が変化する構成である。
【0012】
前記磁気探知装置において、前記励磁手段は前記パルス電流の繰り返し周波数を規定する発振器を有し、該発振器の発振周波数が前記信号検出手段の検出出力で変化を受ける構成としてもよい。
【0013】
また、前記信号検出手段は直流バイアス電流を前記検出巻線に流すバイアス電流供給部を有し、該バイアス電流供給部では前記ピーク値検出部の出力信号が増加すると前記直流バイアス電流を減じるように制御する構成としてもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る磁気探知装置の実施の形態を図面に従って説明する。
【0015】
図1は磁気探知装置の実施の形態であって、図4の磁気センサ素子Sと組み合わせて磁気探知装置を構成するための励磁手段及び信号検出手段を具備した検出回路構成を示す。
【0016】
この図において、電源入力端子Vinとアース端子COM間に直流電源電圧(例えば5V)が供給されている。また、磁気センサ素子Sの磁性体Mにパルス電流を流して磁性体Mの透磁率を周期的に変化させる(非飽和状態から飽和状態に変化させる)励磁手段として、可変周波数発振器20及びドライブ回路21が設けられている。さらに、信号検出手段として、ピーク値検出部22、比較増幅部23及びバイアス電流供給部24が設けられている。
【0017】
前記可変周波数発振器20は、磁性体Mに通電するパルス電流の繰り返し周波数を規定する周波数(サンプリング周波数となる)を可変としたものであり、その発振出力をドライブ回路21に供給するものである。ここでは、インバータ(反転出力を持つシュミットインバータ回路)U2の入力端にコンデンサC4の一端を、入出力間に抵抗R4をそれぞれ接続してなるCR発振回路で構成されている。
【0018】
一般的なCR発振回路ではコンデンサC4の他端はアース端子COMに接続され、コンデンサC4と抵抗R4とのCR時定数等で定まる一定周波数の発振を行うのであるが、この可変周波数発振器20ではコンデンサC4の他端は出力端子Voutに接続されている。後述するが、出力端子Voutには図4の磁気センサ素子Sにおける磁性体Mの長手方向の本来的な外部磁界Hex(磁性体Mに印加されたトータルの外部磁界Hからバイアス磁界Hbを差し引いたもの)に比例した直流出力電圧が得られるようになっており、コンデンサC4の他端の直流出力電圧が変化することで、前記CR時定数等で定まる本来の発振周波数から実際の発振周波数がずれるように構成されている。
【0019】
ドライブ回路21は、可変周波数発振器20の矩形波出力を受けて、急峻な立ち上がりのパルス電流を磁気センサ素子Sの磁性体Mに印加するものであり、ここではスピードアップコンデンサC3と抵抗R5との並列接続を介して前記矩形波出力を受けるトランジスタQ1と、磁性体Mに直列に挿入される限流抵抗R3とを有している。電源入力端子Vinとアース端子COM間の直流電源電圧は抵抗R2、コンデンサC1,C2のノイズフィルタ回路を通して前記限流抵抗R3、磁性体M及びトランジスタQ1の直列回路に与えられる。
【0020】
前記磁気センサ素子Sの検出巻線Wdは、バイアス電流供給部24のトランジスタQ2、抵抗R11の直列回路(エミッタフォロア)に対して直列に挿入され、これらに電源入力端子Vinとアース端子COM間の直流電源電圧が供給されている。トランジスタQ2のベース、アース端子間に高周波成分除去用のコンデンサC7が接続されている。
【0021】
前記ドライブ回路21によって図2(A)の如き急峻な立ち上がりのパルス電流を磁気センサ素子Sの磁性体Mに通電すると、検出巻線Wdには磁性体Mの長手方向のトータル外部磁界(本来的な外部磁界Hexと検出巻線Wdに直流バイアス電流を流すことにより発生するバイアス磁界Hbとの総和)に比例したピーク値を持つパルス状の誘起電圧が同図(B)の如く得られる(但し、直流供給電圧が重畳している。)。
【0022】
前記誘起電圧の交流成分のピーク値検出のために、ピーク値検出部22が設けられており、ピーク値検出部22は、トランジスタQ3とピーク値ホールド用コンデンサC6との直列回路と、直流阻止用コンデンサC5と、ベースバイアス用抵抗R7,R8とを有し、トランジスタQ3とコンデンサC6との直列回路に電源入力端子Vinとアース端子COM間の直流電源電圧が供給されている。なお、ベースバイアス用抵抗R7,R8は、前記直流電源電圧を抵抗R1と抵抗R6で分圧した直流電圧をさらに分圧するものである。
【0023】
比較増幅部23は抵抗R9、トランジスタQ4、抵抗R10の直列回路を有し、ピーク値ホールド用コンデンサC6で保持された前記誘起電圧の交流成分ピーク値がトランジスタQ4のベースに印加されている。また、トランジスタQ4、抵抗R10の直列回路がバイアス電流供給部24のトランジスタQ2のベースとアース端子COM間に接続されている。ここで、抵抗R10の両端の電圧とトランジスタQ4のベース、エミッタ間電圧の和で定まる基準電圧よりもピーク値ホールド用コンデンサC6の充電電圧(前記誘起電圧の交流成分ピーク値に対応)が低ければ、抵抗R9で定まるベース電流がトランジスタQ2に流れ、トランジスタQ2のコレクタ、エミッタ間を通して所定の直流バイアス電流が検出巻線Wdに流される。前記基準電圧よりもピーク値ホールド用コンデンサC6の充電電圧が大きくなれば、トランジスタQ4が導通し始め、抵抗R9の電流の一部を分流することになり、トランジスタQ2のベース電流が減少して検出巻線Wdへのバイアス電流は減少する方向に制御される。
【0024】
ここで、検出巻線Wdに直流バイアス電流を流す理由は、磁気センサ素子Sの磁性体Mに用いられるアモルファス磁性合金は、トータルの外部磁界が零近傍では、その外部磁界の変化に対して検出巻線Wdの誘起電圧は殆ど変化せず、直線性に欠けるからであり、このため、検出巻線Wdにバイアス電流を流して、磁性体Mに検出巻線Wdによるバイアス磁界Hbを印加し、本来的な外部磁界Hexの変化に対して検出巻線Wdの誘起電圧が直線的に変化する(正比例関係にある)動作領域に動作点を移している。
【0025】
上記のように、ピーク値検出部22のピーク値ホールド用コンデンサC6の充電電圧(前記誘起電圧の交流成分ピーク値に対応)が増大しようとすると、検出巻線Wdのバイアス電流を減じ、バイアス磁界Hbを減じる負のフィードバック制御を実行するから、ピーク値ホールド用コンデンサC6の充電電圧は一定値に安定化制御され、つまり前記誘起電圧の交流成分ピーク値が一定となるように制御されることになる。この制御により、本来的な外部磁界Hexが増加したとき、それに対応して直流バイアス電流は減少、バイアス磁界Hbも減じ、本来的な外部磁界Hexとバイアス磁界Hbとの総和であるトータル外部磁界Hが一定に保たれ、動作点も一定となるように設定している。
【0026】
なお、バイアス電流供給部24は、検出巻線Wdの誘起電圧のピーク値に対応したピーク値検出部22の出力信号(コンデンサC6両端の充電電圧)が増加すると直流バイアス電流を減じる制御動作を行い、直流バイアス電流の減少度合いが本来的な外部磁界Hexの大きさに比例するから、エミッタフォロアを構成しているバイアス電流供給部24の抵抗R11の両端の電圧をみることで、本来的な外部磁界Hexの大きさを検出することができる。従って、この抵抗R11の両端に現れる直流電圧を抵抗R12を介して出力端子Voutに取り出している。出力端子Voutとアース端子COMには高周波除去用コンデンサC8が接続されている。
【0027】
次に、図1の回路の全体的な動作説明を行う。可変周波数発振器20は、検出出力である出力端子Voutの直流出力電圧が安定状態にあれば、コンデンサC4と抵抗R4とのCR時定数等で定まる特定周波数で発振し、ドライブ回路21は可変周波数発振器20の発振周波数で定まるサンプリング周波数で図2(A)の立ち上がりの急峻なパルス電流を磁気センサ素子Sの磁性体Mに流す。この結果、検出巻線Wdには、図2(B)の如く地磁気等の探知対象の本来的な外部磁界Hex(磁性体Mの長手方向に印加された成分)と、検出巻線Wdにバイアス電流を通電したことにより生じたバイアス磁界Hbとの総和であるトータルの外部磁界Hに比例した誘起電圧波形が得られる。
【0028】
前述したように、トータルの外部磁界Hが一定に制御されていることから、本来的な外部磁界Hexの増加、減少は、バイアス磁界Hbの減少、増加として現れるから、バイアス電流に比例したバイアス電流供給部24の抵抗R11の電圧を導出した出力端子Voutの直流出力電圧から探知対象の本来的な外部磁界Hexを知ることができる。
【0029】
図4の磁気センサ素子S及び図1の回路がブラウン管のディスプレイモニタ内に組み込まれているものとすると、地磁気の他に各種の交流ノイズ磁界が存在している。仮に、交流ノイズ磁界が可変周波数発振器20の発振周波数、つまりサンプリング周波数に同期しようとしても、同期が始まると出力端子Voutの直流出力電圧が変化し、可変周波数発振器20におけるCR時定数のコンデンサC4の一端の電圧が変動することで発振周波数がシフトし、同期が外れることになり、交流ノイズ磁界と可変周波数発振器20との同期関係が継続する不都合は生じない。
【0030】
図3は可変周波数発振器20のサンプリング周波数を約1.772kHzとし、ディスプレイモニタ側の垂直同期信号を63.8kHzに設定した場合の出力端子Voutの直流出力電圧を示している(図6の場合と測定条件は同じ)。図6のような同期状態に起因する検出出力の変動はみられない。
【0031】
この実施の形態によれば、次の通りの効果を得ることができる。
【0032】
(1) 磁気センサ素子Sのサンプリング周波数を規定する可変周波数発振器20の発振周波数は、出力端子Voutの直流出力電圧に交流的な変化が生じたときに、直ちにシフトされる構成であり、各種電子機器等に組み込まれて交流ノイズ磁界が存在する条件下でも交流ノイズ磁界と同期することを確実に回避して、同期に起因する出力変動を除去することができる。
【0033】
(2) 交流ノイズ磁界に対する高周波シールドを省略又は簡略化でき、コスト低減を図ることができる。
【0034】
(3) 磁気センサ素子Sの検出巻線Wdにバイアス電流を流して、磁性体Mに検出巻線Wdによるバイアス磁界Hbを印加し、本来的な外部磁界Hexの変化に対して検出巻線Wdの誘起電圧が直線的に変化する(正比例関係にある)動作領域に動作点を移しているため、本来的な(例えば、地磁気等の)外部磁界Hexの直線性の良い検出出力が得られる。
【0035】
上記実施の形態では、図4の直交フラックスゲート方式の磁気センサ素子Sを用いたが、図7のような磁気コアMCに対して励磁巻線Wmと検出巻線Wdとを巻回した平行フラックスゲート方式の磁気センサ素子を用いることも原理上可能である。この場合、磁性体に直接通電する代わりに励磁巻線Wmにドライブ回路21の図2(A)のパルス電流を流して、磁気コアMCの透磁率を周期的に変化させればよい。
【0036】
なお、上記実施の形態では、CR発振回路である可変周波数発振器20の発振周波数に関係するコンデンサの一端を出力端子に接続したが、サンプリング周波数を決定している回路に所定のインピーダンスを介して検出出力を印加する(換言すれば、所定のインピーダンスを介して出力端子と接続する)構成とすればよい。ここで、所定のインピーダンスとは、検出出力の変化がサンプリング周波数を決定している回路に十分影響を与える値であることと、サンプリング周波数を決定している回路の電圧変化が検出出力にリップルノイズとして混入する割合が小さくなるような値のことを言う。
【0037】
以上本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当業者には自明であろう。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る磁気探知装置によれば、どのような外部の交流ノイズ磁界が存在する条件下であっても、その交流ノイズ磁界と同期しないようにサンプリング周波数がシフトするため、誤動作の無い、極めて安定した検出出力が得られる。
【0039】
また、従来装置では、外部の交流ノイズ磁界の干渉を防ぐため、シールドケースに収納するか、交流磁界発生源から距離的に離す方策を取らざるを得なかったが、本発明では同期による誤動作を回避可能であることから、シールド構造の省略乃至簡素化を図ることができ、コスト低減にも寄与できる。
【0040】
なお、本発明の磁気探知装置は、微弱な地磁気等の静磁界を検知するのに適したものであるが、動磁界の検知にも適用可能である。また、地磁気の影響をキャンセルするブラウン管のディスプレイモニタ、ナビゲーション装置の方向探知、3次元ディスプレイ(バーチャルリアリティ)等にも応用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気探知装置の実施の形態であって磁気センサ素子と組み合わせる回路構成を示す回路図である。
【図2】実施の形態におけるドライブ回路によるパルス電流波形及び磁気センサ素子の検出巻線に誘起する電圧波形を示す波形図である。
【図3】横軸が時間、縦軸が出力端子Voutの直流出力電圧(検出出力)であって、実施の形態の場合、交流ノイズ磁界によって検出出力が影響を受けないことを示すグラフである。
【図4】直交フラックスゲート方式の磁気センサ素子を示す斜視図である。
【図5】従来の磁気探知装置を示すブロック図である。
【図6】横軸が時間、縦軸が直流出力電圧(検出出力)であって、従来装置の場合、交流ノイズ磁界によって検出出力が影響を受けることを示すグラフである。
【図7】平行フラックスゲート方式の磁気センサ素子を示す構成図である。
【符号の説明】
1 絶縁基板
2 励磁用端子
3 検出端子
10 発振器
11,21 ドライブ回路
12,22 ピーク値検出部
13 増幅器
20 可変周波数発振器
23 比較増幅部
24 バイアス電流供給部
C1乃至C8 コンデンサ
R1乃至R12 抵抗
Q1乃至Q4 トランジスタ
U2 インバータ
S 磁気センサ素子
M 磁性体
Wd 検出巻線

Claims (3)

  1. 磁性体と、該磁性体に巻回された検出巻線とを有し、該磁性体の透磁率の変化率と外部磁界の大きさとに比例した電気信号を前記検出巻線に発生する磁気センサ素子と、
    前記磁性体自体に又は前記磁性体に巻回された励磁巻線にパルス電流を流して前記磁性体の透磁率を周期的に変化させる励磁手段と、
    前記電気信号の交流成分のピーク値を検出するピーク値検出部を有する信号検出手段とを備え、
    前記励磁手段は前記信号検出手段の検出出力に応じて前記パルス電流の繰り返し周波数が変化する構成であることを特徴とする磁気探知装置。
  2. 前記励磁手段は前記パルス電流の繰り返し周波数を規定する発振器を有し、該発振器の発振周波数が前記信号検出手段の検出出力で変化を受ける構成である請求項1記載の磁気探知装置。
  3. 前記信号検出手段は直流バイアス電流を前記検出巻線に流すバイアス電流供給部を有し、該バイアス電流供給部は前記ピーク値検出部の出力信号が増加すると前記直流バイアス電流を減じるように制御するものである請求項1又は2記載の磁気探知装置。
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