JP3844573B2 - パネルベンダにおけるワーク加工制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はパネルベンダにおけるワーク加工制御方法、特にトップダイとボトムダイによりワークを挟み、ベンドビームにより曲げ加工を施すパネルベンダにおいて、逆曲げしたフランジをボトムダイ上に載せることにより、逆曲げヘミング加工を可能にし、ワークの加工範囲を拡大するようにしたワーク加工制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ワークを自動的に折り曲げることにより、製品を大量に生産する場合には、しごき折曲げ加工機と称されるパネルベンダが使用されている。
【0003】
このパネルベンダは、例えば図6(A)に示す構成を有し、トップダイ31とボトムダイ32によりワークWを挟み、ベンドビーム33を上下に旋回移動することにより、該ワークWを折り曲げる。
【0004】
即ち、図3(B)に示すように、パネルベンダ30は、下押さえ板であるボトムダイ32と、上押さえ板であるトップダイ31を有し、該トップダイ31は、モータ駆動するZ軸22により上下動するクランプビーム39に支持されている。
【0005】
また、ベンドビーム33は、上曲げ刃33Aと下曲げ刃33Bを有し、いずれもモータ駆動するA軸20とD軸21により、前後方向と上下方向に移動するようになっている。
【0006】
更に上記パネルベンダ30は、その後方に、ワーク搬送・位置決め装置であるマニピュレータ34を備えている。
【0007】
このマニピュレータ34は、ワークWを回転軸35により上下方向に把持し、加工する辺の回転割り出しを行いながら該ワークWをパネルベンダ30へ供給する。また、マニピュレータ34は、モータ7Cとボールねじ37(Y軸)とナット36から成る駆動系により、パネルベンダ側へ位置決め自在となっている。
【0008】
このような構成を有するパネルベンダにおいて、ワークWを加工する方式には、正曲げ加工と逆曲げ加工がある。
【0009】
正曲げ加工は、図7(A)に示すように、トップダイ31とボトムダイ32で挟んだワークWの先端部を、ベンドビーム33の下曲げ刃33Bにより上方に折曲げ、フランジF1を加工する方式である。
【0010】
この正曲げしたフランジF1は、マニピュレータ34を後方へ移動させれば、ボトムダイ32上に載せることができ(図7(A)の真ん中の図)、更にトップダイ31を降下させることにより、正曲げしたフランジF1を押しつぶせば、正曲げヘミング加工を行うことができる(図7(A)の右図)。
【0011】
一方、逆曲げ加工は、図7(B)に示すように、トップダイ31とボトムダイ32で挟んだワークWの先端部を、ベンドビーム33の上曲げ刃33Aにより下方に折曲げ、フランジF2を加工する方式である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図7(B)に示す従来の逆曲げ加工方式の場合には、正曲げ加工方式と異なり(図7(A)の真ん中の図)、逆曲げしたフランジF2をボトムダイ32上に載せることができないという課題がある。
【0013】
即ち、従来は、逆曲げしたフランジF2をボトムダイ32上に載せようとする場合、ベンドビーム33の移動パターンとして、次の2つがある。
【0014】
第一の移動パターンは、図8(A)に示すように、先ず、ベンドビーム33の下曲げ刃33Bを、逆曲げしたフランジF2の真下に移動させ、次に、D軸21(図6(B))のみを動かして、ベンドビーム33を上昇させる。
【0015】
しかし、D軸21は偏心軸であり、このD軸21のみを動かしても、下曲げ刃33Bは直動せずに円弧運動を行うため、ボトムダイ32と干渉し、逆曲げしたフランジF2をボトムダイ32上に載せることはできない。その結果、逆曲げヘミング加工(図7(A)の右図に相当)ができず、加工範囲が狭められてしまう。
【0016】
また、第二の移動パターンは、図8(B)に示すように、先ず、ベンドビーム33の下曲げ刃33Bを、逆曲げしたフランジF2から離れた位置に移動させ、次に、D軸21(図6(B))のみを動かして、ベンドビーム33を上昇させる。
【0017】
しかし、上述したようにD軸21は偏心軸であり、このD軸21のみを動かしても、下曲げ刃33Bは直動せずに円弧運動を行うため、下曲げ刃33Bと接触したワークWが滑り、逆曲げしたフランジF2が下曲げ刃33Bの裏側に落ちてしまう。
【0018】
従って、逆曲げしたフランジF2をボトムダイ32上に載せることはできず、その結果、逆曲げヘミング加工(図7(A)の右図に相当)が不可能となり、加工範囲が狭められてしまう。
【0019】
即ち、従来は、D軸21のみでベンドビーム33を移動させていたため、逆曲げしたフランジF2をボトムダイ32上に載せることができなかった。
【0020】
本発明の目的は、パネルベンダにおいて、逆曲げしたフランジをボトムダイ上に載せることにより、逆曲げヘミング加工を可能にし、ワークの加工範囲を拡大することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、図1〜図6に示すように、
ワークWに曲げ加工を施す一対の曲げ刃を有し、前後方向と上下方向に移動するベンドビーム33、ボトムダイ32と協働してワークWを挟持するトップダイ31を有し、上下方向に移動するクランプビーム39、及びワークWを搬送・位置決めし、前後方向に移動するマニピュレータ34により構成されるパネルベンダにおいて、
(1)トップダイ31とボトムダイ32で挟持されたワークWに、ベンドビーム33により曲げ加工を行うステップと、
(2)曲げ加工されたワーク先端部F2の直下へ、ベンドビーム33の下曲げ刃33Bを移動させるステップと、
(3)ベンドビーム33の前後方向移動手段と上下方向移動手段を同時に動作させることにより、ワーク先端部F2を下曲げ刃33B上に搭載した状態で、ベンドビーム33を上昇させるステップと、
(4)ベンドビーム33の前後方向移動手段と上下方向移動手段、及びマニピュレータ34の前後方向移動手段を同時に動作させることにより、上昇したベンドビーム33のワーク先端部F2を搭載した下曲げ刃33Bを、ボトムダイ32の近傍まで移動させるステップと、
(5)マニピュレータ34の前後方向移動手段のみを動作させることにより、ボトムダイ32の近傍まで移動した下曲げ刃33Bから、ワーク先端部F2を後退させてボトムダイ32上に載せるステップと、
(6)ボトムダイ32上に載せたワーク先端部F2に、トップダイ31によりヘミング加工を行うステップから成ることを特徴とするパネルベンダにおけるワーク加工制御方法という技術的手段を講じている。
【0022】
従って、本発明の構成によれば、例えば、上記(1)のステップにおいて、ベンドビーム33の上曲げ刃33Aにより、ワークWに逆曲げ加工を行えば、(2)〜(4)のステップを経て、(5)のステップにおいて、逆曲げ加工したワークWの先端部をボトムダイ32上に載せることができるので、(6)のステップにおいて、逆曲げヘミング加工が可能となり、ワークの加工範囲を拡大することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、実施の形態により添付図面を参照して、説明する。
図1は本発明の実施形態の全体図であり、参照符号1は入力手段、2は演算手段、3は記憶手段、4はシーケンサ、5はベンドビーム制御手段、6はクランプビーム制御手段、7はマニピュレータ制御手段である。
【0024】
上記入力手段1は、本発明の動作の手順を定めたプログラム3Aを作成するキーボードであり、該プログラム3Aは、後述する演算手段2を介して記憶手段3に格納される(信号S1、S2)。
【0025】
上記演算手段2は、例えばパソコンであり、前記プログラム3Aを元にして制御コードを生成すると共に、該制御コードの動作手順により、後述する加工制御に必要な位置決めデータを生成し、更に図1の装置全体の制御を掌どる。
【0026】
この演算手段2は、制御コード生成部2Aと位置決めデータ生成部2Bにより構成されている。
【0027】
制御コード生成部2Aは、ワークWの形状、加工手順等から成るプログラム3Aと、機械の寸法、各軸のストローク等から成るパラメータ3Bを呼び出すことにより(信号S2)、制御コードを生成し、該制御コードをシーケンサ4へ伝送する(信号S10、信号S3)。
【0028】
位置決めデータ生成部2Bは、後述するベンドビーム33、クランプビーム39、及びマニピュレータ34が動作する場合に必要なA軸20等の移動量(信号S8)、又は加速度、速度、及び減速度(図4(B)、図5(B))を算出して(信号S9)、それらを位置決めデータとしてシーケンサ4へ伝送する(信号S3)。そして、これら位置決めデータは、ディスプレィ8に表示される。
【0029】
この位置決めデータ生成部2Bは、位置算出手段2B1と目標値算出手段2B2と移動量算出手段2B3と加減速度算出手段2B4により構成されている。
【0030】
位置算出手段2B1は、ベンドビーム33、クランプビーム39、及びマニピュレータ34が移動する場合に、その移動先のY−Z平面座標上における位置を算出する。
【0031】
例えば、ベンドビーム33の下曲げ刃33Bを、逆曲げしたフランジF2の真下に位置決めする場合には(図2のステップ103、図3))、その真下の位置(−4,−9)を算出し、下曲げ刃33B上に逆曲げしたフランジF2を搭載した状態で、ベンドビーム33を上昇させる場合には(図2のステップ104、図4)、その上昇先の位置(−4,4)を算出し、下曲げ刃33Bをボトムダイ32の近傍まで移動させると同時に、マニピュレータ34を後退させる場合には(図2のステップ105、図5)、下曲げ刃33Bの移動先の位置(0,4)を算出する。
【0032】
目標値算出手段2B2は、前記位置算出手段2B1により算出された位置に基づいて、ベンドビーム33の前後方向移動手段であるA軸20、上下方向移動手段であるD軸21、クランプビーム39の上下方向移動手段であるZ軸22、及びマニピュレータ34の前後方向移動手段であるY軸37の目標値(パルス値)を算出する。
【0033】
移動量算出手段2B2は、前記目標値算出手段2B2により算出された目標値に基づいて、上述したA軸20、D軸21、Z軸22、及びY軸37の移動量を算出する。
【0034】
そして、移動量算出手段2B3により算出された移動量は、A軸20、D軸21、Z軸22、及びY軸37を同時に動作させない、いわば各軸個別動作の場合は(例えば、逆曲げ加工の場合や(ステップ101)、ベンドビーム33を上昇させる場合や(ステップ102)、ベンドビーム33の下曲げ刃33Bを、逆曲げしたフランジF2の真下に位置決めする場合(ステップ103)等)、直接にシーケンサ4を介して(信号S8、信号S3)、位置決めユニット5A1、5B1、6A、7Aへ送信され、指令値が算出される(例えばステップ103(図2)を構成するステップ103D(図3))。
【0035】
しかし、移動量算出手段2B3により算出された移動量は、A軸20とD軸21を同時に動作させる2軸補間動作の場合や(ステップ104(図2)を構成するステップ104C(図4))、A軸20とD軸21とY軸37を同時に動作させる3軸補間動作の場合には(ステップ105(図2)を構成するステップ105C(図5))、次段の加減速度算出手段2B4へ送信される。
【0036】
加減速度算出手段2B4は、前記移動量算出手段2B3により算出された各移動量に基づいて、2軸補間動作(図2のステップ104)と3軸補間動作(図2のステップ105)の場合に、各軸を所定の時間0〜t1、t1〜t2、t2〜t3内(図4(B)の右図、図5(B)の右図)に同時に動作させる場合の加速度、速度、及び減速度を算出する(ステップ104(図2)を構成するステップ104D(図4)、ステップ105(図2)を構成するステップ105D(図5))。
【0037】
そして、この加減速度算出手段2B4により算出された加速度等は、シーケンサ4を介して(信号S9、信号S3)、2軸補間動作の場合には、位置決めユニット5A1、5B1へ(信号S4、信号S5)、また3軸補間動作の場合には、位置決めユニット5A1、5B1、7Aへ(信号S4、信号S5、信号S7)送信され、指令値が算出される(ステップ104(図2)を構成するステップ104E(図4)、ステップ105(図2)を構成するステップ105E(図5))。
【0038】
また、上記シーケンサ4は、演算手段2から伝送された制御コードと位置決めデータを一旦格納し、制御タイミングを調整することにより(信号S4〜S7)、後述するベンドビーム制御手段5等へ伝送する。
【0039】
更にベンドビーム制御手段5は、上記位置決めデータ生成部2Bの移動量算出手段2B3により算出された移動量や、加減速度算出手段2B4により算出された各加速度、速度、及び減速度に基づいて指令値を算出し、各指令値により、A軸20とD軸21を動作させることにより、ベンドビーム33を制御する。
【0040】
このベンドビーム制御手段5により、既述した2軸補間動作(図2のステップ104)等のベンドビーム33自体の移動制御の他、該ベンドビーム33を利用した逆曲げ加工(図2のステップ101)等ワークWの曲げ加工が行われる。
【0041】
ベンドビーム制御手段5は、A軸20の動作を制御するA軸制御部5AとD軸21の動作を制御するD軸制御部5Bにより構成され、A軸制御部5Aは、位置決めユニット5A1とサーボアンプ5A2とサーボモータ5A3とエンコーダ5A4により、D軸制御部5Bは、位置決めユニット5B1とサーボアンプ5B2とサーボモータ5B3とエンコーダ5B4により、それぞれ構成されている。
【0042】
このうち、位置決めユニット5A1と5B1は、シーケンサ4を介して伝送されたA軸20とD軸21の移動量や、加速度等に基づき、目標値としての指令値をそれぞれ算出し、サーボアンプ5A2と5B2は、各指令値を増幅し、サーボモータ5A3と5B3は、各指令値により回転しそれぞれA軸20とD軸21を動作させる。
【0043】
また、サーボモータ5A3と5B3には、A軸20とD軸21がそれぞれ結合されている。
【0044】
A軸20とD軸21は共に偏心軸であって(図6(B))、A軸20は、ベンドビーム33を前後方向に移動させることにより、該ベンドビーム33とボトムダイ32のクリアランス調整を行い、D軸21は、ベンドビーム33を上下方向に移動させることにより、ワークWの逆曲げ加工等を行う。
【0045】
エンコーダ5A4と5B4は、各指令値を位置決めユニット5A1と5B1へフィードバックすることにより、目標値と現在値との差が誤差信号として検出され、ベンドビーム33が正確に位置決めされるようになっている。
【0046】
クランプビーム制御手段6は、上記位置決めデータ生成部2Bの移動量算出手段2B3により算出された移動量に基づいて指令値を算出し、該指令値により、Z軸22(図6(B))を動作させることにより、トップダイ31を支持するクランプビーム39を上下方向に移動させる。
【0047】
このクランプビーム制御手段6により、例えばトップダイ31を降下させ、逆曲げ加工を行う場合に(図2のステップ101)ボトムダイ32と協働してワークWを挟んだり、逆曲げしたフランジF2をボトムダイ32上に載せた後に、逆曲げヘミング加工を行う(図2のステップ107)。
【0048】
クランプビーム制御手段6は、位置決めユニット6Aとサーボアンプ6Bとサーボモータ6Cとエンコーダ6Dにより、構成されている。
【0049】
このうち、位置決めユニット6Aは、シーケンサ4を介して伝送されたZ軸22の移動量に基づき、目標値としての指令値を算出し、サーボアンプ6Bは、その指令値を増幅し、サーボモータ6Cは、該指令値により回転しZ軸22を動作させる。
【0050】
また、サーボモータ6Cには、Z軸22が結合されている。
【0051】
Z軸22は偏心軸であって(図6(B))、該Z軸22は、クランプビーム39を上下方向に移動させ、例えば該クランプビーム39に支持されたトップダイ31を降下させることにより、既述したように、ボトムダイ32と協働してワークWを挟んだり(図2のステップ101)、逆曲げヘミング加工を行う(図2のステップ107)。
【0052】
エンコーダ6Dは、指令値を位置決めユニット6Aへフィードバックすることにより、目標値と現在値との差が誤差信号として検出され、クランプビーム39が正確に位置決めされるようになっている。
【0053】
マニピュレータ制御手段7は、上記位置決めデータ生成部2Bの移動量算出手段2B3により算出された移動量や、加減速度算出手段2B4により算出された各加速度、速度、及び減速度に基づいて指令値を算出し、該指令値により、Y軸37を動作させることにより、マニピュレータ34を前後方向に移動させる。
【0054】
このマニピュレータ制御手段7は、前記ベンドビーム制御手段5と協働することにより、既述した3軸補間動作を行ったり(図2のステップ105)、マニピュレータ34のみを後退させることにより、逆曲げしたフランジF2をボトムダイ32上に載せる(図2のステップ106)。
【0055】
マニピュレータ制御手段7は、位置決めユニット7Aとサーボアンプ7Bとサーボモータ7Cとエンコーダ7Dにより、構成されている。
【0056】
このうち、位置決めユニット7Aは、シーケンサ4を介して伝送されたY軸37の移動量や、加速度等に基づき、目標値としての指令値を算出し、サーボアンプ7Bは、該指令値を増幅し、サーボモータ7Cは、該指令値により回転しY軸37を動作させる。
【0057】
また、サーボモータ7Cには、Y軸37が結合されている。
【0058】
Y軸37は、例えばボールねじであって(図6(A))、マニピュレータ34を前後方向に移動させることにより、クランプ手段35により把持されたワークWの搬送・位置決めを行う。
【0059】
エンコーダ7Dは、指令値を位置決めユニット7Aへフィードバックすることにより、目標値と現在値との差が誤差信号として検出され、マニピュレータ34が正確に位置決めされるようになっている。
【0060】
以下、上記構成を有する本発明による動作を、図2に基づいて説明する。
【0061】
先ず、ステップ101においては、トップダイ31とボトムダイ32によりワークWを挟み、該ワークWの先端部を、ベンドビーム33の上曲げ刃33Aで下方に折曲げることにより、逆曲げ加工を行い、逆曲げしたフランジF2を形成する。
【0062】
次に、ステップ102において、ベンドビーム33を上昇させる。即ち、A軸20(図6(B))はそのままで、D軸21を動作させてワークWと干渉しない位置までベンドビーム33を上昇させ、またY軸37を動作させてワークWを押し込む。
【0063】
次いで、ステップ103において、ベンドビーム33の下曲げ刃33Bを、逆曲げしたフランジF2の真下に移動し位置決めする。
【0064】
このステップ103の詳細は、図3に示されており、先ず、ステップ103Aにおいて、位置算出手段2B1(図1)により、逆曲げしたフランジF2の真下の下曲げ刃33BのY−Z平面座標上における位置、例えば(−4,−9)を算出し、次に、ステップ103Bにおいて、前記下曲げ刃33Bの位置(−4,−9)に基づき、目標値算出手段2B2(図1)により、A軸20とD軸21の目標値を算出し、ステップ103Cにおいて、この目標値に基づいて、移動量算出手段2B3により移動量を算出する(信号S8)。
【0065】
そして、該移動量をシーケンサ4を介して(信号S3)位置決めユニット5A1、5B1に伝送すると(信号S4、信号S5)、ステップ103Dにおいて、A軸20、D軸21の指令値が算出され、ステップ103Eにおいて、この指令値により、ベンドビーム33を所定の位置まで移動させる。
【0066】
ステップ104においては、下曲げ刃33B上に逆曲げしたフランジF2を搭載した状態で、ベンドビーム33を上昇させる。
【0067】
このステップ104の詳細は、図4に示されており、先ず、ステップ104Aにおいて、位置算出手段2B1(図1)により、逆曲げしたフランジF2を持ち上げる場合のベンドビーム33の下曲げ刃33Bの位置、例えば(−4,4)を算出し、ステップ104Bにおいて、この位置に基づき、目標値算出手段2B2により、A軸20とD軸21の目標値を算出し、ステップ104Cにおいて、目標値に基づいて、移動量算出手段2B3により、A軸20とD軸21の移動量を算出する。
【0068】
そして、ステップ104Dにおいては、前記各移動量に基づいて、A軸20とD軸21を同時に動作させる場合の加速度、速度、及び減速度を算出する。
【0069】
即ち、本発明は、例えば図4(B)の右図に示す連続した時間0〜t1とt1〜t2とt2〜t3内において、A軸20とD軸21とを同時に移動させることにより、下曲げ刃33Bが直進するようにして、ベンドビーム33を上昇させようとするものである。
【0070】
従って、A軸20とD軸21とが同時に、0〜t1では加速運動を行い、t1〜t2では等速運動を行い、t2〜t3では減速運動を行うように、加速度、速度、減速度をそれぞれ設定する必要がある。
【0071】
このため、加減速度算出手段2B4においては、上記移動量算出手段2B2により算出したA軸20の移動量とD軸21の移動量に基づき、2軸補間動作が可能なように、加速度、速度、及び減速度をそれぞれ算出する。
【0072】
次いで、ステップ104Eにおいては、各加速度、速度、及び減速度に基づいて、位置決めユニット5A1、5B1により指令値を算出し、ステップ104Fにおいては、この指令値により、下曲げ刃33B上に逆曲げしたフランジF2を搭載した状態で(図4(A))、ベンドビーム33を制御し、位置(−4,4)まで上昇させる。
【0073】
次に、図2のステップ105において、ベンドビーム33の下曲げ刃33Bをボトムダイ32の近傍まで移動させると同時に、マニピュレータ34を後退させる。即ち、下曲げ刃33Bを、逆曲げしたフランジF2を搭載した状態で、ボトムダイ32の近傍まで移動させる。
【0074】
このステップ105の詳細は、図5に示されており、先ず、ステップ105Aにおいて、逆曲げしたフランジF2を搭載した下曲げ刃33Bの移動先の位置、例えば(0,4)を算出し、ステップ105Bにおいて、下曲げ刃33Bの位置からA軸20とD軸21の目標値を算出すると共に、下曲げ刃33BのY軸座標上の位置からY軸37の目標値を算出する。
【0075】
次に、ステップ105Cにおいては、前記目標値に基づいて、A軸20、D軸21、Y軸37の移動量を算出し、ステップ105Dにおいて、移動量に基づき、A軸20とD軸21とY軸37を同時に動作させる場合の加速度、速度、及び減速度を算出する。
【0076】
即ち、本発明は、例えば図5(B)の右図に示す連続した時間0〜t1とt1〜t2とt2〜t3内において、A軸20とD軸21とY軸方向とを同時に動作させることにより、下曲げ刃33Bを直進させてボトムダイ32の近傍まで移動させると共に、マニピュレータ34を後退させようとするものである。
【0077】
従って、A軸20とD軸21とY軸37とが同時に、0〜t1では加速運動を行い、t1〜t2では等速運動を行い、t2〜t3では減速運動を行うように、加速度、速度、減速度をそれぞれ設定する必要がある。
【0078】
このため、加減速度算出手段2B4においては、上記移動量算出手段2B2により算出したA軸20とD軸21とY軸37の移動量に基づき、3軸補間動作が可能なように、加速度、速度、及び減速度をそれぞれ算出する。
【0079】
次いで、ステップ105Eにおいては、各加速度、速度、及び減速度に基づいて、位置決めユニット5A1、5B1、7Aにより指令値を算出し、ステップ105Fにおいては、この指令値により、ベンドビーム33とマニピュレータ34を同時制御し、下曲げ刃33Bを、逆曲げしたフランジF2を搭載した状態で、位置(0,4)まで(図5(B))移動させる。
【0080】
更に、図2のステップ106において、Y軸37を制御してマニピュレータ34のみを後退させることにより、逆曲げしたフランジF2をボトムダイ32上に載せ、最後に、ステップ107において、Z軸22を制御してトップダイ31を降下させることにより、逆曲げヘミング加工を行う。
【0081】
【発明の効果】
上記のとおり、本発明によれば、パネルベンダにおけるワーク加工制御方法を、A軸とD軸の2軸補間動作により、曲げ加工されたワーク先端部を、ベンドビームの下曲げ刃上に搭載して上昇させ、A軸とD軸とY軸の3軸補間動作により、ワーク先端部を搭載して上昇した下曲げ刃をボトムダイの近傍まで移動させ、Y軸のみの各軸個別動作により、ワーク先端部を後退させ下曲げ刃からボトムダイ上に載せてヘミング加工を行うように構成したことにより、パネルベンダにおいて、逆曲げしたフランジをボトムダイ上に載せることにより、逆曲げヘミング加工を可能にし、ワークの加工範囲を拡大するという技術的効果を奏することとなった。
【0082】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す全体図である。
【図2】本発明の動作を説明するフローチャートである。
【図3】図2のステップ103の詳細を説明する図である。
【図4】図2のステップ104の詳細を説明する図である。
【図5】図2のステップ105の詳細を説明する図である。
【図6】本発明の対象であるパネルベンダの説明図である。
【図7】従来の加工方式を説明する図である。
【図8】従来技術の課題を説明する図である。
【符号の説明】
1 入力手段
2 演算手段
2A 制御コード生成部
2B 位置決めデータ生成部
2B1 位置算出手段
2B2 目標値算出手段
2B3 移動量算出手段
2B4 加減速度算出手段
3 記憶部
4 シーケンサ
5 ベンドビーム制御手段
6 クランプビーム制御手段
7 マニピュレータ制御手段
8 ディスプレィ
W ワーク
Claims (3)
- ワークに曲げ加工を施す一対の曲げ刃を有し、前後方向と上下方向に移動するベンドビーム、ボトムダイと協働してワークを挟持するトップダイを有し、上下方向に移動するクランプビーム、及びワークを搬送・位置決めし、前後方向に移動するマニピュレータにより構成されるパネルベンダにおいて、
(1)トップダイとボトムダイで挟持されたワークに、ベンドビームにより曲げ加工を行うステップと、
(2)曲げ加工されたワーク先端部の直下へ、ベンドビームの下曲げ刃を移動させるステップと、
(3)ベンドビームの前後方向移動手段と上下方向移動手段を同時に動作させることにより、ワーク先端部を下曲げ刃上に搭載した状態で、ベンドビームを上昇させるステップと、
(4)ベンドビームの前後方向移動手段と上下方向移動手段、及びマニピュレータの前後方向移動手段を同時に動作させることにより、上昇したベンドビームのワーク先端部を搭載した下曲げ刃を、ボトムダイの近傍まで移動させるステップと、
(5)マニピュレータの前後方向移動手段のみを動作させることにより、ボトムダイの近傍まで移動した下曲げ刃から、ワーク先端部を後退させてボトムダイ上に載せるステップと、
(6)ボトムダイ上に載せたワーク先端部に、トップダイによりヘミング加工を行うステップから成ることを特徴とするパネルベンダにおけるワーク加工制御方法。 - 上記(3)のステップにおいて、ベンドビームの前後方向移動手段であるA軸と、ベンドビームの上下方向移動手段であるD軸の2軸補間動作により、ワーク先端部を下曲げ刃上に搭載した状態で、ベンドビームを上昇させる請求項1記載のパネルベンダにおけるワーク加工制御方法。
- 上記(4)のステップにおいて、ベンドビームの前後方向移動手段であるA軸と、ベンドビームの上下方向移動手段であるD軸と、マニピュレータの前後方向移動手段であるY軸の3軸補間動作により、上昇したベンドビームのワーク先端部を搭載した下曲げ刃を、ボトムダイの近傍まで移動させる請求項1記載のパネルベンダにおけるワーク加工制御方法。
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