JP3845913B2 - 量子化制御方法および量子化制御装置 - Google Patents

量子化制御方法および量子化制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3845913B2
JP3845913B2 JP26976396A JP26976396A JP3845913B2 JP 3845913 B2 JP3845913 B2 JP 3845913B2 JP 26976396 A JP26976396 A JP 26976396A JP 26976396 A JP26976396 A JP 26976396A JP 3845913 B2 JP3845913 B2 JP 3845913B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
red
pixel
block
quantization
image data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP26976396A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10117351A (ja
Inventor
芳弘 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP26976396A priority Critical patent/JP3845913B2/ja
Publication of JPH10117351A publication Critical patent/JPH10117351A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3845913B2 publication Critical patent/JP3845913B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Compression Of Band Width Or Redundancy In Fax (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)
  • Color Television Systems (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は量子化制御方法および量子化制御装置に関する。詳しくは、画像の内容に応じて量子化値を変化させて信号を圧縮する適応的量子化を行う場合、画像信号の画素の色相を検出し、一定の単位毎にこの検出結果の空間での相互関係を使いながら歪みの主観的劣化の度合いを推定して量子化値を適応的に制御することによって、同一の符号量での画像の視覚的特性の向上を図るようにした量子化制御方法および量子化制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
動画像圧縮の国際的規格であるMPEG2では、入力画像情報がDCT変換などの直交変換処理と、量子化処理とで圧縮符号化されて出力画像情報が得られ、またその逆の処理を行うことによって元の入力画像情報が復元されるようになされている。
【0003】
このような圧縮符号化処理にあって、出力画像情報の出力レートが一定となるようにするため、内部に設けられた適応的量子化制御手段では、入力画像情報と、可変長符号化手段からの参照量子化値との双方から、量子化するための量子化値を適応的に算出し、算出されたこの量子化値でDCT係数を量子化するようにしている。
【0004】
量子化処理を行うことによって出力画像信号中には量子化誤差が発生する。圧縮データの伸長処理系では、この量子化誤差をもったDCT係数を利用してDCT逆変換処理を行い、空間面の信号つまり出力画像信号(これは元の入力画像信号)に戻している。
【0005】
そのため、この出力画像信号は上述したようにDCT係数の量子化誤差による特有の歪み(画歪み)を持つ。この画歪みは画像全体で発生しているが、特に画像のエッジ付近のフラットな部分において目立つものとなる。
【0006】
これは以下のような理由に基づく。
上述したように、出力レートができるだけ一定となるような適応的な量子化制御が行われる。そのために、可変長符号化手段からの発生符号量に基づいて算出された参照量子化値Qrefは、適応的量子化制御手段に送られて、人間の視覚特性や圧縮符号化の特性を考慮しながら最終的な圧縮伸長画の主観的な特性を良好にするため、フレーム内で量子化値の重み付けが行われ、最終的な量子化値Qに変換される。
【0007】
この量子化値Qの重み付け制御に使用される人間の視覚特性や圧縮符号化の特性には、画像の赤い部分(赤成分Cr)の歪みによる画質劣化は、赤以外の部分に比較して非常に目立ちやすいと言う特性も含まれている。
【0008】
これは、赤い部分の輝度値は人間にとって非常に敏感な視覚領域であり、したがって圧縮伸長処理によってその部分に歪みが加わった場合には、これが非常に目立つようになる。これはウエブナーの法則として知られている。
【0009】
また、表示装置(CRT)のガンマ特性によって色差信号、特に赤の色差信号R−Y(=Cr)成分の影響を受けて赤い部分の輝度値が変化する。つまり定輝度特性からのずれが発生する。
【0010】
さらに、D1フォーマットのコンポーネントディジタル信号や、D2フォーマットのコンポジットディジタル信号では、周知のように色差信号は輝度信号に比較してサンプリング周波数が低い(4:2:2方式、4:2:0方式)。
【0011】
圧縮効率を考慮して色差信号と輝度信号とは同じDCTブロックサイズ(8×8)を使っていることから、色差信号のDCT変換による歪みは輝度信号のDCT変換による歪みに比べてより大きなブロックで発生し、しかも歪みの周波数成分が低いために目立ちやすくなる。そして、このブロック内で発生する歪みはエッジ付近のフラットな部分で特に目立ちやすい。つまり赤い平面がエッジを作っている部分において最も歪みが目立つ。この歪みはモスキート歪みと言われている。
【0012】
人間の視覚特性では、画像の赤くない部分で赤の色差成分に歪みがあったとしても、それは画像の色相が変動するだけで余り目立たない。しかし赤い部分、特に赤い平面がエッジを作っている部分で赤の色差成分が歪みを持つと、画像の輝度値が大きなブロック(歪みが目立ち易い輝度レベル)で、しかもこれが低い周波数領域で発生するため、その歪みが目立ち、画質劣化の原因となっている。
【0013】
そのため、従来ではこれらの特性を考慮して、適応的量子化制御手段において、マクロブロック単位を基準にして、赤が多く含まれているブロックと、そうでないブロックを判定し、赤い画素を多く含むブロックにはより小さい量子化値を割り当て、そうでないブロックにはより大きな量子化値を割り当てるようにしている。
【0014】
このような適応的な量子化値制御の具体的なフローチャートを図6を参照して説明する。
【0015】
まず入力画像を入力画像の画素配列として図7のように色差成分Cr、Cbそれぞれについて1DCTブロック(8×8)を定義する。かっこ内の数字は画素の位置を示す変数である。処理がスタートすると、画素をカウントする変数"n"、赤画素の数をカウントする変数"c"が初期化される(ステップ1)。
【0016】
次に、ブロック単位の処理が終了したかどうかの判定があり(ステップ2)、終了していない場合は次の処理に入り、現在処理している画素が赤い画素かどうかの判定(Red?)を行う(ステップ3)。この判定法は、
Cr(n)〉Crth and
Cb(n)〉Cbth
で与えられる。これは赤成分が基準値Crthよりも大きく、かつ青成分が基準値Cbthより少ないときを赤の画素であると判定する例である。
【0017】
赤画素と判定された場合、cは1だけインクリメントされ(ステップ4)、そうでない場合インクリメントされない。この処理の後に、nを1だけインクリメントし、元のルーチンに戻る(ステップ5)。この判定処理は全画素(64画素)終了するまで繰り返えされ、赤の画素であると判定される都度cの値がインクリメントされる。
【0018】
全画素に対する判定処理が終了すると、赤の判定画素数が基準値Cthより大きい場合は、赤い画素の多いブロック(Red)との判定を下し(ステップ6)、参照量子化値Qrefに重み付け係数(重み係数)rとして例えば0.5をかけて新たな量子化値Qとして出力する(ステップ7)。
【0019】
これに対して、cの値が基準値Cthより大きくない場合は赤い画素の少ないブロック(non-Red)と判定し(ステップ6)、参照量子化値Qrefに別の重み係数rとして2.0をかけて新たな量子化値Qとして出力する(ステップ8)。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来では所定のDCTブロック内の赤の画素数を算出し、その値に応じて量子化値を適応的に制御するようにしているが、このような判定法では以下に示すような問題点を有する。
【0021】
まず第1に、画面の中に細かな赤い部分が点在するような絵柄では、赤の部分は歪みが生じても目立ちにくいから、赤成分Crに対する量子化値Qはそれほど小さくする必要がない。にもかかわらず、上述した従来の赤ブロック判定法であると、細かな赤の画素が全てカウントされることになるので、赤の量子化値Qを小さくし過ぎてしまい、結果的に赤成分Crで消費される符号量を増やし、輝度成分や青成分Cbで使うべき符号量が少なくなり全体の画質を損ねてしまう。
【0022】
第2に、赤のフラットな画像がDCTブロック内に少しだけかかっているような絵柄では、赤の部分の歪みは目立ちやすいため赤成分Crに関する量子化値Qを小さくする必要がある。しかし、従来の赤ブロック判定法であると、赤の画素のカウント値が少なくなるため、non-Redの判定が行われる(ステップ6,8)。その結果、赤の量子化値Qが大きくなり過ぎ、赤のフラットな画像部分の歪みが目立ってしまう。
【0023】
第1の問題点を解決するためにステップ6での基準値Cthの値を小さくすると、第2の問題点がよりひどくなる。第2の問題点を解決するために基準値Cthの値を大きくすると、第1の問題点がよりひどくなる。したがって両方の問題点をバランス良く解決できなかった。
【0024】
そこで、この発明はこのような従来の課題を解決したものであって、赤のフラットな画像部分を正確に検出できるようにして圧縮符号化に伴う画質劣化を改善したものである。
【0025】
【発明が解決しようとする手段】
上述した課題を解決するため、この発明に係る量子化制御方法は、画像データを符号化する際の量子化値を制御する量子化制御方法において、前記画像データを所定の画素数からなる複数のブロックに分割してブロック単位の画像データを生成するブロック分別工程と、前記ブロック分別工程により前記ブロック単位に生成された前記画像データの各画素が赤色画素であるかを判定する色相判定工程と、前記色相判定工程により前記赤色画素と判定された画素の位置を注目画素としたとき、当該ブロック内について前記注目画素に対する周辺画素が赤色画素である場合に、前記注目画素を連続赤色画素として検出する検出工程と、前記検出工程より検出された前記連続赤色画素の数をカウントして当該連続赤色画素の数の合計を算出する連続赤色画素数算出工程と、前記連続赤色画素数算出工程により算出された前記合計が予め設定された基準値より大きい場合に、当該ブロックがフラットな赤色ブロックであると判定する赤色ブロック判定工程と、前記赤色ブロック判定工程により前記ブロックが赤色ブロックであると判定された場合に、前記画像データを符号化する際の量子化値の度合いを小さくするように参照量子化値の重み係数を制御する量子化制御工程とを含むことを特徴とするものである
【0026】
請求項2に記載したこの発明に係る量子化制御装置では、画像データを符号化する際の量子化値を制御する量子化制御装置において、前記画像データを所定の画素数からなる複数のブロックに分割してブロック単位の画像データを生成するブロック分別手段と、前記ブロック分別手段により前記ブロック単位に生成された前記画像データの各画素が赤色画素であるかを判定する色相判定手段と、前記ブロックを赤色ブロックであると判定した場合に、前記画像データを符号化する際の量子化値の度合いを小さくするように参照量子化値の重み係数を制御する量子化制御手段とを備え、前記色相判定手段により前記赤色画素と判定された画素の位置を注目画素としたとき、当該ブロック内について前記注目画素に対する周辺画素が赤色画素である場合に、前記注目画素を連続赤色画素として検出する検出手段と、前記検出手段により検出された前記連続赤色画素の数をカウントして当該連続赤色画素の数の合計を算出する連続赤色画素数算出手段と、前記連続赤色画素数算出手段により算出された前記合計が予め設定された基準値より大きい場合に、当該ブロックがフラットな赤色ブロックであると判定する赤色ブロック判定手段とを備えることを特徴とするものである
【0027】
この発明において最初に画像データを所定の画素数からなる複数のブロックに分割してブロック単位の画像データを生成し、生成された画像データの各画素が画素かどうかを判定する。次に、この判定結果に基づいて、再度点在する画素であるか、フラットな中の画素であるかを判定する。例えば、注目画素の判定結果が、「1」であり、赤画素と判定されているとき、その周辺に隣接する画素の判定結果を参照する。隣接する画素のいずれかの判定結果が「1」であるときには、連続して赤い領域が存在するものとして、この注目画素を赤として検出し、検出した数を累積する。この累積結果に基づいて当該ブロックでの量子化値が選択される。
【0028】
点在するような場合には赤画素とは判定されないため累積結果の値は小さくなるから、これによって大きな重み係数(第1の重み係数)rが選択される。フラットな赤であるときには累積結果の値が大きくなるので、この場合には小さな値を採る第2の重み係数rが選択される。その結果、赤のフラットな部分での量子化値が小さくなってその部分の量子化誤差が少なくなり、これに伴って画質劣化が改善される。
【0029】
【発明の実施の形態】
続いて、この発明に係る量子化制御方法および量子化制御装置の一実施態様を図面を参照して詳細に説明する。
【0030】
図1はこの発明に係る量子化制御方法を内蔵した量子化制御装置10の一実施態様である量子化制御系の概要を示す系統図であり、図2はその信号伸長系の概要を示す系統図である。
【0031】
この例では動画像を圧縮する際に使用される国際的な規格であるMPEG2の圧縮および伸長系に適用した場合について説明する。
【0032】
図1に示す量子化制御装置10にあって、入力画像はまずDCT変換手段12において、空間面の信号から周波数面の信号(DCT係数)に変換される。この変換は演算精度などにも依存するが、基本的に可逆な変換である。
【0033】
DCT係数は次に量子化手段14によってその振幅を圧縮される。量子化手段14は画像の情報量を減らすために行われる不可逆な変換処理であり、量子化値QでDCT係数を除算することによって行われる。量子化値Qが大きいほどDCT係数の振幅が小さくなり、これに伴って可変長符号化後の符号量も少なくなる。量子化値Qはマクロブロック内では一定であるが、マクロブロック間で変更することもできる。
【0034】
量子化されたDCT係数は次に可変長符号化手段16に入力され、可逆な可変長符号への変換処理によって映像情報の圧縮が行われる。この可変長符号処理によって発生した符号量(発生符号量)はDCT係数ごとに変動するため、次のバッファメモリ18において出力レートが一定となるようにバッファリングされる。そして出力レートが一定な圧縮データとなされた状態で転送されたり、各種媒体に記録される。この際、マクロブロックごとの量子化値も伝送される。復号時に使用するからである。
【0035】
可変長符号化手段16によって発生した情報発生符号量は符号量制御手段20にも供給される。この符号量制御手段20では符号量が多い場合は参照量子化値Qrefを大きくし、符号量が少ない場合は参照量子化値Qrefを小さくするような制御が行われる。さらに適応的量子化制御手段22に入力画像情報と共に供給されて、入力画像情報に応じた適応的な制御がなされてバッファメモリ18の出力レートが一定となるように量子化値Qが制御される。
【0036】
続いて、圧縮データを伸長する信号伸長装置(データ伸長装置)24を図2を用いて説明する。
【0037】
出力レートが一定になされた圧縮データは可変長復号化手段26に供給されて、量子化後のDCT係数に変換される。この信号(DCT係数)は逆量子化手段28に入力され、量子化したときの量子化値Qが入力信号(圧縮データ)の中から抽出される。抽出された量子化値Qを用いて逆量子化手段28で乗算処理が行われる。乗算処理は逆量子化処理そのものであり、この逆量子化処理によってDCT係数(圧縮処理中のDCT係数)に量子化誤差を加えた信号が得られる。量子化誤差の量は、量子化値Qの大きさに依存し、量子化値Qが大きいほど大きな値となる。
【0038】
量子化誤差を持ったDCT係数は、DCT逆変換手段30に入力され、空間面の信号に変換されて出力画像信号となる。この出力画像信号は上述したようにDCT係数の量子化誤差を持つため特有の歪み(画歪み)を持つ。この画歪みは画像全体で発生しているが、特に上述したように赤の画像で構成されたフラットな画像部分において目立つ。
【0039】
この画歪みの発生を抑えるべくこの発明では以下に説明するような適応的量子化制御が行われる。
【0040】
まず入力画像を入力画像の画素配列として図4のようにCr、Cbそれぞれに定義する。図4に示す(8×8)のDCTブロックにおいて、かっこ内の数字は画素の位置を示す変数である。また、図5に示すように判定処理の途中結果を記憶するための、この例では(8×8)ブロックで構成された検出結果記憶配列dを新たに設ける。
【0041】
さて、図3に示すように赤ブロック判定処理がスタートすると、画素をカウントする変数"n"が初期化される(ステップ41)。次に、ブロック単位の処理が終了したかどうかの判定があり(ステップ42)、終了していない場合は次の処理に入り、現在処理している画素が赤い画素かどうかの判定(Red?)が行われる(ステップ43)。
【0042】
この判定を行うため、この発明では赤の画素と青の画素の双方を用いると共に、赤の画素に関しては第1の基準値を用いて画素の色相が判別される。この例では第1の基準値として2つの閾値Rth1,Rth2(〈Rth1)を用い、これら閾値の間にあるときで、しかも青成分も2つの閾値Bth1,Bth2(〈Bth1)の間にあるとき、その画素の色相は赤、つまり赤の画素と判断する。つまり、
Rth1〉Cr(n)〉Rth2 and
Bth1〉Cb(n)〉Bth2
青成分用の閾値Bth1,Bth2は赤成分用の閾値Rth1,Rth2に比べて非常に小さな値に選ばれている。両不等式を満足したとき始めて赤の画素と判定する。図6ステップ3で使用する判定処理をそのまま流用することもできる。
【0043】
この色相判定により赤の画素と判定された場合、検出結果記憶配列に"r"が書き込まれ、そうでない場合は書き込まれない(ステップ43,44)。r=1とすることもできる。
【0044】
この処理の後に、nを1だけインクリメントして元のルーチンに戻り、全画素(64画素)の処理が終了するまで上記処理を繰り返す(ステップ45,42)。
【0045】
全画素の処理が終了すると、画素をカウントする変数"n"および赤の画素数をカウントする変数"c"が初期化される(ステップ42,46)。次に、ブロック単位の処理が終了したかどうかの判定があり(ステップ47)、終了していない場合は次の処理に入り、現在処理している画素が前の処理過程で赤い画素と判定されたかどうかを確認する(ステップ48)。つまり、判定結果d(n)がrであるかどうかが判定される。
【0046】
前処理過程で赤の画素であると判定されているときには、次のグループGpの判定処理に移る(ステップ49)。このグループ判定では、今注目している画素の上下、左右の画素の何れかに、前処理過程で赤の画素と判定された画素が存在するかどうかを判定する処理である。したがって次のような判定式が用いられる。
d(n-1)=r or
d(n+1)=r or
d(n-8)=r or
d(n+8)=r
この判定処理は、赤の画素が点在するようなときは、その画素を赤の画素としては判定しないようにするためである。注目画素の上下左右の何れかが赤の画素であるときには、注目画素が連続する赤の画素であると判断しても差し支えないからである。
【0047】
注目画素の上下、左右の画素の何れかに、前処理過程で赤の画素と判断された画素が存在するときには、フラットな赤いブロックが存在すると判断して、赤画素数カウント値cを1だけインクリメントする(ステップ50)。
【0048】
以上の処理が終わるとnを1だけインクリメントしてから元のルーチンに戻り、全画素(64画素)の処理が終了するまで上記処理を繰り返す(ステップ51,47)。
【0049】
全画素の処理が終了すると、赤画素数c値が基準値(第2の基準値)cthと比較され、基準値cthより小さいときは赤いフラットな部分の少ないブロック(non-Red)とする。つまり赤の画素が点在しているものと判断する(ステップ52)。そのときには、参照量子化値Qrefに第1の重み係数r例えば2.0をかけたものを量子化値Qとして出力する(ステップ54)。
【0050】
基準値cthより大きい場合には赤いフラットな部分の多いブロック(Red)であると判断されるから、この場合には参照量子化値Qrefに第2の重み係数r例えば0.5をかけたものを量子化値Qとして出力する(ステップ53)。
【0051】
このように注目画素のグループ判定を行い、そのときの赤画素数からフラットな赤画像であるか、点在する赤画像であるかを判定することによって、従来の問題点を解決できる。
【0052】
まず第1に、画面の中に赤い細かな部分が点在するような絵柄では、赤の部分は歪みが生じても目立ちにくいため赤成分Crの量子化値Qはそれほど小さくする必要がない。本発明による赤ブロック判定法であると、細かな赤の画素はグループGpの判定により無視され、赤画素とは判定されない。その結果赤画素としてはカウントされずに、non-Redの判定が行われるため、赤成分Crの量子化値Qは小さくならない。
【0053】
第2に、赤のフラットな部分がブロック内に少しだけかかっているような絵柄では、赤の部分の歪みは目立ちやすいため、赤成分Crの量子化値Qを小さくする必要がある。本発明による赤ブロック判定法であると、赤画素として判定される結果、基準値cthより大きくなってそのときの量子化値Qを小さく設定できる。
【0054】
したがって赤のフラットな部分がブロック内に少しだけかかっている様な絵柄に対しては小さな量子化値Qで量子化できるようになるから、その分量子化歪みを目立たなくすることができる。したがって、従来の問題点(第1および第2)をバランス良く解決できる。
【0055】
この発明の変形例を以下に示す。
(1)赤画素判定として、赤成分Crと青成分Cb以外にも、輝度成分Yを加えてもよい。輝度成分Yを使用することによって、赤画素判定精度が向上する。
(2)注目画素に対して使用する周辺画素としては、上下、左右の画素の他に斜め方向の隣接画素を用いてもよい。こうすると判定精度がさらに向上する。
(3)注目画素に対して用いる周辺画素として、実施の態様では隣りの画素を使用したが、2画素以上離れた画素を用いることもできる。
(4)ステップ52〜54では1つの基準値(第2の基準値)cthを用い、2つの重み付け係数を選択するようにしているが、2つの基準値を用いることによって例えば3つの重み付け係数を選択することができる。例えば、0.5、2.0の他にその中間値である1.0つまり、参照量子化値Qrefそのものを量子化値Qとして選択できるようにすることもできる。
(5)赤画素以外に、他の色相の画素(青画素、肌色画素)についても、適応的な量子化値制御処理を行うこともできる。
(6)赤画素以外にも、輝度レベルを参照し、所定の輝度レベル(例えば低レベルでフラットな画像)の画素について、同時に同様な適応的な量子化値処理を行うこともできる。
(7)ステップ47での判定処理にあっては、注目画素と同じ判定結果をもつ隣接画素が1あれば、連続する赤の画像が存在するものとしているが、その数をさらに厳しく設定すれば、より一層点在する赤の画像を排除できる。
【0056】
【発明の効果】
このようにこの発明では、赤画素数をカウントするにあたり、周辺に隣接する赤色画素を持つ注目画素をカウントし、その判定結果に基づいて量子化値を決定することによって、点在する画素をカウントせずにフラットな赤の赤画素のみをカウントするようにしたものである。
【0057】
このような判定処理を行うことによって、より目立ちやすいフラットな赤のみを赤色ブロックとして正確に判定することができるようになり、その結果この判定されたブロックの量子化値を小さくするよう量子化制御が行われ、圧縮符号化に伴う画質劣化を改善することができる。
【0058】
したがってこの発明はMPEG2のような圧縮符号化処理を行う量子化制御方法および量子化制御装置に適用して極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る信号圧縮回路の一実施態様を示す要部の系統図である。
【図2】その伸長回路の要部の系統図である。
【図3】赤画素判定処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】判定ブロックの説明図である。
【図5】検出結果記憶配列を示すブロックである。
【図6】従来の赤画素判定処理で使用するフローチャートである。
【図7】DCTブロックの説明図である。
【符号の説明】
10・・・信号圧縮装置、12・・・DCT変換手段、14・・・量子化手段、16・・・可変長符号化手段、20・・・符号量制御手段、22・・・適応的量子化制御手段、24・・・信号伸長装置、26・・・可変長復号化手段、28・・・逆量子化手段、30・・・DCT逆変換手段

Claims (2)

  1. 画像データを符号化する際の量子化値を制御する量子化制御方法において、
    前記画像データを所定の画素数からなる複数のブロックに分割してブロック単位の画像データを生成するブロック分別工程と、
    前記ブロック分別工程により前記ブロック単位に生成された前記画像データの各画素が赤色画素であるかを判定する色相判定工程と、
    前記色相判定工程により前記赤色画素と判定された画素の位置を注目画素としたとき、当該ブロック内について前記注目画素に対する周辺画素が赤色画素である場合に、前記注目画素を連続赤色画素として検出する検出工程と、
    前記検出工程より検出された前記連続赤色画素の数をカウントして当該連続赤色画素の数の合計を算出する連続赤色画素数算出工程と、
    前記連続赤色画素数算出工程により算出された前記合計が予め設定された基準値より大きい場合に、当該ブロックがフラットな赤色ブロックであると判定する赤色ブロック判定工程と、
    前記赤色ブロック判定工程により前記ブロックが赤色ブロックであると判定された場合に、前記画像データを符号化する際の量子化値の度合いを小さくするように参照量子化値の重み係数を制御する量子化制御工程とを含むことを特徴とする量子化制御方法。
  2. 画像データを符号化する際の量子化値を制御する量子化制御装置において、
    前記画像データを所定の画素数からなる複数のブロックに分割してブロック単位の画像データを生成するブロック分別手段と、前記ブロック分別手段により前記ブロック単位に生成された前記画像データの各画素が赤色画素であるかを判定する色相判定手段と、前記ブロックを赤色ブロックであると判定した場合に、前記画像データを符号化する際の量子化値の度合いを小さくするように参照量子化値の重み係数を制御する量子化制御手段とを備え、
    前記色相判定手段により前記赤色画素と判定された画素の位置を注目画素としたとき、当該ブロック内について前記注目画素に対する周辺画素が赤色画素である場合に、前記注目画素を連続赤色画素として検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された前記連続赤色画素の数をカウントして当該連続赤色画素の数の合計を算出する連続赤色画素数算出手段と、
    前記連続赤色画素数算出手段により算出された前記合計が予め設定された基準値より大きい場合に、当該ブロックがフラットな赤色ブロックであると判定する赤色ブロック判定手段とを備えることを特徴とする量子化制御装置。
JP26976396A 1996-10-11 1996-10-11 量子化制御方法および量子化制御装置 Expired - Fee Related JP3845913B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26976396A JP3845913B2 (ja) 1996-10-11 1996-10-11 量子化制御方法および量子化制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26976396A JP3845913B2 (ja) 1996-10-11 1996-10-11 量子化制御方法および量子化制御装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006155107A Division JP2006271002A (ja) 2006-06-02 2006-06-02 符号化装置及び符号化方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10117351A JPH10117351A (ja) 1998-05-06
JP3845913B2 true JP3845913B2 (ja) 2006-11-15

Family

ID=17476816

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26976396A Expired - Fee Related JP3845913B2 (ja) 1996-10-11 1996-10-11 量子化制御方法および量子化制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3845913B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006271002A (ja) * 2006-06-02 2006-10-05 Sony Corp 符号化装置及び符号化方法
US8340174B2 (en) 2007-11-26 2012-12-25 Sony Corporation Image processing device and image processing method

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6056122B2 (ja) * 2011-01-24 2017-01-11 ソニー株式会社 画像符号化装置と画像復号装置およびその方法とプログラム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006271002A (ja) * 2006-06-02 2006-10-05 Sony Corp 符号化装置及び符号化方法
US8340174B2 (en) 2007-11-26 2012-12-25 Sony Corporation Image processing device and image processing method

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10117351A (ja) 1998-05-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10165297B2 (en) High dynamic range codecs
KR0183688B1 (ko) 영상부호화방법 및 장치
US8233060B2 (en) Image data processing apparatus, image data processing method, and program
JP3943333B2 (ja) 画像符号化方法、画像符号化復号化方法、画像符号化装置、及び画像記録再生装置
US7668397B2 (en) Apparatus and method for objective assessment of DCT-coded video quality with or without an original video sequence
JPH08237669A (ja) 画像信号処理装置、画像信号処理方法および画像信号復号化装置
JPH0746596A (ja) イントラ−ブロックdc変換係数量子化方法
JPH07154798A (ja) 画像符号化装置および画像符号化方法
US5754699A (en) Method of reducing mosquito noise generated during decoding process of image data and device for decoding image data using the same
JPH1118089A (ja) 画像データ圧縮装置
JP3845913B2 (ja) 量子化制御方法および量子化制御装置
JP3800435B2 (ja) 動画像信号処理装置
JP3081658B2 (ja) 画像信号符号化装置及び画像信号復号化装置
JP2006271002A (ja) 符号化装置及び符号化方法
JP3517455B2 (ja) 画像符号化方法及び装置
JPH0468770A (ja) 画像符号化方式
JP2900815B2 (ja) 適応コアリング方法及び適応コアリング装置
KR100261109B1 (ko) 화질 향상이 가능한 휘도 신호 압축 부호화 장치
JP2003143605A (ja) ブロッキングアーチファクト検出方法
JP2712647B2 (ja) 映像信号符号化装置及び映像信号符号化方法
JPH09261637A (ja) 画像圧縮装置、画像前処理方法及び画像伝送システム
JPH06205396A (ja) 画面に重み付けを持たせた画像圧縮方式
JP3614884B2 (ja) 画像符号化装置及び画像符号化方法
KR100316763B1 (ko) 영상부호화방법및장치
JPH06141182A (ja) 画像フィルタリング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050531

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060214

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060308

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060320

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060328

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060523

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060602

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060801

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060814

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100901

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110901

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120901

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees