JP3846117B2 - 液晶装置及び投射型表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶装置及び投射型表示装置の技術分野に属し、特に、光に対する劣化を抑えた配向膜を有する液晶装置及び当該液晶装置を備えた投射型表示装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
液晶プロジェクタ等の投射型表示装置では、光源から出射される光を赤、緑、青に分離し、各色光を液晶装置により構成される3つのライトバルブにより変調し、変調された後の色光束を再合して投射面に拡大投射している。そして、液晶プロジェクタ等にライトバルブとしては、一般に薄膜トランジスタ(以下適宜、TFTと称する)駆動によるアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置が用いられる。
【0003】
このような液晶装置では、液晶を配向させるための配向膜が表面に形成されたTFTアレイ基板と同様の配向膜が形成された対向基板とが液晶層を介在させつつ対向配置され、光源から出射される光が例えば対向基板、液晶層、TFTアレイ基板の順番で通過していくようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような液晶プロジェクタ等の投射型表示装置の小型化に伴い、そのライトバルブとして用いられる液晶装置も小型化され、その一方で光源から出射される光の強度が強くなり、該液晶装置を通過する各色光の強度が相当強力になっている。
【0005】
しかしながら、TFTアレイ基板や対向基板の表面に形成される配向膜は、一般にはポリイミドを主材料として用いられていることから、上記のように通過する光の強度が強くなると、配向膜が劣化し、製品寿命が低下する、という課題がある。
【0006】
そのため、例えば配向膜をポリイミドに代えてSiOを主材料とすることが考えられるが、このようなSiOを主材料とする配向膜は工程処理能力の問題から製造コストが高くなる、という課題がある。特に、カラー液晶プロジェクタ等の投射型表示装置では、例えば3台の液晶装置を必要とすることから、液晶装置の製造コストが高くなると、それだけ製品価格に与える影響が大である。
【0007】
本発明は上述した問題点に鑑みなされたものであり、製造コストを抑えつつ、光に対する配向膜の劣化を抑えることができる液晶装置及び投射型表示装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、対向配置された一対の基板間に液晶層が挟持された液晶装置であって、前記一対の基板の少なくとも一方の基板の液晶層側の面に、380nm〜500nmの波長域において吸光度0.03以下の配向膜が形成されてなり、前記配向膜は、前記一対の基板の少なくとも一方の基板の液晶層側に向かって、脂肪族ポリアミドの表面に、前記脂肪族ポリアミドより膜厚の薄い芳香族ポリイミドを積層して形成された配向膜であることを特徴とする。
本発明のこのような構成によれば、液晶装置に入射する可視光とUVカット、及びUV吸収フィルター等で除去できなかった漏れ光に対して、配向膜が吸収する度合いが相当弱くなり、配向膜の光に対する劣化を抑えることができる。当然、紫外線により配向膜が劣化することも防止することができる。
【0009】
例えば、従来の配向膜に用いられる材料は良好な電圧保持率を得る為、一般にポリイミドが用いられ、均一な液晶配向性を得る為、膜厚を300〜2000オングストローム程度で形成される。従来の配向膜での380〜450nmでの吸光度は、0.05以上であった。光に対する劣化を抑えるためにはポリイミドの有機結合を高めることが有効であると考え、ポリイミドの芳香族濃度を高くしようとする傾向にあったが、これでは吸光度を増大させ、光に対する劣化を抑えることができなかった。これに対して、本発明は、光に対する配向膜の劣化を抑えるためには配向膜の光吸収を弱めればよいという本発明者等の見識に基づくものであり、上記の如く380nm〜500nmの波長域において吸光度を低くなるように液晶配向材料を調整することで配向膜の光に対する劣化を抑えたものである。そして、このようにして調整された配向膜を用いることによりSiOを主材料とする配向膜と比し製造コストの低減を図ることができる。
【0010】
このような構成によれば、380nm〜500nmの波長域での吸光度が0.03前後からそれ以下になるに従い、製品要求特性に対応する500(時間/加速係数)以上の製品寿命を得ることができる。
【0011】
本発明は、対向配置された一対の基板間に液晶層が挟持された液晶装置であって、前記一対の基板の少なくとも一方の基板の液晶層側の面に向かって脂肪族ポリアミドと芳香族ポリイミドとを積層して形成された配向膜を有することを特徴とする。また、前記脂肪族ポリアミドの表面に、前記脂肪族ポリアミドより膜厚の薄い前記芳香族ポリイミドを積層して形成した配向膜を有することが好ましい。
【0012】
本発明のこの構成によれば、電子共役系の少ない脂肪族ポリアミドを使用することで、吸光度を上記に述べた所望とする0.03以下にすることを可能とし、配向膜に要求される表示の焼き付き、残像に影響する電気特性を調整することが可能となる。また、液晶層側に配向均一性に影響する芳香族ポリイミドを積層することにより製品として要求される液晶配向均一性をが得ることができる。脂肪族ポリイミドに積層する芳香族ポリイミドは5〜100nmで液晶を均一に配向でき、配向膜全体として吸光度0.03以下が可能となる。また、芳香族ポリイミドの膜厚が薄い為、スタックによる分子間相互作用が減少する。
【0013】
本発明は、対向配置された一対の基板間に液晶層が挟持された液晶装置であって、前記一対の基板の少なくとも一方の基板の液晶層側の面に無機材料を斜方蒸着して形成された配向膜を有することが好ましい。
【0014】
本発明のこの構成によれば、無機材料を斜方蒸着して配向膜を形成することにより、ポリイミド等の有機膜に比較して劣化を防止することができ、配向膜の寿命を考慮した最適な液晶装置を提供することができる。
【0015】
本発明は、前記配向膜はシリコン酸化膜からなることが好ましい。本発明のこの構成によれば、上記で説明したように液晶の寿命を延ばすために最適である。
【0016】
本発明は、上記の液晶装置を用いた投射型表示装置であって、光源と、前記光源から出射された光を前記液晶装置に導く集光光学系と、当該液晶装置で光変調した光を拡大投射する拡大投射光学系とを有することが好ましい。
【0017】
本発明のかかる構成によれば、光源から光による配向膜の劣化を抑えることができ、最適な投射型表示装置を提供することができる。
【0018】
本発明は、光源からの光を複数の色光に分離する色分離手段と、前記色分離手段により分離された複数の色光を変調する複数の光変調手段と、前記複数の光変調手段により変調された色光を合成する色合成手段とを備える投射型表示装置であって、前記複数の色光のうち少なくとも1つの色光に対応する前記光変調手段が、対向配置された一対の基板間に液晶が挟持され、第1の材料を含有する第1配向膜が前記一対の基板の少なくとも一方の基板の液晶層側の面に形成された第1の液晶装置を備え、前記複数の色光のうち少なくとも1つの他の色光に対応する前記光変調手段が、対向配置された一対の基板間に液晶が挟持され、前記第1の材料とは異なる第2の材料を含有する第2配向膜が前記一対の基板の少なくとも一方の基板の液晶層側の面に形成された第2の液晶装置を備えたことを特徴とする。
【0019】
本発明のこのような構成によれば、複数の液晶装置を必要とする投射型表示装置にあって、液晶装置における配向膜の製造コストと配向膜の寿命とを考慮に入れた最適なユニット構成とすることができる。例えば、色分離手段により分離された複数の色光のうち青色の色光は赤色や緑色等の他の色光と比べてポリイミドの配向膜を劣化させる傾向にある。これは、青色の色光には本来の波長の光の他に380nm〜410nmの波長に成分が含まれており、この成分がポリイミドの配向膜を劣化させると考えられる。一方、従来のポリイミドの配向膜に代えてSiO等の無機材料を配向膜に用いると、工程処理能力の問題から製造コストが高くなる。そこで、青色の色光に対する液晶装置については、SiO等の無機材料を配向膜に用いて青色の色光による配向膜の劣化を防止し、赤色や緑色等の他の色光についてはポリイミドの配向膜を用いて製造コストの低減を図ることで、配向膜の製造コストと配向膜の寿命とを考慮に入れた最適なユニット構成の投射型表示装置を実現できる。
【0020】
従って、本発明では、前記第1の材料が無機材料であり、前記第1の材料を含有する配向膜の表面には斜方蒸着が施されていることが好ましく、更に前記第1の材料がSiOであることが好ましい。他の観点からみると、本発明では、前記第1の材料が380〜500nmの波長域に対して吸光度0.03以下となる材料からなることが好ましい。また、前記第1の液晶装置を備える光変調手段が、前記色分離手段により分離された複数の色光のうち青色の色光を変調することが好ましい。
【0021】
また、上述したように従来の配向膜に変えて各基板の液晶を保持する面に向かって、脂肪族ポリアミドと芳香族ポリイミドを積層した配向膜が形成されている液晶装置も光に対する配向膜の劣化を防止できる。従来の配向膜の対し、焼き付き、残像に影響する部分を脂肪族ポリイミドで調整し、配向に寄与する部分を芳香族ポリイミドにて薄膜で調整することにより、共役結合、分子間相互作用を低下させ、吸光度を0.03以下にシフトすることが可能となる。従って、本発明では青色光成分の吸収がなくなり、かかる構成の液晶装置も上記の第1の液晶装置として用いることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
(液晶装置の一実施形態の構成及び作用)
図1は、本発明の一実施形態に係る液晶装置の画像形成領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路である。図2は、データ線、走査線、画素電極、遮光膜等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の平面図であり、図3は、図2のA−A’断面図である。尚、図3においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
【0024】
図1において、本実施の形態による液晶装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素は、マトリクス状に複数形成された画素電極9aと画素電極9aを制御するためのTFT30からなり、画像信号が供給されるデータ線6aが当該TFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画像信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしても良い。また、TFT30のゲートに走査線3aが電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線3aにパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmを、この順に線順次で印加するように構成されている。画素電極9aは、TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、…、Snを所定のタイミングで書き込む。画素電極9aを介して液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、対向基板(後述する)に形成された対向電極(後述する)との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能にする。ノーマリーホワイトモードであれば、印加された電圧に応じて入射光がこの液晶部分を通過不可能とされ、ノーマリーブラックモードであれば、印加された電圧に応じて入射光がこの液晶部分を通過可能とされ、全体として液晶装置からは画像信号に応じたコントラストを持つ光が出射する。ここで、保持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極9aと対向電極との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70を付加する。例えば、画素電極9aの電圧は、データ線に電圧が印加された時間よりも3桁も長い時間だけ蓄積容量70により保持される。これにより、保持特性は更に改善され、コントラスト比の高い液晶装置が実現できる。また、このような蓄積容量70を形成するために、導電性の遮光膜を利用して低抵抗化された容量線3bが設けられている。
【0025】
図2において、液晶装置のTFTアレイ基板上には、マトリクス状に複数の透明な画素電極9a(点線部9a’により輪郭が示されている)が設けられており、画素電極9aの縦横の境界に各々沿ってデータ線6a、走査線3a及び容量線3bが設けられている。データ線6aは、コンタクトホール5を介してポリシリコン膜等の半導体層1aのうち後述のソース領域に電気的接続されており、画素電極9aは、コンタクトホール8を介して半導体層1aのうち後述のドレイン領域に電気的接続されている。また、半導体層1aのうちチャネル領域(図中右下りの斜線の領域)に対向するように走査線3aが配置されており、走査線3aはゲート電極として機能する。
【0026】
容量線3bは、走査線3aに沿ってほぼ直線状に伸びる本線部(即ち、平面的に見て、走査線3aに沿って形成された第1領域)と、データ線6aと交差する箇所からデータ線6aに沿って前段側(図中、上向き)に突出した突出部(即ち、平面的に見て、データ線6aに沿って延設された第2領域)とを有する。
【0027】
そして、図中右上がりの斜線で示した領域には、複数の第1遮光膜11aが設けられている。より具体的には、第1遮光膜11aは夫々、画素部において半導体層1aのチャネル領域を含むTFTをTFTアレイ基板の側から見て覆う位置に設けられており、更に、容量線3bの本線部に対向して走査線3aに沿って直線状に伸びる本線部と、データ線6aと交差する箇所からデータ線6aに沿って隣接する段側(即ち、図中下向き)に突出した突出部とを有する。第1遮光膜11aの各段(画素行)における下向きの突出部の先端は、データ線6a下において次段における容量線3bの上向きの突出部の先端と重ねられている。この重なった箇所には、第1遮光膜11aと容量線3bとを相互に電気的接続するコンタクトホール13が設けられている。
【0028】
次に図3の断面図に示すように、液晶装置は、透明な一方の基板の一例を構成するTFTアレイ基板10と、これに対向配置される透明な他方の基板の一例を構成する対向基板20とを備えている。TFTアレイ基板10は、例えば石英基板からなり、対向基板20は、例えばガラス基板や石英基板からなる。TFTアレイ基板10には、画素電極9aが設けられており、その上側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜16が設けられている。画素電極9aは例えば、ITO膜(インジウム・ティン・オキサイド膜)などの透明導電性薄膜からなる。また配向膜16については後で詳述する。
【0029】
他方、対向基板20には、その全面に渡って対向電極(共通電極)21が設けられており、その下側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜22が設けられている。対向電極21は例えば、ITO膜などの透明導電性薄膜からなる。また配向膜22については後で詳述する。
【0030】
TFTアレイ基板10には、図3に示すように、各画素電極9aに隣接する位置に、各画素電極9aをスイッチング制御する画素スイッチング用TFT30が設けられている。
【0031】
対向基板20には、更に図3に示すように、各画素部の開口領域以外の領域に第2遮光膜23が設けられている。このため、対向基板20の側から入射光が画素スイッチング用TFT30の半導体層1aのチャネル領域1a’やLDD(Lightly Doped Drain)領域1b及び1cに侵入することはない。更に、第2遮光膜23は、コントラストの向上、色材の混色防止などの機能を有する。
【0032】
このように構成され、画素電極9aと対向電極21とが対面するように配置されたTFTアレイ基板10と対向基板20との間には、後述のシール材(図5及び図6参照)により囲まれた空間に液晶が封入され、液晶層50が形成される。液晶層50は、画素電極9aからの電界が印加されていない状態で配向膜16及び22により所定の配向状態を採る。液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなる。シール材は、二つの基板10及び20をそれらの周辺で貼り合わせるための、例えば光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂からなる接着剤であり、両基板間の距離を所定値とするためのグラスファイバー或いはガラスビーズ等のスペーサが混入されている。
【0033】
図3に示すように、画素スイッチング用TFT30に各々対向する位置においてTFTアレイ基板10と各画素スイッチング用TFT30との間には、第1遮光膜11aが各々設けられている。第1遮光膜11aは、好ましくは不透明な高融点金属であるTi、Cr、W、Ta、Mo及びPbのうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド等から構成される。このような材料から構成すれば、TFTアレイ基板10上の第1遮光膜11aの形成工程の後に行われる画素スイッチング用TFT30の形成工程における高温処理により、第1遮光膜11aが破壊されたり溶融しないようにできる。第1遮光膜11aが形成されているので、TFTアレイ基板10の側からの戻り光等が画素スイッチング用TFT30のチャネル領域1a’やLDD領域1b、1cに入射する事態を未然に防ぐことができ、光電流の発生により画素スイッチング用TFT30の特性が劣化することはない。
【0034】
更に、第1遮光膜11aと複数の画素スイッチング用TFT30との間には、第1層間絶縁膜12が設けられている。第1層間絶縁膜12は、画素スイッチング用TFT30を構成する半導体層1aを第1遮光膜11aから電気的絶縁するために設けられるものである。更に、第1層間絶縁膜12は、TFTアレイ基板10の全面に形成されることにより、画素スイッチング用TFT30のための下地膜としての機能をも有する。即ち、TFTアレイ基板10の表面の研磨時における荒れや、洗浄後に残る汚れ等で画素スイッチング用TFT30の特性の劣化を防止する機能を有する。第1層間絶縁膜12は、例えば、NSG(ノンドープトシリケートガラス)、PSG(リンシリケートガラス)、BSG(ボロンシリケートガラス)、BPSG(ボロンリンシリケートガラス)などの高絶縁性ガラス又は、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜等からなる。第1層間絶縁膜12により、第1遮光膜11aが画素スイッチング用TFT30等を汚染する事態を未然に防ぐこともできる。
【0035】
また、ゲート絶縁膜2を走査線3aに対向する位置から延設して誘電体膜として用い、半導体膜1aを延設して第1蓄積容量電極1fとし、更にこれらに対向する容量線3bの一部を第2蓄積容量電極とすることにより、蓄積容量70が構成されている。より詳細には、半導体層1aの高濃度ドレイン領域1eが、データ線6a及び走査線3aの下に延設されて、同じくデータ線6a及び走査線3aに沿って伸びる容量線3b部分に絶縁膜2を介して対向配置されて、第1蓄積容量電極(半導体層)1fとされている。特に蓄積容量70の誘電体としての絶縁膜2は、高温酸化によりポリシリコン膜上に形成されるTFT30のゲート絶縁膜2に他ならないので、薄く且つ高耐圧の絶縁膜とすることができ、蓄積容量70は比較的小面積で大容量の蓄積容量として構成できる。
【0036】
更に、蓄積容量70においては、図2及び図3から分かるように、第1遮光膜11aは、第2蓄積容量電極としての容量線3bの反対側において第1蓄積容量電極1fに第1層間絶縁膜12を介して第3蓄積容量電極として対向配置されることにより(図3の右側の蓄積容量70参照)、蓄積容量が更に付与されるように構成されている。
【0037】
また、図3において、画素スイッチング用TFT30は、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有しており、走査線3a、該走査線3aからの電界によりチャネルが形成される半導体層1aのチャネル領域1a’、走査線3aと半導体層1aとを絶縁するゲート絶縁膜2、データ線6a、半導体層1aの低濃度ソース領域(ソース側LDD領域)1b及び低濃度ドレイン領域(ドレイン側LDD領域)1c、半導体層1aの高濃度ソース領域1d並びに高濃度ドレイン領域1eを備えている。高濃度ドレイン領域1eには、複数の画素電極9aのうちの対応する一つが接続されている。ソース領域1b及び1d並びにドレイン領域1c及び1eは、半導体層1aに対し、n型又はp型のチャネルを形成するかに応じて所定濃度のn型用又はp型用のドーパントをドープすることにより形成されている。n型チャネルのTFTは、動作速度が速いという利点があり、画素のスイッチング素子である画素スイッチング用TFT30として用いられることが多い。データ線6aは、例えばAl等の金属膜や金属シリサイド等の合金膜などの遮光性の薄膜から構成されている。また、走査線3a、ゲート絶縁膜2及び第1層間絶縁膜12の上には、高濃度ソース領域1dへ通じるコンタクトホール5及び高濃度ドレイン領域1eへ通じるコンタクトホール8が各々形成された第2層間絶縁膜4が形成されている。このソース領域1bへのコンタクトホール5を介して、データ線6aは高濃度ソース領域1dに電気的接続されている。更に、データ線6a及び第2層間絶縁膜4の上には、高濃度ドレイン領域1eへのコンタクトホール8が形成された第3層間絶縁膜7が形成されている。この高濃度ドレイン領域1eへのコンタクトホール8を介して、画素電極9aは高濃度ドレイン領域1eに電気的接続されている。前述の画素電極9aは、このように構成された第3層間絶縁膜7の上面に設けられている。尚、画素電極9aと高濃度ドレイン領域1eとは、データ線6aと同一のAl膜や走査線3bと同一のポリシリコン膜を中継しての電気的接続するようにしてもよい。
【0038】
画素スイッチング用TFT30は、好ましくは上述のようにLDD構造を持つが、低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cに不純物イオンの打ち込みを行わないオフセット構造を持ってよいし、ゲート電極3aをマスクとして高濃度で不純物イオンを打ち込み、自己整合的に高濃度ソース及びドレイン領域を形成するセルフアライン型のTFTであってもよい。
【0039】
次に、上述した配向膜16及び22について更に詳しく説明する。
【0040】
配向膜16及び22は、表面上に配向材として脂肪族ポリアミドと芳香族ポリイミドを積層形成した後、その表面をラビング処理することにより形成される。ここで、積層形成された配向膜の吸光度は380〜500nmの波長域において0.03以下とされている。本実施例では、液晶の焼き付き、残像特性を良好とする為、電子共役系の少なく所望とする吸光度が得られる脂肪族ポリアミドを50nm形成した後、この表面に液晶の配向均一性を高める為、芳香族ポリイミドを10nm形成した。
【0041】
ここで、図4は配向膜の光波長380nmにおける吸光度と耐光性寿命(時間/加速係数)との関係の実験結果を示したグラフである。なお、耐光性試験は光源に200W−UHPを用い、液晶装置を光束密度50lm/mm2にて暴露した。図中、吸光度0.03以下の配向膜は本実施例を示し、吸光度0.04以上は配向膜は芳香族ポリイミドにて形成した。図4から分かるように、吸光度が0.03前後からそれ以下になるに従い寿命が急激に向上していく。このように寿命が向上するのは、脂肪族ポリアミドを用いることで、π電子共役系が減少し、光安定性が高まった結果と考えられ、さらに芳香族ポリイミドの膜厚が薄い為、スタックによる分子間相互作用が減少したためと考えられる。
【0042】
また、脂肪族ポリアミドのみで配向膜を形成した場合、吸光度は非常に小さくなるものの、液晶の配向安定性が低く、配向ドメインの発生、配向均一性の低下が観察された。従って、配向安定性を確保する為に、芳香族ポリイミドを表面に薄く形成することが好ましい。
【0043】
以上より、配向膜16及び22の吸光度を波長域380〜500nmにおいて0.03以下とすることで500時間/加速係数以上の寿命を得ることができ、配向材に有機材料を使用する場合、脂肪族ポリアミドとその表面に薄膜形成される芳香族ポリイミドの構成とすることで、500時間/加速係数以上の寿命を得ることができ、かつ、均一な液晶配向性を得ることができる。
【0044】
(液晶装置の全体構成)
以上のように構成された液晶装置の各実施の形態の全体構成を図5及び図6を参照して説明する。尚、図5は、TFTアレイ基板10をその上に形成された各構成要素と共に対向基板20の側から見た平面図であり、図6は、対向基板20を含めて示す図15のH−H’断面図である。
【0045】
図5において、TFTアレイ基板10の上には、シール材52がその縁に沿って設けられており、その内側に並行して、例えば第2遮光膜23と同じ或いは異なる材料から成る周辺見切りとしての第2遮光膜53が設けられている。シール材52の外側の領域には、データ線駆動回路101及び実装端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられており、走査線駆動回路104が、この一辺に隣接する2辺に沿って設けられている。走査線3aに供給される走査信号遅延が問題にならないのならば、走査線駆動回路104は片側だけでも良いことは言うまでもない。また、データ線駆動回路101を画面表示領域の辺に沿って両側に配列してもよい。例えば奇数列のデータ線6aは画面表示領域の一方の辺に沿って配設されたデータ線駆動回路から画像信号を供給し、偶数列のデータ線は前記画面表示領域の反対側の辺に沿って配設されたデータ線駆動回路から画像信号を供給するようにしてもよい。この様にデータ線6aを櫛歯状に駆動するようにすれば、データ線駆動回路の占有面積を拡張することができるため、複雑な回路を構成することが可能となる。更にTFTアレイ基板10の残る一辺には、画面表示領域の両側に設けられた走査線駆動回路104間をつなぐための複数の配線105が設けられており、更に、周辺見切りとしての第2遮光膜53の下に隠れてプリチャージ回路(図示せず。)を設けてもよい。また、対向基板20のコーナー部の少なくとも1箇所においては、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的導通をとるための導通材106が設けられている。そして、図6に示すように、図5に示したシール材52とほぼ同じ輪郭を持つ対向基板20が当該シール材52によりTFTアレイ基板10に固着されている。
【0046】
以上の実施の形態における液晶装置のTFTアレイ基板10上には更に、製造途中や出荷時の当該液晶装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。また、データ線駆動回路101及び走査線駆動回路104をTFTアレイ基板10の上に設ける代わりに、例えばTAB(テープオートメイテッドボンディング基板)上に実装された駆動用LSIに、TFTアレイ基板10の周辺部に設けられた異方性導電フィルムを介して電気的及び機械的に接続するようにしてもよい。また、対向基板20の投射光が入射する側及びTFTアレイ基板10の出射光が出射する側には各々、例えば、TN(ツイステッドネマティック)モード、STN(スーパーTN)モード、D−STN(ダブル−STN)モード等の動作モードや、ノーマリーホワイトモード/ノーマリーブラックモードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フィルム、偏光手段などが所定の方向で配置される。
【0047】
この実施の形態における液晶装置は、カラー液晶プロジェクタ(投射型表示装置)に適用されるため、3枚の液晶装置がRGB用のライトバルブとして各々用いられ、各パネルには各々RGB色分解用のダイクロイックミラーを介して分解された各色の光が投射光として各々入射されることになる。従って、対向基板20に、カラーフィルタは設けられていない。しかしながら、第2遮光膜23の形成されていない画素電極9aに対向する所定領域にRGBのカラーフィルタをその保護膜と共に、対向基板20上に形成してもよい。このようにすれば、液晶プロジェクタ以外の直視型や反射型のカラー液晶テレビなどのカラー液晶装置に各実施の形態における液晶装置を適用できる。更に、対向基板20上に1画素1個対応するようにマイクロレンズを形成してもよい。このようにすれば、入射光の集光効率を向上することで、明るい液晶装置が実現できる。更にまた、対向基板20上に、何層もの屈折率の相違する干渉層を堆積することで、光の干渉を利用して、RGB色を作り出すダイクロイックフィルタを形成してもよい。このダイクロイックフィルタ付き対向基板によれば、より明るいカラー液晶装置が実現できる。
【0048】
また、各画素に設けられるスイッチング素子としては、正スタガ型又はコプラナー型のポリシリコンTFTであるとして説明したが、逆スタガ型のTFTやアモルファスシリコンTFT等の他の形式のTFTに対しても、上記の実施の形態は有効である。
【0049】
(電子機器)
上記の液晶装置を用いた電子機器の一例として、投射型表示装置の構成について、図7を参照して説明する。図7において、投射型表示装置1100は、上述した液晶装置を3個用意し、夫々RGB用の液晶装置962R、962G及び962Bとして用いた投射型液晶装置の光学系の概略構成図を示す。本例の投射型表示装置の光学系には、前述した光源装置920と、均一照明光学系923が採用されている。そして、投射型表示装置は、この均一照明光学系923から出射される光束Wを赤(R)、緑(G)、青(B)に分離する色分離手段としての色分離光学系924と、各色光束R、G、Bを変調する変調手段としての3つのライトバルブ925R、925G、925Bと、変調された後の色光束を再合成する色合成手段としての色合成プリズム910と、合成された光束を投射面100の表面に拡大投射する投射手段としての投射レンズユニット906を備えている。また、青色光束Bを対応するライトバルブ925Bに導く導光系927をも備えている。
【0050】
均一照明光学系923は、2つのレンズ板921、922と反射ミラー931を備えており、反射ミラー931を挟んで2つのレンズ板921、922が直交する状態に配置されている。均一照明光学系923の2つのレンズ板921、922は、それぞれマトリクス状に配置された複数の矩形レンズを備えている。光源装置920から出射された光束は、第1のレンズ板921の矩形レンズによって複数の部分光束に分割される。そして、これらの部分光束は、第2のレンズ板922の矩形レンズによって3つのライトバルブ925R、925G、925B付近で重畳される。従って、均一照明光学系923を用いることにより、光源装置920が出射光束の断面内で不均一な照度分布を有している場合でも、3つのライトバルブ925R、925G、925Bを均一な照明光で照明することが可能となる。
【0051】
各色分離光学系924は、青緑反射ダイクロイックミラー941と、緑反射ダイクロイックミラー942と、反射ミラー943から構成される。まず、青緑反射ダイクロイックミラー941において、光束Wに含まれている青色光束Bおよび緑色光束Gが直角に反射され、緑反射ダイクロイックミラー942の側に向かう。赤色光束Rはこのミラー941を通過して、後方の反射ミラー943で直角に反射されて、赤色光束Rの出射部944からプリズムユニット910の側に出射される。
【0052】
次に、緑反射ダイクロイックミラー942において、青緑反射ダイクロイックミラー941において反射された青色、緑色光束B、Gのうち、緑色光束Gのみが直角に反射されて、緑色光束Gの出射部945から色合成光学系の側に出射される。緑反射ダイクロイックミラー942を通過した青色光束Bは、青色光束Bの出射部946から導光系927の側に出射される。本例では、均一照明光学素子の光束Wの出射部から、色分離光学系924における各色光束の出射部944、945、946までの距離がほぼ等しくなるように設定されている。
【0053】
色分離光学系924の赤色、緑色光束R、Gの出射部944、945の出射側には、それぞれ集光レンズ951、952が配置されている。したがって、各出射部から出射した赤色、緑色光束R、Gは、これらの集光レンズ951、952に入射して平行化される。
【0054】
このように平行化された赤色、緑色光束R、Gは、ライトバルブ925R、925Gに入射して変調され、各色光に対応した画像情報が付加される。すなわち、これらの液晶装置は、不図示の駆動手段によって画像情報に応じてスイッチング制御されて、これにより、ここを通過する各色光の変調が行われる。一方、青色光束Bは、導光系927を介して対応するライトバルブ925Bに導かれ、ここにおいて、同様に画像情報に応じて変調が施される。尚、本例のライトバルブ925R、925G、925Bは、それぞれさらに入射側偏光手段960R、960G、960Bと、出射側偏光手段961R、961G、961Bと、これらの間に配置された液晶装置962R、962G、962Bとからなる液晶ライトバルブである。
【0055】
導光系927は、青色光束Bの出射部946の出射側に配置した集光レンズ954と、入射側反射ミラー971と、出射側反射ミラー972と、これらの反射ミラーの間に配置した中間レンズ973と、ライトバルブ925Bの手前側に配置した集光レンズ953とから構成されている。集光レンズ946から出射された青色光束Bは、導光系927を介して液晶装置962Bに導かれて変調される。各色光束の光路長、すなわち、光束Wの出射部から各液晶装置962R、962G、962Bまでの距離は青色光束Bが最も長くなり、したがって、青色光束の光量損失が最も多くなる。しかし、導光系927を介在させることにより、光量損失を抑制することができる。
【0056】
各ライトバルブ925R、925G、925Bを通って変調された各色光束R、G、Bは、色合成プリズム910に入射され、ここで合成される。そして、この色合成プリズム910によって合成された光が投射レンズユニット906を介して所定の位置にある投射面100の表面に拡大投射されるようになっている。
【0057】
本例では、液晶装置962R、962G、962Bのうち、青色の色光に対応する液晶装置962Bにおける配向膜16、22(図3参照)はSiO等の無機材料を斜方蒸着してなるものであり、赤色の色光に対応する液晶装置962Rにおける配向膜16、22及び緑色の色光に対応する液晶装置962Gにおける配向膜16、22は、芳香族ポリイミドからなるものでる。
【0058】
本実施形態では、青色の色光に対応する液晶装置962Bに入光する青色の色光には本来の波長の光の他に380nm〜410nmの波長に成分が含まれており、この成分がポリイミドの配向膜を劣化させると考えられるため、青色の色光に対応する液晶装置962Bの配向膜16、22をSiO等の無機材料を斜方蒸着してなるものとすることにより、光に対する配向膜の劣化を抑えることができる。ただ、無機材料を斜方蒸着してなる配向膜は工程処理能力の問題から製造コストが高いことから、光に対する配向膜の劣化がそれ程問題とならない赤色の色光に対応する液晶装置962Rにおける配向膜16、22及び緑色の色光に対応する液晶装置962Gにおける配向膜16、22についてはポリイミド(例えば芳香環濃度が40重量%程度のポリイミド)からなるものとすることにより、製造コストの低減を図っている。従って、本実施形態では、配向膜の製造コストと配向膜の寿命とを考慮に入れた最適なユニット構成の投射型表示装置を実現できる。
【0059】
なお、SiO等の無機材料の他に青色の色光に対応する液晶装置962Bの配向膜16、22は、上述したように、一対の基板の少なくとも一方の基板の液晶側の面に380〜500nmの波長域において吸光度0.03以下となる有機材料から成る配向膜を用いることもできる。具体的には、上述したように脂肪族ポリアミドとその表面に薄膜形成された芳香族ポリイミドの構成とすることで実現を可能とした。赤色の色光に対応する液晶装置962Rにおける配向膜16、22及び緑色の色光に対応する液晶装置962Gにおける配向膜16、22については液晶装置962Bと同じ配向膜、もしくは異なった配向膜を用いることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る液晶装置における画像形成領域を構成するマトリクス状の複数の画素に設けられた各種素子、配線等の等価回路図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る液晶装置におけるデータ線、走査線、画素電極、遮光膜等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の平面図である。
【図3】図2のA−A’断面図である。
【図4】本発明の配向膜、及び従来の配向膜の光波長380nmにおける吸光度と耐光性寿命(時間/加速係数)との関係の実験結果を示したグラフである。
【図5】液晶装置の実施の形態におけるTFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図である。
【図6】図5のH−H’断面図である。
【図7】液晶装置を用いた電子機器の一例である投射型表示装置の構成図である。
【符号の説明】
10…TFTアレイ基板
16…配向膜
22…配向膜
20…対向基板
50…液晶層
100…投射面
906…投射レンズユニット
910…色合成プリズム
920…光源装置
924…色分離光学系
925R…ライトバルブ
925G…ライトバルブ
925B…ライトバルブ
962R…液晶装置
962G…液晶装置
962B…液晶装置
Claims (7)
- 対向配置された一対の基板間に液晶層が挟持された液晶装置であって、前記一対の基板の少なくとも一方の基板の液晶層側の面に、380nm〜500nmの波長域において吸光度0.03以下の配向膜が形成されてなり、
前記配向膜は、前記一対の基板の少なくとも一方の基板の液晶層側に向かって、脂肪族ポリアミドの表面に、前記脂肪族ポリアミドより膜厚の薄い芳香族ポリイミドを積層して形成された配向膜であることを特徴とする液晶装置。 - 光源からの光を複数の色光に分離する色分離手段と、前記色分離手段により分離された複数の色光を変調する複数の光変調手段と、前記複数の光変調手段により変調された色光を合成する色合成手段とを備える投射型表示装置であって、
前記複数の色光のうち少なくとも1つの色光に対応する前記光変調手段が、対向配置された一対の基板間に液晶が挟持され、第1の材料を含有する第1配向膜が前記一対の基板の少なくとも一方の基板の液晶層側の面に形成された第1の液晶装置を備え、
前記複数の色光のうち少なくとも1つの他の色光に対応する前記光変調手段が、対向配置された一対の基板間に液晶が挟持され、前記第1の材料とは異なる第2の材料を含有する第2配向膜が前記一対の基板の少なくとも一方の基板の液晶層側の面に形成された第2の液晶装置を備えたことを特徴とする投射型表示装置。 - 前記第1配向膜の吸光度が380nm〜500nmの波長域において0.03以下であることを特徴とする請求項2に記載の投射型表示装置。
- 前記第1配向膜は脂肪族ポリアミドと芳香族ポリイミドとを積層して形成されることを特徴とする請求項2又は3記載の投射型表示装置。
- 前記第1配向膜が、無機材料を斜方蒸着して形成された配向膜であることを特徴とする請求項2記載の投射型表示装置。
- 前記第1配向膜はシリコン酸化膜からなることを特徴とする請求項2又は5記載の投射型表示装置。
- 前記第1の液晶装置を備える光変調手段が、前記色分離手段により分離された複数の色光のうち青色の色光を変調することを特徴とする請求項2乃至6のいずれか一項記載の投射型表示装置。
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