JP3850846B2 - 多層配線基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、多層配線基板の製造方法に係り、さらに詳しくは機能素子を内蔵した高密度配線実装型の多層配線基板の製造方法に関する。
電子機器類の短小軽薄化等に伴って、電気回路を形成する配線基板についても、高信頼性だけでなく、高密度配線実装化や短小軽薄化が要求されている。
このような要求に対応して、多層型配線基板が開発されている。例えばポリイミド樹脂等を層間絶縁体とし、配線パターン層を内装させる一方、主面の配線パターン面に各種の電子部品(能動素子及び受動素子)を実装可能に構成された多層型配線基板が実用されている。なお、この多層型配線基板の各配線パターン層間は、それぞれ介挿する層間絶縁体を貫挿する導電体で電気的に接続されている。
そして、この種の多層型配線基板は、例えば、次のような手段で製造されている。先ず、ポリイミド樹脂フイルム等の両主面に、接着剤層を介して導電性金属箔、例えば銅箔を貼り合わせた銅箔貼りシートを思慮する。次いで、この銅箔貼りシートの所定領域に穿孔加工を施し、層間接続用の貫通孔を設けた後、貫通孔内壁面をメッキ導体化するか、あるいは導電性組成物を充填して層間接続導体を配置する。その後、両面の銅箔にフォトエッチング処理を施して配線パターンを形成し、配線パターン間が接続された両面型の配線基板とする。そして3層以上の多層配線基板は、上記に準じた工程の繰り返し及び接着材層を設けた層間絶縁体の介挿して接合一体化で製造している(例えば特許文献2)。
また、実装回路装置化した場合の実装密度を上げるため、多層配線基板の層間絶縁体層の一部に貫通孔を穿設し、この貫通孔内に抵抗チップ、コンデンサ、インダクタンス等の受動素子を収納装着した構成をとる多層配線基板も知られている。即ち、配線パターン層間の電気的な絶縁及び機械的な支持等の機能を呈するガラスエポキシ系、ポリエステル樹脂系、ポリイミド樹脂系等熱硬化性樹脂系の層間絶縁体層に受動素子を埋め込んで装着した多層配線基板が開発されている。ここで、例えば受動素子の埋め込み装着は、表面実装領域面あるいは配線領域面を広く設定できることになるため、その分高密度配線化及び高密度実装化が可能となって、回路の高機能化やコンパクト化を図れる(例えば特許文献1)。
なお、上記多層配線基板における配線パターン層間の接続構成を簡略する手段として、次のような構成も知られている。即ち、第1の銅箔の所定領域面に、導電性組成物や導電性金属等を素材とした突起状導電体(導電性バンプ)を形設する。次いで、前記銅箔の導電性バンプ形設面に、熱可塑性樹脂層、及び第2の銅箔を順次積層、配置する。その後、この積層体を加熱、加圧して接合一体化して、両面銅箔が熱可塑性樹脂層を貫挿した導電性バンプで電気的に接続した両面銅箔貼り板を製作し、この両面銅箔貼り板の両面銅箔をエッチング処理して配線パターン化している(例えば特許文献2)。
特開平2000−340955号公報([0003][0019]参照) 特開平8−264939号公報([0003][0010]参照)
上記多層配線基板の製造方法は、受動素子を配線基板の層間絶縁層中に内蔵装着する工程をとることにより、多層配線基板表面における能動素子等の搭載領域を確保し易くなるため、実装回路装置の高機能を図ることが可能になる。即ち、配線基板表面に受動素子を搭載する代わりに、受動素子が配線基板の層間絶縁体層中に内蔵、装着される。従って、配線基板表面は、能動素子の搭載実装領域,あるいは配線パターン形成領域として専用できるため、実装回路装置のコンパクト化や高機能化等行えることになる。
しかし、層間絶縁体層としてガラスエポキシ系、ポリイミド樹脂系等の熱硬化性樹脂系を使用する構成の場合は、配線素板同士の接合、一体化のため接着剤層を介在させる必要があり、製造工程が煩雑化すると言う不都合がある。また、接着剤の介挿による接合、一体化は、接着剤の流動等の招来を伴って、信頼性の低下や不良品の発生も懸念されるし、必然的に、多層配線基板の厚さの増大となって、高密度配線化やコンパクト化を阻害する恐れもある。さらに、ガラスエポキシ系等の場合は、フレキシブリディに欠けるため取り扱い難く、ときには剥離することもあって、信頼性の低下や不良品の発生の懸念が助長され、歩留まりや生産性の点で実用上問題がある。
本発明は、上記事情に対処してなされたもので、信頼性が高くて、より高密度化乃至コンパクト化が図られた多層配線基板を歩留まりよく得ることができる製造方法の提供を目的とする。
本発明の一態様は、一主面に第1の配線パターンを形成し、他主面に第1の導電性金属箔を備えた第1の熱可塑性樹脂系絶縁体層を第1の導電体が貫挿して前記第1の配線パターンと前記第1の導電性金属箔を電気的に接続する第1の配線素板を作製する工程と、
前記第1の配線素板の第1の熱可塑性樹脂系絶縁体層を前記第1の配線パターンを形成した一主面側から選択的に穿孔加工して機能素子収納装着用の凹部を設ける工程と、
前記凹部に機能素子を前記第1の配線パターン及び前記導電性金属箔のいずれかと電気的に接続させて収納装着する工程と、
前記第1の配線パターンの所定位置に配線パターン層間接続用の導電性バンプを設ける工程と、
前記一主面側に第2の熱可塑性樹脂系絶縁体層を積層配置する工程と、一主面に第2の配線パターンを形成し、他主面に第2の導電性金属箔を備えた第3の熱可塑性樹脂系絶縁体層を第2の導電体が貫挿して前記第2の配線パターンと前記第2の導電性金属箔を電気的に接続する第2の配線素板を作製し、前記第2の熱可塑性樹脂系絶縁体層上に前記第2の配線パターンを前記第2の熱可塑性樹脂系絶縁体層側に向けて位置合わせして積層する工程と、
前記積層体を加熱加圧して前記第1の熱可塑性樹脂系絶縁体層に前記機能素子を一体的に実装すると同時に、前記導電性バンプを前記第2の熱可塑性樹脂系絶縁体層に貫挿することによって前記第1の配線素板及び前記第2の配線素板の配線パターン間を電気的に接続して積層一体化する工程と、
を具備することを特徴とする多層配線基板の製造方法である。
本発明によれば、熱可塑性樹脂系を層間絶縁体層とし、かつ層間絶縁体層の穿孔内に受動素子を配置した第1の配線素板に対して、熱可塑性樹脂系絶縁体層を介して第2の配線素板を順次積層配置する。また、上記積層する配線パターン層間の電気的に接続を微細ないし微小化できる導電性バンプの層間絶縁体層貫挿で行う。しかも、積層体を加熱加圧して接合一体化する過程で、各熱可塑性樹脂系の軟化、溶融接合作用によって、上記受動素子の実装、導電性バンプの層間絶縁体層貫挿、及び積層体の接合一体化が同時に行なわれる。つまり、製造工程の短縮化を図りながら短小軽薄化や高密度配線を容易に達成し、かつ信頼性の高い実装回路用の多層配線基板を歩留まりよく、量産的に提供できる。
即ち、本発明の一態様は、(1)熱可塑性樹脂系絶縁体層の一部を穿孔加工し、この穿孔内に回路の一部を構成する機能素子を装着、配置した配線素板をべ一スに使用すること、(2)べ一スとなる配線素板に対して熱可塑性樹脂系絶縁体層を介して配線パターン層を順次積層配置すること、(3)積層する配線パターン層間の電気的な接続を微小な導電性バンプの層間絶縁体層貫挿で行うこと、(4)積層体の加熱加圧で機能素子の実装、導電性バンプの層間絶縁体層貫挿、及び積層体の接合一体化を加熱加圧工程で同時に行うことを骨子とする。
ここで機能素子とは、受動素子、能動素子例えばICチップ、IC実装パッケージなどをいう。上記構成とすることによって、短小軽薄化や高密度配線を容易に達成し、また、信頼性の高い実装回路用の多層配線基板を歩留まりよく、量産的に提供できる。
なお、本発明において、熱可塑性樹脂系層間絶縁体としては、例えばフェノキシ樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリフェニレンスルフォン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリフェニールエーテル樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、液晶ポリマー、ポリテトラフロロエチレン樹脂等が挙げられる。特に、液晶ポリマーは、耐熱性、誘電率の安定性が活かされ、高周波伝送用等に適する。
また、何れの場合も、積層体の加熱加圧で機能素子の実装、導電性バンプの層間絶縁体層貫挿、及び積層体の接合一体化を同時に行う課程において、両外表面側に雛型性の成型板を配置することが望まれる。特に、両外表面側が配線パターン化してある場合は、配線パターンの平坦な埋め込み及び絶縁体の流失及び変形等を防止するために、前記成型板の配置は必要である。
以下、図1(a)〜(j)、図2(a)〜(l)、図3(a)〜(c)を参照して実施形態を説明する。
図1(a)〜(j)は、第1の実施例に係る多層配線基板の製造方法の実施態様を模式的に示す要部断面図である。先ず図1(a)に示すように、厚さ12〜18μm銅箔1を用意する。その後、銅箔1の導電性バンプ形設面側に受動部品とほぼ同等な厚み、例えば受動部品を高密度実装技術(Chip Size Package)で形成するとその総厚み(はんだボール部を含む)100μm程度のときは厚さ120μmの熱可塑性樹脂である液晶ポリマーフイルム3を配置して、さらに厚さ12〜18μmの銅箔4を積層配置して積層体とする。
次いでこの積層体の両銅箔1,4面に当て板を配置して、樹脂圧として30〜50kg/cm程度で加圧、一体化し、図1(b)に示すように両面銅張積層板5を製作する。
上記製作した両面銅箔貼り板5の一主面側の銅箔4について、例えば塩化第2銅水溶液、塩化鉄水溶液、硫酸−過酸化水素水溶液等のエッチング液を使用し、フォトエッチング処理して、図1(c)に示すように、所要の配線パターン6他を行って第1の配線素板7を作成する。ここで、配線パターン6は、熱可塑性樹脂フイルム3を貫挿した金属的接合例えば導電性バンプ2によって銅箔1と層間接続されている。
次に、図1(d)に示すように、前記配線素板7の配線パターン6形成面に、例えばUV−YAGレーザー加工によって受動素子の収納装着用凹部8を穿設する。ここで,穿設する凹部8の寸法形状は、機能素子として受動素子のサイズに応じて設定され、例えば受動素子のサイズが10mm×10mmの場合、レーザー加工精度を10+0.0mm、10−0.03mmとすることにより高精度な内蔵、実装を行える。深さは収納する受動素子の厚みよりもわずかに深く形成する。これにより加熱加圧時にポリマーの樹脂が受動素子と凹部の隙間に入り込み受動素子を埋設することができる。
また、図1(e)に示すように、前記穿設した凹部8の底壁面部に、レーザー加工を施して内蔵、装着する受動素子の端子が銅箔1に接続可能な端子装着用孔9を穿設する。その後、この端子装着用孔9内に半田クリーム10を付着し、図1(f)に示すように、受動素子の収納装着用凹部8内に受動素子11を位置決め装着(マウント)する。ここで、受動素子11は、例えばチップ抵抗体、フイルム状のコンデンサーやインダクタンス等である。
上記受動素子11をマウント後、図1(g)に示すように、配線パターン6面及び受動素子11上面に、導電性バンプ12a,12b及び熱伝導性バンプ(導電性バンプでも可)12cを設ける。この導電性バンプ12a,12bは、上層の配線パターンとの間を接続するものであり、また、熱伝導性バンプ12cは、受動素子11の放熱路として機能するものである。そして、これら導電性バンプ12a,12b等は、上記銅箔1面に対する導電性バンプ2の形成に準じた手段で行われる。同様に導電性バンプではなく、スルーホール工法の場合もある。
次に、図1(h)に示すように、上記導電性バンプ12a,12b等を形成した面上に、第2の熱可塑性樹脂層13、例えば液晶ポリマーフイルムを介し、予め製作しておいた第2の配線素板14を積層配置する。ここで、液晶ポリマーフイルム13の厚さは、第1の熱可塑性樹脂層3の凹部9内に収納、装着された受動素子11が十分に埋設される程度に設定される。また、第2の配線素板14は、第3の熱可塑性樹脂層15、例えば液晶ポリマーフイルムの一主面に配線パターン16及び放熱体層17を有し、他主面に銅箔18が貼着され、かつ配線パターン16及び銅箔18間が、層間絶縁体層15を貫挿する導電性バンプ19で電気的に接続した構成で、基本的には、第1の配線素板7と同様の構成となっている。
上記積層体化した後、要すれば第1の配線素板7の銅箔1面側、及び第2の配線素板14の銅箔18面側に剥離性の成型板を配置し、加熱加圧成形の処理を行う。この加熱加圧成形により、図1(i)に示すように、第1の配線素板7の熱可塑性樹脂系絶縁体層3に受動素子11を一体的に実装すると同時に、導電性バンプ12a,12b,12c先端側が、第2の熱可塑性樹脂系絶縁体層13を貫挿して第1の配線素板7及び第2の配線素板14の配線パターン6,16間を電気的に、また、受動素子11及び放熱体層17を熱的に接続して積層し積層体20とする。
次いで、前記積層体20の両銅箔1,18面に、それぞれエッチングレジストをパターンニングし、エッチング液による選択的なエッチング処理を施し、図1(j)に示すごとく、両主面の銅箔1,18を配線パターン21,22化する。そして、配線パターンニング終了後に、前記エッチングレジスト層をそれぞれ除去することによって、所要の受動素子11を内蔵した多層配線基板が容易に、また、歩留まりよく得られる。
なお、上記では四層配線型の多層配線基板23の製造例を説明したが、五層以上の配線型の場合も、上記手段に準じた手法で製造できる。また、多層配線基板23の製作において、第2の層間絶縁体層15及び第2配線素板14の層間絶縁体層15の厚さを、例えば25〜50μm程度に設定すると、導電性バンプ12a,12b,12c,19の微小化及び配線の微細化等行ない易いので、配線密度の向上を図れる。
さらに、上記では、第1の配線素板7及び第2の配線素板14間の電気的及び熱伝導的な接合手段として、第1の配線素板7側に導電性バンプ12a,12b,12cを設けたが、第2の配線素板14側の配線パターン16及び放熱体層17面に設けてもよい。また、受動素子11の収納、装着に先立って、凹部9の端子装着用孔に、例えば共晶半田、ニッケル、もしくはニッケル−金等のメッキを施して半田クリームの濡れ性を高めておいてもよい。
また、導電性バンプによらずに一般的な上下の電気的接続を行うスルーホール接続を用いることもできる。
以下第2の実施形態を図面を用いて説明する。図2(a)に示すように、導電性バンプでなく一般的な上下の電気的な接続を行う工法であるスルーホール接続工法を用いた。図に示すように銅箔1の内側に厚さ120μmの熱可塑性樹脂である液晶ポリマーフイルム3を配置し、厚さ10〜18μmの銅箔4を積層配置し積層体とする。なお、この液晶ポリマーフイルム3は、受動部品とほぼ同等な厚みが必要で、例えば受動部品を高密度実装部品とするとその総厚(はんだボール部を含む)100μmであれば、厚さ120μmが必要である。
次いで、この積層体の両銅箔1,4に当て板を配置して、樹脂圧として30〜50kg/cm程度で加圧、一体化し、図2(b)に示すような両面銅張積層板101を製作する。次に、図2(c)に示すように必要な箇所にドリル工法による穴あけ工程を行い透孔102を形成する。この後、図2(d)に示すように銅メッキ103を行い、形成されるスルーホール201により接続された両面銅張積層板7ができる。
上記製作した両面銅張積層板101の一主面側の銅箔4について、例えば塩化第2銅水溶液、塩化鉄水溶液、硫酸−過酸化水素水溶液等のエッチング液を使用し、フォトエッチング処理して、図2(e)に示すように、所要の配線パターン6化を行って第1の配線素板7を作成する。ここで、配線パターン6は、熱可塑性樹脂フイルム3を貫挿したスルーホール201によって銅箔1と層間接続されている。
次に、図2(f)に示すように、前記配線素板7の配線パターン6形成面に、例えばUV−YAGレーザー加工によって受動素子の収納装着用凹部8を穿設する。ここで,穿設する凹部8の寸法形状は、機能素子として受動素子のサイズに応じて設定され、例えば受動素子のサイズが10mm×10mmの場合、レーザー加工精度を10+0.0mm、10−0.03mmとすることにより高精度な内蔵、実装を行える。深さは収納する受動素子の厚みよりもわずかに深く形成する。これにより加熱加圧時にポリマーの樹脂が受動素子と凹部の隙間に入り込み受動素子を埋設することができる。
また、図2(g)に示すように、前記穿設した凹部8の底壁面部に、レーザー加工を施して内蔵、装着する受動素子の端子が銅箔1に接続可能な端子装着用孔9を穿設する。その後、この端子装着用孔9内に半田クリーム10を付着し、図2(h)に示すように、受動素子の収納装着用凹部8内に受動素子11を位置決め装着(マウント)する。ここで、受動素子11は、例えばチップ抵抗体、フイルム状のコンデンサやインダクタンス等である。
上記受動素子11をマウント後、図2(i)に示すように、配線パターン6面及び受動素子11上面に、導電性バンプ12a,12b及び熱伝導性バンプ(導電性バンプでも可)12cを設ける。この導電性バンプ12a,12bは、上層の配線パターンとの間を接続するものであり、また、熱伝導性バンプ12cは、受動素子11の放熱路として機能するものである。そして、これら導電性バンプ12a,12b等は、上記銅箔1面に対する導電性バンプ2の形成に準じた手段で行われる。同様に導電性バンプではなく、スルーホール工法の場合もある。
次に、図2(j)に示すように、上記導電性バンプ12a,12b等を形成した面上に、第2の熱可塑性樹脂層13、例えば液晶ポリマーフイルムを介し、予め製作しておいた第2の配線素板14を積層配置する。ここで、液晶ポリマーフイルム13の厚さは、第1の熱可塑性樹脂層3の凹部9内に収納、装着された受動素子11が十分に埋設される程度に設定される。また、第2の配線素板14は、第3の熱可塑性樹脂層15、例えば液晶ポリマーフイルムの一主面に配線パターン16及び放熱体層17を有し、他主面に銅箔18が貼着され、かつ配線パターン16及び銅箔18間が、層間絶縁体層15を貫挿する導電性バンプ19で電気的に接続した構成で、基本的には、第1の配線素板7と同様に構成されている。
上記積層体化した後、要すれば第1の配線素板7の銅箔1面側、及び第2の配線素板14の銅箔18面側に剥離性の成型板を配置し、加熱加圧成形の処理を行う。この加熱加圧成形により、図2(k)に示すように、第1の配線素板7の熱可塑性樹脂系絶縁体層3に受動素子11を一体的に実装すると同時に、導電性バンプ12a,12b,12c先端側が、第2の熱可塑性樹脂系絶縁体層13を貫挿して第1の配線素板7及び第2の配線素板14の配線パターン6,16間を電気的に、また、受動素子11及び放熱体層17を熱的に接続して積層され積層体20とする。
次いで、前記積層体20の両銅箔1,18面に、それぞれエッチングレジストをパターンニングし、エッチング液による選択的なエッチング処理を施し、図2(l)に示すように、両主面の銅箔1,18を配線パターン21,22化する。そして、配線パターンニング終了後に、前記エッチングレジスト層をそれぞれ除去することによって、所要の受動素子11を内蔵した多層配線基板が容易に、また、歩留まりよく得られる。
なお、上記では四層配線型の多層配線基板23の製造例を説明したが、五層以上の配線型の場合も、上記手段に準じた手法で製造できる。また、多層配線基板23の製作において、第2の層間絶縁体層15及び第2配線素板14の層間絶縁体層15の厚さを、例えば25〜50μm程度に設定すると、導電性バンプ12a,12b,12c,19の微小化及び配線の微細化等行ない易いので、配線密度の向上を図れる。
さらに、上記では、第1の配線素板7及び第2の配線素板14間の電気的及び熱伝導的な接合手段として、第1の配線素板7側に導電性バンプ12a,12b,12cを設けたが、第2の配線素板14側の配線パターン16及び放熱体層17面に設けてもよい。また、受動素子11の収納、装着に先立って、凹部9の端子装着用孔に、例えば共晶半田、ニッケル、もしくはニッケル−金等のメッキを施して半田クリームの濡れ性を高めておいてもよい。
なお、第2の実施形態においてスルーホール201で説明した部位は、金属的接合例えばビルドアップでもよいことはいうまでもない。
図3(a)〜(c)は、第3の実施形態に係る要部を示す模式的な断面図である。上記第1の実施例の場合との相違は、多層配線基板が受動素子11の放熱手段を内蔵しているか否かである。即ち、第1の配線素板7に受動素子11を装着乃至マウントした後において、図3(a)に示すように、配線パターン6面にのみ導電性バンプ12a,12bを設ける。また、図3(b)に示すように、第2の配線素板14として放熱体層17を有しない配線素板を用いた他は、同様の手段を採って、図3(c)に示すごとく、受動素子11の放熱手段を内蔵しない多層配線基板24の製造例である。
上記各実施例において使用する第1の配線素板7は、図4(a)〜(d)に示すような実施態様を採った構成のものでもよい。即ち、熱可塑性樹脂、例えば片面銅箔25貼り液晶ポリマーフイルム26を用意し、液晶ポリマーフイルム26を露出面側に、受動素子の収納装着用凹部27を例えばUV−YAGレーザー加工によって穿設する。その後、図4(b)に示すように、前記穿設した凹部27の底壁面部に、レーザー加工を施して内蔵、装着する受動素子の端子が銅箔25に接続可能な端子装着用孔28を穿設する。
次いで、図4(c)に示すように、この端子装着用孔28内に半田クリーム29を付着し、受動素子の収納装着用凹部27内に受動素子30を位置決め装着(マウント)してから、受動素子29装着面側に銅箔31を貼着して両面銅箔貼り板32を作成する。その後、両面銅箔貼り板32の所定位置にスルホール33を穿設し、このスルホール33内壁面を無電解メッキ法等で導電性化してから、両面の銅箔25,31をフォトエッチング処理で配線パターン32,33化することにより、図4(d)に示すような受動素子30が内蔵、装着した第1の配線素板34を得ることができる。
本発明は、上記実施例に限定されるものでなく、発明の主旨を逸脱しない範囲でいろいろの変形を採ることができる。例えば内蔵される配線パターン数は、3層形や5層以上の多層でもよく、また、受動素子を内蔵、実装する層間絶縁体は、他の層間絶縁体層を成す熱可塑性樹脂層であってもよい。又、機能素子は受動素子に限らず、能動素子例えば加熱加圧実装プロセスに耐えるICチップまたはICを実装したBGA型パッケージなども適用可能である。
(a)〜(j)は第1の実施例に係る多層配線基板の製造実施態様を工程順に模式的に示す要部断面図。 (a)〜(l)は第2の実施形態に係る多層配線基板の製造実施態様を工程順に模式的に示す要部断面図。 (a)〜(c)は第3の実施形態に係る多層配線基板の要部実施態様を工程順に模式的に示す要部断面図。 (a)〜(d)は他の実施例に係る第1の配線素板の製造実施態様を工程順に模式的に示す要部断面図。
符号の説明
1,4,18,25,31:導電性金属層(銅箔)
2,12a,12b,16,19:導電性バンプ
3・26:液晶ポリマー7イルム(第1の熱可塑性樹脂系絶縁体層)
6:配線パターン(第1の)16:配線パターン(第2の)
21,22:配線パターン7,
34:第1の配線素板
8,27:受動素子装着用凹部
9,28:受動素子端子装着孔
10,29:半田クリーム
11,30:受動素子
12c:熱伝導性バンプ
13:第2の熱可塑性樹脂系絶縁体層
14:第2の配線素板
15:第3の熱可塑性樹脂系絶縁体層
17:放熱体層
20:積層体
23,24:多層配線基板
33:スルーホール
201:スルーホール

Claims (7)

  1. 一主面に第1の配線パターンを形成し、他主面に第1の導電性金属箔を備えた第1の熱可塑性樹脂系絶縁体層を第1の導電体が貫挿して前記第1の配線パターンと前記第1の導電性金属箔を電気的に接続する第1の配線素板を作製する工程と、
    前記第1の配線素板の第1の熱可塑性樹脂系絶縁体層を前記第1の配線パターンを形成した一主面側から選択的に穿孔加工して機能素子収納装着用の凹部を設ける工程と、
    前記凹部に機能素子を前記第1の配線パターン及び前記導電性金属箔のいずれかと電気的に接続させて収納装着する工程と、
    前記第1の配線パターンの所定位置に配線パターン層間接続用の導電性バンプを設ける工程と、
    前記一主面側に第2の熱可塑性樹脂系絶縁体層を積層配置する工程と、
    一主面に第2の配線パターンを形成し、他主面に第2の導電性金属箔を備えた第3の熱可塑性樹脂系絶縁体層を第2の導電体が貫挿して前記第2の配線パターンと前記第2の導電性金属箔を電気的に接続する第2の配線素板を作製し、前記第2の熱可塑性樹脂系絶縁体層上に前記第2の配線パターンを前記第2の熱可塑性樹脂系絶縁体層側に向けて位置合わせして積層する工程と、
    前記積層体を加熱加圧して前記第1の熱可塑性樹脂系絶縁体層に前記機能素子を一体的に実装すると同時に、前記導電性バンプを前記第2の熱可塑性樹脂系絶縁体層に貫挿することによって前記第1の配線素板及び前記第2の配線素板の配線パターン間を電気的に接続して積層一体化する工程と、
    を具備することを特徴とする多層配線基板の製造方法。
  2. 請求項1記載の多層配線基板の製造方法において、さらに前記一体化した積層体の両面に配置される前記第1、第2の導電性金属箔を配線パターンに形成する工程とを具備することを特徴とする多層配線基板の製造方法。
  3. 請求項1記載の多層配線基板の製造方法において、前記第2の導電性金属箔が予め配線パターン化されていることを特徴とする多層配線基板の製造方法。
  4. 一主面に配線パターンを形成し、他主面に第1の導電性金属箔を備えた第1の熱可塑性樹脂系絶縁体層を第1の導電体が貫挿して前記配線パターンと前記第1の導電性金属箔を電気的に接続する第1の配線素板を作製する工程と、
    前記第1の配線素板の第1の熱可塑性樹脂系絶縁体層を前記配線パターンを形成した一主面側から選択的に穿孔加工して機能素子収納装着用の凹部を設ける工程と、前記凹部に機能素子を前記配線パターン及び前記導電性金属箔のいずれかと電気的に接続させて収納装着する工程と、前記一主面の配線パターンの所定位置に配線パターン層間接続用の導電性バンプを設ける工程と、
    前記一主面側に第2の熱可塑性樹脂系絶縁体層及び第2の導電性金属箔をこの第2の熱可塑性樹脂系絶縁体層を挟んで積層配置する工程と、
    前記積層体を加熱加圧して前記第1の熱可塑性樹脂系絶縁体層に前記機能素子を一体的に実装するとともに、前記導電性バンプ先端側の前記第2の熱可塑性樹脂系絶縁体層貫挿によって前記第1の配線素板及び前記第2の配線素板の配線パターン間を電気的に接続して積層一体化する工程と、
    前記一体化した積層体の両面に配置される前記第1、第2の導電性金属箔の少なくとも一方を配線パターンに形成する工程と、
    を具備することを特徴とする多層配線基板の製造方法。
  5. 前記第1、第2の導電体が導電性バンプである請求項1又は4記載の多層配線基板の製造方法。
  6. 前記第2の熱可塑性樹脂系絶縁体層貫挿による前記第1の配線素板及び前記第2の配線素板の配線パターン層間を電気的に接続する導電性バンプを前記第2の配線素板の配線パターン側に設けておくことを特徴とする請求項1記載の多層配線基板の製造方法。
  7. 前記熱可塑性樹脂系絶縁体層が液晶ポリマーであることを特徴とする請求項1又は4記載の多層配線基板の製造方法。
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