JP3847354B2 - 使い捨て容器 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、本容器内の内容物を使い切った後、同種の内容物を本容器内へ充填するために用いたり、あるいはハードな外容器の中に収めて内容物が無くなったら使い捨てとする使い捨て容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、シャンプーや洗剤等の樹脂製容器においては、資源の無駄使いを抑えたり環境保護を目的として、長く使えるハード容器内に簡易な構造の使い捨て容器を収納し、この使い捨て容器から内容物を取り出すようにし、内容物が無くなったら捨てるといった使用形態が増加してきている。その使い捨て容器としては、たとえば実開平5ー71143号公報に示されるように、薄肉フィルム状の容器本体の開口部に環状樹脂体を接着または溶着したものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報に見られる使い捨て容器においては、捨てるにあたって、かさばらないように容器本体を丸め込んだり折り畳むなどして小さく縮小しても、元の形や大きさに復帰しようとする力が働いて好ましくないことが想定され、これを防ぐためには、輪ゴムで縮小状態を保持するなどの手間がかかる手段を必要とする。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、容器本体の縮小状態を簡単かつ確実に保持できて捨てる際にかさばることのない使い捨て容器を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するためになされたものであって、請求項1の使い捨て容器は、筒状を呈し、かつ可撓性を有するフィルム状の容器本体の両端に、環状体および閉塞体がそれぞれ設けられ、環状体には容器本体内の内容物の排出口が形成され、環状体および閉塞体の互いの対向面には、互いに係合して一体化することにより、これら環状体と閉塞体との間に挟まれた容器本体を圧縮させ、かつこの圧縮状態を保持させる係合部および被係合部が設けられていることを特徴としている。
【0006】
また、請求項2の使い捨て容器は、請求項1記載の使い捨て容器において、前記係合部および被係合部を容器本体の内部側に形成したことを特徴としている。
【0007】
また、請求項3の使い捨て容器は、請求項1または2記載の使い捨て容器において、係合部および被係合部を凹凸嵌合の状態で互いに係合し合うように形成したことを特徴としている。
【0008】
また、請求項4記載の使い捨て容器は、請求項1、2または3記載の使い捨て容器において、前記係合部および被係合部の少なくとも一方に摩擦面を形成したことを特徴としている。
【0009】
【作用】
本発明の請求項1記載の使い捨て容器によれば、環状体と閉塞体とを一体化させることにより容器本体が圧縮して縮小し、かつその状態が確実に保持されて捨てやすくなる。
【0010】
また、請求項2記載の使い捨て容器では、請求項1の使い捨て容器において、環状体の係合部および閉塞体の被係合部を容器本体の内部側に形成したことにより、使用時あるいは両者を一体化させて捨てるときのいずれの場合も外観上邪魔になるものがなく、デザイン上の自由度が向上する。
【0011】
また、請求項3の使い捨て容器では、請求項1または2記載の使い捨て容器において、環状体の係合部および閉塞体の被係合部を凹凸嵌合の状態で互いに係合し合うように形成したので、両者の厚さが縮小されてより薄くなり、コンパクト化が促進される。
【0012】
また、請求項4記載の使い捨て容器では、請求項1、2または3記載の使い捨て容器において、環状体の係合部および閉塞体の被係合部の少なくとも一方に摩擦面を形成すれば、両者は容易には離れず一体化の状態がより保持される。
【0013】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。
図1は、シャンプーや洗剤等の液状内容物Wが充填される一実施例の使い捨て容器1を示している。この使い捨て容器1は、筒状に成形された樹脂製の容器本体10と、この容器本体10の両端にそれぞれ接着または溶着により設けられた樹脂製の環状体20および閉塞体30と、キャップ40とから構成されている。
【0014】
容器本体10は、柔らかい可撓性を有する薄肉フィルムでできており、軸方向に圧縮すると薄く縮小することが可能なものである。
【0015】
環状体20は、容器本体10の上端となる一端側に設けられており、フランジ部21に瓶口状の開口壁部22が一体に成形されたものである。フランジ部21の上面側には周溝23が形成され、また、内側には凹部(係合部)24が形成され、その内周面には軸方向に沿って延びる多数の溝およびリブが交互に形成されてなるローレット(摩擦面)25が形成されている。開口壁部22の外周には、ねじ22aが形成されている。開口壁部22内が排出口26となっており、この排出口26は、ねじ22aに合致するねじ40aが内周面に形成されたキャップ40で閉じられる。フランジ部21の外周面に、容器本体10の一端部が被せられて接着あるいは溶着されている。なお、特にキャップ40を用いず、フィルム等の薄膜を開口壁部22に溶着して排出口26を塞いでもよい。
【0016】
閉塞体30は、容器本体10の下端となる他端側に設けられており、全体として底面側にへこみが形成されたもので、フランジ部31の中央に、上方に突出する凸部(被係合部)32が形成されている。凸部32は環状体30の凹部24に対向しており、その外径は、凹部24内にきつく嵌まり込んで抜けにくい程度に設定されている。フランジ部31の外周面に、容器本体10の他端部が被せられて接着あるいは溶着されている。
【0017】
このように、本実施例の使い捨て容器1は容器本体10の一端側に排出口26がキャップ40で閉じられる環状体20が、他端側に閉塞体30がそれぞれ設けられ、双方にそれぞれ形成された凹部24と凸部32とが向かい合っている。液状内容物Wはキャップ40を外して排出口26から充填される。そして、詰替えが必要となった別のハード容器等に、キャップ40を外して液状内容物Wを全部充填して詰め替える。このようにして使用した後には捨てることになるが、その際には、図2に示すように、環状体20の凹部24に閉塞体30の凸部32を嵌合して両者を一体化する。この状態で、容器本体10は環状体20と閉塞体30の間に挟まれて圧縮され薄く縮小される。また、閉塞体30の凸部32の外周面が環状体20の凹部24の内周面のローレット25にきつく嵌まり込むことにより、両者は容易には離れない。なお、このように容易には離れない手段として、アンダーカット部を形成して凹凸嵌合させるようにしてもよい。
【0018】
このように容器本体10が圧縮状態とされ、かつ環状体20と閉塞体30とが一体化することにより、使い捨て容器1は非常にコンパクトになるとともに、容器本体10が元の形や大きさに復帰することが阻止され、そのコンパクトな状態が、輪ゴム等の他の手段を用いることなくいつまでも保持される。すなわち、捨てるにあたってかさばらないように縮小させることが簡単かつ確実に実施でき、捨てやすくなる。
【0019】
特に本実施例の場合、環状体20と閉塞体30とが凹凸嵌合により係合し合うので、両者の厚さが縮小化されてより薄くなり、コンパクト化が促進される。また、係合し合う凹部24と凸部32はいずれも容器本体10の内部側に形成されているので、使用時あるいは両者を一体化させて捨てるときのいずれの場合も外観上邪魔になるものがなく、デザイン上の自由度が向上する。
【0020】
図3、図4は本発明の他の実施例を示しており、図1、図2と同一構成要素には同一の符号を付してある。この実施例の使い捨て容器2では、環状体20は瓶口状の開口壁部を有することのなく排出口26が広口のもので、この環状体20の内部がすなわち凹部24となっている。図4に示すように、環状体20の凹部24に閉塞体30の凸部32を嵌合して一体化させる作用は、上記一実施例と同様である。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1記載の使い捨て容器によれば、環状体と閉塞体とを一体化させることにより容器本体が圧縮して縮小し、かつその状態が確実に保持されて捨てやすくなる。
【0022】
また、請求項2記載の使い捨て容器では、請求項1の使い捨て容器において、環状体の係合部および閉塞体の被係合部を容器本体の内部側に形成したことにより、使用時あるいは両者を一体化させて捨てるときのいずれの場合も外観上邪魔になるものがなく、デザイン上の自由度が向上する。
【0023】
また、請求項3の使い捨て容器では、請求項1または2記載の使い捨て容器において、環状体の係合部および閉塞体の被係合部を凹凸嵌合の状態で互いに係合し合うように形成したので、両者の厚さが縮小されてより薄くなり、コンパクト化が促進される。
【0024】
また、請求項4記載の使い捨て容器では、請求項1、2または3記載の使い捨て容器において、環状体の係合部および閉塞体の被係合部の少なくとも一方に摩擦面を形成すれば、両者は容易には離れず一体化の状態がより保持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の使い捨て容器の一部断面側面図である。
【図2】 同実施例容器を捨てる際の状態の一部断面側面図である。
【図3】 本発明の一実施例の使い捨て容器の一部断面側面図である。
【図4】 同実施例容器を捨てる際の状態の一部断面側面図である。
【符号の説明】
1、2…使い捨て容器、10…容器本体、20…環状体、
24…凹部(係合部)、25…ローレット(摩擦面)、26…排出口、30…閉塞体、32…凸部(被係合部)、W…液状内容物。
Claims (2)
- 筒状を呈し、かつ可撓性を有するフィルム状の容器本体の両端に、環状体および閉塞体がそれぞれ設けられ、環状体には容器本体内の内容物の排出口が形成され、環状体および閉塞体の、容器本体の内部側における互いの対向面には、凹凸嵌合の状態で互いに係合し合うことによりこれら環状体と閉塞体との間に挟まれた容器本体を圧縮させる係合部および被係合部が形成され、係合した前記係合部および被係合部が一体化することにより、前記容器本体の圧縮状態が保持されることを特徴とする使い捨て容器。
- 前記係合部および被係合部の少なくとも一方には、摩擦面が形成されていることを特徴とする請求項1記載の使い捨て容器。
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JP (1) | JP3847354B2 (ja) |
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1994
- 1994-10-21 JP JP25720194A patent/JP3847354B2/ja not_active Expired - Fee Related
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