JPH10117351A - 信号圧縮方法および信号圧縮装置 - Google Patents

信号圧縮方法および信号圧縮装置

Info

Publication number
JPH10117351A
JPH10117351A JP26976396A JP26976396A JPH10117351A JP H10117351 A JPH10117351 A JP H10117351A JP 26976396 A JP26976396 A JP 26976396A JP 26976396 A JP26976396 A JP 26976396A JP H10117351 A JPH10117351 A JP H10117351A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pixel
value
red
quantization
block
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP26976396A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3845913B2 (ja
Inventor
Yoshihiro Murakami
芳弘 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP26976396A priority Critical patent/JP3845913B2/ja
Publication of JPH10117351A publication Critical patent/JPH10117351A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3845913B2 publication Critical patent/JP3845913B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Compression Of Band Width Or Redundancy In Fax (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)
  • Color Television Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】赤のフラットな部分を正確に判定して量子化誤
差に伴う画質劣化を改善する。 【解決手段】赤の画素であると判定されているときに
は、その画素の上下、左右の画素の何れかに、前処理過
程で赤の画素と判定された画素が存在するかどうかのグ
ループ判定Gpを行う。存在しないときは赤画素とは判
定しない。これで赤の画素が点在するようなときは、そ
の画素を赤の画素としては判定しないので、基準値cth
より赤画素数が小さくなる結果、量子化値の重み係数は
大きな値が選択される。フラットな赤いブロックが存在
するときには逆の判定結果となるから、このときは重み
係数が小さなものとなり、小さな量子化値で量子化さ
れ、これによって量子化誤差が少なくなって画質の劣化
が改善される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は信号圧縮方法および
信号圧縮装置に関する。詳しくは、画像の内容に応じて
量子化値を変化させて信号を圧縮する適応的量子化を行
う場合、画像信号の画素の色相を検出し、一定の単位毎
にこの検出結果の空間での相互関係を使いながら歪みの
主観的劣化の度合いを推定して量子化値を適応的に制御
することによって、同一の符号量での画像の視覚的特性
の向上を図るようにした信号圧縮方法および信号圧縮装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】動画像圧縮の国際的規格であるMPEG
2では、入力画像情報がDCT変換などの直交変換処理
と、量子化処理とで圧縮符号化されて出力画像情報が得
られ、またその逆の処理を行うことによって元の入力画
像情報が復元されるようになされている。
【0003】このような圧縮符号化処理にあって、出力
画像情報の出力レートが一定となるようにするため、内
部に設けられた適応的量子化制御手段では、入力画像情
報と、可変長符号化手段からの参照量子化値との双方か
ら、量子化するための量子化値を適応的に算出し、算出
されたこの量子化値でDCT係数を量子化するようにし
ている。
【0004】量子化処理を行うことによって出力画像信
号中には量子化誤差が発生する。圧縮データの伸長処理
系では、この量子化誤差をもったDCT係数を利用して
DCT逆変換処理を行い、空間面の信号つまり出力画像
信号(これは元の入力画像信号)に戻している。
【0005】そのため、この出力画像信号は上述したよ
うにDCT係数の量子化誤差による特有の歪み(画歪
み)を持つ。この画歪みは画像全体で発生しているが、
特に画像のエッジ付近のフラットな部分において目立つ
ものとなる。
【0006】これは以下のような理由に基づく。上述し
たように、出力レートができるだけ一定となるような適
応的な量子化制御が行われる。そのために、可変長符号
化手段からの発生符号量に基づいて算出された参照量子
化値Qrefは、適応的量子化制御手段に送られて、人間
の視覚特性や圧縮符号化の特性を考慮しながら最終的な
圧縮伸長画の主観的な特性を良好にするため、フレーム
内で量子化値の重み付けが行われ、最終的な量子化値Q
に変換される。
【0007】この量子化値Qの重み付け制御に使用され
る人間の視覚特性や圧縮符号化の特性には、画像の赤い
部分(赤成分Cr)の歪みによる画質劣化は、赤以外の
部分に比較して非常に目立ちやすいと言う特性も含まれ
ている。
【0008】これは、赤い部分の輝度値は人間にとって
非常に敏感な視覚領域であり、したがって圧縮伸長処理
によってその部分に歪みが加わった場合には、これが非
常に目立つようになる。これはウエブナーの法則として
知られている。
【0009】また、表示装置(CRT)のガンマ特性に
よって色差信号、特に赤の色差信号R−Y(=Cr)成分
の影響を受けて赤い部分の輝度値が変化する。つまり定
輝度特性からのずれが発生する。
【0010】さらに、D1フォーマットのコンポーネン
トディジタル信号や、D2フォーマットのコンポジット
ディジタル信号では、周知のように色差信号は輝度信号
に比較してサンプリング周波数が低い(4:2:2方式、4:
2:0方式)。
【0011】圧縮効率を考慮して色差信号と輝度信号と
は同じDCTブロックサイズ(8×8)を使っているこ
とから、色差信号のDCT変換による歪みは輝度信号の
DCT変換による歪みに比べてより大きなブロックで発
生し、しかも歪みの周波数成分が低いために目立ちやす
くなる。そして、このブロック内で発生する歪みはエッ
ジ付近のフラットな部分で特に目立ちやすい。つまり赤
い平面がエッジを作っている部分において最も歪みが目
立つ。この歪みはモスキート歪みと言われている。
【0012】人間の視覚特性では、画像の赤くない部分
で赤の色差成分に歪みがあったとしても、それは画像の
色相が変動するだけで余り目立たない。しかし赤い部
分、特に赤い平面がエッジを作っている部分で赤の色差
成分が歪みを持つと、画像の輝度値が大きなブロック
(歪みが目立ち易い輝度レベル)で、しかもこれが低い
周波数領域で発生するため、その歪みが目立ち、画質劣
化の原因となっている。
【0013】そのため、従来ではこれらの特性を考慮し
て、適応的量子化制御手段において、マクロブロック単
位を基準にして、赤が多く含まれているブロックと、そ
うでないブロックを判定し、赤い画素を多く含むブロッ
クにはより小さい量子化値を割り当て、そうでないブロ
ックにはより大きな量子化値を割り当てるようにしてい
る。
【0014】このような適応的な量子化値制御の具体的
なフローチャートを図6を参照して説明する。
【0015】まず入力画像を入力画像の画素配列として
図7のように色差成分Cr、Cbそれぞれについて1DC
Tブロック(8×8)を定義する。かっこ内の数字は画
素の位置を示す変数である。処理がスタートすると、画
素をカウントする変数"n"、赤画素の数をカウントする
変数"c"が初期化される(ステップ1)。
【0016】次に、ブロック単位の処理が終了したかど
うかの判定があり(ステップ2)、終了していない場合
は次の処理に入り、現在処理している画素が赤い画素か
どうかの判定(Red?)を行う(ステップ3)。この判定
法は、 Cr(n)〉Crth and Cb(n)〉Cbth で与えられる。これは赤成分が基準値Crthよりも大き
く、かつ青成分が基準値Cbthより少ないときを赤の画素
であると判定する例である。
【0017】赤画素と判定された場合、cは1だけイン
クリメントされ(ステップ4)、そうでない場合インク
リメントされない。この処理の後に、nを1だけインク
リメントし、元のルーチンに戻る(ステップ5)。この
判定処理は全画素(64画素)終了するまで繰り返えさ
れ、赤の画素であると判定される都度cの値がインクリ
メントされる。
【0018】全画素に対する判定処理が終了すると、赤
の判定画素数が基準値Cthより大きい場合は、赤い画素
の多いブロック(Red)との判定を下し(ステップ6)、
参照量子化値Qrefに重み付け係数(重み係数)rとし
て例えば0.5をかけて新たな量子化値Qとして出力す
る(ステップ7)。
【0019】これに対して、cの値が基準値Cthより大
きくない場合は赤い画素の少ないブロック(non-Red)と
判定し(ステップ6)、参照量子化値Qrefに別の重み
係数rとして2.0をかけて新たな量子化値Qとして出
力する(ステップ8)。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】このように従来では所
定のDCTブロック内の赤の画素数を算出し、その値に
応じて量子化値を適応的に制御するようにしているが、
このような判定法では以下に示すような問題点を有す
る。
【0021】まず第1に、画面の中に細かな赤い部分が
点在するような絵柄では、赤の部分は歪みが生じても目
立ちにくいから、赤成分Crに対する量子化値Qはそれ
ほど小さくする必要がない。にもかかわらず、上述した
従来の赤ブロック判定法であると、細かな赤の画素が全
てカウントされることになるので、赤の量子化値Qを小
さくし過ぎてしまい、結果的に赤成分Crで消費される
符号量を増やし、輝度成分や青成分Cbで使うべき符号
量が少なくなり全体の画質を損ねてしまう。
【0022】第2に、赤のフラットな画像がDCTブロ
ック内に少しだけかかっているような絵柄では、赤の部
分の歪みは目立ちやすいため赤成分Crに関する量子化
値Qを小さくする必要がある。しかし、従来の赤ブロッ
ク判定法であると、赤の画素のカウント値が少なくなる
ため、non-Redの判定が行われる(ステップ6,8)。
その結果、赤の量子化値Qが大きくなり過ぎ、赤のフラ
ットな画像部分の歪みが目立ってしまう。
【0023】第1の問題点を解決するためにステップ6
での基準値Cthの値を小さくすると、第2の問題点がよ
りひどくなる。第2の問題点を解決するために基準値C
thの値を大きくすると、第1の問題点がよりひどくな
る。したがって両方の問題点をバランス良く解決できな
かった。
【0024】そこで、この発明はこのような従来の課題
を解決したものであって、赤のフラットな画像部分を正
確に検出できるようにして圧縮符号化に伴う画質劣化を
改善したものである。
【0025】
【発明が解決しようとする手段】上述した課題を解決す
るため、この発明に係る信号圧縮方法は、画像信号を圧
縮符号化する際、量子化値が適応的に制御されるように
なされた信号圧縮方法において、画素分布をブロック単
位で判定するに当たり、注目画素に隣接する画素を参照
しながら画素分布を決定し、ブロック単位での画素分布
値に基づいてその量子化値が適応的に制御されるように
なされたことを特徴とする。
【0026】請求項7に記載したこの発明に係る信号圧
縮装置では、入力画像信号がDCT変換手段を介して量
子化手段に供給され、適応的量子化制御手段で生成され
た量子化値に基づいてDCT係数が量子化されると共
に、上記適応的量子化制御手段では、注目画素に隣接す
る画素を参照しながらその量子化値が適応的に制御され
るようになされたことを特徴とする。
【0027】この発明においても最初に赤の画素かどう
かを第1の基準値を用いて判定する。この判定処理をブ
ロック全体で行い、判定結果を記憶しておく。次に、こ
の判定結果に基づいて、再度点在する画素であるか、フ
ラットな中の画素であるかを判定する。そのため注目画
素の判定結果が「1」であり、赤の画素と判定されてい
るとき、その周辺の画素の判定結果を参照する。まわり
の画素の判定結果が「1」であるときには、連続して赤
い領域が存在するものとして、始めてこの注目画素を赤
として判定する。この最終的な判定結果のブロック内で
の累積結果に基づいてそのブロックでの量子化値が選択
される。
【0028】点在するような場合には赤画素とは判定さ
れないため累積結果の値は小さくなるから、これによっ
て大きな重み係数(第1の重み係数)rが選択される。
フラットな赤であるときには累積結果の値が大きくなる
ので、この場合には小さな値を採る第2の重み係数rが
選択される。その結果、赤のフラットな部分での量子化
値が小さくなってその部分の量子化誤差が少なくなり、
これに伴って画質劣化が改善される。
【0029】
【発明の実施の形態】続いて、この発明に係る信号圧縮
方法および信号圧縮装置の一実施態様を図面を参照して
詳細に説明する。
【0030】図1はこの発明に係る信号圧縮方法を内蔵
した信号圧縮装置10の一実施態様である信号圧縮系の
概要を示す系統図であり、図2はその信号伸長系の概要
を示す系統図である。
【0031】この例では動画像を圧縮する際に使用され
る国際的な規格であるMPEG2の圧縮および伸長系に
適用した場合について説明する。
【0032】図1に示す信号圧縮装置10にあって、入
力画像はまずDCT変換手段12において、空間面の信
号から周波数面の信号(DCT係数)に変換される。こ
の変換は演算精度などにも依存するが、基本的に可逆な
変換である。
【0033】DCT係数は次に量子化手段14によって
その振幅を圧縮される。量子化手段14は画像の情報量
を減らすために行われる不可逆な変換処理であり、量子
化値QでDCT係数を除算することによって行われる。
量子化値Qが大きいほどDCT係数の振幅が小さくな
り、これに伴って可変長符号化後の符号量も少なくな
る。量子化値Qはマクロブロック内では一定であるが、
マクロブロック間で変更することもできる。
【0034】量子化されたDCT係数は次に可変長符号
化手段16に入力され、可逆な可変長符号への変換処理
によって映像情報の圧縮が行われる。この可変長符号処
理によって発生した符号量(発生符号量)はDCT係数
ごとに変動するため、次のバッファメモリ18において
出力レートが一定となるようにバッファリングされる。
そして出力レートが一定な圧縮データとなされた状態で
転送されたり、各種媒体に記録される。この際、マクロ
ブロックごとの量子化値も伝送される。復号時に使用す
るからである。
【0035】可変長符号化手段16によって発生した情
報発生符号量は符号量制御手段20にも供給される。こ
の符号量制御手段20では符号量が多い場合は参照量子
化値Qrefを大きくし、符号量が少ない場合は参照量子
化値Qrefを小さくするような制御が行われる。さらに
適応的量子化制御手段22に入力画像情報と共に供給さ
れて、入力画像情報に応じた適応的な制御がなされてバ
ッファメモリ18の出力レートが一定となるように量子
化値Qが制御される。
【0036】続いて、圧縮データを伸長する信号伸長装
置(データ伸長装置)24を図2を用いて説明する。
【0037】出力レートが一定になされた圧縮データは
可変長復号化手段26に供給されて、量子化後のDCT
係数に変換される。この信号(DCT係数)は逆量子化
手段28に入力され、量子化したときの量子化値Qが入
力信号(圧縮データ)の中から抽出される。抽出された
量子化値Qを用いて逆量子化手段28で乗算処理が行わ
れる。乗算処理は逆量子化処理そのものであり、この逆
量子化処理によってDCT係数(圧縮処理中のDCT係
数)に量子化誤差を加えた信号が得られる。量子化誤差
の量は、量子化値Qの大きさに依存し、量子化値Qが大
きいほど大きな値となる。
【0038】量子化誤差を持ったDCT係数は、DCT
逆変換手段30に入力され、空間面の信号に変換されて
出力画像信号となる。この出力画像信号は上述したよう
にDCT係数の量子化誤差を持つため特有の歪み(画歪
み)を持つ。この画歪みは画像全体で発生しているが、
特に上述したように赤の画像で構成されたフラットな画
像部分において目立つ。
【0039】この画歪みの発生を抑えるべくこの発明で
は以下に説明するような適応的量子化制御が行われる。
【0040】まず入力画像を入力画像の画素配列として
図4のようにCr、Cbそれぞれに定義する。図4に示す
(8×8)のDCTブロックにおいて、かっこ内の数字
は画素の位置を示す変数である。また、図5に示すよう
に判定処理の途中結果を記憶するための、この例では
(8×8)ブロックで構成された検出結果記憶配列dを
新たに設ける。
【0041】さて、図3に示すように赤ブロック判定処
理がスタートすると、画素をカウントする変数"n"が初
期化される(ステップ41)。次に、ブロック単位の処
理が終了したかどうかの判定があり(ステップ42)、
終了していない場合は次の処理に入り、現在処理してい
る画素が赤い画素かどうかの判定(Red?)が行われる
(ステップ43)。
【0042】この判定を行うため、この発明では赤の画
素と青の画素の双方を用いると共に、赤の画素に関して
は第1の基準値を用いて画素の色相が判別される。この
例では第1の基準値として2つの閾値Rth1,Rth2
(〈Rth1)を用い、これら閾値の間にあるときで、し
かも青成分も2つの閾値Bth1,Bth2(〈Bth1)の間
にあるとき、その画素の色相は赤、つまり赤の画素と判
断する。つまり、 Rth1〉Cr(n)〉Rth2 and Bth1〉Cb(n)〉Bth2 青成分用の閾値Bth1,Bth2は赤成分用の閾値Rth1,
Rth2に比べて非常に小さな値に選ばれている。両不等
式を満足したとき始めて赤の画素と判定する。図6ステ
ップ3で使用する判定処理をそのまま流用することもで
きる。
【0043】この色相判定により赤の画素と判定された
場合、検出結果記憶配列に"r"が書き込まれ、そうでな
い場合は書き込まれない(ステップ43,44)。r=
1とすることもできる。
【0044】この処理の後に、nを1だけインクリメン
トして元のルーチンに戻り、全画素(64画素)の処理
が終了するまで上記処理を繰り返す(ステップ45,4
2)。
【0045】全画素の処理が終了すると、画素をカウン
トする変数"n"および赤の画素数をカウントする変数"
c"が初期化される(ステップ42,46)。次に、ブ
ロック単位の処理が終了したかどうかの判定があり(ス
テップ47)、終了していない場合は次の処理に入り、
現在処理している画素が前の処理過程で赤い画素と判定
されたかどうかを確認する(ステップ48)。つまり、
判定結果d(n)がrであるかどうかが判定される。
【0046】前処理過程で赤の画素であると判定されて
いるときには、次のグループGpの判定処理に移る(ス
テップ49)。このグループ判定では、今注目している
画素の上下、左右の画素の何れかに、前処理過程で赤の
画素と判定された画素が存在するかどうかを判定する処
理である。したがって次のような判定式が用いられる。 d(n-1)=r or d(n+1)=r or d(n-8)=r or d(n+8)=r この判定処理は、赤の画素が点在するようなときは、そ
の画素を赤の画素としては判定しないようにするためで
ある。注目画素の上下左右の何れかが赤の画素であると
きには、注目画素が連続する赤の画素であると判断して
も差し支えないからである。
【0047】注目画素の上下、左右の画素の何れかに、
前処理過程で赤の画素と判断された画素が存在するとき
には、フラットな赤いブロックが存在すると判断して、
赤画素数カウント値cを1だけインクリメントする(ス
テップ50)。
【0048】以上の処理が終わるとnを1だけインクリ
メントしてから元のルーチンに戻り、全画素(64画
素)の処理が終了するまで上記処理を繰り返す(ステッ
プ51,47)。
【0049】全画素の処理が終了すると、赤画素数c値
が基準値(第2の基準値)cthと比較され、基準値cth
より小さいときは赤いフラットな部分の少ないブロック
(non-Red)とする。つまり赤の画素が点在しているもの
と判断する(ステップ52)。そのときには、参照量子
化値Qrefに第1の重み係数r例えば2.0をかけたも
のを量子化値Qとして出力する(ステップ54)。
【0050】基準値cthより大きい場合には赤いフラッ
トな部分の多いブロック(Red)であると判断されるか
ら、この場合には参照量子化値Qrefに第2の重み係数
r例えば0.5をかけたものを量子化値Qとして出力す
る(ステップ53)。
【0051】このように注目画素のグループ判定を行
い、そのときの赤画素数からフラットな赤画像である
か、点在する赤画像であるかを判定することによって、
従来の問題点を解決できる。
【0052】まず第1に、画面の中に赤い細かな部分が
点在するような絵柄では、赤の部分は歪みが生じても目
立ちにくいため赤成分Crの量子化値Qはそれほど小さ
くする必要がない。本発明による赤ブロック判定法であ
ると、細かな赤の画素はグループGpの判定により無視
され、赤画素とは判定されない。その結果赤画素として
はカウントされずに、non-Redの判定が行われるため、
赤成分Crの量子化値Qは小さくならない。
【0053】第2に、赤のフラットな部分がブロック内
に少しだけかかっているような絵柄では、赤の部分の歪
みは目立ちやすいため、赤成分Crの量子化値Qを小さ
くする必要がある。本発明による赤ブロック判定法であ
ると、赤画素として判定される結果、基準値cthより大
きくなってそのときの量子化値Qを小さく設定できる。
【0054】したがって赤のフラットな部分がブロック
内に少しだけかかっている様な絵柄に対しては小さな量
子化値Qで量子化できるようになるから、その分量子化
歪みを目立たなくすることができる。したがって、従来
の問題点(第1および第2)をバランス良く解決でき
る。
【0055】この発明の変形例を以下に示す。 (1)赤画素判定として、赤成分Crと青成分Cb以外に
も、輝度成分Yを加えてもよい。輝度成分Yを使用する
ことによって、赤画素判定精度が向上する。 (2)注目画素に対して使用する周辺画素としては、上
下、左右の画素の他に斜め方向の隣接画素を用いてもよ
い。こうすると判定精度がさらに向上する。 (3)注目画素に対して用いる周辺画素として、実施の
態様では隣りの画素を使用したが、2画素以上離れた画
素を用いることもできる。 (4)ステップ52〜54では1つの基準値(第2の基
準値)cthを用い、2つの重み付け係数を選択するよう
にしているが、2つの基準値を用いることによって例え
ば3つの重み付け係数を選択することができる。例え
ば、0.5、2.0の他にその中間値である1.0つま
り、参照量子化値Qrefそのものを量子化値Qとして選
択できるようにすることもできる。 (5)赤画素以外に、他の色相の画素(青画素、肌色画
素)についても、適応的な量子化値制御処理を行うこと
もできる。 (6)赤画素以外にも、輝度レベルを参照し、所定の輝
度レベル(例えば低レベルでフラットな画像)の画素に
ついて、同時に同様な適応的な量子化値処理を行うこと
もできる。 (7)ステップ47での判定処理にあっては、注目画素
と同じ判定結果をもつ隣接画素が1あれば、連続する赤
の画像が存在するものとしているが、その数をさらに厳
しく設定すれば、より一層点在する赤の画像を排除でき
る。
【0056】
【発明の効果】このようにこの発明では、赤画素数をカ
ウントするにあたり、周辺画素の判定結果を考慮するこ
とによって、細かな赤画素をカウントせずにフラットな
赤い部分の赤画素のみをカウントするようにしたもので
ある。
【0057】このような判定処理を行うことによって、
より目立ちやすいフラットな赤い部分のみを赤画素とし
て正確に判定することができるようになり、その結果こ
の判定ブロックの量子化値を小さく、非判定ブロックの
量子化値を大きくするような適応的量子化値制御が正確
に行われるようになって、画面全体の画質劣化を改善す
ることができる。
【0058】したがってこの発明はMPEG2のような
圧縮符号化処理を行う信号圧縮方法および信号圧縮装置
に適用して極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る信号圧縮回路の一実施態様を示
す要部の系統図である。
【図2】その伸長回路の要部の系統図である。
【図3】赤画素判定処理の一例を示すフローチャートで
ある。
【図4】判定ブロックの説明図である。
【図5】検出結果記憶配列を示すブロックである。
【図6】従来の赤画素判定処理で使用するフローチャー
トである。
【図7】DCTブロックの説明図である。
【符号の説明】
10・・・信号圧縮装置、12・・・DCT変換手段、
14・・・量子化手段、16・・・可変長符号化手段、
20・・・符号量制御手段、22・・・適応的量子化制
御手段、24・・・信号伸長装置、26・・・可変長復
号化手段、28・・・逆量子化手段、30・・・DCT
逆変換手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像信号を圧縮符号化する際、量子化値
    が適応的に制御されるようになされた信号圧縮方法にお
    いて、 画素分布をブロック単位で判定するに当たり、注目画素
    に隣接する画素を参照しながら画素分布を決定し、 ブロック単位での画素分布値に基づいてその量子化値が
    適応的に制御されるようになされたことを特徴とする信
    号圧縮方法。
  2. 【請求項2】 上記画素の色相としては赤の色相である
    ことを特徴とする請求項1記載の信号圧縮方法。
  3. 【請求項3】 上記隣接画素としては、注目画素に対し
    上下左右の画素であることを特徴とする請求項1記載の
    信号圧縮方法。
  4. 【請求項4】 上記隣接画素のうちすくなくとも1つ
    が、上記注目画素と同一であるときには、その注目画素
    を同一の画素成分であると判定するようにしたことを特
    徴とする請求項3記載の信号圧縮方法。
  5. 【請求項5】 注目画素の色相が赤であるとき、画素分
    布値が基準値以下であるときには、参照量子化値に第1
    の重み係数を乗算したものがそのブロック内での量子化
    値として使用され、 上記基準値以上であるときには、上記参照量子化値に第
    2の重み係数を乗算したものがそのブロック内での量子
    化値として使用されたことを特徴とする請求項1記載の
    信号圧縮方法。
  6. 【請求項6】 注目画素の色相として赤が選ばれたと
    き、第1の基準値とこの注目画素レベルとの大小が判別
    され、 その判別結果を利用し、上記注目画素の判別結果に対し
    この注目画素と隣接する画素の判別結果が少なくとも1
    つ以上同じであるときには、上記注目画素は赤画素であ
    ると判定すると共に、 赤画素であると判定された判定結果から求められた同一
    ブロック内での赤画素数と第2の基準値との比較出力に
    基づいて、第1と第2の重み係数が選択されるようにな
    されたことを特徴とする請求項5記載の信号圧縮方法。
  7. 【請求項7】 入力画像信号がDCT変換手段を介して
    量子化手段に供給され、 適応的量子化制御手段で生成された量子化値に基づいて
    DCT係数が量子化されると共に、 上記適応的量子化制御手段では、注目画素に隣接する画
    素を参照しながらその量子化値が適応的に制御されるよ
    うになされたことを特徴とする信号圧縮装置。
  8. 【請求項8】 上記適応的量子化制御手段では、入力画
    像信号における注目画素の色相が赤であるときで、画素
    分布値が基準値以下であるときには、可変長符号化手段
    からの発生符号量に基づいて算出された参照量子化値に
    第1の重み係数を乗算したものがそのブロック内での量
    子化値として出力され、 上記基準値以上であるときには、上記参照量子化値に第
    2の重み係数を乗算したものがそのブロック内での量子
    化値として出力されるようになされたことを特徴とする
    請求項7記載の信号圧縮装置。
JP26976396A 1996-10-11 1996-10-11 量子化制御方法および量子化制御装置 Expired - Fee Related JP3845913B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26976396A JP3845913B2 (ja) 1996-10-11 1996-10-11 量子化制御方法および量子化制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26976396A JP3845913B2 (ja) 1996-10-11 1996-10-11 量子化制御方法および量子化制御装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006155107A Division JP2006271002A (ja) 2006-06-02 2006-06-02 符号化装置及び符号化方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10117351A true JPH10117351A (ja) 1998-05-06
JP3845913B2 JP3845913B2 (ja) 2006-11-15

Family

ID=17476816

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26976396A Expired - Fee Related JP3845913B2 (ja) 1996-10-11 1996-10-11 量子化制御方法および量子化制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3845913B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106878738A (zh) * 2011-01-24 2017-06-20 索尼公司 图像编码方法和信息处理设备

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006271002A (ja) * 2006-06-02 2006-10-05 Sony Corp 符号化装置及び符号化方法
JP4626644B2 (ja) 2007-11-26 2011-02-09 ソニー株式会社 符号化装置、符号化方法、プログラム、及び、撮像装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106878738A (zh) * 2011-01-24 2017-06-20 索尼公司 图像编码方法和信息处理设备
CN106878738B (zh) * 2011-01-24 2019-11-08 索尼公司 图像编码方法和信息处理设备

Also Published As

Publication number Publication date
JP3845913B2 (ja) 2006-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0183688B1 (ko) 영상부호화방법 및 장치
US8233060B2 (en) Image data processing apparatus, image data processing method, and program
JP3943333B2 (ja) 画像符号化方法、画像符号化復号化方法、画像符号化装置、及び画像記録再生装置
JP4186242B2 (ja) 画像信号処理装置及び画像信号処理方法
JPH08237669A (ja) 画像信号処理装置、画像信号処理方法および画像信号復号化装置
JPH0746596A (ja) イントラ−ブロックdc変換係数量子化方法
US20080123979A1 (en) Method and system for digital image contour removal (dcr)
JPH07236140A (ja) 動画像の復号化における雑音低減装置
JPH07154798A (ja) 画像符号化装置および画像符号化方法
US5754699A (en) Method of reducing mosquito noise generated during decoding process of image data and device for decoding image data using the same
JP2002077917A (ja) 画像データ処理装置及び画像データ処理方法
JP2003517796A (ja) 「ムラのあるピクチャ」効果を減らす方法
JPH08251422A (ja) ブロック歪み補正器及び画像信号伸張装置
US6717987B1 (en) Video compression method and apparatus employing error generation and error compression
JPWO2002080574A1 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよび記録媒体
JP2940422B2 (ja) 変換符号化された画像データの復号化時に生じるブロック歪の低減方法及び変換符号化された画像データの復号化装置
JP3845913B2 (ja) 量子化制御方法および量子化制御装置
JP3800435B2 (ja) 動画像信号処理装置
US6320987B1 (en) Pre-DCT residue filter
JP3081658B2 (ja) 画像信号符号化装置及び画像信号復号化装置
JP2900808B2 (ja) 画像データの復号化時に生じるモスキートノイズの低減方法及び画像データの復号化装置
JP2006271002A (ja) 符号化装置及び符号化方法
JPH07336684A (ja) 画像信号復号化装置
JP2900815B2 (ja) 適応コアリング方法及び適応コアリング装置
JP3448883B2 (ja) 適応型量子化器

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050531

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060214

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060308

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060320

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060328

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060523

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060602

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060801

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060814

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100901

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110901

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120901

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees