JP3846512B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に係り、特に、節電モード時に画像処理装置、表示装置、画像出力装置等で消費する電力を抑えるのに好適な画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】
近時、オフィスオートメーション(OA)化があらゆる分野において急速に進んでおり、オフィス空間をOA機器で占める割合も大きくなっている。そのためオフィス環境悪化の要因の一つとして、それぞれのOA機器から放出される熱が挙げられている。快適なオフィス環境を作り、資源の有効利用を図るため、各種OA機器に関し省エネ対策についての多くの提案がなされている。
OA機器を代表する画像形成装置についても同様であり、上記課題に対し従来から改善が行われている。ところで、画像形成装置は主に画像読取り、画像編集・処理、現像、転写、定着および排紙の各工程において多くの電力を消費している。特に定着工程を含む出力部は全消費電力の60%程度を消費している。
【0003】
従来の画像形成装置における低消費電力化について説明する。特開昭63−196158号公報に提案されているものでは、画像入力部に対し、読取り時に使用する同期クロックを停止させることがある。しかし、これだけでは画像処理信号の切替え時に発生するスイッチング電流の抑制効果しかない。また、特開昭61−230471号公報には画像処理部のASIC(電気回路基板)化により、消費電力の低減を図った提案がなされているが、静的消費電流は常に消費されてしまう。つまり、消費電力の効果的な削減ができていない。また、特開平3−161767号公報には画像形成装置に対する節電モードなどを有し、タイマー起動や、コントロールパネルにキーを設け、複写機制御各部分への電源供給を停止することが提案されているが、画像処理部に対する考慮はなされていない。
【0004】
さらに、シェーディング補正などの画像処理の実施時に必要なDATAは、通常スタテックRAMに格納されており、この補正データを得るために時間が必要であることより、スタートボタンを押してから1枚目コピーが出力されるまでの時間FCOT(First Copy Out Time)の短縮を実現するため、補正データの保持のために、電源の供給を行わなければならなかった。
この対策として、節電モード時は画像処理部への給電も休止し消費電力の効果的な削減をする方法も考えられる。しかし、画像処理部への給電休止を、節電モードに移行時、具体的には節電のための加熱定着器(FUSER:フューザ)のOFFと同時に行った場合には、節電モード復帰後FUSERは待機中(Ready)になっているにもかかわらず画像処理部の各種補正データ・セットアップのために時間を要しコピー開始が待たされる場合があるという問題点が残っていた。
【0005】
また他の具体的な例としては、画像処理部への給電休止を節電のためのレーザ書込装置(ROS)を駆動するポリゴンモータ(ROS MOT)のOFFと同時に行った場合には、節電モード復帰後ROS MOTは定常回転になっているにもかかわらず画像処理部の各種補正データ・セットアップのために時間を要しコピー開始が待たされる場合があるという問題点があった。
また、特開平2−161480号公報に提案されているものは、待機時、送信時、受信時の各ブロックに分けて、待機時と送信時に定着ヒータへの通電を制御して省電力化を図っている。しかし、受信時の省電力化については触れられておらず、また機能上、受信時には定着ヒータをオフすることはできない。
【0006】
また、特開平5−95462号公報に提案されているものでは、明るくなってONさせるので、室外からの明かりが入るような場所に装置を設置した場合、必要でないときにFUSERがONしてしまう恐れがあった。
また、特開昭60−73559号公報や特開平5−95461号公報に提案されているものでは、FUSERの制御をタイマー設定により行っているため、本体電源を停止させている時にはFUSERの通電が行われず、節電に寄与しない。
【0007】
ところで、1.5KVAは一般家庭用コンセントを含め、定格100V,15Aとなっている。従って、そのような電源で稼働できる装置でなければ、普及機として販売するのは難しい。このため、フル装備のときに最大効率となるようにしている。このような事情から、画像形成装置のオプション(OPTION)群、例えば大容量給紙トレイ(HCF)、両面モード用ユニット(DUPLEX)、原稿送り装置(RDH)、排紙処理装置(FINISHER:フィニッシャー)からなるフル装備の動作タイミング制御に関し、特開昭60−26334号公報では原稿送り装置が複写機本体に動作中であることを知らせ、その信号を受けた本体制御部では露光ランプやFUSERをOFFすることでシステムとしての電力の低減を行うことが提案されている。
【0008】
複写機あるいはプリンタに多くのオプション群が取り付けられる機器において、従来、低定電圧電源(LVPS)の負荷電流定格仕様の決め方は取り付け可能なオプション群の最大値に合わせ設定している。従って、装備率の低いオプションなど付かない標準機においては過剰な仕様のLVPSを搭載している場合が多く、コスト面やLVPSの損失などを考えると機器の消費電力においてもムダが発生していた。
また、特開昭63−293559号公報に提案されているものは、光センサーだけで複写機等の負荷装置を制御して、消費電力を抑えている。しかし、この場合OFFする制御はできてもONする制御をすることはできない。
【0009】
また、特開昭60−230155号公報では電源を各機能ブロック毎に分割することで、それまでの電源の負荷電流をその機械での最大負荷に合わせて設計していたものを各々必要な負荷電流に合わせ設計し必要に応じて組み合せることで、システムコストを低減する方法が提案されている。しかしながらこのような構成の場合、非動作状態(ウォームアップ(Warm-up),スタンバイ(Stand-by=Not ready含む:M/C停止中で紙詰まり/用紙空等で即時にスタートができない状態)等では、負荷側が電力を必要としていないので、全ての電源を通電させていると、損失を増大させていることになる。また実際の複写機あるいはプリンタでは、非動作状態の時間の方が動作状態(Run)の時間に比べて長い場合がほとんどであるので、特開昭60−237460号公報に開示されてるように動作中に負荷を停止させても、1日の電力消費量の全体から見れば効果はあまりなかった。
【0010】
また、節電モード時にキー入力回路以外への給電を停止し、節電モードから復帰する時に特開昭61−90170号公報や特開平1−261716号公報に開示されているようにキー入力装置のいずれかのキーが押された時に通常モードに復帰するものが提案されている。しかし、キー入力はマトリクス回路を構成しているのが一般的であり、上記復帰手段を実現させるためには、このマトリクス回路を常時動作させておく必要があり、省エネの妨げになっていた。
また複写機やファクシミリの操作パネルには表示装置として液晶ディスプレイが多く用いられている。操作者がこのディスプレイをより見やすくするために、バックライトを使用しているものも多い。しかし、液晶ディスプレイモジュールの電力消費はバックライト部分だけでなく、駆動部や制御部でも電力消費している。
【0011】
この表示装置の電力に関しては、特開平4−190367号公報に提案されているように、コピーランニング中の表示装置の消費電力を抑える方法としてLCDのバックライト消灯する方法がある。しかし、バックライトが消灯されてもLCD装置の駆動部及びディスプレイ用コントローラそのものは動作しているためこの部分では電力が消費されてしまう。また、特開平2−161480号公報に提案されているものは、待機時、送信時、受信時の各ブロックに分けて、待機時と送信時に定着ヒーターへの通電を制御して省電力化を図っている。しかし、受信時の省電力化には触れていない。また機能上、受信時には定着ヒーターをオフすることはできない。
【0012】
また、特開昭63−293559号公報に提案されているように、光センサーだけで複写機等の負荷装置を制御して、消費電力を抑えることができるが、この場合OFFする制御はできてもONする制御をすることはできないという欠点があった。また特開平5−95462号公報に提案されているように、明るくなってONさせるFUSERの制御では室外からの明かりが入るような場所に装置を設置すると、必要でないときにONしてしまう恐れがあった。
【0013】
また特開昭60−73559号公報や特開平5−95461号公報に提案されているように、タイマー設定によりFUSERを制御するものでは、本体電源を停止させている時、FUSERは通電されていないので、節電には寄与しない。
しかしながら、このような場合でも、ファックス機能を持った画像形成装置などでは、FUSERが通電されていなくても表示部を常に表示させており、人のいない休日でも動作させている場合が多く、無駄な電力を消費している。
本発明の目的は節電モード時の消費電力を抑えた画像形成装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1の発明に係る画像形成装置は、レーザー光を走査するポリゴンモータの回転速度を低下あるいは停止させる第1節電モードを有し、第1節電モードの解除によりポリゴンモータの回転速度を所定値まで上昇させる所定の準備動作をする回転速度制御手段と、ポリゴンモータの回転状態を検出する状態検出手段と、電力消費を抑える節電モードを有し、該節電モードの解除から通常状態に復帰するまでに所定の復帰時間を要する第2制御手段と、回転速度制御手段の第1節電モードの解除から準備完了までの復帰時間が、第2制御手段の復帰時間よりも長くなるタイミングにおいて状態検出手段の検出結果に応じて第2制御手段を節電モードにする節電制御手段とを備えていることを特徴としている。
【0015】
また、請求項2の発明に係る画像形成装置は、記録シートにトナー画像を定着させる加熱定着器の電力消費を抑える第1節電モードを有し、第1節電モードの解除により加熱定着器の温度を所定値まで上昇させる準備動作を実行する加熱定着器温度制御手段と、加熱定着器の温度を検出する状態検出手段と、電力消費を抑える節電モードを有し、該節電モードの解除から通常状態に復帰するまでに所定の復帰時間が異なる複数の制御部からなる第2制御手段と、加熱定着器温度制御手段の第1節電モードの解除から準備完了までの復帰時間が、第2制御手段の復帰時間よりも長くなるタイミングにおいて状態検出手段の検出結果に応じて第2制御手段の各制御部を順次節電モードにする節電制御手段とを備えていることを特徴としている。
【0016】
また、請求項3の発明は、請求項1または2において、第2制御手段の節電モードが、第2制御手段に供給される電力をOFFにするモードであることを特徴としている。
【0017】
また、請求項4の発明は、請求項1において、第2制御手段が、前記所定の復帰時間が異なる複数の制御部からなる場合にあっては、節電制御手段は、第1制御手段の第1節電モード時に状態検出手段の検出結果に応じて第2制御手段の各制御部を順次節電モードにすることを特徴としている。
【0018】
また、請求項5の発明は、請求項1または2において、節電制御手段は、第1制御手段の第1節電モードの解除後に状態検出手段の検出結果に応じて第2制御手段の節電モードを解除することを特徴としている。
【0019】
更に、請求項6の発明は、請求項4において、節電制御手段は、第1制御手段の第1節電モードの解除後に状態検出手段の検出結果に応じて第2制御手段の各制御部の節電モードを順次解除することを特徴としている。
【0026】
【発明の作用及び効果】
本発明によれば、第1制御手段と第2制御手段の2種類の節電モードを有し、第1制御手段の動作状態に応じて第2制御手段の節電モードにする制御手段を備えたことにより、節電モード解除時に無駄な待ち時間を生ずることなく効果的に節電モード時の消費電力を抑えることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態を説明する。尚、節電制御手段は第1制御手段の第1節電モードの解除後に温度検出手段の検出温度に応じて第2制御手段の節電モードを解除する機能によって説明するが、その解除機能に代えて電源投入時の電源投入あるいは立上げ動作開始であっても良い。
【0028】
(第1の実施形態)
節電モードを持つ画像出力装置と一体となり、複写機を構成する画像処理装置において、節電モード時に画像処理部への給電を休止し消費電力の効果的な削減をするため、本発明の第1の特徴としては節電モード時所定のタイミングで出力される制御信号により電源供給をON/OFFし、また第2の特徴としては電源供給OFFのタイミングを、節電モード解除後の画像出力装置の状態に対し再度印刷可能な状態になるまでの時間が、画像処理実施時に必要なDATAをセットアップするのに必要な時間よりも長くなるような温度まで下がった時としたものである。
【0029】
これを実現するための手段として、電力消費を抑える第1節電モードを有し、この第1節電モードの解除により所定の準備動作を実行する第1制御手段と、この第1制御手段の動作状態を検出する状態検出手段と、この状態検出手段の検出結果に基づいて第1制御手段の所定の準備動作が完了したか否かを判定し、完了時に準備完了信号を出力する判定手段と、電力消費を抑える節電モードを有し、この節電モードの解除から通常状態に復帰するまでに所定の復帰時間を要する第2制御手段と、第1制御手段の第1節電モード時に状態検出手段の検出結果に応じて第2制御手段を節電モードにする節電制御手段と、画像形成動作開始を指令する動作開始指令手段と、この動作開始指令手段の指令入力時に前記準備完了信号の有無に応じて画像形成動作を開始する動作開始制御手段とを備えている。
【0030】
本実施形態を図面を参照しながら説明する。本例では節電モードになると所定のタイミングにて、画像処理装置への電力を供給する電源の出力をOFFし、節電モードの解除とともに所定のタイミングで電源の供給をONとするものである。
図1に画像形成装置としてフルカラー複写機の画像処理部を示す。画像入力装置100は縮小型センサにより画像を読み込み、画像処理部200へ画像信号を送る。画像処理部200ではシェーディング補正201、センサのギャップ(Gap)補正202、RGB各色の階調補正203、RGBよりL*a*b*を生成する第一の色補正204、ASC判定処理205、原稿検知206、下地検知207、L*a*b*よりYMCを生成する第二の色補正208、YMCより黒(K)を生成し、下色除去(UCR)を行うK生成・下色除去処理209、画像の主走査方向の拡縮を行う拡縮処理210、空間フィルタ211、出力装置の階調に合わせる階調補正212よりなり、ここで処理した画像信号を画像出力装置300へ出力する。
【0031】
電源部400は画像処理部200に電力を供給するもので、制御部500からの制御信号により出力をON/OFFすることができるリモート端子を持っている。ここで、リモート端子は第2制御手段としての電源制御部を構成するものである。即ち、電源制御部は電力をOFFして電力消費を抑える節電モード、あるいは電力をOFFすることなく、電力消費を抑える節電モードを有し、この節電モードの解除から通常状態に復帰するまでに所定時間を要する。
【0032】
制御部500はフルカラー複写機(M/C)の節電モード時、所定のタイミングで電源をOFF/ONするための制御信号を出力するとともに、画像出力装置300の中のFUSERへの通電制御部600及びFUSERの温度検出部700に接続されている。この制御部500は第1制御手段、判定手段および節電制御手段からなっている。第1制御手段は記録シートにトナー画像を定着させる加熱定着器の電力消費を抑える第1節電モードを有し、この第1節電モードの解除により加熱定着器の温度を所定値まで上昇させる準備動作を実行する。ここで、状態検出手段は加熱定着器の温度を検出する温度検出手段で構成されている。
【0033】
判定手段は温度検出手段の検出温度が所定値に達したか否かに基づいて第1制御手段の準備動作が完了したか否かを判定し、完了時にに準備完了信号を出力する。
節電制御手段は温度検出手段の検出温度が、第2制御手段の所定の復帰時間よりも第1制御手段の第1節電モードの解除から判定手段が準備完了信号を出力するまでに要するウォーム・アップ時間が長くかかる所定の節電開始温度以下に下がった時に、第2制御手段を節電モードにする。また、節電制御手段は第1制御手段の第1節電モードの解除後に温度検出手段の検出温度に応じて第2制御手段の節電モードを解除する。
【0034】
第1の実施形態の作用を図2により説明すると、節電モードとなった時、制御部500はFUSERへの通電を遮断するとともに、FUSERの温度を検出し、その温度が、再度コピー可能な状態になるまでの時間Aに対し、画像処理実施時に必要なDATAをセットアップするのに必要な時間よりも長くなる温度Bであると判断した場合に、電源部400の出力をOFFし、画像処理部200への電力供給を停止する。これにより、消費電力の削減を可能とする。
【0035】
また、節電モードの解除が行われた際に、制御部500はFUSERへの通電を再開する。ここで、電源部400の出力がOFFされていたときはFUSERの温度を検出し、温度Bであると判断した場合に、即ち、電源制御部の節電モードを解除することによって電源部400の出力をONし、画像処理部200への電力供給を再開する。その後のFUSERのウォームアップ中にシェーディング補正のためのリファレンスデータの取り込みなど、通常の主電源立上げ時と同様の動作を行う。この動作にはマシン制御からのパワーオン(Power On)シーケンス(例えば初期設定に必要なメモリデータ(NVM値)の転送や画像処理部の初期設定など)や、画像入力装置内のアナログ部へのAGC(Auto Gain Control),AOC(Auto Offset Control)また、シェーディングデータの取り込みなどがある。
【0036】
ROS MOTの回転数についても上記同様に構成することもできる。即ち、制御部500には図示しないROS MOT回転制御部及びROS MOT回転数検知部が接続される。ここで、ROS MOT回転制御部は第1制御手段を構成し、また、ROS MOT回転数検知部はROS MOTの回転状態を検出する回転状態検出手段を構成する。
電源部400には第2制御手段を構成する電源制御部が備えられている。この第2制御手段は、第2制御手段に供給される電力をOFFにする節電モードを有するもの、あるいは第2制御手段に供給される電力をOFFすることなく、電力消費を抑える節電モードを有し、その節電モードの解除から通常状態に復帰するまでに所定の復帰時間を要する。
【0037】
制御部500はレーザー光を走査するポリゴンモータの回転速度を低下あるいは停止させる第1節電モードを有し、この第1節電モードの解除によりポリゴンモータの回転速度を所定値まで上昇させる所定の準備動作を行う第1制御手段と、回転状態検出手段の検出結果に基づいて第1制御手段の所定の準備動作が完了したか否かを判定し、完了時に準備完了信号を出力する判定手段と、第1制御手段の第1節電モード時に回転状態検出手段の検出結果に応じて第2制御手段を節電モードにする節電制御手段とからなっている。
【0038】
上記の構成によれば、節電モードとなった時、制御部500はROS MOTを停止させるとともに、ROS MOTの回転数を検出し、節電モードの解除時再度コピー可能な状態になるまで回転数が上がるための時間に対し、画像処理実施時に必要なDATAをセットアップするのに必要な時間よりも長くなる回転数まで落ちたと判断した場合に、電源400の出力をOFFし、画像処理部200への電力供給を停止する。
第1の実施形態によれば、全体的なコピー可能状態への推移時間を有効に使用し、FCOTの時間に影響を及ぼさず、効果的な消費電力の低減を図ることができる。また、使用者にも、すでに一般化している節電モードでの動作とすることにより、違和感なく節電が効果的にできる。更には節電モード解除時、画像処理部セットアップの要因によってコピー開始が待たされることがない。
【0039】
(第2の実施形態)
画像入力装置におけるANALOG(アナログ)部の温度特性を維持し、かつ消費電力を低減させるための実施態様を説明する。本実施形態のアナログ部は電力消費を抑える節電モードを有し、この節電モードの解除から通常状態に復帰するまでに所定の復帰時間を要する第2制御手段を、またFUSERの制御部は電力消費を抑える第1節電モードを有し、この第1節電モードの解除により所定の準備動作を実行する第1制御手段をそれぞれ構成するものである。
本実施形態の特徴は画像処理中以外で画像処理部(IPS)側が給電されている時、ANALOG部のクロック(CLK)供給をON/OFF、あるいはDIGITAL(デジタル)部のBUS DATA(バス データ)を強制的に固定する、あるいはIPS側の給電を止めた場合、ANALOG部の給電をON/OFF制御し温度特性を維持するものである。
【0040】
この発明を実現するため、第2制御手段は次のいずれかの機能を備えている。
▲1▼画像処理部におけるANALOG部(図4の画像入力装置100,及びAGC,AOC,A/D)の温度をモニターし、M/C状態に応じてANALOG部のクロック(CLK)供給をON/OFFし、ANALOG部の保温を制御する。
▲2▼ANALOG部へのクロック供給をしたまま、DIGITAL部のBUS DATAを強制的に固定する処理を施す。
例えば、シェーディング補正回路201のRAMの出力BUSをPULL DOWNしておき、画像読取りを行わないときに、RAM出力をハイインピーダンスとしておけば、DATA BUSは”L”に固定される。これにより温度特性維持のためクロック供給をしてしても電力の消費を抑えることができる。
【0041】
▲3▼M/C状態に応じてANALOG部全体の電源をON/OFFし、ANALOG部の保温を制御する。
特にANALOG部の温度特性を維持するため、画像処理部におけるANALOG部の温度をモニターし、M/C状態に応じてANALOG部全体の給電を止めて、FUSERの余熱を利用してANALOG部の保温を制御するエアーフローを具備する。
図3において、IPSの立上げ時間(シェーディング補正)をt(sec)とするとFUSERのウォームアップ時間がt以上になる温度Bを温度センサをからめ換算して算出し、IPSの給電を制御する。ところで、IPSの立ち上げ時間は一定値となるが、FUSERのウォーム アップ時間(第1の実施形態の温度Bから再度コピー可能な状態になるまでの時間A)が装置の設置環境で変化する場合、この補正が上記した、温度Bを温度センサをからめて換算することを意味する。 第2の実施形態によれば、画像入力装置のANALOG部の温度特性を維持し、不必要な電力を抑え、消費電力の低減が可能となる。
【0042】
(第3の実施形態)
画像処理部を複数のブロックに分割し、各ブロック毎の給電制御により消費電力を低減させるようにした実施態様を説明する。
節電モードを持つ画像出力装置と一体となり、複写機を構成する画像形成装置は複数のブロックまたは複数の電気回路基板(ASIC)毎に分割された画像処理部、この画像処理部の各ブロックまたはASIC毎に電力を供給する電源、所定のタイミングで制御信号を出力する制御部、この制御部から出力される制御信号により電源の供給を各ブロックまたは各ASIC毎に選択的にON/OFFできる電源供給制御部を持っている。
【0043】
好ましくは次の態様で構成される。▲1▼電源供給OFFの第1のタイミングは画像の編集指示装置にアクセスされない場合に画像処理部の特定ブロックの電源をOFFする。
▲2▼電源供給OFFの第2のタイミングは節電モードと同時に、第1のタイミングで電源をOFFする上記▲1▼の特定ブロックとは異なる別のブロックの電源をOFFする。
▲3▼電源供給OFFの第3のタイミングは節電モード解除後の画像出力装置の状態が再度印刷可能な状態になるまでの時間が、画像処理実施時に必要なDATAをセットアップするのに必要な時間よりも長くなるような温度まで下がった時とする。
【0044】
第3の実施形態を図4を参照しながら説明する。本例は画像処理部を入力装置100からの画像信号を補正する第1のブロック、補正後の画像信号に対して出力に必要な処理を行う第2のブロック、補正後の画像信号に基づいて編集を行う第3のブロックによって構成したものである。なお、画像処理部の機能は第1の実施形態で用いた図1のブロックと同様であるから、ここでは電源についてのみ説明する。
電源部400は電源供給制御部800を経由して画像処理部200へ電力を供給する。電源供給制御部800は制御部500からの制御信号1〜3に応じてある特定の電源供給ルートの出力をON/OFFする。本例の電源供給制御部800は所定の復帰時間が異なる複数の制御部、即ち、制御信号1に基づいて電源供給をON/OFFする制御部と、制御信号2に基づいて電源供給をON/OFFする制御部と、制御信号3に基づいて電源供給をON/OFFする制御部からなり、それぞれの制御部は電力消費を抑える節電モードを有する。ここで、電源供給制御部800は第2制御手段を構成するものである。
【0045】
制御部500はM/Cの節電モード時、所定のタイミングで電源をOFF/ONするための制御信号1〜3を電源供給制御部800に出力するとともに、FUSER温度を検出する温度検出部700からの検出信号によりFUSERの電力制御に必要な指令を通電制御部600に出力する。この制御部500は第1制御手段、判定手段および節電制御手段からなっている。
第1制御手段は記録シートにトナー画像を定着させる加熱定着器の電力消費を抑える第1節電モードを有し、この第1節電モードの解除により加熱定着器の温度を所定値まで上昇させる準備動作を実行する。ここで、状態検出手段は加熱定着器の温度を検出する温度検出部700で構成されている。
判定手段は温度検出手段700の検出温度が所定値に達したか否かに基づいて第1制御手段の準備動作が完了したか否かを判定し、完了時にに準備完了信号を出力する。
【0046】
節電制御手段は温度検出部700の検出温度が、第2制御手段の所定の復帰時間よりも第1制御手段の第1節電モードの解除から判定手段が準備完了信号を出力するまでに要するウォーム・アップ時間が長くかかる所定の節電開始温度以下に下がった時に、第2制御手段の各制御部を節電モードにする。また、節電制御手段は第1制御手段の第1節電モードの解除後に温度検出部700の検出温度に応じて第2制御手段に於ける各制御部の節電モードを順次解除する。
画像処理部の電源供給を3ブロックに分割し、第1ブロック目はシェーディング補正部201から色補正部204及びACS205、原稿検知206、下地検知207までを含む。第2ブロック目は色補正部208から階調補正部212までを含む。第3ブロック目は編集装置213のブロックである。
第3の実施形態の作用を説明する。図5にFUSER温度状態と制御信号のタイミングを示す。制御部500は不図示の編集指示装置がユーザーによりアクセスされない限り、制御信号1をOFFにしておき、編集を必要としない通常のコピー動作中は編集装置213への通電をせず、第3ブロックでの消費電力の節減を図る。さらに節電モードとなった時、制御部500はFUSERへの通電を遮断するとともに、FUSERの温度を検出し、さらに制御信号2により画像処理部の第2ブロック目の電源供給をOFFし、第2ブロックでの消費電力の節減を図る。制御信号2は節電モードが解除された場合、それと同時にONされ第2ブロック目の電源供給をONする。この場合、画像処理部の第1ブロックは電源が供給されているため、節電モードとなって、すぐに解除されたとしてもシェーディング補正データやAGC、AOC等のデータは保存されており、すぐにコピー動作が可能である。
【0047】
また、制御部500はFUSERの温度に対し、再度コピー可能な状態になるまでの時間(図5のAの時間)が、画像処理実施時に必要なDATAをセットアップするのに必要な時間よりも長くなる温度(図5のBの時間)であると判断した場合に、制御信号3をOFFし、画像処理部の第1ブロックへの電源供給をOFFし、第1ブロックでの消費電力の低減を可能とする。節電モードの解除が行われた際にはFUSERのウォームアップ中にシェーディング補正のためのリファレンスデータの取り込みなど、通常の主電源立上げ時と同様の動作(マシン制御からのパワーオンシーケンス(例えば初期設定に必要なNVM値の転送や画像処理部の初期設定など)や、画像入力装置内のANALOG部へのAGC、AOCまた、シェーディングデータの取り込みなど)を行う。
【0048】
以上のように、第1制御手段の第1節電モードの解除後に温度検出部の検出温度に応じて第2制御手段の各制御部の節電モードを順次解除することにより画像処理部での消費電力を細かく制御でき効率的な電力消費が可能である。また、ASIC毎に2系統の電源端子を具備する構成にすれば、各ASIC毎に消費電力の制御が可能となり、さらに効率的な電力消費の制御が可能である。さらに補助電源として太陽電池やバッテリーを使用することで、AC電源以外からの電力供給が可能となり、オフィス内の照明装置などからのエネルギー供給をうけてトータル的に効率的な消費電力の軽減ができる。
【0049】
第3の実施形態によれば、画像処理部を複数のブロックに分割することにより、通常使用頻度の少ないブロックは必要の時以外は給電しないことで不必要な消費電力の低減が図れる。さらに、節電モード時はその節電モードの状態に応じて画像処理部への給電をブロック毎に選択的に制御し、消費電力の効果的な削減が可能となり、画像形成装置の全体的なコピー可能状態への推移時間を有効に使用し、FCOTの時間に影響を及ぼさず、効果的な消費電力の低減が図れる。
尚、節電制御手段は第1制御手段の第1節電モードの解除後に状態検出手段の検出結果に応じて第2制御手段の各制御部の節電モードを順次解除する構成としているが、その解除動作に代えて電源投入時の電源投入あるいは立上げ動作開始であっても良い。
【0050】
(第4の実施形態)
ホストからの一定時間印刷要求が入力されなかった場合定着部のヒーターを強制遮断する機能を有する画像形成装置において、通信手段を用いてプリンタコントローラの電源を切断し電力の削減を図るものである。
即ち、省エネモード時、プリンタコントローラの電源をシステムコントローラが同時にモニタすることにより通信遮断をおこさずにプリンタコントローラの電源を切断する、またはプリンタコントローラをスリープモードにする。
従来のシステムにおけるシステムコントローラとプリンタコントローラは、図6に示すように、共通電源に接続されており、そのプリンタコントローラの電源は通信データをモニタするため常時通電されていた。
【0051】
第4の実施形態は、図7に示すように、システムコントローラ(SYSCON)の電源(LVPS)とプリンタコントローラ(ESS)の電源(LVPS ESS)の2電源方式を採用し、システムコントローラがプリンタコントローラ用電源を制御するようにしたものである。
上記のプリンタコントローラ用電源の電力消費を抑える節電制御を実現するため、システムコントローラは第1制御手段、第2制御手段、判定手段および節電制御手段の各機能を備えている。
【0052】
第1制御手段は記録シートにトナー画像を定着させる加熱定着器の電力消費を抑える第1節電モードを有し、この第1節電モードの解除により加熱定着器の温度を所定値まで上昇させる準備動作を実行する。ここで、状態検出手段は加熱定着器の温度を検出する温度検出手段で構成されている。
第2制御手段はプリンタコントローラ用電源の電力消費を抑える節電モードを有し、この節電モードの解除から通常状態に復帰するまでに所定の復帰時間を要する。
判定手段はプリンタコントローラからプリンタコントローラ用電源をOFFする通知を受けると、加熱定着器の検出温度が所定値に達したか否かに基づいて第1制御手段の準備動作が完了したか否かを判定し、完了時にに準備完了信号を出力する。
【0053】
節電制御手段は温度検出手段の検出温度が、第2制御手段の所定の復帰時間よりも第1制御手段の第1節電モードの解除から判定手段が準備完了信号を出力するまでに要するウォーム・アップ時間が長くかかる所定の節電開始温度以下に下がった時に、第2制御手段を節電モードにする。また、節電制御手段は第1制御手段の第1節電モードの解除後に温度検出手段の検出温度に応じて第2制御手段の節電モードを解除する。
【0054】
第4の実施形態の作用を図8及び図9により説明する。通常状態ではプリンタコントローラに電源が供給されホストからのデータはプリンタコントローラが処理している(図中、パワーダウン(Power Down)要求がないとき:▲1▼の状態)。ホスト側からのデータが一定時間来ない場合、または、パワーダウンコマンドが送られて来た場合、プリンタコントローラは必要な処理終了後、システムコントローラに対しパワーOFFすることが可能なことを通信により知らせる(図中、パワーダウン要求があるとき:▲2▼の状態)。
【0055】
システムコントローラ側は上記ステータスを受信するとFUSER制御を遮断するとともに、プリンタコントローラの電源も切断またはプリンタコントローラをスリープモードにする(▲4▼の状態)。これにより大幅な電力削減状態を実現できる。しかしながらプリンタコントローラの電源切断状態ではプリンタコントローラ-ホスト間の通信も切断されてしまうためこのままではホストからのデータを受信できない。この状態を回避するためシステムコントローラもホストからのデータをモニタし、上記ステータスを受信時にはプリンタコントローラの電源切断と同時にプリンタコントローラにかわってホストからのデータのモニタを開始する(▲3▼の状態)。これにより次にホストからのデータが来た場合、システムコントローラがプリンタコントローラの電源を立上げ、プリンタコントローラの初期状態完了後、プリンタコントローラに対しホストとの通信を開始させる(▲5▼の状態)。この手順を行うことによりプリンタコントローラ側のパワー制御を無理なく行えるようになる。
第4の実施形態によれば、プリンタコントローラの消費電力をスタンバイ時大幅に削減できる。
【0056】
(第5の実施形態)
オプション群の動作タイミングを制御することで、LVPSを効率良く動作させ、消費電力の低減を図るものである。
画像形成装置のIOT本体には、図10に示すように、大容量給紙トレイHCF、両面ユニットDUPLEX、原稿送り装置RDH、ホチキス止め及びスタンプ押し機能付き排紙処理装置FINISHERなど多くのオプション群が取り付けられる。図11はIOTとオプション群の電源回路であり、+5V用LVPSと+24VLVPSによって構成されている。負荷電流制御基板(CONT.PWB A)にはIOTと各オプション群に供給される24V負荷電流を電流値をモニタするために、カレントトランスなどにより構成された24V負荷電流モニタ回路が設けられ、このモニタ回路で検出されたモニタ電流をA/Dコンバータで変換しI24MONI信号を、1チップ(CHIP)マイコン等からなる制御回路に入力する。制御回路は24V負荷電流モニタ値I24MONIに基づいて、予め定めた特定のオプションへの負荷電流の供給の動作タイミングを変える。
【0057】
実施例として、制御回路はオプション群の組み合せによりLVPSの定格負荷電流を越えると予測される場合には、画像形成装置の本体及びオプション群の動作タイミングをLVPSの定格負荷電流を越えない場合の動作タイミングに変える。
前記の動作タイミングはオプション群の組み合せによりLVPSの定格負荷電流を越えると予測される場合には通常の動作タイミングより動作を遅らせるか、または動作を早める。
また、LVPSの負荷電流をモニタする電流検出器を設け、その検出値が画像形成装置の動作中に、予め定めた値に達した場合には特定のオプションの動作タイミングを通常の動作タイミングの時のものと変える。
更に、オプション群の組み合せによりLVPSの定格負荷電流を越えると予測される場合には画像形成装置の本体及びオプション群の動作タイミングをLVPSの定格負荷電流を越えない場合の動作タイミングに変えるとともに、LVPSの負荷電流の検出値が画像形成装置の動作中に、予め定めた値に達した場合には特定のオプションの動作タイミングを通常の動作タイミングの時のものと変える。
【0058】
図12にオプション群の代表的な組み合せにおける動作タイミングと24V負荷電流の関係を示し、また図13に動作のフローチャートを示す。
a)IOTとHCFの組み合せ時の複写機としての基本形態を示している。同じくb)はIOTとHCFにFINSHER(スタンプモード)を組み合せた時のものである。FINSHERはホチキスモードもスタンプモードも間欠的に大きな負荷電流を必要とする構造の場合が多い。同じくc)はIOTとHCFとRDHの組み合せであり、24VLVPSの負荷電流の定格ILimitにはまだ余裕があるが、予め定めたIMの値には達している。IMはオプションの組み合せしだいではLVPSの負荷電流の定格ILimitを越える恐れのある値に設定されている。d)はc)の組み合せにさらにFINSHERを追加した場合で、FINSHERをb)と同じタイミングで制御するとILimitを越えてしまい、LVPSの故障につながり危険である。
【0059】
e)はd)の不具合を避けるために、複写機が動作を開始するとまず24V負荷電流モニタ回路により、負荷電流がIMに達したことを検出し、制御回路はその後大きな動作負荷電流を要するオプションを動作させるとLVPSのILimitを越えることを知ることができる。その場合はe)で示すようにFINSHERの動作タイミングをb)の場合と変え、大きな負荷電流がLVPSにかからないように制御するのである。
このことにより従来では、装備率が低いオプションも含め組み合せ上最大の負荷電流を供給する仕様でLVPSを設計していたのに対し、装備率が低く負荷電流が大きいオプションはその動作タイミングを変えることでLVPSの負荷電流のピークをづらすことが可能となり、LVPSの仕様をシステムとして最適な値とすることができる。
【0060】
図14,図15に変形例を示し、また図16に動作のフローチャートを示す。本例ではコンソールパネルにてオプション群の組み合せを指定することにより、このオプション情報を制御回路に知らしめる。制御回路はオプションのあらゆる組み合せに対し動作タイミングのプログラムが用意されており、例えばIOT+HCF+RDH+FINSHERの組み合せにおける、動作タイミングは図15−dではなく図15−eのように制御されるようプログラムしておくことで、大きな負荷電流がLVPSにかからないように制御する。
【0061】
第5の実施形態では装備率が低くかつ負荷電流を多く消費するオプションの動作タイミングを通常の動作タイミングからずらすことにより、LVPSの定格仕様は通常動作時をカバーする程度のものとする。このように、コピー動作中及びスタンバイ中のLVPSの効率をより高い値で動作させることにより、損失を低減する(図17−a/−b,図18−1/−2参照)。ここで、図17−aは従来方式の動作タイミングが最大負荷電流(I24COPY=10A)の仕様でLVPSを設けた場合の通常動作時(I24COPY=5A)の効率を60%とする。また図17−bは従来方式の動作タイミングが最大負荷電流(I24COPY=10A)に対し、通常動作をほぼカバーできる仕様(I24COPY=7A)でLVPSを設けた場合の通常動作時(I24COPY=5A)の効率を80%とする。
【0062】
図19は複写機の例であるが、スタンバイ中の消費電力の内訳を示しており、LVPSの損失が大きな割合を占めることが分かる。また本発明はオプションの組み合せにより最大消費電力が規定の1.5KVAを越えるものに対しても改善効果がある。
本実施形態によれば、LVPSの負荷電流の定格値を、売れ筋のオプションの組み合せの場合に必要なものだけ用意すればよく、LVPSの定格負荷電流を低く抑えることができるので低コスト化ができる。LVPSの過剰な仕様に対応するためのスペースが低減でき、機器の小型化ができる。
【0063】
またLVPSは従来の設計手法に比較すると、負荷電流の最大値と最小値の差が小さくなるので、LVPSの効率がより高い値で動作でき、ムダな電力の削減ができる。
また複写機あるいはプリンターの全システムとして1.5KVAの規格制限に入れこむ技術としての応用も可能である。
更に負荷電流をモニタしていることで特定の部品、例えばMAIN MOTが何らかの原因で過負荷状態になった場合も検出でき、コンソールパネルにその旨を表示し、部品の交換時期が近いことを知らせることもできる。
【0064】
(第6の実施形態)
実際の複写機あるいはプリンタでは非動作状態の時間の方が動作状態(Run)の時間に比べて長い場合がほとんどであることに着目し、負荷側が電力を必要としない、ウォームアップ,スタンバイ含む非動作状態での電力を低減するものである。
電源装置は、画像形成装置の各プロセス毎に出力電流検出手段を持つ電源手段を持ち、出力電流の大小に応じて次段のプロセス用電源手段にON/OFF信号を出力するように構成される。
【0065】
各電源手段において、好ましくは次の態様である。▲1▼前段の電源手段からのON信号を検出した場合は自段の電源をONする。
▲2▼自段のOFF信号と前段の電源手段からのOFF信号の両方を検出した場合は自段の電源をOFFする。
▲3▼各電源手段のON/OFFを電源の入力側(一次側)で行う。
▲4▼電圧検出手段で検出された電圧値により上記▲1▼から▲3▼の制御を行う。
▲5▼検出手段にヒステリシスを持たせたり、ONからOFF状態またはOFFからON状態に変化した直後はすぐに変化前状態に戻らぬように時定数を持たせる。
▲6▼自段の電源をOFFする電源遮断回路を、インターロックスイッチによる電源遮断回路と兼用とする。
【0066】
電源部は複数の電源手段によって構成されており、各電源手段は自段の出力電流検出手段の検出結果と次段の出力電流検出手段の検出結果に基づいて電源供給の出力をON/OFFする。但し、初段の電源手段はシステムからの信号状態と自段の出力電流検出手段の検出結果に基づいて電源供給をON/OFFする。本例の電源部はシステムからのスタート信号とIIT用出力電流検出手段の検出結果に基づいてIIT用電源供給をON/OFFするIIT用電源手段と、IIT用出力電流検出手段の検出結果とIOT用出力電流検出手段の検出結果に基づいてIOT用電源供給をON/OFFするIOT用電源手段と、IOT用出力電流検出手段の検出結果と出力装置用出力電流検出手段の検出結果に基づいて出力装置用電源供給をON/OFFする出力装置用電源手段からなり、それぞれの電源手段は電力消費を抑える節電モードを有する。ここで、上記の各電源手段が順次ON/OFF動作させる機能実現手段は第2制御手段を構成するものである。
【0067】
制御部の基本構成は図4に示すものを採用することができる。即ち、制御部は第1制御手段、判定手段および節電制御手段からなっている。
第1制御手段は記録シートにトナー画像を定着させる加熱定着器の電力消費を抑える第1節電モードを有し、この第1節電モードの解除により加熱定着器の温度を所定値まで上昇させる準備動作を実行する。ここで、状態検出手段は加熱定着器の温度を検出する温度検出手段で構成されている。
判定手段は温度検出手段の検出温度が所定値に達したか否かに基づいて第1制御手段の準備動作が完了したか否かを判定し、完了時にに準備完了信号を出力する。
節電制御手段は温度検出手段の検出温度が、第2制御手段の所定の復帰時間よりも第1制御手段の第1節電モードの解除から判定手段が準備完了信号を出力するまでに要するウォーム・アップ時間が長くかかる所定の節電開始温度以下に下がった時に、第2制御手段の各電源手段を節電モードにする。また、節電制御手段は第1制御手段の第1節電モードの解除後に温度検出部700の検出温度に応じて第2制御手段に於ける各電源手段の節電モードを順次解除する。
【0068】
図20に第6の実施形態に係る電源部の基本構成を示す。ここでは、それぞれIOT用電源、IIT用電源、出力装置(ソーター、フィニッシャー等)用電源がある場合を考える。各出力電流検出手段は出力電流がIon以上流れているのを検出したらON信号を出力し、出力電流がIoff以下であるのを検出したらOFF信号を出力する。IIT用電源にはシステムよりコピースタート信号が入力される。
【0069】
電源部の動作を図21から図24により説明する。最初、ストップ時には全ての電源がOFFしているが、コピーがスタートするとシステムよりコピースタート信号が出力され、IIT用電源がONする。この後、原稿読み取りが開始されるとIIT用電源に電流が流れ始め、Ion電流以上になった時、電流検出手段よりON信号が出力され、次段のIOT用電源がONする。しばらくするとIOT用電源に電流が流れ始め、電流検出手段よりON信号が出力され、次段の出力装置用電源がONする。このあと原稿の読み取りが終了すると、IITの電流検出手段においてIoff以下の出力電流が検出され、OFF信号が出力される。この時、スタート信号は、すでにOFFしているため、即座にIIT電源が一次側でOFFされ、出力がOFFする。以下同様に、動作の終了した前段から、順番に電源がOFFして行くことになる。なお、各電流検出手段はONとOFFでヒステリシスを持たせたり、ONからOFF状態またはOFFからON状態に変化した直後にはすぐに変化前状態に戻らぬように時定数を持たせることにより、チャタリング防止やノイズによる誤動作を防ぐことができる。
【0070】
また、ここでは電流検出手段で説明したが、電圧検出手段でも同様の動作が可能である。
さらに各電源をON/OFFするスイッチをインターロックスイッチからの異常信号で強制OFF動作させるようにしておくだけで、新たにインターロックスイッチによる電源供給遮断回路を設ける必要がなくなる。なおインターロックスイッチによる電源供給遮断はどれよりも優先され、図21から図24で示したフローチャートとは連動せず、割り込み処理される。
【0071】
第6の実施形態によれば、スタンバイ時は、特に動作しない不必要な負荷の電源は電源の入力側(一次側)で遮断することにより、スタンバイ時の電力を大幅に減らすことができ、また各ユニットがお互いを制御しているので、電源用のコントローラを必要とせず、省エネルギーに貢献できる電源システムを実現できる。また付随する効果として、各プロセス毎に電源を立上げるので、一度に複数の電源が立ち上がることがなく、マシンの突入電流を減らすことができ、マシン電源スイッチの信頼性も向上できる。更に各電源をON/OFFするスイッチをインターロックスイッチからの異常信号で強制OFF動作させることで、新たにインターロックスイッチによる電源供給遮断回路を設ける必要がなくなり、コスト的、スペース的にメリットがある。
【0072】
(第7の実施形態)
前述の第6の実施形態と同様の課題を、他の手段により解決しようとするものである。
電源装置は画像形成装置(M/C)に設けられた定着装置の温度を検知し、定着可能状態/不可能状態によってCPUを動作させるのに必要なLVPS以外のLVPSの入力側(一次側)で電源を遮断する手段を設ける(図25の動作フロー参照)。
又は、M/Cの定着装置の温度を検知し、定着装置のコントロール温度と異なるT以上ならばCPUを動作させるのに必要なLVPS以外のLVPSへ電源を供給し、T以下ならばLVPSの入力側(一次側)で電源を遮断する(図26の動作フロー参照)。
【0073】
好ましくはT以上にてLVPSへの電源供給を行うとともに、LVPSへの電源遮断を行う温度をTとは異なるTにて行う(図27の動作フロー参照)。
また、FUSERの検知温度を複数設定し、その温度により、LVPSの特性、又は負荷に合わせて各々のLVPSの入力側(一次側)で電源を遮断する(図28の動作フロー参照)。この場合は、複数設定した定着装置の温度に対して、電源供給開始温度と遮断開始温度を異なった温度とする。
また、電源遮断手段をインターロックスイッチによる電源遮断回路と兼用する。
【0074】
第7の実施形態ではFUSER温度検知やLVPSの通電/遮断のコントロールにCPUを用いた例を示しているが、これに限定されるものでなく、CPUを用いず論理回路によって、シーケンスコントロールしたものでも効果は同じである。
第7の実施形態によれば、複写機が停止している場合の、必要外のLVPSの入力側(一次側)で電源をOFFすることにより、M/C停止時に発生するLVPSの損
失を無くすことができ、M/C停止中の消費電力を低減できる。また、LVPSへの通電開始をコピー可能な状態となる前に行うことにより、コピー介し以前に行わなければならない動作、例えば露光ランプの位置調整、ROS立上げ、ソータの位置調整、紙のこりの確認等を実施することができ、コピー開始動作を遅らすことがない。この時、各LVPS毎にLVPSを立上げるタイミングを変更することにより、より適切なLVPSへの通電が可能となり、より最適な消費電力となる。
【0075】
LVPSへの通電/遮断は同一温度(条件)にて行う必要はなく、通電は準備に必要な時間から、また、遮断はM/C全体の条件から考慮してタイミングを決定すればよく、このことによってさらにより最適な消費電力となる。また通電より遮断温度を低く設定しLVPSへの通電/遮断にヒステリシスを持たせることにより、ノイズ等による誤動作も防止できる。電源遮断手段をインターロックスイッチでも動作することにより、コストを削減できる。
【0076】
(第8の実施形態)
LVPSの効率は、図29に示すようにコピー時の負荷電流I24COPYに対し80%程度の高い値となるが、スタンバイ時の負荷電流I24STBYには30%程度に落ちてしまう。
そこで、第8の実施形態は電源装置をコピー時とスタンバイ時の2系統に分け、少なくともコピー用LVPSを不必要時に電源遮断によって停止させ、LVPSの効率を高めるものである。
【0077】
画像形成装置は、M/Cの状態を検知する手段を有し、この検知手段によってその状態を動作させるのに必要なLVPSをONさせる手段と、不必要なLVPSの入力側(一次側)で電源を遮断しLVPSを停止する手段とを具備する。
又は、画像形成装置は、M/Cの状態を検知する手段を有し、この検知手段によってその状態の動作に必要な負荷にLVPSから電源を供給する手段と、不必要な負荷はLVPS負荷から遮断する手段とを具備する。
【0078】
この実施態様に関し、好ましくは次のように構成する。
▲1▼電源装置において、スタンバイ中に必要な負荷に電源を供給するスタンバイ用電源群と画像形成中に必要な負荷に電源を供給するコピー動作(RUN)用電源群とにLVPSを分割し、RUN動作発生時にRUN用電源群を動作させる制御手段と、スタンバイ用電源群とRUN用電源群とを並列運転可能とする並列運転制御手段を具備する。
▲2▼画像形成モード別に電源を設け、画像形成モードに応じて不使用となる電源の入力側を遮断する手段を具備する。
▲3▼画像形成装置において、LVPSをDC電圧系統別に少なくとも2系列以上に分割し、機器状態・動作条件を検知する手段とその手段によって動作が不必要な電源系統のLVPSとAC電源装置(光源用電源等)の入力側を遮断する手段とを具備する。
▲4▼DC電圧系統LVPSのうちコントロール系DC電源を、システム系とそれ以外にさらに分割して構成する。
【0079】
▲5▼上記の手段を少なくとも2つ以上組み合せて構成する。
▲6▼M/Cの状態検知を、FUSER温度によって行う。
▲7▼M/Cの状態検知によってON/OFF動作させる場合に、ヒステリシスを持たせたり、ONからOFF状態またはOFFからON状態に変化した直後はすぐに変化前状態に戻らぬように時定数を持たせる。このように構成することによりチャタリング防止やノイズによる誤動作を防止できる。
▲8▼不必要なLVPSの入力側(一次側)で電源を遮断しLVPSを停止する手段と、インターロックスイッチによって動作させる電源遮断手段とを兼用とする。
【0080】
次に実施例を説明する。図30に電源装置の回路構成を示す。図33に動作フローを示す。画像形成装置には常時動作させておくためのファン(FAN)、コピー時に高速回転しスタンバイ時に低速回転される2速ファン(FAN)、コピー時に動作するモータ(MOT)とクラッチ(CL)が設けられており、これら負荷を動作させるための負荷電流I24TOTALを2系統の+24V用LVPSから供給する。第1の系統はコピー用であり、第2の系統はスタンバイ用である。コピー用LVPSの入力側(一次側)には電源を遮断し停止させるための手段が挿入されている。この電源遮断手段は負荷電流制御手段の制御回路から出力されるLVPS(COPY)ON/OFF信号によって制御する。またスタンバイ用LVPSは負荷との間に挿入されたILIMIT制御回路からの制御信号によりスタンバイ時に必要な+24V負荷電流を供給するように制御する。
【0081】
このように+24V負荷電流を制御することにより、図31に示すようにスタンバイ時の負荷電流I24STBYの効率は変動分aがほとんどないため、極めて高い値を維持することができる。一方コピー時の負荷電流I24COPY-STBYの効率はコピー動作中の変動分bのみであり、高い値を維持する。
上記実施形態では電流遮断手段をコピー用LVPS側のみ挿入しているが、図32に示すようにスタンバイ用LVPS側にも挿入することにより、さらにLVPSの効率を高める事ができる。この場合はILIMIT制御回路を除去することができる。
【0082】
スタンバイ時の効果について説明する。まず、従来の電源の回路構成を図34に示し、(1)は一つの大きなLVPSから全ての負荷に供給する場合であって、常時動作のファンと2速ファンをLVPS-1で、(2)は常時動作のファン用LVPS-1と2速ファン用LVPS-2を有する場合である。第8の実施形態と従来例のスタンバイ時の消費電力の比較を図35に示す。
この実施形態によれば、スタンバイ時の消費電力を低減することができ、特にランニング中に於ける他のモードに有効である。また上記好ましい実施態様で述べた各手段を組み合せることにより、さらに細かな制御が可能となり、各モードに適正な電源システムを提供することができ、消費電力を低減することができる。
【0083】
(第9の実施形態)
節電モードを備えた画像形成装置において、節電モード時にキー入力装置のマトリクス回路の給電を停止させて消費電力の低減を図るとともに、キー入力装置のいずれかのキーが押されたとき復帰するようにしたものである。
図36にキー入力装置のマトリクス回路を示す。通常、キー入力はキースキャンLSI(1)などにより、マトリクス回路を構成し、入力のスイッチ数を増やして使用している。図36の例では各々4本の入出力線で16個のスイッチ(S11〜S44)を作り出している。その動作を図37で説明する。まず、キースキャンLSI(1)の出力端子out1〜out4には図示の波形が時系列的に出力されている。ここで、スイッチS11、S21、S31、S41が押された場合、これらスイッチに対応した波形がキースキャンLSI(1)の入力端子in1に入力されるため、この入力波形からどのスイッチが押されているかが判別できる。これは入力端子in2〜in4においても同様である。
【0084】
このようにマトリクスを組んでいる入力回路においては、キースキャンLSI(1)の動作を停止すると、スイッチの入力を判断することができなくなるため、常時動作させておく必要がある。
そこで、第9の実施形態は、図38に示すようにキースキャンの入力を論理ゲート(2)へ入力するように構成する。この構成によれば、キースキャンLSI(1)の動作を停止しても、いずれかのスイッチが押されると、論理ゲート(2)の出力が変化する。この出力out5を通常モードへの復帰信号に使用することで同様の効果を得ることができる。尚、負論理の波形で説明したため、論理ゲート(2)がAND回路となったが、正論理の動作ではOR又はNORとなる。例えば、キースキャンLSI(1)に8279というLSIを使用した場合、動作電流は約100〜120ミリアンペアを必要とするが、論理ゲート(2)では数〜十数マイクロアンペアですみ、バッテリー駆動等では特に著しい効果がある。また応用例としては、バッテリー駆動のパーソナルコンピュータなどの節電モードに利用すれば、キー入力部の消費電流が1/1000以下となり、バッテリーのバックアップ時間を延ばすことができる。
【0085】
(第10の実施形態)
バックライト付き液晶ディスプレイを搭載した画像形成装置の操作パネルにおいて、スタンバイ中/ウォームアップ中のように操作を禁止している時、または画面表示を見て確認する必要がない時は液晶ディスプレイ装置、ディスプレイコントローラ、およびビデオRAMの全てを停止させることにより、消費電力を抑えるものである。
図39にLCD制御回路の一例を示す。通常動作時の制御方法を説明する。電源がオンされリセットが解除されると、CPUはメモリ上から命令/データを読み出し、その命令によってLCDコントローラにコマンド/データが送られる。LCDコントローラは、このコマンド/データを処理してビデオRAM上に表示すべきデータを書き込む。一度書き込まれたデータはLCDコントローラによって再び周期的に読み出され、このデータはLCDコントローラ内で作られるデータ転送クロック、同期信号とともにLCDモジュールに送られる。これらの信号とロジック電源、LCD用マイナス電源を加えることによってLCDは駆動する。またバックライト用電源を供給することによりLCDは表示される。
【0086】
次にディスプレイ駆動の停止について説明する。コピーランニングが開始されると同時にCPUの1つのポートをアクティブからノンアクティブに変えることにより、今までLCDモジュールに周期的に転送されていた、データ、転送クロック、同期信号、ロジック用電源、LCD用マイナス電源、バックライト用電源がオフ状態となりLCDモジュールは完全非動作状態となるとともに、LCDコントローラ、ビデオRAMも非動作状態となり消費電力を抑えることができる。
【0087】
図40に電源オン→通常動作→ディスプレイ駆動停止の各信号のタイミング例を示す。電源オン後リセットが解除されると各信号及び電源が供給される。CPUポートからオフ制御信号が出されると表示制御にかかわる全ての信号がオフされる。このようにして消費電力を抑えることができる。
第10の実施形態によれば、操作禁止/表示画面確認不要時に表示状態とすることで消費電力を抑えることができる。また表示にかかわる全ての機能を停止するため効率よく消費電力を抑えることができる。更に通電時間/動作時間を短くすることで部品の寿命を延ばすことができる。
【0088】
(第11の実施形態)
画像形成装置として、ファクシミリの表示装置の省電力制御方法に関し、その構成はバックライト付き液晶ディスプレイを搭載したファクシミリの操作パネルにおいて、データ受信中、記録材への像形成中、加熱定着中、および用紙排出中にLCDのバックライトを消灯させることにより、ファクシミリの消費電力を抑えるものである。
図41にLCD制御回路の一例を示す。LCDの駆動/表示については図39に示す回路と同様なので、その説明を省略する。
【0089】
バックライト電源をオフする方法について説明する。データ受信が開始されるとCPUのポート1に割り込みがかかり、また用紙排出が完了するとポート2に割り込みがかかるようになっている。待機時または送信状態では通常表示をしている。受信によりポート1に割り込みがかかるとCPUはコントロールポートをノンアクティブにし、LCDのバックライト用電源がオフされ非表示状態となる。この受信内容が定着を経て用紙排出が完了するとポート2に割り込みがかかり、CPUはコントロールポートをアクティブに戻し、LCDのバックライト用電源がオンされ通常表示状態となる。図42に待機状態→受信開始→用紙排出完了→再び待機状態の各信号のタイミング例を示す。
第11の実施形態によれば、操作不可時に非表示状態とすることで消費電力を抑えることができる。
【0090】
(第12の実施形態)
画像形成装置の表示装置の制御に関し、その構成は表示装置への供給電源を供給又は遮断に切替える手段と、M/C外部の明るさを測る光検知手段と、現在の日時が分かるタイマー手段と、光検知手段で検出されたM/C外部の明るさ、又はタイマー機能によって現在の時刻で表示装置への供給電源を供給又は遮断する制御を行うコントロール装置と、タイマーの時間帯により、タイマーを優先させるか、光検知手段を優先させるかの組み合わせを選択できる手段とからなっている。好ましくは、カレンダータイマーを備え、コントロール装置はあらかじめ入力された、又は記憶していた休日データに基づき、休日の場合は表示装置への供給電源を遮断するように構成する。
【0091】
図43に本実施形態のブロック図を、また図44にフローをそれぞれ示す。あらかじめ設定時刻/休日/曜日入力部から表示開始時間、停止時間(例えば始業時刻、終業時刻など)および光検知優先時間帯を設定しておく。また、休日の曜日/日を同様に入力部から設定しておく。休日の設定は入力された情報に限らず、あらかじめROM等に記憶させておいたデータからユーザーが選択できるようにしてもよい。例えば、日曜日のみ休日モード等に設定された情報はコントロール装置内にメモリーできるようになっている。
【0092】
コントロール装置は設定条件と現在の日時、外部の明るさを判断して表示装置とその電源の間に設けたスイッチ素子により、表示のON/OFF制御ができるようになっている。例えば、図45のように設定をしておくと、まず休日か否かの判断を行い、休日であればその日は1日中表示装置はONすることはない。休日以外でケース1のような場合、8時に表示開始時間によって表示装置がONされる。18時が停止時間に設定されているが、この時間は光検知優先時間帯なので、外部が暗くなるまで、表示装置はONのままである。これにより停止時間を終業時間などに設定しておいても外部の明かりによってユーザーが部屋にいる時かどうかを判断し、残業等などであらかじめ設定した時間帯以外でもすぐに使用したい状態に対応して、表示をOFFすることはない。
また、ケース2のように昼間使用したい時間帯で、暗くなってしまうような場合でも、この時間帯を光検知優先時間帯外に設定しておけば表示をOFFしてしまうことはない。
【0093】
第12の実施形態によれば、ユーザーの使用条件に合わせて、あらかじめ設定されたタイマー動作又は光検知動作を時間帯によりどちらかを優先させて表示装置のON/OFFを制御できるため、ユーザーの煩わしさを最小限に抑え、しかも表示装置を自動的にOFFすることにより、電力を低減させることができる。特に終日スタンバイ状態にしておく装置には大きな効果がある。また休日設定による制御で、補助(SUB)電源を落としても表示をつけておくような例えば複合機の表示部について、休日などのような表示の必要のない時に、表示装置を停止させ、無駄な電力を消費せず、大いに省エネに貢献できる。
【0094】
以上に説明した実施形態の外に、画像形成装置の表示装置の消費電力を抑えるため、次のような態様がある。
(1)画像形成動作中はコピーカウント数のみを残して消灯する。
(2)画像形成動作中は動作経過を示す表示のみを表示する。
(3)画像形成動作中であっても原稿が原稿台にセットされたことが検知された場合は表示をもとに戻す。
(4)上記表示はバックライトの光量を低下して行う。
(5)複合機の場合でプリンターがアクセスされている時は、表示を全消灯または半消灯する。
(6)表示部をブロック化し、上記表示が属するブロックのみ駆動・点灯する。
(7)上記表示を読み取り部の発光体の光を利用して行う。
(8)通電待機中にも、必要な表示(設定操作、異常報知)を残して表示部への通電を遮断する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る画像形成装置としてフルカラー複写機の画像処理部のブロック図である。
【図2】 第1の実施形態の作用を説明するためのFUSER温度の状態を示す図である。
【図3】 第2の実施形態のIPS給電制御のタイミングを示す図である。
【図4】 第3の実施形態の画像処理部のブロック図である。
【図5】 FUSER温度状態と制御信号のタイミングを示す図である。
【図6】 従来のシステムにおけるシステムコントローラとプリンタコントローラのブロック図である。
【図7】 第4の実施形態における2電源方式を採用したシステムのブロック図である。
【図8】 第4の実施形態の作用を説明するためのフロー図である。
【図9】 図8に続くフロー図である。
【図10】 第5の実施形態における画像形成装置のIOT本体が関係するオプション群の説明図である。
【図11】 IOTとオプション群の電源回路のブロック図である。
【図12】 オプション群の代表的な組み合せにおける動作タイミングと24V負荷電流の関係を示す図である。
【図13】 第5の実施形態の動作を説明するためのフロー図である。
【図14】 第5の実施形態の変形例を示すブロック図である。
【図15】 図14の変形例における動作タイミングと24V負荷電流の関係を示す図である。
【図16】 第5の実施形態の他の変形例における動作タイミングと24V負荷電流の関係を示す図である。
【図17】 LVPS効率と負荷電流の関係を示す図である。
【図18】 本発明と従来のLVPS損失の説明図である。
【図19】 従来の複写機における各部の電力消費割合の説明図である。
【図20】 第6の実施形態における電源部の基本構成を示すブロック図である。
【図21】 電源部の動作を説明するためのフロー図である。
【図22】 IIT電源の動作を説明するためのフロー図である。
【図23】 IOT電源の動作を説明するためのフロー図である。
【図24】 出力装置電源の動作を説明するためのフロー図である。
【図25】 第7の実施形態の実施例1の動作を説明するためのフロー図である。
【図26】 第7の実施形態の実施例2の動作を説明するためのフロー図である。
【図27】 第7の実施形態の実施例3の動作を説明するためのフロー図である。
【図28】 第7の実施形態の実施例4の動作を説明するためのフロー図である。
【図29】 LVPSの効率の説明図である。
【図30】 第8の実施形態における電源装置の回路構成を示すブロック図である。
【図31】 図30の電源制御のタイミング図である。
【図32】 第8の実施形態の他の実施例を示すブロック図である。
【図33】 第8の実施形態の動作を説明するためのフロー図である。
【図34】 従来の電源のブロック図である。
【図35】 第8の実施形態と従来例のスタンバイ時の消費電力の比較を示す図である。
【図36】 従来のキー入力装置のマトリクス回路図である。
【図37】 図36の動作のタイミング図である。
【図38】 第9の実施形態におけるキー入力装置のマトリクス回路図である。
【図39】 第10の実施形態におけるLCD制御回路の一例を示すブロック図である。
【図40】 図39の各信号のタイミング例を示す図である。
【図41】 第11の実施形態におけるLCD制御回路の一例を示すブロック図である。
【図42】 図41の各信号のタイミング例を示す図である。
【図43】 第12の実施形態のブロック図である。
【図44】 図43の動作を説明するためのフロー図である。
【図45】 第12の実施形態の設定例を示す説明図である。
【符号の説明】
100…画像入力装置、200…画像処理部、300…画像出力装置、400…電源部、500…制御部、600…通電制御部、700…温度検出部

Claims (6)

  1. レーザー光を走査するポリゴンモータの回転速度を低下あるいは停止させる第1節電モードを有し、前記第1節電モードの解除により前記ポリゴンモータの回転速度を所定値まで上昇させる所定の準備動作をする回転速度制御手段と、
    前記ポリゴンモータの回転状態を検出する状態検出手段と、
    電力消費を抑える節電モードを有し、該節電モードの解除から通常状態に復帰するまでに所定の復帰時間を要する第2制御手段と、
    前記回転速度制御手段の第1節電モードの解除から準備完了までの復帰時間が、第2制御手段の復帰時間よりも長くなるタイミングにおいて前記状態検出手段の検出結果に応じて第2制御手段を節電モードにする節電制御手段と、
    を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 記録シートにトナー画像を定着させる加熱定着器の電力消費を抑える第1節電モードを有し、前記第1節電モードの解除により前記加熱定着器の温度を所定値まで上昇させる準備動作を実行する加熱定着器温度制御手段と、
    前記加熱定着器の温度を検出する状態検出手段と、
    電力消費を抑える節電モードを有し、該節電モードの解除から通常状態に復帰するまでに所定の復帰時間が異なる複数の制御部からなる第2制御手段と、
    前記加熱定着器温度制御手段の第1節電モードの解除から準備完了までの復帰時間が、第2制御手段の復帰時間よりも長くなるタイミングにおいて前記状態検出手段の検出結果に応じて第2制御手段の各制御部を順次節電モードにする節電制御手段と、
    を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記第2制御手段の節電モードが、前記第2制御手段に供給される電力をOFFにするモードであることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第2制御手段が、前記所定の復帰時間が異なる複数の制御部からなる場合にあっては、前記節電制御手段は、前記第1制御手段の第1節電モード時に前記状態検出手段の検出結果に応じて前記第2制御手段の各制御部を順次節電モードにすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記節電制御手段は、前記第1制御手段の第1節電モードの解除後に前記状態検出手段の検出結果に応じて前記第2制御手段の節電モードを解除することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  6. 前記節電制御手段は、前記第1制御手段の第1節電モードの解除後に前記状態検出手段の検出結果に応じて前記第2制御手段の各制御部の節電モードを順次解除することを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
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