JP3844567B2 - ディスク選択機能を有するディスク装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンパクトディスク(CD)やディジタルバーサタイルディスク(DVD)などの複数枚のディスクのうちのいずれかを選択して駆動するディスク選択機能を有するディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数のディスクのうちのいずれかを選択して駆動する従来のディスク選択機能を有するディスク装置(ディスクチェンジャ)は、複数枚のディスクが収納されたマガジンが筐体内に装填される。ディスクの選択動作としては、ターンテーブルや光ヘッドを有するディスク駆動ユニットと、ディスク搬送機構が、共にディスクの並び方向に沿って移動し、選択されたディスクに対向する位置にて停止する。この位置で、前記ディスク搬送機構により選択されたディスクが引き出され、ディスク駆動ユニット内のターンテーブルにクランプされる。
【0003】
しかし、上記従来のディスク選択機能を有するディスク装置では、ディスク収納部から選択されたディスクを引き出して、ディスク駆動ユニットで駆動するものであるため、前記ディスク収納部は、例えば直径12cmのディスクよりもやや大きなスペースを必要とし、さらにこのディスク収納部から引き出されたディスクを駆動する領域が必要であるため、平面で見たときに、必要となる面積がかなり広くなる。したがって、ディスク装置の平面形状を小さくするのに限界がある。
そこで、ディスク収納部に収納されたディスクの間隔を広げ、選択されたディスクの下方などに空間を形成し、この空間内にディスク駆動ユニットを介入させて、選択されたディスクを駆動するという方法も考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来は、ディスク収納部内において、各ディスクが平行のまま、それぞれのディスクをディスク面と直交する方向へ移動させて、前記空間を形成するものが主であったため、実際にディスクを移動させて前記空間を形成するのが困難であり、例えばディスクが収納されたマガジンをディスク面に直交する方向へ分割するなどのきわめて複雑な構造となっている。
したがって、1DINサイズなどの小さな筐体内に、直径12cmのCDなどを収納し、しかもいずれかのディスクを選択して駆動するいわゆる1DINチェンジャは実現しにくいのが実情である。
【0005】
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、比較的簡単な構造で、複数枚のディスク間に空間を形成できるようにし、小さい筐体内に収納されたディスクの選択動作を可能としたディスク選択機能を有するディスク装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のディスク選択機能を有するディスク装置は、ディスク(D)を支持する支持体(6)が複数設けられ、それぞれの支持体(6)が一方の側を支点(8)として回動自在に支持されたディスク収納部(I)と、いずれかの前記支持体(6)を選択するディスク選択手段(VI)と、ディスク(D)を駆動するディスク駆動ユニット(II)とが設けられ、
前記支持体(6)の厚さ寸法は、前記支点(8)の配置間隔(h)よりも短く、各支持体(6)が互いに接近した状態で、前記支持体(6)の自由端側の間隔が前記間隔(h)よりも狭くなり、
前記ディスク選択手段(VI)には、互いに接近した各支持体(6)を支える持ち上げ部(47a)と、選択された支持体(6)が、前記ディスク駆動ユニット(II)の移動方向に対してほぼ平行となるように、前記持ち上げ部(47a)による持ち上げ量を、選択された支持体(6)に応じて変化させる姿勢制御部(59a)と、選択された支持体(6)が重力方向へ回動しないように保持する保持部(61a)と、が設けられ、
選択動作では、選択された支持体(6)よりも下の支持体(6)に対する前記持ち上げ部(47a)による支え力が解除されて、前記下の支持体(6)が重力方向へ回動し、選択された支持体(6)に支持されたディスク(D)とその下の支持体(6)に支持されたディスク(D)との間に空間が形成され、
前記ディスク駆動ユニット(II)に設けられたターンテーブル(12)およびヘッド(13)が前記空間内に移動し、その位置でディスク(D)が前記ターンテーブル(12)に保持されて回転駆動されることを特徴とするものである。
【0007】
また、好ましくは、ディスク収納部内の選択されたディスクがディスク駆動ユニットの方向へ引き出されて前記ターンテーブルに装填される。
【0008】
この発明では、ディスク収納部の支持体が一方の側を支点として回動自在であり、回動動作によりディスク間に空間が形成される。このように支持体を片持ち支持構造とすると、支持体の支持構造が簡単であり、またディスク間の空間を形成する際には、支持体を前記支点に対して回動させればよいため、ディスクの選択動作も簡単である。
【0009】
上記発明では、実施の形態のように、ディスク収納部を移動させていずれかのディスクを選択してもよいし、あるいはディスク駆動ユニットおよびディスク搬送手段をディスクの並び方向へ移動させてディスクの選択を行なってもよい。
【0011】
また、上記のような構造であると、一方の側が支持された各支持体が重力方向へ回動せず、ほぼ水平姿勢に近い状態とすることができ、選択後の支持体の分割動作が簡単であり、またディスク間の空間内にディスク駆動ユニットを移動させる動作も簡単に行なえる。
【0012】
なお、前記持ち上げ部は、図6に示すような持ち上げアーム(47)と一体に形成してもよいし、あるいは選択部材(58)に形成されたカム溝やカム穴により前記持ち上げ部を形成してもよい。
【0014】
まず、各支持体(6)の自由端側が接近するように支持体(6)を傾斜させておくと、図2に示すようにディスク収納部で重ねられたディスクの全体的な容積が小さくなり、筐体内にディスク収納部を配置しやすくなる。また、選択された支持体が水平姿勢となるように姿勢制御すると、ディスク駆動ユニットを移動させやすく、また図6に示す保持部(61a)によっても支持体を保持しやすくなる。
【0015】
上記において、選択された支持体(6)に支持されたディスク(D)がディスク駆動ユニット(II)のターンテーブル(12)に保持されるときに、前記選択された支持体(6)をディスク(D)から離す方向へ回動させる逃げ部(61b)が、前記ディスク選択手段(VI)に設けられている構造とすることが可能である。
【0016】
この場合には、選択されたディスクがターンテーブルに装填されて回転駆動されるときに、ディスクを支えていた支持体とディスクとが接触することがなく、ディスクを低負荷で回転駆動できる。
【0017】
また、各支持体(6)が互いに接近している状態で、ディスク収納部(I)を、ディスク並び方向へ移動させて、いずれかの支持体(6)をディスク駆動ユニット(II)で駆動可能な選択位置に移動させる選択駆動手段(IV)が設けられているものにできる。
【0018】
この場合に、選択された支持体が、ディスク搬送手段および筐体に形成された挿入・排出口に対向する構造が好ましい。このようにすると、挿入・排出口から任意の支持体に対してディスクを挿入でき、また所望の支持体に支持されているディスクを排出させることができる。
【0019】
また、各支持体(6)は、ディスクを部分的に支持する大きさであり、ディスク駆動ユニット(II)のターンテーブル(12)は、前記支持体(6)から突出したディスクに対向する位置ヘ移動することが好ましい。
【0020】
このように構成すると、ディスク駆動ユニットのターンテーブルをディスク収納部の奥にまで介入でき、ディスク収納部からディスクを長く引き出す必要がなくなって、装置全体を小型にできる。
【0021】
また、各支持体(6)には、ディスク(D)がこの支持体(6)から離れないように規制する規制部(6b)が設けられていることが好ましい。
【0022】
また、ディスク(D)がターンテーブル(12)に保持され、このディスク(D)を支持していた選択された支持体(6)がディスク(D)から離れたときに、回転するディスク(D)の縁部が前記支持体(6)に当たらないように、支持体(6)に逃げ穴(6d)または逃げ凹部あるいは逃げ切欠き部が形成されていることが好ましい。
【0023】
この場合も、ディスク収納部の奥側でディスクを駆動することができ、装置を小型にできる。
【0024】
さらに、筐体(1)内に、ディスク収納部(I)を選択方向へ案内する案内軸(9)が設けられ、各支持体(6)の回動支点(8)となる軸が、前記案内軸(9)により自由端方向へ抜け止めされ、且つ支持体(6)の選択動作では、前記軸が案内軸(9)を摺動する構造が好ましい。
【0025】
これにより、支持体の回動支点となる軸の支持構造が簡単になる。
【0026】
また、ディスク収納部(I)には、各支持体(6)の支点(8)を回動自在に支持する保持ブラケット(7)が設けられ、この保持ブラケット(7)には、支持体(6)および/またはこの支持体(6)に保持されたディスク(D)の縁部が当たらないように切欠き部(7f)が形成されていることが好ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】
(全体の構造)
図1は本発明のディスク選択機能を有するディスク装置の主要部を示す斜視図、図2、図3、図4、図5は前記ディスク装置を動作状態別に示す側面図である。
図2に示すように、このディスク装置の筐体1は、いわゆる1DINサイズであり、通常は、自動車などの車両内のコンソールパネル内に埋設され、前面1aが前記コンソールパネルとほぼ同一面に現れる。この前面1aの中央よりもやや上の部分に、ディスクDを1枚ずつ挿入し且つ1枚ずつ排出するための挿入・排出口2が開口している。このディスク装置に装填されるディスクDは、コンパクトディスク(CD)、ディジタルバーサタイルディスク(DVD)などである。
【0028】
前記筐体1内に機構ユニットが収納されているが、この機構ユニットでは、下部シャーシ3と上部シャーシ4とが組み合わされている。下部シャーシ3と上部シャーシ4は、金属板を折り曲げた板金加工により形成されており、下部シャーシ3と上部シャーシ4は組み立てられた状態で互いにねじなどで固定されている。
【0029】
図2に示すように、前記筐体1の前面1aの内側には、シャッタ・ガイド板5が設けられている。図1に示すように、シャッタ・ガイド板5は、上部の両側部に折り曲げ部5a,5aが形成され、この折り曲げ部5a,5aが、下部シャーシ3に対して回動自在に支持されている。前記シャッタ・ガイド板5が垂直の向きになると、前記挿入・排出口2が内側から閉鎖される。よって、このとき挿入・排出口2から誤ってディスクDが挿入されたり、または異物が挿入されることがない。
【0030】
前記シャッタ・ガイド板5で挿入・排出口2が閉じられるのは、図2に示す待機状態、またはディスク選択動作、図3に示すディスク装填動作、図4に示すディスク駆動中である。そして図5に示す、ディスク挿入動作または排出動作のときに、シャッタ・ガイド板5は、前記折り曲げ部5a,5aに形成された支持穴5b,5bを支点として回動する。このとき前記挿入・排出口2が開放されるとともに、シャッタ・ガイド板5は、挿入・排出口2の内側で且つ下方において水平姿勢となり、挿入・排出口2を経て挿入され、または排出されるディスクDを下方で案内する案内部材として機能する。
【0031】
下部シャーシ3の挿入・排出口2が形成されている部分と逆側の奥部には、ディスク収納部Iが設けられている。
ディスク収納部Iには、個々のディスクを支持するディスク支持体(支持板または支持トレイ)6が複数枚(図の例では4枚)設けられている。各支持体6の基端部は、金属板で形成された保持ブラケット7に保持されている。
【0032】
図6の側面図で詳しく示すように、前記保持ブラケット7には上部折り曲げ部7aと下部折り曲げ部7bが設けられ、この上下の折り曲げ部7aと7bとの間に、前記4個の支持体6の基端部が保持されている。上部折り曲げ部7aと下部折り曲げ部7bは、下部シャーシ3の底板3aからZ軸方向へ垂直に固定された案内軸9,9に挿通され、この案内軸9,9に沿って、保持ブラケット7がZ方向(上下)に昇降移動できるようになっている。
【0033】
図6に示すように、保持ブラケット7の両側部には支持片7c,7cが折り曲げられており、この支持片7c,7cには、X方向に延びる4箇所の保持溝7dが形成されている。個々の支持体6の基端部の両側部には支持軸8が固定されており、この支持軸8が、前記保持溝7dのX1側の終端と前記案内軸9との間に保持されており、各支持体6は、基端部の支持軸8を支点として上下に揺動(回動)できるようになっている。
【0034】
図1に示すように、個々の前記支持体6の上面には、半円形状の凹部6aが形成されており、各支持体6の凹部6a上に1枚ずつディスクDが設置される。支持体6の上面の基端側には一対の規制片6b,6bが一体に形成されており、前記凹部6a内に設置されたディスクDは、前記規制片6b,6bにより上方から規制を受け、ディスクDが凹部6aから持ち上がることがないように保持されている。
また、個々の支持体6には、ホームベース形状の逃げ穴6dが形成されており、またディスクDの中央部の穴Daが設置される部分には、三角形状の規制穴6cが開口している。
【0035】
下部シャーシ3には、ディスク駆動ユニットIIが設けられている。
このディスク駆動ユニットIIでは、図1と図2に示すように、幅方向(Y方向)に延びる駆動シャーシ11が設けられ、この駆動シャーシ11には、図2に示すように、ターンテーブル12と、このターンテーブル12を回転駆動するスピンドルモータMsとが搭載されている。また図1に示すように、駆動シャーシ11には、光ヘッド13が設けられ、この光ヘッド13は、駆動シャーシ11に搭載されたスレッドモータMhによりディスクDの搬送方向と直交する方向(Y方向)ヘ移動させられる。
【0036】
光ヘッド13には、ディスクDの記録面に対向する対物レンズ13aが設けられ、また光ヘッド13内には、読取り光を発する発光素子、ディスクからの戻り光を受光する受光素子、および光学部品が収納されている。
駆動シャーシ11の上方には、支持枠14が設けられ、この支持枠14内にクランプ支持体15が上下動可能に支持されており、このクランプ支持体15にクランパ16が回転自在に支持されている(図2参照)。
【0037】
前記ディスク駆動ユニットIIは、移動ベース17に搭載されている。図1に示すように移動ベース17の両側部には、左右一対ずつの摺動軸18,18が固定されている。下部シャーシ3の一方の側板3bには、X方向に延びるガイド長穴3c,3cが形成されており、前記摺動軸18,18がこのガイド長穴3c,3cに案内され、移動ベース17およびディスク駆動ユニットIIは、X1−X2方向へ移動自在とされている。下部シャーシ3の他方の側板3dにも同様にしてガイド長穴3c,3cが形成されており、移動ベース17は、Y方向の両側部が、それぞれ側板3bと3dに形成されたガイド長穴3c,3cに案内されて移動する。
【0038】
前記移動ベース17およびディスク駆動ユニットIIの移動ポジションは、図2に示すように、挿入・排出口2側へ最も寄った待機位置▲1▼、および図3ないし図5に示すように、前記待機位置▲1▼よりも装置奥側へ移動した駆動位置▲2▼の2箇所であり、この間を往復移動する。
挿入・排出口2のすぐ内側の領域において、上部シャーシ4には、搬送手段IIIが設けられている。
【0039】
この搬送手段IIIには、搬送ローラ21が設けられている。この搬送ローラ21は、ローラ軸21aの外周に固定されたゴムなどの摩擦係数の大きい材料で形成されている。図1に示すように、このローラ21のローラ軸21aは、ローラホルダ22に保持され、スプリングの力を介してディスクDに弾圧できるようになっている。ローラホルダ22から両側部に突出したローラ軸21aは、図2に示すように、Y1側の端部に設けられたアーム23aに支持され、またY2側端部でもアーム23bに支持されている。各アーム23aと23bの基端部はそれぞれ、上部シャーシ4の両側に折り曲げられた側板4aと4bに対し、支持軸24aと24bを介して回動自在に支持されている。
【0040】
図1に示すように、アーム23bには、支持軸24bからローラ軸21aにかけて回転動力を伝達する歯車列25が設けられている。また、上部シャーシ4の下面には、支持軸24bに固定された歯車25aに対して回転動力を与える搬送モータ(図示せず)が搭載されている。この搬送モータの回転力により、搬送ローラ21が正逆両方向へ回転駆動される。
前記アーム23aと23bは、図2に示す位置を起点として、図において時計方向へ回動させられ、図3に示す位置ヘ至る。その結果、搬送ローラ21は、図2に示すように、前記▲1▼の位置で待機するディスク駆動ユニットIIの上方に位置する待機位置▲3▼、図3と図5に示すように時計方向へ最も回動した搬送位置▲4▼、この搬送位置▲4▼よりもわずかに反時計方向へ回動した図4に示す待避位置▲5▼との3つのポジションの間を移動する。
【0041】
搬送手段IIIでは、前記搬送ローラ21とでディスクDを挟持するための対向パッド26が設けられている。この対向パッド26は、摩擦係数の小さい樹脂材料で形成されている。図4に示すように、対向パッド26は軸27a,27bにより、一対のリンク28aと28bに連結され、また前記リンク28aと28bは、上部シャーシ4に設けられた支持体(図示せず)に軸29aと29bにより回動自在に支持されている。よって、前記対向パッド26は、ほぼ平行姿勢で移動する。この移動は前記搬送ローラ21を支持しているアーム23a,23bの回動動作と連動しており、対向パッド26は、図2の待機位置▲6▼、図3と図5に示す搬送位置▲7▼、図4に示す待避位置▲8▼との3つのポジションの間を移動する。
【0042】
(全体の動作)
以下、上記ディスク装置の全体の動作を、図2,図3,図4,図5の各側面図を用いて説明する。
このディスク装置では、挿入・排出口2から、ディスクDが1枚ずつ挿入され、また1枚ずつ排出される。よって、ディスクの搬送位置は、常に挿入・排出口2が形成されている高さ位置となる。図2では、ディスクDの搬送面をLで示している。
【0043】
図2は、ディスク収納部Iの各支持体6にディスクDが保持されている状態で、ディスクDを選択する動作を示している。
このディスク装置では、ディスク収納部Iにおいて、各支持体6の基端部を保持している保持ブラケット7が案内軸9,9に案内されてZ1−Z2方向へ昇降移動させられ、これによりディスクが選択される。すなわちZ1−Z2方向へ昇降移動することにより、選択すべきディスクDが前記搬送面Lの高さ位置に至ったときに、保持ブラケット7の昇降移動が停止する。
【0044】
この選択動作などにおいて、支持体6に保持されたディスクDが、保持体6からX2方向へ抜け出ないように、図2に示すように、上方に規制部材31が、下方に規制部材32が固定されており、保持ブラケット7が昇降するときに、支持体6に形成された前記規制穴6c(図1参照)およびディスクDの中心穴Da内に前記規制部材31と32が入り込み、ディスクDがX2方向へ抜け出るのが規制されている。ただし、規制部材31と32との間には上下に間隔が開けられており、搬送面Lの高さ位置に至ったディスクDは、前記規制部材31と32との間隔内に位置し、規制部材31と32の規制から外れる。そこで、図1に示すように、ディスクの選択動作においては、全てのディスクDあるいは少なくとも、規制部材31と32とから外れる位置に至るディスクDがX2方向へ抜け出ることがないように、別個の規制部材33をディスクDの外縁部に対向させて設けている。
【0045】
図2に示す選択動作では、移動ベース17およびこれに搭載されたディスク駆動ユニットIIが、前記ディスク収納部Iと逆側すなわち、挿入・排出口2の内側に移動した待機位置▲1▼にある。また、搬送手段IIIを構成する搬送ローラ21および対向パッド26は、共にディスク駆動ユニットIIの上方に重なる待機位置▲3▼と▲6▼に位置している。
【0046】
このディスク装置では、直径が12cmのCDやDVDなどのディスクDが、ディスク収納部Iに収納されている状態で、ディスク駆動ユニットIIと搬送手段IIIとが共に重ねられた位置で且つディスクDと干渉しない待機位置にある。そのため、例えば1DINサイズの筐体1内に構成されたコンパクトな構造において、各ディスクDを昇降させて選択動作を行う際、各ディスクDの移動が、ディスク駆動ユニットIIと搬送手段IIIとで妨げられない。
なお、図2に示す選択動作中は、前記シャッタ・ガイド板5が垂直な姿勢であり、挿入・排出口2は内側から閉鎖されている。よって、このとき新たなディスクDが誤って挿入・排出口2から挿入されることがない。
【0047】
以下、ディスク収納部Iに収納されているディスクのうちの上から3段目(iii)のディスクDを選択する動作を説明する。
前記のように、保持ブラケット7を昇降させ、上から3段目(iii)のディスクDが搬送面Lに至ったときに、保持ブラケット7を停止させる。
ここで、後述する選択手段を用いて、最上段(i)の支持体6と2段目(ii)の支持体6の2枚の支持体を、支持軸8を支点として上方へ持ち上げ、最下段(iv)の支持体6も支持軸8を支点として下方へ回動させ、選択すべきディスクDが保持されている3段目(iii)の支持体6の上下に間隔(空間)を形成する。なお、このときの3段目(iii)の支持体6は前記搬送面Lとほぼ一致した高さ位置でほぼ水平姿勢となる。
【0048】
次に、図3に示すように、移動ベース17およびこれに支持されたディスク駆動ユニットIIをX1方向へ移動させて駆動位置▲2▼へ移動させる。このとき、3段目のほぼ水平姿勢のディスクDの下方をターンテーブル12が通過し、上方をクランパ16が通過する。
【0049】
移動ベース17が前記駆動位置▲2▼へ移動した後、またはその移動と同時に、搬送手段IIIのアーム23aと23bが、支持軸24aと24bを支点として時計方向へ回動させられて、搬送ローラ21が搬送位置▲4▼に移動させられる。これと同時に対向パッド26も平行移動して搬送位置▲7▼へ移動する。このとき、3段目(iii)のディスクDのX2側の端部は、ディスク駆動ユニットII内からX2方向へわずかに突出しているため、この3段目のディスクDのX2側の端部が、搬送ローラ21と対向パッド26とで挟持される。
【0050】
上部シャーシ4に設けられた搬送モータの動力により、図1に示す歯車列25を介して搬送ローラ21が回転駆動されると、搬送ローラ21と対向パッド26とで挟持されたディスクDは、前記搬送ローラ21の回転力によりX2方向へ引き出される。ディスクDの中心穴Daが、ターンテーブル12の回転中心とほぼ一致したときに、搬送ローラ21が停止する。
【0051】
次に、図4に示すように、ほぼ水平姿勢であった3段目(iii)のディスクDを支持している支持体6が下方へ大きく回動して、支持体6が3段目(iii)のディスクDの下面から離れる。これとほぼ同時に、搬送手段IIIのアーム23aと23bが反時計方向へ回動して、搬送ローラ21がディスクDから下方へ離れた待避位置▲5▼に移動し、これと同期して対向パッド26が上昇し、これもディスクDから離れて待避位置▲8▼となる。そしてディスク駆動ユニットII内では、クランパ16が下降し、自由状態となった3段目のディスクDの中心穴Daがターンテーブル12とクランパ16とでクランプされる。
【0052】
クランプされたディスクDはスピンドルモータMsの動力で回転駆動される。またディスク駆動ユニットIIでは、スレッドモータMhにより、光ヘッド13がY方向(ディスクの搬送方向と直交する方向)へ移動させられ、ディスクDの記録面に対する読み取り動作または書き込み動作が行なわれる。
【0053】
図4に示すように、ディスクDがターンテーブル12とクランパ16とでクランプされて駆動されているとき、それまでディスクDを支持していた支持体6が下降するが、このとき、駆動中のディスクDのX1側の縁部(イ)が、下降した支持体6の逃げ穴6dの部分に対向する。したがって、回転駆動中のディスクDの縁部(イ)が支持体6に接触することがない。
【0054】
ディスクDの駆動が完了したときには、再度図3に示す状態に戻る。すなわち、クランパ16が上昇してディスクDのクランプが解除される。また、3段目(iii)の支持体6が図4の状態から反時計方向へ回動して図3の位置ヘ至ってディスクDを下から支え、ほぼ同時に、搬送ローラ21と対向パッド16が、搬送位置▲4▼および▲7▼に至る。そして搬送ローラ21の回転力により、ディスクDがX1方向へ送られ、3段目の支持体6に保持される。
【0055】
その後、他のディスクDを選択するときには、図2に示すように、ディスク駆動ユニットIIが待機位置▲1▼に戻り、また搬送ローラ21と対向パッド26も待機位置▲3▼および▲6▼に戻る。この状態で、保持ブラケット7および各支持体6が上下に移動して、新たにディスクの選択動作が行なわれ、次に選択されるディスクDが搬送面Lとほぼ一致したときに、前記と同様にディスクDの引き出し、クランプおよび駆動が行なわれる。
【0056】
次に、ディスクの挿入または排出動作は、図5に示す状態で行なわれる。このときの各支持体6の状態、ディスク駆動ユニットIIの位置および搬送手段IIIの状態は、図3と全く同じである。ただし、それまで挿入・排出口2を閉鎖していたシャッタ・ガイド板5が時計方向へ回動させられ、図5に示すように水平姿勢となる。
【0057】
このディスク装置では、ディスクを搬送するときの搬送ローラ21および対向パッド26は、ディスク収納部Iに保持されたディスクDのX2側の端部を保持できるように装置内方の搬送位置▲4▼と▲7▼に移動する。その結果搬送ローラ21と挿入・排出口2との間には距離が開くことになる。そこで、前記シャッタ・ガイド板5が平行姿勢となることにより、新たに挿入されるディスクDがシャッタ・ガイド板5で案内され、ディスクDのX1側の縁部が搬送ローラ21の下側に入り込むことなどが防止できるようになっている。また、図5の状態で、搬送ローラ21とディスクを送り込むべき支持体6との間にも間隔が開くが、この部分ではディスク駆動ユニットIIが位置しており、ターンテーブル12とクランパ16がディスクを案内するガイドとして機能する。よって新たなディスクが挿入されたとき、ディスクが支持体6上に確実に送り込まれる。
【0058】
新たなディスクDが挿入されるとき、まず、図2に示す選択動作により、空いている支持体6(ディスクを保持させようとする支持体6)を搬送面Lに一致させる動作を行い、その後に図5に示す状態に切換えて、挿入・排出口2からディスクDが挿入される。このディスクは搬送ローラ21の搬送力で、ディスク駆動ユニットII内を通過し、空いている支持体6の上に保持される。なお、このとき、支持体6までディスクを移動させず、ディスクDの中心穴Daを、ディスク駆動ユニットIIのターンテーブル12とクランパ16とで挟持させ、そのまま図4の状態に移行させ、再生または記録動作を行い、完了後に、図5の状態に戻してディスクDを排出することもできる。
【0059】
新たなディスクDが支持体6に保持された後に、さらにディスクDを挿入するときには、図2に示す状態に移行させ、他の空いている支持体6を搬送面Lに一致させる。そして、図5の状態に移行させ、次のディスクDを支持体6に保持させる。
また、ディスクを排出させるときには、図2の状態で、保持ブラケット7を昇降させて、排出すべきディスクDを搬送面Lに一致させる。その後に、図5の状態に移行して、ディスクを挿入・排出口2から排出させる。その後に他のディスクを排出するときには、また図2の状態に移行させ、排出するディスクを選択した後に、図5の状態に移行させる。
【0060】
次に、図6以下の図面を用いて各部の詳しい構造および動作について説明する。
(ディスク収納部Iの構造および動作)
図6ないし図9は、保持ブラケット7および支持体6の昇降動作を示す側面図、図10と図11は、支持体6を分割させる動作を示す側面図、図12は、前記保持ブラケット7および支持体6を昇降させるための選択駆動手段IVの構造を示すものであり、図1のXII矢視図である。
【0061】
図12に示すように、前記選択駆動手段IVでは、昇降駆動板41が設けられている。この昇降駆動板41にはY方向に延びるガイド長穴41a,41aが形成されており、このガイド長穴41a,41aが、下部シャーシ3の後部折り曲げ片3eに固定されたガイド軸42,42に挿通されて、Y方向へ摺動可能とされている。
下部シャーシ3には、昇降モータMzが搭載されており、この昇降モータMzの回転力が減速歯車列40により減速されて、昇降駆動板41の下端の折り曲げ部41bに形成されたラックに伝達され、この駆動力により、昇降駆動板41が、Y1−Y2方向へ駆動される。昇降駆動板41には、昇降駆動穴43,43が形成され、前記保持ブラケット7に固定された摺動軸44,44が、各昇降駆動穴43,43に挿入されている。
【0062】
各昇降駆動穴43,43は、傾斜して形成されているとともに、水平な段部43a,43b,43c,43dが形成されている。昇降駆動板41のY1−Y2方向の移動力により、摺動軸44,44が各昇降駆動穴43,43内を摺動し、これにより、保持ブラケット7および支持体6が昇降させられる。図12に示すように昇降駆動板41がY2方向へ移動し、摺動軸44,44が、最上部の段部43d,43dに位置しているとき、保持ブラケット7および各支持体6は最も上昇する。このとき図6に示すように、最下段(iv)の支持体6が搬送面Lの高さに一致する。
【0063】
この位置から昇降駆動板41がY1方向へ駆動され、摺動軸44,44が段部43c,43cで停止すると、保持ブラケット7および支持体6がすこし下降し、上から3段目(iii)の支持体6が搬送面Lの高さに一致する。さらに摺動軸44、44が段部43b、43bに位置したときは、図8に示すように上から2段目(ii)の支持体6が搬送面Lに一致し、摺動軸44,44が最下部の段部43a,43aに位置したとき、図9に示すように、保持ブラケット7が最も下に移動し、最上段(i)の支持体6が搬送面Lの高さに一致する。
次に、保持ブラケット7が昇降移動したときに、搬送面Lの高さ位置に至った支持体6およびディスクDを選択するディスク選択手段VIの構造を説明する。
【0064】
図1および図6に示すように、各支持体6の左右両側部には、それぞれ選択軸45が固定して設けられている。また、保持ブラケット7の下部折り曲げ部7bの側部には支持片7eが折り曲げ形成されており、この支持片7eに固定された支持軸46に、持ち上げアーム47の基端部が回動自在に支持されている。またこの持ち上げアーム47には最下段(iv)の支持体6の下面に対向する持ち上げ片(持ち上げ部)47aが一体に形成されている。また持ち上げアーム47の上端には摺動軸49が固定されている。
【0065】
また、保持ブラケット7の上部折り曲げ部7aの上端には、一対の板ばね48,48が支持されており、この板ばね48,48により、最上段(i)の支持体6が下方へ弾圧されている。
また、図12に示すように、前記保持ブラケット7のX1側の背面には、所定面積の矩形状の切欠き部(または穴)7fが形成されている。また前記昇降駆動板41にも切欠き部(または穴)41cが形成されている。この切欠き部41cは、Y1−Y2方向およびZ1−Z2方向において、前記保持ブラケット7の切欠き部7fよりも広く形成されており、昇降駆動板41がY1−Y2方向へ移動して保持ブラケット7が昇降駆動される間、前記切欠き部7fは切欠き部41cに必ず重なるようになっている。
【0066】
図6などに示すように、各支持体6の回動支点側の縁部6eは、前記切欠き部7f内および切欠き部41c内から装置奥側(X1側)へわずかに突出し、各支持体6に保持されたディスクDのX1側の縁部も、前記切欠き部7fおよび41cに入り込む位置、あるいはこれらの切欠き部に接近する位置にある。ただし、前記切欠き部7fと41cが形成されている結果、支持体6に保持されているディスクDのX1側の縁部が、保持ブラケット7や昇降駆動板41に接触しないようになっている。
したがって、ディスク収納部Iでは、ディスクDの縁部を、回動支点となる支持軸8よりもさらに装置奥側に位置させて保持でき、ディスクDを筐体1の奥側のぎりぎりの位置に配置できることになり、これと逆側のディスク駆動ユニットIIなどが配置されるスペースを広く確保できる。
【0067】
図1に示すように、上部シャーシ4には切換え駆動部Vが設けられており、この切換え駆動部Vの駆動力によって、各支持体6の選択分割動作、ディスク駆動ユニットIIの移動およびクランプ動作、さらに搬送手段IIIの切換え動作が行なわれる。
前記切換え駆動部Vでは、上部シャーシ4の下面に、円板カム51が軸52を中心として回動自在に支持されている。また上部シャーシ4には切換えモータMdが支持されており、このモータMdの動力が減速歯車列(図示せず)を介して、円板カム51の外周に形成されたギアに伝達され、円板カム51は正逆両方向へ駆動される。
【0068】
前記円板カム51には、複数のカム穴(またはカム溝)が形成されており、このカム穴により各部材の移動位置が制御される。
図1に示すように、上部シャーシ4の下面に切換えアーム53が設けられている。この切換えアーム53は、軸54を支点として回動自在に支持されている。切換えアーム53の腕部53aにはフォロワーピン55が固定されており、このフォロワーピン55が、円板カム51に形成されたカム穴に摺動可能に挿入されている。切換えアーム53の他の腕部53bには連結ピン56が設けられ、この連結ピン56により第1の切換え板57に連結されている。第1の切換え板57は、上部シャーシ4においてX1−X2方向に摺動自在に支持されているものであり、前記円板カム51が回動すると、前記切換えアーム53を介して、第1の切換え板57がX1方向およびX2方向へ駆動される。
【0069】
前記第1の切換え板57の下面には、前記持ち上げアーム47と共にディスク選択手段VIを構成する一対の選択部材58が固定されている。図6ないし図11には、前記選択部材58と、ディスク収納部Iとの関係が示されている。
図6に示すように、前記選択部材58には、長溝で形成された姿勢制御カム59が設けられている。この姿勢制御カム59は、垂直線(Z軸)に対してわずかに傾斜している制御部(姿勢制御部)59aとその下端に連続してさらに大きな角度で傾斜する逃げ部59bからなる。この姿勢制御カム59には、前記持ち上げアーム47の上端に固定された摺動軸49が摺動自在に挿入されている。
【0070】
図2に示したディスク選択動作中は、前記第1の切換え板57および選択部材58は、図6に示す待機位置(a)に停止している。ディスク選択動作では、選択部材58が待機位置(a)で停止している状態で、保持ブラケット7が案内軸9に沿ってZ1−Z2方向へ昇降する。このとき、図6ないし図9に示すように、持ち上げアーム47に設けられた摺動軸49は、前記姿勢制御カム59の制御部59a内を常に上下に摺動する。よって、持ち上げアーム47はZ1方向へ立ち上がった状態であり、この持ち上げアーム47と一体に形成された持ち上げ片47aにより、最下段(iv)の支持体6が持ち上げられている。また最上段(i)の支持体6は板ばね48,48により下側へ押えられているため、4個の支持体6は互いに密着させられている。
【0071】
各支持体6の回動支点となる支持軸8はZ方向に一定の高さ間隔hで配置されており、一方、各支持体6の厚さは、前記支持軸8の間隔hよりも薄くなっている。したがって、図2および図6に示すように、支持体6はX2側での間隔が基端側での前記間隔hよりも狭くなり、よって全ての支持体6にディスクDが保持されている状態で、ディスクDはX2側の縁部の間隔が狭くなるようにして密集している。
【0072】
ここで、図12に示した選択駆動手段IVの昇降駆動板41に形成された昇降駆動穴43、43の段部間の高さ寸法は、前記支持軸8の間隔hと一致しており、この選択駆動手段IVにより、保持ブラケット7および支持体6は、前記支持軸8の間隔hと同じ高さだけ順次昇降させられる。一方、支持体6に保持されたディスクDのX2側の縁部の間隔は狭められているため、いずれかの支持体6のディスクを選択するために、保持ブラケット7をそのまま上下方向へ前記間隔hと等しいピッチだけ昇降させると、選択された支持体6に保持されたディスクは、搬送面Lに対して傾斜した状態で選択位置ヘ移動することになる。その結果、図3に示すように、ディスク駆動ユニットIIをX1方向へ移動させるときに、選択されたディスクDのX1側の縁部が、ターンテーブル12に当たりやすくなり、または選択部材58に形成された選択カム61(図6参照)によって選択軸45が確実に保持できなくなるなどの問題が生じる。
【0073】
そこで、図6ないし図9に示すように、前記姿勢制御カム59の制御部59aは、上端側がX1側へ倒れるように傾斜して形成され、これにより、選択される各支持体6を水平に近い姿勢にできるように制御している。
すなわち、図6に示すように、保持ブラケット7が最も上方へ移動し、最下段(iv)の支持体6に保持されたディスクDが選択されるときには、持ち上げアーム47の上端に固定された摺動軸49が姿勢制御カム59の傾斜した制御部59aの最上部に移動するため、持ち上げアーム47は、完全な垂直姿勢よりもやや反時計方向へ回動した姿勢となる。このとき持ち上げ片47aで持ち上げられている最下段の支持体6がほぼ水平姿勢であり、その高さ位置が搬送面Lにほぼ一致している。
【0074】
上から3段目の支持体6が選択されるときには、保持ブラケット7が図7の位置となるが、これは図6の状態よりも保持ブラケット7が支持軸8の間隔h分だけ下降した位置である。よって持ち上げアーム47の上端に固定された摺動軸49は、図6のときよりも姿勢制御カム59の制御部59a内をやや下降する。制御部59aの傾斜により、図7に示す位置へ下降した持ち上げアーム47は、図6の姿勢よりもやや時計方向へ回動し、持ち上げ片47aにより最下段(iv)の支持体6がやや持ち上げられる。その結果、上から3段目の支持体6がほぼ水平姿勢となって、搬送面Lに一致する。
【0075】
図8は上から2段目(ii)の支持体6が選択されるときであり、保持ブラケット7は図7の位置からやや下降する。図9は最上段(i)の支持体6が選択されるときでり、保持ブラケット7は図8よりもさらに下降する。この下降にしたがって、持ち上げアーム47は、姿勢制御カム59の制御部59aの傾斜角度に応じて、徐々に時計方向へ回動する。その結果、図8では上から2段目(ii)の支持体6が搬送面Lの高さ位置でほぼ水平姿勢となるように、持ち上げ片47aによって支持体6全体が持ち上げられ、図9では、持ち上げ片47aによって支持体6がさらに持ち上げられ、最上段(i)の支持体6が搬送面Lの高さ位置でほぼ水平姿勢となる。
【0076】
このように、図6では、最下段(iv)の支持体6がほぼ平行で、それよりも上の支持体6は全てX2側が下がった傾斜姿勢であるが、図7,図8,図9に示すように、保持ブラケット7が下降していくにしたがって、持ち上げ片47aによって支持体6が徐々に持ち上げられ、それぞれ選択すべき支持体6が水平姿勢となっていく。
以上から、図2に示すように、各支持体6に保持されたディスクDのX2側の縁部の間隔が、支持軸8の間隔hよりも狭く、各ディスクDがX2側の端部で密集する傾斜状態であっても、いずれかの支持体6を選択するときに、選択された支持体6が必ず水平姿勢となって搬送面Lに対向できるようになる。
【0077】
図6に示すように、前記選択部材58には、長溝で形成された選択カム61が形成されており、この選択カム61は、X方向に延びる水平部(保持部)61aと、X方向に向けて下降する逃げ傾斜部61bとから構成されている。また、水平部61aのX1側の端部では、くさび形状の上方分割カム63と、下方分割カム62が形成されている。
前記のように、保持ブラケット7が上下動して支持体6およびディスクDが選択されるとき、図6ないし図9に示すように、選択された支持体6が搬送面Lの位置でほぼ水平姿勢となるため、選択された支持体6に固定された選択軸45も前記搬送面Lの高さ位置となり、選択軸45が選択カム61の水平部61aに対しX1側で同じ高さで対向する。よって図6に示す待機位置(a)にある選択部材58がX1方向へ移動すると、選択された支持体6の選択軸45が、水平部61a内に確実に保持される。
【0078】
図10と図11は、一例として上から3段目(iii)の支持体6を選択する場合の支持体分割動作を示している。
図7に示すように、保持ブラケット7の昇降動作で、上から3段目(iii)の支持体6が搬送面Lの高さ位置に移動した後に、図1に示す切換え駆動部Vの円板カム51の回転により、切換えアーム53が反時計方向へ移動し、第1の切換え板57がX1方向へ移動させられる。よって、第1の切換え板57に固定されている選択部材58が、図10に示す選択位置(b)に移動し、選択された支持体6に設けられた選択軸45が選択カム61の水平部61aに保持される。それよりも上側に位置する2段目(ii)の支持体6に設けられた選択軸45は上方分割カム63により持ち上げられ、それよりも下の最下段(iv)の支持体6に設けられた選択軸45は、下方分割カム62により下側へ回動させられる。なおこのとき最下段(iv)の支持体6は、持ち上げアーム47と一体の持ち上げ片47aで支えられる。
【0079】
図10に示すように、選択部材58が選択位置(b)で停止したとき、選択された3段目(iii)の支持体6およびこれに保持されたディスクDの上下に空間が形成される。これが図3の状態である。このとき、移動ベース17およびディスク駆動ユニットIIがX1方向へ移動し、3段目(iii)の選択されたディスクDがディスク駆動ユニットIIのターンテーブル12とクランパ16との間に位置するようになり、また搬送手段IIIのアーム23aと23bが時計方向へ回動して搬送位置▲4▼に至り、また対向パッド26が搬送位置▲7▼に下降する。そして、搬送ローラ21と対向パッド26で挟持されたディスクDがX2方向へ引き出され、ディスクDの中心穴Daがターンテーブル12の中心に一致する。
【0080】
その後に、図1に示す円板カム51の回転により、第1の切換え板57がさらにX1方向へ駆動され、選択部材58が図11に示す分割位置(c)に至って停止する。このとき持ち上げアーム47が姿勢制御カム59によってさらに反時計方向へ回動させられ、これに伴い最下段(iv)の支持体6が時計方向へ大きく回動する。また選択されたディスクDが乗っている3段目(iii)の支持体6に設けられた選択軸45は、選択カム61の逃げ傾斜部61b内に案内され、この支持体6が時計方向へ大きく回動し、3段目(iii)の支持体6がディスクDの下面から離れる。
これが図4に示す駆動状態であり、自由状態となったディスクDは、ターンテーブル12上にクランプされる。
【0081】
(搬送手段IIIの構造および動作)
図13(A)(B)は、搬送手段IIIおよびその切換え部の構造を示すものであり、図1のXIII矢視の部分側面図である。
図13に示すように、上部シャーシ4の右側板4aのX2側の先部には、円弧穴3fと3gが形成されている。円弧穴3fは、前記搬送手段IIIのアーム23a、アーム23bの支持軸24a,24bを中心とした所定半径の円弧に沿って形成されている。そして前記一方のアーム23aに設けられた軸65が、円弧穴3f内に移動可能に挿通されている。一方の円弧穴3gは、搬送手段IIIに設けられたリンク28bを支持している軸29bを中心とした所定半径の円弧軌跡に沿って形成されている。なお、図13(A)では、搬送手段IIIのうちのアーム23aおよび搬送ローラ21のみを示し、図13(B)では、対向パッド26およびリンク28a,28bのみを示している。
【0082】
図1に示すように、前記切換え駆動部Vでは、第2の切換え板71がX1−X2方向へ摺動自在に支持されており、この第2の切換え板71は、円板カム51に形成されたカム穴によりX1−X2方向へ駆動される。図13に示すように、この切換え板71には、くの字形状の駆動長穴71aと、への字形状の駆動長穴71bが形成されており、アーム23aに設けられている軸65は、駆動長穴71a内を通過して前記円弧穴3fに挿入されており、前記リンク28bと対向パッド26を連結している軸27bは、前記駆動長穴71b内を通過して前記円弧穴3g内に挿入されている。
【0083】
図13(A)(B)では、第2の切換え板71がX2方向へ移動しており、第2の切換え板71の駆動長穴71a,71bとで、軸65および軸27bが、それぞれ円弧穴3fおよび3gの上端部まで持ち上げられている。よって、アーム23a,23bが上方へ回動して、図2に示すように、搬送ローラ21は、ディスク駆動ユニットIIの上方の待機位置▲3▼に位置し、また対向パッド26も持ち上げられて同じく図2に示す待機位置▲6▼に位置している。
図3に示すディスク引き出し動作に移行するときには、円板カム51により第2の切換え板71がX1方向へ駆動され、図14で示す位置に至る。
【0084】
このとき、第2の切換え板71に形成された駆動長穴71aと71bとで、軸65と軸27bがX1方向へ引かれる。そして、軸65と軸27bは、円弧穴3fと3gに沿って移動する。その結果、搬送ローラ21は搬送位置▲4▼に至り、対向パッド26も、平行リンクを構成するリンク28aと28bとによって平行移動させられ、同じく搬送位置▲7▼に至る。搬送位置▲4▼に至った搬送ローラ21は、ばねの力でディスクDに弾圧され、ディスクDは搬送ローラ21と対向パッド26とで挟持される。
図4に示すディスク駆動状態に至るときには、第2の切換え板71が図14に示す位置からX2方向へ少し戻され、アーム23aとアーム23bの回動で、搬送ローラ21が待避位置▲5▼に移動し、このとき対向パッド26もわずかに上昇して待避位置▲8▼に至る。
【0085】
(ディスク駆動ユニットIIの移動およびクランプ動作)
図15は、ディスク駆動ユニットIIが待機位置▲1▼にあるときの平面図、図16はそのときの側面図、図17はディスク駆動ユニットIIが駆動位置▲2▼に移動したときの平面図、図18はその側面図、図19(A)(B)(C)は、ディスク駆動ユニットIIが非クランプ状態のときの要素別の側面図、図20(A)(B)(C)は、ディスク駆動ユニットIIでディスクがクランプされた状態を示す要素別の側面図である。
【0086】
図1に示したように、前記ディスク駆動ユニットIIを搭載している移動ベース17は、下部シャーシ3上にてX1−X2方向へ移動自在とされているが、この移動ベース17には駆動係合ピン73が固定されている。
図1に示すように、上部シャーシ4の下面には、第3の切換え板72が設けられており、この第3の切換え板72も、円板カム51に形成されたカム穴によりX1−X2方向へ駆動される。この第3の切換え板72の側部には駆動溝72aが形成されており、前記駆動係合ピン73はこの駆動溝72aに常に嵌合している。したがって、円板カム51に形成されたカム穴(またはカム溝)により、第3の切換え板72がX1−X2方向へ駆動されるときに、この第3の切換え板72により移動ベース17がX1−X2方向へ駆動され、これにより移動ベース17に搭載されているディスク駆動ユニットIIが、図2に示す待機位置▲1▼と、図3ないし図5に示す駆動位置▲2▼との間を移動する。
【0087】
図19(A)(B)(C)は、ディスク駆動ユニットIIの構造をさらに詳しく示している。
図1と図2には、ターンテーブル12、スピンドルモータMs、光ヘッド13などが搭載された駆動シャーシ11が図示されているが、図19(A)に示すように、この駆動シャーシ11の下端には支持軸81,81が固定されており、移動ベース17の底部に設けられたオイルダンパーなどの弾性支持部材82,82に支持軸81,81が支持され、駆動シャーシ11は、移動ベース17上で弾性支持されている。
【0088】
図1に示すように、ディスク駆動ユニットIIの上方を覆う支持枠14の下面にはクランプ支持体15が設けられ、図2に示すように、クランプ支持体15にクランパ16が支持されている。図19(C)は、このクランプ支持体15の側面図を示しているが、クランパ16はクランプ支持体15に回転自在に支持されているとともに、板ばね83によりターンテーブル12の方向へ弾圧できるようになっている。
【0089】
図19(A)(B)に示すように、上記クランプ支持体15の側面には摺動軸84,84が固定されており、この摺動軸84,84は、駆動シャーシ11の側板に形成されたZ方向に延びる長穴11a,11aに摺動自在に挿入されている。よって、クランプ支持体15は、駆動シャーシ11に対して昇降自在に支持されている。
駆動シャーシ11の側板の内側には、クランプ駆動部材85がX1−X2方向へのみ移動自在に支持されている。このクランプ駆動部材85と、駆動シャーシ11の上端のばね掛け部11bとの間にはクランプばね86が掛けられており、このクランプばね86により、クランプ駆動部材85は常にX2方向へ付勢されている。図19(B)に示すように、クランプ駆動部材85には、傾斜駆動穴85a,85aが形成されており、クランプ支持体15に設けられた前記摺動軸84,84は、この傾斜駆動穴85a,85a内に挿入されている。よって、クランプ駆動部材85のX1−X2方向への移動力により、クランプ支持体15が昇降させられる。
【0090】
さらに、移動ベース17の底部には支持軸87,87が固定されており、移動ベース17の底板上に設けられたロック部材91が、前記支持軸87,87に案内されて、移動ベース17上で、X1−X2へ摺動自在に支持されている。このロック部材91の側板には、ロック溝91aと、これに連続する自由穴91bが形成され、またその図示左側にはV字形状の押圧部91cが形成されている。前記駆動シャーシ11の側面にはロックピン88が設けられ、このロックピン88は、前記ロック溝91aおよび自由穴91b内に挿入されている。また、図19(B)に示すように、クランプ駆動部材85にはピン89が固定されており、このピン89は、前記押圧部91cによって押圧可能とされている。
【0091】
前記移動ベース17の側板の内側には支持軸92により駆動アーム93が回動自在に支持されている。この駆動アーム93の下端は、連結ピン94により前記ロック部材91に連結されており、この駆動アーム93の回動により、ロック部材91がX1−X2方向へ駆動される。
駆動アーム93の上端には駆動ピン95が設けられている。図1および図16に示すように、下部シャーシ3の側板3bには、X1−X2方向に延びる案内穴3hが形成されており、前記駆動ピン95はこの案内穴3hに摺動自在に挿入されている。また、案内穴3hのX1側の端部には、下方へ延びる円弧形状の回動穴3iが連続して形成されている。
【0092】
図1、図16に示すように、下部シャーシ3の側板3bのX1側の端部には、伝達アーム96が軸97により回動自在に支持されている。この伝達アーム96の一方の腕部の先端には駆動溝96aが形成されており、この駆動溝96aは、前記駆動アーム93に設けられた駆動ピン95と嵌合可能となっている。また、伝達アーム96の他方の腕部の先端には伝達溝96bが形成されている。
図1および図15に示すように、上部シャーシ4のY2側の縁部には、駆動スライダ98がX1−X2方向へ摺動自在に支持されており、この駆動スライダ98は、連結ピン100により、前記切換えアーム53の腕部53cの先端に連結されている。駆動スライダ98の折り曲げ片98aには伝達ピン99が固定されており、この伝達ピン99が、前記伝達アーム96の伝達溝96bに常に嵌合している。
【0093】
図15、図16に示すように、移動ベース17およびディスク駆動ユニットIIが待機位置▲1▼に移動しているとき、駆動アーム93に設けられた駆動ピン95は案内穴3h内に位置している。このとき、図16および図19(A)に示すように駆動アーム93は時計方向へ回動しており、連結ピン94によりロック部材91がX1方向へ移動させられている。よって、ロック部材91に形成されたロック溝91aのX2側端部に、駆動シャーシ11に固定されたロックピン88が拘束されており、駆動シャーシ11は、移動ベース17上で動くことなく拘束される。またロック部材91に形成された押圧部91cによって、クランプ駆動部材85に固定されたピン89がX1方向へ押圧されており、クランプ駆動部材85は、駆動シャーシ11に対してX1方向へ移動している。よって、クランプ駆動部材85に形成された傾斜駆動穴85a,85aにより、摺動軸84,84がZ1方向へ持ち上げられ、図19(C)に示すように、クランプ支持体15が持ち上げられて、このクランプ支持体15に支持されたクランパ16がターンテーブル12から上方へ離れている。
【0094】
図15では、切換えアーム53が時計方向へ回動させられており、このとき、この切換えアーム53により駆動される第1の切換え板57(図1参照)はX2方向に移動しており、この第1の切換え板57に固定された選択部材58が図6ないし図9に示す待機位置(a)に位置している。これは図2の状態である。
切換えアーム53が時計方向へ回動しているため、切換えアーム53の腕部53cに連結された駆動スライダ98がX1方向へ移動させられ、図16に示すように、伝達アーム96は反時計方向へ移動させられている。
【0095】
ディスク駆動状態に移行するときには、円板カム51により切換えアーム53が図17に示すように反時計方向へ駆動されて、第1の切換え板57がX1方向へ移動させられ、選択部材58が図10の位置に至り、図3に示すように選択されたディスクDが保持された支持体6の上下の支持体6が上下に分割される。このとき、切換えアーム53に連結された駆動スライダ98は図17と図18に示す位置に移動し、下部シャーシ3の側板3bに支持された伝達アーム96は時計方向へ回動させられる。
【0096】
図3の状態で、移動ベース17およびディスク駆動ユニットIIがX1方向へ移動させられると、移動ベース17に設けられた駆動アーム93の駆動ピン95が、案内穴3hのX1側の終端に移動して、図18に示すように、駆動ピン95が、伝達アーム96の駆動溝96aに嵌合する。
ディスク駆動状態に移行する際には、図17に示す姿勢から切換えアーム53がさらに反時計方向へ回動し、これにより第1の切換え板57がX1方向へ駆動されて、この第1の切換え板57に固定された選択部材58が図11に示す分割位置(c)に移動し、選択されたディスクDを支持していた例えば3段目(iii)の支持体6が下方へ回動する。
【0097】
このとき、切換えアーム53の反時計方向への回動により、駆動スライダ98がX2方向へ駆動され、図18で破線で示すように、伝達アーム96が時計方向へ回動させられる。その結果、駆動アーム93に設けられた駆動ピン95が、回動穴3i内を下方へ移動させられ、駆動アーム93が反時計方向へ回動させられる。
駆動アーム93が反時計方向へ回動させられると、図20(A)に示すように、この駆動アーム93により、移動ベース17上においてロック部材91がX2方向へ駆動される。よって、駆動シャーシ11に設けられたロックピン88が、ロック部材91に形成されたロック溝91aから抜け出て自由穴91b内に位置するようになり、またロック部材91に設けられた押圧部91cがピン89から離れる。よって、駆動シャーシ11は自由状態となり、移動ベース17上においてオイルダンパーなどの弾性支持部材82,82により弾性支持状態となる。
【0098】
さらに押圧部91cがピン89からX2方向へ離れると、このピン89が固定されているクランプ駆動部材85がクランプばね86によりX2方向へ駆動される。このとき、クランプ駆動部材85に形成された傾斜駆動穴85a,85aにより、クランプ支持体15が下降させられ、図20(C)に示すように、クランプ支持体15に支持されたクランパ16とターンテーブル12とで選択されたディスクDの中心穴Daがクランプされる。
よって図4に示した駆動状態では、駆動シャーシ11が弾性支持部材82,82で支持され、例えば車載用の場合に、車体振動が駆動シャーシ11に悪影響を与えない状態で、ターンテーブル12によりディスクDが駆動され、光ヘッド13により読取りまたは再生が行なわれる。
【0099】
次に、図1に示したように、移動ベース17には、規制部材33が支持されている。図15に示すように、この規制部材33にはアーム33aが一体に形成されており、このアーム33aの基端部は、支持軸33bにより、前記移動ベース17の底板のY1側において回動自在に支持されている。また下部シャーシ3の底板3aには案内穴3jが形成されており、前記アーム33aから下方に延びる案内ピン33cが前記案内穴3j内に挿入されている。
よって、図1および図15に示すように、移動ベース17およびディスク駆動ユニットIIが待機位置▲1▼に移動しているときには、アーム33aが時計方向へ回動させられ、規制部材33が、ディスクDの外周部に対向し、前記のように各支持体6に支持されているディスクDがX2方向へ抜け出るのが規制されている。
【0100】
一方、移動ベース17およびディスク駆動ユニットIIがX1方向へ移動して駆動位置▲2▼に移動する際に、図17に示すように、案内ピン33cが案内穴3jに案内された状態で、支持軸33bがX1方向へ移動するため、移動ベース17上で、アーム33aが反時計方向へ回動し、規制部材33がディスクDの側方へ移動して、支持体6に支持されたディスクDがX2方向へ引き出し可能となる。
【0101】
【発明の効果】
以上のように本発明では、ディスクをそれぞれ支持する複数の支持体が、一方の側を支点として回動することにより、支持体を簡単に支持でき、しかも支持体に支持されたディスク間の間隔を広げることができる。このように一方の側を支点として回動する支持体では、支持体を傾斜させる動作のみで支持体の自由端側の開き量を大きくでき、ディスク間に十分な空間を形成できるようになる。
【0102】
よって、狭い空間内で複数のディスクを収納し、且つ選択を行うことができ、1DINサイズのディスク装置として構成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディスク選択機能を有するディスク装置の主要部を示す斜視図、
【図2】ディスク収納部が移動してディスクを選択する動作を示す側面図、
【図3】選択されたディスクをディスク収納部から引き出す動作を示す側面図、
【図4】選択されたディスクを駆動している状態を示す側面図、
【図5】ディスクの挿入と排出動作を示す側面図、
【図6】最下段の支持体が選択された状態を示す部分拡大側面図、
【図7】3段目の支持体が選択された状態を示す部分拡大側面図、
【図8】2段目の支持体が選択された状態を示す部分拡大側面図、
【図9】最上段の支持体が選択された状態を示す部分拡大側面図、
【図10】3段目の支持体が選択され、隣接する支持体が分割された状態を示す拡大側面図、
【図11】選択された支持体がディスクから離れた状態を示す拡大側面図、
【図12】選択駆動手段を示す図1のXII矢視の背面図、
【図13】(A)(B)は搬送手段の切換動作を示すものであり、図1のXIII矢視の部分拡大側面図、
【図14】搬送手段がディスク搬送位置に切換えられた状態を示す部分拡大側面図、
【図15】ディスク駆動ユニットが待機位置にある状態を示す平面図、
【図16】図15の側面図、
【図17】ディスク駆動ユニットが駆動位置に移動した状態を示す平面図、
【図18】図17の側面図、
【図19】(A)(B)(C)は、非クランプ状態のディスク駆動ユニットを示す側面図、
【図20】(A)(B)(C)は、クランプ状態のディスク駆動ユニットを示す側面図、
【符号の説明】
I ディスク収納部
II ディスク駆動ユニット
III 搬送手段
IV 選択駆動手段
V 切換え駆動部
VI ディスク選択手段
D ディスク
1 筐体
2 挿入・排出口
3 下部シャーシ
4 上部シャーシ
6 ディスク支持体
6b 規制部(規制片)
7 保持ブラケット
7f 切欠き部
8 回動支点となる支持軸
9 案内軸
21 搬送ローラ
23a,23b アーム
26 対向部材
28a,28b 平行リンク
47 持ち上げアーム
47a 持ち上げ部となる持ち上げ片
51 円板カム
53 切換えアーム
57 第1の切換え板
58 選択部材
59 姿勢制御カム
59a 姿勢制御部
61 選択カム
61a 保持部(水平部)
71 搬送手段を移動させる切換え板
71a,71b 駆動長穴

Claims (8)

  1. ディスク(D)を支持する支持体(6)が複数設けられ、それぞれの支持体(6)が一方の側を支点(8)として回動自在に支持されたディスク収納部(I)と、いずれかの前記支持体(6)を選択するディスク選択手段(VI)と、ディスク(D)を駆動するディスク駆動ユニット(II)とが設けられ、
    前記支持体(6)の厚さ寸法は、前記支点(8)の配置間隔(h)よりも短く、各支持体(6)が互いに接近した状態で、前記支持体(6)の自由端側の間隔が前記間隔(h)よりも狭くなり、
    前記ディスク選択手段(VI)には、互いに接近した各支持体(6)を支える持ち上げ部(47a)と、選択された支持体(6)が、前記ディスク駆動ユニット(II)の移動方向に対してほぼ平行となるように、前記持ち上げ部(47a)による持ち上げ量を、選択された支持体(6)に応じて変化させる姿勢制御部(59a)と、選択された支持体(6)が重力方向へ回動しないように保持する保持部(61a)と、が設けられ、
    選択動作では、選択された支持体(6)よりも下の支持体(6)に対する前記持ち上げ部(47a)による支え力が解除されて、前記下の支持体(6)が重力方向へ回動し、選択された支持体(6)に支持されたディスク(D)とその下の支持体(6)に支持されたディスク(D)との間に空間が形成され、
    前記ディスク駆動ユニット(II)に設けられたターンテーブル(12)およびヘッド(13)が前記空間内に移動し、その位置でディスク(D)が前記ターンテーブル(12)に保持されて回転駆動されることを特徴とするディスク選択機能を有するディスク装置。
  2. ディスク(D)を支持する支持体(6)が複数設けられ、それぞれの支持体(6)が一方の側を支点(8)として回動自在に支持されたディスク収納部(I)と、
    ディスク(D)を駆動するディスク駆動ユニット(II)と、選択された支持体(6)の少なくとも一方の側に並ぶ支持体(6)を、選択された支持体(6)から離すディスク選択手段(VI)とが設けられ、
    前記ディスク駆動ユニット(II)に設けられたターンテーブル(12)およびヘッド(13)が、前記支持体(6)が離れて形成されたディスク(D)間の空間内に移動し、選択された支持体(6)に支持されたディスク(D)が前記ターンテーブル(12)に保持されるときに、前記ディスク選択手段(VI)に設けられた逃げ部(61b)によって、前記選択された支持体(6)が、前記ターンテーブル(12)に保持されたディスク(D)から離され、
    その後に、ディスク(D)が前記ターンテーブル(12)と共に回転駆動されることを特徴とするディスク選択機能を有するディスク装置。
  3. ディスク(D)が前記ターンテーブル(12)に保持され、このディスク(D)を支持していた選択された支持体(6)がディスク(D)から離れたときに、回転するディスク(D)の縁部が前記支持体(6)に当たらないように、前記支持体(6)に、逃げ穴(6d)または逃げ凹部あるいは逃げ切欠き部が形成されている請求項2記載のディスク選択機能を有するディスク装置。
  4. ディスク(D)を支持する支持体(6)が複数設けられ、それぞれの支持体(6)が一方の側を支点(8)として回動自在に支持されたディスク収納部(I)と、
    ディスク(D)を駆動するディスク駆動ユニット(II)と、各支持体(6)が互いに接近している状態で、ディスク収納部(I)を、ディスク並び方向へ移動させて、いずれかの支持体(6)をディスク駆動ユニット(II)で駆動可能な選択位置に移動させる選択駆動手段(IV)と、選択された支持体(6)の少なくとも一方の側に並ぶ支持体(6)を、選択された支持体(6)から離すディスク選択手段(VI)とが設けられ、
    前記ディスク駆動ユニット(II)に設けられたターンテーブル(12)およびヘッド(13)が、前記支持体(6)が離れて形成されたディスク(D)間の空間内に移動し、その位置でディスク(D)が前記ターンテーブル(12)に保持されて回転駆動されることを特徴とするディスク選択機能を有するディスク装置。
  5. 筐体(1)内に、前記ディスク収納部(I)を選択方向へ案内する案内軸(9)が設けられ、各支持体の回動支点(8)となる軸が、前記案内軸(9)により自由端方向へ抜け止めされ、且つ前記支持体(6)の選択動作では、前記軸が前記案内軸(9)を摺動する請求項記載のディスク選択機能を有するディスク装置。
  6. 各支持体(6)は、ディスクを部分的に支持する大きさであり、前記ターンテーブル(12)は、前記支持体(6)から突出したディスクに対向する位置ヘ移動する請求項1,2,4のいずれかに記載のディスク選択機能を有するディスク装置。
  7. ディスク(D)を支持する支持体(6)が複数設けられ、それぞれの支持体(6)が一方の側を支点(8)として回動自在に支持されたディスク収納部(I)と、
    ディスク(D)を駆動するディスク駆動ユニット(II)と、選択された支持体(6)の少なくとも一方の側に並ぶ支持体(6)を、選択された支持体(6)から離すディスク選択手段(VI)とを有し、
    前記ディスク収納部(I)には、各支持体の支点(8)を回動自在に支持する保持ブラケット(7)が設けられ、前記保持ブラケット(7)には、前記支持体(6)またはこの支持体(6)に保持されたディスク(D)の縁部が当たらないように切欠き部(7f)が形成されており、
    前記ディスク駆動ユニット(II)に設けられたターンテーブル(12)およびヘッド(13)が、前記支持体(6)が離れて形成されたディスク(D)間の空間内に移動し、その位置でディスク(D)が前記ターンテーブル(12)に保持されて回転駆動されることを特徴とするディスク選択機能を有するディスク装置。
  8. 前記保持ブラケット(7)には、ディスク収納側と逆側に、ディスク収納部(I)を、ディスク並び方向へ移動させて、いずれかの支持体(6)を選択位置に移動させる昇降駆動板(41)が設けられており、この昇降駆動板(41)に、前記切欠き(7f)と重なる切欠き(41c)が形成されている請求項7記載のディスク選択機能を有するディスク装置。
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