JP3845929B2 - 内燃機関の燃料噴射装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は内燃機関の燃料噴射装置に関し、特に、燃料噴射器が噴射器カップに挿入された状態において,両部材が互いに相対回転しないようにする構造を低コストで達成できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
エンジンへ燃料を供給するに際し、吸気管に取り付けられたそれぞれの気筒用の燃料噴射器は、一端が燃料レールビームに保持され,他端が吸気管に設けられる円筒状燃料吸込み孔に位置されている。上記した燃料レールビームに関する構造が実公平4−24138に示される。板金製の部品を組み合わせた燃料レールビームは、互いに接合され重なり合う側部を有しているので、機械加工部分が少なくレールの組立作業が容易であると共に、側壁が二重厚さの構造となり、側壁に対し平行な方向に強度を増加させることができる。また、燃料レール部材の長手方向の強度が大きいので、交換作業および作動中において、燃料噴射器を固く保持することができるというものである。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】
一般にエンジンの性能改善要求から吸気通路壁に燃料が付着することは好ましいことではない。このため、吸気管に取り付けられる燃料噴射器は吸気通路へ燃料が付着しないように取り付けられる必要がある。吸気ポートを二つ備えた吸気通路に燃料噴射器により燃料を供給するに際し、それぞれの吸気ポートへ燃料を噴霧するには燃料噴射器は吸気管に適正な位置で取り付けられる必要がある。
【0004】
しかしながら、実公平4−24138に示される従来技術にあっては、そのような燃料噴射器を燃料レールビームに設けられる噴射器カップに組付けるに際し、燃料噴射器を位置決めする位置決め部材が設けられていないために、吸気管に燃料が付着しないように燃料を噴射させることのできる適正な位置に燃料噴射器を組付けることができないものであった。
【0005】
これに対し、燃料レールビームに燃料噴射器を適正な位置にて組付けることができる構造が実公平2−16064に示される。燃料噴射器の外周で燃料レールビームへの挿入部分近傍に少なくとも一つの平面部を設け、燃料レールビームに燃料噴射器の上記平面部が設けられた外周部を両側から挟持する二本の腕を設け、この腕により上記外面部を押圧させるようにして燃料噴射器の位置決めを容易かつ確実に行うものである。
【0006】
しかしながら、実公平4−24138に示される如き板金製の燃料レールビームに一体に位置決め構造を設ける目的のもとに、実公平2−16064に示される燃料噴射器の位置決めのための構造はそのまま用いることができない。断面がU字形状のものを組み合わせて閉断面を形成する場合に上記従来技術の如くに、燃料噴射器を二本の腕により抱え込む構造にすると、位置決め用の腕を燃料レールビームに一体に設けようとした場合、噴射器カップを避けた位置まで腕を延設する必要がある。図7に示される矢印方向で、断面がU字形状のものを組み合わせて閉断面を形成する場合、二本の腕の先端部を燃料噴射器を掴める幅とするため、相手側のU字状断面部材を組付ける際に、二本の腕の先端部が組付け作業の邪魔になる。このように、組付けのための作業空間が限定される問題があり、組立の作業効率が阻害される問題を生じる。
【0007】
本発明はこのような点を考慮して為されたものであり、比較的軽量で製造が経済的かつ容易であり、その上で燃料噴射器を位置決めできるようにしつつも効率良く製造できるようにした内燃機関の燃料噴射装置を提供することを目的とする。
【0008】
【問題点を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明で考案した内燃機関の燃料噴射装置のうちの第1の構成は、吸気通路に配設され、吸気通路内の所定方向に向けて燃料を噴射する燃料噴射器と、プレス成形によりU型断面に成形された板金製の2つのレール部材の両側壁が、その凹部をそれぞれ向かい合わせた状態でそれぞれ重合され、これらの重なり合った部分に液密の側方継目を形成するように接合されてなる2つのレール部材で作られた中空状の燃料レールビームと、上記燃料レールビームから外方へ突出するように取り付けられ上記燃料噴射器端部を抱持する噴射器カップと、を備え、上記燃料噴射器へ配電するコネクタの該燃料噴射器への接続方向が該燃料噴射器の軸心方向に対して傾斜している内燃機関の燃料噴射装置において、上記燃料レールビームは、一方のレール部材の両側壁が他方のレール部材の両側壁に外側から覆い被さるようにそれぞれ重合され、上記噴射器カップは、上記他方のレール部材に上記一方のレール部材とは反対側に突出するように取り付けられ、上記燃料レールビームの閉断面部の幅が上記噴射器カップの外径よりも大きく設定され、上記一方のレール部材には、上記噴射器カップから離間するように、その一方の側壁のみから、該噴射器カップの突出方向に沿って延びる延設部が形成され、上記延設部は、上記コネクタの上記燃料噴射器への接続方向に延びて形成されるガイド部を有し、上記燃料噴射器が上記噴射器カップに抱持された状態にあって燃料噴射器が噴射器カップに対して相対回転することを禁止するように上記延設部の上記ガイド部が係合されるべく上記コネクタに設けられた位置決め部を備えるものである。
【0009】
【実施例】
以下に本発明における燃料噴射器の取付構造の実施例を図面を参照して説明する。二噴孔燃料噴射器1は、図1図示の如く吸気管8と燃料レールビーム9のそれぞれに支持されている。前述の二噴孔燃料噴射器1に燃料を供給する燃料配管である燃料レールビーム9が吸気管8にボルトで固定される(不図示)。
【0010】
燃料レールビーム9は、ボルトで吸気管8に締結するためのフランジ14と、二噴孔燃料噴射器1が装着される噴射器カップ12を備えている。図1、2に示される二噴孔燃料噴射器1は、該部材を動作させる給電を受けるために設けられるコネクタ端子2(図1に想像線にて図示)を間に挟んで、一端に噴射孔3を備え、他端に燃料導入孔4を備えている。噴射孔3は二噴孔燃料噴射器1の軸心に対して偏心した位置に対称に二つの噴孔が二噴孔燃料噴射器1の一端側に設けられている。他端側には、端面の近傍に噴射器カップ12との間で燃料が漏れないようにシールする燃料シール用のOリング5の装着溝6が円周方向に形成されている。
【0011】
二噴孔燃料噴射器1は、吸気管8に形成された取付用凹部11と二噴孔燃料噴射器1との間からの空気漏れを防ぐために、その一端側がリング状グロメット10を介して吸気管8に支持される。取付用凹部11には、リング状のグロメット10が気密性を持って装着されている。
【0012】
一方、二噴孔燃料噴射器1の他端側は噴射器カップ12に支持される。噴射器カップ12は、二噴孔燃料噴射器1の他端側を挿入させるため、二噴孔燃料噴射器1の他端側の外径にほぼ等しい内径に形成されるとともに、その他端側の所定量の長さが差し込まれ得る深さに形成される。噴射器カップ12には、二噴孔燃料噴射器1の他端側が挿入支持される。前述のOリング5により、噴射器カップ12と二噴孔燃料噴射器1との間から供給燃料が漏れないようにシールされている。
【0013】
吸気管8と燃料レールビーム9のそれぞれに対して、燃料噴射時に発生する振動を遮断するように二噴孔燃料噴射器1は弾性支持されている。前述のグロメット10に二噴孔燃料噴射器1の一端側が支持されているのに加えて、二噴孔燃料噴射器1の他端側にあっても、該部材と噴射器カップ12との間にリング状のグロメット13が介在され、二噴孔燃料噴射器1に燃料噴射時に発生する振動が燃料レールビーム9へ伝達することが防止される。
【0014】
燃料レールビーム9は、図1に示されるようにそれぞれ断面が略U字状に形成されたレール部材16とレール部材17とで燃料を流通させる閉断面部を形成する。プレス成形によりU型断面に成形されたレール部材16とレール部材17とは、レール部材16の両側壁がレール部材17の両側壁に外側から覆い被さるようにそれぞれ重合され、これらの重なり合った部分に液密の側方継目24を形成するように接合されている。又、U字状断面部材を図示のように組み合わせることにより、レール部材17の側壁の先端がレール部材16の底壁に当接するので、治具を用いることなく所定の断面が得られる。
【0015】
レール部材16に一体に図1,3示の如く、レール部材から突出して形成される噴射器カップ12の先端部に近接した位置まで、噴射器カップ12に沿って延びる延設部15がレール部材16の一方の側壁にのみ形成されている。二噴孔燃料噴射器1が、燃料レールビーム9と吸気管8とに支持された状態において、二噴孔燃料噴射器1の噴射器カップ12に対する相対回転を禁止するように延設部15が係合される位置決め部18が二噴孔燃料噴射器1に設けられる。
【0016】
延設部15は図1に示すように直線部15a,ガイド部15bから形成される。ガイド部15bは、コネクタ端子2の傾斜方向と略一致するように設けられている。ガイド部15bの先端部とこれの反対側の側壁部の先端部の間の距離はレール部材17の横断面距離よりは充分に大きく形成されるので、該部材をレール部材16に組合わせる際に延設部15が障害物になることがない。互いにその凹部を向かい合わせた状態で組み立てることができるので、組立に無駄な動きが生じなく、効率良く組み立てることが出来る。
【0017】
コネクタ端子2は、図2に示されるように略矩形状をしており、その対向する二つの面に突条部6が形成されている。前述の対向する二つの面を繋ぐ他の面には、相手側コネクタ端子を係止するためのロック用爪部7が形成されている。コネクタ端子2が挿入係止されるコネクタ端子19には凹部21が、設けられる。コネクタ端子19は、二噴孔燃料噴射器1に設けられるコネクタ端子2に電子制御燃料噴射装置から供給される燃料噴射パルスを供給するためのものである。コネクタ端子19がコネクタ端子2へ接続された状態において両コネクタ端子どうしが相対回転することを防止するようにコネクタ端子2に設けられる突条部6が係止される溝部22がコネクタ端子19の対向する面のそれぞれに設けられる。この溝部22に突条部6が案内されてコネクタ端子2とコネクタ端子19が接続され、この状態を固定するためコネクタ端子2に設けられるロック用爪部7は、コネクタ端子19に設けられるロック用係止部23に係合する。
【0018】
位置決め部18は、コネクタ端子19に設けられる。位置決め部18は、コネクタ端子2にコネクタ端子19が接続された状態において、二噴孔燃料噴射器1に向けて、L字状断面を有する突起として形成される突起部20が、図4に示される如くに間にガイド部15bと係合できるだけの隙間を設けることで形成される。尚、本発明における位置決めの構造はこれに限られるものではなく、第6図に示されるように、コネクタ19に突起25を設け、これを挟持するための隙間を有する挟持部26を備える延設部27を燃料レールビーム9に設けるようにしても良い。
【0019】
上記のように構成された内燃機関の燃料噴射装置の作用について以下に述べる。燃料レールビーム9は、ボルトによって吸気管に所定の位置関係に固定される。(不図示)従って、燃料導入孔4が噴射器カップ12に挿入される二噴孔燃料噴射器1は、燃料レールビーム9に対して回転方向の位置決めをされれば、その先端部に設けられた噴射孔3の位置も、吸気管8に対し回転方向に所定の位置に決められることになる。この位置決め及びまわり止めは次のように行われる。
【0020】
二噴孔燃料噴射器1は、これに結合されたコネクタ端子19に設けられた位置決部18としての隙間に延設部15のガイド部15bを挿入することにより回転が防止される。二噴孔燃料噴射器1は、回転方向にガタなく位置決部18と延設部15によって保持され、回転方向に位置が精度よく決められる。噴射孔3の位置も複数ある所定の吸気弁傘部(不図示)のそれぞれに精度よく向けられる。又、このように構成することにより延設部15のガイド部15bは、噴射器カップ12の側方まで延設する程度の長さで良く、ロール鋼板から部品を効率良くブランキングでき、切り捨てる材料が減らせるので材料の節約になる。ガイド部15bの先端部とこれの反対側の側壁部の先端部の間の距離はレール部材17の横断面距離よりは充分に大きく形成されるので、該部材をレール部材16に組合わせる際に延設部15が障害物になることがない。
【0021】
この位置決め構造を用いる場合には、燃料レールビーム9は、二噴孔燃料噴射器1を噴射器カップ12により支持した状態で保持しておき、その後吸気管8に固定する。その際、二噴孔燃料噴射器1は両端がグロメット10,13およびOリング5により支持されるので、手で微調整をすることができる。コネクタ端子19を組付けるのに先立ち、コネクタ端子19の接続作業が可能であると予想される位置まで予め手で回転させる。この後、コネクタ端子19を、ガイド部15bに案内させつつコネクタ端子2に接続する。
【0022】
この位置決め構造によれば、二噴孔燃料噴射器1は燃料レールビーム9と吸気管8に弾性支持されてかつ、コネクタ端子19を介して固定されるので、二噴孔燃料噴射器1が発生する振動が遮断され、振動騒音の発生が防止される。
【0023】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、プレス成形によりU型断面に成形された2つのレール部材の内の一方のレール部材の両側壁が他方の部材の両側壁にそれぞれ重合されるので、燃料レールビームの剛性を確保できる。
【0024】
また、延設部を燃料噴射器に設けられるコネクタ端子の傾斜方向にガイド部を略一致させているので、燃料噴射器に設けられるコネクタ端子に相手側のコネクタ端子を接続する作業のガイドとすることができ、コネクタの組付け作業効率を改善できる。
【0025】
また、コネクタ端子に係合部を設けているので、無用に延設部を長く作る必要がなく。更に、燃料噴射器の外形部分に全く手を加えることなく位置決め構造を適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を用いて、二噴孔燃料噴射器を吸気管に取り付けた状態を示す側面図である。
【図2】 本図は、二噴孔燃料噴射器を噴射孔側から見た正面図である。
【図3】 本図は、燃料レールビームの正面図である。
【図4】 本図は、コネクタ端子の正面図と平面図である。
【図5】 本図は、第2の実施例を説明する図である。
【図6】 本図は、第1の実施例の変形例を説明する図である。
【図7】 本図は、従来の技術を説明する図である。
【符号の説明】
1・・・二噴孔燃料噴射器
2・・・コネクタ端子
8・・・吸気管
9・・・燃料レールビーム
12・・・ 噴射器カップ
15・・・延設部
15a・・・直線部
15b・・・ガイド部
16・・・レール部材
17・・・レール部材
18・・・位置決め部
19・・・コネクタ端子
24・・・側方継目
Claims (1)
- 吸気通路に配設され、吸気通路内の所定方向に向けて燃料を噴射する燃料噴射器と、
プレス成形によりU型断面に成形された板金製の2つのレール部材の両側壁が、その凹部をそれぞれ向かい合わせた状態でそれぞれ重合され、これらの重なり合った部分に液密の側方継目を形成するように接合されてなる2つのレール部材で作られた中空状の燃料レールビームと、
上記燃料レールビームから外方へ突出するように取り付けられ上記燃料噴射器端部を抱持する噴射器カップと、を備え、
上記燃料噴射器へ配電するコネクタの該燃料噴射器への接続方向が該燃料噴射器の軸心方向に対して傾斜している内燃機関の燃料噴射装置において、
上記燃料レールビームは、一方のレール部材の両側壁が他方のレール部材の両側壁に外側から覆い被さるようにそれぞれ重合され、
上記噴射器カップは、上記他方のレール部材に上記一方のレール部材とは反対側に突出するように取り付けられ、
上記燃料レールビームの閉断面部の幅が上記噴射器カップの外径よりも大きく設定され、
上記一方のレール部材には、上記噴射器カップから離間するように、その一方の側壁のみから、該噴射器カップの突出方向に沿って延びる延設部が形成され、
上記延設部は、上記コネクタの上記燃料噴射器への接続方向に延びて形成されるガイド部を有し、
上記燃料噴射器が上記噴射器カップに抱持された状態にあって燃料噴射器が噴射器カップに対して相対回転することを禁止するように上記延設部の上記ガイド部が係合されるべく上記コネクタに設けられた位置決め部を備えることを特徴とする内燃機関の燃料噴射装置。
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| JP01288497A JP3845929B2 (ja) | 1997-01-27 | 1997-01-27 | 内燃機関の燃料噴射装置 |
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| JP01288497A JP3845929B2 (ja) | 1997-01-27 | 1997-01-27 | 内燃機関の燃料噴射装置 |
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