JP3821595B2 - ディスク装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数枚のディスクのうちのいずれかが選択されるディスク装置に係り、特に狭いスペース内で、ディスクが選択できるようにしたディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のディスク選択式のディスク装置では、複数枚のディスクが収納されたマガジンが装置内に装填される構造が一般的である。
一方、最近では、ディスクが装置の筐体内に1枚ずつ挿入されて筐体内のディスク収納部内に複数枚のディスクが収納され、装置内でいずれかのディスクが選択されて駆動されるものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、1DINサイズなどの小さな筐体の内部に複数のディスクを収納した場合に、この筐体内でディスクを選択して、この選択されたディスクにディスク駆動手段のターンテーブルや光ヘッドを確実に対向させることは困難である。
【0004】
例えば、複数のトレイを一方の側に設けられた支点により回動自在に支持し、回動したトレイとトレイとの間にディスク駆動手段を介入させる方法が考えられる。しかし単にトレイを斜めに回動させたものでは、トレイの回動支点に近い位置で上下のトレイの間隔を十分に広くすることができず、トレイ間にディスク駆動手段が介入したときに、このディスク駆動手段と上下のトレイに載置されたディスクとの隙間を十分に確保するのが困難である。
【0005】
特に、車載用のディスク装置では、筐体内でディスク駆動手段がダンパーやスプリングなどの弾性支持部材に支持されて車体振動に対する防振対策が講じられている。この場合、ディスク駆動手段が前記弾性支持部材の変形範囲で振動するときに、ディスク駆動手段に設けられた各部材が下側で斜めに回動しているトレイ上のディスクに当たりやすくなる。
【0006】
上記の問題を解決するために、選択されたトレイの下側に位置するトレイの回動角度を大きくしてディスク間の間隔を広げることが考えられる。しかしこの場合には、トレイに載置されているディスクの先端の回動角度が非常に大きくなり、ディスクの先端が筐体内の他の部材に当たるなどの不都合が生じる。
【0007】
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、筐体内でトレイに載置されたディスクを選択するときに、ディスク間を広げることができ、ディスク駆動手段がディスクに当たるのを防止できるディスク装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ディスクを載置可能な複数のトレイがそれぞれの基部側を支点として回動自在に支持されているディスク収納部と、前記ディスク収納部のうちから選択された選択トレイの下側に位置するトレイを前記選択トレイから離す方向へ回動させるトレイ選択手段と、前記選択トレイ上のディスクとその下側のトレイ上のディスクとの間に移動して前記選択トレイ上のディスクを回転駆動するディスク駆動手段とが設けられたディスク装置において、
前記選択トレイの前記支点と、その下側のトレイの前記支点との距離を広げるトレイ引き離し手段が設けられており、ディスク収納部のトレイを選択するときに、前記トレイ引き離し手段によって前記支点間の距離が広げられるとともに、前記下側のトレイの前記支点よりも先部側が、前記トレイ選択手段によって前記選択トレイから離す方向へ移動させられ、前記選択トレイの先部と前記下側のトレイの先部との距離が、前記支点間の引き離し距離よりも広く設定されることを特徴とするものである。
【0009】
上記本発明では、筐体内で複数のトレイが支点により回動自在に支持され、トレイが回動したときにトレイ間にディスク駆動手段が介入する構造である。このときトレイの支点間がトレイ引き離し手段により離されるため、前記支点側での上下のトレイの間隔を広くできる。したがって、上下のトレイに載置されたディスク間にディスク駆動手段を介入させたときに、ディスク駆動手段が傾斜しているトレイ上のディスクに当たりにくくなる。またディスク駆動手段を前記支点側へ大きく移動させることができるため、ディスク駆動手段をあえて短くすることが不要になり、設計の自由度を増すことができる。
【0010】
本発明は、特にディスク駆動手段がダンパーなどで弾性支持されているものにおいて有効である。この場合、ディスク間に介入しているディスク駆動手段と、トレイ上のディスクに対する隙間の余裕を大きくでき、ディスク駆動手段が振動したときにトレイ上のディスクに当たりにくくなる。
【0011】
例えば前記ディスク収納部には、ディスク駆動手段に対して移動する移動ブラケットが設けられて、各トレイの前記支点がこの移動ブラケットに対して支点間の距離を可変自在に支持されており、
前記移動ブラケットが移動しいずれかのトレイが選択位置に至ったときに、前記移動ブラケットが停止するとともに、この停止時点で、選択トレイの支点とその下側のトレイの支点とが前記トレイ引き離し手段により離されるものとなる。
【0012】
前記トレイ引き離し手段としては、例えばディスク駆動手段側から突出するくさび状の突出体が設けられ、この突出体が、選択トレイの支点とその下側のトレイの支点との間に介入する構造であってもよい。なお、この場合に、ディスク収納部のブラケットが固定されて、ディスク駆動手段が移動して前記ブラケット内のトレイを選択するものであり、移動するディスク駆動手段に前記突出体を有するトレイ引き離し手段が設けられ、このトレイ引き離し手段がディスク駆動部と一緒に移動するものであってもよい。
【0013】
ただし、前記トレイ引き離し手段には、前記移動ブラケットの移動に追従しない軸を中心として回転する回転体が設けられ、この回転体には複数の引き離し腕が所定の角度間隔で設けられており、前記移動ブラケットの移動に追従して、前記いずれかの引き離し腕が選択トレイの支点とその下側のトレイの支点との間に順次介入していくものとすることができる。
この場合に、移動ブラケットの移動力とは別個に、回転体を回転させる駆動源または駆動機構が設けられていてもよい。ただし以下のように構成することができる。
【0014】
すなわち、前記移動ブラケットが移動するときの移動力が、選択トレイの支点とその下側のトレイの支点との間に介入する前記引き離し腕に与えられて、前記回転体は移動ブラケットの移動力により回動させられ、このとき、次に選択されるトレイとその下側のトレイの支点との間に、次に回転してくる引き離し腕が介入するものとすることが可能である。
上記のように、移動ブラケットの移動力を使用してトレイ引き離し手段を構成する回転体を回転させる構造にすると、回転体を回動させる別個の駆動手段が不要になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は本発明のディスク装置の主要部を示す斜視図、図2はディスク収納部およびトレイ引き離し手段の構造を示す部分拡大側面図、図3,図4,図5は前記ディスク装置を動作状態別に示す側面図である。
【0016】
図3以下に示すディスク装置の筐体1は、いわゆる1DINサイズであり、通常は、自動車などの車両内のコンソールパネル内に埋設され、前面1aが前記コンソールパネルとほぼ同一面に現れる。この前面1aの中央よりもやや上の部分に、ディスクDを1枚ずつ挿入し且つ1枚ずつ排出するための挿入・排出口2が開口している(図3参照)。このディスク装置に装填されるディスクDは、コンパクトディスク(CD)、ディジタルバーサタイルディスク(DVD)などである。
【0017】
図1に示すように、前記筐体1内に収納されている機構ユニットは、下部シャーシ3と上部シャーシ4とが組み合わされて構成されている。下部シャーシ3と上部シャーシ4は、金属板を折り曲げた板金加工により形成されており、下部シャーシ3と上部シャーシ4は組み立てられた状態で互いにねじなどで固定されている。
【0018】
筐体1の内部にはディスク収納部Iが設けられている。ディスク収納部Iには、個々のディスクを支持するトレイ6が複数枚(図の例では4枚)設けられている。各トレイ6の基端部は、金属板で形成された移動ブラケット7に保持されている。
【0019】
前記移動ブラケット7には上部折り曲げ部7aと下部折り曲げ部7bが設けられ、この上下の折り曲げ部7aと7bとの間に、前記4個のトレイ6の基端部が保持されている。上部折り曲げ部7aと下部折り曲げ部7bは、下部シャーシ3の底板3aからZ軸方向へ垂直に固定された案内軸9,9に挿通され、この案内軸9,9に沿って、移動ブラケット7がZ方向(上下)に昇降移動できるようになっている。
【0020】
図1に示すように、個々のトレイ6の基端部の両側部には支持軸8が固定されている。前記移動ブラケット7の両側部には、図2に示すような側板7cが折り曲げ形成されており、この側板7cに上下に長く延びる支持長穴7dが形成されている。前記各トレイ6に設けられた支持軸8は、前記支持長穴7d内に支持されており、各トレイ6は、基端部の支持軸8を支点として上下に回動できるようになっている。前記支持長穴7dは、各トレイ6の支持軸8の直径の合計よりも上下に長く形成されており、支持軸8がこの支持長穴7dの内部で上下(Z1−Z2方向)へ移動できるように支持されている。
【0021】
図2に示すように、ディスク収納部Iの側方にはトレイ引き離し手段を構成する回転体10が設けられている。このトレイ引き離し手段では、回転体10が軸10aによって回動自在に支持されている。前記軸10aは、筐体1または下部シャーシ3、あるいはこれらに固定された支持部材に支持されている。前記軸10aは、後述するディスク駆動ユニットIIに設けられたターンテーブル12の上面(ディスク支え面)よりもやや下側(Z2側)に位置している。
【0022】
前記回転体10には、放射方向に延びる引き離し腕5が一体に形成されている。この引き離し腕5の数は、少なくともトレイ6の数マイナス1以上である。各引き離し腕5の先部には回転方向の両側に向く傾斜面5a,5bが形成されている。
【0023】
図2は、最上段(i)のトレイ6が選択された状態である。このとき回転体10の前記引き離し腕5が、最上段(i)のトレイ6(選択トレイ)の支持軸8と、その下(上から2段目)(ii)のトレイ6の支持軸8との間に介入しており、最上段(i)のトレイ6(選択トレイ)と下側(ii)のトレイ6の支持軸8との間隔が上下に広げられている。前記移動ブラケット7の支持長穴7dの上下の開口寸法は、4個の支持軸8の直径と前記引き離し腕5の幅寸法とを加算した値にほぼ等しいか、あるいはこれよりもわずかに長く形成されている。したがって、図2の状態で、各支持軸8には上下のがたつきがほとんど生じない。
【0024】
上から2段目(ii)のトレイ6が選択トレイとなるときには、移動ブラケット7が図2の位置よりも上方へ移動する。このとき、図2において支持軸8と支持軸8との間に挟まれている符号(a)で示す引き離し腕5に対して時計方向への回動力が作用し、移動ブラケット7の上昇力により、回転体10が時計方向へ回動させられる。そして2段目(ii)のトレイ6が選択位置まで上昇して移動ブラケット7が停止したときに、符号(b)で示す引き離し腕5が、2段目(ii)のトレイ6の支持軸8と、3段目(iii)のトレイ6の支持軸8との間に介入し、2段目と3段目のトレイの支持軸8側の間隔が広げられる。
【0025】
図1に示すように、個々の前記トレイ6の上面には、半円形状の凹部6aが形成され、ディスクDがこの凹部6a内に保持できるようになっている。トレイ6の上面の基端側には一対の規制片6b,6bが一体に形成されており、前記凹部6a内に設置されたディスクDは、前記規制片6b,6bにより上方から規制を受け、ディスクDが凹部6aから持ち上がることがないように保持されている。
【0026】
下部シャーシ3のX1側には、昇降駆動手段IVが設けられている。この昇降駆動手段IVでは、昇降駆動板41が図示しない選択モータによりY1およびY2方向へ駆動される。この昇降駆動板41のY1方向およびY2方向の移動力が、移動ブラケット7へZ1−Z2方向への昇降駆動力として作用し、移動ブラケット7と各トレイ6がZ1−Z2方向へ昇降移動させられる。この昇降動作により、ディスク収納部Iの空き領域すなわち空のトレイ6が選択され、または駆動しようとするディスクDを搭載したトレイ6が選択される。
【0027】
また各トレイ6の両側面にはそれぞれ選択軸45が固定されて設けられている。一方、図1に示すように、上部シャーシ4には、切換駆動部Vが設けられている。この切換駆動部Vでは、上部シャーシ4に軸52により円板カム51が回転可能に支持され、且つ上部シャーシ4に設けられた切換えモータMdにより円板カム51が所定のタイミングで駆動される。
【0028】
円板カム51には複数のカム溝が形成されており、そのカム溝のひとつにフォロワーピン55が挿入されている。このフォロワーピン55が固定されている切換えアーム53は軸54により上部シャーシ4に回動自在に支持されている。また上部シャーシ4には第1の切換え板57がX1−X2方向へ摺動自在に支持されており、この切換え板57に前記切換えアーム53に設けられた連結ピン56が連結されている。よって、円板カム51が回転すると、カム溝の形状に従って切換えアーム53が回動し、第1の切換え板57がX1−X2方向へ駆動される。
【0029】
第1の切換え板57には、トレイ選択手段VIを構成する一対の選択部材58,58が設けられ、この選択部材58,58にはいずれかのトレイ6の選択軸45とその上下の選択軸45とを分ける分岐溝58aが形成されている。前記昇降駆動手段での昇降駆動板41の動作で移動ブラケット7が昇降し、所定のトレイ6が選択されると、トレイ選択手段VIの選択部材58,58がX1方向へ移動し、前記分岐溝58aにより図4と図5以下に示すように、選択されたトレイ6の上下のトレイ6、6が上下に回動させられる。
【0030】
下部シャーシ3には、ディスク駆動手段としてディスク駆動ユニットIIが設けられている。
このディスク駆動ユニットIIでは、図1に示すように、幅方向(Y方向)に延びる駆動シャーシ11が設けられ、この駆動シャーシ11には、図3以下に示すように、ターンテーブル12と、このターンテーブル12を回転駆動するスピンドルモータMsとが搭載されている。また図1に示すように、駆動シャーシ11には、光ヘッド13が設けられ、この光ヘッド13は、駆動シャーシ11に搭載されたスレッドモータMhによりディスクDの搬送方向と直交する方向(Y方向)ヘ移動させられる。
【0031】
光ヘッド13には、ディスクDの記録面に対向する対物レンズ13aが設けられ、また光ヘッド13内には、読取り光を発する発光素子、ディスクからの戻り光を受光する受光素子、および光学部品が収納されている。
【0032】
駆動シャーシ11の上方には、支持枠14が設けられ、この支持枠14内にクランプ支持部材15が上下動可能に支持されており、このクランプ支持部材15にクランパ16が回転自在に支持されている(図3以下参照)。
【0033】
前記ディスク駆動ユニットIIは、移動ベース17に搭載されている。図1に示すように移動ベース17の両側部には、左右一対ずつの摺動軸18,18が固定されている。下部シャーシ3の一方の側板3bには、X方向に延びるガイド長穴3c,3cが形成されており、前記摺動軸18,18がこのガイド長穴3c,3cに案内されている。下部シャーシ3の他方の側板3dにも同様にしてガイド長穴3c,3cが形成されており、移動ベース17は、Y方向の両側部が、それぞれ側板3bと3dに形成されたガイド長穴3c,3cに案内されている。この案内機構により、移動ベース17およびディスク駆動ユニットIIは、X1−X2方向へ移動自在とされている。
【0034】
図1に示すように、前記切換駆動部Vでは、円板カム51の回転のタイミングによりX1−X2方向へ駆動される第2の切換え板72が設けられている。この第2の切換え板72に形成された駆動溝72aが、移動ベース17に固定された駆動係合ピン73に係合している。よって円板カム51の回転により第2の切換え板72がX1−X2方向へ駆動されると、この切換え板72に係合している前記移動ベース17およびディスク駆動ユニットIIがX1−X2方向へ駆動される。
【0035】
前記移動ベース17およびディスク駆動ユニットIIの移動ポジションは、図3に示すように、挿入・排出口2側へ最も寄った待機位置▲1▼、および図4と図5に示すように、前記待機位置▲1▼よりも装置奥側へ移動した駆動位置▲2▼の2箇所であり、この間を往復移動する。
【0036】
例えば図4に示すように、ディスク駆動ユニットIIが駆動位置▲2▼へ移動したときに、選択された例えば3段目(iii)のトレイ6の下側に位置する4番目(iv)のトレイ6が前記選択部材58の分岐溝58aにより、下側へ回動させられる。このとき、選択された3段目(iii)のトレイ6の支持軸8と、その下の4段目(iv)のトレイ6の支持軸8との間隔Laが狭いと、傾斜している4段目(iv)のトレイ6上のディスクDと、ディスク駆動ユニットIIのスピンドルモータMsの下端などとの隙間Sが小さくなる。
【0037】
前記ディスク駆動ユニットII内では、駆動シャーシ11が支持枠14に対してダンパーなどで弾性支持されている。よって車体振動が伝わって支持枠14内で駆動シャーシ11が振動すると、スピンドルモータMsと4段目(iv)のトレイ6上のディスクDとが接触するおそれがある。
【0038】
一方、図2に示す回転体10が設けられていると、その引き離し腕5によって、選択された3段目のトレイ6の支持軸8と、その下の4段目(iv)のトレイ6の支持軸8との間隔Laが広げられる。よって、前記隙間Sを広くでき、スピンドルモータMsが弾性支持範囲で動いたとしても、その下に位置するディスクDに当たらなくなる。
【0039】
挿入・排出口2のすぐ内側の領域において、上部シャーシ4には、搬送手段IIIが設けられている。
この搬送手段IIIに、搬送ローラ21が設けられている。この搬送ローラ21は、ローラ軸21aの外周に固定されたゴムなどの摩擦係数の大きい材料で形成されている。図1に示すように、このローラ21のローラ軸21aは、ローラホルダ22に保持され、スプリングの力を介してディスクDに弾圧できるようになっている。ローラホルダ22から両側部に突出したローラ軸21aは、図3以下に示すように、Y1側の端部に設けられたアーム23aに支持され、またY2側端部でもアーム23bに支持されている。各アーム23aと23bの基端部はそれぞれ、上部シャーシ4の両側に折り曲げられた側板4aと4bに対し、支持軸24aと24bを介して回動自在に支持されている。
【0040】
図1に示すように、アーム23bには、支持軸24bからローラ軸21aにかけて回転動力を伝達する歯車列25が設けられている。また、上部シャーシ4の下面には、支持軸24bに固定された歯車25aに対して回転動力を与える搬送モータが搭載されている。
【0041】
前記アーム23aと23bは、図3に示す位置を起点として、図において時計方向へ回動させられる。その結果、搬送ローラ21は、図3に示すように、前記▲1▼の位置で待機するディスク駆動ユニットIIの上方に位置する待機位置▲3▼、図4に示すように、時計方向へ最も回動した搬送位置▲4▼、この搬送位置▲4▼よりもわずかに反時計方向へ回動した図5に示す待避位置▲5▼との3つのポジションの間を移動する。
【0042】
搬送手段IIIでは、前記搬送ローラ21とでディスクDを挟持するための対向パッド26が設けられている。この対向パッド26は、摩擦係数の小さい樹脂材料で形成されている。図4と図5に示すように、対向パッド26は軸27a,27bにより、一対のリンク28aと28bに連結され、また前記リンク28aと28bは、上部シャーシ4に設けられた支持部材(図示せず)に軸29aと29bにより回動自在に支持されている。よって、前記対向パッド26は、ほぼ平行姿勢で移動する。この移動は前記搬送ローラ21を支持しているアーム23a,23bの回動動作と連動しており、対向パッド26は、図3の待機位置▲6▼、図4に示す搬送位置▲7▼、図5に示す待避位置▲8▼との3つのポジションの間を移動する。
【0043】
なお、図1に示すように、上部シャーシ4に設けられた切換駆動部Vでは、円板カム51の回転によりX1−X2方向へ駆動される第3の切換え板71が設けられている。この第3の切換え板71により、前記搬送手段IIIの、アーム23a,23bおよび、リンク28a,28bが駆動される。
【0044】
以下、上記ディスク装置の全体の動作を説明する。
まず、操作釦を押すなどして、ディスク挿入操作の設定を行うとディスク収納部Iに空き領域すなわちディスクDが搭載されていないトレイ6があるか否かの判別が行なわれる。ディスク収納部Iに空き領域が存在すると、空き領域の選択動作が行なわれる。この動作は、図3に示す状態で行なわれる。図3では、上から3段目(iii)のトレイ6が空き領域である。
【0045】
空き領域の選択動作では、昇降駆動板41の移動力により、各トレイ6の基端部を保持している移動ブラケット7が案内軸9,9に案内されてZ1−Z2方向へ昇降移動させられ、これにより空いているトレイ6が選択され、選択されたトレイ6がディスクDの搬送面Lの高さ位置に至ったときに、移動ブラケット7の昇降移動が停止する。
【0046】
図3に示す選択動作では、移動ベース17およびこれに搭載されたディスク駆動ユニットIIが、前記ディスク収納部Iと逆側すなわち、挿入・排出口2の内側に移動した待機位置▲1▼にある。また、搬送手段IIIを構成する搬送ローラ21および対向パッド26は、共にディスク駆動ユニットIIの上方に重なる待機位置▲3▼と▲6▼に位置している。
【0047】
移動ブラケット7が昇降し、上から3段目(iii)の空き領域のトレイ6が搬送面Lに至ったときに、移動ブラケット7が停止する。
ここで、図1に示す円板カム51の回転力により、第1の切換え板57がX1方向へ駆動され、この第1の切換え板57に設けられた選択部材58の分岐溝58aにより、最上段(i)のトレイ6と2段目(ii)のトレイ6の2枚のトレイが、支持軸8を支点として上方へわずかに持ち上げられ、最下段(iv)のトレイ6も支持軸8を支点として下方へ回動させられ、3段目(iii)のトレイ6の上下に間隔(空間)が形成される。このときの3段目(iii)のトレイ6は前記搬送面Lとほぼ一致した高さ位置でほぼ水平姿勢となる(図4参照)。
【0048】
次に、図1に示す切換駆動部Vの円板カム51の回転により、移動ベース17およびこれに支持されたディスク駆動ユニットIIがX1方向へ移動させられて駆動位置▲2▼に至る。
【0049】
ここで、図2に示すトレイ引き離し手段では、移動ブラケット7の昇降力により回転体10が回転し、回転体10の引き離し腕5が各支持軸8と8との間に順次介入していく。したがって、図4の状態では、選択された3段目(iii)のトレイ6の支持軸8と、最下段(iv)のトレイ6の支持軸8との間隔Laが、引き離し腕5により上下に広げられる。よって、X1方向へ移動したディスク駆動ユニットIIと、最下段(iv)のトレイ6上のディスクDとの隙間Sを広く確保できる。
【0050】
図4に示すように、移動ベース17が前記駆動位置▲2▼へ移動した後、またはその移動と同時に、搬送手段IIIのアーム23aと23bが、支持軸24aと24bを支点として時計方向へ回動させられて、搬送ローラ21が搬送位置▲4▼に移動させられる。これと同時に対向パッド26も平行移動して搬送位置▲7▼へ移動する。
【0051】
図4の状態で、挿入・排出口2からディスクDが挿入され、このディスクが対向パッド26に設けられた光学式の挿入検知手段により検知されると、搬送ローラ21が反時計方向へ駆動される。よって、挿入されたディスクDは搬送ローラ21と対向パッド26とで挟持されて、ディスク駆動ユニットIIのターンテーブル12とクランパ16との間を通過するようにしてX1方向へ搬送され、ディスクDは3段目(iii)のトレイ6の凹部6a内に送り込まれる。
【0052】
前記3段目(iii)のトレイ6上にディスクDが収納されると、ディスク駆動ユニットIIおよび搬送手段IIIが図3に示す待機位置へ移動させられる。また図1に示す選択部材58がX2方向へ移動して、トレイ6の選択軸45から離れ、各トレイ6は図3に示す状態となる。
【0053】
次にディスク収納部I内のいずれかのトレイ上のディスクを選択して駆動する動作では、図3のようにディスク駆動ユニットIIと搬送手段IIIが待機位置に移動している状態で、ディスク収納部Iが昇降させられ、選択すべきディスクDが前記搬送面Lの高さ位置に至ったときに、移動ブラケット7の昇降移動が停止する。
【0054】
このときも、図2に示す回転体10の引き離し腕5により、選択されたトレイ6の支持軸8と、その下のトレイ6の支持軸8との間隔Laが広げられる。
【0055】
そして図1に示す選択部材58がX1方向へ移動し、選択されたディスクの上下に位置するトレイが上下に移動させられる。例えば最上段(i)のトレイ6と2段目(ii)のトレイ6の2枚のトレイが、支持軸8を支点として上方へわずかに持ち上げられ、最下段(iv)のトレイ6が支持軸8を支点として下方へ回動させられ、選択すべきディスクDが保持されている3段目(iii)のトレイ6の上下に間隔(空間)が形成される。
【0056】
次に、図4に示すように、移動ベース17およびこれに支持されたディスク駆動ユニットIIがX1方向へ移動して駆動位置▲2▼へ移動至り、搬送手段IIIのアーム23aと23bが、支持軸24aと24bを支点として時計方向へ回動させられて、搬送ローラ21が搬送位置▲4▼に移動させられる。これと同時に対向パッド26も平行移動して搬送位置▲7▼へ移動する。このとき、選択されたディスクDのX2側の端部は、ディスク駆動ユニットII内からX2方向へわずかに突出しているため、このディスクDのX2側の端部が、搬送ローラ21と対向パッド26とで挟持される。
【0057】
次に、搬送ローラ21が回転駆動され、搬送ローラ21と対向パッド26とで挟持されたディスクDがX2方向へ引き出される。ディスクDの中心穴が、ターンテーブル12の回転中心とほぼ一致したときに、搬送ローラ21が停止する。
【0058】
その後、図5に示すように、選択されたディスクDを支持していたトレイ6がさらに下方へ回動させられてディスクDから離され、搬送ローラ21と対向パッド26がそれぞれ待避位置▲5▼と▲8▼へ移動させられ、クランパ16によりディスクDの中心がターンテーブル12に押し付けられて、ディスクDが駆動される。
【0059】
ディスク駆動中は、駆動シャーシ11が支持枠14内で弾性支持された状態であり、車体振動などが伝わったときに、駆動シャーシ11が振動するが、図2に示す回転体10により、図4に示す隙間Sが広く確保されているため、スピンドルモータMsの下端と、その下に位置するディスクDとが当たることがない。
【0060】
なお、ディスク収納部I内のディスクを搬出するときには、図3に示す状態で、搬出すべきディスクが搭載されたトレイ6が選択され、次に図4の状態に移行し、搬送ローラ21が時計方向へ駆動されて、ディスクDが挿入・排出口2から外部へ搬出される。
【0061】
【発明の効果】
以上のように本発明では、ディスクを複数枚収納するディスク収納部を有するディスク装置において、トレイを傾斜させて、トレイに支持されたディスク間にディスク駆動手段を介入させる構造としたときに、ディスクとディスク駆動手段の隙間を十分に確保できるようになる。よってディスク駆動手段を、トレイの支点側へ移動させたり、ディスク駆動手段が前記支点側に長く延びる構造とすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディスク装置の主要部を示す斜視図、
【図2】トレイ引き離し手段の構造を示すディスク装置の部分側面図、
【図3】ディスク収納部が移動してディスク収納部内の領域が選択される動作を示す側面図、
【図4】選択されたディスク収納領域にディスクが搬入される動作、および選択されたトレイからディスクを引き出す動作を示す側面図、
【図5】ディスクが駆動されている状態を示す側面図、
【符号の説明】
I ディスク収納部
II ディスク駆動ユニット
III 搬送手段
IV 昇降駆動手段
V 切換駆動部
VI トレイ選択手段
D ディスク
1 筐体
2 挿入・排出口
3 下部シャーシ
4 上部シャーシ
5 引き離し腕
6 トレイ
7 移動ブラケット
7d 支持長穴
8 トレイの回動支点となる支持軸
9 案内軸
10 トレイ引き離し手段
12 ターンテーブル
16 クランパ
17 移動ベース
21 搬送ローラ
26 対向パッド
Claims (4)
- ディスクを載置可能な複数のトレイがそれぞれの基部側を支点として回動自在に支持されているディスク収納部と、前記ディスク収納部のうちから選択された選択トレイの下側に位置するトレイを前記選択トレイから離す方向へ回動させるトレイ選択手段と、前記選択トレイ上のディスクとその下側のトレイ上のディスクとの間に移動して前記選択トレイ上のディスクを回転駆動するディスク駆動手段とが設けられたディスク装置において、
前記選択トレイの前記支点と、その下側のトレイの前記支点との距離を広げるトレイ引き離し手段が設けられており、ディスク収納部のトレイを選択するときに、前記トレイ引き離し手段によって前記支点間の距離が広げられるとともに、前記下側のトレイの前記支点よりも先部側が、前記トレイ選択手段によって前記選択トレイから離す方向へ移動させられ、前記選択トレイの先部と前記下側のトレイの先部との距離が、前記支点間の引き離し距離よりも広く設定されることを特徴とするディスク装置。 - 前記ディスク収納部には、ディスク駆動手段に対して移動する移動ブラケットが設けられて、各トレイの前記支点がこの移動ブラケットに対して支点間の距離を可変自在に支持されており、
前記移動ブラケットが移動しいずれかのトレイが選択位置に至ったときに、前記移動ブラケットが停止するとともに、この停止時点で、選択トレイの支点とその下側のトレイの支点とが前記トレイ引き離し手段により離される請求項1記載のディスク装置。 - 前記トレイ引き離し手段には、前記移動ブラケットの移動に追従しない軸を中心として回転する回転体が設けられ、この回転体には複数の引き離し腕が所定の角度間隔で設けられており、前記移動ブラケットの移動に追従して、前記いずれかの引き離し腕が選択トレイの支点とその下側のトレイの支点との間に順次介入していく請求項2記載のディスク装置。
- 前記移動ブラケットが移動するときの移動力が、選択トレイの支点とその下側のトレイの支点との間に介入する前記引き離し腕に与えられて、前記回転体は移動ブラケットの移動力により回動させられ、このとき、次に選択されるトレイとその下側のトレイの支点との間に、次に回転してくる引き離し腕が介入する請求項3記載のディスク装置。
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