JP3850593B2 - マルチビーム走査装置・マルチビーム走査方法および画像形成装置 - Google Patents

マルチビーム走査装置・マルチビーム走査方法および画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はマルチビーム走査装置、マルチビーム走査方法及び画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像信号に応じて独立に変調駆動可能な複数の光源からの複数のビーム(この明細書中において「光ビーム」を意味する)を、これらビームに共通の偏向器により各々等角速度的に偏向し、各偏向ビームを、共通の走査結像レンズにより、被走査面上に「副走査方向に互いに分離した光スポット」として集光させ、被走査面上の複数ラインを同時的に略等速に走査するマルチビーム走査装置が実用化されつつある。
光走査装置において、光源として用いられる半導体レーザやLEDから放射されるビームの波長(光源の発光波長)は、製造上の公差で光源単品ごとにバラついている。このため、マルチビーム走査装置に、このような光源を複数個用いた場合、各光源の発光波長は一般に、厳密には同一にならない。
このように各光源ごとに発光波長が異なる場合、走査結像レンズにおける倍率の色収差が問題となる。
【0003】
この問題を、図1を参照して具体的に説明する。
図1において、符号11,12は光源としての半導体レーザを示す。これら半導体レーザ11,12は、画像信号に応じて各々独立に変調駆動される。半導体レーザ11,12から放射された各ビームはそれぞれ、カップリングレンズ13,14により「以後の光学系に適したビーム形態」に変換される。カップリングレンズ13,14を透過した各ビームは、シリンダレンズ15により副走査方向に集束され、各ビームとも主走査方向に長い線像として結像する。
偏向器16は、この例において回転多面鏡であり、上記各線像の結像位置近傍に偏向反射面を有し、各ビームを反射する。反射された各ビームは、偏向器16の等速回転に伴い等角速度的に偏向され、走査結像レンズ17を透過し、走査結像レンズ17の作用により、被走査面18(実体的には光導電性の感光体の感光面等である)上に、副走査方向に互いに分離した光スポットとして集光する。
偏向器16により等角速度的に偏向される2ビームは、書込領域に向かう途上において、レンズ19により光センサ20上に集光されて検出される。偏向する2ビームは、互いに主走査方向にも分離しており、レンズ19と光センサ20により構成される「同期光検知手段」により別個に検出される。そして、同期光検知手段の検出結果に基づき、各ビームごとに書込み開始の同期がとられる。
【0004】
各光スポットによる光走査は、被走査面18上における書込み開始位置BGにおいて開始され「1ライン分の情報が所定時間で書き込ま」れる。このように、1ライン分の情報で書き込まれる長さを「書込み幅」とよぶ。
書込み幅は本来、装置の設計値として定まる。その際、光源の発光波長は、光源として用いられる半導体レーザ等の規格により定まる。このように設計上で想定される発光波長の規格値を「使用基準波長」と呼び「λ」で表す。使用基準波長:λの1例として、半導体レーザの発光波長:780nmを挙げることができる。使用基準波長はまた「光源製造に於ける規格値」でもある。
走査結像レンズ17のレンズ作用は光の波長に依存するので、書込み幅は光源の発光波長に依存し、設計値として決まる書込み幅は使用基準波長:λにより定まる。この書込み幅を「基準書込み幅:L(λ)」と表すことにする。
光源の発光波長は、現実には、上述の如く、光源単品ごとにバラついている。光源の発光波長が、使用基準波長:λからλ±Δλ(Δλは微小な波長変化)にずれている場合には、実際の書込み幅をL(λ±Δλ)とすると、図1に示すように、前記設計上の基準書込み幅:L(λ)と異なったものになる。
前述の如く、各ビームは、書込領域へ向かう途上で検出され、書込み開始の同期がとられる。このとき、同期光検知手段によるビーム検出位置と書込み開始位置BGは比較的近接しているので、書込み開始位置BGは、各ビームとも実質的に同一位置となってずれは発生しない。しかし、書込み終了側では、色収差による倍率誤差の影響で、書込み終了位置FNには無視できない「ずれ」が現れる。
【0005】
例えば、図1の「2ビームで走査を行う装置」において、各光スポットが互いに隣接するラインを走査する場合だと、図2に示すように、一方の光スポットによる書込み終了位置FN1と、他方の光スポットによる書込み終了位置FN2が交互にずれるため、この部分に縦線(副走査方向の直線)を書き込んだ場合に、本来直線となるべき線が揺らぐ「縦線揺らぎ」が発生することになる。
1例として、光源として「使用基準波長:λが780nmの半導体レーザ」を2個、図1のマルチビーム走査装置で使用する場合を考えてみる。
上記半導体レーザの発振波長のバラツキ:Δλは±20nmである。従って、同一のマルチビーム走査装置に光源として用いられた2つの半導体レーザの発振波長の一方が800nmで、他方が760nmであることもありうる。
このような場合、設計上の基準書込み幅:L(780nm)として216mmを考えた場合、書込み幅:L(800nm)とL(760nm)とで、70μm前後の差が生じる。
光走査による「書込みの1単位」である1ドットの大きさは、書込密度が400dpiでは63.5μmであり、この場合、書込み終了位置の「ずれ」である上記70μmは1ドットの大きさと同程度であり、このような場合、前記「縦線揺らぎ」は殆ど目立たない。
近年、書込密度の高密度化が要請され、書込密度として、600dpi(1インチあたり600ドット)以上の書込密度が実現され、1200dpiという極めて高い書込密度も実現されつつあり、さらには2400dpiやそれ以上の書込み密度の実現も意図されている。例えば、600dpiで縦線を書き込んだ場合、1ドットの大きさは40μmであり、縦線揺らぎの「揺らぎの最大振幅」である前記70μmは、1ドットの大きさの2倍弱であり、縦線揺らぎは「目視で辛うじて認められる程度」になる。
発明者らが研究したところによれば、縦線揺らぎが目立つようになるのは「揺らぎの最大振幅が、1ドットの大きさの2倍より大きくなる場合」であることがわかった。
【0006】
上には、縦線揺らぎの原因となる「走査結像レンズの倍率誤差」として、色収差によるものを説明したが、倍率誤差の原因は色収差以外にもある。
マルチビーム走査装置では、複数ビームを共通の走査結像レンズにより被走査面上に光スポットとして集光させるのであるが、複数の偏向ビームは、副走査方向に互いに分離しているので、走査結像レンズを通過する位置は、偏向ビームごとに異なったものとなり、このことによっても倍率誤差が生じる。以下、この場合の倍率誤差を「通過位置差による倍率誤差」と呼ぶことにする。
上記色収差による倍率誤差を補正する方策としては、走査結像レンズを色消しレンズにすることが考えられるが、走査結像レンズのコストが高くなる。また、走査結像レンズがプラスチックレンズを含むような場合、光学用プラスチック材料は種類が少ないため、色収差補正は必ずしも容易でない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、マルチビーム走査装置において、前記色収差による倍率誤差を軽減し、縦線揺らぎを有効に軽減することを課題とする。
この発明はまた、マルチビーム走査装置において、前記色収差による倍率誤差と通過位置差による倍率誤差とを問わず、これらを軽減して縦線揺らぎを軽減することを他の課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
マルチビーム走査装置は「画像信号に応じて独立に変調駆動可能な複数の光源からの複数のビームを、これらビームに共通の偏向器により各々等角速度的に偏向し、各偏向ビームを共通の走査結像レンズにより、被走査面上に、副走査方向に互いに分離した光スポットとして集光させ、被走査面上の複数ラインを同時的に略等速に走査するマルチビーム走査装置」である。
上記光源としては、半導体レーザやLED等の使用が可能であるが、勿論、光源として望ましいのは半導体レーザである。
複数のビームに共通の偏向器としては、回転多面鏡を初め、回転2面鏡や回転単面鏡を用いることができる。
請求項1記載のマルチビーム走査装置は、以下の如き特徴を有する。
【0009】
即ち、書込み幅に相当する画角をθ(rad)、書込密度をδ(dpi)、複数の光源間の最大波長差をΔλとし、使用基準波長:λのビームで上記画角:θに対応する基準書込み幅をL(λ)とするとき、δ≧600dpiである。また、
ΔK=(1/θ)(dL/dλ)
で定義される量:ΔKと上記最大波長差:Δλとが、条件:
(1) 0<Δλ/[25.4×2/{δ×ΔK×θ}]≦1
を満足するように、上記複数の光源が選択される。
上記ΔKの定義における「dL/dλ」としては、実際上は、使用基準波長:λから波長が1nmずれたときの書込み幅:Lの変化を用いればよい。
【0010】
条件(1)は、色収差による倍率誤差により、最大波長差:Δλになる2つの光源からのビームによる「書込み幅の差」が「1ドットの大きさの2倍以下」となる条件、即ち、前述の縦線揺らぎが目立たない条件である。
即ち、ΔKに(1/θ)(dL/dλ)を代入すると、(1)式は、
0<Δλ・(dL/dλ)・δ/(25.4)≦2
となるが、Δλ・(dL/dλ)は、上記最大波長差:Δλに対応する書込み幅:Lの差:ΔL(図2を参照)である。
従って、Δλ・(dL/dλ)・δ/(25.4)をΔL・δ/(25.4)と書き直すと、これは上記ΔLが、書込密度:δにおいて1ドットの何倍に当るかを表す。従って、上記条件(1)は、ΔLが1ドットの2倍以下の大きさになる条件である。
上記Δλは「複数の光源間の最大波長差」であるから、3以上の光源がある場合でも、光源間の波長差はΔλより大きくなることは無い。従って、3以上の光源で3ライン以上を同時に書き込む場合にも、上記ΔLは1ドットの2倍を超えることがない。
上記条件(1)を満足させるためには、通常、各光源の発光波長を測定し、条件(1)を満足するような光源を選別して組み合わせる必要がある。しかし、工程能力的に「波長バラツキ」が小さい光源のグループを用いれば、波長測定を省くことができる。複数光源として「同一のウエハから作製された半導体レーザ」を用いると、これらは互いに波長のバラツキが小さいので、波長測定による選別をする必要がなくなる。
【0011】
なお、倍率誤差の補正方法として、以下のごとき方法も有効である。
即ち、複数の光源の内の少なくとも2つの光源について「これら光源からのビームによる書込み幅が実質的に等しくなる」ように、上記少なくとも2つの光源の変調周波数を互いに異ならせる。
光スポットによる書込みにおいて、1ドットの書込みが行われる時間を「T」とすると、該光スポット用の光源の変調周波数は「1/T」で定義される。光スポットにおける書込みで書き込まれる1ラインの長さ、即ち、前述の基準書込み幅:LがNドット分の長さであるとすると、有効書込み幅:Lを書き込むのに必要な時間は「N・T」である。
上記2つの光源(光源1及び光源2とし、変調周波数は同一であるとする)からのビームによる書込みにおいて、各ビームにより書き込まれる現実の書込み幅が、倍率誤差(色収差および/または通過位置差による倍率誤差)により互いに異なり、L(光源1)≠L(光源2)となったとする。
このとき、L(光源2)/L(光源1)=sとすると、光源1からのビームが1ドットを書込む時間:T(光源1)を、光源2からのビームが1ドットを書き込む時間:T(光源2)のs倍にすると、光源1からのビームが書き込む1ドットは、光源2からのビームが書き込む1ドットに対し、主走査方向のドット径がs倍になるので、上記倍率誤差の存在に拘らず、上記2つの光源からのビームが書き込む書込み幅を同一にできる。即ち、光源2における変調周波数が、1/T(光源2)であるとすれば、光源1における変調周波数を1/{s・T(光源2)}とすればよい。光源1における変調周波数は、必ずしも正確に1/{s・T(光源2)}に設定できるとは限らないが、このような関係を必要な精度で近似した関係を満足させることにより、光源1,2が書き込む「実際の書込み幅」を、実質的に等しくすることが可能である。
上記のようにすると、倍率誤差の原因が、色収差によるものであれ、通過位置差によるものであれ、あるいはこれらの複合によるものであれ、倍率誤差の補正が可能である。
【0012】
また、複数の光源の内の少なくとも2つの光源について、これら光源からのビームによる書込み幅が実質的に等しくなるように、上記少なくとも2つの光源の変調周波数を互いに異ならせることができる
また、実際のマルチビーム走査装置において、倍率誤差の主因が色収差にある場合は、予め、光源の発光波長に応じてΔLが知れるので、このような場合は、複数の光源の内の少なくとも2つの光源について、これらの光源からの各ビームの波長に応じ、上記少なくとも2つの光源の変調周波数を互いに異ならせることにより、実質的にこれら2光源からのビームに対する倍率誤差を解消することができる。
このようなマルチビーム走査装置は「偏向ビームによる書込み開始側と書込み終了側とに配備された1対の光センサを有し、これら光センサ間を各ビームが偏向により通過する時間に応じて、各ビームの光源における変調周波数を決定する手段を有する」ことができる。
【0013】
また、走査結像レンズにプラスチックレンズを含めると、プラスチックレンズは材料が安価であるから低コストに作製でき、非球面等の特殊なレンズ面形状も容易に形成できるめ、走査結像レンズ用のレンズとして適している。しかし、光学用プラスチック材料は種類が少ないため「色収差による倍率誤差」を色消しにより補正することが困難である。したがって、走査結像レンズ中にプラスチックレンズを用いるマルチビーム走査装置に本発明を適用する意義は大きい。
複数の光源の数は2であることができる。勿論、光源の数は3以上であってもよい。なお、「少なくとも2つの光源」における「2つの光源」は、光源の数が3以上であるときには、倍率誤差による書込み幅の差が最も顕著に現れる2つの光源である。
請求項1記載のマルチビーム走査装置は、複数の光源と、偏向器と、走査結像レンズとを有する。
複数の光源は、画像信号に応じて独立に変調駆動可能である。
偏向器は、これら複数の光源からの複数ビームを偏向反射面により反射し、偏向反射面の回転により、各ビームを等角速度的に偏向させる。この偏向器は複数ビームに共通である。
走査結像レンズは、偏向器により偏向された複数ビームを、副走査方向に互いに分離した光スポットとして被走査面上に集光させ、被走査面上の複数ラインを同時的に略等速に走査させる。
書込み幅に相当する画角をθ(rad)、書込密度をδ(dpi)、複数の光源間の最大波長差をΔλとし、使用基準波長:λのビームで上記画角:θに対応する書込み幅をL(λ)とするとき、上記複数の光源は、
ΔK=(1/θ)(dL/dλ)
で定義される量:ΔKと上記Δλとが、条件:
(1) 0<Δλ/[25.4×2/{δ×ΔK×θ}]≦1
を満足するように選択されている。
【0014】
請求項1記載のマルチビーム走査装置において、書込密度:δは、δ≧600dpiであることもできるし、δ≧1200dpiであることもでき、さらには、δ≧2400dpiであることもできる。
複数の光源は、半導体レーザを含むこともできるし、LED(発光ダイオード)を含むこともできる。偏向器は、回転多面鏡とすることもできるし、1枚の回転平面ミラーの片面を反射面とした「回転単面鏡」や、両面を反射面とした「回転2面鏡」とすることもできる。回転単面鏡や回転2面鏡は、偏向反射面とその回転軸との空間的なずれが小さいので、所謂サグの発生を実質的に防止することができるという利点がある。
請求項1記載のマルチビーム走査装置において、複数の光源のうちの少なくとも1つを、使用基準波長:780nmのものとすることができ、さらには、複数の光源の個々が使用基準波長:780nmのものであるようにすることもできる。
【0015】
上記請求項1記載のマルチビーム走査装置においては、走査結像レンズを、以下のごとき構成とする。
即ち、走査結像レンズが「40以上で80以下の同一のアッベ数」を持つプラスチック材料によるレンズを、少なくとも2つ有する。
また、走査結像レンズが、少なくとも2枚のレンズを有し、これらレンズの個々に就いて、中心部の肉厚:t1と、主走査方向周辺部の肉厚:t2が、条件:
(2) 0.3≦t2/t1≦1.7
を満足する。
走査結像レンズを2枚のレンズで構成した場合を図5に例示する。レンズ17Aは中心肉厚:d1、主走査方向周辺部肉厚:d2を有し、レンズ17Bは中心肉厚:d1'、主走査方向周辺部肉厚:d2'を有するが、この場合には「0.3≦d2/d1≦1.7」で、かつ「0.3≦d2'/d1'≦1.7」である。
【0016】
あるいはまた、走査結像レンズを少なくとも2枚のレンズで構成し、2枚のレンズの内の一方に正のパワーを持たせ、他方に負のパワーを持たせるようにすることができる
さらにはまた、図6に示すように、走査結像レンズ17を、少なくとも2枚のレンズ17A,17Bで構成し、偏向器16の偏向の起点(走査結像レンズの光軸と偏向反射面との交点)から、もっとも偏向器16に近いレンズ17Aの射出側面までの距離:l1と、上記偏向の起点から被走査面18に至る距離:l2とが、条件:
(3) l1/l2≧0.25
を満足するようにすることができる
請求項1記載のマルチビーム走査装置は、図7に示すように、走査結像レンズ17を、少なくとも2枚のレンズ17A,17Bで構成し、被走査面18上の書込み開始位置BGに向かう偏向ビームの主光線が、偏向器16にもっとも近いレンズ17Aの入射側面に入射するときの偏向角を光軸から計って角:θ1とし、上記主光線が、被走査面18に入射する角を上記光軸から計って角:θ2とするとき、これらが、条件:
(4)θ2/θ1≧0.4
を満足するようにする。
【0017】
前述のように、倍率の色収差に起因する縦線揺らぎが目立たない条件は、
0<Δλ・(dL/dλ)・δ/(25.4)≦2
であるから、光源間の波長差:Δλに対する許容度は「dL/dλ」が小さくなるほど大きくなる。
請求項1におけるように、走査結像レンズが「40以上で80以下の同一のアッベ数」を持つプラスチック材料によるレンズを、少なくとも2つ有するようにすること、条件(2)を満足させること、や上記条件(3)を満足させること、走査結像レンズ内に正・負のパワーを持つレンズを含めること、請求項1におけるように条件(4)を満足させることは、いずれも、倍率の色収差自体を有効に減少させて「dL/dλ」を小さくする効果がある。従って、上記内容を単独で、あるいは組み合わせて実施するように走査結像レンズを構成することにより、「互いに組み合わせられる複数の光源間の波長差の許容度」を有効に大きくすることができる。
【0018】
請求項1記載のマルチビーム走査装置は、複数の光源と、偏向器と、走査結像レンズとを有する。複数の光源の内の少なくとも2つの光源について、これら光源からのビームによる書込み幅が実質的に等しくなるように、上記少なくとも2つの光源の変調周波数を互いに異ならせることができ、少なくとも2つの光源の変調周波数を、これら光源の波長差による書込み幅の倍率誤差を解消するように、互いに異ならせることができる。また、偏向ビームによる書込み開始側と書込み終了側とに配備された1対の光センサを設け、これら光センサ間を偏向ビームが偏向により通過する時間を計測し、計測された時間に応じて、上記少なくとも2つの光源の変調周波数を決定することができる
前述の如く、書込密度:δは、δ≧600dpiとすることも、δ≧1200dpiとすることも、さらには、δ≧2400dpiとすることもできる。
【0019】
複数の光源は、半導体レーザを含むこともできるし、LEDを含むこともでき、偏向器としては、回転多面鏡を用いることもできるし、回転単面鏡もしくは回転2面鏡を用いることもできる。
また、複数の光源のうちの少なくとも1つを、使用基準波長:780nmのものとすることができ、あるいは、複数の光源の個々を、使用基準波長:780nmのものとすることができる。
また、600dpi以上の書込密度:δでの書込みにおいて、縦線揺らぎを除去するように、複数の光源を調製することができる。
【0020】
この発明のマルチビーム走査方法は「画像信号に応じて独立に変調駆動可能な複数の光源からの複数のビームを、これらビームに共通の偏向器により各々等角速度的に偏向し、各偏向ビームを共通の走査結像レンズにより、被走査面上に、副走査方向に互いに分離した光スポットとして集光させ、被走査面上の複数ラインを同時的に略等速に走査する方法」である。
請求項2記載のマルチビーム走査方法は、請求項1記載のマルチビーム走査装置を用いて実施する。
【0021】
この発明の画像形成装置は「潜像担持体の光走査により所望の潜像を形成し、形成された潜像を現像して可視化する画像形成装置」であって、潜像担持体を光走査する光走査装置として、前記請求項1に記載のマルチビーム走査装置を用いることを特徴とする(請求項3)。
潜像担持体としては「銀塩写真フィルム」や「光導電性の感光体」を用いることができる。銀塩写真フィルムを潜像担持体として用いる場合は、マルチビーム走査装置による光走査により形成される潜像を、通常の銀塩写真プロセスで現像することにより、所望の画像を得ることができる。このような画像形成装置は具体的には光製版機として実施することができる。
潜像担持体として光導電性の感光体を用いる場合には、潜像担持体を均一に帯電したのち光走査による書込みで静電潜像を形成し、形成された静電潜像を現像してトナー画像を得る(請求項4)。
トナー画像は記録媒体上に定着される。
光導電性の感光体としては酸化亜鉛紙の如きシート状のものを用いても良く、この場合には、潜像担持体自体を記録媒体としてトナー画像を定着することができる。また潜像担持体に形成された静電潜像を現像して得られるトナー画像を、シート状の記録媒体(転写紙やオーバヘッドプロジェクタ用のプラスチックシート等)に転写して定着することもできるし、静電潜像を上記シート状の記録媒体に転写してから現像し、得られるトナー画像を記録媒体上に定着しても良い。
【0022】
トナー画像の「シート状の記録媒体」への転写は、潜像担持体から記録媒体へ直接行っても良いし、中間転写ベルト等の中間転写媒体を介して行っても良い。
上記画像形成装置は、具体的にはデジタル複写機やデジタル製版機、光プリンタや光プロッタとして実施できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、具体的な実施例に即して、発明の実施の形態を説明する。
【0024】
以下に挙げる各実施例は、図1に示した光学配置に関するものである。カップリングレンズ13,14によりカップリングされた光束は、平行光束となることも、弱い集束性もしくは弱い発散性の光束となることもできるが、以下に挙げる実施例では、カップリングレンズ13,14の作用は「コリメート作用」であり、光源11,12からの光束を平行光束化する。
走査結像レンズに関するデータは以下の通りである。
図1に示すように走査結像レンズ17は、2枚のレンズにより構成される。これら2枚のレンズを、偏向器4の側から被走査面側へ向かって「第1レンズ」、「第2レンズ」と呼ぶ。
第1レンズは、両面とも「共軸非球面」である。
共軸非球面は、光軸方向の座標をX、光軸直交方向の座標をr、近軸曲率半径をR、円錐定数をK、高次の非球面係数をA4,A6,A8,A10,..として、周知の式:
X=r2/[R+R√{1-(1+K)r2/R2}]+A4・r4+A6・r6+A8・r8+A10・r10+..
において、R,K,A4,A6,A8,A10,..を与えて特定される。
【0025】
第1レンズのデータ
材料(光学用プラスチック材料)の屈折率:N=1.52441(波長:780nm)
光軸上の面間隔:D=22.0mm
第1面(偏向器側のレンズ面)の共軸非球面形状
R=-179.1,K=-1.267,A4= 1.702E-7,A6=-3.926E-12,A8=-2.564E-13,
A10= 4.493E-17,A12= 1.6923E-21
第2面(被走査面側のレンズ面)の共軸非球面形状
R=-62.7,K=-0.041,A4= 5.540E-7,A6=-4.239E-11,A8= 1.994E-14,
A10=-3.779E-17 。
【0026】
第2レンズは、両面とも主走査断面(光軸を含み、副走査方向に直交する仮想的な平断面)内の形状が「非円弧形状」である。
非円弧形状は、光軸方向の座標をX、主走査方向の座標をY、主走査断面内の近軸曲率半径をRm、円錐定数をKm、高次の非球面係数をa4,a6,a8,a10,..として、周知の式:
X=Y2/[Rm+Rm√{1-(1+Km)r2/Rm2}]+a4・r4+a6・r6+a8・r8+a10・r10+..において、Rm,Km,a4,a6,a8,a10,..を与えて特定される。
また、副走査断面(主走査方向に直交する仮想的な平断面)内の曲率半径:rsは、副走査断面の座標をY、光軸上(Y=0)における上記曲率半径をRs、係数をb2,b4,b6,b8,b10,b12,...として、多項式:
rs=Rs+b2・Y2+b4・Y4+b6・Y6+b8・Y8+b10・Y10+b12・Y12+...
において、Rs、係数をb2,b4,b6,b8,b10,...を与えて特定される。
【0027】
第2レンズのデータ
材料(光学用プラスチック材料)の屈折率:N=1.52441(波長:780nm)
光軸上の面間隔:D=3.5mm
第3面(偏向器側のレンズ面)の非円弧形状
Rm=-340.0,Km=-85.0,a4=-6.765E-8,a6=-7.694E-12,a8=-1.163E-15,
a10= 1.593E-19
第3面の副走査断面内の曲率半径
Rs=-31.6,b2=1.506E-3,b4=-5.750E-7,b6= 5.131E-11,b8=1.043E-14,
b10=-6.061E-18,b12= 6.959E-22
第4面(被走査面側のレンズ面)の非円弧形状
Rm=-680.0,Km= 4.805,a4=-1.633E-7,a6=-7.019E-12,a8=-2.358E-16,
a10= 1.879E-20
第4面の副走査断面内の曲率半径
Rs=-16.68,b2=b4=b6=b8=b10=b12=0 。
【0028】
光源11からの偏向光束の主光線が、副走査方向から見て、走査結像レンズ17の光軸に合致する状態において、偏向器16による偏向の起点と第1面との距離:45.8、第2面と第3面との光軸上の面間隔:52.1、第4面と被走査面との光軸上の間隔:105.5である。
なお、上のデータ表示において例えば「E−8」は、「10−8」を意味し、この数値が直前の数値にかかる。また、上のデータにおいて、長さの次元を持つものの単位は「mm」である。
【0029】
【実施例】
実施例
図1の走査結像レンズ17が上記データを有する場合、光学用プラスチック材料による走査結像レンズは、波長が使用基準波長:780nmから1nmずれると、屈折率が0.00002変化する。
画角:θ=1.285rad、設計上の基準書込み幅:L(λ=780nm)=216mmとする。このとき、(dL/dλ)=0.0033981で、ΔK=0.0026445となる。
書込密度:δ=1200dpiとすると、条件(1)を満足する波長差:Δλ≦12.4nmである。従って、Δλ=10nmとすると、(1)式の左辺は0.8となり、条件式(1)を満たすのに十分である。
従って、例えば、光源11,12として、使用基準波長が780nmで、相互の発光波長差が最大10nmのものを用いれば、色収差に起因する倍率誤差の存在に拘らず、縦線揺らぎを目視で殆ど目立たないようにすることができる。
また、書込密度:δ=600dpiであれば、光源11,12間に許容される波長差:Δλ≦24.8nmとなり、δ=2400dpiの場合でも、光源11,12として波長差:Δλが5nm以下のものを組み合わせれば、倍率色収差に起因する縦線揺らぎの問題を実質的に解消できる。
【0030】
即ち、上に説明した実施例は、画像信号に応じて独立に変調駆動可能な複数の光源11,12からの複数のビームを、これらビームに共通の偏向器16により各々等角速度的に偏向し、各偏向ビームを走査結像レンズ17により被走査面18上に、副走査方向に互いに分離した光スポットとして集光させ、被走査面上の複数ラインを同時的に略等速的に走査するマルチビーム走査装置において、有効書込み幅に相当する画角をθ(=1.285rad)、書込密度をδ(=1200dpi)、複数の光源間の最大波長差をΔλ=10nmとし、使用基準波長:λ=780nmのビームで上記画角:θに対応する書込み幅をL(λ)=216mmとするとき、δ≧600dpiであり、ΔK=(1/θ)(dL/dλ)で定義される量:ΔKと上記Δλとが、条件(1)を満足するように、上記複数の光源11,12を選択したものである。また、走査結像レンズ17は2枚のプラスチックレンズで構成され、光源の数が2であり、光源11,12は半導体レーザである。
なお、通常、使用基準波長:780nmの半導体レーザの波長バラツキの仕様は±20nmであるが、同一ウエハから作製された半導体レーザ群における波長バラツキは±4σ(σ:標準偏差)で±1.1nmとなり、±4σの範囲で波長差:2.2nmしか生じず、工程能力的に十分、条件(1)を満足できる。
【0031】
上記実施例のマルチビーム走査装置はまた、画像信号に応じて独立に変調駆動可能な複数の光源11,12と、これら複数の光源からの複数ビームを偏向反射面により反射し、偏向反射面の回転により、各ビームを等角速度的に偏向させる、複数ビームに共通の偏向器16と、この偏向器により偏向された複数ビームを、副走査方向に互いに分離した光スポットとして被走査面上に集光させ、被走査面上の複数ラインを同時的に略等速に走査させる走査結像レンズ17とを有し、書込み幅に相当する画角をθ(rad)、書込密度をδ(dpi)、複数の光源間の最大波長差をΔλとし、使用基準波長:λのビームで上記画角:θに対応する書込み幅をL(λ)とするとき、
ΔK=(1/θ)(dL/dλ)
で定義される量:ΔKと上記Δλとが、条件:
(1) 0<Δλ/[25.4×2/{δ×ΔK×θ}]≦1
を満足するように、複数の光源11,12を選択したものであり、書込密度:δが、δ=600もしくはδ=1200または2400dpiであり、複数の光源11,12は半導体レーザであり、偏向器16は回転多面鏡である。また、複数の光源11,12の個々は、使用基準波長:780nmのものであり、600dpi以上の書込密度:δでの書込みにおいて、縦線揺らぎを除去するように調製されている。
【0032】
また、走査結像レンズ17を構成する第1、第2レンズ(共にプラスチックレンズ)において、第1レンズのアッベ数は55.5、第2レンズのアッベ数は55.5であって、共に「40〜80の範囲」内にあって同一であり、第1レンズの中心肉厚:t1=22.0mm、主走査方向周辺部の肉厚:t2=14mmで、t2/t1=0.64、第2レンズの中心肉厚:t1=3.5mm、主走査方向周辺部の肉厚:t2=2.8mmで、t2/t1=0.8であって、共に条件(2)を満足する。
また、これら第1、第2レンズの一方(第1レンズ)は正のパワーを持ち、他方(第2レンズ)は負のパワーを持ち、偏向器16の偏向の起点から、もっとも偏向器に近いレンズ(第1レンズ)の射出側面までの距離:l1=67.8mmと、偏向の起点から被走査面に至る距離:l2=228.9であるから、これらの比:l1/l2=0.30であって、条件(3)を満足する。
さらに、図7に即して説明した角:θ1,θ2は、それぞれ、θ1=36.8度,θ2=21度であって、これらの比:θ2/θ1=0.57となって、条件(4)を満足する。
【0033】
参考例
上に説明した実施例では、書込密度:δ≧1200の場合には、光源11,12として、その使用基準波長が780nmのもので、発光波長の差:Δλが「12.4μmより小となる」ものを用いねばならない。使用基準波長が780nmの半導体レーザの場合、波長のバラツキは±20nm程度であるから、実施例1を実施するためには、使用基準波長が780nmのもので、発光波長の差:Δλが12.4μmより小となるものを選別して用いる必要がある。
【0034】
上にデータを挙げた走査結像レンズの場合、使用基準波長:780nmに対して、Δλ=20nmとし、発光波長:760nmの半導体レーザ(光源11)と発光波長:800nmの半導体レーザ(光源12)とを光源とする場合を考えてみる。
上記データで特定される走査結像レンズでは、使用基準波長:780nm対して216mmに設計された書込み幅は、発光波長が760nmの半導体レーザに対しては215.944mmとなって、−0.026%の倍率誤差を生じ、800nmの発光波長を持つ半導体レーザに対しては216.012mmとなって、0.006%の倍率誤差を生じる。
この場合、各光スポットの書込み終了位置は主走査方向に互いに「68μmのずれ」となり、書込密度:1200dpi(1ドットの大きさ:21.2μm)のとき、上記ずれは2ドット以上となり、縦線揺らぎが目立ってしまう。
このとき、216.012/215.944=1.00031であるので、光源12(発光波長:800nm)に対する変調周波数を、光源11に対する変調周波数の1.00031倍に設定すると、光源12による書込み幅は、光源11による書込み幅:215.944mmと同じになる。即ち、各光スポットに対する倍率誤差が同じになり、縦線揺らぎを有効に解消できる。なお、この場合の書込み幅:215.944mmと設計上の値:216mmとの差は、実用上何ら問題となるものではない。
【0035】
即ち、上に説明した参考例は、画像信号に応じて独立に変調駆動可能な複数の光源11,12からの複数のビームを、これらビームに共通の偏向器16により各々等角速度的に偏向し、各偏向ビームを共通の走査結像レンズ17により被走査面18上に、副走査方向に互いに分離した光スポットとして集光させ、被走査面18上の複数ラインを同時的に略等速に走査するマルチビーム走査装置において、複数の光源の光源11,12について、これら光源からのビームによる書込み幅が実質的に等しくなるように、2つの光源11,12の変調周波数を互いに異ならせたものである。
この参考例の場合、倍率誤差の主因が色収差に基づくもので、光源として用いられる半導体レーザ11,12の発光周波数が予め分かるのであれば、色収差に基づく倍率誤差は予め算出できるから、光源11,12の発光波長に応じて変調周波数を互いに異ならせることにより、各光源からのビームによる書込み幅が実質的に等しくなるようにできる。
倍率誤差の原因が色収差によるものと限らない場合には、偏向ビームによる書込み開始側と書込み終了側とに配備された1対の光センサの間を、各ビームが「偏向により通過する時間」に応じて、各ビームの光源における変調周波数を決定することができる。
【0036】
この場合の実施の形態を、図3を参照して説明する。
図3(a)に示すように、被走査面18の延長となる部分の、書込み開始側と書込み終了側に1対の光センサ25,26を配備し、各光源からの偏向ビームを、これら光センサ25,26により検出すると、光センサ25,26の出力は、図3(b)に示す如きものとなる。時間:t1 は、光源11からのビームが光センサ25,26間を通過する時間で、時間:t2 は、光源12からのビームが光センサ25,26間を通過する時間である。
従って、光源12の変調周波数を光源11の変調周波数の(t1/t2)倍にするか、または逆に、光源11の変調周波数を光源12の変調周波数の(t2/t1)倍にすれば、各ビームによる書込み幅は互いに等しくなって、縦線揺らぎは有効に防止される。
図3の実施の形態では、各光センサ25,26の出力はカウンタ27に入力され、A/D変換されて時間:t1,t2がカウントされる。このカウント結果は演算器28に入力される。演算器28は、(t1/t2)を演算し、この結果に基づきクロック発生器29におけるクロック周波数を変更し、光源11を駆動するクロック周波数(クロック発生器31で決定され、LD駆動回路32に印加される)の(t1/t2)倍のクロック周波数を設定する。そして、このクロック発生器29からのクロック周波数を変調周波数として、光源12のLD駆動回路30を駆動すれば、各光源11,12を所望の変調周波数で変調して、各ビームの書込み幅を等しくすることができる。
【0037】
上に説明した参考例はまた、画像信号に応じて独立に変調駆動可能な複数の光源11,12と、これら複数の光源からの複数ビームを偏向反射面により反射し、偏向反射面の回転により、各ビームを等角速度的に偏向させる、複数ビームに共通の偏向器16と、この偏向器により偏向された複数ビームを、副走査方向に互いに分離した光スポットとして被走査面18上に集光させ、被走査面上の複数ラインを同時的に略等速に走査させる走査結像レンズ17とを有し、複数の光源の内の少なくとも2つの光源について、これら光源からのビームによる書込み幅が実質的に等しくなるように、上記少なくとも2つの光源11,12の変調周波数を互いに異ならせたマルチビーム走査装置であり、少なくとも2つの光源11,12の変調周波数は、これら光源の波長差による書込み幅の倍率誤差を解消するように互いに異ならされており、偏向ビームによる書込み開始側と書込み終了側とに配備された1対の光センサ25,26を有し、これら光センサ間を偏向ビームが偏向により通過する時間:t1、t2に応じて、少なくとも2つの光源11,12の変調周波数が決定される。
そして、書込密度:δは、δ=1200dpiであり、複数の光源11,12は半導体レーザであり、偏向器16は回転多面鏡であり、複数の光源11,12の個々は、使用基準波長:780nmのものである。
即ち、実施例2のマルチビーム走査装置は、600dpi以上の書込密度:δでの書込みにおいて、縦線揺らぎを除去するように、複数の光源が調製されている。
【0038】
上に説明した実施例では、画像信号に応じて独立に変調駆動可能な複数の光源11,12からの複数のビームを、これらビームに共通の偏向器16により各々等角速度的に偏向し、各偏向ビームを共通の走査結像レンズ17により、被走査面18上に、副走査方向に互いに分離した光スポットとして集光させ、被走査面上の複数ラインを同時的に略等速に走査するマルチビーム走査方法において、複数光源のうちの少なくとも2つ11,12について、その発光波長の差を制限することにより、実質的に等しい書込み幅で、マルチビーム走査を行うマルチビーム走査方法が実施される。
また、上に説明した参考例では、画像信号に応じて独立に変調駆動可能な複数の光源11,12からの複数のビームを、これらビームに共通の偏向器16により各々等角速度的に偏向し、各偏向ビームを共通の走査結像レンズ17により、被走査面18上に、副走査方向に互いに分離した光スポットとして集光させ、被走査面上の複数ラインを同時的に略等速に走査するマルチビーム走査方法において、複数光源からのビームのうちの少なくとも2つ11,12について、その書込み幅が実質的に等しくなるように、上記2つのビームを放射する光源11,12の変調周波数を互いに異ならせて、マルチビーム走査を行うマルチビーム走査方法が実施される。
【0039】
図1に示した如きマルチビーム走査装置は、画像信号に応じて独立に変調駆動可能な複数の光源11,12と、これら複数の光源からの複数のビームに共通で、各ビームを等角速度的に偏向させる偏向器16と、この偏向器に偏向された各偏向ビームに共通で、各偏向ビームを、被走査面上に、副走査方向に互いに分離した光スポットとして集光させ、被走査面上の複数ラインを同時的に略等速に走査させる走査結像レンズ17とを各々用意する工程と、上記複数の光源、偏向器、走査結像レンズを所定の光学配置に組み付ける工程とを含み、組み付けるべき複数の光源11,12として、書込み幅に相当する画角:θ(rad)、書込密度:δ(dpi)、複数の光源間の最大波長差:Δλ、使用基準波長:λのビームで上記画角:θに対応する書込み幅:L(λ)として、
ΔK=(1/θ)(dL/dλ)
で定義される量:ΔKと上記Δλとが、条件:
(1) 0<Δλ/[25.4×2/{δ×ΔK×θ}]≦1
を満足するように、複数の光源を選択し、条件(2)、(4)を満足させる製造方法で製造することができる。
【0040】
図8は、この発明の画像形成装置の実施の1形態を示している。この画像形成装置はレーザプリンタである。
レーザプリンタ100は潜像担持体111として「円筒状に形成された光導電性の感光体」を有している。潜像担持体111の周囲には、帯電手段としての帯電ローラ112、現像装置113、転写ローラ114、クリーニング装置115が配備されている。帯電手段としては「コロナチャージャ」を用いることもできる。また、レーザビームLB1,LB2による2ビームのマルチビーム走査装置117が設けられ、帯電ローラ112と現像装置113との間で「光書込による露光」を行うようになっている。図8において、符号116は定着装置、符号118はカセット、符号119はレジストローラ対、符号120は給紙コロ、符号121は搬送路、符号122は排紙ローラ対、符号123はトレイ、符号Pは記録媒体としての転写紙を示している。マルチビーム走査装置117は、上に実施
例により説明したものである。
画像形成を行うときは、光導電性の感光体である潜像担持体111が時計回りに等速回転され、その表面が帯電ローラ112により均一帯電され、光走査装置117のレーザビームLB1,LB2による光書込による露光を受けて静電潜像が形成される。形成された静電潜像は所謂「ネガ潜像」であって、画像部が露光されている。
この静電潜像は、現像装置113により反転現像され、潜像担持体111上にトナー画像が形成される。
転写紙Pを収納したカセット118は、画像形成装置100本体に着脱可能であり、図の如く装着された状態において、収納された転写紙Pの最上位の1枚が給紙コロ120により給紙され、給紙された転写紙Pは、その先端部をレジストローラ対119に銜えられる。レジストローラ対119は、潜像担持体111上のトナー画像が転写位置へ移動するのにタイミングをあわせて、転写紙Pを転写部へ送りこむ。送りこまれた転写紙Pは、転写部においてトナー画像と重ね合わせられ、転写ローラ114の作用によりトナー画像を静電転写される。トナー画像を転写された転写紙Pは定着装置116へ送られ、定着装置116においてトナー画像を定着され、搬送路121を通り、排紙ローラ対122によりトレイ123上に排出される。
トナー画像が転写されたのちの潜像担持体111の表面は、クリーニング装置115によりクリーニングされ、残留トナーや紙粉等が除去される。
【0041】
即ち、図8に示した画像形成装置は、潜像担持体111の光走査により所望の潜像を形成し、形成された潜像を現像して可視化する画像形成装置であって、請求項1に記載のマルチビーム走査装置を用いるもの(請求項3)であり、潜像担持体111が「光導電性の感光体」であって、光走査により形成される静電潜像が、トナー画像として可視化される(請求項4)。
上に、図1〜図3に即して説明した実施の形態では、光源11,12を近接させることにより、各光源からのビームをビーム合成せずに偏向器に入射させているが、ビーム合成を行う場合にも、この発明を適用できる。
例えば、図4に示すように、光源である半導体レーザ11,12からのビームをカップリングレンズ13,14でカップリングし、ビーム合成プリズム50でビーム合成した各ビームによりマルチビーム走査を行う場合に、この発明を適用できることは言うまでもない。
図4において、ビーム合成プリズムは50は、カップリングレンズ14からのビームの入射位置に1/2波長板51を有し、プリズム内部に偏光分離膜52を有する。半導体レーザ11からのビームはカップリングレンズ13によりカップリングされてビーム合成プリズム50に入射し、偏光分離膜52を透過してビーム合成プリズム50から射出する。 半導体レーザ12からのビームはカップリングレンズ14によりカップリングされたのち、1/2波長板により偏光面を90度旋回され、ビーム合成プリズム50に入射するとプリズム面で全反射され、偏光反射面52で反射されることにより、半導体レーザ11からのビームと合成されてビーム合成プリズム50から射出する。
この発明は、走査結像レンズがガラスレンズで構成されている場合にも適用できることは勿論、光源の数が3以上の場合にも実施できる。
【0042】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明によれば新規なマルチビーム走査装置を実現できる。
【0043】
この発明のマルチビーム走査装置は、走査結像レンズの色収差に起因する倍率誤差を軽減することにより、縦線揺らぎを有効に軽減することができる。
また、この発明のマルチビーム走査方法では、縦線揺らぎを有効に軽減したマルチビーム走査が可能であり、この発明の画像形成装置は、上記マルチビーム走査装置を用いることにより、縦線揺らぎのない良好な画像を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明を適用可能なマルチビーム走査装置に関連して、発明の解決すべき課
題を説明するための図である。
【図2】 発明が解決すべき課題である縦線揺らぎを説明するための図である。
【図3】 参考例に対応するマルチビーム走査装置を説明するための図である。
【図4】 マルチビーム走査装置におけるビーム合成の1例を説明するための図である。
【図5】 条件(2)を説明するための図である。
【図6】 条件(3)を説明するための図である。
【図7】 請求項1における条件(4)を説明するための図である。
【図8】 この発明の画像形成装置の実施の1形態を説明するための図である。
【符号の説明】
11,12 光源としての半導体レーザ
13,14 カップリングレンズ
15 シリンダレンズ
16 偏向器としての回転多面鏡
17 走査結像レンズ
18 被走査面

Claims (4)

  1. 画像信号に応じて独立に変調駆動可能な複数の光源と、
    これら複数の光源からの複数ビームを偏向反射面により反射し、上記偏向反射面の回転により、各ビームを等角速度的に偏向させる、上記複数ビームに共通の偏向器と、
    この偏向器により偏向された複数ビームを、副走査方向に互いに分離した光スポットとして被走査面上に集光させ、被走査面上の複数ラインを同時的に略等速に走査させる走査結像レンズとを有し、
    書込み幅に相当する画角をθ(rad)、書込密度をδ(dpi)、複数の光源間の最大波長差をΔλとし、使用基準波長:λのビームで上記画角:θに対応する書込み幅をL(λ)とするとき、
    ΔK=(1/θ)(dL/dλ)
    で定義される量:ΔKと上記Δλとが、条件:
    (1) 0<Δλ/[25.4×2/{δ×ΔK×θ}]≦1
    を満足するように、上記複数の光源を選択し、
    上記走査結像レンズが、40以上で80以下で同一のアッベ数を持つプラスチック材料によるレンズを、少なくとも2つ有し、かつ、
    上記走査結像レンズが、少なくとも2枚のレンズを有し、
    これら2枚のレンズの個々は、中心部の肉厚:t1と、主走査方向周辺部の肉厚:t
    2とが、条件:
    (2) 0.3≦t2/t1≦1.7
    を満足し、かつ、
    被走査面上の書込み開始位置に向かう偏向ビームの主光線が、もっとも偏向器に近いレンズの入射側面に入射するときの偏向角を、光軸から計って角:θ 1 とし、上記主光線が、被走査面に入射する角を上記光軸から計って角:θ 2 とするとき、これらが、条件:
    (4)θ 2 /θ 1 ≧0.4
    を満足することを特徴とするマルチビーム走査装置。
  2. 画像信号に応じて独立に変調駆動可能な複数の光源と、これら複数の光源からの複数ビームを偏向反射面により反射し、上記偏向反射面の回転により、各ビームを等角速度的に偏向させる、上記複数ビームに共通の偏向器と、この偏向器により偏向された複数ビームを、副走査方向に互いに分離した光スポットとして被走査面上に集光させ、被走査面上の複数ラインを同時的に略等速に走査させる走査結像レンズとを有し、書込み幅に相当する画角をθ(rad)、書込密度をδ(dpi)、複数の光源間の最大波長差をΔλとし、使用基準波長:λのビームで上記画角:θに対応する書込み幅をL(λ)とするとき、
    ΔK=(1/θ)(dL/dλ)
    で定義される量:ΔKと上記Δλとが、条件:
    (1) 0<Δλ/[25.4×2/{δ×ΔK×θ}]≦1
    を満足するように、上記複数の光源を選択し、
    上記走査結像レンズが、40以上で80以下の同一のアッベ数を持つプラスチック材料によるレンズを、少なくとも2つ有し、かつ、上記走査結像レンズが、少なくとも2枚のレンズを有し、これら2枚のレンズの個々は、中心部の肉厚:t1と、主走査方向周辺部の肉厚:t2とが、条件:
    (2) 0.3≦t2/t1≦1.7
    を満足し、かつ、
    被走査面上の書込み開始位置に向かう偏向ビームの主光線が、もっとも偏向器に近いレンズの入射側面に入射するときの偏向角を、光軸から計って角:θ 1 とし、上記主光線が、被走査面に入射する角を上記光軸から計って角:θ 2 とするとき、これらが、条件:
    (4)θ 2 /θ 1 ≧0.4
    を満足するようにしてマルチビーム走査を行うことを特徴とするマルチビーム走査方法。
  3. 潜像担持体の光走査により所望の潜像を形成し、形成された潜像を現像して可視化する画像形成装置であって、
    光走査装置として、請求項1記載のマルチビーム走査装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3記載の画像形成装置において、
    潜像担持体が光導電性の感光体であって、光走査により形成される静電潜像が、トナー画像として可視化されることを特徴とする画像形成装置。
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