JPH0886773A - 金属探知方法 - Google Patents

金属探知方法

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JPH0886773A
JPH0886773A JP24489194A JP24489194A JPH0886773A JP H0886773 A JPH0886773 A JP H0886773A JP 24489194 A JP24489194 A JP 24489194A JP 24489194 A JP24489194 A JP 24489194A JP H0886773 A JPH0886773 A JP H0886773A
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Toshikatsu Abe
俊克 阿部
Shin Yokoi
伸 横井
Akira Hasegawa
彰 長谷川
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AKITSU SEIKI KK
TAKASAGO SEISAKUSHO KK
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Takasago Ltd
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AKITSU SEIKI KK
TAKASAGO SEISAKUSHO KK
Kandenko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属などの導電体を非接触で検出する金属探
知方法。 【構成】 パルス発生器に接続された励磁コイルと、受
信コイル、スイッチ回路をもった電圧増幅器によって構
成され、励磁コイルにパルス電流を流し、誘導によって
探知導電体に誘導電流を流し、励磁コイルに残留するエ
ネルギーが充分に減衰した時点に動作するスイッチを持
ちしかも、励磁パルスに同期した同期増幅器によって検
出コイルの端子電圧を検出するとともに、この一部を負
帰還となる極性に変換し、フィードバック信号とする方
法で安定化し、探知導体に流れる渦電流だけを選択的に
しかも安定に検出する金属探知方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高感度の金属探知装置
であり、不可視部分にある金属の位置を探知したり、検
知金属の種別を判定する場合に利用される。とくに、商
用周波数に影響された雑音の多い場所で有効に利用でき
たり、ゼロ調整が不要でしかも高感度であるので工業用
の近接スイッチや距離センサーとしての利用も可能であ
る。
【0002】
【従来の技術】金属を探知する方法として磁界の変化、
電磁波、超音波、X線などを利用したものがありそれぞ
れ特徴がある。電磁波を利用したものはレーダ方式と誘
導電流や透磁率の変化による検出コイルの等価インピー
ダンスの変化を利用したものがあった。レーダ方式は装
置のコストが高く、埋設物を探知する場合は地質や含水
量によって影響を受ける欠点があった。
【0003】探知導体によって誘導電流や透磁率が変化
することを利用して探知導体を検出する方法は、検出用
の信号周波数を下げると比較的地質の影響を受けない特
徴がある。検出コイルの等価インピーダンスの変化を利
用する方法は2個のコイルを差動に接続したり、ブリッ
ジ回路によって感度を上げる方法が一般的であり、感度
と指向性が充分ではなかった。
【0004】これらの欠点を除く方法として、磁界発生
コイルの電流を遮断したときの、励磁コイルと探知導体
との相互作用による過渡現象の変化を利用する方法もあ
り、励磁コイルと受信コイルを共用することもでき、比
較的に指向性や感度も改善することが可能となった。し
かし、この検出方法は検出信号に多くの周波数成分を含
み情報が多い特徴もあるが、FFTなどの周波数分析器
と併用しないとこの情報の完全な利用は困難であった。
また、励磁コイルと探知導体との複合的な過渡現象によ
るコイル電圧変化をコンパレータによって検出すると、
ノイズの影響を受けやすくなる欠点もあった。
【0005】このように、従来の方法は基本的に検出コ
イルなどの定数の変化によって出力が変化するため、無
理に感度を上げた場合は常にゼロ調整を必要としたり、
特殊な温度補正回路が必要で、工業用とするにも多くの
問題があった。さらに、受信機の感度を上げると外来ノ
イズの影響を受けやすく、道路の埋設物や住宅のコンク
リートの中にある鉄筋などを検出する場合、地中線や屋
内配線などの電線から漏えいする商用周波数またはこの
高調波による磁界や電界も同時に受信して誤動作する欠
点があったり、コイルを動かした場合、地磁気を感じて
誤動作する場合もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の検
知方法は励磁コイルや検出コイルの定数の変動によるゼ
ロ点ドリフトが、検出感度を上げる場合の大きなな障害
になっていた。さらに、電力ケーブルなどの交流電流に
よる磁界の影響を受けたり、検出コイルを動かすと地磁
気の影響を受けて誤動作する欠点もあり、この問題を解
決することが高感度で誤動作しにくい金属探知機を得る
ための課題であった。
【0007】これらの欠点を解決するために、励磁コイ
ルで探知導体に誘導電流を流し、励磁コイルの時定数と
探知導体の時定数の違いを利用して、探知導体から返送
される信号だけを選択的に検出し、原理的に励磁コイル
や検出コイルの定数変化がドリフトに影響しない方式を
すでに本出願人は提案している。しかし、この方法によ
っても、回路の定数変化などによるドリフトが充分に補
正できず、感度とドリフトはトレード・オフとなって感
度を上げた場合は面倒なゼロ調整が必要であり、ゼロ調
整のやり方で検出感度が異なり、検出に個人差が出るな
どの問題もあった。さらに、感度を上げると受信コイル
が塩水などの導電体中に入れた場合、ゼロ点が移動する
近接効果が発生したり、軍用の強力な長波電波の影響を
受けるなどの問題もあった。
【0008】
【問題を解決するための手段】このような問題を解決す
るために、励磁回路を単一極性にして励磁回路を簡略化
し、励磁後の受信信号と、他方の極性の期間にもうけた
ダミーの受信期間の受信信号を差動増幅して交流磁界の
影響を防ぐと同時に、出力信号の一部をフィードバック
信号として入力に加えて安定化をはかり、しかも、受信
感度に影響のないように工夫したシールドによって近接
効果もなくしたものである。
【0009】
【作用】励磁コイルに励磁電流を流してパルス磁界を発
生させると、この磁界の中にある探知導体にも誘導によ
って電流が流れる。励磁コイルに電流が流れている期間
は探知導体にも励磁コイルに流れた電流にほぼ比例した
誘導電流と呼ばれる電流が流れる。励磁コイルに流れて
いる電流を急速に遮断すると、探知導体に流れていた電
流は探知導体に流れた電流ループの等価インダクタンス
をLe、等価抵抗をReとするとTe=Le/Reとな
る時定数Teで減衰する。
【0010】したがって、励磁コイルの電流遮断時間を
Teに比べて充分に短い時間で遮断し、励磁コイルに残
留していたエネルギーが充分に減衰してから検出コイル
で受信すると探知導体に流れている電流によって発生し
た磁界だけを選択的に検出して探知導体の存在を検出す
ることが可能となる。
【0011】ここで、励磁中と励磁コイルにエネルギー
が残留している期間は受信機の動作をスイッチ回路で遮
断するマスク回路によって信号を受けないようにする
と、受信機に入る信号は探知導体からの弱い信号だけに
なり、高感度の受信機でも飽和することなく受信でき
る。
【0012】また、正と負のパルス電流を交互に励磁コ
イルに加え、受信信号を同期整流型の増幅器で増幅する
と、励磁パルス周波数より低域の周波数成分である商用
周波数の雑音や、地磁気の中を検出コイルを動かしたこ
とによる不要な電圧などは同相雑音となって大幅に減衰
する。さらに、受信機の受信信号も直流成分を含まない
ので、増幅器は直流成分や、励磁パルス以下の周波数成
分を増幅する必要もないのでハイパスフィルタ特性を持
たせることが可能となる。さらに、同期整流した直流信
号は応答速度の許す限りローパスフィルタを入れること
ができ、検出感度を落とさずに商用周波数やその高調波
成分の影響を桁違いに除くことが可能となり、地磁気の
影響も受けなくなる。
【0013】このように、励磁コイルに正と負のパルス
電流を加える方式は劇的な性能の改善効果がある、しか
しこの方法も正と負の正確な励磁パルスを与える回路は
単一パルスを与える回路よりも複雑であり、この励磁パ
ルスの正と負のバランスが崩れるとドリフトの原因とな
った。
【0014】本発明は基本的には正負の対称パルスで励
磁する場合と似た回路であるが、1の励磁期間だけ励磁
をし、2のマスク期間を設けた後T3の受信期間をもう
ける、他方の励磁期間は励磁をせずにダミーのマスク期
間を設け、その後の受信期間にダミーの受信をする、こ
のダミーの受信期間T6では探知導体からの返送信号は
すでに減衰しているが、サンプル周波数よりも低い周波
数成分の雑音とフィードバック信号を受け、差動増幅器
でこの成分を打ち消して雑音を取り除く。この方法によ
ると、励磁電源は簡単になり、励磁パルスの正と負のバ
ランスのずれによる問題も解決される。
【0015】
【実施例】実施例について図面を参照して説明すると、
図1において水晶発振器10のように発振周波数の安定
な発振器によって正確なクロックを得る、このクロック
を分周器11で分周してタイミング発生回路12に加え
る。タイミング発生回路12はこのクロックを利用して
励磁コイル1の駆動信号、増幅器3のマスク信号、アナ
ログ・スイッチ4の制御信号を得て、図2に示すように
T1〜T6までの期間に必要な信号を発生する。
【0016】励磁コイル1は、巻線の表面に流れる誘導
電流を少なくするように細い線を使用するか、通電する
電流の大きい場合は細線を束ねたより線を使用してコイ
ルを作成する。巻線の回数が多い場合は分布容量によっ
て不要な共振を避けるようにハネカム捲きなどの巻線方
法をとる。この巻線にタイミング発生器12から出力さ
れる励磁信号を駆動回路9によって増幅し、駆動コイル
1に加える。
【0017】この駆動回路9は電流駆動でも電圧駆動で
も同一の目的を達成でき、方形波である必要もなく駆動
コイルの電流をT1の最後で遮断する直前の電流値が必
要な値になれば手法を問わない。この電流値は大きいほ
ど検出感度は上がる。この駆動回路9で必要な条件は駆
動電流を遮断した後のインピーダンスが高く、受信のと
きに受信信号をシャントしないようにする必要がある。
【0018】さらに、電圧駆動や電流駆動で駆動電流の
立ち下がり速度の早い場合は、駆動コイルに蓄積された
エネルギーによって発生する、高い電圧をクランプする
クランプ回路か、駆動コイルに並列に入れたダンピング
抵抗によってコイルに発生する過渡的な電圧を低下さ
せ、駆動回路9の耐圧以下に下げる必要がある。このダ
ンピング抵抗は励磁コイルの電流の立ち下がり速度を決
定するとともに、分布容量による不要な振動を防ぐ。こ
のダンピング抵抗と励磁コイルの時定数は短いほど良
く、探知導体の等価時定数Teは、探知導体の種類によ
って異なるが100μsecのオーダーであるので、実
用的にはμsecから10μsecが望ましい。この並
列抵抗に流れる電流は指数関数的に減少するが非線形部
品を使用して励磁電流を急速に減衰させるとさらに良い
結果が得られる。スイッチによってパルス電圧を加える
代わりに、半導体などを利用した電流スイッチを利用す
ると励磁コイルの並列抵抗は不要となり、理想的な電流
減衰特性を持つ励磁電流波形を得ることができ、励磁コ
イルの内部抵抗の変化に影響されない正確な励磁電流を
流すことができる。
【0019】駆動コイルの電圧は帰還係数を決定する抵
抗2を通して受信機である増幅器3に加えられる。増幅
器3は増幅作用とマスク信号によって受信期間のT3、
T6以外の期間は受信を停止できる機能を付加させてあ
る。増幅器にこの作用がない場合は、励磁コイルと受信
機の間にスイッチ回路を入れ、励磁コイルに電流が流れ
ている期間だけスイッチを解放するか受信機の入力を短
絡する。もちろん、受信コイルからスイッチに接続され
る間にバッファーや増幅器を入れることもできる。受信
機の入力インピーダンスは、励磁コイルの電流の減衰を
妨げないように高い値に設定する。半導体スイッチなど
を使用した場合、スイッチにリークなどがあり、解放が
充分でない場合は、スイッチが解放されている期間だけ
受信機の入力を短絡したり、同様回路をカスケードに接
続して励磁コイルに電流の流れている期間の信号を完全
に遮断することがポイントとなる。このような方法によ
って不要な信号をマスクすると、受信機は高い利得の増
幅器を利用することができる。増幅器3は原理的に直流
分を通す必要がなく、ハイパスフィルタと、高周波成分
を除去するフィルタなどを入れノイズ特性を改善するこ
ともできる。
【0020】つぎに、増幅器3の出力を同期増幅器用の
半導体スイッチ4によって正の成分と負の成分に分けて
差動増幅器5に加える。この結果、検出コイル1に加わ
った商用周波数成分を持つ雑音などは大幅に減衰する。
この差動増幅器の出力をフィルタ6を通して平滑化し検
知出力とする。
【0021】一方、この検知出力は帰還補正回路7によ
って位相と利得を調整し、スイッチ4の一方に加えられ
る、このスイッチの他方には反転増幅器8によって極性
を反転して加え、スイッチ4が切り替わっても必ず負帰
還のかかるように極性に変換する。このフィードバック
信号は抵抗13、と抵抗2によって分圧され、増幅器3
の入力にフィードバックされドリフトを補正する。この
場合、フィードバック用のスイッチの一方を取り除き、
T2の期間のフィードバックを省略し、T6の期間だけ
フィードバックがかかるように簡略化しても、制御系の
応答速度が約2倍になるが同様の目的を達成できる。
【0022】この実施例はアナログ増幅器を利用した例
であるが、差動増幅器5の部分をデジタル処理する目的
で、受信信号をA−D変換器によってデジタルデータに
変換し、T3の受信信号とT6の受信信号をデジタル的
に減算してこの結果を平均化して出力としても同一目的
を達成できる。この場合のフィードバックもデジタル処
理が可能であり、DSPを利用したりマイクロプロセッ
サを利用してデジタル処理をしても基本的な原理は共通
で、本発明の権利の及ぶところである。
【0023】図1は励磁コイルと検出コイルを共用した
例であるが受信コイルと励磁コイルを分離しても本発明
を実施することが可能である。励磁コイルを一つにして
独立に設け、受信コイルを複数個設け、それぞれに同様
な受信機を接続して受信レベルと位相を検出して、探知
導体の位置や概略の寸法を推定することも可能となる。
また、励磁コイルや受信コイルには、損失の少ない鉄芯
やフェライトコアを使用すると指向性が鋭く、感度の高
い検出器を得ることができる。
【0024】励磁信号を、互いに同期を取った複数の励
磁コイルやアレイ状に並べた多数の受信コイルによって
二次元的に検出し、この出力をそのまま、または隣接す
るコイル出力の差分を二次元に表示して、探知導体のイ
メージをよりリアルに表示することも可能となる。もち
ろん、微小な検出コイルを利用し、このコイルを物理的
に走査して、探知導体の二次元的または三次元で導電率
の分布を表示することも可能となり、非破壊の検査装置
としての利用も可能である。
【0025】さらに、探知導体からの返送信号は探知導
体の導電率によって変化する減衰波形となるので、励磁
時間またはマスク時間、受信時間を変化させ、この時間
変化に対する出力の変化から探知導体の等価抵抗の違い
を検出し、探知導体の種別を推定することも可能とな
る。
【0026】また、外部の高周波信号の誘導を防ぐに
は、探知導体よりも等価直列抵抗が高く、時定数の大き
い材料でシールドをすると検出感度を低下させずに効果
的に誘導を防ぐことが可能である。具体的な材料とし
て、鉄などの比較的に比抵抗の高い金属による金網、絶
縁された細線による金網などが有効であり、意図的に損
失をを大きくした多くのシールド材料でも同様な目的を
得ることができる。この方法は簡単に見えるが、従来方
法である比較型の検出方法ではバランスが崩れて応用が
できない方法であった。本発明による探知導体の等価時
定数によって選択的な検出ができる特徴と、検出器の定
数が変化しても検出器のゼロ点のずれない二つの特徴を
有効に利用したものである。
【0027】本実施例は探知導体から返送される磁界を
コイルによって検出した例を示したが、磁界の検出はコ
イルに限らず、ホール素子や磁気抵抗素子、直交フラッ
クスゲートセンサ、SQUIDなどの磁気検出素子を利
用しても同様な成果を期待できる、この検出素子が磁界
の極性に対して絶対値を出力し、その方向を検出できな
い場合は検出素子に直流または交流の磁気的なバイアス
をかけ、その極性も検出することが必要である。このよ
うな磁気検出素子を利用した場合は、電気的なフィード
バックも可能であるが、補助のフイードバックコイルを
付加し、このコイルにフィードバック電流を流し、この
電流で発生した磁界によって負帰還をかけて安定化をは
かることもできる。交流バイアスが必要な場合はこのバ
イアス信号の周波数と検出器のクロック周波数をそのま
ま利用するかそれぞれの比が整数倍となるようにすると
都合が良い。
【0028】
【発明の効果】この発明の効果で最大の特徴は、作用で
も説明したように、励磁コイルに残留するエネルギーが
充分に減衰してから受信機をスイッチによって動作させ
るので、受信機に入る信号は検出しようとしている探知
導体の誘導電流によって発生した弱い信号だけとなる。
したがって、励磁による信号は完全にマスクされるの
で、受信機の感度を大幅に上げることができ、しかも励
磁回路の定数変化の影響を大幅に取り去り、さらにフィ
ードバックによってドリフトを補正して検出感度を上げ
ることが可能である。
【0029】すなわち、励磁コイルや検出コイルの形状
を変化させてもゼロ調整の必要がなくなり、任意の形状
の探知コイルを同一の装置で利用でき、広い探知範囲を
目的とする大きなコイル、小型で指向性の鋭いコア付き
コイル、微小な部分の探知を目的とする微小コイル、な
どそれぞれ任意の目的の形状の検出コイルを利用できる
大きな特徴がある。
【0030】つぎの特徴は、励磁による信号がマスクさ
れ、受信機の感度と励磁電力を独立に設定できるので、
励磁電力を上げて検出距離を増大することも可能であ
る。さらに、励磁パルスの繰り返し周波数より低い周波
数成分を持つ誘導電圧などは、差動増幅器と同期整流回
路の持つ特性に加えて、負帰還の作用によって大幅に減
衰させることが可能となる。また、受信器の増幅器にハ
イパス・フィルタを付加すると同期整流器のフィルタに
入れたローパス・フィルタの作用も加わり、不要な信号
を大幅に減衰させることができる。したがって、商用周
波数などの交流磁界の影響や検出コイルを移動させた場
合の地磁気による誤動作を防ぐことが可能である。
【0031】励磁コイルと受信コイルが同一の場合は、
受信コイルの検出電圧のピーク値は、励磁コイルと探知
導体の等価結合係数の自乗に比例するので、探知導体の
材質や形状が一定の場合は、受信電圧によって励磁コイ
ルから探知導体の距離も測定することが可能となり、近
接スイッチや距離の測定も可能である。
【0032】さらに、受信電圧波形は、検出する探知導
体の等価時定数によって決定されるので、励磁パルスの
駆動周波数や幅を変化させて、探知導体の等価時定数が
大きいほど同期整流器の出力変化が少なくなる特性を利
用して、探知導体の種類を推定することも可能である。
例えば、鉄とステンレスなどは最も容易に検出可能であ
り、コインの選別などにも有効に利用できる。励磁パル
ス幅をさらに狭くし、繰り返し周波数を上げると金属だ
けでなく電解質溶液や、溶融した物質の導電率も非接触
で測定することが可能となる。
【0033】この発明によって、従来得られなかった極
めて高感度で外部雑音の影響を受けない、しかもゼロ調
整の不要な金属探知機が実現可能である。例えば、通電
中の電力ケーブルを保護する鉄管を、鉄芯なしの直径数
センチの小型励磁コイルによって30cm以上離れた距
離で正確に探知でき、鉄芯入りの励磁コイルと検出コイ
ルを使用したり、大型の励磁コイルを利用すると、1m
以上の探知も可能となり、多くの応用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明を実施した場合のタイミングと波形を示
す図である。
【符号の説明】
1.励磁コイル。(受信コイルと共用) 2.帰還係数用抵抗 3.初段増幅器(受信機) 4.スイッチ 5.差動増幅器 6.フィルタ 7.帰還補正回路 8.位相反転回路(利得1) 9.励磁用駆動回路 10.水晶発振器 11.分周器 12.タイミング発生回路
フロントページの続き (72)発明者 横井 伸 大阪府寝屋川市石津東町31の4 アキツ精 機 株式会社内 (72)発明者 長谷川 彰 神奈川県川崎市高津区二子653 株式会社 高砂製作所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励磁コイルにパルス電流を流してパルス
    状の磁界を発生し、このパルス磁界によって探知する探
    知導体との相互インダクタンスを介して探知導体に誘導
    電流を流し、この誘導電流による磁界を受信コイルまた
    は感磁性素子によって受信する金属探知装置において、
    励磁用のパルス電流を加え、このパルス電流の減衰時間
    を探知導体の等価時定数よりも速い立ち下がり時間で励
    磁電流を遮断する励磁回路と、励磁コイルに残留するエ
    ネルギーが十分に減衰するまで受信を停止するマスク期
    間を設け、励磁電流の影響のない期間だけ検出コイルの
    電圧または感磁性素子によって磁界を検出し、この信号
    をスイッチ機能を持つ受信回路によって受信し、探知導
    体に流れた誘導電流による信号だけを選択的に受信する
    と同時に、励磁パルスに同期した同期増幅器によって探
    知導体を検出する金属探知方法において、このタイミン
    グをT1の励磁、T2のマスク、T3の受信、T4のマ
    スク、T5のマスク、T6の受信とした6種類のタイミ
    ングを持つシーケンスによって動作させ、T3の受信信
    号とT6の受信信号をアナログまたはデジタル的に差動
    増幅して出力とし、この出力の一部をそれぞれまたは一
    方の受信期間にフィードバック信号となる極性に変換し
    て電気的、または磁気的に受信機の入力にフィードバッ
    クし、ドリフトと外部交流磁界の影響を受けにくい安定
    な探知を可能とした金属探知方法。
  2. 【請求項2】 請求項1による金属探知方法において、
    励磁時間またはマスク時間または受信時間を変化させ、
    この時間変化に対する出力の変化から探知導体の等価抵
    抗の違いを検出し、探知導体の種別を推定する金属探知
    方法。
  3. 【請求項3】 励磁コイルにパルス電流を流してパルス
    状の磁界を発生し、このパルス磁界によって探知する探
    知導体との相互インダクタンスを介して探知導体に誘導
    電流を流し、この誘導電流を受信コイルによって受信す
    る金属探知装置において、励磁用のパルス電流を加え、
    このパルス電流の減衰時間を探知導体の等価時定数より
    も速い立ち下がり時間で遮断する励磁回路と、励磁コイ
    ルに残留するエネルギーが十分に減衰するまで受信を停
    止するマスク期間を設け、励磁電流の影響のない期間だ
    け検出コイルまたは感磁性素子によって磁界を検出し、
    この検出電圧をスイッチ機能を持つ受信回路によって受
    信し、探知導体に流れる誘導電流による信号だけを選択
    的に受信すると同時に励磁パルスに同期した同期増幅器
    によって探知導体を検出する金属探知方法において、励
    磁コイルまたは受信コイルのシールド材料として、受信
    信号をマスクする期間の間にシールド材料を流れた電流
    が充分に減衰する導電材料または構造によってシールド
    をして高周波の雑音や近接効果の影響を防いだ金属探知
    方法。
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Cited By (8)

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